JP2006111488A - ダイヤモンド部品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微小光学部品などに応用可能なダイヤモンド部品を再現性および生産性よく製造する。
【解決手段】 この製造方法は、ダイヤモンドの基体1の表面上に第一層2を設ける第一層形成工程と、ドーム状表面5aを有する第二層5を第一層2上に設ける第二層形成工程と、第一層2がドーム状表面を有するまで第二層5及び第一層2をドライエッチングする第一ドライエッチング工程と、基体1の表面がドーム状表面8aを有するまで第一層6及び基体1をドライエッチングする第二ドライエッチング工程と、形成された基体のドーム状表面8aに集束イオンビームを照射する集束イオンビーム照射工程とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ダイヤモンドの3次元形状精密加工法ならびに加工品に関し、特に微小光学部品やナノインプリント用金型、精密軸受け用ベアリング等に応用可能なダイヤモンド部品およびその製造方法に関する。
ダイヤモンドは、赤外領域の一部を除き、紫外からマイクロ波領域までの広い波長範囲で優れた光透過性を示し、かつ高硬度、高耐圧、高熱伝導、低誘電損失である。このため、ダイヤモンドは、耐久性、信頼性が求められる光学部品として、主に赤外線やマイクロ波用の窓材や金型に利用されてきた。一方で、近年では、短波長半導体レーザーの進展に伴い、種々の材料を用いた紫外線用光学部品の開発が進められている。
しかし、特に300nm以下の紫外短波長領域では、光学レンズなどの光学素子に求められる高屈折率かつ高透過率を示す材料は見つかっていない。ダイヤモンドは紫外光学部品用の材料としても上記の必要条件を満たし有望であるが、物質中最高の硬度を有するので、紫外光学素子に必要な外径0.5mm以下の3次元精密形状を、機械的な加工によって得ることは極めて困難である。
上記の問題を解決するため、例えば下記の特許文献1には、凹部を形成した第1の材料の中に第2の材料を充填し、第1の材料を除いて、第2の材料からなる微小レンズを得る方法が開示されている。
また、下記の特許文献2では、ダイヤモンドの表面にダイヤモンドとは異なる材料を含む液状の塗布材を滴下して硬化させることにより球面状の被膜を形成し、ドライエッチングにより球面状のダイヤモンド表面を得る方法が開示されている。
また、下記の非特許文献1には、ダイヤモンドの表面に集束イオンビームを照射することによってダイヤモンドの微細3次元形状を得る方法が開示されている。
特開2000−66010号公報 特開平7−41388号公報 村川正夫,野口裕之,「3次元・ナノ精度の高精度加工が可能な集束イオンビーム(FIB)加工法」,機械と工具,工業調査会,2004年1月号,P72−76
特許文献1に記載されるような、凹部を形成した第1の材料の中に第2の材料(ここではダイヤモンド)を充填する方法としては、現状では化学気相合成(CVD)が挙げられる。ところが、第1の材料がダイヤモンド以外の場合、CVDで充填する限り多結晶ダイヤモンドが成長する。多結晶ダイヤモンドは、光透過率が単結晶ダイヤモンドに比べて劣るだけでなく、結晶粒界の散乱や歪みの影響から光を曲げてしまうので、レンズとしては利用できない。
また、凹部の径が小さい場合(典型的には0.5mm以下)、凹部の底までダイヤモンドが形成されにくく、凹部をダイヤモンドで完全に充填することは困難である。仮に第1の材料が単結晶ダイヤモンドとすれば凹部に単結晶ダイヤモンドを成長させることは可能であるが、第1の材料と第2の材料(すなわちダイヤモンド同士)を分離して第2の材料からなるレンズを得ることは極めて困難である。
次に、特許文献2に記載されるような、ダイヤモンド上に液状の塗布材を滴下し硬化させてからダイヤモンドをドライエッチングする方法では、実用上、次の問題が生じる。
まず第1に、任意の位置に再現性よく、かつ任意のサイズ(特に0.5mm以下の小さな直径)で球面状の皮膜を形成することが困難なことがある。位置および形状の精度を高めるためには、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィープロセスが有効である。
しかし、ダイヤモンド上に直接フォトレジストパターンを形成すると、ドライエッチングの際にレジストパターンがダイヤモンドよりも先に消失してしまい、良好なレンズ形状を得ることができない。これを避けるため、ダイヤモンドとのエッチング選択比が高い塗布剤(例えばスピンオングラス)を使用すると、その感光性の低さのためにリソグラフィープロセスを実施することができなくなる。
第2に、単一のダイヤモンド板への直接滴下によって複数の球面被膜を形成する場合、ダイヤモンド球面の形成密度やサイズの制約が大きいいう問題がある。これは、被膜同士の結合を避けるために被膜を十分に離して形成する必要があるからである。
第3に、ダイヤモンド球面の形状制御性や再現性が不十分である。被膜を用いたダイヤモンド球面の形成にはダイヤモンドの濡れ性(表面張力)が深く関わるが、ダイヤモンドの濡れ性は表面原子の終端状態に応じて大きく変化することが知られている。したがって、ダイヤモンドの表面状態に応じてダイヤモンド球面の形状が変化するので、良好な形状制御性や再現性を得ることは難しい。
次に、非特許文献1に記載されるような、ダイヤモンド表面を集束イオンビームで加工する方法は、加工形状の自由度、加工精度においては優れており、また加工速度は、加工深さが浅く、加工量の少ないものであれば比較的効率よく加工できるものの、深い3次元加工など、加工量の大きいものに対しては、加工速度が遅く、生産性が悪いという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、微小光学部品やナノインプリント用金型などに応用可能なダイヤモンド部品を再現性および生産性よく製造することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は以下の態様を有する。
このダイヤモンド部品の製造方法は、ダイヤモンドの基体の表面上に第一層を設ける第一層形成工程と、ドーム状表面を有する第二層を第一層上に設ける第二層形成工程と、第一層がドーム状表面を有するまで第二層及び第一層をドライエッチングする第一ドライエッチング工程と、基体の表面がドーム状表面を有するまで第一層及び基体をドライエッチングする第二ドライエッチング工程と、形成された基体のドーム状表面に集束イオンビームを照射する集束イオンビーム照射工程とを備えている。
この場合、第二層に存在するドーム状表面が、第一及び第二のドライエッチング工程を経ることによって、基体に転写される。この2つのドライエッチング工程を用いれば、集束イオンビームを用いたエッチングよりも高速に転写が行われるので、スループットを向上させることができる。しかる後、基体に転写されたドーム状表面に集束イオンビームを照射することで、低速だが高精度のドーム状表面加工を行うことができる。
なお、集束イオンビーム加工によってダイヤモンドドーム形状を得る場合、元の基板の形状は多くの場合、上面と下面が平行なブロック形状のものであり、この上面の部分の大部分を取り除いて加工することになる。本発明では、集束イオンビームによる加工で最終的なダイヤドームを得る場合において、予め最終形状に近い形状となるまでに、ドライエッチングによって加工されているので、ダイヤモンドを効率的に加工することができる。
なお、第二層形成工程は、第一層上に感光性材料を塗布する工程と、この感光性材料を露光・現像することで略円柱状の感光性材料パターンを形成する工程と、感光性材料パターンを加熱してその表面をドーム状に変形させた後、硬化させる工程とを有することが好ましい。これらの工程により、感光性材料を容易にドーム状に変形することができるので、転写の元となるパターンを容易に製造することができる。
また、第二層、第一層、基体それぞれのドーム状表面は複数であることを特徴とする。すなわち、一度に複数のドーム状表面を第二層に形成しておけば、第一層においても、基体においても複数のドーム状表面が形成され、生産効率に優れることとなる。
また、本発明のダイヤモンド部品の製造方法は、基体の裏面上に第三層を設ける第三層形成工程と、ドーム状表面を有する第四層を第三層上に設ける第四層形成工程と、第三層がドーム状表面を有するまで第四層及び第三層をドライエッチングする第三ドライエッチング工程と、基体の裏面がドーム状表面を有するまで第三層及び基体をドライエッチングする第四ドライエッチング工程とを更に備え、基体の表面側のドーム状表面の二次元位置は、裏面側のドーム状表面の二次元位置と略一致していることを特徴とする。
第三層及び第四層の加工方法は、上述の第一層及び第二層の加工方法と同一である。但し、これらが基体に形成される面が異なる。これにより、基体の表面側にもドームが、裏面側にもドームがその位置を共通として形成されることとなり、これらからマイクロレンズ或いはマイクロレンズアレイが構成される。
また、本発明のダイヤモンド部品の製造方法は、基体の表面及び裏面のドーム状表面の周囲に位置する平坦部分を、これらのドーム状表面の形状を維持したまま除去する工程を更に備えることが好ましい。この場合、平坦部分が除去された残余の部分は、2つのドーム状表面が組合せられた形状、すなわち、略球形のダイヤモンド部品となる。略球形とは完全な球形を含むものであり、好適には重心を通る任意の断面における楕円形の短軸長が長軸長の10%以上である。これは、物理的に独立したマイクロレンズ等に用いることができる。
なお、第一層の材料はダイヤモンドとは異なることが好ましく、この場合には、エッチング液を材料に併せて変更することで、加工形状やエッチング速度を調整することができる。なお、ダイヤモンドにはカーボンが混入していてもよい。
また、集束イオンビーム照射工程における集束イオンビーム照射は、基体のドーム状表面の形状が三次元形状設計値に近づくように行われることを特徴とする。これにより、基体のドーム状表面の形状が三次元形状設計値に近づく。
より好適には、集束イオンビーム照射工程は、第二(及び/又は)第四ドライエッチング工程後の基体のドーム状表面の三次元形状を測定する工程と、測定された三次元形状と三次元形状設計値との差分が無くなるようにドーム状表面に集束イオンビームを照射する工程と、
を有することを特徴とする。
このような条件を満たしながら、集束イオンビームをドーム状表面上に照射することで、実際の表面形状を設計値に近づけることができる。
なお、本発明のダイヤモンド部品は、上述のいずれかの製造方法によって製造されたものであり、非常に高い精度のドーム状表面を有する。
本発明の方法では、基体上に第一層を設け、その上にドームを有する第二層を更に設け、そのドームの形状をドライエッチングによって基体に転写するので、ダイヤモンド部品を再現性および生産性よく製造できる。また、本発明のダイヤモンド部品は、単結晶ダイヤモンドから構成された十分に小径のドームを有するので、微小光学部品やナノインプリント用金型、精密軸受け用ベアリング等として好適に利用できる。また、集束イオンビーム加工を行うため、精密なダイヤモンド部品を高効率で製造することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1および図2は、本実施形態に係るダイヤモンド部品の製造工程を示す側面図である。
図1(a)に示されるように、まず、ダイヤモンドからなる基体1の表面に、ダイヤモンドと異なる材料からなる第一層2を形成する。基体1は、平坦な第一および第二の主面1aおよび1bを有する平行平板である。ダイヤモンドとしては、多結晶ダイヤモンド、単結晶ダイヤモンド、天然ダイヤモンド、高温高圧法や気相合成法などを用いて製造される人工ダイヤモンド等のいずれもが利用できる。
第一層2の材料はダイヤモンドとは異なることが好ましく、この場合には、エッチング液を材料に併せて変更することで加工形状やエッチング速度を調整することができる。なお、ダイヤモンドにはカーボンが混入していてもよい。
さらに望ましくは、第一層2の材料には、後で行うドライエッチングに際してエッチング速度がダイヤモンドと同じか、あるいはダイヤモンドより遅く、なおかつ横方向からのエッチング(サイドエッチ)が生じにくい材料が適している。この条件を満たす材料として、酸化物、窒化物、珪化物、あるいは金属などが利用できるが、成膜の容易性やダイヤモンドとの密着性の観点から酸化珪素又は窒化珪素、あるいはこれらの複合膜が好ましい。これらは公知の薄膜製造法を用いてダイヤモンド上に成膜することができる。
次に、図1(d)に示されるように、表面にドーム(ドーム状表面)5aを有する第二層5を第一層2上に形成する。本実施形態では、ドーム状表面5aは球面状であるが、完全な半球面であることを要せず、平滑な凸面であればよい。第二層5は、各種レジストやスピンオングラス等の材料を第一層2上に直接滴下し、加熱してから硬化させることにより形成してもよい。
しかし、本実施形態では、より望ましい形成法として、図1(b)〜(d)に示される工程を採用する。つまり、第一層2の表面に感光性材料(フォトレジスト)3をスピンコート(回転塗布)し(図1(b))、アライナーあるいはステッパーなどと、所望のフォトマスクとを用いたフォトリソグラフィープロセスにより、感光性材料からなる略円柱状のパターン4を形成する(図1(c))。
すなわち、感光性材料3に円形の透光パターンを投影することで、フォトレジスト内の円柱状の領域(フォトレジストがネガ型の場合)内に潜像濃度分布が形成される。この円柱状の領域は現像時には残ることとなる。なお、フォトレジストがポジ型の場合には、透光パターンを遮光パターンとし、残余の領域を透光パターンとすれば、遮光パターンが投影された領域のフォトレジストが残ることとなる。
続いて、感光性材料パターン4に加熱処理を施して、その表面を球面ドーム状に変形させ、その後、感光性材料パターン4を硬化させる。こうして、ドーム状表面5aを有する第二層5が形成される(図1(d))。
すなわち、第二層形成工程は、第一層2上に感光性材料3を塗布する工程と、この感光性材料3を露光・現像することで略円柱状の感光性材料パターン4を形成する工程と、感光性材料パターン4を加熱してその表面をドーム状に容易に変形させた後、硬化させる工程とを有し、転写の元となるパターンを容易に製造することができている。
加熱処理前の感光性材料パターン4は、厳密に円柱である必要はない。例えば、感光性材料パターン4が、露光ずれ等のために裾が拡がった円柱状であったり、あるいは円形から多少ずれた多角形状の平面形状を有していても、加熱処理を施すことにより、球面状のドーム状表面5aを形成することができる。
このように、本実施形態の方法によれば、球面状のドーム状表面5aを有する第二層5を任意の位置に再現性よく形成することができる。感光性材料パターン4を形成するためのフォトリソグラフィープロセスは、ネガ、ポジいずれのプロセスであってもよい。感光性材料としては、フォトレジストや感光性ポリイミドなどを利用することができる。また、フォトリソグラフィーの代わりに電子線露光装置を用いて円柱状のパターンを形成することも可能である。
次に、第二層5および第一層2にドライエッチングを施し、第二層5を除去するとともに、第二層5のドーム状表面5aの形状を第一層2に転写する。これにより、表面にドーム(ドーム状表面)6aを有する第一層6が得られる(図2(e))。ドライエッチングとしては、プラズマエッチング、イオンエッチング、集束イオンビームエッチングなど、公知の様々な方法が利用できるが、垂直エッチングが可能で形状転写の容易な反応性イオンエッチング(RIE)が特に望ましい。RIEを行う装置は、容量結合型(CCP)、誘導結合型(ICP)のいずれもよいが、良好な形状転写のためには、基体ホルダ(電極)に電圧を印可する形式の装置が望ましい。
なお、図2(e)に示されるように、ドライエッチングによって第二層5が消失すると同時に第一層2のうちドーム状表面6a以外の部分が消失することが好ましいが、図3に示されるように、ドライエッチングの後、第二層6に平坦部分12が残ったままでもよい。この場合でも、その後のドライエッチングにより平坦部分12を除去することができる。
続いて、第一層2および基体1にドライエッチングを施し、第一層2を除去するとともに、第一層6のドーム状表面6aの形状をダイヤモンド基体1に転写する。これにより、基体1の表面にダイヤモンドドーム8が形成され、ダイヤモンドドーム部品としてのダイヤモンド部品10が得られる(図2(f))。ダイヤモンドドーム8は、ダイヤモンドで構成された中実のドーム状突起であり、ドーム状表面8aを有する。
ドライエッチングとしては、第二層/第一層のドライエッチングと同様の方法を利用できるが、通常は、第二層/第一層のエッチングと異なるエッチング条件を採用する。第二層/第一層、および第一層/ダイヤモンド基体のドライエッチングに用いられるガスとしては、Ar、He、CF、CHF、SF、BCl、CHCl、O、N等を単独で、あるいは任意に混合して用いることが可能である。特に、第一層の材料として酸化珪素あるいは窒化珪素を用いる場合、垂直エッチングを行って良好な形状転写を実現するために、Ar、CF、CHFまたはO、あるいはこれらを任意に混合したガスを用いることが好ましい。
以上のような手法でダイヤモンドの微小ドーム形状を形成することができる。このような手順で形成されたダイヤモンドドームに対して、形成されたドーム状表面8aに集束イオンビームを選択的に照射することによって、目標とする寸法へと形状修正する仕上げ加工を行う。イオンビームのイオン原はガリウム液体金属であることが好ましい。イオンビームのスポット径を5〜10nmとなるように絞り、加工電圧は30〜50kV、ビーム電流値は30nA〜0.01nAであることが好ましい。
まず、集束イオンビーム加工を行う前の被加工物(以後、「粗加工後ドーム」と呼ぶ)の寸法を厳密に測定する。測定する手法は特に限定しないが、レーザ顕微鏡や電子顕微鏡で3次元形状が測定できるものを用いることが好ましい。予め測定した粗加工後ドームと、目標とする寸法との差分から、集束イオンビーム加工にて除去する量を算出し、加工条件を決定する。加工後の寸法は再度測定し、同様の手法で寸法精度を高めていくことができる。このような手法で、極めて寸法精度の高い、ダイヤモンドドーム形状を得ることができる。
なお、図4に示されるように、ダイヤモンド基体1の一方の主面1aに上述の方法でダイヤモンドドーム8を形成し、続いて、反対側の主面(裏面)1bに、これと同一の方法によりダイヤモンドドーム8を形成すれば、基体1の両面にダイヤモンドドーム8が設けられたダイヤモンド部品20を得ることができる。具体的には、主面1aにダイヤモンドドーム8を形成した後、主面1b上にダイヤモンドと異なる材料からなる第三層を形成し、さらに表面にドームを有する第四層を第三層上に形成する。
第三層、第四層は、主面1a上に形成される第一層2(6)、第二層3(5)にそれぞれ対応する。
すなわち、この製造方法は、基体1の裏面上に第三層を設ける第三層形成工程と、ドーム状表面を有する第四層を第三層上に設ける第四層形成工程と、第三層がドーム状表面を有するまで第四層及び第三層をドライエッチングするドライエッチング工程(第三ドライエッチング工程)と、基体1の裏面がドーム状表面を有するまで第三層及び基体1をドライエッチングするドライエッチング工程(第四ドライエッチング工程)とを更に備えている。基体1の表面側のドーム状表面8aの二次元位置は、裏面側のドーム状表面8bの二次元位置と略一致している。
第三層及び第四層の加工方法は、上述の第一層及び第二層の加工方法と同一である。但し、基体1に形成される面が異なっている。これにより、基体の表面側にもドームが、裏面側にもドームがその位置を共通として形成されることとなり、これらからマイクロレンズ或いはマイクロレンズアレイが構成される。
なお、第四層のドームは、主面1a上のダイヤモンドドーム8とほぼ同じ二次元位置に配置される。この結果、主面1b上のダイヤモンドドーム8も、主面1a上のダイヤモンドドーム8とほぼ同じ二次元位置に形成される。主面1aおよび1b上のダイヤモンドドーム8は、互いに対向する底面を有することになる。
図4に示されるダイヤモンド部品20を形成した後、ドライエッチングを継続し、ダイヤモンドドーム8のドーム形状(ドーム状表面形状)を維持したまま、ダイヤモンドドーム8の周囲に位置する平坦部分(基体1の表面及び裏面のドーム状表面の周囲に位置する平坦部分)13を取り除けば、図5に示されるように、板部分のないダイヤモンド部品22が得られる。すなわち、平坦部分が除去された残余の部分は、2つのドーム状表面が組合せられた形状、すなわち、略球形のダイヤモンド部品22となる。
ダイヤモンド部品22は、二つのダイヤモンドドーム8をそれらの底面同士を突き合わせて接合した形状を有する。このダイヤモンド部品22は、例えば、マイクロレンズ、ダイヤモンドレンズとして利用することができる。このようなダイヤモンドレンズに対しても、前述のような集束イオンビーム加工を施すことによって極めて寸法精度の高い、ダイヤモンドレンズを得ることができる。
図6に示されるように、上述の方法は、単一のダイヤモンド基体1上に複数のダイヤモンドドーム8を形成することも可能である。すなわち、上述のフォトリソグラフィープロセスで複数の円柱状感光性材料パターン4を形成すれば、容易に複数のダイヤモンドドーム8を形成することができる。複数のダイヤモンドドーム8は、基体1の主面1aおよび1bの一方にだけ形成してもよいし、双方に形成してもよい。
なお、図6に示したダイヤモンド部品を製造する場合、図1、図2に示した第二層3、第一層2、基体1それぞれのドーム状表面5a,6a,8aは複数であるため、一度に複数のドーム状表面5aを第二層3に形成しておけば、第一層2においても、基体においても複数のドーム状表面が形成され、生産効率に優れることとなる。
このような複数のダイヤモンドドームに対しても、前述の集束イオンビーム加工を施すことによって全く同様に、極めて寸法精度の高い、複数のダイヤモンドドームを得ることができる。
以上のように、上述の実施形態に係る製造方法は、ダイヤモンドの基体1の表面上に第一層2を設ける第一層形成工程(図1(a))と、ドーム状表面5aを有する第二層5を第一層2上に設ける第二層形成工程(図1((b)〜(d))と、第一層2がドーム状表面を有するまで第二層5及び第一層2をドライエッチングする第一ドライエッチング工程(図2(e))と、基体1の表面がドーム状表面8aを有するまで第一層6及び基体1をドライエッチングする第二ドライエッチング工程(図1(f))と、形成された基体のドーム状表面8aに集束イオンビームを照射する集束イオンビーム照射工程とを備える。
第二層5に存在するドーム状表面5aが、第一及び第二のドライエッチング工程を経ることによって、基体1に転写される。この2つのドライエッチング工程を用いれば、集束イオンビームを用いたエッチングよりも高速に転写が行われるので、スループットを向上させることができる。しかる後、基体1に転写されたドーム状表面に集束イオンビームを照射することで、低速だが高精度のドーム状表面加工を行うことができる。
図9は集束イオンビーム(FIB)加工の説明図である。
まず、集束イオンビーム照射装置のチャンバ100内に基体1を配置する。集束イオンビーム照射工程における集束イオンビーム照射は、基体1のドーム状表面8a(8b)の形状が三次元形状の設計値Qに近づくように行われる。すなわち、集束イオンビーム照射工程では、表面側の基体ドライエッチング工程(第二のドライエッチング工程)及び/又は裏面側の基体ドライエッチング工程(第四のドライエッチング工程)後の、基体1のドーム状表面8a(8b)の三次元形状を測定し、測定された三次元形状8a(8b)と三次元形状の設計値(三次元座標)Qとの差分が無くなるようにドーム状表面に集束イオンビーム(FIB)を照射する工程とを有する。
例えば、板状の基体1の厚み方向をZとし、表面を規定する2方向をX、Yとする。実測値の表面座標(x1,y1,z1)を、設計値(x1,y1,z2)にするためには、Z座標の差分(z1−z2)が零になるまで、二次元座標(x1,y1)におけるドーム状表面に集束イオンビーム(例:Gaイオン)FIBを照射する。この帰還制御には、例えば、レーザ形状測定装置による表面走査を用いて、露出表面のZ方向位置を常に検出し、差分を演算しながら、集束イオンビーム照射を行えばよい。このような条件を満たしながら、集束イオンビームをドーム状表面上に照射することで、実際の表面形状を設計値Qに近づけることができる。
本実施形態では、ドライエッチングと集束イオンビーム加工の組み合わせによってダイヤモンドを加工するので、凹部にダイヤモンドを充填する従来の方法とは異なり、外径の小さく、極めて寸法程度の高い単結晶ダイヤモンドドームを容易に形成することができる。
また、本実施形態では、ダイヤモンド基体1上に第一層2を設け、更にその上に第二層5を形成し、ドライエッチングを行って第二層5のドーム状表面5aの形状を基体1に転写する。このため、本実施形態の方法は、ダイヤモンド上に塗布材を直接滴下して形成したドームの形状をダイヤモンドに転写する従来の方法とは異なり、ダイヤモンドの濡れ性の影響を受けにくい。
したがって、本実施形態の方法によれば、単結晶ダイヤモンドからなる基体上に、0.5mm以下の外径を有する単結晶ダイヤモンドドームを生産性および再現性よく形成することができ、その後の集束イオンビーム加工によって極めて寸法精度の高く、自由度の高い寸法修正が施された単結晶ダイヤモンドドームを形成することができる。
なお、本発明のダイヤモンド部品は、上述のいずれかの製造方法によって製造されたものであり、非常に高い精度のドーム状表面を有する。本実施形態の方法により製造されたダイヤモンド部品は、マイクロレンズなどの微小光学部品や、精密軸受け用ベアリングなどとして利用可能である。また、一つの単結晶ダイヤモンド基体上に複数のダイヤモンドドームが設けられたダイヤモンド部品は、マイクロレンズアレイやマイクロレンズアレイ作製用の金型として利用可能である。
以下では、様々な実施例を挙げて本発明を更に説明する。
本実施例では、高温高圧合成法で得られたIIa型単結晶ダイヤモンドからなる基体1を用いてダイヤモンドドーム8を形成した。ダイヤモンド基体1は5mm×5mm×0.3mmの立方体(平板)であり、両主面1a、1bは共に機械的に研磨済み(表面粗さRa=5nm)である。このダイヤモンド基体1の歪み量を、直交ニコル法を用いる歪み検査器で検査したところ、結晶中の最大位相差は2nmであり、光学部品として十分使用に耐えうることが確認された。このダイヤモンド基体1の一方の主面1a上に、公知のマグネトロンスパッタ装置を用いて非晶質窒化珪素(SiN)を成膜した。これにより、図1(a)に示される第一層2として膜厚600nmのSiN膜が得られた。
次に、ジアゾナフトキノン系感光剤とノボラック樹脂とを混合したポジ型フォトレジストをスピンコートによって基体1の主面1a上に塗布し、図1(b)に示されるように、膜厚700nmのフォトレジスト層3を形成した。
続いて、直径5μmの単一の円形パターンを有するフォトマスクと、g線アライナーとを用いて、フォトレジスト層3の表面にマスクパターンを等倍転写し、現像を行った。この結果、図1(c)に示すような円柱状のレジストパターン4が形成された。そして、加熱炉を用いてレジストパターン4を200℃の温度で1時間にわたって加熱処理すると、図1(d)に示すような球面状のドーム状表面5aを表面に有する硬化したレジスト層、すなわち第二層5が得られた。ドーム状表面5aの直径D1は5μm、高さH1は600nmであった。なお、球面状ドームの直径とは、ドームの円形底面の直径を意味し、球面状ドームの高さとは、球面状ドームの底面から頂点までの距離を意味する(以下、同じ)。
次に、公知の高周波電極間放電型(CCP)の反応性イオンエッチング(RIE)装置を用いて第二層5と第一層2をエッチングした。エッチング条件は下記の通りである。
(第1条件)
高周波周波数:13.56MHz
高周波電力:100W
チャンバ内圧力:3.0Pa
CFガス流量:10sccm
エッチング時間:30分
エッチングの結果、図2(e)に示されるように、表面に球面状のドーム状表面6aを有する第一層6を得ることができた。ドーム状表面6aの直径D2は5μmであり、高さH2は600nmであった。
この後、同じRIE装置を用いて、第一層6とダイヤモンド基体1にエッチングを施した。エッチング条件は下記の通りである。
(第2条件)
高周波周波数:13.56MHz
高周波電力:200W
チャンバ内圧力:1.3Pa
CFガス流量:1sccm
ガス流量:50sccm
エッチング時間:30分
エッチングの結果、図2(f)に示すような球面状のダイヤモンドドーム8が得られた。ダイヤモンドドーム8の直径D3は5μmであり、高さH3は2.5μmであった。このダイヤモンドドーム8の形状をレーザプローブ3次元形状測定器、AFM、SEMを用い、さらに詳細を測定した。その結果、目標とする曲率形状から50nmのズレが生じることが確認された。
そこでこの寸法ずれを修正するため、集束イオンビームによる加工を行った。集束イオンビーム加工の条件を以下に示す。
(第3条件)
加工電圧:40kV
ビーム電流値:37nA〜0.01nA
イオン源:Ga液体金属
分解能:6nm
アシストガス:なし
前処理コーティング:Au:10nm〜100nm
集束イオンビーム加工の結果、得られた形状と目標とする形状との差は10nm以内であることが確認できた。
実施例1において、一方の主面1aにダイヤモンドドーム8を設けた後、ダイヤモンド基体1の反対側の主面1bに、実施例1と同様の手順でダイヤモンドドーム8を形成した。
但し、主面1b側の感光性材料パターン4の形成時には、主面1a側のダイヤモンドドーム8の底面位置に、円形マスクが投影されるように、すなわち、これらの二次元位置が実質的に一致するように露光および現像を行った。換言すれば、円形マスクは、主面1aおよび1bに対して垂直な方向から見て、主面1a側のダイヤモンドドーム8の底面と重なり合うように配置される。
この結果、主面1b側の第二層5は、主面1a側のダイヤモンドドーム8と実質的に同一の二次元位置に配置された球面状のドーム状表面5aを有する。
このようにして、図4に示されるように、ダイヤモンド基体1の両主面1a、1bにダイヤモンドドーム8が設けられたダイヤモンド部品20を製造することができた。基体1の表面側のドーム状表面8aの二次元位置は、裏面側のドーム状表面8bの二次元位置に略一致している。このダイヤモンドドームに対し、実施例1と同様の手法で集束イオンビーム加工による修正加工を行い、実施例1と同様に修正加工が可能であることが確認された。
実施例2において基体1の両主面にダイヤモンドドーム8を設けた後、上述の第2条件のエッチング条件において、時間のみを100時間としたエッチングを行った。その結果、基体1の平坦部分13が除去され、図5に示されるダイヤモンド部品22に類似した、板部分のないダイヤモンド部品が得られた。このダイヤモンド部品は、同じ形状の二つの球面状ドームをそれらの底面同士を突き合わせて接合した形状を有していた。このダイヤモンド部品の直径D4は5μmであり、厚さTは3μmであった。このダイヤモンド部品に対し、実施例1と同様の手法で集束イオンビーム加工による修正加工を行い、実施例1と同様に修正加工が可能であることが確認された。
実施例1と同様の基体1と方法を用いて第一層2にフォトレジスト層3を塗布した後、10μmの間隔で配列された直径5μmの複数の円形パターンからなるフォトマスクを用いて、複数の円柱レジストパターン4を形成した。その後、実施例1と同様にして加熱処理およびエッチングを実行したところ、図6に示されるように、単一の基体1の主面1a上に複数のダイヤモンドドーム8がアレイ状に並んだダイヤモンドドームアレイ部品30を得ることができた。
図7は、こうして製造したダイヤモンドドームアレイ部品30の表面を示す電子顕微鏡写真である。但し、図7は集束イオンビーム加工を行う前の写真を示す。
各ダイヤモンドドーム8の直径は5μmであり、高さは1.5μmであった。また、これらのダイヤモンドドーム8の直径および高さのばらつき(標準偏差)は、ともに50nmであった。これらダイヤモンドドームに対し、実施例1と同様の手法で集束イオンビーム加工による修正加工を行ったところ、実施例1と同様に修正加工が可能であり、各ドームの形状と目標形状との差が10nm以内であり、直径および高さのばらつき(標準偏差)は、ともに15nmであることが確認された。
実施例4の方法でダイヤモンドドームアレイ部品30を得た後、ダイヤモンド基体1の反対側の主面1bに、実施例4と同様の手順でダイヤモンドドーム8を形成した。但し、主面1b側のレジストパターン4の形成時には、複数の円形マスクと主面1a側のダイヤモンドドーム8とで二次元位置が実質的に一致するように露光および現像を行った。言い換えると、円形マスクは、主面1aおよび1bに対して垂直な方向から見て、主面1a側のダイヤモンドドーム8の底面と一対一に重なり合うように配置される。この結果、主面1b側の第二層5は、主面1a側のダイヤモンドドーム8と実質的に同一の二次元位置に配置された球面状のドーム状表面5aを有する。
このようにして、図8に示されるように、ダイヤモンド基体1の両主面1a、1bにアレイ状のダイヤモンドドーム8が設けられたダイヤモンド部品40を製造することができた。これらダイヤモンドドームに対し、実施例1と同様の手法で集束イオンビーム加工による修正加工を行ったところ、実施例1と同様に修正加工が可能であり、各ドームの形状と目標形状との差が10nm以下であり、直径および高さのばらつき(標準偏差)は、ともに15nmであることが確認された。
実施例1と同じ形状および材質の基体1を9枚用意し、これらの基体1に対して実施例1と同様の方法でフォトレジストの塗布までの工程を実施した後、直径が1mm、700μm、500μm、300μm、100μm、50μm、25μm、10μm、2μmの円形フォトマスクを用いて9種類の円柱レジストパターン4をそれぞれの基体1に形成した。その後、実施例1と同様の方法で加熱処理およびエッチングを行ったところ、それぞれの円柱レジストパターン4と同じ直径を有するダイヤモンドドーム8がそれぞれの基体1上に形成された。これらダイヤモンドドームに対し、実施例1と同様の手法で集束イオンビーム加工による修正加工を行ったところ、実施例1と同様に修正加工が可能であり、各ドームの形状と目標形状との差が10nm以下であることが確認された。
実施例6と同じ9種類の直径を有する9個の円形パターンを並べた単一のフォトマスクを用意して、実施例6と同様の工程を実施したところ、1mmから2μmまでの9種類の直径を有する9個のダイヤモンドドームが単一の基体上にアレイ状に並んだダイヤモンドドームアレイ部品を得ることができた。これらダイヤモンドドームに対し、実施例1と同様の手法で集束イオンビーム加工による修正加工を行ったところ、実施例1と同様に修正加工が可能であり、各ドームの形状と目標形状との差が10nm以下であることが確認された。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。例えば、本発明によって形成されるダイヤモンドドームは、球面状に限らず非球面状であってもよい。同様に、本発明において第一層および第二層のドームは、球面状に限らず非球面状であってもよい。ダイヤモンドドームが非球面の場合も、ダイヤモンドドームの底面の外径が0.5mm以下であれば、ダイヤモンド部品を紫外光学素子として好適に利用することが可能である。
ダイヤモンド部品の製造工程を示す側面図である。 ダイヤモンド部品の製造工程を示す側面図である。 エッチング後に残った第一層の平坦部分を示す側面図である。 両面ダイヤモンド部品を示す側面図である。 板部分のないダイヤモンド部品を示す側面図である。 片面ダイヤモンドドームアレイ部品を示す側面図である。 片面ダイヤモンドドームアレイ部品の表面を示す電子顕微鏡写真である。 両面ダイヤモンドドームアレイ部品を示す側面図である。 FIB加工の説明図である。
符号の説明
1…ダイヤモンド基体、1a,1b…主面、2…第一層、3…感光性材料層、4…感光性材料パターン、5…第二層、5a…ドーム、6…ドーム付き第一層、6a…ドーム、8…ダイヤモンドドーム、10…片面ダイヤモンド部品、12…第一層の平坦部分、13…基体の平坦部分、20…両面ダイヤモンド部品、22…板部分のないダイヤモンド部品、30…片面ダイヤモンドドームアレイ部品(ダイヤモンド部品)、40…両面ダイヤモンドドームアレイ部品(ダイヤモンド部品)。

Claims (9)

  1. ダイヤモンド部品の製造方法であって、
    ダイヤモンドの基体の表面上に第一層を設ける第一層形成工程と、
    ドーム状表面を有する第二層を前記第一層上に設ける第二層形成工程と、
    前記第一層がドーム状表面を有するまで前記第二層及び前記第一層をドライエッチングする第一ドライエッチング工程と、
    前記基体の表面がドーム状表面を有するまで前記第一層及び前記基体をドライエッチングする第二ドライエッチング工程と、
    形成された前記基体のドーム状表面に集束イオンビームを照射する集束イオンビーム照射工程と、
    を備えるダイヤモンド部品の製造方法。
  2. 前記第二層形成工程は、
    前記第一層上に感光性材料を塗布する工程と、
    この感光性材料を露光・現像することで略円柱状の感光性材料パターンを形成する工程と、
    前記感光性材料パターンを加熱してその表面をドーム状に変形させた後、硬化させる工程と、
    を有する請求項1に記載のダイヤモンド部品の製造方法。
  3. 前記第二層、前記第一層、前記基体それぞれのドーム状表面は複数であることを特徴とする請求項1又は2に記載のダイヤモンド部品の製造方法。
  4. 前記基体の裏面上に第三層を設ける第三層形成工程と、
    ドーム状表面を有する第四層を前記第三層上に設ける第四層形成工程と、
    前記第三層がドーム状表面を有するまで前記第四層及び前記第三層をドライエッチングする第三ドライエッチング工程と、
    前記基体の裏面がドーム状表面を有するまで前記第三層及び前記基体をドライエッチングする第四ドライエッチング工程と、
    を更に備え、
    前記基体の表面側のドーム状表面の二次元位置は、裏面側のドーム状表面の二次元位置と略一致していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイヤモンド部品の製造方法。
  5. 前記基体の表面及び裏面のドーム状表面の周囲に位置する平坦部分を、これらのドーム状表面の形状を維持したまま除去する工程を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のダイヤモンド部品の製造方法。
  6. 前記第一層の材料はダイヤモンドとは異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のダイヤモンド部品の製造方法。
  7. 前記集束イオンビーム照射工程における集束イオンビーム照射は、前記基体のドーム状表面の形状が三次元形状設計値に近づくように行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のダイヤモンド部品の製造方法。
  8. 前記集束イオンビーム照射工程は、
    前記第二及び/又は第四ドライエッチング工程後の前記基体のドーム状表面の三次元形状を測定する工程と、
    測定された三次元形状と前記三次元形状設計値との差分が無くなるようにドーム状表面に集束イオンビームを照射する工程と、
    を有することを特徴とする請求項7に記載のダイヤモンド部品の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法によって製造されたダイヤモンド部品。


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