JP2006117205A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車輪の特性変化に応じてモータの回転駆動を制御するための駆動特性を更新することができ、車輪に異常がある場合には運転者へ報知することができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】 トルクセンサ52が検出した操舵トルク信号Ts及び車速センサ54が検出した車速Vsに応じてモータ51を駆動するための電流値が記してある駆動特性テーブルを、マイクロコンピュータ70内のメモリ74に備え、回転角検出器55が検出するモータの回転角に応じた回転角信号を周波数スペクトルに変換し、周波数スペクトルから車輪の特性を解析し、解析結果に応じて駆動特性テーブルの値を更新する。また、車両停止時に擬似的な操舵トルク信号によるモータの回転を解析して電流値の更新を行う。車輪の特性変化が許容範囲を越えた場合は、報知器53を駆動して運転者へ異常を報知する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、操舵部材に加えられた操舵トルクに応じてモータを駆動し、車両を操舵するための操舵補助力を発生させる電動パワーステアリング装置に関する。
運転者が行うステアリングホイールの操作に応じて、車両を操舵するために必要な力をモータにより補助する電動パワーステアリング装置が実用化されている。電動パワーステアリング装置では、運転者が行うステアリングホイールの操作により加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵を補助するための操舵補助力を発生する電動モータとを備えており、トルクセンサによって検出された操舵トルクに応じて、モータを回転させるための電流又は電圧を制御し、モータを回転させて操舵補助力を発生させることで、運転者の負担を軽減している。
このような電動パワーステアリング装置においては、ステアリングホイールの操舵と車輪の操向動作との間にモータの補助動作が介在するため、車両の走行路面と車輪との間の状態が運転者に伝わりにくく、車輪の磨耗及び空気圧の低下等の車輪の特性変化が発生しても、運転者が車輪の特性変化を認識しにくいという問題があった。
この問題を解決するために、トルクセンサが検出した操舵トルクに応じたトルク信号を周波数スペクトルに変換するフーリエ変換手段と、フーリエ変換手段により得られた周波数スペクトルの特定周波数成分から車輪の異常の有無を判定する判定手段とを有し、車両走行時に車輪の異常が検出された場合には、モータによって発生する操舵補助力を小さくしたり、又はランプの点灯及び音声発生装置からの音声等により運転者に車輪の異常を報知する電動パワーステアリング装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−161073号公報
しかしながら、特許文献1に開示された電動パワーステアリング装置においては、車輪に異常があると判断された場合にのみ、操舵補助力を小さくし、又は運転者へ報知するようになっており、異常に至る前の車輪の特性変化には対応できないという問題がある。車輪の空気圧の低下、磨耗による経年劣化及び車輪の交換等のような車輪の特性変化は、車両の操舵に与える影響が大きいため、車輪の特性変化をステアリング装置の制御特性に反映させることが望ましい。
また、車輪に異常があるか否かの判定を、運転者が行うステアリングホイールの操作による操舵トルクに応じたトルク信号の周波数成分を調べることで行う構成となっており、例えば、左右方向一方へ操舵を行うことが多い市街地での走行と、蛇行操舵が必要となる山道での走行とでは、車輪の異常を検出する精度に差が出る可能性がある。車輪に異常があるか否かの判定は一定の精度で行うことが望ましい。
また、車輪に異常があるか否かの判定を、車両走行時に行う構成となっているため、車速、前後加速度及び横加速度等の走行状況の影響を受けるという問題があり、車両を走行させなければ車輪の異常が検出できないという問題がある。安全上、車輪の異常は車両の走行開始前に判断できるよう構成することが望ましい。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車輪の特性変化に応じてモータの回転駆動を制御するための駆動特性を更新することができ、また、駆動特性の更新を、走行開始前の車両停止時において、擬似的な操舵トルク信号に応じたモータの回転を解析して行うことにより、安全で、かつ、一定の精度で駆動特性の更新を行うことができ、また、車輪のない状態でモータを回転させた場合のモータの応答の特性を記憶しておき、車輪を含む全体の特性から記憶してある特性を差し引くことで、車輪のみの特性を簡単に取得することができ、更に、解析の結果、車輪に異常がある場合には運転者へ報知することができる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明の第1発明に係る電動パワーステアリング装置は、操舵部材に加えられた操舵トルクを検出し、検出した操舵トルクに応じた操舵トルク信号を出力する操舵トルク検出手段と、操舵を補助する操舵補助力を発生するモータと、前記操舵トルク検出手段が出力した操舵トルク信号に応じて前記モータの回転駆動を制御するための駆動特性を記憶してある駆動特性記憶部とを備える電動パワーステアリング装置において、前記モータの回転角を検出し、前記モータの回転角に応じた回転角信号を出力する回転角検出手段と、前記回転角検出手段が検出し、出力した回転角信号の周波数成分から車輪の特性を解析する解析手段とを備え、前記解析手段が解析した車輪の特性に応じて、前記駆動特性記憶部に記憶された駆動特性を更新するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明の第2発明に係る電動パワーステアリング装置は、擬似的な操舵トルク信号を発生する擬似信号発生手段を備え、前記擬似信号発生手段が発生した擬似的な操舵トルク信号に応じて前記モータを回転させ、前記モータの回転角に応じた回転角信号から前記解析手段で解析を行うようにしてあることを特徴とする。
また、本発明の第3発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記解析手段が、前記回転角検出手段が出力した回転角信号を周波数スペクトルに変換する変換手段と、車輪がない状態で前記モータを回転させた場合に前記回転角検出手段が出力する回転角信号に応じた周波数スペクトルを記憶してある周波数スペクトル記憶部と、前記変換手段が変換した周波数スペクトルと前記周波数スペクトル記憶部に記憶してある周波数スペクトルとの差分から、車輪のみの特性を示す周波数スペクトルを算出する演算手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の第4発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記解析手段の解析結果から車輪の異常を検出する異常検出手段と、前記異常検出手段が異常を検出した場合に異常を報知する報知手段とを備えることを特徴とする。
第1発明においては、回転角検出手段が出力するモータの回転角信号を周波数スペクトルに変換し、得られた周波数スペクトルから、車輪の空気圧の低下、磨耗による経年劣化及び車輪の交換等の車輪の特性変化を解析し、例えば操舵トルクに応じた電流値を記憶してあるルックアップテーブル、もしくは操舵トルクから電流値を算出するための演算式等の、モータの駆動を制御するための駆動特性を、車輪の特性の変化に応じて更新し、モータが変化後の車輪の特性に適した操舵補助力を発生させることで、車輪の特性変化が車両の操舵に与える影響を低減することができる。
また、第2発明においては、モータの回転駆動を制御するための駆動特性の更新を、走行開始前の車両停止時において、擬似的な操舵トルク信号に応じたモータの回転を解析して行うことで、一定の精度で駆動特性の更新を行うことができ、また、車両の走行開始前に車輪の異常を判断できるため、車両を運転するときの安全性を高めることができる。
また、第3発明においては、車輪がない状態でモータを回転させた場合のモータの応答を示す周波数スペクトルを記憶しておき、回転角検出手段から得られた回転角信号を変換して得られる周波数スペクトルから、記憶してある周波数スペクトルを差し引くことで、車輪のみの特性を示す周波数スペクトルを簡単に取得し、解析することができる。
また、第4発明においては、車輪の特性を解析した結果、車輪に異常がある場合には、運転者へ報知することで、車輪の空気圧の調整又は車輪の交換等を促し、車両を運転するときの安全性を高めることができる。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の全体構成を示す模式図である。
図において1は、ラックピニオン式のステアリング装置であり、車体の左右方向に延設された筒型のラックハウジング9の内部に軸長方向へ移動自在に支持されたラック軸10を備えている。ラックハウジング9の両側から突出するラック軸10の両端部には、タイロッド11、11が連結してあり、タイロッド11、11のラック軸10との連結部の逆側端部は、各別のナックルアーム12、12を介して操舵用の車輪13、13が接続してある。ラック軸10が軸長方向へ移動することにより、タイロッド11、11を介してナックルアーム12、12が押し引きされ、車輪13、13を左右に操向する構成となっている。
ラックハウジング9は、操舵補助用のモータ51を収納するため、中途部を適長にわたって拡径してある。モータ51は、ラックハウジング9の内周部に固定してあるステータと、ステータの内側にてラック軸10と同軸的に回転自在となるよう支持された筒形のロータとを有するブラシレスモータである。ロータに連結してあるボールナット及びラック軸10に形成してあるねじ軌条からなるボールねじ機構により、モータ51の回転がラック軸10の軸長方向への移動に変換され、操舵を補助する構成としてある。
ラックハウジング9の一側端部近傍には、ラックハウジング9と交叉して円筒形をなすピニオンハウジング8が連設してあり、ピニオンハウジング8の内部には、軸心回りでの回動自在にピニオン軸7が支持してある。ピニオン軸7の下部には、図示しないピニオンが一体形成され、ラックハウジング9との交叉部において、ラック軸10の該当部位に形成された図示しないラック歯に噛合してある。
ピニオンハウジング8の上部から突出するピニオン軸7の上端部には、中間軸6を介してコラム軸4が連結されている。コラム軸4の中間軸6との連結部の逆側端部にはステアリングホイール2(操舵部材)が固定され、図示しない車室の内部にて運転者に対面するようにしてある。コラム軸4は、車体の適宜部位に固定されて支持されるコラムハウジング5の内部に、軸回りでの回動自在に支持されている。コラムハウジング5の上部にはステアリングホイール2に加えられた操舵トルクを検知し、操舵トルクに応じた操舵トルク信号を出力するトルクセンサ52が配設されている。
トルクセンサ52によって出力された操舵トルク信号Tsは、モータ51の回転駆動を制御する制御部50に与えられ、また、車速センサ54によって検知される車両の車速Vsが制御部50に与えられている。モータ51には、モータ51の回転角を検知する回転角検出器55が備えてあり、回転角検出器55は、モータ51のロータの基準位置からの回転角度を検出し、検出した回転角度に応じた回転角信号Rsを制御部50へ与えている。また、車両の運転席近傍には、後述する車輪13、13の特性を解析する処理を起動するための起動スイッチ56が設けてあり、起動スイッチ56は制御部50に接続してある。更に、制御部50には、電動パワーステアリング装置に異常が発生した場合に、運転者に対して警告音で異常の発生を報知するための報知器53が接続してある。
図2は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の要部構成を示すブロック図である。制御部50は、マイクロコンピュータ70、モータ駆動回路71、モータ電流検出回路72及び報知器駆動回路73を備えている。マイクロコンピュータ70には、トルクセンサ52が出力する操舵トルク信号Ts、車速センサ54が検出する車速Vs、回転角検出器55が出力する回転角信号Rs及びモータ電流検出回路72が検出するモータに流れる電流値Isが与えられ、また、運転者が起動スイッチ56を押すことで、後述する車輪13、13の特性解析処理の起動命令が与えられる構成となっている。また、マイクロコンピュータ70は、モータ駆動回路71にモータ51へ印加すべき目標電圧値Vdを与え、報知器駆動回路73には報知器53を駆動する報知命令Sdを与える。
マイクロコンピュータ70に備えられた書き換え可能なメモリ74には、操舵トルク信号Ts及び車速Vsに応じた目標電流値が記された駆動特性テーブルが記憶してあり、駆動特性テーブルを参照してモータ51に流す目標電流値を決定する。また、モータ51の回転方向は、駆動特性テーブルに記してある目標電流値の極性から、例えばプラスなら右方向、マイナスなら左方向のように、決定することができる。
マイクロコンピュータ70は操舵トルク信号Ts及び車速Vsから駆動特性テーブルを参照して目標電流値を決定し、目標電流値及びフィードバックされた電流値Isからモータ51に印加する目標電圧値Vdを算出する。また、マイクロコンピュータ70は擬似的な操舵トルク信号を発生させ、擬似的な操舵トルク信号から目標電流値を決定し、目標電圧値Vdを算出し、モータ駆動回路71へ与えることができる。擬似的な操舵トルク信号として、所定の範囲内で周波数を連続的に変える正弦波信号又は矩形波信号を発生する。多数の周波数を有する信号を発生させて電動パワーステアリング装置を動作させることで、運転者の操舵のみでは行われない多種多様な動作を車輪13、13に行わせることができる。
モータ駆動回路71には、マイクロコンピュータ70から、モータ51へ印加すべき目標電圧値Vdが与えられ、また、回転角検出器55からモータ51の実回転角に応じた回転角信号Rsが与えられている。モータ駆動回路71は、ブラシレスのモータ51のコイルに流す電流の方向を決定するための、複数の半導体素子によるスイッチング素子を備えており、スイッチング素子の切り替えタイミングを回転角検出器55から与えられた回転角信号Rsにより決定している。更に、モータ駆動回路71は、目標電圧値Vdに応じたPWM信号を生成する回路を備えており、スイッチング素子をPWM信号によりオン/オフしてコイルに電流を流し、モータ51を駆動している。モータ電流検出回路72は、モータ51に流れている電流を検出し、検出した電流値Isをフィードバック信号としてマイクロコンピュータ70へ与えている。車輪13、13の特性解析の結果、特性の変化が許容範囲を越えていた場合にマイクロコンピュータ70が出力する報知命令Sdに従って、報知器駆動回路73は報知器53を駆動し、報知器53が警告音を発する。
以上のように構成された電動パワーステアリング装置において、車両走行時には、運転者がステアリングホイール2に加えた操舵トルクに応じた操舵トルク信号Tsをトルクセンサ52が出力し、このときの車速Vsを車速センサ54が検出し、操舵トルク信号Ts及び車速Vsに応じて、マイクロコンピュータ70はメモリ74に記憶してある駆動特性テーブルを参照し、モータ51に流す目標電流値を決定する。決定された目標電流値及びモータ51に流れている実電流値Isから、マイクロコンピュータ70が目標電圧値Vdを算出する。モータ駆動回路71は、目標電圧値Vdに応じたPWM信号を生成し、モータ51の実回転角に応じた回転角信号Rsから決まるスイッチング素子の切り替えタイミングに従って、PWM信号によりスイッチング素子をオン/オフし、コイルに電流を流してモータ51を回転駆動する。
モータ51の回転は、ボールねじ機構によりラック軸10の軸長方向への移動に変換され、車輪13、13の操向動作を補助している。ラック軸10の移動が、タイロッド11、11を介してナックルアーム12、12に伝えられ、車輪13、13の向きが変わり、車両の走行方向が変更される。
車両停止時において、運転者が起動スイッチ56を押した場合、車輪13、13の特性を解析する処理が開始される。この処理が行われている間は、運転者がステアリングホイール2に加えた操舵トルクに応じてモータ51が操舵補助力を発生させることはない。
図3は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の車輪13、13の特性解析処理におけるマイクロコンピュータ70の制御手順の概要を示すフローチャートである。マイクロコンピュータ70は、起動スイッチ56が押されたか否かを判断し(ステップS1)、押されていないと判断した場合は(S1:NO)、スイッチが押されるまで待機し、押されたと判断した場合は(S1:YES)、更に車速センサ54が検出する車両の車速Vsが0km/hであるか否かを判断する(ステップS2)。車速Vsが0km/hでない場合(S2:NO)、ステップS1に戻り、スイッチが押されるまで待機する。車速Vsが0km/hである場合は(S2:YES)、擬似的な操舵トルク信号を発生し(ステップS3)、次に、モータ電流検出回路72からフィードバックされる電流値Isを取得する(ステップS4)。擬似的な操舵トルク信号及びフィードバックされる電流値Isから目標電圧値Vdを算出し、モータ駆動回路71へ出力する(ステップS5)。
モータ駆動回路71へ目標電圧値Vdを与えることでモータ51は回転し、モータ51の回転はボールねじ機構を介してラック軸10の軸長方向の運動に変換され、車輪13、13の向きが変わる。回転角検出器55は、このときのモータ51の回転角を検出し、回転角に応じた回転角信号Rsを出力する。
マイクロコンピュータ70は、回転角検出器55から与えられる回転角信号Rsを取得し(ステップS6)、メモリ74に記憶する。所定個数の回転角信号Rsを取得しているか否かを判断し(ステップS7)、メモリ74に記憶してある回転角信号Rsのデータ数が所定個数に達していない場合は(S7:NO)、ステップS3へ戻り、データ数が所定個数に達するまでデータ収集を繰り返す。回転角信号Rsのデータ数が所定個数に達している場合(S7:YES)、時系列データをなすこれらのデータに対してFFT(高速フーリエ変換)を行い(ステップS8)、時系列データを周波数スペクトルのデータに変換する。
メモリ74には、電動パワーステアリング装置の特性を予め測定して得られた周波数スペクトルのデータが記憶してある。なお、メモリ74に記憶してある特性は、車輪13、13を除いた状態で電動パワーステアリング装置を動作させた場合の特性であり、モータ51の回転特性、ラック軸10の軸長方向への移動特性及びナックルアーム12、12の動作特性等の電動パワーステアリング装置の各部の特性を含んだものである。メモリ74に記憶してある周波数スペクトルを読み出し(ステップS9)、ステップS8で得た全体の特性を示す周波数スペクトルから、メモリ74に記憶してある周波数スペクトルを差し引くことで、車輪13、13のみの特性を示す周波数スペクトルを算出する(ステップS10)。
また、メモリ74には、車輪13、13に異常があるか否かを判定するための閾値として、予め定められたスペクトル強度が記憶してあり、この閾値とステップS10にて算出した車輪13、13の特性を示す周波数スペクトルとを比較して、車輪13、13に異常があるか否かを判定する(ステップS11)。車輪13、13の特性に異常がないと判定した場合は(S11:NO)、算出した周波数スペクトルのスペクトル強度に応じて、駆動特性テーブルに記してある目標電流値を更新する。(ステップS12)。
例えば、車輪13、13の空気圧が減少して操向動作が行いにくくなっている場合には、モータ51が発生する操舵補助力が大きくなるよう、目標電流値を大きな値に更新する。運転者が運転を開始した場合には、更新した駆動特性テーブルを参照してモータ51の制御を行うため、空気圧が減少した車輪13、13に適した操向動作を行うことができる。
車輪13、13の特性に異常があると判定した場合は(S11:YES)、報知器駆動回路73へ報知命令を送出する(ステップS13)。報知器駆動回路73へ報知命令Sdを与えることで、報知器53は警告音によって運転者に車輪13、13に異常があることを報知することができる。車輪13、13の異常を報知された運転者は、車両を走行させる前に、車輪の空気圧の調整又は車輪の交換等の処置を行うことで、車両を安全に走行させることが出来る。
なお、本実施の形態においては、メモリ74に記憶してある駆動特性テーブルに目標電流値を記す構成としたが、目標電圧値を記す構成であってもよい。また、テーブルを用いる方法ではなく、駆動電流又は駆動電圧を算出するための演算式を駆動特性記憶部が記憶しておき、演算式の係数を更新する方法であってもよい。
また、車輪13、13の特性解析処理の起動を、起動スイッチ56にて行う構成としたが、これに限るものではなく、例えば、車両のエンジン始動時に、毎回又は一定の期間をおいて、行う構成としてもよい。また、擬似的な操舵トルク信号として、所定の範囲内で周波数を連続的に変える正弦波信号又は矩形波信号を発生する構成としたが、車輪13、13の特性変化を十分に検知できるものであれば、これに限るものではない。また、FFTにより得られる周波数スペクトルから車輪13、13の特性を解析する構成としたが、他の解析手法を用いる構成であってもよい。
また、車輪13、13に異常がある場合に、報知器53が警告音によって運転者に異常を報知する構成としたが、これに限るものではなく、音声、警告ランプ又は文字表示等によって報知してもよい。
本発明に係る電動パワーステアリング装置の全体構成を示す模式図である。 本発明に係る電動パワーステアリング装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明に係る電動パワーステアリング装置の車輪の特性解析処理におけるマイクロコンピュータの制御手順の概要を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ラックピニオン式ステアリング装置
2 ステアリングホイール(操舵部材)
4 コラム軸
13 車輪
50 制御部
51 モータ
52 トルクセンサ
53 報知器
54 車速センサ
55 回転角検出器(回転角検出手段)
56 起動スイッチ
70 マイクロコンピュータ
74 メモリ

Claims (4)

  1. 操舵部材に加えられた操舵トルクを検出し、検出した操舵トルクに応じた操舵トルク信号を出力する操舵トルク検出手段と、
    操舵を補助する操舵補助力を発生するモータと、
    前記操舵トルク検出手段が出力した操舵トルク信号に応じて前記モータの回転駆動を制御するための駆動特性を記憶してある駆動特性記憶部と
    を備える電動パワーステアリング装置において、
    前記モータの回転角を検出し、前記モータの回転角に応じた回転角信号を出力する回転角検出手段と、
    前記回転角検出手段が検出し、出力した回転角信号の周波数成分から車輪の特性を解析する解析手段と
    を備え、
    前記解析手段が解析した車輪の特性に応じて、前記駆動特性記憶部に記憶された駆動特性を更新するようにしてあること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 擬似的な操舵トルク信号を発生する擬似信号発生手段を備え、
    前記擬似信号発生手段が発生した擬似的な操舵トルク信号に応じて前記モータを回転させ、前記モータの回転角に応じた回転角信号から前記解析手段で解析を行うようにしてある請求項1に記載の電動パワーステアリング装置
  3. 前記解析手段は、
    前記回転角検出手段が出力した回転角信号を周波数スペクトルに変換する変換手段と、
    車輪がない状態で前記モータを回転させた場合に前記回転角検出手段が出力する回転角信号に応じた周波数スペクトルを記憶してある周波数スペクトル記憶部と、
    前記変換手段が変換した周波数スペクトルと前記周波数スペクトル記憶部に記憶してある周波数スペクトルとの差分から、車輪のみの特性を示す周波数スペクトルを算出する演算手段と
    を備える請求項1又は請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記解析手段の解析結果から車輪の異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段が異常を検出した場合に異常を報知する報知手段と
    を備える請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の電動パワーステアリング装置。
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