JP2006111255A - エアバッグ装置及びエアバッグの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 乗員の上体及び頭部をそれぞれ良好に保護することができるエアバッグ装置及びエアバッグの製造方法を得る。
【解決手段】 助手席用エアバッグ装置10は、乗員の前方左側で展開する第1エアバッグ20と、乗員の前方右側で展開する第2エアバッグ22と、第1エアバッグ20と第2エアバッグ22との間の上後部で展開する第3エアバッグ30と、車両衝突時に各エアバッグ20、22、30にガスを供給して上記の如く展開させるインフレータ16とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等の車両に適用されるエアバッグ装置及びエアバッグの製造方法に関する。
助手席用のエアバッグ装置としては、衝突時に助手席乗員の前方左側で展開する第1エアバッグ(チャンバ)と、衝突時に助手席乗員の前方右側で展開する第2エアバッグ(チャンバ)とを備え、2つのエアバッグ間で乗員を比較的ソフトに受け止めつつ衝撃吸収を行なう所謂2チャンバ式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この文献記載の技術では、展開した第1及び第2エアバッグが互いに当接することで、これらが座屈(中折れ)することが防止されるようになっている。
このような2チャンバ式のエアバッグ装置を備えた車両では、衝突時に乗員の下肢を拘束することで、乗員の上体を前傾させながら該乗員の頭部を第1及び第2エアバッグ間で支持して衝撃を吸収し、頭部を保護するようになっている。
特開2003−335203号公報 特開2000−153746号公報
しかしながら、乗員の下肢を拘束する等の特別の構造を有しない車両においても、2チャンバ式のエアバッグによって乗員の上体をソフトに支持しながら、該乗員の頭部を確実に保護することが望まれてきている。
本発明は、上記事実を考慮して、乗員の上体及び頭部をそれぞれ良好に保護することができるエアバッグ装置及びエアバッグの製造方法を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るエアバッグ装置は、車両衝突時にガスを供給するガス供給装置と、前記ガス供給装置のガスによって、特定の座席に着座している乗員に対し前方左側で展開する第1エアバッグと、前記ガス供給装置のガスによって、前記座席に着座している乗員に対し前方右側で展開する第2エアバッグと、前記ガス供給装置のガスによって、前記第1エアバッグと第2エアバッグとの上部間で展開し、前記座席の乗員の頭部が当接する第3エアバッグと、を備えている。
請求項1記載のエアバッグ装置では、車両衝突時には、ガス供給装置から供給されるガスによって第1エアバッグ、第2エアバッグ、及び第3エアバッグがそれぞれ展開(膨張)する。第1及び第2エアバッグは、乗員の座席の左右方向中心線から左右にオフセットした位置でそれぞれ展開し、互いの間で乗員の上体に作用する反力を抑えながら該上体を支持して衝撃を吸収する。
第1及び第2エアバッグの上部間で展開した第3エアバッグは、当接した乗員の頭部を支持しつつ該頭部の衝撃を吸収する。車両衝突時に展開した第3エアバッグは、第1及び第2エアバッグの上部間に、乗員から見てこれらの隙間を塞ぐように位置するので、乗員の頭部は確実に第3エアバッグに当接して確実に保護される。特に、第1及び第2エアバッグ間で乗員頭部の衝撃を吸収する構成と比較して、衝撃吸収の開始時期が早くなり衝撃吸収ストロークを確保することができるので、衝撃吸収過程での乗員頭部の移動方向を限定する(例えば、従来の如く乗員下肢を拘束して頭部の移動軌跡を制限する)ための特別の構造を不要とすることが可能である。
このように、請求項1記載のエアバッグ装置では、乗員の上体及び頭部をそれぞれ良好に保護することができる。なお、第3エアバッグは、それ自体が車体と乗員頭部とに挟まれつつ衝撃吸収を行なうものでも良く、第1又は第2エアバッグに支持されながら乗員頭部の衝撃吸収を行なうものでも良い。
請求項2記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1記載のエアバッグ装置において、前記第1エアバッグ、第2エアバッグ、及び第3エアバッグは、共通の前記ガス供給装置からガスが供給されるように互いに連通している。
請求項2記載のエアバッグ装置では、第1エアバッグ、第2エアバッグ、及び第3エアバッグが互いに連通しており、車両衝突時には、共通のガス供給装置からガス供給を受けてそれぞれ展開する。このため、本エアバッグ装置では、部品点数を増加したり体格を大型化したりすることなく、乗員の上体及び頭部をそれぞれ良好に保護することができる。
請求項3記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置において、前記第3エアバッグは、前記第1エアバッグ又は前記第2エアバッグを経由して前記ガス供給装置のガスが供給されるように、前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグの少なくとも一方に連通している。
請求項3記載のエアバッグ装置では、第3エアバッグは、第1エアバッグ及び第2エアバッグの一方又は双方に連通しており、車両衝突時に、ガス供給装置から第1エアバッグ又は第2エアバッグに供給されたガスが供給されて展開する。このため、第3エアバッグは、乗員頭部に当接する大きさを有すれば足り、ガス供給装置から乗員との当接部位までに亘る長さを有する必要がないので、小型化が図られる。
請求項4記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項3記載のエアバッグ装置において、前記第1エアバッグは、前記第2エアバッグに対し車幅方向外側に位置しており、前記第3エアバッグは、前記第1エアバッグからのみガスが供給されるように該第1エアバッグに連通している。
請求項4記載のエアバッグ装置では、車両衝突時には、先ず、第1エアバッグ及び第2エアバッグにガス供給装置からガスが供給され、第3エアバッグには第1エアバッグを経由してガスが供給される。このため、第1及び第2エアバッグを互いに略対称に形成した構成では、車幅方向外側に位置する方の第1エアバッグは、内圧(ガス量)が低くなり、エアバッグに対し左右非対称であることが多い車体内形状に倣って変形しやすい。これにより、乗員が衝突した際に該乗員上体(の荷重)をほぼ車両前後方向に沿って支持することができる。
請求項5記載の発明に係るエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置において、前記第3エアバッグは、前記第1エアバッグ及び第2エアバッグとは独立して前記ガス供給装置のガスが供給されるガス供給口を有する。
請求項5記載のエアバッグ装置は、車両衝突時には、ガス供給装置のガスがガス供給口を通じて第3エアバッグに直接的に供給される。このため、第3エアバッグは車両衝突後、短時間で展開して乗員の頭部を保護する。
請求項6記載の発明に係るエアバッグの製造方法は、請求項5に記載されたエアバッグの製造方法であって、共通のガス供給口を形成する基端部と、該基端部から分岐されると共に前記第1エアバッグ乃至前記第3エアバッグを形成する本体部と、を有する同一形状の外側バッグ基布及び内側バッグ基布を裁断する第1工程と、裁断された外側バッグ基布と内側バッグ基布とを重ね合わせ、両者の周縁部を縫製する第2工程と、縫製により袋状に形成された本体部の第1エアバッグ及び第2エアバッグを第3エアバッグの両側で同一方向へ折り曲げる第3工程と、折り曲げられた第1エアバッグ及び第2エアバッグを連結部材によってバッグ幅方向に連結する第4工程と、を有する。
請求項6記載のエアバッグの製造方法では、まず第1工程によって、共通のガス供給口を形成する基端部と、該基端部から分岐されると共に第1エアバッグ乃至第3エアバッグを形成する本体部と、を有する同一形状の外側バッグ基布及び内側バッグ基布が裁断される。次に、第2工程によって、裁断された外側バッグ基布と内側バッグ基布とが重ね合わされ、両者の周縁部が縫製される。これにより、二枚の外側バッグ基布及び内側バッグ基布が袋状に形成される。次に、第3工程によって、縫製によって袋状に形成された本体部の第1エアバッグ及び第2エアバッグが、第3エアバッグの両側で同一方向へ折り曲げられる。最後に、第4工程によって、折り曲げられた第1エアバッグ及び第2エアバッグが連結部材によってバッグ幅方向に連結される。これにより、請求項5に記載されたエアバッグが製造される。
請求項7記載の発明に係るエアバッグの製造方法は、請求項5に記載されたエアバッグの製造方法であって、共通のガス供給口を形成する基端部と該基端部から分岐されずかつ前記第1エアバッグ乃至前記第3エアバッグを形成する本体部とを有する外側バッグ基布を裁断する第1工程と、共通のガス供給口を形成する基端部と該基端部から分岐されかつ前記第1エアバッグ乃至前記第3エアバッグを形成する本体部とを有する内側バッグ基布を裁断する第2工程と、裁断された外側バッグ基布と内側バッグ基布とを重ね合わせ、内側バッグ基布の周縁部に沿って両者を縫製する第3工程と、縫製により袋状に形成された本体部の第1エアバッグ及び第2エアバッグを第3エアバッグの両側で同一方向へ折り曲げる第4工程と、折り曲げられた第1エアバッグ及び第2エアバッグを連結部材によってバッグ幅方向に連結する第5工程と、を有する。
請求項7記載のエアバッグの製造方法では、まず第1工程によって、共通のガス供給口を形成する基端部と該基端部から分岐されずかつ第1エアバッグ乃至第3エアバッグを形成する本体部とを有する外側バッグ基布が裁断される。次に、第2工程によって、共通のガス供給口を形成する基端部と該基端部から分岐されかつ第1エアバッグ乃至第3エアバッグを形成する本体部とを有する内側バッグ基布が裁断される。次に、第3工程によって、裁断された外側バッグ基布と内側バッグ基布とが重ねあわされ、内側バッグ基布の周縁部に沿って両者が縫製される。これにより、二枚の外側バッグ基布及び内側バッグ基布が袋状に形成される。次に、第4工程によって、縫製によって袋状に形成された本体部の第1エアバッグ及び第2エアバッグが、第3エアバッグの両側で同一方向へ折り曲げられる。最後に、第5工程によって、折り曲げられた第1エアバッグ及び第2エアバッグが連結部材によってバッグ幅方向に連結される。これにより、請求項5に記載されたエアバッグが製造される。
以上説明したように本発明に係るエアバッグ装置は、乗員の上体及び頭部をそれぞれ良好に保護することができるという優れた効果を有する。
また、本発明に係るエアバッグの製造方法は、乗員の上体及び頭部をそれぞれ良好に保護することができるエアバッグを容易に製造することができるという優れた効果を有する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るエアバッグ装置としての助手席用エアバッグ装置10について図1乃至図4に基づいて説明する。なお、以下の説明において前後左右の方向を用いて説明するときは、車載状態での乗員から見た前後左右上下方向を示すものとし、また各図に適宜示す矢印FRは前方向、矢印UPは上方向、矢印LEは左方向をそれぞれ示している。
図1には、助手席用エアバッグ装置10の展開状態における該略全体構成が平面図にて示されており、図2には、助手席用エアバッグ装置10を構成するエアバッグ18の展開状態が乗員側から見た正面図にて示されている。また、図3には、助手席用エアバッグ装置10が適用された自動車12の衝突直後の助手席14廻りの様子(右ハンドル車)が概念的な斜視図にて示されている。以下、助手席14の着座者を乗員Pという。
図1に示される如く、助手席用エアバッグ装置10は、ガス発生装置であるガス供給装置としてインフレータ16と、インフレータ16から供給されるガスによって膨張展開する袋体としてエアバッグ18とを備えている。インフレータ16は、内部にイグナイタ、着火剤、ガス発生剤(燃焼してガスを発生するもの、又は燃焼して圧縮不活性ガスの流路を開放するもの)等を収容して構成されている。インフレータ16は、図示しない衝突センサが衝突(前突)時に発する信号によってイグナイタに通電されると、着火剤がイグナイタによって点火され、ガス発生剤が燃焼して多量のガスを発生するようになっている。
エアバッグ18は、左右一対とされた第1エアバッグ20及び第2エアバッグ22を備えている。第1エアバッグ20及び第2エアバッグ22は、それぞれ布材から袋状に形成されており、前端側に形成された開口部から供給される(流入する)インフレータ16からのガスによって膨張展開し、後端側に当接する乗員Pの上体を支持するようになっている。具体的には、展開状態のエアバッグ18は、乗員Pの前方左側で展開する第1エアバッグ20の後端が主に乗員Pの左肩部分に当接すると共に、乗員Pの前方右側で展開する第2エアバッグ22の後端が主に乗員Pの右肩部分に当接して、乗員Pの前方への移動を制限するようになっている。この実施形態では、第1エアバッグ20及び第2エアバッグ22は、前端側が互いに連通されて共通のガス供給口18Aを有している。
図2及び図3にも示される如く、第1エアバッグ20と第2エアバッグ22とは、乗員の胸部支持手段又は胸部支持部材であるタイパネル24にて連結されている。具体的には、タイパネル24は、正面視略矩形状に形成された布状部材であり、左右の端部がそれぞれ第1エアバッグ20における展開状態で後端に位置する頂部20A(図1参照)、第2エアバッグ22における展開状態で後端に位置する頂部22Aよりも左右外側部分に縫製等によって固着されている。また、図1に示される如く、第1エアバッグ20、第2エアバッグ22には、それぞれ左右方向外側に向けてガス抜き孔であるベントホール26、28が設けられている。
このエアバッグ18は、図1に示される展開状態における平面視では、左右の第1エアバッグ20と第2エアバッグとが後端部分を除き、対向面の上下方向中間部が互いに接触するようになっている(図2参照)。そして、展開状態における第1エアバッグ20と第2エアバッグとの後端間の空間S1は、タイパネル24によって後方から閉塞されている。これにより、エアバッグ18では、自動車12の衝突時には乗員Pの上体が最初にタイパネル24に接触する構成とされている。また、エアバッグ18は、図2に示される如く展開状態における正面視では、左右の第1エアバッグ20と第2エアバッグ22との上端間に空間S2が形成されるようになっている。したがって、空間S2の後端は空間S1の上端に繋がっている。
そして、エアバッグ18は、第1エアバッグ20と第2エアバッグ22との間における後端上部に配置された第3エアバッグ30を備えている。第3エアバッグ30は、第1エアバッグ20、第2エアバッグ22と比較して小型の袋状に構成されており、展開状態では第1エアバッグ20と第2エアバッグ22との後上端間で、空間S1と空間S2との連結部(空間S1の上端で、かつ空間S2の後端)を埋めるようになっている。これにより、エアバッグ18の展開状態で乗員Pから見て空間S2を閉塞するように位置する第3エアバッグ30が、エアバッグ18における乗員Pの頭部が最初に当接する部位とされている。
この第3エアバッグ30は、その開口部30Aの縁部を第1エアバッグ20の後上端で第2エアバッグ22側を向く開口部20Bの縁部に一致させた状態で、該開口部30Aの縁部が第1エアバッグ30に縫製等によって固着されている。また、第3エアバッグ30は、第2エアバッグ22に対しては非連通状態で縫製等によって固着されている。
また、第3エアバッグ30(の内部空間)は、そのガス供給口である開口部30A、第1エアバッグ20の開口部20Bを通じて、該第1エアバッグ20(の内部空間)に連通している。また、第3エアバッグ30は、第2エアバッグ22とは直接的には連通していない。そして、第1エアバッグ20と第2エアバッグ22とは、上記のとおり共通のガス供給口18Aを通じてインフレータ16からガス供給を受ける構成である。したがって、この実施形態では、第3エアバッグ30は、第1エアバッグ20、開口部30Aを経由してガスが供給されることで、膨張展開する構成とされている。
第1エアバッグ20は、第3エアバッグ30にガスを供給することから、膨張初期の内圧が第2エアバッグ22内圧よりも低くなる構成とされている。また、助手席14が車体左右方向中央線に対し左側に位置する左側前席である本実施形態では、第1エアバッグ20は、エアバッグ18の車幅方向外側部分を構成しており、図4に示される如く、膨張して前上端がフロントウインドシールドガラス32における大きく後方に湾曲した左端部に当接すると共に、左側端がフロントピラー34に当接して、各当接方向への膨張が制限される構成とされている。
このため、第1エアバッグ20は、仮に第2エアバッグ22と膨張初期の内圧が同じ内圧であると、フロントウインドシールドガラス32によって第2エアバッグ22に対し後方にずらされ、フロントピラー34によって第2エアバッグ22側に移動され、乗員Pに正対しないことになるが、上記のとおり第1エアバッグ20の膨張初期の内圧が第2エアバッグ22よりも低く膨張量が抑えられる(第2エアバッグ22とは非対称に膨張する)ため、自動車12内の助手席14前方で展開して乗員Pに正対する構成とされている。すなわち、第1エアバッグ20は、内圧が比較的低いことにより、フロントウインドシールドガラス32、フロントピラー34の内面形状の影響を変形しながら吸収する構成とされている。
以上説明したエアバッグ18は、そのガス供給口18A内にインフレータ16のガス吹出口を位置させた状態で、該インフレータ16と共にリテーナ(図示省略)に固定されて助手席用エアバッグ装置10(の主として機械部分)を構成している。この助手席用エアバッグ装置10は、この実施形態では、図3に示される如く助手席14前方のインストルメントパネル36内に配設されている。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。
上記構成の助手席用エアバッグ装置10では、自動車12が前突に至ると、衝突センサからの信号によってインフレータ16がガスを発生し、このガスはガス供給口18Aからエアバッグ18内に供給される。これにより、エアバッグ18の第1エアバッグ20、第2エアバッグ22内にガスが供給され、第1エアバッグ20及び第2エアバッグ22がそれぞれ助手席14の乗員の前方左側、右側で膨張展開する。また、第1エアバッグ20を経由して第3エアバッグ30にガスが供給され、該第3エアバッグ30が膨張展開する。
この膨張初期には、第3エアバッグ30にガスを供給する第1エアバッグ20の内圧が第2エアバッグ22の内圧よりも低く、図4に示される如く、助手席14に対し車幅方向外側に位置する第1エアバッグ20がフロントウインドシールドガラス32及びフロントピラー34の当接することで、第1エアバッグ20の展開が規制され、第1エアバッグ20の内圧が第2エアバッグ22の内圧とほぼ釣り合うようになる。
そして、この状態で、第1エアバッグ20と第2エアバッグ22とが平面視でほぼ左右対称となり、乗員P(図4では図示省略)の上体に対し正対する。すなわち、車幅方向外側ほど湾曲率の大きいフロントウインドシールドガラス32との当接による潰れ量が第2エアバッグ22よりも大きく、第2エアバッグ22が当接することのないフロントピラー34に当接する第1エアバッグ20は、第3エアバッグ30にガスを供給して内圧すなわち膨張量が調整されることで、車室内の形状の影響を吸収して第2エアバッグ22とほぼ左右対称に形成される。
乗員Pの上体が慣性によって助手席14に対し前方に移動すると、乗員Pは、胸部がタイパネル24に当接すると共に頭部が第3エアバッグ30に当接する。乗員Pの胸部は、第1エアバッグ20及び第2エアバッグ22間のガス圧が作用していない空間S1にタイパネル24を押し込むようして、比較的小さい反力を受けつつ衝撃が吸収される。また、乗員Pの上体が第1エアバッグ20、第2エアバッグ22を押圧するのに伴って各ベントホール26、28からガスが排出され、衝撃吸収過程で乗員Pに作用する反力が増大することが防止される。
一方、乗員Pの頭部は、第3エアバッグ30を押圧しながら前方又は前下方に移動し、衝撃エネルギが吸収される。第3エアバッグ30は、小型でガス容量が小さいが、ベントホールが設けられていないことから短時間で潰れてしまうことはなく、頭部を支持しつつ該頭部の衝撃エネルギを吸収する。ことのときの反力は、第1エアバッグ20及び第2エアバッグ22が徐々に潰れる(ベントホール26、28からガスを排出する)ことで、過大になることがない。また、第1エアバッグ20及び第2エアバッグ22の双方に固着されている第3エアバッグ30は、位置ずれすることなく乗員Pの頭部の衝撃を吸収する。
ここで、助手席用エアバッグ装置10では、第1エアバッグ20と第2エアバッグ22との間に、乗員Pの頭部保護用の第3エアバッグ30を設けたため、この頭部を衝突初期に第3エアバッグ30に当接させて早期に衝撃吸収を開始することができる。このため、衝突初期の頭部の移動量(頭部がエアバッグ18に当接する直前の速度)を抑えることができる。また、衝撃吸収ストロークを長く設定して頭部に作用する反力を小さくすることができる。したがって、助手席用エアバッグ装置10では、第1エアバッグ20と第2エアバッグ22との間で乗員Pの上体(胸部)に作用する反力を抑えつつ衝撃吸収を果たす機能を備えると共に、第1エアバッグ20と第2エアバッグ22との間の空間S1、S2の一部を埋める第3エアバッグ30によって乗員Pの頭部を確実に保護することができる。
このように、第1の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置10では、乗員Pの上体及び頭部をそれぞれ良好に保護することができる。第3エアバッグ30が正面視で空間S2を埋めるように位置するため、乗員の頭部が衝突時の慣性でほぼ水平に前方に移動してきても、この頭部を確実に保護することができる。このため、助手席用エアバッグ装置10は、前突時に乗員Pの下肢を拘束しない自動車12にも好適に適用される。
また、エアバッグ18は、第1エアバッグ20、第2エアバッグ22、及び第3エアバッグ30が単一のガス供給口18Aを介して互いに連通しているため、自動車12の衝突時には、共通のインフレータ16からガス供給を受けてそれぞれ展開する。このため、助手席用エアバッグ装置10では、第3エアバッグ30を設けたことにより部品点数(エアバッグ18の構成部品を除く)が増加することはなく、装置全体として体格が大型化することもない。
さらに、第3エアバッグ30は、第1エアバッグ20を経由してガスが供給されて膨張展開する構成であるため、乗員Pの頭部の衝撃を吸収するために十分な大きさ(ガス容量)に形成されれば良く、エアバッグ18が全体として大型化することがない。また、インフレータ16が発生するガス量を大きく増加する必要もない。
そして、助手席14に対し車幅方向外側に位置する第1エアバッグ20を経由して第3エアバッグ30にガスが供給されるので、第1エアバッグ20は、第2エアバッグ22に対し非対称に膨張し、その結果、当接する車室内形状の影響を吸収して第2エアバッグ22とほぼ左右対称に展開する。これによりエアバッグ18は、第1エアバッグ20と第2エアバッグ22とが乗員Pの上体に対し正対して車両前後方向の衝撃を確実に吸収する。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。なお、上記第1の実施形態又は前出の実施形態と基本的に同一の部品・部分については、同一の符号を付して説明及び図示を省略する場合がある。
(第2の実施形態)
図5には、本発明の第2の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置40が図1に対応する平面図にて示されている。この図に示される如く、助手席用エアバッグ装置40を構成するエアバッグ42は、第3エアバッグ30の開口部30A、第2エアバッグ22の開口部22Bを通じて該第3エアバッグ30(の内部空間)が第2エアバッグ22(の内部空間)に連通している。このため、第3エアバッグ30は、第2エアバッグ22を経由して供給されるガスによって膨張展開する構成である。このエアバッグ42を備えた助手席用エアバッグ装置40によっても、第1エアバッグ20が第2エアバッグ22に対し低い内圧によって車室内形状の影響を吸収する効果を除き、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。この構成では、エアバッグ42が自動車12内での展開状態で乗員Pに正対するように、第1エアバッグ20、第2エアバッグ22を予め非対称に形成しても良い。なお、第3エアバッグ30が、第1エアバッグ20及び第2エアバッグ22の双方に直接的に連通した構成としても良い。
(第3の実施形態)
図6には、本発明の第3の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置50が図1に対応する平面図にて示され、図7には、助手席用エアバッグ装置50を構成するエアバッグ52が図2に対応する正面図にて示されている。これらの図に示される如く、エアバッグ52は、タイパネル24を備えず、膨張規制手段としてのストラップ54、56、58を備えている。ストラップ54、56は、第1エアバッグ20、第2エアバッグ22内に設けられ、該第1エアバッグ20、第2エアバッグ22における展開時に左右の側壁部を構成する部分間に架け渡されている。このストラップ54、56の張力によって第1エアバッグ20、第2エアバッグ22の膨張量(左右方向の膨張幅)が規制される。膨張時に左右方向に長手となる各ストラップ54、56は、該長手方向両端の縫製部54A、56Aがそれぞれ縫製等によって第1エアバッグ20、第2エアバッグ内面に固着されている。
そして、左右のエアバッグ20、22は、連結手段としてのストラップ58にて連結されている。ストラップ58は、第1エアバッグ20と第2エアバッグ22との外面間における互いに近接している縫製部54A、56A間に設けられており、その両端に設けられた縫製部58Aが縫製部54A、56Aと共に第1エアバッグ20、第2エアバッグ22に縫い付けられている。このストラップ58が膨張展開時に左右のエアバッグ20、22が互いに離間することを防止する構成である。各ストラップ54、56、58は、エアバッグ52の膨張時にはほぼ一直線上に位置するように構成されており、またこの膨張時にストラップ58は、空間S1の下部でかつ奥側に位置するように配設されている。
この第3の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置50では、自動車12の衝突時に乗員上体は、タイパネル24ではなく空間S1を規定する第1エアバッグ20、第2エアバッグ22の内向きの面20C、22Cに当接しつつ衝撃が吸収される。エアバッグ52を備えた助手席用エアバッグ装置50の他の構成、作用効果は助手席用エアバッグ装置10と全く同様である。
(第4の実施形態)
図8には、本発明の第4の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置60が図1に対応する平面図にて示され、図9には助手席用エアバッグ装置60を構成するエアバッグ62が斜視図にて示されている。これらの図に示される如く、エアバッグ62は、第3エアバッグ30に代えて第3エアバッグ64を備えている。第3エアバッグ64は、膨張展開状態では前後方向に長手となる袋状に形成されており、空間S2をほぼ全体的に埋める構成とされている。第3エアバッグ64は、上記長手方向の略全長に亘り、第1エアバッグ20、第2エアバッグ22に縫製等によって固定されている。そして、第3エアバッグ64におけるガスが供給される開口部64Aは、第1エアバッグ20及び第2エアバッグ22にガスを供給するガス供給口18Aに連通している。
したがって、第3エアバッグ64は、第1エアバッグ20、第2エアバッグ22を経由することなく、ガス供給口18Aから直接的にガスが供給を受ける構成とされている。また、この第3エアバッグ64は、展開状態ではその前部上面がフロントウインドシールドガラス32に当接し、該フロントウインドシールドガラス32と乗員頭部との間で衝撃吸収を果たすようになっている。このとき、第3エアバッグ32は、左右のエアバッグ20、22に挟まれており、頭部に対する位置ずれが防止されるようになっている。助手席用エアバッグ装置60の他の構成は、助手席用エアバッグ装置10と同じである。
この第4の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置60によっても、第3エアバッグ64が第3エアバッグ30よりも大型である点を除き、上記第1の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置10と同様の効果を得ることができる。また、自動車12の衝突時には、インフレータ16が発生したガスがガス供給口18Aから第3エアバッグ64に直接的に供給されるので、第3エアバッグ64は、完全に展開するまでに要する時間が、第1エアバッグ20を経由したガスにて展開される第3エアバッグ30の展開時間と比較して短い。このため、本助手席用エアバッグ装置60は、例えば、助手席14の前後方向の空間が狭い(衝撃吸収ストロークが短い)自動車に好適に適用される。
(第5の実施形態)
次に、図10乃至図13を用いて、本発明に係るエアバッグの製造方法の一実施形態(第5の実施形態)について説明する。
本実施形態において説明するエアバッグ100は前述した第4の実施形態に係るエアバッグ62と実質的に等価のエアバッグであり、その製造方法という位置付けになる。但し、説明の便宜上、第4の実施形態に係るエアバッグ62と同一構成部分についても、要部については新たに異なる符号を付し、要部以外の同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略することにする。
図12には、本実施形態に係るエアバッグ100の展開状態の平面図が乗員Pとの関係において示されており、又図13には当該エアバッグ100の乗員側から見た正面図が示されている。さらに、図11には、本実施形態に係るエアバッグの製造方法(後半部分の工程)が斜視図にて示されているが、この図もエアバッグ100の全体構造が現されているので参照されたい。
これらの図に示されるように、エアバッグ100は、乗員Pから見て左側に展開する第1エアバッグ102と右側に展開する第2エアバッグ104とを備えていると共に、第1エアバッグ102と第2エアバッグ104の上部間には第3エアバッグ106が付加されている。
これらの第1エアバッグ102乃至第3エアバッグ106は共通のガス供給口116を備えており、相互に連通されている。インフレータ16から噴出されたガスはこのガス供給口116を通って第1エアバッグ102乃至第3エアバッグ106へそれぞれ流入され、これにより第1エアバッグ102乃至第3エアバッグ106が展開して図11乃至図13に示されるような乗員側から見て(正面視で)下側が開放された略コ字状の展開形状を形成する。
また、前述した第4の実施形態ではタイパネル24が使用されたが、この第5の実施形態では、タイパネル24の代わりに連結部材としての外側ストラップ108が使用されている。なお、第1エアバッグ102及び第2エアバッグ104の内部には車両幅方向に沿って内側ストラップ110がそれぞれ張設されている。図13に示されるように、正面視で見た場合には、内側ストラップ110と外側ストラップ108とは略同一の高さとなるように設定されている。
次に、上記エアバッグ100の製造方法について説明する。
まず、図10に示されるように、第1工程で、エアバッグ100を構成する二枚の基布、即ち外側バッグ基布112及び内側バッグ基布114が母材からレーザで裁断される。なお、外側バッグ基布112及び内側バッグ基布114は平面展開形状は同一形状であり、それぞれに第1エアバッグ102乃至第3エアバッグ106を形成する本体部124並びにガス供給口116を形成する基端部126を有している。
裁断後、外側バッグ基布112にはベントホール26、28が形成され、又内側バッグ基布114には左右一対の内側ストラップ110及び外側ストラップ108の一端部が縫製によりそれぞれ取り付けられる。
次に、第2工程で、外側バッグ基布112と内側バッグ基布114とが重ね合わされて、両者の周縁部が縫製される(以下、「外周縫製部118」と称す)。これにより、二枚の外側バッグ基布112及び内側バッグ基布114が一体化されて袋状の外周縫製済みエアバッグ120(即ち、図11において外側ストラップ108の他端部がまだ第2エアバッグ104に縫製されていない状態のエアバッグ)が形成される。
なお、外周縫製部118を縫製する前に、内側ストラップ110の他端部を外側バッグ基布112の第1エアバッグ102及び第2エアバッグ104を形成する部分の所定位置に縫製しておく。
次に、図11に示されるように、第3工程で、外周縫製済みエアバッグ120の第1エアバッグ102及び第2エアバッグ104が、第3エアバッグ106の両側で同一方向へ折り曲げられる。
最後に、第4工程で、第2エアバッグ104の外周縫製部118の所定位置に外側ストラップ108の他端部が縫製される。これにより、第1エアバッグ102の後端部と第2エアバッグ104の後端部とが外側ストラップ108によって車両幅方向に連結され、最終製品としてのエアバッグ100が製造される。
なお、上記製造方法によって製造されたエアバッグ100が前述した第4の実施形態の助手席用エアバッグ装置60に組み込まれて車両に搭載された後、前面衝突すると、図11乃至図13に示されるように展開し、第1エアバッグ102及び第2エアバッグ104にあっては乗員Pの左肩及び右肩をそれぞれ支持し、第3エアバッグ106にあっては乗員Pの頭部を支持する。
このように本実施形態に係るエアバッグの製造方法によれば、乗員Pの上体及び頭部をそれぞれ良好に保護することができるエアバッグ100を容易に製造することができる。
また、この実施形態では、外側バッグ基布112と内側バッグ基布114の平面展開形状が同一であるので、同じライン上でレーザ裁断するのであれば、裁断形状を変更するための操作が不要になるというメリットがある。また、裁断装置に外側バッグ基布112と内側バッグ基布114の裁断形状を交互に変更して裁断するようなプログラムが組まれているのであれば、変更する工程が不要になるので、プログラムを簡素化することができる。さらに、外側バッグ基布112と内側バッグ基布114の平面展開形状が同じことから、外側・内側の区別なく、一種類のバッグ基布として、材料(基布)を複数枚重ねて同時にレーザ裁断することも可能である。
なお、第5の実施形態では、外側ストラップ108を使用する構成を採ったが、外側ストラップ108に替えてタイパネル24を使用しても同様の手順で製造することができる。
(第6の実施形態)
次に、図14及び図15を用いて、本発明に係るエアバッグの製造方法の他の実施形態(第6の実施形態)について説明する。
図14に示されるように、この第6の実施形態では、エアバッグ130を構成する二枚の基布の内、外側バッグ基布132の平面展開形状が前述した第5の実施形態の外側バッグ基布112とは異なる形状となっている。すなわち、外側バッグ基布132は、ガス供給口116を形成するための基端部126を備えているものの、第1エアバッグ102乃至第3エアバッグ106を形成するための分岐形状は採られていない点に特徴がある。つまり、前述した第5の実施形態における外側エアバッグ100では第1エアバッグ102及び第3エアバッグ106を形成するために一対のスリット122(図10参照)が形成されて分岐形状とされていたが、第6の実施形態の外側バッグ基布132ではこのスリット122が形成されておらず、非分岐形状或いは非分離形状とされている。
なお、内側エアバッグ100については、前述した第5の実施形態のものと全く同一の構成とされている。
次に、上記エアバッグ100の製造方法について説明する。
まず、図14に示されるように、第1工程で、エアバッグ130を構成する二枚の基布、即ち外側バッグ基布132及び内側バッグ基布114が母材からレーザで裁断される。なお、外側バッグ基布132及び内側バッグ基布114は上述したように平面展開形状が互いに異なるが、それぞれに第1エアバッグ102乃至第3エアバッグ106を形成する本体部124並びにガス供給口116を形成する基端部126を有している点は共通である。
裁断後、外側バッグ基布132にはベントホール26、28が形成され、又内側バッグ基布114には左右一対の内側ストラップ110及び外側ストラップ108の一端部が縫製により取り付けられる。
次に、第2工程で、外側バッグ基布132と内側バッグ基布114とが重ね合わされて、内側バッグ基布114の周縁部に沿って内側バッグ基布114と外側バッグ基布132とが縫製される(以下、「外周縫製部134」と称す)。これにより、二枚の外側バッグ基布132及び内側バッグ基布114が一体化されて袋状の外周縫製済みエアバッグ136(図15参照)が形成される。
なお、外周縫製部134を縫製する前に、内側ストラップ110の他端部を外側バッグ基布112の第1エアバッグ102及び第2エアバッグ104に相当する部分の所定位置に縫製しておく点は、前述した第5の実施形態と同様である。
次に、図15に示されるように、第3工程で、外周縫製済みエアバッグ136の第1エアバッグ102及び第2エアバッグ104が、第3エアバッグ106の両側で同一方向へ折り曲げられる。
最後に、第4工程で、第2エアバッグ104の外周縫製部134の所定位置に外側ストラップ108の他端部を縫製する。これにより、第1エアバッグ102の後端部と第2エアバッグ104の後端部とが外側ストラップ108によって車両幅方向に連結され、最終製品としてのエアバッグ130が製造される。
なお、上記製造方法によって製造されたエアバッグ130が前述した第4の実施形態の助手席用エアバッグ装置60に組み込まれて車両に搭載された後、前面衝突すると、図15に示されるように展開し、第1エアバッグ102及び第2エアバッグ104にあっては乗員Pの左肩及び右肩を支持し、第3エアバッグ106にあっては乗員Pの頭部を支持する。
このように本実施形態に係るエアバッグの製造方法によれば、乗員Pの上体及び頭部をそれぞれ良好に保護することができるエアバッグ100を容易に製造することができる。
しかも、本実施形態によれば、外側バッグ基布132については、ガス供給口116から三又に分岐させるためのレーザカット工程が不要となるので、短時間でエアバッグ130を製造することができる。
また、このエアバッグ130を用いた場合、外側バッグ基布132が分岐形状になっていないので、第3エアバッグ106の第1エアバッグ102及び第2エアバッグ104に対する位置関係が固定されている。従って、前面衝突時に乗員Pの頭部が第3エアバッグ106に当接した際に第3エアバッグ106が上下左右に位置がずれるといったことがない。従って、乗員Pの頭部保護性能に優れている。
なお、外側ストラップ108に替えてタイパネル24を使用しても同様の手順で製造することができる点は、前述した第5の実施形態と同様である。
(実施形態の補足説明)
なお、上記の各実施形態では、本発明を助手席用エアバッグ装置に適用した例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば運転席用、後部座席用、左右方向の中央座席用など他のエアバッグ装置に本発明を適用しても良い。
本発明の第1の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置の展開状態の概略全体構成を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置の展開状態を乗員側から見た正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置が適用された自動車内を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置の自動車内での展開状態を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置を示す正面図である。 本発明の第4の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置を示す平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置を示す斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係る助手席用エアバッグの製造方法の第1工程及び第2工程を説明するための斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係る助手席用エアバッグの製造方法の第3工程及び第4工程を説明するための斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置の展開状態を示す平面図である。 本発明の第5の実施形態に係る助手席用エアバッグ装置の展開状態を乗員側から見た正面図である。 本発明の第6の実施形態に係る助手席用エアバッグの製造方法の第1工程及び第2工程を説明するための斜視図である。 本発明の第6の実施形態に係る助手席用エアバッグの製造方法の第2工程及び第3工程を説明するための斜視図である。
符号の説明
10 助手席用エアバッグ装置(エアバッグ装置)
14 助手席(特定の座席)
16 インフレータ(ガス供給装置)
18・32・52 エアバッグ
20 第1エアバッグ
22 第2エアバッグ
30 第3エアバッグ
40・50・60 助手席用エアバッグ装置(エアバッグ装置)
64 第3エアバッグ
64A 開口部(ガス供給口)
100・130 エアバッグ
102 第1エアバッグ
104 第2エアバッグ
106 第3エアバッグ
108 外側ストラップ(連結部材)
112・132 外側バッグ基布
114 内側バッグ基布
116 ガス供給口
118・134 外周縫製部
124 基端部
126 本体部

Claims (7)

  1. 車両衝突時にガスを供給するガス供給装置と、
    前記ガス供給装置のガスによって、特定の座席に着座している乗員に対し前方左側で展開する第1エアバッグと、
    前記ガス供給装置のガスによって、前記座席に着座している乗員に対し前方右側で展開する第2エアバッグと、
    前記ガス供給装置のガスによって、前記第1エアバッグと第2エアバッグとの上部間で展開し、前記座席の乗員の頭部が当接する第3エアバッグと、
    を備えたエアバッグ装置。
  2. 前記第1エアバッグ、第2エアバッグ、及び第3エアバッグは、共通の前記ガス供給装置からガスが供給されるように互いに連通している請求項1記載のエアバッグ装置。
  3. 前記第3エアバッグは、前記第1エアバッグ又は前記第2エアバッグを経由して前記ガス供給装置のガスが供給されるように、前記第1エアバッグ及び前記第2エアバッグの少なくとも一方に連通している請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置。
  4. 前記第1エアバッグは、前記第2エアバッグに対し車幅方向外側に位置しており、
    前記第3エアバッグは、前記第1エアバッグからのみガスが供給されるように該第1エアバッグに連通している請求項3記載のエアバッグ装置。
  5. 前記第3エアバッグは、前記第1エアバッグ及び第2エアバッグとは独立して前記ガス供給装置のガスが供給されるガス供給口を有する請求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置。
  6. 請求項5に記載されたエアバッグの製造方法であって、
    共通のガス供給口を形成する基端部と、該基端部から分岐されると共に前記第1エアバッグ乃至前記第3エアバッグを形成する本体部と、を有する同一形状の外側バッグ基布及び内側バッグ基布を裁断する第1工程と、
    裁断された外側バッグ基布と内側バッグ基布とを重ね合わせ、両者の周縁部を縫製する第2工程と、
    縫製により袋状に形成された本体部の第1エアバッグ及び第2エアバッグを第3エアバッグの両側で同一方向へ折り曲げる第3工程と、
    折り曲げられた第1エアバッグ及び第2エアバッグを連結部材によってバッグ幅方向に連結する第4工程と、
    を有するエアバッグの製造方法。
  7. 請求項5に記載されたエアバッグの製造方法であって、
    共通のガス供給口を形成する基端部と該基端部から分岐されずかつ前記第1エアバッグ乃至前記第3エアバッグを形成する本体部とを有する外側バッグ基布を裁断する第1工程と、
    共通のガス供給口を形成する基端部と該基端部から分岐されかつ前記第1エアバッグ乃至前記第3エアバッグを形成する本体部とを有する内側バッグ基布を裁断する第2工程と、
    裁断された外側バッグ基布と内側バッグ基布とを重ね合わせ、内側バッグ基布の周縁部に沿って両者を縫製する第3工程と、
    縫製により袋状に形成された本体部の第1エアバッグ及び第2エアバッグを第3エアバッグの両側で同一方向へ折り曲げる第4工程と、
    折り曲げられた第1エアバッグ及び第2エアバッグを連結部材によってバッグ幅方向に連結する第5工程と、
    を有するエアバッグの製造方法。
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