JP2006114859A - アライメント方法、薄膜形成基板の製造方法、半導体装置の製造方法、及び電子機器の製造方法 - Google Patents

アライメント方法、薄膜形成基板の製造方法、半導体装置の製造方法、及び電子機器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 液相プロセスを用いてデバイスを製造する際に好適なアライメント方法を提供する。
【解決手段】 液相法を用いて基板10上に機能膜12を形成する工程を含むデバイスの製造過程において、前記機能膜12が形成される基板10に、前記機能膜12以降に形成される膜13に対して形状が現れるようなアライメントマークAM1を形成し、該アライメントマークAM1を用いて前記機能膜12以降の膜13のアライメントを行なう。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アライメント方法、薄膜形成基板の製造方法、半導体装置の製造方法、及び電子機器の製造方法に関する。
従来の薄膜電子デバイスの製造技術は、薄膜の形成方法が重要な要素技術の1つになっており、薄膜の形成方法としてPVD(Physical Vapor Deposition)法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法などの真空或いは減圧を用いた真空プロセスが根幹となっている。この真空プロセスは、精確に薄膜の膜厚や膜質を制御できる一方、多量のエネルギーと材料を非効率的に使用している。そこで、真空プロセスに代わるものとして低エネルギーな液相プロセス(液相法を用いたプロセス)が見直され始めている(例えば特許文献1参照)。
ここで、液相プロセスとは、基板上に液体材料を塗布し、その後自然乾燥させたり熱処理を加えたりすることで、基板上に固体の薄膜を形成する方法をいう。また、塗布方法は特定の方法に限られず、基板全面に塗布できるスピンコート法、スリットを用いる等のスピンレスコート法、スプレー法、浸漬法や基板の一部に塗布できる液滴吐出法など全ての方法が含まれる。
この液相プロセスは、従来の真空プロセスに比べて膜面を平坦にできるため、この上に形成される配線やパターンの製膜や加工が容易になる。
再公表特許WO00/59040号公報
しかし、その一方で、デバイスの製造過程においては、膜面が平坦化されることが反ってマイナスに働くこともある。つまり、薄膜を液相プロセス(例えばスピンコート法)によって形成すると、この薄膜の下に配置されるパターンの凹凸は係る薄膜によって平坦化されるため、この薄膜の上に光を透過しない膜を成膜してパターニングを行なう場合には、従来のように膜面の凹凸を見てフォト工程のアライメントを行なうことは困難になる。通常アライメント工程は、可視光を用いた顕微鏡により基板のパターンを読み取るので、基板表面に可視光に対して透明な薄膜が形成されている場合は、下層のパターンを視認できるが、金属膜のような不透明膜が基板表面全面に形成されると、パターンの視認は、該不透明膜の凹凸で行われることになる。もし、凹凸のない不透明膜で表面が覆われた基板ではパターンの視認ができないことになる。例えば、薄膜トランジスタのゲート絶縁膜や層間絶縁膜を液相プロセスで形成した場合、この絶縁膜の上に形成された金属膜の表面は、凹凸のない平坦面となるため、これを下層側の半導体膜に対して正確に位置決めをすることができなくなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、液相プロセスを用いてデバイスを製造する際に好適なアライメント方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明のアライメント方法は、基板上に機能膜を形成し、前記機能膜を含む前記基板上に液体材料を塗布し第1の膜を形成し、前記第1の膜上に第2の膜を形成し、前記機能膜の上方に現れた形状を利用して前記第2の膜をパターニングする、を有することを特徴とする。
このようなアライメントマークを用いることで、第2の膜以降の膜のパターニングを精度よく行なうことが可能となる。
なお、本明細書において、機能膜とは所定の機能をもった膜の総称であり、係る機能としては、電気・電子的機能(導電性、絶縁性、圧電性、焦電性、誘電性等)、光学的機能(光選択吸収、反射性、偏光性、光選択透過性、非線形光学性、蛍光あるいはリン光等のルミネッセンス、フォトクロミック性等)、磁気的機能(硬磁性、軟磁性、非磁性、透磁性等)、化学的機能(吸着性、脱着性、触媒性、吸水性、イオン伝導性、酸化還元性、電気化学特性、エレクトロクロミック性等)、機械的機能(耐摩耗性等)、熱的機能(伝熱性、断熱性、赤外線放射性等)、生体的機能(生体適合性、抗血栓性等)等の種々の機能がある。本発明のアライメントマークは、この機能膜からなるものであってもよく、いずれにせよ、薄膜を形成する上でアライメント用として用い得るものであれば何でも良い。好ましくは、基板の端に近い位置に形成されるものである。
また液相法とは、基板上に液体材料を配置させる方法であり、この方法としては例えばスピンコート法,スリットコート法,ディップコート法,スプレーコート法,印刷法,液滴吐出法等がある。
本発明の薄膜形成基板の製造方法は、基板上にアライメントマークを形成する工程と、前記アライメントマークを含む前記基板上に液体材料を塗布し、所定の形状を有する第1の膜を形成する工程と、前記所定の形状を含む前記第1の膜上に第2の膜を形成する工程と、前記所定の形状の上方に現れた形状を利用して前記第2の膜をパターニングする工程と、を有することを特徴とする。
これは、基板上にアライメントマークを形成する工程と、前記アライメントマークを含む前記基板上に液体材料を塗布し第1の膜を形成する工程と、前記第1の膜上に第2の膜を形成する工程と、前記アライメントマークの上方に現れた形状を利用して前記第2の膜をパターニングする工程と、を有するものであってもよい。
この前記基板上にはトランジスタが形成され、前記アライメントマークはトランジスタ用の機能膜と同時に形成されたアライメント用の機能膜であっても良い。また、前記アライメントマークは半導体膜であっても、前記第2の膜は遮光性を有するものであっても構わない。
本発明の薄膜形成基板の製造方法の他の態様は、前記アライメントマークは前記第1の膜よりも厚く形成されるものである。また、前記第2の膜は前記アライメントマーク上の前記第1の膜が除去されてから形成されるものであってもよい。また、前記第1の膜は前記アライメントマーク上に前記液体材料に対し撥液性を有する物質を塗布してから形成されるものであってもよい。また、前記第1の膜は前記アライメントマークにマスク材が接して配置された状態で形成されてもよい。この前記アライメントマークは、前記基板上に前記マスク材を塗布した後パターニングすることで形成されるものであってもよい。
また本発明では、アライメントマークの形成工程が、第1のアライメントマークを備えた前記基板の上に透光性の前記機能膜を形成した後、該透光性の機能膜を介して視認される前記第1のアライメントマークを用いて、前記機能膜の上に新たに第2のアライメントマークを形成する工程を含むものとすることができる。本方法は、基板上に予め備えられたアライメントマーク(第1のアライメントマーク)を用いて、機能膜の形成後に、新たにアライメントマーク(第2のアライメントマーク)を作り直すものである。この場合、前記第2のアライメントマークの相対位置は、前記第1のアライメントマークの位置に基づいて決定されるようにすることができる。こうすることで、機能膜以前の膜と機能膜以降の膜との間の位置ずれを防止することができる。なお、第2のアライメントマークは必ずしも第1のアライメントマークと同じ位置に配置される必要はないが、第2のアライメントマークと第1のアライメントマークとが、平面視で略同じ位置に配置された場合には、機能膜以降の膜をより高精度に位置決めすることが可能となる。
また本発明のアライメント方法は、アライメントマークを備えた基板上に液相法を用いて機能膜を形成する工程を含むデバイスの製造過程において、前記機能膜を前記アライメントマークの形成領域以外の領域に形成し、前記アライメントマークを用いて前記機能膜以降の膜のアライメントを行なうことを特徴とする。
本方法では、アライメントマークの形成領域に機能膜が配置されないため、アライメントマークの凹凸が機能膜によって平坦化されることはない。したがって本方法でも、機能膜以降の膜のパターニングを精度よく行なうことができる。
本発明において、前記機能膜の形成工程の具体的な形態としては、以下のものが考えられる。
(1)前記機能膜の形成工程が、前記アライメントマークの形成領域を撥液化する工程と、前記撥液化された領域を含む基板上の領域に、前記機能膜の形成材料を含む液体材料を配置する工程とを含む工程である場合。
(2)前記機能膜の形成工程が、前記アライメントマークの形成領域を含む基板上の領域に前記機能膜を形成する工程と、前記アライメントマーク上に位置する前記機能膜を選択的に除去する工程とを含む工程である場合。
(3)前記機能膜の形成工程が、前記機能膜の形成材料を含む液体材料を液滴吐出法により前記アライメントマークの形成領域以外の領域に選択的に滴下する工程を含む工程である場合。
なお(2)の形態では、機能膜のパターニングの仕方として以下のものが考えられる。
(a)前記機能膜の形成工程が、前記アライメントマークの形成領域を含む基板上の領域に透光性の前記機能膜を形成する工程と、該透光性の機能膜を介して視認される前記アライメントマークを用いて、前記アライメントマーク上に位置する前記機能膜のみを選択的に除去する工程とを含む工程である場合。
(b)前記機能膜の除去工程が、前記アライメントマークが配置されると想定される一定の範囲の前記機能膜を選択的に除去する工程である場合。
前記(a)は、アライメントマークの位置を検出した上で、そこに配置される機能膜のみを正確に除去するものであり、前記(b)は、アライメントマークの位置がある程度わかっている場合に、そのアライメントマークがあると予想される部分の機能膜、及び、その近傍に位置する機能膜を大雑把に除去するものである。この(b)の方法では、機能膜には必ずしも透明性は要求されず、不透明な材料を用いることも可能である。
本発明の半導体装置の製造方法は、上述のアライメント方法を用いて半導体装置を製造することを特徴とする。本方法によれば、高性能な半導体装置を提供することが可能となる。
具体的には、本発明の半導体装置の製造方法は、液相法を用いて基板上に絶縁膜を形成する工程を含む半導体装置の製造方法であって、前記基板上に半導体膜を形成し、該半導体膜をパターニングして、半導体装置の能動層となる第1の半導体膜とアライメント用の第2の半導体膜とを形成する工程と、前記第2の半導体膜と整合する所定の位置に、前記絶縁膜以降に形成される膜に対して形状が現れるようなアライメントマークを形成する工程と、前記アライメントマークを用いて前記絶縁膜以降の膜のパターニングを行なう工程とを備えたことを特徴とする。
このようなアライメントマークを用いることで、絶縁膜以降の膜のパターニングを精度よく行なうことが可能となる。
なお、本明細書において「整合」とは、対象物同士の位置が互いに管理された状態をいい、アライメントマークと第2の半導体膜とが整合して形成されるとは、両者が予め決められた値だけ重なる、間隔を空ける、接するなど特定の関係を満たすように形成されることをいう。また、本明細書において能動層とは、トランジスタのチャネル部のように、実際に半導体装置を構成し電気的に機能する層を意味し、アライメントマークとして利用するためだけにパターニングされた層は含まれない。また液相法とは、液体材料を用いて基板上に薄膜を配置させる方法の総称であり、この液相法には、例えばスピンコート法,スリットコート法,ディップコート法,スプレーコート法,印刷法,液滴吐出法等が含まれる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記アライメントマークの形成工程が、前記基板と前記絶縁膜との間に、当該絶縁膜による平坦化の程度を超える高さのアライメントマークを形成する工程を含むものとすることができる。本方法は、絶縁膜の形成前に、予め基板上に厚膜(絶縁膜による平坦化の程度を超える高さ)のアライメントマークを形成するものである。具体的には、前記アライメントマークの形成工程が、前記所定の位置にて前記絶縁膜による平坦化の程度を超える高さのアライメントマークを形成する工程を含む形態が考えられる。なお、この場合には、前記アライメントマークの形成工程が、前記所定の位置に前記絶縁膜による平坦化の程度を超える高さのアライメントマークを形成する工程を含むものとすることができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、液相法を用いて基板上に絶縁膜を形成する工程を含む半導体装置の製造方法であって、前記基板上に半導体膜を形成し、該半導体膜をパターニングして、半導体装置の能動層となる第1の半導体膜とアライメント用の第2の半導体膜とを形成する工程と、前記絶縁膜を前記第2の半導体膜と整合する所定の位置以外の位置に形成する工程と、前記絶縁膜の非形成領域によって当該絶縁膜以降の膜の表面に生じる凹凸形状をアライメントマークとして利用して前記絶縁膜以降の膜のパターニングを行なう工程とを備えたことを特徴とする。
すなわち本方法は、絶縁膜に形成した凹凸(例えば開口部等)によって、当該絶縁膜以降の膜の表面に係る凹凸を反映した凹凸形状を付与し、この膜表面に現れた凹凸形状をアライメントマークとして利用して当該絶縁膜以降の膜のパターニングを行なうようにしたものである。したがって本方法でも、絶縁膜以降の膜のパターニングを精度よく行なうことができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記絶縁膜の非形成領域を前記第2の半導体膜の平面領域に設けることができる。この場合、前記絶縁膜以降の膜の表面に前記第2の半導体膜の形状が現れるため、前記非形成領域を別の位置に設ける場合に比べて、よりアライメントの精度は高くなる。
また本発明の半導体装置の製造方法では、前記絶縁膜の形成工程が、前記所定の位置にマスク材を形成する工程と、該マスク材を除いた基板の全面に前記絶縁膜を形成する工程と、前記マスク材を除去する工程とを含むものとすることができる。本方法は、絶縁膜形成前に予め基板上に形成しておいたマスク材を絶縁膜形成後に除去することによって、前記所定の位置に絶縁膜の非形成領域(開口部)を形成するものである。この方法では、エッチングによって絶縁膜に開口部を形成する場合に比べて基板へのダメージが少なく、又、絶縁膜が不透明な材料からなる場合にも、前記所定の位置に正確に開口部を形成することができる。
なお、この方法では、マスク材の形成工程の具体的な形態として、以下のものが考えられる。
(1)前記マスク材の形成工程が、感光性材料を基板全面に形成する工程と、該感光性材料に露光・現像処理を施して、前記所定の位置に前記感光性材料からなるマスク材を形成する工程とを含む工程である場合。
(2)前記マスク材の形成工程が、前記マスク材を液相法により前記所定の位置に形成する工程を含む工程である場合。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、液相法を用いて基板上に機能膜を形成する工程を含む半導体装置の製造方法であって、前記基板上にマスク材を形成する工程と、該マスク材を除いた基板の全面に液相法を用いて前記機能膜を形成する工程と、前記マスク材によって形成される前記機能膜の非形成領域をアライメントマークとして利用して前記機能膜をパターニングする工程とを備えたことを特徴とする。
本方法は、予め基板上に形成しておいたマスク材によって機能膜に当該機能膜の非形成領域(開口部)を形成し、この非形成領域をアライメントマークとして利用することで、当該機能膜を下層側の層(例えば半導体膜)に対して高精度に位置決めした状態でパターニングできるようにしたものである。
本方法では、機能膜が不透明な膜からなる場合であっても、確実に当該機能膜を下層側の膜に対して正確に位置決めすることが可能である。
また本発明の半導体装置用基板は、複数の配線層が機能膜を介して積層されてなる基板であって、前記機能膜が液相法を用いて形成されてなるとともに、前記基板の上に前記機能膜以降の膜に対して形状が現れるようなアライメントマークが配置されたことを特徴とする。このようなアライメントマークを備えることで、機能膜以降の配線層を機能膜以前の配線層に対して正確に位置決めした状態でパターニングすることが可能となる。
また本発明の電子機器は、前述した本発明の半導体装置の製造方法により製造された半導体装置を備えたことを特徴とする。これにより、高性能な電子機器を提供することが可能となる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、液相法を用いて基板上に絶縁膜を形成する工程を含む半導体装置の製造方法であって、前記基板上に半導体膜を形成し、該半導体膜をパターニングして、半導体装置の能動層となる第1の半導体膜とアライメントマークとなるアライメント用の第2の半導体膜とを形成する工程と、液相法を用いることにより、前記アライメントマークが形成されたアライメント形成領域内に、少なくとも前記絶縁膜を形成する材料に対して撥液性を示す撥液膜を形成する工程と、前記撥液膜が形成された前記基板上に前記絶縁膜を形成する材料を塗布することにより、前記アライメント形成領域外に前記絶縁膜を形成する工程と、前記アライメントマークを用いて前記絶縁膜以降に形成する膜のアライメントを行う工程とを備えたことを特徴とする。
かかる構成によれば、絶縁膜を平坦に形成することができる効果と、アライメントマークを用いて精度良くアライメントを行うことができる効果を享受することが可能となる。
ここで、上記製造方法にあっては、前記絶縁膜を形成した後に行われる工程であって、前記基板上にゲート配線膜を形成する材料を塗布することにより、前記絶縁膜の上にゲート配線膜を形成する工程をさらに備え、前記撥液膜は、絶縁膜を形成する材料のほか、前記ゲート配線膜を形成する材料に対しても撥液性を示すとともに、透光性を有するようにしても良い。
また、別の態様として、上記製造方法にあっては、前記絶縁膜を形成した後に行われる工程であって、蒸着法を用いることにより、前記絶縁膜及び前記撥液膜が形成された前記基板の全面にゲート配線膜を形成する工程をさらに備え、前記膜のアライメントを行う工程においては、前記撥液膜の形状を反映したゲート配線膜の表面に形成される凹凸形状をアライメントマークとして用いることで、当該膜のアライメントを行うようにしても良い。
さらに、別の態様として、上記製造方法にあっては、前記絶縁膜を形成した後に行われる工程であって、前記基板上に形成された前記撥液膜を除去する工程と、蒸着法を用いることにより、前記撥液膜が除去された前記基板の全面にゲート配線膜を形成する工程とをさらに備え、前記膜のアライメントを行う工程においては、前記第2の半導体膜の形状を反映したゲート配線膜の表面に形成される凹凸形状をアライメントマークとして用いることで、当該膜のアライメントを行うようにしても良い。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1の実施の形態を図1,図2を用いて説明する。図1,図2は、本発明の半導体装置の一例である薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法を説明するための工程図であって、トランジスタの形成領域及びアライメントマークの形成領域のみを拡大して示す模式図である。
(半導体膜の形成工程)
まず、半導体装置を製造するための基板(半導体装置用基板)として、予め図1(a)に示すようなアライメントマーク10aを備えた基板10を用意する。基板10としては、石英基板、ガラス基板、耐熱プラスチック等の絶縁基板の他、シリコンウェハ等の半導体基板や、ステンレス等の導電性基板を使用することができる。また、基板中に含まれるナトリウム等の可動イオンが後述の半導体膜中に混入しないように、基板10の表面には、必要に応じて、酸化シリコン膜,窒化シリコン膜,酸窒化シリコン膜等の絶縁性物質からなる下地保護膜を形成してもよい。
次に、図1(b)に示すように、基板10の上に半導体膜11を形成する。本例では半導体膜11をアモルファスシリコン膜とするが、半導体膜11はこれ以外の半導体材料、例えばゲルマニウム等であってもよい。或いは、シリコン・ゲルマニウム,シリコン・カーバイド,ゲルマニウム・カーバイド等の4族の元素複合体の半導体膜、ガリウム・ヒ素やインジウム・アンチモン等の3族元素と5族元素との複合化合物半導体膜、又は、カドミウム・セレン等の2族元素と6族元素との複合体化合物半導体膜等としてもよい。また、シリコン・ゲルマニウム・ガリウム・ヒ素等のように更に複合化合物半導体膜やこれ等の半導体膜にリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)等のドナー元素を添加したN型半導体膜、あるいはホウ素、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)等のアクセプタ元素を添加したP型半導体膜とすることも可能である。
このような半導体膜11は、APCVD法、LPCVD法、PECVD法等のCVD法、あるいはスパッタ法や蒸着法などのPVD法によって形成することができる。
(半導体膜の結晶化工程)
次に、堆積した半導体膜11の結晶化を行う。ここで、「結晶化」という言葉は、非晶質の半導体膜に対して熱エネルギーを与え、多結晶あるいは単結晶の半導体膜に変質させること、更に、微結晶膜や多結晶膜の半導体膜に対して熱エネルギを与えて、結晶膜の膜質の改善や溶融固化による再結晶化を行うことについても用いられる。本明細書では、非晶質の結晶化のみならず、多結晶質や微結晶質の結晶化をも含めて総て結晶化と称する。
半導体膜11の結晶化工程は、いわゆるレーザ照射による方法、急速加熱法(ランプアニール法や熱アニール法など)、固相成長による方法等によって実現することができるが、これに限定されない。本例では、レーザアニールによってアモルファス半導体膜11を多結晶半導体膜に結晶化する。この際、レーザ光としては、紫外線域あるいはその近傍の波長を持つエキシマレーザ、アルゴンイオンレーザ、YAGレーザの第2高調波或いは第3高調波等が好適である。例えばエキシマレーザでビームの長寸が400mmのラインビームを用い、その出力強度は例えば400mJ/cm2とする。ラインビームについては、その短寸方向におけるレーザ強度のピーク値の90%に相当する部分が各領域毎に重なるようにラインビームを走査するのがよい。
(素子分離工程)
次に、TFTの領域を画定するための素子分離を行う。本例では素子分離にエッチングを用いるが、素子分離技術としてはLOCOS法、フィールドシールド法、STI法などを使用することもできる。この素子分離工程により、基板10上には、図1(c)に示すような所定形状の多結晶半導体膜11aが形成される。
(アライメントマークの厚膜化工程)
次に、図1(d)に示すように、既存のアライメントマーク(第1のアライメントマーク)10aの上にアライメントマークの形成材料10bを継ぎ足す形で、厚膜のアライメントマーク(第2のアライメントマーク)AM1を形成する。ここでアライメントマークの形成材料10bとしては、レジストその他の絶縁材料を用いることができる。例えば第1のアライメントマーク10aの上にレジストを継ぎ足す場合には、まず透光性のレジストをスピンコート等によって基板全面に塗布し、その後、この透光性のレジストを介して視認されるアライメントマーク10aを用いて当該レジストをパターニングすればよい。
また、アライメントマーク10aの上にレジスト以外の絶縁材料を継ぎ足す場合には、係る絶縁材料をキシレン等の溶媒又は分散媒に分散させた溶液(即ち、アライメントマークの形成材料を含む液体材料)を液滴吐出法(インクジェット法等)によってアライメントマーク10aの形成領域に選択的に滴下し、これを乾燥又は焼成すればよい。勿論、これ以外の公知のパターニング方法(エッチング等)を採用することも可能である。
本工程では、このようにアライメントマーク10aを厚膜のアライメントマークAM1に作り直すことによって、この上にゲート絶縁膜(機能膜)を液相法にて形成する際に、アライメントマークAM1がゲート絶縁膜の中に埋没されない(即ち、ゲート絶縁膜以降の膜に対して形状が現れる)ようにしている。つまり、ゲート絶縁膜を液体材料の塗布によって形成する場合、アライメントマークの高さが低いと、係るアライメントマークの凹凸形状は液体材料の流動性によって平坦化されてしまい、ゲート絶縁膜上に配線材となるTaやCr等の不透明な膜を成膜すると、その下のアライメントマークの位置や形状が検出できなくなってしまう。これに対して本例では、アライメントパターンを厚く形成しているので、係るアライメントパターンがゲート絶縁膜中に埋没することはなく、従って、その後の配線材のパターニングを精度よく行なうことが可能となる。
なお、新たに作り直されるアライメントマークAM1の高さは、前述のような理由から、ゲート絶縁膜による平坦化の程度を超える高さであればよく、例えば1μm程度あれば十分である。
また、図1(d)では、アライメントマークの形成材料10bをアライメントマーク10aの直上にのみ配置した例を示したが、本発明では、このアライメントマークの形成材料10bを、アライメントマーク10aを覆う形で当該アライメントマーク10aよりも広い平面積で配置することも可能である。
(ゲート絶縁膜の形成工程)
次に、図1(e)に示すように、液相法を用いて、半導体膜11aを覆うように基板全面にTFTのゲート絶縁膜(機能膜)12を形成する。ここではまず、ポリシラザンをキシレンに混合した塗布液(ポリシラザンを含む液体材料)を基板上にスピンコートし、処理温度を100℃として5分間、プリベークを行なう。その後、処理温度を350℃としてWET O2雰囲気下で260分間、熱処理を行なう。このように熱処理をWET O2雰囲気下で行なうことで、分極の原因となる絶縁膜中の窒素成分を少なくすることができる。
以上により、酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜12が形成される。なお本例では、前工程においてアライメントマークAM1が厚膜化されているため、ゲート絶縁膜12の表面には下地のアライメントマークAM1の凹凸形状を反映した凹凸部12Aが形成されることになる。
なお、半導体膜の形成工程とゲート絶縁膜の形成工程との間には、必要に応じて洗浄工程を設けることができる。具体的には、半導体膜11aのパターニングが終了したら、酸素含有ガス雰囲気下で、基板にUV光を照射し、基板表面に存在する汚染物(有機物など)を分解除去する。ここで、照射するUV光は、波長254nmにピーク強度を有する低圧水銀ランプや、波長172nmにピーク強度を有するエキシマランプを用いる。この波長領域の光は、酸素分子(O2)をオゾン(O3)に分解し、更に、このオゾンを酸素ラジカル(O*)に分解するので、ここで生成された活性度の高いオゾンや酸素ラジカルを利用することにより、基板表面に付着した有機物を効率的に除去することが可能となる。
(ゲート配線の形成工程)
次に、図1(f)に示すように、ゲート絶縁膜12の上にゲート配線膜13を形成する。ゲート配線膜13の形成は、スパッタ法、CVD法、蒸着法など、適当な堆積方法を選択して、タンタル、アルミニウム、チタンなどの適当な金属、金属窒化物、ポリシリコンなどを堆積あるいは積層することによって行なう。この工程では、不透明なゲート配線膜13が基板全面に形成されるが、ゲート絶縁膜12には、前述のように、厚膜のアライメントマークAM1に起因した凹凸部12Aが形成されているので、ゲート配線膜13の表面にも、この凹凸形状を反映した形状の凹凸部13Aが形成されることになる。
次に、図1(g)に示すように、ゲート配線膜13をパターニングしてゲート電極を含むゲート配線(配線層)13aを形成する。上述のように本例では、ゲート配線膜13の表面に下地のアライメントマークAM1の形状を反映した凹凸形状が付与されているので、ゲート配線膜13を、下地の半導体膜11aに対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
(不純物注入、活性化工程)
次に、図2(a)に示すように、ゲート配線13aをマスクとして半導体膜11aに不純物イオン注入を行い、ソース領域11s及びドレイン領域11dを形成する。このとき、ゲート電極13aがイオン注入のマスクとなっているので、チャンネル領域11aはゲート電極下のみに形成される自己整合構造となる。不純物イオン注入は質量非分離型イオン注入装置を用いて注入不純物元素の水素化物と水素を注入するイオン・ドーピング法と、質量分離型イオン注入装置を用いて所望の不純物元索のみを注入するイオン打ち込み法の二種類を適用することができる。イオン・ドーピング法の原料ガスとしては水素中に希釈されたホスフィン(PH3)やジボラン(B2H6)等の注入不純物元素の水素化物を用いることができる。
続いて、不純物の活性化を行う。活性化の方法としてはレーザ照射による方法や300℃以上の炉で加熱する(低温熱処理)方法、ランプによる高速熱処理法などがあるが、適当な方法を選択することができる。
(アライメントマークの形成工程)
次に、図2(b)に示すように、ゲート絶縁膜12の上に新たにアライメントマークAM2を形成する。このアライメントマークAM2は、後述のソース配線及びドレイン配線をパターニングする際に使用するものである。すなわち本例では、後述のように、ソース配線及びドレイン配線とゲート絶縁膜12との間に配置される層間絶縁膜(機能膜)を液相法によって形成するため、ゲート絶縁膜12の表面に現れたアライメントマークAM1の凹凸形状が係る層間絶縁膜によって平坦化されないように、新たに厚膜のアライメントマークAM2を形成しているのである。なお、アライメントマークAM2の高さは、前述のような理由から、層間絶縁膜による平坦化の程度を超える高さであればよい。
このアライメントマークAM2には、前述のアライメントマーク形成材料10bと同様に、レジストその他の絶縁材料を用いることができる。例えばアライメントマークAM2をレジストによって形成する場合には、まず透光性のレジストをスピンコート等によって基板全面に塗布し、その後、この透光性のレジストを介して視認されるアライメントマークAM1を用いて当該レジストをパターニングすればよい。また、アライメントマークAM2をレジスト以外の絶縁材料によって形成する場合には、係る絶縁材料をキシレン等の溶媒又は分散媒に分散させた溶液(即ち、アライメントマークの形成材料を含む液体材料)を液滴吐出法によってアライメントマークAM1の形成領域に選択的に滴下し、これを乾燥又は焼成すればよい。この際、液滴吐出ヘッドの位置決めは、ゲート絶縁膜12を介して視認されるアライメントマークAM1を用いて行なう。勿論、上述した方法以外の公知のパターニング方法(エッチング等)を採用することも可能である。
なお本工程では、アライメントマークAM2の形成位置は必ずしもアライメントマークAM1の形成位置と同じである必要はなく、下層側の配線層(ゲート配線13a等)と上層側の配線層(例えばソース配線やドレイン配線等)との間で十分なアライメント精度が保たれるのであれば、係るアライメントマークAM2を別の位置に形成してもよい。例えば、アライメントマークAM2の相対位置が、下層側のアライメントマークAM1の位置に基づいて管理されていれば、少なくとも上層側の配線層を下層側の配線層に対して一定の精度をもって位置決めすることができる。すなわち、下層側の配置されたアライメントマークAM1を第1のアライメントマークとし、この第1のアライメントマークの位置を基準として、ゲート絶縁膜12上の別の位置に新たに第2のアライメントマークであるアライメントマークAM2を作り直したとしても、上下配線間の位置ずれは防止される。しかし、アライメントマークAM1とアライメントマークAM2とが平面視で略同じ位置に配置されていれば、上下の配線層間のアライメントをより高い精度で行なうことが可能である。
(層間絶縁膜の形成工程)
次に、図2(c)に示すように、ゲート絶縁膜12及びゲート配線13aを覆うように、基板全面に層間絶縁膜(機能膜)14を形成する。この層間絶縁膜14の形成方法は、ゲート絶縁膜12の形成方法と同様である。すなわち、ポリシラザンをキシレンに混合した塗布液(ポリシラザンを含む液体材料)を基板上にスピンコートし、処理温度を100℃として5分間、プリベークを行なう。その後、処理温度を350℃としてWET O2雰囲気下で260分間、熱処理を行なう。
なお本例では、前工程においてゲート絶縁膜12上に厚膜のアライメントマークAM2が形成されているため、層間絶縁膜14の表面には下地のアライメントマークAM2の凹凸形状を反映した凹凸部14Aが形成されることになる。
(コンタクトホールの形成工程)
次に、図2(d)に示すように、層間絶縁膜14およびゲート絶縁膜12のソース部分,ドレイン部分に対応する位置に、それぞれコンタクトホールH1,コンタクトホールH2を開孔する。
(ソース配線層、ドレイン配線層の形成工程)
次に、図2(e)に示すように、このコンタクトホールH1,H2の内壁を覆うように、アルミニウム膜、クロム膜、タンタル膜などの金属膜15をスパッタ法やPVD法等によって形成する。この工程では、不透明な金属膜15が基板全面に形成されるが、層間絶縁膜14には、前述のように、厚膜のアライメントマークAM2に起因した凹凸部14Aが形成されているので、金属膜15の表面にも、この凹凸形状を反映した形状の凹凸部15Aが形成されることになる。
次に、図2(f)に示すように、金属膜15をパターニングしてソース電極を含むソース配線(配線層)15a、及びドレイン電極を含むドレイン配線(配線層)15bを形成する。上述のように本例では、金属膜15の表面に下地のアライメントマークAM2の形状を反映した凹凸形状が付与されているので、金属膜15を、下地の半導体膜11a及びゲート配線13aに対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
なお、ソース電極15a,ドレイン電極15bの上には、必要に応じて、酸化シリコン,窒化シリコン,PSG等を堆積して保護膜を形成することができる。
以上により、薄膜トランジスタ(半導体装置)1が製造される。
以上説明したように、本発明の半導体装置の製造方法は、製造工程の一部に液相プロセスを取り入れたものとなっているため、極めて平坦性の高い膜面が得られる。このため、配線を形成する際に段差によって断線等が生じる虞がなく、信頼性の高いトランジスタを高い歩留まりで製造することが可能である。
また本発明では、液相プロセスによって機能膜(本例では、ゲート絶縁膜12や層間絶縁膜14)を形成する前に、アライメントマークを厚膜化したり、新たに厚膜のアライメントマークを作り直したりすることによって、当該機能膜中にアライメントマークの形状が埋没されない(即ち、係る機能膜以降の膜に対してアライメントマークの形状が現れる)ようにしているため、係る機能膜以降に形成される膜を下層側の半導体膜や配線層等に対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることが可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を図3,図4を用いて説明する。図3,図4は、本発明の半導体装置の一例である薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法を説明するための工程図であって、トランジスタの形成領域及びアライメントマークの形成領域のみを拡大して示す模式図である。なお本実施形態において、前記第1実施形態と同様の部材又は部位については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
(半導体膜の形成工程、結晶化工程、素子分離工程)
まず、半導体装置を製造するための基板(半導体装置用基板)として、予め図3(a)に示すようなアライメントマーク(第1のアライメントマーク)10aを備えた基板10を用意する。そして、この基板10の上にアモルファスシリコン膜等からなる半導体膜を形成し(図3(b)参照)、これをレーザアニール等により結晶化した後、エッチング等により素子分離する。以上の工程により、基板10上に、図3(c)に示すような所定形状の多結晶半導体膜11aが形成される。なお、ここまでの工程は、前記第1実施形態で示したものと同様である。
(ゲート絶縁膜の形成工程)
次に、図3(d)に示すように、液相法を用いて、半導体膜11aの上にTFTのゲート絶縁膜(機能膜)12を形成する。本例では、ゲート絶縁膜12をアライメントマーク10aの形成領域以外の領域に形成する。このようにゲート絶縁膜12を所定の領域にのみ形成する方法としては、以下の方法を挙げることができる。
(1)アライメントマーク10aの形成領域を撥液化した後、この撥液化された領域を含む基板上の領域に、ゲート絶縁膜12の形成材料を含む液体材料を配置する方法。
(2)アライメントマーク10aの形成領域を含む基板上の領域にゲート絶縁膜12を形成した後、エッチング等により、アライメントマーク10a上に位置するゲート絶縁膜12を選択的に除去する方法。
(3)ゲート絶縁膜12の形成材料を含む液体材料を液滴吐出法によりアライメントマーク10aの形成領域以外の領域に選択的に滴下し、これを乾燥又は焼成する方法。
前記(1)において、基板表面の撥液性(濡れ性)を制御する方法としては、例えば、基板の表面に有機分子膜などからなる自己組織化膜を形成する方法、プラズマ処理を施す方法等を用いることができる。
自己組織膜を形成する方法では、ゲート絶縁膜12を形成すべき基板の表面に、有機分子膜などからなる自己組織化膜を形成する。係る有機分子膜としては、基板に結合可能な官能基と、その反対側に親液基あるいは撥液基といった基板の表面性を改質する(表面エネルギーを制御する)官能基と、これらの官能基を結ぶ炭素の直鎖あるいは一部分岐した炭素鎖とを備えたものを用いる。具体的には、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリクロロシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフルオロアルキルシラン(以下「FAS」という)を用いることができる。使用に際しては、一つの化合物を単独で用いてもよく、2種以上の化合物を組み合わせて使用してもよい。なお、FASを用いることにより、基板との密着性と良好な撥液性とを得ることができる。係る有機分子膜は、紫外線等の照射により容易にパターニングすることができる。
一方、プラズマ処理を施す方法では、常圧又は真空中で基板にプラズマ照射する。プラズマ処理に用いるガス種は、導電膜配線を形成すべき基板の表面材質等を考慮して種々選択できる。処理ガスとしては、例えば、4フッ化メタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロデカン等を用いることができる。
そして、このように処理された基板の表面に、ゲート絶縁膜を形成する。具体的にはまず、ポリシラザンをキシレンに混合した塗布液(ポリシラザンを含む液体材料)を基板上にスピンコートし、処理温度を100℃として5分間、プリベークを行なう。その後、処理温度を350℃としてWET O2雰囲気下で260分間、熱処理を行なう。
前記(2)では、まず前記第1実施形態に示したものと同様の方法によりポリシラザン焼成膜からなるゲート絶縁膜12を形成し、その後、エッチング等により、その一部を選択的に除去する。ゲート絶縁膜の除去方法として以下の方法を挙げることができる。
(a)ゲート絶縁膜を透光性の絶縁膜とし、該透光性のゲート絶縁膜12を介して視認されるアライメントマーク10aを用いて、このアライメントマーク10a上に位置するゲート絶縁膜12のみを選択的に除去する方法。
(b)アライメントマーク10aが配置されると想定される一定の範囲のゲート絶縁膜12を選択的に除去する方法。
前記(a)は、アライメントマーク10aの位置を検出した上で、そこに配置されるゲート絶縁膜12のみを正確に除去するものであり、前記(b)は、アライメントマーク10aの位置がある程度わかっている場合に、そのアライメントマーク10aがあると予想される部分のゲート絶縁膜12、及び、その近傍に位置するゲート絶縁膜12を大雑把に除去するものである。この(b)の方法では、ゲート絶縁膜12には必ずしも透明性は要求されず、不透明な材料を用いることも可能である。
以上により、アライメントマーク10aの形成領域に開口部12Bを有するゲート絶縁膜12が形成される。
(ゲート配線の形成工程)
次に、図3(e)に示すように、ゲート配線膜13を基板全面に形成する。ゲート配線膜13の形成は、スパッタ法、CVD法、蒸着法など、適当な堆積方法を選択して、タンタル、アルミニウム、チタンなどの適当な金属、金属窒化物、ポリシリコンなどを堆積あるいは積層することによって行なう。この工程では、不透明なゲート配線膜13が基板全面に形成されるが、ゲート絶縁膜12には、前述のように、開口部12Bが形成されてアライメントマーク10aが露出された状態になっているので、ゲート配線膜13の表面にも、このアライメントマーク10aの凹凸形状を反映した形状の凹凸部13Bが形成されることになる。
次に、図3(f)に示すように、ゲート配線膜13をパターニングしてゲート電極を含むゲート配線(配線層)13aを形成する。上述のように本例では、ゲート配線膜13の表面に下地のアライメントマーク10aの形状を反映した凹凸形状が付与されているので、ゲート配線膜13を、下地の半導体膜11aに対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
(不純物注入、活性化工程)
次に、図4(a)に示すように、ゲート配線13aをマスクとして半導体膜11aに不純物イオン注入を行い、ソース領域11s及びドレイン領域11dを形成する。このとき、ゲート電極13aがイオン注入のマスクとなっているので、チャンネル領域11aはゲート電極下のみに形成される自己整合構造となる。
続いて、不純物の活性化を行う。活性化の方法としてはレーザ照射による方法や300℃以上の炉で加熱する(低温熱処理)方法、ランプによる高速熱処理法などがあるが、適当な方法を選択することができる。
(層間絶縁膜の形成工程)
次に、図4(b)に示すように、液相法により、ゲート絶縁膜12及びゲート配線13aを覆うように層間絶縁膜(機能膜)14を形成する。本例では、層間絶縁膜14をアライメントマーク10aの形成領域以外の領域に形成する。このように層間絶縁膜14の形成方法としては、前述のゲート絶縁膜の形成工程で示したものと同様の方法を用いることができる。係る方法により、ゲート絶縁膜12の上には、該ゲート絶縁膜12の開口部12Bと連通する開口部14Bを有する層間絶縁膜14が形成される。
(コンタクトホールの形成工程)
次に、図4(c)に示すように、層間絶縁膜14およびゲート絶縁膜12のソース部分,ドレイン部分に対応する位置に、それぞれコンタクトホールH1,コンタクトホールH2を開孔する。
(ソース配線層、ドレイン配線層の形成工程)
次に、図4(d)に示すように、このコンタクトホールH1,H2及び開口部14B,12Bの内壁を覆うように、アルミニウム膜、クロム膜、タンタル膜などの金属膜15をスパッタ法やPVD法等によって形成する。この工程では、不透明な金属膜15が基板全面に形成されるが、層間絶縁膜14には、前述のように、開口部14Bが形成されてアライメントマーク10aが露出された状態になっているので、金属膜15の表面にも、このアライメントマーク10aの凹凸形状を反映した形状の凹凸部15Bが形成されることになる。
次に、図4(e)に示すように、金属膜15をパターニングしてソース電極を含むソース配線(配線層)15a、及びドレイン電極を含むドレイン配線(配線層)15bを形成する。上述のように本例では、金属膜15の表面に下地のアライメントマーク10aの形状を反映した凹凸形状が付与されているので、金属膜15を、下地の半導体膜11a及びゲート配線13aに対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
なお、ソース電極15a,ドレイン電極15bの上には、必要に応じて、酸化シリコン,窒化シリコン,PSG等を堆積して保護膜を形成することができる。
以上により、薄膜トランジスタ(半導体装置)2が製造される。
以上説明したように、本発明の半導体装置の製造方法でも、アライメントマークの形状が、液相プロセスで形成される機能膜以降の膜に対して現れるので、係る機能膜以降に形成される膜を下層側の半導体膜や配線層等に対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることが可能となる。
<変形例>
以上説明した第2実施形態では、アライメントマーク10aの形成領域内に自己組織膜を形成することで、アライメントマークの形成領域外にゲート絶縁膜12を形成したが、自己組織膜に限る趣旨ではなく、ゲート絶縁膜12(場合によってはゲート配線膜13)を形成する材料に対して撥液性を有する様々な膜(以下、撥液膜と総称)に適用可能である。
図5は撥液膜の形成からゲート配線の形成に至るまでの製造プロセスを示す工程図であり、前掲図3(d)〜(f)に対応する図である。
(撥液膜の形成工程)
図5(a)に示すように、液相法を用いてアライメントマーク10aの形成領域内に該アライメントマーク10aを覆うように撥液膜1を形成する。具体的には、各種の樹脂(ノボラック樹脂、アクリル樹脂など)をベースとする様々なフォトレジスト材を液相法を用いてアライメントマーク10aを覆うように塗布する。なお、本実施形態では、ゲート絶縁膜12を形成する材料及びゲート配線膜13を形成する材料に対して撥液性を示し、かつ、透光性を有するフォトレジスト材を使用する。その後、かかるフォトレジスト材を100℃〜150℃程度でベークすることにより、上記撥液性を示すとともに透光性を有する撥液膜1を形成する。この撥液膜1の膜厚は、少なくともアライメントマーク10aを覆うことができる厚さであれば良く、この後に形成されるゲート絶縁膜12の膜厚よりも薄くても良い。なお、フォトレジスト材を用いた撥液膜1については、脱酸素雰囲気下でUV光を照射し、ポリマー化することで耐熱性を向上させたり、フッ素雰囲気下でプラズマ処理を施すことにより撥液性の程度を高めるようにしても良い。
(ゲート絶縁膜の形成工程)
次に、図5(b)に示すように、液相法を用いて半導体膜11aの上にTFTのゲート絶縁膜(機能膜)12を形成する。具体的にはまず、ポリシラザンをキシレンに混合した塗布液(ポリシラザンを含む液体材料)を基板上にスピンコートする。本実施例では、上記の如くアライメントマーク10aを覆うように撥液膜1が形成されているため、アライメントマーク10aの形成領域外に塗布液が塗布される。その後、処理温度を350℃としてWET O2雰囲気下で60分間、熱処理を行なう。これにより、図5(b)に示すように、アライメントマーク10aの形成領域外にゲート絶縁膜12が形成される。
(ゲート配線の形成工程)
次に、図5(c)に示すように、液相法を用いてゲート絶縁膜12の上にゲート配線膜13を形成する。具体的にはアルミニウム、チタン、モリブデン、タンタル、銅、銀などの金属粒子を単独或いは混合して含む塗布液を基板上に塗布する。上述したように、アライメントマーク10aの形成領域内には撥液膜1が形成されているため、アライメントマーク10aの形成領域外に塗布液が塗布される。これに熱処理等を施すことで、図5(c)に示すように、ゲート絶縁膜12の上にゲート配線膜13が形成される。
その後、図5(d)に示すように、スピンコート法などを用いて基板10の上に透光性を有するフォトレジスト材FMを全面塗布し、プリベークを行う。そして、図5(e)に示すように、アライメント用のパターンP1、ゲート電極用のパターンP2が形成されているフォトマスク2を利用して、ゲート電極(絶縁膜以降に形成される膜)のアライメントを行う。具体的には、図6に示すように基板上に形成されたアライメントマーク10aとフォトマスク上に形成されたアライメント用のパターンP1を利用して、ゲート電極のアライメントを行う。上述したように、アライメントマーク10aの上に形成されている撥液膜1及びフォトレジストFMはいずれも透光性を有しているため、精度良くアライメントを行うことができる。
ゲート電極のアライメントを行った後、露光・現像を行い、ゲート電極に対応するレジストマスクRMを形成する(図5(f)参照)。そして、図5(g)に示すように、レジストマスクRMを利用してゲート配線膜13のエッチングを行うことにより、ゲート電極を含むゲート配線(配線層)13aを形成し、フォトレジストを除去する。なお、その後の工程については、上述した第2実施形態と同様であるため(図4参照)、これ以上の説明は割愛する。
以上説明した変形例では、各種の樹脂(ノボラック樹脂、アクリル樹脂など)をベースとする様々なフォトレジスト材を用いて撥液膜1を形成したが、他の材料(例えば、シロキサンをアルコールなどの有機溶剤で希釈した溶液など)を用いて撥液膜1を形成しても良い。具体的には、まず、該溶液をアライメントマーク10aを覆うように塗布する。そして、300℃〜400℃で焼成を行うことにより、撥液膜1を形成する。この撥液膜1の膜厚は、少なくともアライメントマーク10aを覆うことができる厚さであればよく、この後に形成されるゲート絶縁膜12の膜厚よりも薄くても良い。なお、かかる膜厚は、シロキサン濃度やシロキサンのポリマー度合い、塗布条件などで調整可能である。
<その他>
上述した変形例では、アライメントパターン10aの形成領域外にゲート配線膜13を形成する態様を例示したが(図5(c)参照)、アライメントパターン10aの形成領域内(以下、パターン形成領域内)にゲート配線膜13を形成するようにしても良い。
図7(a)、(b)は、それぞれ図5(c)に対応する工程図であり、図7(a)は撥液膜1を残したままパターン形成領域内にゲート配線膜13を形成する場合の工程図、図7(b)は撥液膜1を除去した後パターン形成領域内にゲート配線膜13を形成する場合の工程図である。
図7(a)に示すように、スパッタ法などの蒸着法を用いることにより、ゲート絶縁膜12及び撥液膜1が形成された基板10の全面にゲート配線膜13を形成すると、撥液膜1の形状を反映した凹凸がゲート配線膜13の表面に形成される。この凹凸形状をアライメントパターンとして利用することで、上記と同様、ゲート電極などのアライメントを精度良く行なうことができる。なお、撥液膜1の材料としてはゲート絶縁膜12などの本焼成工程に耐え得る耐熱性の高い材料を使用することが望ましい。ただし、本実施例に係る撥液膜1は、透光性を有する必要がないため、上記変形例と比較して撥液膜1を形成する材料選択の幅が広がるといったメリットがある。
一方、図7(b)に示すように、いったんアライメントパターン10aの上に形成した撥液膜1を有機溶媒や熱濃硫酸などで除去した後、スパッタ法などの蒸着法を用いることにより、該撥液膜1が除去された基板10の全面にゲート配線膜13を形成すると、アライメントパターン10aの形状を反映した凹凸がゲート配線膜13の表面に形成される。この凹凸形状をアライメントパターンとして利用することで、上記と同様、ゲート電極などのアライメントを精度良く行なうことができる。このように、撥液膜1を除去してゲート配線膜13を形成することで、撥液膜1を残してゲート配線膜13を形成する場合に生じ得る問題、すなわち撥液膜1からガスが放出され、悪影響が出てしまう等の問題を未然に防止することができる。さらに、撥液膜1はゲート配線膜13を形成する前に除去してしまうため、かかる材料の選択の幅も更に広がるといったメリットがある。
なお、以上説明した変形例等においては、アライメントマーク10aは予め基板10上に配置されるものとしたが、このアライメントマーク10aを基板上に最初に形成される半導体膜10aと共に形成してもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を図8,図9を用いて説明する。図8,図9は、本発明の半導体装置の一例である薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法を説明するための工程図であって、TFTの形成される領域(素子エリア)E1及びアライメントマークの形成される領域(アライメントエリア)E2のみを拡大して示す断面模式図である。
(半導体膜の形成工程)
まず、TFTを製造するための基板110を用意する。基板110としては、石英基板、ガラス基板、耐熱プラスチック等の絶縁基板の他、シリコンウェハ等の半導体基板や、ステンレス等の導電性基板を使用することができる。また、基板中に含まれるナトリウム等の可動イオンが後述の半導体膜中に混入しないように、基板110の表面には、必要に応じて、酸化シリコン膜,窒化シリコン膜,酸窒化シリコン膜等の絶縁性物質からなる下地保護膜を形成してもよい。
次に、基板110の上にTFTの能動層を形成するための半導体膜を成膜する。本例では、この半導体膜をアモルファスシリコン膜とするが、半導体膜はこれ以外の半導体材料、例えばゲルマニウム等であってもよい。或いは、シリコン・ゲルマニウム,シリコン・カーバイド,ゲルマニウム・カーバイド等の4族の元素複合体の半導体膜、ガリウム・ヒ素やインジウム・アンチモン等の3族元素と5族元素との複合化合物半導体膜、又は、カドミウム・セレン等の2族元素と6族元素との複合体化合物半導体膜等としてもよい。また、シリコン・ゲルマニウム・ガリウム・ヒ素等のように更に複合化合物半導体膜やこれ等の半導体膜にリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)等のドナー元素を添加したN型半導体膜、あるいはホウ素、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)等のアクセプタ元素を添加したP型半導体膜とすることも可能である。
このような半導体膜は、APCVD法、LPCVD法、PECVD法等のCVD法、あるいはスパッタ法や蒸着法などのPVD法によって形成することができる。
(半導体膜の結晶化工程)
次に、堆積した半導体膜の結晶化を行なう。ここで、「結晶化」という言葉は、非晶質の半導体膜に対して熱エネルギーを与え、多結晶あるいは単結晶の半導体膜に変質させること、更に、微結晶膜や多結晶膜の半導体膜に対して熱エネルギを与えて、結晶膜の膜質の改善や溶融固化による再結晶化を行なうことについても用いられる。本明細書では、非晶質の結晶化のみならず、多結晶質や微結晶質の結晶化をも含めて総て結晶化と称する。
半導体膜の結晶化工程は、いわゆるレーザ照射による方法、急速加熱法(ランプアニール法や熱アニール法など)、固相成長による方法等によって実現することができるが、これに限定されない。本例では、レーザアニールによってアモルファス半導体膜を多結晶半導体膜(例えばポリシリコン膜)に結晶化する。この際、レーザ光としては、紫外線域あるいはその近傍の波長を持つエキシマレーザ、アルゴンイオンレーザ、YAGレーザの第2高調波或いは第3高調波等が好適である。例えばエキシマレーザでビームの長寸が400mmのラインビームを用い、その出力強度は例えば400mJ/cm2とする。ラインビームについては、その短寸方向におけるレーザ強度のピーク値の90%に相当する部分が各領域毎に重なるようにラインビームを走査するのがよい。
(素子分離工程、第1のアライメントマークの形成工程)
次に、半導体膜をパターニングして、素子エリアE1とアライメントエリアE2にそれぞれ、TFTの能動層となる第1の半導体膜111aと第1のアライメントマークとしての第2の半導体膜111bとを形成する。この第2の半導体膜111bは、第1の半導体膜111a以降の膜、例えばゲート配線のアライメントに使用されるものであり、その形状等については公知のものを用いることができる。例えば本例では、アライメントマーク111bの形状を「田」の字型の形状とするが、これを「ロ」の字型の形状としたり、十字型の形状としたり、「く」の字型の形状とすることも可能である。なお、アライメントマーク111bの形成されるアライメントエリアE2は基板110の縁部に左右一対設けられ、TFTの形成される基板中央部の素子エリアE1とは区別されている。図では一方
のアライメントエリアE2のみ示す。
以上により、基板110上には、図8(a)に示すような所定形状の多結晶半導体膜111aと、アライメントマーク111bとが形成される。
(マスク材の形成工程)
次に、図8(b)に示すように、アライメントエリアE2に柱状のマスクピラー(マスク材)Mを形成する。このマスクピラーMは、後述のゲート絶縁膜112にアライメントマーク111bに通じる開口部112Aを形成するためのものである。本例では、この開口部112A内にアライメントマーク111bを露出させることによって、ゲート絶縁膜112上に形成されるゲート配線膜113の表面にアライメントマーク111bの形状が現れるようにし、これにより、ゲート配線113aと下層側の第1の半導体膜111aとのアライメントを可能としている。
このマスクピラーMは、レジスト等の感光性材料を基板全面に塗布した後、露光・現像・ベーク処理等を施すことによって形成することができる。また、絶縁材料を含む液体材料を液滴吐出法により開口部112Aを形成する位置に選択的に滴下し、これを乾燥・焼成することによって形成することもできる。
この際、マスクピラーMの厚み(高さ)は、このあと形成されるゲート絶縁膜112の厚みと同じかそれ以上とする。これにより、マスクピラーMがゲート絶縁膜112の中に埋没されない(即ち、マスクピラーMの上部がゲート絶縁膜112の表面から突出する)ようにすることができる。なお本例では、マスクピラーMをアライメントマーク111bの平面領域内に形成するが、マスクピラーMの形成位置は必ずしもこの位置に限定される必要はない。例えば、マスクピラーMとアライメントマーク111bとの相対位置が管理される限りにおいて、マスクピラーMをアライメントエリアE2内の別の位置に配置することもできる。この場合、ゲート絶縁膜112の開口部にアライメントマーク111bは露出されなくなるが、係る開口部によって、ゲート絶縁膜112上に形成されるゲート配
線膜113の表面には凹部が形成されるため、この凹部による凹凸形状をアライメントパターンとして利用することで、ゲート配線膜113を下地の半導体膜111aに対して高精度に位置決めすることができる。
このマスクピラーMには、必要に応じて硬化処理を行なうことができる。マスクピラーMの硬化処理は、次のようにして行なう。まず、マスクピラーMを形成した基板110を図示しない真空チャンバに搬入し、真空チャンバ内を例えば1.3kPa(10Torr)以下、例えば0.2Torr程度に減圧する。そして、マスクピラーMを所定の温度、例えば100〜150℃(例えば130℃)程度の、通常のフォトレジストのポストベーク温度に加熱するとともに、マスクピラーMにUV光(例えば波長254nm程度の紫外線)を数分間照射する。これにより、マスクピラーMは、溶存している水分が脱水されるとともに、紫外線により架橋反応が促進される。しかも、マスクピラーMは、酸素や水分の影響を受けないため、架橋反応が進んで緻密となり、耐熱性、耐薬品性が向上する。
さらに、マスクピラーMの硬化処理は、必要に応じてマスクピラーMをポストベーク温度以上に加熱する熱処理を行なうものとしても良い。この熱処理は、例えば300℃〜450℃の温度で10分間程度行なう。これにより、非常に耐熱性、耐薬品性に優れたマスクピラーとすることができ、各種の液体成膜材料の使用が可能となる。なお、紫外線照射雰囲気は、減圧状態以外にも、例えば酸素及び水分が実質的に存在しない雰囲気(例えば窒素雰囲気)であっても良い。
(ゲート絶縁膜の形成工程)
次に、図8(c)に示すように、液相法を用いてマスクピラーMの周囲、即ち、マスクピラーMを除いた基板の全面に酸化シリコン等からなるゲート絶縁膜112を形成する。ここではまず、ポリシラザンをキシレンに混合した塗布液(ポリシラザンを含む液体材料)を基板上にスピンコートし、処理温度を100℃〜150℃として5分間、プリベークを行なう。なお本工程では、マスクピラーMの上部に液体材料が付着するのを防ぐために、液体材料を塗布する前に、予めマスクピラーMに撥液処理を施しておくことが望ましい。このマスクピラーMの撥液処理は、四フッ化炭素などのフッ素原子を含むガスを大気圧プラズマによって分解して活性なフッ素単原子やイオンを生成し、この活性なフッ素にマスクピラーを晒すことによって行なうことができる。ただし、マスクピラーMをフッ素原子を含む撥液性のフォトレジストによって形成した場合には、このような撥液処理は不要である。
以上により、ゲート絶縁膜112が形成される。
なお本例では、液体材料の塗布方法としてスピンコート法を用いたが、塗布方法としてはこれ以外にも例えば、ディップコート法,ロールコート法,カーテンコート法,スプレー法,液滴吐出法(インクジェット法)等の公知の方法を用いることができる。また、前述の液体材料としては、上述のポリシラザンの他、ポリイミドやHigh−K材等をキシレン等の所定の溶媒に分散ないし溶解させたものを使用することができる。
また、半導体膜の形成工程とゲート絶縁膜の形成工程との間には、必要に応じて洗浄工程を設けることができる。具体的には、半導体膜111a,111bのパターニングが終了したら、酸素含有ガス雰囲気下で、基板にUV光を照射し、基板表面に存在する汚染物(有機物など)を分解除去する。ここで、照射するUV光は、波長254nmにピーク強度を有する低圧水銀ランプや、波長172nmにピーク強度を有するエキシマランプを用いる。この波長領域の光は、酸素分子(O2)をオゾン(O3)に分解し、更に、このオゾンを酸素ラジカル(O*)に分解するので、ここで生成された活性度の高いオゾンや酸素ラジカルを利用することにより、基板表面に付着した有機物を効率的に除去することが可能となる。
(マスク材の除去工程)
次に、図8(d)に示すように、マスクピラーMを剥離液(例えば熱濃硫酸)を用いて除去する。これにより、ゲート絶縁膜112に開口部112Aが形成され、この開口部112A内にアライメントマーク111bが露出された状態となる。
続いて、ゲート絶縁膜112のポリシラザンを本焼成する。このポリシラザンの本焼成は、例えば処理温度を300℃〜400℃としてWET O2雰囲気下で60分間、熱処理することにより行なう。このように熱処理をWET O2雰囲気下で行なうことで、分極の原因となる絶縁膜中の窒素成分を少なくすることができる。以上により、ゲート絶縁膜112のポリシラザンは完全な酸化シリコン膜に転化される。なお、前述のゲート絶縁膜の形成工程では、レジスト等からなる耐熱性の低いマスクピラーMが基板上に残っていたので、プリベークのみで留め、マスクピラー除去後にポリシラザンを本焼成したが、マスクピラーMが耐熱性の高い無機材料(例えばポリシラザンや金属微粒子含有の液体材料によって形成されたもの)からなる場合には、マスクピラーMを基板上に残した状態でポリシラザンを本焼成してもよい。また、マスクピラーMが有機材料からなる場合であっても、前述のような硬化処理によって耐熱性を高めたものである場合には、同様に、マスクピラーMを基板上に残した状態でポリシラザンを本焼成することができる。こうすることで、ポリシラザンゲート絶縁膜への熱処理(プリベークと本焼成)を一貫して行なうことができ、工程が容易となる。
(ゲート配線の形成工程、第2のアライメントマークの形成工程)
次に、図8(e)に示すように、ゲート絶縁膜112の上に、当該ゲート絶縁膜112の表面及び開口部112Aの内部を覆うゲート配線膜113を形成する。ゲート配線膜113の形成は、CVD法、PVD法など、適当な方法を選択して、タンタル、アルミニウム、チタンなどの適当な金属、金属窒化物、ポリシリコンなどを厚膜(例えば300nm〜500nm程度の厚み)に堆積あるいは積層することによって行なう。この工程では、不透明なゲート配線膜113が基板全面に形成されるが、ゲート絶縁膜112には、前述のように、第1のアライメントマーク111bを露出させる開口部112Aが形成されているので、ゲート配線膜113の表面にも、この第1のアライメントマーク111bの形状を反映した形状の凹凸部113Aが形成されることになる。
次に、図8(f)に示すように、ゲート配線膜113をパターニングして、素子エリアE1にゲート電極を含むゲート配線113aを形成し、アライメントエリアE2に前述の凹凸部113Aを持った第2のアライメントマーク113bを形成する。前述のように本例では、ゲート配線膜113の表面に、下地のアライメントマーク111bの形状を反映した凹凸形状(凹凸部113A)が付与されているので、この凹凸部113Aをアライメントマークとして利用することで、ゲート配線膜113を下地の半導体膜111aに対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
(不純物の注入工程)
次に、図8(g)に示すように、ゲート配線113aをマスクとして半導体膜111aに不純物イオン注入を行い、半導体膜111aにソース領域111s及びドレイン領域111dを形成する。このとき、ゲート電極113aがイオン注入のマスクとなっているので、チャンネル領域111aはゲート電極下のみに形成される自己整合構造となる。不純物イオン注入は質量非分離型イオン注入装置を用いて注入不純物元素の水素化物と水素を注入するイオン・ドーピング法と、質量分離型イオン注入装置を用いて所望の不純物元索のみを注入するイオン打ち込み法の二種類を適用することができる。イオン・ドーピング法の原料ガスとしては水素中に希釈されたホスフィン(PH3)やジボラン(B2H6)等の注入不純物元素の水素化物を用いることができる。
(層間絶縁膜の形成工程、不純物の活性化工程)
次に、図9(a)に示すように、ゲート絶縁膜112,ゲート配線113a,第2のアライメントマーク113bを覆うように、基板全面に層間絶縁膜114を形成する。この層間絶縁膜114の形成方法は、ゲート絶縁膜112の形成方法と同様である。すなわち、ポリシラザンをキシレンに混合した塗布液(ポリシラザンを含む液体材料)を基板上にスピンコートし、処理温度を100℃〜150℃として5分間、プリベークを行なう。その後、処理温度を300℃〜400℃としてWET O2雰囲気下で60分間、熱処理を行なう。なお本例では、最後の熱処理は、半導体膜111aに注入された不純物の活性化を兼ねて行なわれるが、この不純物の活性化工程は、前述の不純物の注入工程に続けて行なうこともできる。この場合、活性化の方法としては、レーザ照射による方法や300℃以上の炉で加熱する(低温熱処理)方法、ランプによる高速熱処理法などがあるが、適当な方法を選択することができる。
(コンタクトホールの形成工程)
次に、図9(b)に示すように、層間絶縁膜114およびゲート絶縁膜112のソース部分,ドレイン部分に対応する位置に、それぞれ開口部(コンタクトホール)H11,H12を開孔する。
(ソース配線層、ドレイン配線層の形成工程)
次に、図9(c)に示すように、層間絶縁膜114の表面及び開口部H11,H12の内部を覆うように、アルミニウム膜、クロム膜、タンタル膜などの金属膜115をスパッタ法やPVD法等によって形成する。この工程では、不透明な金属膜115が基板全面に形成されるが、層間絶縁膜114には、コンタクトホールH11,H12が形成されているので、金属膜115の表面には、このコンタクトホールH11,H12の凹凸形状を反映した形状の凹凸部115Aが形成されることになる。
次に、図9(d)に示すように、金属膜115をパターニングしてソース電極を含むソース配線115a、及びドレイン電極を含むドレイン配線115bを形成する。上述のように本例では、金属膜115の表面に下地のアライメントマーク113bの形状を反映した凹凸形状(凹凸部115A)が付与されているので、この凹凸部115Aをアライメントマークとして利用することで、金属膜115を下地の半導体膜111a及びゲート配線113aに対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
なお、ソース電極115a,ドレイン電極115bの上には、必要に応じて、酸化シリコン,窒化シリコン,PSG等を堆積して保護膜を形成することができる。
以上により、薄膜トランジスタ3が製造される。
以上説明したように、本発明の半導体装置の製造方法は、製造工程の一部に液相プロセスを取り入れたものとなっているため、極めて平坦性の高い膜面が得られる。このため、配線を形成する際に段差によって断線等が生じる虞がなく、信頼性の高いトランジスタを高い歩留まりで製造することが可能である。
また本発明では、液相プロセスによって形成した絶縁膜(本例では、ゲート絶縁膜112や層間絶縁膜114)の上に導電膜を形成する前に、当該絶縁膜に開口部を形成して下地のアライメントマークを露出させたり、当該絶縁膜に開口部を形成したりすることによって、この絶縁膜以降の膜に対してアライメントマークの形状が現れるようにしているため、係る絶縁膜以降に形成される膜を下層側の半導体膜や配線層等に対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
なお本実施形態では、マスクピラーMの形成/除去によってゲート絶縁膜112をアライメントマーク111bの形成領域以外の領域に形成したが、この代わりに、ゲート絶縁膜112を基板全面に成膜し、そのあと通常のフォトエッチング技術を使って、アライメントマーク111bの形成領域に位置するゲート絶縁膜を除去しても、本実施形態と同様の形状をつくり出すことができる。しかし、本実施形態の方法(マスクピラーMの形成/除去)を用いれば、仮にゲート絶縁膜が不透明な材料によって構成されたとしても、アライメントマーク部分のゲート絶縁膜を確実に開口することができる。
また本実施形態では、マスクピラーMをアライメントマーク111bの平面領域に形成したが、このマスクピラーMは必ずしもこの位置に形成される必要はなく、両者の相対位置が管理される限りにおいて、これとは別の位置に形成することも可能である。すなわち、少なくともマスクピラーMとアライメントマーク111bとが整合して形成されていれば、前述したのと同様の効果が得られる。しかし、本実施形態のようにマスクピラーMをアライメントマーク111bの平面領域に形成した場合には、このアライメントマーク111bの形状がゲート配線膜113の表面に現れるため、マスクピラーMを別の位置に形成する場合に比べて、よりアライメントの精度は高くなる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4の実施の形態を図10を用いて説明する。本実施形態において、前記第3の実施の形態と同様の部材又は部位については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態は、前記第1実施形態において、ソース配線115a及びドレイン配線115bの形成方法を変形したものである。すなわち、前記第1の実施形態では金属膜115をスパッタ等の真空プロセスを用いて形成したが、本実施形態では金属膜115を液相プロセス、例えばスピンコートを用いて成膜している。しかしこの場合、係る金属膜115を厚く形成すると、膜の表面に下地の凹凸形状が反映されなくなるため、単に金属膜115をスピンコートするだけでは、その後のエッチング工程においてアライメントをとることができなくなる。よって、この場合には、金属膜を形成する前に、何らかの方法で基板上にアライメントマークとなるようなものを作りこんでおく必要がある。
図10は、その方法の一例を示す工程図である。この方法ではまず、図9(b)に示した状態から、アライメントエリアE2に柱状のマスクピラー(マスク材)M2を形成する(図10(a)参照)。このマスクピラーM2は、後述の金属膜115に開口部115B(金属膜115の非形成領域)を形成するためのものである。このマスクピラーM2の形成位置は、必ずしもアライメントマーク111bと同じ位置である必要はない。しかし、金属膜115を下地の半導体膜111aに対して正確に位置決めする必要から、少なくともマスクピラーM2の位置はアライメントマーク111bの形成位置に基づいて決定される必要がある。本例では、この開口部115Bをアライメントマークとして利用することで、ソース配線115a及びドレイン配線115bと下層側の半導体膜111aとのアライメントを行なう。
このマスクピラーM2の形成方法は、前述のマスクピラーMと同様である。この際、マスクピラーM2の厚み(高さ)は、このあと形成される金属膜115の厚みと同じかそれ以上とする。これにより、マスクピラーM2が金属膜115の中に埋没されない(即ち、マスクピラーM2の上部がゲート絶縁膜112の表面から突出する)ようにすることができる。
次に、図10(b)に示すように、液相法を用いてマスクピラーM2の周囲、即ち、マスクピラーM2を除いた基板の全面に、金属を含む液体材料をスピンコートし、これを乾燥,焼成して金属膜(機能膜)115とする。この際、マスクピラーM2は、必要に応じて焼成前に除去しておく。ただし、マスクピラーM2に対して前述のような硬化処理を施した場合には、マスクピラーM2を除去することなく焼成処理を行なうことができる。
このように予めマスクピラーM2を作りこんでおいた場合、金属膜115には、このマスクピラーM2の形成位置に開口部115Bが形成されることになる。
次に、図10(c)に示すように、金属膜115をパターニングしてソース電極を含むソース配線115a、及びドレイン電極を含むドレイン配線115bを形成する。この際、前述の開口部115Bをアライメントマークとして利用することで、金属膜115を下地の半導体膜111a及びゲート配線113aに対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
以上説明したように、本実施形態では不透明な金属膜を液相法を用いて形成する前に、下層側のアライメントマークに基づいて、予め基板上にマスクピラーM2を作りこんでいるため、その後形成される金属膜115には、このマスクピラーM2に対応して開口部115B(非形成領域)が形成されることになる。このため、この開口部115Bを新たなアライメントマークとして利用することで、金属膜115を下地の半導体膜111aに対して正確に位置決めした状態でパターニングすることが可能となる。
なお本実施形態では、ソース配線等の形成工程に本方法を適用したが、この方法はこれ以外の工程、例えばゲート配線113aの形成工程に適用することも可能である。また本実施形態では、金属膜を本発明の機能膜の一例として示したが、機能膜はこのようなものに限定されない。例えば本方法を絶縁膜等の透明な膜のパターニングに適用することもできるが、前述したような経緯から、本方法は特に金属等の不透明な膜をパターニングする場合に効果がある。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5の実施の形態を図11を用いて説明する。図11は、本発明の薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法を説明するための工程図であって、TFTの形成される領域(素子エリア)E1及びアライメントマークの形成される領域(アライメントエリア)E2のみを拡大して示す断面模式図である。なお本実施形態において、前記第3実施形態と同様の部材又は部位については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
(半導体膜の形成工程、第1のアライメントマークの形成工程)
まず、基板110上にアモルファスシリコン膜等からなる半導体膜を形成し、これをレーザアニール等により結晶化した後、エッチング等によりパターニングする。以上の工程により、図11(a)に示すように、素子エリアE1に所定形状の多結晶半導体膜(第1の半導体膜)111aが形成され、アライメントエリアE2に第1のアライメントマークとしての第2の半導体膜111bが形成される。
(マスク材の形成工程)
次に、図11(b)に示すように、アライメントエリアE2に柱状のマスクピラー(マスク材)Mを形成する。このマスクピラーMは、後述のゲート絶縁膜112にアライメントマーク111bに通じる開口部112Aを形成するためのものである。本例では、この開口部112A内にアライメントマーク111bを露出させることによって、ゲート絶縁膜112上に形成されるゲート配線膜113の表面にアライメントマーク111bの形状が現れるようにし、これにより、ゲート配線113aと下層側の第1の半導体膜111aとのアライメントを可能としている。
このマスクピラーMは、インクジェット装置等の液滴吐出装置を用いて、レジスト等の液体有機材料をアライメントマーク111b上、或いはアライメントマーク111bを含む領域に選択的に滴下し、これを固化することによって形成される。この際、マスクピラーMの厚み(高さ)は、このあと形成されるゲート絶縁膜112の厚みと同じかそれ以上とする。これにより、マスクピラーMがゲート絶縁膜112の中に埋没されないようにすることができる。なお、この工程では、滴下された液体材料がアライメントマーク111bの形成位置を超えて周囲に大きく広がるのを防ぐために、滴下前に、予め基板においてアライメントマーク111bの周囲に撥液処理を施すようにしてもよい。この撥液処理は、例えばフッ素樹脂等の撥液膜を上記開口部の周囲に形成することによって行なうことができる。
(ゲート絶縁膜の形成工程)
次に、図11(c)に示すように、液相法を用いてマスクピラーMの周囲、即ち、マスクピラーMを除いた基板の全面に酸化シリコン等からなるゲート絶縁膜112を形成する。ここではまず、ポリシラザンをキシレンに混合した塗布液(ポリシラザンを含む液体材料)を基板上にスピンコートし、処理温度を100℃〜150℃として5分間、プリベークを行なう。この際、マスクピラーMの上部に液体材料が付着するのを防ぐために、液体材料を塗布する前に、予めマスクピラーMに撥液処理を施しておくことが望ましい。
以上により、ゲート絶縁膜112が形成される。
(マスク材の除去工程)
次に、図11(d)に示すように、マスクピラーMを剥離液(例えば熱濃硫酸)を用いて除去する。これにより、ゲート絶縁膜112に開口部112Aが形成され、この開口部112A内にアライメントマーク111bが露出された状態となる。続いて、ゲート絶縁膜112のポリシラザンを本焼成する。
(ゲート配線の形成工程、第2のアライメントマークの形成工程)
次に、図11(e)に示すように、ゲート絶縁膜112の上に、タンタル、アルミニウム、チタンなどの適当な金属、金属窒化物、ポリシリコンなどからなる厚膜のゲート配線膜113を形成する。この工程では、不透明なゲート配線膜113が基板全面に形成されるが、ゲート絶縁膜112には、前述のように、第1のアライメントマーク111bを露出させる開口部112Aが形成されているので、ゲート配線膜113の表面にも、この第1のアライメントマーク111bの形状を反映した形状の凹凸部113Aが形成されることになる。
次に、図11(f)に示すように、ゲート配線膜113をパターニングして、素子エリアE1にゲート電極を含むゲート配線113aを形成し、アライメントエリアE2に前述の凹凸部113Aを持った第2のアライメントマーク113bを形成する。前述のように本例では、ゲート配線膜113の表面に、下地のアライメントマーク111bの形状を反映した凹凸形状(凹凸部113A)が付与されているので、この凹凸部113Aをアライメントマークとして利用することで、ゲート配線膜113を下地の半導体膜111aに対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
(不純物の注入工程、層間絶縁膜の形成工程、ソース配線・ドレイン配線の形成工程)
次に、ゲート配線113aをマスクとして半導体膜111aに不純物イオン注入を行い、ソース領域111s及びドレイン領域111dを形成する。
続いて、液相法により、ゲート絶縁膜112,ゲート配線113a,第2のアライメントマーク113bを覆うように基板全面に層間絶縁膜114を形成し、この層間絶縁膜114およびゲート絶縁膜112のソース部分,ドレイン部分に対応する位置に、それぞれコンタクトホールH11,コンタクトホールH12を開孔する。
続いて、このコンタクトホールH11,H12の内壁を覆うように、アルミニウム膜、クロム膜、タンタル膜などの金属膜をスパッタ法やPVD法等によって形成し、パターニングにより、ソース電極を含むソース配線115a、及びドレイン電極を含むドレイン配線115bを形成する。この工程では、不透明な金属膜が基板全面に形成されるが、層間絶縁膜114には、コンタクトホールH11,H12が形成されているので、金属膜の表面には、このコンタクトホールH11,H12の凹凸形状を反映した形状の凹凸部115Aが形成されることになる。したがって、この金属膜表面に現れた凹凸部115Aをアライメントマークとして利用することで、金属膜を下地の半導体膜111a及びゲート配線113aに対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。図11(g)はソース配線115aやドレイン配線115b等の配線を形成した後の状態を示す図である。
この後、ソース電極115a,ドレイン電極115bの上には、必要に応じて、酸化シリコン,窒化シリコン,PSG等を堆積して保護膜を形成することができる。
以上により、薄膜トランジスタ4が製造される。
以上説明したように、本実施形態の薄膜トランジスタの製造方法でも、アライメントマークの形状が、液相プロセスで形成される絶縁膜以降の膜に対して現れるので、係る絶縁膜以降に形成される膜を下層側の半導体膜や配線層等に対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6の実施の形態を図12を用いて説明する。図12は、本発明の薄膜トランジスタ(TFT)の製造方法を説明するための工程図であって、TFTの形成される領域(素子エリア)E1及びアライメントマークの形成される領域(アライメントエリア)E2のみを拡大して示す断面模式図である。なお本実施形態において、前記第3又は第4実施形態と同様の部材又は部位については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
(半導体膜の形成工程、第1のアライメントマークの形成工程)
まず、基板110上にアモルファスシリコン膜等からなる半導体膜を形成し、これをレーザアニール等により結晶化した後、エッチング等によりパターニングする。以上の工程により、図12(a)に示すように、素子エリアE1に所定形状の多結晶半導体膜(第1の半導体膜)111aが形成され、アライメントエリアE2に第1のアライメントマークとしての第2の半導体膜111bが形成される。
(マスク材の形成工程)
次に、図12(b)に示すように、アライメントエリアE2に柱状のマスクピラー(マスク材)Mを形成する。このマスクピラーMは、後述のゲート配線膜113の表面に、前記アライメントマーク111bの形状を反映した凹凸形状(凹凸部113A)を付与する(即ち、ゲート配線膜113の表面にアライメントマーク111bの形状が現れるようにする)ためのものである。本例では、この凹凸部113Aを利用してゲート配線膜113をパターニングすることにより、ゲート配線113aと下層側の半導体膜111aとを高精度に位置決めできるようにしている。
このマスクピラーMは、インクジェット装置等の液滴吐出装置を用いて、マスク材の構成材料を含む液体材料をアライメントマーク111b上、或いはアライメントマーク111bを含む領域に選択的に滴下し、これを固化することによって形成される。この際、マスクピラーMの厚み(高さ)は、このあと形成されるゲート絶縁膜112の厚みと同じかそれ以上(即ち、液相法で形成されるゲート絶縁膜112による平坦化の程度を超える高さ)とする。これにより、マスクピラーMによる凹凸形状がゲート絶縁膜112の中に埋没されないようにすることができる。具体的には、マスクピラー部分のゲート絶縁膜112が、その周囲よりも盛り上がるような状態や、マスクピラーMの上部がゲート絶縁膜112の表面から突出されるような状態をつくり出すことができる。なお本例では、前述の第1,第2の実施形態と違って、このマスクピラーMを除去せずにゲート絶縁膜の形成以降も基板上に残すため、マスクピラーMの材料としては、ゲート絶縁膜112や層間絶縁膜114の本焼成工程に耐え得るような耐熱性の高い材料(例えば例えばポリシラザンや金属微粒子含有の液体材料によって形成された無機材料)を使用することが望ましい。
(ゲート絶縁膜の形成工程)
次に、図12(c)に示すように、液相法を用いてマスクピラーMの周囲、即ち、マスクピラーMを除いた基板の全面に酸化シリコン等からなるゲート絶縁膜112を形成する。ここではまず、ポリシラザンをキシレンに混合した塗布液(ポリシラザンを含む液体材料)を基板上にスピンコートし、処理温度を100℃〜150℃として5分間、プリベークを行なう。この際、マスクピラーMの上部に液体材料が付着するのを防ぐために、液体材料を塗布する前に、予めマスクピラーMに撥液処理を施しておくことが望ましい。
プリベークが終了したら、処理温度を300℃〜400℃としてWET O2雰囲気下で60分間、熱処理する(ポリシラザンの本焼成工程)。
以上により、酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜112が形成される。
(ゲート配線の形成工程、第2のアライメントマークの形成工程)
次に、図12(d)に示すように、ゲート絶縁膜112及びマスクピラーMの上に、タンタル、アルミニウム、チタンなどの適当な金属、金属窒化物、ポリシリコンなどからなる厚膜のゲート配線膜113を形成する。この工程では、不透明なゲート配線膜113が基板全面に形成されるが、ゲート絶縁膜112の表面には、マスクピラーM及び第1のアライメントマーク111bを合成したような凹凸形状が付与されているので、ゲート配線膜113の表面にも、この凹凸形状を反映した形状の凹凸部113Aが形成されることになる。
次に、図12(e)に示すように、ゲート配線膜113をパターニングして、素子エリアE1にゲート電極を含むゲート配線113aを形成し、アライメントエリアE2に前述の凹凸部113Aを持った第2のアライメントマーク113bを形成する。前述のように本例では、ゲート配線膜113の表面に、下地のアライメントマーク111bの形状を反映した凹凸形状(凹凸部113A)が付与されているので、この凹凸部113Aをアライメントマークとして利用することで、ゲート配線膜113を下地の半導体膜111aに対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
(不純物の注入工程、層間絶縁膜の形成工程、ソース配線・ドレイン配線の形成工程)
次に、ゲート配線113aをマスクとして半導体膜111aに不純物イオン注入を行い、ソース領域111s及びドレイン領域111dを形成する。
続いて、液相法により、ゲート絶縁膜112,ゲート配線113a,第2のアライメントマーク113bを覆うように基板全面に層間絶縁膜114を形成し、この層間絶縁膜114およびゲート絶縁膜112のソース部分,ドレイン部分に対応する位置に、それぞれコンタクトホールH11,コンタクトホールH12を開孔する。
続いて、このコンタクトホールH11,H12の内壁を覆うように、アルミニウム膜、クロム膜、タンタル膜などの金属膜をスパッタ法やPVD法等によって形成する。この工程では、不透明な金属膜が基板全面に形成されるが、層間絶縁膜114には、コンタクトホールH11,H12が形成されているので、金属膜の表面には、このコンタクトホールH11,H12の凹凸形状を反映した形状の凹凸部115Aが形成されることになる。
次に、この金属膜をパターニングして、図12(f)に示すように、ソース電極を含むソース配線115a、及びドレイン電極を含むドレイン配線115bを形成する。上述のように、本例では金属膜の表面に下地のコンタクトホールH11,H12の凹凸形状を反映した形状の凹凸部115Aが形成されているので、この凹凸部115Aをアライメントマークとして利用することで、金属膜を下地の半導体膜111a及びゲート配線113aに対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
この後、ソース電極115a,ドレイン電極115bの上には、必要に応じて、酸化シリコン,窒化シリコン,PSG等を堆積して保護膜を形成することができる。
以上により、薄膜トランジスタ5が製造される。
以上説明したように、本実施形態の薄膜トランジスタの製造方法でも、アライメントマークの形状が、液相プロセスで形成される絶縁膜以降の膜に対して現れるので、係る絶縁膜以降に形成される膜を下層側の半導体膜や配線層等に対して高精度に位置決めした状態でパターニングすることができる。
なお本例では、ゲート配線膜113の表面に凹凸形状を付与するためのマスクピラーMをアライメントマーク111bの上に継ぎ足す形で形成した。しかし、マスクピラーMは必ずしもアライメントマーク111bの平面領域内に形成する必要はなく、両者の相対位置が管理される限りにおいて、これとは別の位置に形成することも可能である。すなわち、少なくともマスクピラーMとアライメントマーク111bとが整合して形成されていれば、前述したのと同様の効果が得られる。
[電子機器]
次に、本発明の電子機器について説明する。
図13は、本発明に係る電子機器の一例を示す斜視図である。この図に示す携帯電話1300は、筐体の内部或いは表示部1301に、前述の方法を用いて製造された半導体装置を備えている。なお、図中、符号1302は操作ボタン1302、符号1303は受話口、符号1304は送話口を示している。
前記各実施の形態の半導体装置は、前記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々、種々の電子機器に適用することができる。いずれの電子機器においても、本発明の半導体装置を適用することで、高機能化を実現することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。
例えば、第1及び第2の実施形態では、アライメントマーク10aは予め基板10上に配置されるものとしたが、このアライメントマーク10aは基板上に最初に形成される半導体膜10aと共に形成されるものとしてもよい。つまり、最初の半導体膜11aの位置を純粋にパターニング装置の機械的な精度によって決定し、これ以降の膜の位置決めを、当該半導体膜11aと同時に形成したアライメントマーク10aを用いて行なうようにしてもよい。逆に、第3〜第6の実施形態では、アライメントマーク111bは、基板上に最初に形成される半導体膜111aと共に形成されるものとしたが、このアライメントマーク111bは、半導体膜の形成前に予め基板110上に配置されるものとしてもよい。
また前記実施形態では、各工程の順序を前記のようなものとしたが、その工程順はこれに限られるわけではない。例えば素子分離をゲート絶縁膜12,112の形成後に行う、あるいは、ゲート配線膜13,113の形成前に、レジストマスクあるいはその他メタルマスクなどを利用して不純物注入を行う、あるいは、ゲート配線膜13,113の形成前に、レジストマスクあるいはその他メタルマスクなどを利用して不純物注入を行うなど、工程順を適宜に入れ変えてもよい。
また前記実施形態では、半導体膜11a,111aを多結晶化したが、アモルファス状態の半導体膜(アモルファスシリコン膜)をトランジスタの能動層に使用することも可能である。また前記実施形態では、ゲート絶縁膜12,112と層間絶縁膜14,114の双方をポリシラザン焼成膜としたが、一方の絶縁膜をポリシラザン焼成膜以外の膜(例えばCVD膜やPVD膜)とすることも可能である。また前記実施形態では、ゲート絶縁膜12,112や層間絶縁膜14,114等の絶縁膜、ゲート配線膜115aやドレイン配線膜115b等の導電膜を本発明の機能膜の一例として示したが、機能膜はこのようなものに限定されない。他の機能性材料を液相法で形成する場合にも本発明を適用することができる。また前記実施形態では、これらの膜をスピンコート法や液滴吐出法により形成したが、上述の機能膜の形成方法としては、これ以外の方法、例えばスリットコート法,ディップコート法,スプレーコート法,印刷法等の公知の成膜方法を適用することも可能である。
また前記実施形態では、本発明の半導体装置の製造方法をトップゲート型のトランジスタの製造方法に適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、本発明をボトムゲート型のトランジスタの製造方法や、トランジスタ以外の半導体装置の製造方法に適用することも可能である。
さらに、上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
第1実施形態の半導体装置の製造方法を説明するための工程図。 図1に続く工程図。 第2実施形態の半導体装置の製造方法を説明するための工程図。 図3に続く工程図。 第2実施形態における変形例の半導体装置の製造方法を説明するための工程図。 アライメントマークとアライメント用パターンの位置関係を例示する図。 図5に続く工程図。 第3実施形態の薄膜トランジスタの製造方法を説明するための工程図。 図8に続く工程図。 第4実施形態の薄膜トランジスタの製造方法を説明するための工程図。 第5実施形態の薄膜トランジスタの製造方法を説明するための工程図。 第6実施形態の薄膜トランジスタの製造方法を説明するための工程図。 本発明の電子機器の一例を示す斜視図。
符号の説明
1,2,3,4,5・・・薄膜トランジスタ(半導体装置)、10,110・・・基板、10a,AM1,AM2・・・アライメントマーク、11a・・・多結晶半導体膜、12,112・・・ゲート絶縁膜(機能膜)、13・・・ゲート配線(配線層)、14,114・・・層間絶縁膜(機能膜)、15,115・・・金属膜(機能膜)、15a・・・ソース配線(配線層)、15b・・・ドレイン配線(配線層)、111a・・・第1の半導体膜、111b・・・第2の半導体膜(第1のアライメントマーク)、113b・・・第2のアライメントマーク、1300・・・電子機器、M・・・マスクピラー(マスク材)

Claims (13)

  1. 基板上にアライメントマークを形成し、
    前記アライメントマークを含む前記基板上に液体材料を塗布し第1の膜を形成し、
    前記第1の膜上に第2の膜を形成し、
    前記機能膜の上方に現れた形状を利用して前記第2の膜をパターニングする、
    を有することを特徴とするアライメント方法。
  2. 基板上にアライメントマークを形成する工程と、
    前記アライメントマークを含む前記基板上に液体材料を塗布し、所定の形状を有する第1の膜を形成する工程と、
    前記所定の形状を含む前記第1の膜上に第2の膜を形成する工程と、
    前記所定の形状の上方に現れた形状を利用して前記第2の膜をパターニングする工程と、
    を有することを特徴とする薄膜形成基板の製造方法。
  3. 基板上にアライメントマークを形成する工程と、
    前記アライメントマークを含む前記基板上に液体材料を塗布し第1の膜を形成する工程と、
    前記第1の膜上に第2の膜を形成する工程と、
    前記アライメントマークの上方に現れた形状を利用して前記第2の膜をパターニングする工程と、
    を有することを特徴とする薄膜形成基板の製造方法。
  4. 請求項2又は3において、
    前記基板上にはトランジスタが形成され、
    前記アライメントマークはトランジスタ用の機能膜と同時に形成されたアライメント用の機能膜であることを特徴とする薄膜形成基板の製造方法。
  5. 請求項2乃至4のいずれかにおいて、
    前記アライメントマークは半導体膜であることを特徴とする薄膜形成基板の製造方法。
  6. 請求項2乃至5のいずれかにおいて、
    前記第2の膜は遮光性を有することを特徴とする薄膜形成基板の製造方法。
  7. 請求項2乃至6のいずれかにおいて、
    前記アライメントマークは前記第1の膜よりも厚く形成されることを特徴とする薄膜形成基板の製造方法。
  8. 請求項2乃至6のいずれかにおいて、
    前記第2の膜は前記アライメントマーク上の前記第1の膜が除去されてから形成されることを特徴とする薄膜形成基板の製造方法。
  9. 請求項2乃至6のいずれかにおいて、
    前記第1の膜は前記アライメントマーク上に前記液体材料に対し撥液性を有する物質を塗布してから形成されることを特徴とする薄膜形成基板の製造方法。
  10. 請求項2乃至6のいずれかにおいて、
    前記第1の膜は前記アライメントマークにマスク材が接して配置された状態で形成されることを特徴とする薄膜形成基板の製造方法。
  11. 請求項10において、
    前記アライメントマークは前記基板上に前記マスク材を塗布した後パターニングすることで形成されることを特徴とする薄膜形成基板の製造方法。
  12. 請求項2乃至11に記載の薄膜形成基板を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 請求項12に記載の半導体装置を用いることを特徴とする電子機器の製造方法。
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