JP2006112326A - オイルパン付き機械、エンジン、オイルパン、及びオイルパン付き機械の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 シールの信頼性が高いオイルパン構造を提供すること。
【解決手段】 オイルパン30の外側カバーを構成するオイルパンカバー32内には、オイルパン30の内部を第1室30aと第2室30bとに仕切るオイルパンセパレーター31が設けられている。シリンダブロック20a下端部にはフランジ部20bが形成されるとともに、オイルパンカバー32の上端部にはフランジ部32cが形成されており、シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける下端面とオイルパンカバー32のフランジ部32cにおける上端面との接合部には、シリンダブロック20aとオイルパンカバー32とで囲まれた空間内に向けて開口する空洞部としての収容部35が形成されている。この収容部35にオイルパンセパレーター31の端部であるフランジ部31cが嵌め合わされるように収容される。
【選択図】 図2
【解決手段】 オイルパン30の外側カバーを構成するオイルパンカバー32内には、オイルパン30の内部を第1室30aと第2室30bとに仕切るオイルパンセパレーター31が設けられている。シリンダブロック20a下端部にはフランジ部20bが形成されるとともに、オイルパンカバー32の上端部にはフランジ部32cが形成されており、シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける下端面とオイルパンカバー32のフランジ部32cにおける上端面との接合部には、シリンダブロック20aとオイルパンカバー32とで囲まれた空間内に向けて開口する空洞部としての収容部35が形成されている。この収容部35にオイルパンセパレーター31の端部であるフランジ部31cが嵌め合わされるように収容される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、パワートレインを構成するエンジンや自動変速機等に特に好適に用いられるオイルパン、及び当該オイルパンを備えたオイルパン付き機械、並びに当該オイルパン付き機械の製造方法に関する。
従来、パワートレインの構成要素としてのエンジンや自動変速機等に適用されるオイルパンとして、様々な構造のものが知られている。このオイルパンは、ピストン,回転軸,ギヤ等の可動部(潤滑対象)を潤滑するための潤滑オイル(以下、単に「オイル」と略す。)を貯留する部材であり、前記潤滑対象を収容する上側ハウジング(例えば、エンジンにおけるシリンダブロックや、自動変速機のハウジング等。)に対して複数のボルトにより固定されている。
そして、この種のオイルパンの内部に、オイルパンセパレーターやバッフルプレート等の板状部材が備えられている場合がある。この場合、当該板状部材は、オイルパンの本体をなすオイルパンカバーと重ねられて前記ボルトにより共締めされることで、前記潤滑対象の上側ハウジングに固定されている。
ここで、前記オイルパンセパレーターとは、オイルパンの内部を、前記潤滑対象に向けて開口する第1室と、その第1室に隣接していてオイル連通路により前記第1室と連通する第2室とに分割するための隔壁である。これにより、暖機運転時間が短縮され得る周知の所謂2槽式オイルパンが形成される。
また、バッフルプレートとは、オイルパン内のオイル溜まりの上方に位置し、略水平方向に沿って設けられた板状部材である。このバッフルプレートにより、潤滑対象から重力の作用で落下してオイルパンに還流しようとするオイルが、オイルパン内のオイル溜まりに達する前に一旦受け止められ得る。これにより、前記オイル溜まりに還流オイルが直接落下して当該オイル溜まり内のオイルに気泡が発生することが防止され得る。また、バッフルプレートにより、オイルパン内の油面における大きな波の発生が可及的に防止される。
このように、バッフルプレートによって、気泡の発生や波打ち等のオイルパン内のオイルの状態の乱れが可及的に抑制され得るので、オイルパン内から潤滑対象へのオイルの安定した供給が可能になる(例えば、エンジンのオイルパンの場合、オイルパン内に配置されていてオイル吸込口を有するストレーナーが空気を吸い込むことが可及的に防止され、これにより、潤滑対象へのオイルの供給量の不足の発生が可及的に防止され得る。)。
前記構成を有するオイルパンの従来例として、下記特許文献1に記載の2槽式オイルパンが挙げられる。
特開平5−306654号公報
図9に示す通り、特許文献1に記載のオイルパン900は、オイルパンセパレーターに相当する内板901と、当該オイルパンセパレーターとしての内板901を周囲から覆うオイルパンカバーに相当する外板902とを備えた二重構造を有している。すなわち、内板901によって、外板902内の空間が、内板901の内側の第1室900aとその外側の第2室900bとに区画されている。
また、前記内板901のフランジ部901aとシリンダブロック903の下端面との間にはシートパッキン905が配置されており、前記外板902のフランジ部902aと前記内板901のフランジ部901aとの間にはシール部材906が配置されている。すなわち、これらのシートパッキン905及びシール部材906によって、当該オイルパン900内に貯留されているオイルが外部に漏れないようにするためのシールがなされている。
しかしながら、特許文献1に記載の2槽式のオイルパン900は、内板901のフランジ部901aと外板902のフランジ部902aとが重ね合わされて複数のボルト904によって共締めされることで、シリンダブロック903に固定されていた。よって、内板901とシリンダブロック903の下端面との接合部(以下、「第1の接合部」と称する。)、及び外板902と内板901との接合部(以下、「第2の接合部」と称する。)、の2箇所でシールが行われる必要があった。したがって、以下の問題点があった。
まず第1に、前記第1の接合部に適用されるシール部材であるシートパッキン905、及び前記第2の接合部に適用されるシール部材であるシール部材906、という2つのシール部材が必要となり、オイルパンの部品点数が多くなった。したがって、当該オイルパンを備えるパワートレイン構成要素の部品点数及び製造工数が多くなり、以て当該パワートレイン構成要素の製造コストが高くなるという問題点があった。
第2に、前記構成においては、上述の通り、前記第1及び第2の2箇所の接合部がオイルパン900の外側の空間に露出していた。よって、シートパッキン905及びシール部材906のいずれかに劣化等の不具合が生じたり、前記複数のボルト904の締め付けトルクが不均一となったりした場合には、当該オイルパン900の内側の空間に連通してオイルが浸み出し得る隙間が、前記2箇所の接合部にて生じ得ることになる。したがって、オイルパン900のシリンダブロック903に対する固定箇所にてオイル漏れが発生する可能性が高まった。このように、前記構成においては、シールの信頼性が低いという問題点があった。
特に、特許文献1に記載のオイルパン900のような2槽式オイルパンにおいては、パワートレインの軽量化のために、あるいは、第1室と第2室との間の断熱性を或る程度確保して暖機運転中の第1室内のオイルの温度が可及的速やかに上昇し得るようにするために、オイルパンセパレーター(特許文献1における内板901)が合成樹脂板によって構成される場合がある。
ここで、特許文献1には内板901及び外板902の材質について明記されていないが、特許文献1に記載のオイルパン900において、内板901が合成樹脂製である場合、金属製の外板902(フランジ部902a),シリンダブロック903及びボルト904と合成樹脂製の内板901(フランジ部901a)との熱膨張係数が大きく相違する。よって、パワートレインの運転(発熱)及び停止(冷却)の多数回の繰り返しによる内板901のフランジ部901a,外板902のフランジ部902a,及びシリンダブロック903の膨張・収縮の繰り返しが行われた際に、複数のボルト904に緩みが生じやすかった。そして、この緩みを可及的に防止する(あるいは当該緩みによるボルト904の締め直しというメンテナンスの間隔を可及的に短くする)ために前記複数のボルト904の締め付けトルクを大きくすることは、合成樹脂製の内板901のフランジ部901aに割れを生じさせてオイル漏れの原因を発生させる可能性を高くするので、内板901(オイルパンセパレーター)の材質として合成樹脂を適用することに対する障害となっていた。
本発明は、上述した従来技術の有する問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、シールの信頼性が高いオイルパン、及びオイルパンを備えていてパワートレイン構成要素(特にエンジン)に好適に適用され得るオイルパン付き機械、並びに当該オイルパン付き機械の製造方法を提供することにある。
かかる目的を達成するため、本発明のオイルパン付き機械の特徴は、可動部を収容する上側ハウジングと、その上側ハウジングに接合されていて前記可動部を潤滑するためのオイルを内側に貯留可能なオイルパンカバーを有する下側ハウジングと、前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとで囲まれる空間に配置された板状部材と、前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとが接合される接合部にて当該上側ハウジングと下側ハウジングとを固定する固定部材と、を備えるとともに、前記接合部には、前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとで囲まれる前記空間に向けて開口していて前記板状部材の端部を収容する収容部が設けられており、前記板状部材の前記端部が前記収容部に嵌め合わされるように収容されることで当該板状部材が前記接合部にて支持されていることにある。
すなわち、前記構成においては、オイルパン付き機械の上側ハウジングと下側ハウジングとが接合されていて、この接合部にて、当該上側ハウジングと下側ハウジングとが、固定部材によって固定されている。また、前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとの前記接合部に設けられた収容部は、前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとで囲まれる前記空間に向けて開口するように形成されている。そして、この収容部に嵌め合わされるように、前記上側ハウジングと下側ハウジングとで囲まれる空間の内側に配置された板状部材の端部が収容されている。換言すれば、前記板状部材は、前記端部が前記収容部に収容されることで、前記下側ハウジングと前記上側ハウジングとで挟み込まれて支持されている。
なお、前記下側ハウジングは、オイルパン付き機械におけるオイルパンの外側ケース(筐体)を構成するオイルパンカバーのみから構成される場合の他、上側ハウジングとオイルパンカバーとの間に介在するロアーケース等の中間ハウジングとオイルパンカバーとを含んで構成される場合があり得る。また、前記収容部は、前記上側ハウジング及び/又は前記下側ハウジングに形成されていて前記板状部材の端部における少なくとも一部を収容可能に形成された段差部から構成されることが好適である。この段差部は、前記接合部における前記収容部が、前記空間の内側に向けて開口した空洞部として形成され得るように、例えば上側ハウジング及び/又は下側ハウジングに設けられた凹み部ないし窪み部として形成され得る。
かかる構成によれば、板状部材の支持に際して、上側ハウジングと下側ハウジングとの前記接合部のみについてシールが行われれば、当該オイルパン付き機械の前記板状部材の支持部分におけるオイル漏れが防止され得る。よって、前記板状部材の支持部分にて複数の接合部が外部に露出していた前記従来の構成よりもシールすべき箇所が減るためにシールの信頼性が向上し得る。そして、当該接合部のシールをシール部材等によって行うだけで、前記板状部材の支持部分における当該オイルパン付き機械の内部からのオイル漏れを防止するためのシールが確実に行われ得る。
また、固定部材によって下側ハウジングと上側ハウジングとの固定が行われると、板状部材の端部は、上側ハウジングと下側ハウジングとの接合部に形成された収容部に嵌め合わされるように収容されることで、前記下側ハウジングと前記上側ハウジングとで確実に挟み込まれて支持される。
ここで、上側ハウジング及び下側ハウジングは、通常は金属製の部材であり、当該上側ハウジングと下側ハウジングとの前記接合部にて固定部材により所定の(かなり大きな)力をもって固定される。そして、板状部材は、当該所定の力をもって接合している前記接合部に設けられた収容部に、当該板状部材の端部が収容されることにより支持されている。よって、上側ハウジングと下側ハウジングとの前記接合部にて、固定部材が所定状態(例えば固定部材がボルトである場合の所定の締結トルク)で装着されることにより生じる力の全部又は大部分は、当該接合部のうちの上側ハウジングと下側ハウジングとが直接接合している部分(前記収容部とは異なる部分)に加わる。したがって、下側ハウジングと上側ハウジングとで挟み込まれることによって当該板状部材の端部に加わる力を可及的に小さくすることができる。これにより、板状部材が合成樹脂製の薄板で構成された場合であっても、前記固定部材の装着による力によって当該合成樹脂製の薄板からなる板状部材に割れが生じることが可及的に抑制され得る。かかる観点からすれば、前記収容部は、前記固定部材が装着される位置から平面視にてずれた位置に形成される。
上述のような構成を有する本発明のオイルパン付き機械の製造方法は、オイルパンの装着に関する限り、以下の工程を含む。まず、上側ハウジング又は下側ハウジングに形成された段差部に、オイルパンセパレーターの端部を収容することで、前記上側ハウジング又は下側ハウジングに対して前記オイルパンセパレーターを設置する。次に、前記下側ハウジングと前記上側ハウジングとで前記段差部に収容された前記オイルパンセパレーターの前記端部を挟み込みつつ、前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとを接合する。そして、前記接合部にて前記下側ハウジングと前記上側ハウジングとを固定部材を用いて固定する。ここで、より好適には、前記接合によって、前記オイルパンセパレーターの前記端部が前記段差部に嵌め合わされる。かかる製造方法によれば、上側ハウジングとオイルパンとの接合部における良好なシール性能を有するオイルパン付き機械が、簡易な工程で得られる。
また、本発明においては、前記接合部における、前記収容部よりも外側にシール部材を備えることが好適である。これにより、前記収容部(段差部)内に浸入したオイルがオイルパン付き機械の外部に漏れ出そうとしても、当該収容部(段差部)の外側に位置するシール部材によって上述の漏れ出しが阻止され得る。
また、本発明のエンジンの特徴は、内燃機関の可動部を収容するシリンダブロックと、そのシリンダブロックの端面に接合されるフランジ部を備えていて前記可動部を潤滑するためのオイルを内側に貯留可能に構成されたオイルパンカバーと、前記シリンダブロックの前記端面と前記フランジ部との接合部に配置されたシール部材と、前記可動部に向けて開口する第1室と当該第1室に隣接する第2室とに前記オイルパンカバーの内部の空間を分割するように前記シリンダブロックと前記オイルパンカバーとで囲まれる空間の内側に配置されたオイルパンセパレーターと、前記接合部にて前記オイルパンカバーと前記シリンダブロックとを固定する固定ボルトと、を備えるとともに、前記接合部における前記シール部材よりも前記シリンダブロックと前記オイルパンカバーとで囲まれる前記空間側の位置には、前記シリンダブロック及び/又は前記フランジ部に形成された段差部からなり、前記空間に向けて開口していて前記オイルパンセパレーターの端部を収容する収容部が設けられ、前記オイルパンセパレーターの前記端部が前記収容部に嵌め合わされるように収容されることで当該オイルパンセパレーターが前記接合部にて支持されていることにある。
すなわち、前記構成においては、内燃機関の可動部であるピストンやクランクシャフト等が収容されたシリンダブロックの端面には、前記可動部を潤滑するためのオイルを内側に貯留可能なオイルパンカバーが接合されている。また、このオイルパンカバーとシリンダブロックとの接合部にて、当該オイルパンカバーとシリンダブロックとが固定ボルトにより固定されている。また、前記オイルパンカバーと前記シリンダブロックとの前記接合部には、シリンダブロック及び/又は前記フランジ部に形成された段差部からなる収容部が設けられていて、その収容部に嵌め合わされるように、前記シリンダブロックとオイルパンカバーとで囲まれる空間の内側に配置されたオイルパンセパレーターの端部が収容されている。そして、前記オイルパンセパレーターは、前記端部が前記収容部に収容される(換言すれば前記オイルパンカバーと前記シリンダブロックとで挟み込まれる)ことによって、前記シリンダブロックと前記オイルパンカバーとで囲まれる空間の内側にて支持されている。
かかる構成によれば、シリンダブロックとオイルパンカバーとを固定ボルトによって固定するだけで、前記可動部に向けて開口する第1室と当該第1室に隣接する第2室とに前記オイルパンカバーの内部の空間を分割するように、シリンダブロックとオイルパンカバーとで囲まれる空間の内部の所定位置にてオイルパンセパレーターが簡易に支持され得る。また、当該エンジンの外部に露出する接合部は、シリンダブロックとオイルパンカバーとの接合部の1つだけである。よって、複数の接合部が外部に露出していた前記従来の構成よりもシールすべき箇所が減るためにシールの信頼性が向上し得、当該接合部のシールをシール部材によって行うだけで当該エンジンのシールが確実に行われ得る。
さらに、オイルパンセパレーターの端部は、シリンダブロックとオイルパンカバーとの接合部に形成された収容部に単に嵌め合わされるように収容されるだけであり、固定ボルトの締結の際に当該端部に大きな力が加わらない。よって、オイルパンセパレーターが合成樹脂で構成された場合であっても、オイルパンセパレーターがシリンダブロックとオイルパンカバーとで囲まれた空間の内部に確実に支持され得る。したがって、オイルのシールの信頼性が高く、しかも必要とされる製造工数が少ない2槽式オイルパン付きエンジンを提供することができる。
また、本発明のオイルパンの特徴は、オイルパン付き機械の上側ハウジングと接合されるオイルパンカバーと、前記上側ハウジングとオイルパンカバーとで囲まれる空間に配置された板状部材と、を備えるとともに、前記オイルパンカバーにおける前記上側ハウジングとの接合部には、前記オイルパンカバーが前記上側ハウジングに接合された状態において前記板状部材の端部を嵌め合わせるように内部に収容するための段差部が設けられていることにある。
すなわち、前記構成によれば、オイルパンカバーに形成された段差部は、前記上側ハウジングとオイルパンカバーとで囲まれる空間の内側に配置された板状部材の端部と係合するように形成されているので、当該段差部に前記板状部材の前記端部を係合させるだけで、オイルパンカバーと前記板状部材との仮の位置決めが容易に行われ得る。そして、前記段差部を用いた前記板状部材のオイルパンカバーに対する仮の位置決めがなされた状態で、オイルパンカバーがオイルパン付き機械の上側ハウジングと接合される。これにより、上側ハウジングの端面とオイルパンカバーの前記段差部とで囲まれた領域内に、前記板状部材の端部が嵌め合わされるように収容され、当該板状部材が前記接合部にて確実に支持され得る。
以下、本発明の実施形態(本願の出願時点において出願人が今のところ最良と考えている実施形態)について図面を参照しつつ説明する。
(実施形態のエンジンの概略構成)
図1は、本発明のオイルパン付き機械の一実施形態であるエンジン10の概略構成を示している。このエンジン10は、シリンダブロック部20と、オイルパン30と、潤滑系統40とを備えている。
図1は、本発明のオイルパン付き機械の一実施形態であるエンジン10の概略構成を示している。このエンジン10は、シリンダブロック部20と、オイルパン30と、潤滑系統40とを備えている。
シリンダブロック部20においては、当該エンジン10の上側ハウジングを構成するシリンダブロック20aの内側に、ピストン21、クランクシャフト22、カムシャフト23等の複数の可動部が配置されている。
オイルパン30は、シリンダブロック20aの下端部にて複数のボルト(後述する図2における固定ボルト34)によって固定されており、潤滑対象であるピストン21等の前記各可動部に対して供給されるべきオイルを貯留するための部材である。
潤滑系統40は、オイルパン30の内側に貯留されているオイルを前記各可動部へ供給し得るように、以下の通り構成されている。まず、オイルパン30の内側に貯留されているオイルを吸い込むための吸込口41aを有するストレーナー41が、オイルパン30の内側に配置されており、シリンダブロック20aに設けられたオイルポンプ42とストレーナー流路43によって接続されている。オイルポンプ42は、周知のロータリーポンプから構成されており、そのローターはクランクシャフト22と共に回転するように当該クランクシャフト22と結合されている。また、オイルポンプ42は、シリンダブロック20aに隣接するように当該シリンダブロック20aの外部に設けられたオイルフィルター44のオイル入口と、オイル輸送管45を介して接続されている。また、オイルフィルター44のオイル出口は、前記各可動部に向かうオイル流路として設けられたオイル供給管46と接続されている。
(オイルパン周辺の構成)
図2は、前記エンジン10におけるオイルパン30及びその周辺を拡大した断面図である。
図2は、前記エンジン10におけるオイルパン30及びその周辺を拡大した断面図である。
このオイルパン30においては、オイルパンセパレーター31が、当該オイルパン30の外側カバーを構成するオイルパンカバー32内に配置されている。このオイルパンセパレーター31は、前記オイルパンカバー32の内側の空間を、シリンダブロック20aの内部に配置された前記可動部に向けて開口している(前記可動部と連通している)第1室30aと、その外側の第2室30bとに仕切るための部材である。
具体的には、オイルパンセパレーター31は、底面31aと、その底面31aを囲むように設けられた側面31bと、その側面31bの上端部に設けられていて当該オイルパン30の外側に向かって延びるように形成された平板状の端部であるフランジ部31cとを有し、略均一な厚さの合成樹脂板からなるバスタブ状の部材であり、合成樹脂を射出成型することによって一体に形成されている。そして、前記底面31a及び側面31bにより構成された凹部によって前記第1室30aが形成されている。
オイルパンセパレーター31の側面31bの底部には、貫通孔としての下部連通孔31dが複数設けられている。この下部連通孔31dは、暖機運転終了前のオイルの温度に相当する低い温度であって粘度が高くなっているオイルが通過困難で、且つ暖機運転終了後の高温で粘度の低いオイルが通過容易な程度の大きさ(例えば直径2mm程度の円形又はこれに相当する面積の多角形若しくは楕円形)に形成されている。
オイルパンセパレーター31の側面31bの上部には、貫通孔としての上部連通孔31eが設けられている。この上部連通孔31eは、前記低温で粘度の高いオイルであっても通過が困難でない程度の大きさ(例えば直径8〜10mm程度の円形又はこれに相当する面積の多角形若しくは楕円形)に形成されている。また、この上部連通孔31eは、当該オイルパン30の最大オイル貯留量のオイルを貯留している場合の油面の高さと、当該最大オイル貯留量の半分の量のオイルを貯留している場合の油面の高さとの間の範囲内にわたって複数設けられている。これにより、暖機運転終了前の低温時であっても、第1室30a及び第2室30b内のオイルが当該上部連通孔31eを通して交流可能となっている。
オイルパンカバー32は、底部32aと、その底部32aの周囲に接続された側面部32b、その側面部32bの上端部に形成されたフランジ部32cとから構成された、バスタブ状の部材である。このオイルパンカバー32は、鋼板をバスタブ状にプレス加工することによって一体に形成されている。
オイルパンカバー32のフランジ部32cは、シリンダブロック20aの下端に形成されたフランジ部20bと対向するように配置されている。このフランジ部32cの上端部には、シール部材33を収納するためのシール溝32dが、上面視にて連続して形成されている。このシール溝32dの深さは、シール部材33を収納した場合に当該シール部材33の一部が突出するように設定されている。また、シール溝32dに収容されるシール部材33は、周知のガスケットやOリング等から構成されている。
前記構成を有するオイルパンカバー32は、複数の固定ボルト34を用いてフランジ部20bとフランジ部32cとが連結されることによって、シリンダブロック20aに固定されている。
さらに、このフランジ部20bの下端面とフランジ部32cの上面との接合部には、オイルパン30の内部に向けて開口した空洞部からなる収容部35が形成されている。そして、この収容部35にオイルパンセパレーター31の端部であるフランジ部31cが収容されることにより、シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける前記下端面とオイルパンカバー32のフランジ部32cにおける前記上面とでフランジ部31cが挟み込まれた状態で、シリンダブロック20aとオイルパンカバー32とで囲まれた空間内にオイルパンセパレーター31が支持されている。
すなわち、前記シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける前記下端面とオイルパンカバー32のフランジ部32cにおける前記上面とが、固定ボルト34を締めることによって所定の力を以て接触する。そして、この力によって、オイルパンセパレーター31のフランジ部31cが、収容部35内に嵌め合わされるように収容(保持)され、以てオイルパンセパレーター31が所定の位置に支持されている。
オイルパンセパレーター31の側面31bには、バッフル板36が設けられている。このバッフル板36は、オイルパンセパレーター31と同材質の合成樹脂から構成された略平板状の部材であり、その底面が重力作用方向(図中上下方向)と略直角〜75度程度の角度をなすように配置されている。
すなわち、バッフル板36の側断面視における一端部である基部が、オイルパンセパレーター31の側面31bに接着により固定されている。また、バッフル板36の側断面視における前記一端部とは異なる他端部である先端部が、第1室30aの平面視における略中央に向けられている。そして、バッフル板36は、前記基部よりも前記先端部の方がやや上方となるように配置されている。
そして、前記構成を有するオイルパン30の第1室30aにおける底部には、ストレーナー41が、当該ストレーナー41の吸込口41aと前記第1室30aの底面31aとの間に所定の小さな間隙を設けて配置されている。すなわち、ストレーナー41は、第1室30a内に貯留されているオイルが少量の場合でも吸込口41aがオイルを吸い込み得るように、可及的に低い位置に配置されている。また、吸込口41aの上端部が下部連通孔31dと略同じ高さとなるように、下部連通孔31dの開設位置及びストレーナー41の諸元が設定されている。
(実施形態の動作)
続いて、上述の構成を有する本実施形態の動作について説明する。
続いて、上述の構成を有する本実施形態の動作について説明する。
エンジン10の運転が開始されると、内燃機関のサイクル運動に基づくピストン21の上下運動がクランクシャフト22の回転運動に変換される。そして、このクランクシャフト22の回転運動によってオイルポンプ42が作動し、オイルポンプ42は、オイルパン30の第1室30a内に貯留されているオイルをストレーナー41の吸込口41aからストレーナー流路43を介して吸入し、この吸入したオイルをオイル輸送管45に排出し、オイルフィルター44に向けて送出する。
オイルフィルター44に送出されたオイルは、当該オイルフィルター44にて濾過され、オイル供給管46を通してピストン21、クランクシャフト22、カムシャフト23等の各可動部に供給される。これにより、各可動部に供給されたオイルは、当該各可動部にて潤滑油として機能するとともに、当該各可動部の動作時に生じる摩擦熱や内燃機関の燃焼により発生して当該各可動部に伝達された熱を吸収した後、重力により落下する。このオイルは、落下の途中で一旦バッフル板36に受け止められた後、第1室30aに還流する。すなわち、オイルが前記各可動部から第1室30a内に貯留されたオイル溜まりへ直接落下することがバッフル板36によって防止され、これにより、当該第1室30a内のオイル溜まりにおける気泡の発生が抑制される。
〈暖機運転中のオイルの循環〉
上述の通り、各可動部から熱を吸収したオイルは、第1室30aに還流する。そして、オイルパンセパレーター31は金属よりも断熱性に優れた合成樹脂により構成されているので、当該第1室30aに還流してきたオイルが受けた熱の大部分は、オイルパンセパレーター31の外部の第2室30b内のオイルに伝達されずに、当該第1室30a内に貯留されたオイル溜まりの温度上昇に供される。
上述の通り、各可動部から熱を吸収したオイルは、第1室30aに還流する。そして、オイルパンセパレーター31は金属よりも断熱性に優れた合成樹脂により構成されているので、当該第1室30aに還流してきたオイルが受けた熱の大部分は、オイルパンセパレーター31の外部の第2室30b内のオイルに伝達されずに、当該第1室30a内に貯留されたオイル溜まりの温度上昇に供される。
一方、暖機運転中においては、オイルパン30内に貯留されているオイルの温度は低く、特に第2室30b内のオイルは金属製のオイルパンカバー32(底部32a)が外気で冷却されることによって冷却されるので、当該第2室30bの底部においてオイルの温度が最も低くなる。そして、このような低温のオイルは、粘度が高いので、下部連通孔31dを通過できない。すなわち、ストレーナー41の吸込口41aからオイルが吸い込まれた場合、当該吸込口41aにて発生する負圧による、下部連通孔31dを通した第2室30bの底部から第1室30aの底部への低温のオイルの流入が制限される。よって、暖機運転中においては、オイルパン30の内部と前記各可動部との間で循環するオイルが、専ら第1室30a内のオイルに限定される。
したがって、上述のように或る程度限定された量の第1室30a内のオイルが、前記各可動部に供給されて当該可動部から熱を奪って第1室30aに還流することで、第1室30a内のオイルの温度が素早く上昇する。そして、この温度上昇した第1室30a内のオイルは、合成樹脂製のオイルパンセパレーター31により第2室30b内のオイルと断熱されているので、第2室30b内の低温のオイルによって大きく冷却されることはない。そして、当該温度上昇した第1室30a内のオイルが再度前記各可動部に供給される。
このように、合成樹脂製のオイルパンセパレーター31を用いた所謂2槽式のオイルパン30においては、或る程度限定された量のオイルが、各可動部と第1室30aとの間で、低温の第2室30b内のオイルと或る程度断熱されつつ、各可動部にて発生する熱を吸収しながら循環することにより、暖機運転の進行がより促進される。
〈暖機運転終了〉
暖機運転が進行して第1室30a内のオイルの温度が上昇していくと、当該第1室30a内のオイルから、合成樹脂製の薄板であるオイルパンセパレーター31を介して、第2室30b内のオイルにも僅かながら熱が伝わり、第2室30b内のオイルの温度も徐々に上昇する。そして、第1室30a及び第2室30b内のオイルの温度が或る程度高くなった場合、当該オイルの粘度が、下部連通孔31dを容易に通過し得る程度に低くなる。この場合、ストレーナー41の吸込口41aにてオイルが吸い込まれる際の負圧の影響により、下部連通孔31dを通して第2室30bの底部のオイルが第1室30aの底部に流入する。
暖機運転が進行して第1室30a内のオイルの温度が上昇していくと、当該第1室30a内のオイルから、合成樹脂製の薄板であるオイルパンセパレーター31を介して、第2室30b内のオイルにも僅かながら熱が伝わり、第2室30b内のオイルの温度も徐々に上昇する。そして、第1室30a及び第2室30b内のオイルの温度が或る程度高くなった場合、当該オイルの粘度が、下部連通孔31dを容易に通過し得る程度に低くなる。この場合、ストレーナー41の吸込口41aにてオイルが吸い込まれる際の負圧の影響により、下部連通孔31dを通して第2室30bの底部のオイルが第1室30aの底部に流入する。
また、この第2室30bから第1室30aへの前記下部連通孔31dを通したオイルの流入に伴い、第1室30aの上部のオイルが上部連通孔31eから第2室30bへ流出する。
このように、第2室30bの底部の低温のオイルが下部連通孔31dを通して第1室30aに流入すると同時に、第1室30aの上部の高温のオイルが上部連通孔31eを通して第2室30bへ流出することで、オイルパン30内におけるオイルの循環が行われる。したがって、オイルパン30内のオイルの全量が偏りなく潤滑に供されることになるので、オイルの耐久性が悪化することなく、オイルの温度の過度の上昇を抑制でき、以てエンジン10のオーバーヒートを抑制できる。
〈シール作用〉
上述のように、シリンダブロック20aとオイルパン30とで囲まれた空間内にてオイルが循環している間に、シリンダブロック20aの内壁面を伝って、あるいはオイルパン30からのはね上げにより、収容部35内(正確には、収容部35内に収容されたオイルパンセパレーター31のフランジ部31cと、シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける下端面及びオイルパンカバー32のフランジ部32cにおける上面とが接触している部分に形成されている、非常に狭い隙間。)にオイルが浸入する。しかしながら、この浸入したオイルが、シリンダブロック20aとオイルパン30とで囲まれた空間の外側に浸み出そうとしても、当該収容部35の外側に位置するシール部材33によって、その浸み出しが防止される。
上述のように、シリンダブロック20aとオイルパン30とで囲まれた空間内にてオイルが循環している間に、シリンダブロック20aの内壁面を伝って、あるいはオイルパン30からのはね上げにより、収容部35内(正確には、収容部35内に収容されたオイルパンセパレーター31のフランジ部31cと、シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける下端面及びオイルパンカバー32のフランジ部32cにおける上面とが接触している部分に形成されている、非常に狭い隙間。)にオイルが浸入する。しかしながら、この浸入したオイルが、シリンダブロック20aとオイルパン30とで囲まれた空間の外側に浸み出そうとしても、当該収容部35の外側に位置するシール部材33によって、その浸み出しが防止される。
ここで、本実施形態の構成によれば、シリンダブロック20aとオイルパン30との間において外部に露出している接合部は、当該シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける下端面とオイルパンカバー32のフランジ部32cにおける上面との接合部のみである。よって、シリンダブロック20aとオイルパン30との間に設けられるべきシールは、当該接合部におけるシール部材33の1つだけで済む。したがって、本実施形態の構成によれば、エンジン10の外部に露出してオイル漏れの原因となり得る接合部の数を必要最小限(1つ)にすることができるとともに、当該1つの接合部に設置された1つのシール部材33のみによって確実にオイル漏れを防ぐことができる。
また、本実施形態の構成によれば、合成樹脂製のオイルパンセパレーター31の端部であるフランジ部31cを、シリンダブロック20aとオイルパン30との間の接合部に形成された空洞部である収容部35内に収容するだけで、当該シリンダブロック20aとオイルパン30との固定ボルト34による所定圧力での接合によって、シリンダブロック20aとオイルパン30とで囲まれた空間内における所定位置にオイルパンセパレーター31を簡易に支持することができる。
特に、本構成においては、シール部材33が固定ボルト34と収容部35との間に位置しており、したがって固定ボルト34と収容部35との間にはシール部材33を設けるための所定のスペースが設けられている。換言すれば、固定ボルト34の設置されている位置が、収容部35の形成されている位置から平面視にて外側にずれている。よって、内板901のフランジ部901aと外板902のフランジ部902aとがボルト904によって共締めされていた図9の従来技術の構成とは異なり、合成樹脂製のオイルパンセパレーター31の端部であるフランジ部31cは、固定ボルト34による締結力を直接には受けない。したがって、固定ボルト34の締め付けの際の圧力でオイルパンセパレーター31の端部に割れが生じることが可及的に抑制される。
(接合部の構成の実施例)
以下、本実施形態のシリンダブロック20aとオイルパン30との間の接合部の実施例について説明する。
以下、本実施形態のシリンダブロック20aとオイルパン30との間の接合部の実施例について説明する。
(第1実施例の構成及び作用)
図3は、シリンダブロック20aとオイルパンカバー32との接合部(具体的にはフランジ部20bとフランジ部32cとの接合部)の第1実施例の詳細を説明するための概略的な構成図である。
本実施例において、シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける下端面20cは、良好な平面度の平面状に形成されており、オイルパンカバー32のフランジ部32cと対向するように配置されている。
また、フランジ部32cの上端部であって、シール溝32dよりも内側には、収容部35としての段差部32eが形成されている。この段差部32eは、前記オイルパンセパレーター31のフランジ部31cにおける厚さと略同一の深さの凹み部ないし窪み部として形成されている。換言すれば、この段差部32eの(凹みないし窪みの)深さは、略平面状に形成された前記シリンダブロック20aのフランジ部20bの下端面とオイルパンカバー32のフランジ部32cとが、固定ボルト34を締めることによって所定の圧力を以て接合された場合に、当該フランジ部20bの下端面とフランジ部32cの段差部32eとで囲まれた隙間が、オイルパンセパレーター31のフランジ部31cと所定の嵌め合いで嵌め合うように設定されている(例えば、当該段差部32eの深さ寸法に対してJIS規格における嵌め合い交差H7が設定され、フランジ部31cの厚さ寸法に対して前記嵌め合い交差h7が設定されている。)。また、段差部32eの上面(シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける下端面20cと対向する面)も、良好な平面度の平面状に形成されている。
かかる構成によれば、段差部32eにおけるオイルパンセパレーター31のフランジ部31cとシリンダブロック20aのフランジ部20b及びオイルパンカバー32のフランジ部32cとの間の隙間を可及的に狭くすることができる。よって、固定ボルト34を締めるだけでオイルパンセパレーター31の端部であるフランジ部31cを段差部32e内に確実に収容・保持することができ、以てオイルパンセパレーター31をシリンダブロック20aとオイルパンカバー32とで囲まれる空間内の所定位置に確実に支持することができる。また、前記隙間に浸入するオイルの量を可及的に少なくすることができるので、シール部材33によって浸み出しを防止すべきオイルの量が可及的に少なくされ、以てシール部材33における確実なシールが達成され得る。
(第1実施例の構成の製造方法)
前記構成を有する本実施例のエンジン10の製造方法における、オイルパン30の装着に関係する部分について、以下に説明する。
前記構成を有する本実施例のエンジン10の製造方法における、オイルパン30の装着に関係する部分について、以下に説明する。
まず、オイルパンカバー32(側面部32b及びフランジ部32c)を、前記段差部32eが上方に開口するように保持した後、当該上方に開口したシール溝32d及び段差部32eに、それぞれ、シール部材33及びオイルパンセパレーター31のフランジ部31cを収容する。これにより、オイルパンセパレーター31は、オイルパンカバー32内にて仮に位置決めされる。
次に、オイルパンカバー32のフランジ部32cを下方からシリンダブロック20aのフランジ部20bに接合させ、固定ボルト34を所定のトルクで締めることによって前記フランジ部20bとフランジ部32cとを接合する。これにより、シリンダブロック20aとオイルパンカバー32との固定と、当該シリンダブロック20aとオイルパンカバー32とで囲まれた空間内の所定位置へのオイルパンセパレーター31の支持と、オイルパンカバー32のフランジ部32cとシリンダブロック20aのフランジ部20bとの接合部におけるシールとが同時に行われる。
ここで、オイルパンセパレーター31は、前記段差部32eによりオイルパンカバー32内にて仮に位置決めされているので、オイルパンカバー32のフランジ部32cを下方からシリンダブロック20aのフランジ部20bに接合させる際の作業が容易に行われる。
(第2実施例の構成及び作用)
図4は、シリンダブロック20aとオイルパンカバー32との接合部の第2実施例の詳細を説明するための概略的な構成図である。なお、特に言及しない限り、前記第1実施例にて説明した各構成要素と同一の作用・機能を有する構成要素には同一の符号を付し、前記第1実施例の説明を援用する(第3実施例以降も同様である。)。
本実施例においては、収容部35としての段差部20dが、シリンダブロック20aのフランジ部20bの下端面20cに設けられている。すなわち、収容部35としての段差部20dは、前記オイルパンセパレーター31のフランジ部31cにおける厚さと略同一の深さの座繰り部から構成されている。この座繰りの深さは、第1実施例と同様である。また、本実施例においては、固定ボルト34がねじ込まれるネジ穴は、シリンダブロック20a側(フランジ部20b)に形成されていて、下端面20c側から固定ボルト34を挿入可能に当該下端面20c側にて開口している。
(第2実施例の構成の製造方法)
前記構成を有する本実施例のエンジン10の製造方法における、オイルパン30の装着に関係する部分について、以下に説明する。
前記構成を有する本実施例のエンジン10の製造方法における、オイルパン30の装着に関係する部分について、以下に説明する。
まず、シリンダブロック20aを、フランジ部20bの下端面20cが上を向くように保持する。すると、シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける下端面20cに形成された段差部20dは上方に開口する。
次に、当該上方に開口した段差部20dにオイルパンセパレーター31のフランジ部31cを収容する。これにより、オイルパンセパレーター31は、シリンダブロック20a内にて仮に位置決めされる。
続いて、シール溝32dにシール部材33が収容された状態のオイルパンカバー32を、そのフランジ部32cが下方を向く状態に保持した後、シリンダブロック20aのフランジ部20bの上に載せる。そして、上方から固定ボルト34を前記フランジ部20bに形成された前記ネジ穴に所定のトルクで締結する。
ここで、質量の大きいシリンダブロック20aは下方にて(好ましくは床面から)支持されていて、オイルパンセパレーター31は、前記段差部20dにより、当該下方にて支持されているシリンダブロック20a内にて仮に位置決めされている。そして、当該オイルパンセパレーター31が仮に位置決めされているシリンダブロック20aの上から、質量の小さいオイルパンカバー32を載せて固定ボルト34を上方から締結することができる。したがって、オイルパンカバー32をシリンダブロック20aに接合させる際の作業が非常に容易に行われる。
図5は、シリンダブロック20aとオイルパンカバー32との接合部の第3実施例の詳細を説明するための概略的な構成図である。
本実施例は、オイルパンカバー32のフランジ部32cにおける上端部に設けられた段差部32eと、シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける下端面20cに設けられた段差部20dにより、収容部35が構成されている。そして、段差部20d及び32eの座繰り深さの合計が、前記オイルパンセパレーター31のフランジ部31cにおける厚さと略同一となるように構成されている。かかる構成においては、上述の第1及び第2の実施例と同様の製造方法が採用され得る。
図6は、シリンダブロック20aとオイルパンカバー32との接合部の第4実施例の詳細を説明するための概略的な構成図である。
本実施例は、第1実施例における収容部35としての段差部32eの図中上面に、凹状の受容部32fが設けられているとともに、この段差部32eと対向するオイルパンセパレーター31のフランジ部31cにおける下面に突起部31gが設けられている。そして、シリンダブロック20aに対してオイルパンカバー32が固定ボルト34により所定の圧力を以て固定された際に、シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける下端面20cとオイルパンカバー32のフランジ部32cにおける段差部32eの上面との間でオイルパンセパレーター31のフランジ部31cが挟み込まれるとともに、突起部31gが受容部32f内に挿入される。これにより、オイルパンセパレーター31が、シリンダブロック20aとオイルパンカバー32とで囲まれた空間内の所定位置に確実に支持される。
図7は、シリンダブロック20aとオイルパンカバー32との接合部の第5実施例の詳細を説明するための概略的な構成図である。
本実施例は、シリンダブロック20aのフランジ部20bにおける下端面20cとオイルパンカバー32のフランジ部32cにおける上端面との接合部をシールするために、前記第1〜4実施例におけるシール部材33と同様のシール部材33aの他に、オイルパンセパレーター31のフランジ部31cの少なくとも先端部分を覆うように設けられたゴムコート部材33bを備えている。そして、このゴムコート部材33bによって、収容部35内におけるオイルパンセパレーター31のフランジ部31cとシリンダブロック20aのフランジ部20b及びオイルパンカバー32のフランジ部32cとの間の隙間が埋められる。これにより、シリンダブロック20aとオイルパンカバー32とで囲まれた空間内のオイルが外部に浸み出そうとした場合、ゴムコート部材33bとシール部材33aによる2重のシールが行われ、確実なシールが実現される。
ここで、確かに、2つのシール部材が必要である点では、図7に示した本実施例の構成も、図9に示した従来技術の構成と共通する部分を有する。しかし、図9に示した従来技術の構成は、シリンダブロック903と内板901のフランジ部901aとの間のシール部材であるシートパッキン905と、外板902のフランジ部902aと内板901のフランジ部901aとの間のシール部材906とは、ともにシリンダブロック903とオイルパン900とで囲まれた空間内と外部との間に介在するものであった。換言すれば、シートパッキン905とシール部材906とは「並列」の関係にあった。これに対し、本実施例の構成においては、ゴムコート部材33bにより実質的に封止された収容部35内におけるオイルパンセパレーター31のフランジ部31cとシリンダブロック20aのフランジ部20b及びオイルパンカバー32のフランジ部32cとの間の隙間をオイルが万一通り抜けたとしても、その外側に配置されているシール部材33によってオイルの外部への流出が確実に遮断され得る。換言すれば、シール部材33aとゴムコート部材33bとは「直列」の関係にある。したがって、本実施例によれば、より確実なシールが簡易な構成により実現され得る。
(別の実施形態)
図8は、第2の実施形態であるオイルパン130及びその周辺を拡大した断面図である。なお、本実施形態の説明において、前記第1の実施形態と同一の機能を有する構成要素については、図2と同一の符号を付し、前記第1の実施形態の説明を援用することで説明を省略する。また、前記第1〜5実施例が本第1実施形態に適用可能であることはいうまでもない。
図8は、第2の実施形態であるオイルパン130及びその周辺を拡大した断面図である。なお、本実施形態の説明において、前記第1の実施形態と同一の機能を有する構成要素については、図2と同一の符号を付し、前記第1の実施形態の説明を援用することで説明を省略する。また、前記第1〜5実施例が本第1実施形態に適用可能であることはいうまでもない。
本実施形態のオイルパン130においては、上側ハウジングとしてのシリンダブロック20aの下端部であるフランジ部20bの下端面に接合される下側ハウジングが、オイルパンカバー132aとロアーケース132bとに分割されている。
オイルパンカバー132aは、プレス加工された鋼板からなるバスタブ状の部材であり、その上端部がロアーケース132bの下端部と接合されている。この接合部において、オイルパンカバー132aとロアーケース132bとが、ガスケット等のシール部材を介してボルトにより固定されている。
ロアーケース132bは、シリンダブロック20aと同様の金属により構成され、鋳造によりフランジ部132cとともに一体に形成されている。フランジ部132cには、第1実施形態におけるシール溝32dと同様のシール部材33が収容されるシール溝132dが形成されている。
かかる構成のオイルパン130においては、合成樹脂製のオイルパンセパレーター31の端部であるフランジ部31cが支持されている収容部35における、オイル漏れの可及的な防止と良好なフランジ部31cの支持という作用・効果に関しては、前記第1実施形態と同一である。
なお、シール箇所が1箇所だけで良かった前記第1実施形態とは異なり、本第2実施形態においては、シリンダブロック20aとロアーケース132bとの接合部である第1の接合部に適用されるシール部材33によるシールの他、ロアーケース132bとオイルパンカバー132aとの接合部におけるシールも必要となる。この点で、第1実施形態の方がシールの点では優れている。もっとも、本第2実施形態におけるロアーケース132bとオイルパンカバー132aとの接合部のシールは、金属部材同士の接合部分のシールであって、合成樹脂板からなる部材を挟んだシールではないので、オイル漏れを充分防止し得るシールを行うことは極めて容易である(例えば、接合部分に対するガスケットやロー付け、半田付けの適用によって当該接合部分の隙間が充分埋められ得る。)。よって、合成樹脂板からなるオイルパンセパレーター31の固定(支持)部分にて本発明の特徴的な構成である収容部35の構成が採用されていれば、本発明の作用・効果は充分達成され得る。
(変形例の示唆)
なお、前記各実施形態及び各実施例は、上述した通り、出願人が本願の出願時点において最良であると考えた本発明の実施の形態及びその具体的な実施例を単に例示したものにすぎないのであって、本発明はもとより上述した各実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において種々の変形を施すことができることは当然である。以下、変形例について幾つか例示するが、変形例とて下記のものに限定されるものではないことはいうまでもない。
なお、前記各実施形態及び各実施例は、上述した通り、出願人が本願の出願時点において最良であると考えた本発明の実施の形態及びその具体的な実施例を単に例示したものにすぎないのであって、本発明はもとより上述した各実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において種々の変形を施すことができることは当然である。以下、変形例について幾つか例示するが、変形例とて下記のものに限定されるものではないことはいうまでもない。
例えば、本発明は、前記実施形態のようなエンジンの他、例えば、自動変速機等、オイルパンを適用した各種のパワートレイン構成要素にも適用可能である。
また、図2における底部32aと側面部32b(及びフランジ部32c)は一体に形成されていてもよい。また、図2(及び図3〜7)において、固定ボルト34がねじ込まれるネジ穴はシリンダブロック20a側(フランジ部20b)に形成されているように図示されているが、オイルパンカバー32側(フランジ部32c)に形成されていても差し支えない。但し、図4に示されている第2実施例に関しては、前記ネジ穴がシリンダブロック20a側に形成されていることが好適である。
また、実施例4の受容部32fはシリンダブロック20a側(フランジ部20b)に設けられていてもよい。また、オイルパンカバー32のフランジ部32c及び/又はシリンダブロック20aのフランジ部20bに突起部を設け、オイルパンセパレーター31のフランジ部31cに受容部(より好適には貫通孔)を設けてもよい。なお、実施例4の構成(上述の変形例も含む)は他の実施例にも適用可能である。
また、実施例5における、オイルパンセパレーター31のフランジ部31cの少なくとも先端部分を覆うように設けられたゴムコート部材33bも、他の実施例にも適用可能である。
また、前記実施形態においては、オイルパンセパレーター31が収容部35を用いて支持されており、バッフル板36はオイルパンセパレーター31に設けられていた。これに対し、バッフル板36をも上述のオイルパンセパレーター31と同様に、シリンダブロック20aのフランジ部20bとオイルパンカバー32のフランジ部32cとの接合部で、上述と同様な構成により支持され得る。この場合、バッフル板36の端部としての基部が収容部35から抜けないように確実にバッフル板36を支持するためには、実施例4や5に記載の構成を応用することが最も好ましい。その他、収容部35を用いて支持される板状部材は、オイルパンセパレーター31やバッフル板36に限定されない。
10…エンジン、20a…シリンダブロック、20b…フランジ部、20d…段差部、30…オイルパン、30a…第1室、30b…第2室、31…オイルパンセパレーター、31c…フランジ部、32…オイルパンカバー、32c…フランジ部、32e…段差部、33…シール部材、34…固定ボルト、35…収容部、36…バッフル板
Claims (8)
- 可動部を収容する上側ハウジングと、
その上側ハウジングに接合され、前記可動部を潤滑するためのオイルを内側に貯留可能なオイルパンカバーを有する下側ハウジングと、
前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとで囲まれる空間に配置された板状部材と、
前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとが接合される接合部にて当該上側ハウジングと下側ハウジングとを固定する固定部材と、
を備えたオイルパン付き機械において、
前記接合部には、前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとで囲まれる前記空間に向けて開口していて前記板状部材の端部を収容する収容部が設けられ、
前記板状部材の前記端部が前記収容部に嵌め合わされるように収容されることで当該板状部材が前記接合部にて支持されていることを特徴とするオイルパン付き機械。 - 請求項1に記載のオイルパン付き機械であって、
前記接合部における、前記収容部よりも外側にシール部材を備えたオイルパン付き機械。 - 請求項1又は請求項2に記載のオイルパン付き機械であって、
前記収容部は、前記上側ハウジング及び/又は前記下側ハウジングに形成された段差部から構成されたオイルパン付き機械。 - 内燃機関の可動部を収容するシリンダブロックと、
そのシリンダブロックの端面に接合されるフランジ部を備え、前記可動部を潤滑するためのオイルを内側に貯留可能なオイルパンカバーと、
前記シリンダブロックの前記端面と前記フランジ部とが接合される接合部に配置されたシール部材と、
前記可動部に向けて開口する第1室と当該第1室に隣接する第2室とに前記オイルパンカバーの内部の空間を分割するように、前記シリンダブロックと前記オイルパンカバーとで囲まれる空間の内側に配置されたオイルパンセパレーターと、
前記接合部にて、前記オイルパンカバーと前記シリンダブロックとを固定する固定ボルトと、
を備えたエンジンにおいて、
前記接合部における前記シール部材よりも前記シリンダブロックと前記オイルパンカバーとで囲まれる前記空間側の位置には、前記シリンダブロック及び/又は前記フランジ部に形成された段差部からなり、前記空間に向けて開口していて前記オイルパンセパレーターの端部を収容する収容部が設けられ、
前記オイルパンセパレーターの前記端部が前記収容部に嵌め合わされるように収容されることで当該オイルパンセパレーターが前記接合部にて支持されていることを特徴とするエンジン。 - 請求項4に記載のエンジンであって、
前記シリンダブロック及びオイルパンカバーは金属により構成され、
前記オイルパンセパレーターは合成樹脂により構成されたエンジン。 - 可動部を収容するオイルパン付き機械の上側ハウジングと接合されるとともに、前記可動部を潤滑するためのオイルを内側に貯留可能なオイルパンカバーと、
前記上側ハウジングとオイルパンカバーとで囲まれる空間に配置される板状部材と、
を備えたオイルパンにおいて、
前記オイルパンカバーにおける前記上側ハウジングとの接合部には、前記オイルパンカバーが前記上側ハウジングに接合された状態において前記板状部材の端部を嵌め合わせるように内部に収容するための段差部が設けられていることを特徴とするオイルパン。 - 可動部を収容する上側ハウジング又は前記可動部を潤滑するためのオイルを内側に貯留可能な下側ハウジングに形成された段差部に、オイルパンセパレーターの端部を収容することで、前記上側ハウジング又は下側ハウジングに対して前記オイルパンセパレーターを設置し、
前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとで前記段差部に収容された前記オイルパンセパレーターの前記端部を挟み込みつつ、前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとを接合し、
前記接合した部分にて前記下側ハウジングと前記上側ハウジングとを固定する、
オイルパン付き機械の製造方法。 - 請求項7に記載のオイルパン付き機械の製造方法であって、
前記上側ハウジングと前記下側ハウジングとを接合することで、前記オイルパンセパレーターの前記端部が前記段差部に嵌め合わされるオイルパン付き機械の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2004300890A JP2006112326A (ja) | 2004-10-15 | 2004-10-15 | オイルパン付き機械、エンジン、オイルパン、及びオイルパン付き機械の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9840950B2 (en) | 2013-06-27 | 2017-12-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Oil pan |
KR101856386B1 (ko) * | 2016-12-13 | 2018-05-10 | 현대자동차주식회사 | 배플 플레이트 |
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2004
- 2004-10-15 JP JP2004300890A patent/JP2006112326A/ja active Pending
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