以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図8に基づき説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく遊技演出(発光演出)を行う装飾ランプ16が設けられている。外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出(音声演出)を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶ディスプレイ型の可変表示器20を備えた表示装置21が配設されている。可変表示器20では、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、可変表示器20では、複数種類の図柄を複数列で変動させて表示する図柄組み合わせゲーム(図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを形成する各列の図柄の種類を1〜8の8種類としている。
そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームにおいて最終的に表示された図柄組み合わせ(表示結果)から大当り又ははずれを認識できる。可変表示器20に表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが表示されると、遊技者には、大当り遊技状態が付与される。一方、可変表示器20に表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄がリーチを形成する図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ機10では、図柄組み合わせゲームが開始すると(各列の図柄が変動を開始すると)、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が表示されるようになっている。そして、表示された左図柄と右図柄が同一種類の図柄の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識できる。
また、表示装置21の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根(入球増加装置)22を備えた始動入賞口23が配設されている。始動入賞口23の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図2に示す)が設けられている。始動入賞口23は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件を付与し得る。また、始動入賞口23の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口25が配設されている。そして、大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉24の開動作によって大入賞口25が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
また、始動入賞口23の左方には作動ゲート26が配設されている。作動ゲート26の奥方には、入賞した遊技球を検知するゲートセンサSE2(図2に示す)が設けられている。作動ゲート26は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲーム(抽選ゲーム)の始動条件を付与し得る。普通図柄変動ゲームは、始動入賞口23の開閉羽根22を開動作させるか否か(始動入賞口23に遊技球を入賞し易くするか否か)の抽選結果を導出するために行われる演出である。始動入賞口23は開閉羽根22が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入賞し易い状態とされる。なお、普通図柄変動ゲームは、可変表示器20による表示演出で行っても良いし、ランプなどの発光手段による発光演出で行っても良い。
また、本実施形態のパチンコ機10では、大当り遊技状態終了後、所定の終了条件が成立する迄の間、確率変動(以下、「確変」と示す)状態又は変動時間短縮(以下、「時短」と示す)状態の何れかが付与されるようになっている。本実施形態では、大当りか否かを判定する大当り判定の判定結果が肯定の場合に確変状態を付与するか否かの確変判定が行われ、その確変判定の判定結果が肯定の場合に確変状態が付与されるようになっている。その一方で、確変判定の判定結果が否定の場合には、時短状態が付与されるようになっている。なお、確変状態は、予め定めた確変付与回数(本実施形態では10000回)の図柄組み合わせゲームが行われること、又は確変付与回数に達する前に大当り遊技状態が付与されることの何れかを満たすことにより、終了する。同様に、時短状態は、予め定めた時短付与回数(本実施形態では100回)の図柄組み合わせゲームが行われること、又は時短付与回数に達する前に大当り遊技状態が付与されることの何れかを満たすことにより、終了する。
確変状態が付与された場合には、大当り判定の判定結果が肯定となる割合(大当りの当選確率(抽選確率))が高確率に変動し、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されると共に開閉羽根22の開放時間が延長される。具体的に言えば、大当りの当選確率は、低確率となる通常確率(本実施形態では315.7分の1)から高確率(本実施形態では63.1分の1)に変動される。また、普通図柄変動ゲームの変動時間は、通常時変動時間(本実施形態では30秒)から短縮時変動時間(本実施形態では5秒)に変更される。また、開閉羽根22の開放時間は、通常時開放時間(本実施形態では0.3秒)から延長時開放時間(本実施形態では5秒)に変更される。一方で、時短状態が付与された場合には、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されると共に開閉羽根22の開放時間が延長される。時短状態中の大当りの当選確率は、通常確率(低確率)となる。本実施形態において確変状態と時短状態は、大当りの当選確率のみを異ならせた遊技状態となる。
確変状態中は、通常遊技状態時及び時短状態時よりも大当りの当選確率が高確率に変動することから、大当りの図柄組み合わせが形成される可能性(大当りになる可能性)が向上することとなる。また、時短状態中は、通常遊技状態時よりも普通図柄変動ゲームにおいて抽選結果が早く導出されることから単位時間当りの開閉羽根22の開閉動作回数が多くなると共に、開閉羽根22の開放時間が延長されて始動入賞口23への入賞率が高くなる。従って、時短状態は、単位時間当りの図柄組み合わせゲームの回数が増加(即ち、大当りの抽選回数が増加)することから、単位時間当りの大当りの図柄組み合わせが形成される可能性(大当りになる可能性)が向上することとなる。以上のことから、確変状態と時短状態は、何れの遊技状態も遊技者にとっては有利な特定遊技状態(特典)となり、確変状態と時短状態を比較した場合には時短状態よりも確変状態の方が遊技者にとってさらに有利となる。このため、大当りを獲得した遊技者の期待度としては、確変状態が付与されることへの期待度の方が大きい。
また、本実施形態のパチンコ機10は、大当り遊技状態終了後、該大当り遊技状態終了後の遊技状態が遊技者に秘匿される秘匿期間が設けられるようになっている。以下、「秘匿期間」を「チャンスタイム」とも示す。チャンスタイムは、該チャンスタイム中に行われる図柄組み合わせゲームの回数で設定され、本実施形態では最高100回(最大実行回数)の図柄組み合わせゲームが行われる迄の期間がチャンスタイムとして設定される。そして、チャンスタイム中は、確変判定の判定結果が肯定の場合、確変状態であることを示唆する演出が任意のタイミングで実行され、確変状態が付与されていることを報知するようになっている。確変状態であることを示唆する演出が確変確定演出(特定演出)となる。なお、100回の図柄組み合わせゲームが終了した時点(チャンスタイム終了時点)で確変確定演出が実行されていない場合には、時短付与回数として100回が定められているので時短状態が付与されていたことになる。また、チャンスタイム中は、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されていることと開閉羽根22の開放時間が延長されていることは確認できるが、大当りの当選確率が高確率に変動しているか否かは判断できない。
そして、本実施形態のパチンコ機10は、大当りの図柄組み合わせを形成する大当り図柄の種類から確変状態又は時短状態の何れが付与されるのか認識できない構成とされていると共に、大当り遊技状態中も確変状態又は時短状態の何れが付与されるのかを報知しない構成とされている。また、本実施形態のパチンコ機10は、大当り遊技状態終了後に付与する遊技状態の種類を大当り判定の判定結果が肯定の場合に決定(確変判定で決定)し、その内部抽選の結果をチャンスタイム中に報知する構成とされている。このため、チャンスタイム中に確変確定演出が実行された場合、遊技者側から見れば、恰もチャンスタイム中に確変昇格がなされたかのように視認できる。チャンスタイムは、確変昇格がなされるか否かという期待感を遊技者に抱かせ、大当り遊技状態終了後における遊技者の遊技に対する興趣を持続し得る。
図3には、チャンスタイム中における可変表示器20の表示内容が示されている。チャンスタイム中、可変表示器20には、「海釣りの様子」を表現した背景画像が表示される(図3(a))。そして、確変確定演出は、「釣り人」が「確変昇格」の文字プレート40を釣り上げる演出内容で実行される(図3(b))。なお、チャンスタイム中は、可変表示器20の右上隅に図柄が表示され、図柄組み合わせゲームが行われる。図3(a)に示す下向き矢印は、変動中の図柄を示している。
次に、パチンコ機10の制御構成を図2に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34が装着されている。
統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器20の表示内容(図柄、背景、文字などの表示画像)を制御する。ランプ制御基板33は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32の具体的な構成を説明する。
図2に示すように主制御基板30には、メインCPU30aと、ROM30bと、RAM30cとが設けられている。メインCPU30aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、確変判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新している。ROM30bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラムや複数種類の変動パターンが記憶されている。RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
変動パターンは、図柄が変動を開始(図柄組み合わせゲームの開始)してから全列の図柄が表示(図柄組み合わせゲームの終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。また、複数種類の変動パターンは、大当り演出用の変動パターンと、はずれリーチ演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとに分類されている。
大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを表示するように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを表示するように展開される演出である。はずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、はずれの図柄組み合わせを表示するように展開される演出である。リーチ演出は、図柄組み合わせゲームにてリーチが形成されてから(本実施形態では同一種類の左右図柄が表示されてから)、大当りの図柄組み合わせ又ははずれの図柄組み合わせが表示される迄の間に行われる演出である。本実施形態では、選択決定された変動パターンに応じたゲーム内容(大当り演出、はずれリーチ演出又ははずれ演出)で図柄組み合わせゲームが行われることから、変動パターンの決定により図柄組み合わせゲームのゲーム内容が決定される。
次に、図2に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、統括CPU31aと、ROM31bと、RAM31cとが設けられている。ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。また、ROM31bには、複数種類(本実施形態では10種類)の演出パターン群P1〜P10が記憶されている。本実施形態では、ROM31bが、演出パターン群記憶手段となる。RAM31cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
ここで、演出パターン群P1〜P10について図4及び図5に従って詳しく説明する。
演出パターン群P1〜P10には、チャンスタイム中に図柄組み合わせゲームに伴わせて実行させる演出の演出内容が定められている。また、演出パターン群P1〜P10には、複数回分(本実施形態では10回分)の図柄組み合わせゲームで実行させる演出の演出内容が定められている。演出パターン群P1〜P10で定められた演出は、変動パターンによって決定される図柄組み合わせゲームのゲーム内容(大当り演出、はずれリーチ演出又ははずれ演出)に付加されて実行される演出である。なお、演出パターン群P1〜P10で定められる演出は、可変表示器20にて実行される。そして、10種類の演出パターン群P1〜P10は、その定められた演出の演出内容に応じてチャンスタイム維持グループ(確変非確定グループ)G1と昇格確定グループ(確変確定グループ)G2とに分類されている。本実施形態では、5種類の演出パターン群P1〜P5をチャンスタイム維持グループG1に属する演出パターン群とし、5種類の演出パターン群P6〜P10を昇格確定グループG2に属する演出パターン群としている。昇格確定グループG2に属する演出パターン群P6〜P10には、10回分の図柄組み合わせゲームで実行させる演出の演出内容の中に確変確定演出の演出内容が定められている。その一方で、チャンスタイム維持グループG1に属する演出パターン群P1〜P5には、10回分の図柄組み合わせゲームで実行させる演出の演出内容の中に確変確定演出の演出内容が定められていない。
図4は、演出パターン群P1〜P10で定められる演出の演出内容を示している。本実施形態では、演出パターン群P1〜P10で定められる演出の演出内容を10種類とし、この10種類の演出(図4に示す演出A〜演出J)を任意に組み合わせて演出パターン群P1〜P10を構成している。以下、図4に基づき演出A〜演出Jの演出内容を詳しく説明する。
演出Aの演出内容は、アクションなしとされている。即ち、演出Aは、図柄組み合わせゲームに伴わせて演出を実行させない演出内容となっている。演出Bは、図柄組み合わせゲーム中に「かもめ(鴎)」を1羽登場(画像表示)させる演出内容とされている。図7及び図8において「かもめ」には、符号「41」を付す。演出Cは、図柄組み合わせゲーム中に「かもめ」を2羽登場(画像表示)させる演出内容とされている。演出Dは、図柄組み合わせゲーム中に「かもめ」を3羽登場(画像表示)させる演出内容とされている。演出Eは、図柄組み合わせゲーム中に「かもめ」を4羽登場(画像表示)させる演出内容とされている。
演出Fは、図柄組み合わせゲーム中に「かもめ」を2羽登場(画像表示)させ、かつ、確変確定演出(文字プレート40を釣り上げる)を実行させる演出内容とされている。演出Gは、図柄組み合わせゲーム中に「かもめ」を3羽登場(画像表示)させ、かつ、確変確定演出を実行させる演出内容とされている。演出Hは、図柄組み合わせゲーム中に「かもめ」を4羽登場(画像表示)させ、かつ、確変確定演出を実行させる演出内容とされている。演出Iは、図柄組み合わせゲーム中に「かもめ」を5羽登場(画像表示)させ、かつ、確変確定演出を実行させる演出内容とされている。演出Jは、図柄組み合わせゲーム中に確変確定演出のみを実行させる演出内容とされている。
次に、図5に基づき演出パターン群P1〜P10の構成を詳しく説明する。なお、図5において、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10の数字は、演出パターン群が選択決定されてから行われる図柄組み合わせゲームの順番を示している。即ち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10は、順に、1回目、2回目、3回目、4回目、5回目、6回目、7回目、8回目、9回目、10回目の図柄組み合わせゲームを示している。また、図5において、A、B、C、D、E、F、G、H、I、Jのアルファベットは、演出の種類を示している。即ち、A、B、C、D、E、F、G、H、I、Jは、順に、演出A、演出B、演出C、演出D、演出E、演出F、演出G、演出H、演出I、演出Jを示している。
図5(a)は、チャンスタイム維持グループG1の演出パターン群P1〜P5を示している。演出パターン群P1〜P5には、各10回分の図柄組み合わせゲームで実行させる演出として演出A〜演出Eの5種類の演出が対応付けられている。例えば、演出パターン群P1では、1回目、2回目、4回目、5回目、6回目、8回目、9回目及び10回目の図柄組み合わせゲームに演出A(アクションなし)が、3回目と7回目の図柄組み合わせに演出B(かもめ1羽)が対応付けられている。チャンスタイム維持グループG1に属する演出パターン群P1〜P5には、10回分の図柄組み合わせゲームの最終回(10回目)で実行させる演出(最終演出)の演出内容として演出A(アクションなし)が定められている。即ち、演出パターン群P1〜P5では、最終回に実行させる演出の演出内容として確変確定演出が定められていないので、演出パターン群P1〜P5における最終回に実行させる演出としては確変状態(特定遊技状態)ではないことを示唆する演出(非特定演出)が定められていることとなる。
図5(b)は、昇格確定グループG2の演出パターン群P6〜P10を示している。演出パターン群P6〜P10には、各10回分の図柄組み合わせゲームで実行させる演出として演出A〜演出Jの10種類の演出が対応付けられている。例えば、演出パターン群P6では、1回目の図柄組み合わせゲームに演出B(かもめ1羽)が、2回目の図柄組み合わせゲームに演出C(かもめ2羽)が、3回目の図柄組み合わせゲームに演出D(かもめ3羽)が、4回目の図柄組み合わせゲームに演出E(かもめ4羽)が対応付けられている。また、演出パターン群P6では、5回目、6回目、7回目及び8回目の図柄組み合わせゲームに演出A(アクションなし)が、9回目の図柄組み合わせに演出B(かもめ1羽)が、10回目の図柄組み合わせゲームに演出F(かもめ2羽と確変確定演出)が対応付けられている。昇格確定グループG2に属する演出パターン群P6〜P10には、10回分の図柄組み合わせゲームの最終回(10回目)で実行させる演出(最終演出)の演出内容として演出F〜演出J(確変確定演出を含むもの)が定められている。即ち、演出パターン群P6〜P10では、最終回に実行させる演出の演出内容として確変確定演出が定められている。
また、演出パターン群P1〜P10は、複数回の図柄組み合わせゲームを跨いで前記演出を連続させる連続演出を実行可能に構成されている。本実施形態では、「かもめ」の数を段階的に増加させる連続演出が実行されるように演出パターン群P1〜P10に前記演出を対応付けている。例えば、演出パターン群P6では、1回目〜4回目の図柄組み合わせゲームに、演出B、演出C、演出D、演出Eが順に対応付けられている。演出パターン群P6によれば、1回目の図柄組み合わせゲームで「かもめ」が1羽登場し、2回目の図柄組み合わせゲームで「かもめ」が2羽登場し、3回目の図柄組み合わせゲームで「かもめ」が3羽登場し、4回目の図柄組み合わせゲームで「かもめ」が4羽登場することとなる。即ち、1回目〜4回目の図柄組み合わせゲームでは、4回の図柄組み合わせゲームを跨いで「かもめ」の数が1羽、2羽、3羽、4羽と変化し、連続演出が実行されることとなる。
そして、昇格確定グループG2の演出パターン群P6〜P10は、連続演出中に確変確定演出を実行させるように前記演出が対応付けられている。詳しく言えば、演出パターン群P6では、9回目、10回目の図柄組み合わせゲームに演出B(かもめ1羽)、演出F(かもめ2羽と確変確定演出)が順に対応付けられている。演出パターン群P6によれば、9回目と10回目の2回の図柄組み合わせゲームを対象とする連続演出の最後(10回目の図柄組み合わせゲーム)で確変確定演出が実行されることとなる。また、演出パターン群P7では、8回目、9回目、10回目の図柄組み合わせゲームに演出B(かもめ1羽)、演出C(かもめ2羽)、演出G(かもめ3羽と確変確定演出)が順に対応付けられている。演出パターン群P7によれば、8回目〜10回目の3回の図柄組み合わせゲームを対象とする連続演出の最後(10回目の図柄組み合わせゲーム)で確変確定演出が実行されることとなる。
また、演出パターン群P8では、7回目、8回目、9回目、10回目の図柄組み合わせゲームに演出B(かもめ1羽)、演出C(かもめ2羽)、演出D(かもめ3羽)、演出F(かもめ4羽と確変確定演出)が順に対応付けられている。演出パターン群P8によれば、7回目〜10回目の4回の図柄組み合わせゲームを対象とする連続演出の最後(10回目の図柄組み合わせゲーム)で確変確定演出が実行されることとなる。また、演出パターン群P9では、6回目、7回目、8回目、9回目、10回目の図柄組み合わせゲームに演出B(かもめ1羽)、演出C(かもめ2羽)、演出D(かもめ3羽)、演出E(かもめ4羽)、演出I(かもめ5羽と確変確定演出)が順に対応付けられている。演出パターン群P9によれば、6回目〜10回目の5回の図柄組み合わせゲームを対象とする連続演出の最後(10回目の図柄組み合わせゲーム)で確変確定演出が実行されることとなる。
なお、演出パターン群P6〜P9では、前述した部位以外にも連続演出を実行させるように前記演出を対応付けている。例えば、演出パターン群P6の1回目〜4回目の図柄組み合わせゲーム、演出パターン群P7の2回目〜4回目の図柄組み合わせゲーム、演出パターン群P8の4回目と5回目の図柄組み合わせゲーム、及び演出パターン群P9の1回目と2回目の図柄組み合わせゲームでは、連続演出が実行される。これらの連続演出は、確変確定演出が実行されないまま終了する。即ち、これらの連続演出は、確変状態(特定遊技状態)ではないことを示唆する演出(非特定演出)として実行される。また、演出パターン群P10では、連続演出が実行されず、10回分の図柄組み合わせゲームの最終回(10回目)で確変確定演出がいきなり実行される。
一方、チャンスタイム維持グループG1の演出パターン群P1〜P5は、連続演出中に確変確定演出を実行させないように前記演出が対応付けられている。演出パターン群P1〜P5では、確変確定演出が実行されないまま連続演出が終了する。即ち、これらの連続演出は、確変状態(特定遊技状態)ではないことを示唆する演出(非特定演出)として実行される。
なお、演出パターン群P1〜P10には、前述のように連続演出を実行させるように前記演出が対応付けられている。この対応付けに際して本実施形態では、演出パターン群P9のように5回の図柄組み合わせゲームを跨ぐ連続演出の場合、該連続演出の対象となる最後の図柄組み合わせゲームにて確変確定演出が実行されるようになっている。即ち、5回の図柄組み合わせゲームを跨いで連続演出が実行されると、その時点で確変昇格が確定することとなる。一方で、演出パターン群P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8のように5回未満の図柄組み合わせゲームを跨ぐ連続演出の場合、該連続演出の対象となる最後の図柄組み合わせゲームでは、確変確定演出が実行されるときと実行されないときを設けている。確変昇格が確定となる図柄組み合わせゲームの回数(本実施形態では5回)は、始動保留球の上限数(本実施形態では4(所定回数))を超える数として設定されている。即ち、連続演出の対象となる図柄組み合わせゲームの回数が始動保留球の上限数「4」以下のときには、確変昇格がなされるか否かが見た目からは判断できない。
次に、図2に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、サブCPU32aと、ROM32bと、RAM32cとが設けられている。ROM32bには、可変表示器20の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、ROM32bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字などの画像データ)が記憶されている。また、RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32が実行する制御内容を説明する。
最初に主制御基板30(メインCPU30a)がメイン制御プログラムに基づき実行する制御内容を説明する。本実施形態では、以下の制御をメイン制御プログラムに基づきメインCPU30aが実行することにより、ゲーム内容選択手段及び計数手段として機能する。
メインCPU30aは、始動入賞口23に遊技球が入賞し、始動口センサSE1からの検知信号を入力すると、RAM30cに記憶(設定)されている始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)が予め定められた上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。この判定結果が肯定(上限数未満である)の場合、メインCPU30aは、保留記憶数を1加算(+1)し、書き換える。また、メインCPU30aは、大当り判定用乱数の値をRAM30cから読み出し、RAM30cの所定の格納領域に順次格納(記憶)する。保留記憶数は、保留中の図柄組み合わせゲームの回数を示すものである。なお、メインCPU30aは、図柄組み合わせゲームの開始時に保留記憶数を1減算(−1)し、書き換える。
また、メインCPU30aは、図柄組み合わせゲームの開始直前に、RAM30cに格納されている前記大当り判定用乱数の値とROM30bに記憶されている大当り判定値とを比較して大当りか否かを判定(大当り判定)する。メインCPU30aは、通常遊技状態又は時短状態の場合、大当りの当選確率を通常確率に設定して大当り判定を行い、確変状態の場合、大当りの当選確率を高確率に設定して大当り判定を行う。そして、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りを決定した場合)、大当り図柄を決定すると共に大当り演出用の変動パターンを決定する。大当り図柄は、大当りの図柄組み合わせを形成する図柄である。
一方で、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が否定の場合(はずれを決定した場合)、図柄組み合わせゲームにおいてリーチを形成するか否か(はずれリーチ演出を行うか否か)を判定(リーチ判定)する。リーチ判定の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、リーチ図柄を決定すると共にはずれリーチ演出用の変動パターンを決定する。リーチ図柄は、リーチを形成し、最終的にはずれとなるはずれの図柄組み合わせを形成する図柄である。例えば、左右図柄を同一種類の図柄としてリーチを形成する場合、リーチ図柄で形成されるはずれの図柄組み合わせは[121]や[515]となる。また、リーチ判定の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、はずれ図柄を決定すると共にはずれ演出用の変動パターンを決定する。はずれ図柄は、リーチを形成せずにはずれとなるはずれの図柄組み合わせを形成する図柄である。例えば、左右図柄を非同一種類の図柄としてリーチを形成しない場合、はずれ図柄で形成されるはずれの図柄組み合わせは[123]や[225]となる。
また、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が肯定の場合、大当り図柄と変動パターンの決定に加えて、前記確変判定(確変状態を付与するか否かの判定)を行う。メインCPU30aは、確変判定用乱数を用いて確変判定を行い、乱数抽選(抽出した確変判定用乱数の値と確変判定値とが一致するか否か)にて確変状態を付与するか否かを決定する。メインCPU30aは、確変判定の判定結果が肯定の場合(確変状態を付与する場合)、RAM30cに確変フラグを設定する。一方で、メインCPU30aは、確変判定の判定結果が否定の場合(時短状態を付与する場合)、RAM30cに時短フラグを設定する。なお、メインCPU30aは、確変状態の終了時に確変フラグをクリアし、時短状態の終了時に時短フラグをクリアする。
そして、図柄と変動パターンを決定したメインCPU30aは、所定の制御コマンドを統括制御基板31(統括CPU31a)に出力する。即ち、メインCPU30aは、図柄及び変動パターンを決定すると、変動パターンを指示すると共に変動開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力すると共に、各列の図柄を指示する図柄指定コマンドを出力する。また、メインCPU30aは、指示した変動パターンに基づく図柄組み合わせゲームの開始後、指示した変動パターンに定められている演出時間の経過時に、各列の図柄の停止(確定表示)を指示する全図柄停止コマンドを出力する。
また、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が肯定の場合、大当り演出用の変動パターンに基づく図柄組み合わせゲームの終了後、大当り遊技に係る制御を実行する(例えば、オープニング演出、ラウンド演出やエンディング演出の指示、大入賞口24の開閉)。そして、メインCPU30aは、大当り遊技状態の終了時(エンディング演出の指示後)、統括制御基板31(統括CPU31a)に特典付与コマンドを出力する。具体的に言えば、メインCPU30aは、RAM30cに確変フラグが設定されている場合には確変付与コマンドを出力する。一方で、メインCPU30aは、時短フラグが設定されている場合には時短付与コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、確変フラグが設定されている場合には確変状態を大当り遊技状態終了後に付与し、時短フラグが設定されている場合には時短状態を大当り遊技状態終了後に付与する。チャンスタイムは、確変状態又は時短状態が付与されると同時に開始する。
チャンスタイムを開始させたメインCPU30aは、図柄組み合わせゲームが行われる毎に該ゲームの回数として第1の回数と第2の回数を計数する。第1の回数は、チャンスタイム中の図柄組み合わせゲームの実行回数に対応する。そして、メインCPU30aは、確変状態の場合には第1の回数が確変状態の終了契機となる回数(10000回)に達したことを契機に確変状態を終了させる。また、メインCPU30aは、時短状態の場合には第1の回数が時短状態の終了契機となる回数(100回)に達したことを契機に時短状態を終了させる。なお、メインCPU30aは、第1の回数が100回に達すると、時短状態の終了と共にチャンスタイムを終了させる。
第2の回数は、演出パターン群P1〜P10が決定されてから行われる図柄組み合わせゲームの回数に対応する。この第2の回数に基づきメインCPU30aは、計数した第2の回数が10回に達した際の大当り判定の判定結果が否定の場合、はずれリーチ演出用の変動パターンを強制的に選択決定する。この決定により、演出パターン群P1〜P10に定められる演出のうち、10回目の図柄組み合わせゲームに伴わせて実行される演出は、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づく図柄組み合わせゲームで実行されることとなる。そして、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンを選択決定すると、第2の回数をリセット(零クリア)し、第2の回数を再び計数する。なお、メインCPU30aは、第2の回数が10回に達した場合に限らず、リーチ判定を肯定判定してはずれリーチ演出用の変動パターンを選択決定した時には第2の回数をリセットする。
次に統括制御基板31(統括CPU31a)が統括制御プログラムに基づき実行する制御内容を説明する。本実施形態では、以下の制御を統括制御プログラムに基づき統括CPU31aが実行することにより、演出パターン群選択手段、ゲーム数決定手段、ゲーム数計数手段、ゲーム数判定手段及び演出制御手段として機能する。
統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを各制御基板32〜33に出力する。統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力する毎に、チャンスタイム中の図柄組み合わせゲームの実行回数を計数する。また、統括CPU31aは、図柄指定コマンドと全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板32に出力する。
そして、統括CPU31aは、特典付与コマンド(確変付与コマンド又は時短付与コマンド)を入力すると、該コマンドの種類に応じて以下に説明する選択条件に従ってチャンスタイム維持グループG1又は昇格確定グループG2の中から1つの演出パターン群を選択決定する。統括CPU31aは、各演出パターン群P1〜P10に10回分の図柄組み合わせゲームで実行させる演出の演出内容が定められていることから、原則10回の図柄組み合わせゲームが行われる毎に新たな演出パターン群を選択決定する。また、統括CPU31aは、はずれリーチ演出用の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを入力する毎に、次の図柄組み合わせゲームの開始時に新たな演出パターン群を選択決定する。本実施形態において統括CPU31aは、10回の図柄組み合わせゲームが行われた時又は10回の図柄組み合わせゲームが行われる前にリーチ判定が肯定判定された時にはずれリーチ演出用の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを入力し、新たな演出パターン群を選択決定する。なお、統括CPU31aは、乱数を用いてランダムに演出パターン群を選択決定する。この構成により、演出パターン群は、10回の図柄組み合わせゲームが行われる毎に切り替わるだけでなく、リーチ判定が肯定判定されたランダムなタイミングで切り替わることになる。従って、演出パターン群に基づき実行される演出(確変確定演出や連続演出)の実行態様が多様化される。また、チャンスタイムの期間(本実施形態では最大100回)は、演出パターン群P1〜P10に定められる図柄組み合わせゲームの回数よりも多い回数に設定されるので、チャンスタイム中に統括CPU31aは、演出パターン群P1〜P10を複数回選択決定することとなる。
また、統括CPU31aは、確変付与コマンドを入力した場合、最初にチャンスタイム中に行われる図柄組み合わせゲームにおいて何ゲーム以降の図柄組み合わせゲームにて確変確定演出を実行させるかを決定する。本実施形態では、「10回」「20回」「30回」「50回」「70回」の中から1つの回数(以下、「演出実行回数」と示す)を乱数によりランダムに決定する。
演出実行回数を決定した統括CPU31aは、演出パターン群の決定時に計数している実行回数が決定した演出実行回数に達したか否かを判定し、その判定結果に応じてチャンスタイム維持グループG1又は昇格確定グループG2の中から1つの演出パターン群を決定する。具体的に言えば、統括CPU31aは、前記判定結果が肯定の場合、昇格確定グループG2の中から演出パターン群を決定し、前記判定結果が否定の場合、チャンスタイム維持グループG1の中から演出パターン群を決定する。この構成により、統括CPU31aは、確変付与コマンドを入力した場合、チャンスタイム中に少なくとも1回は、昇格確定グループG2の中から演出パターン群を選択決定することとなる。
一方、統括CPU31aは、時短付与コマンドを入力した場合、チャンスタイム中、チャンスタイム維持グループG1の中から1つの演出パターン群を選択決定する。即ち、統括CPU31aは、常にチャンスタイム維持グループG1の中から演出パターン群を選択決定し、昇格確定グループG2の中からは演出パターン群を選択決定しない。この構成により、時短状態が付与されている場合には、確変確定演出が実行されないことになる。
演出パターン群を選択決定した統括CPU31aは、演出パターン群に従って図柄組み合わせゲームに伴わせて実行させる演出種(演出A〜演出J)を指示する演出パターン指定コマンドを表示制御基板32(サブCPU32a)に出力する。演出パターン指定コマンドの出力により統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームにおいて前記演出(演出A〜演出J)を実行させる演出制御手段として機能する。
なお、統括CPU31aは、はずれリーチ演出用の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを入力した場合、計数している実行回数が決定した演出実行回数に達したか否かを判定する。そして、この判定結果が肯定の場合、統括CPU31aは、現在選択している演出パターン群に定められている演出の演出内容に関係なく確変確定演出を指示する演出パターン指定コマンドを表示制御基板32(サブCPU32a)に出力する。このとき、統括CPU31aは、前回の図柄組み合わせゲームにて実行された演出の演出内容を参照しつつ、連続演出の連続性を崩さない演出を演出F〜演出Jの中から選択し、演出パターン指定コマンドを出力する。例えば、演出パターン群P8を選択決定し、6回目の図柄組み合わせゲームがはずれリーチ演出用の変動パターンに基づき行われる場合、統括CPU31aは、前回の図柄組み合わせゲームで演出C(かもめ2羽)が実行されているので、連続性を崩さないように演出G(かもめ3羽と確変確定演出)を選択して指示する。この場合、3回の図柄組み合わせゲームを跨ぐ連続演出の最後で確変確定演出が実行されることとなる。なお、統括CPU31aは、はずれリーチ演出用の変動パターンを指示する変動パターン指定コマンドを入力した時、前回の図柄組み合わせゲームで演出Aが実行されている場合又は選択決定した演出パターン群に基づく最初(1回目)の図柄組み合わせゲームである場合、実行させる演出として演出Jを選択して指示する。演出Jが選択された場合、連続演出(かもめの登場)が実行されることなく、いきなり確変確定演出が実行されることとなる。
次に表示制御基板32(サブCPU32a)が表示制御プログラムに基づき実行する制御内容を説明する。本実施形態では、以下の制御を表示制御プログラムに基づきサブCPU32aが実行することにより演出制御手段として機能する。
サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドに対応するゲーム内容で表示演出を実行させるように可変表示器20を制御する。この制御により、可変表示器20では、図柄組み合わせゲームが表示演出で行われる。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、図柄指定コマンドで指定された図柄を確定表示させて図柄組み合わせゲームを終了させる。
また、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドと共に演出パターン指定コマンドを入力すると、演出パターン指定コマンドに対応する演出内容で表示演出を実行させるように可変表示器20を制御する。例えば、サブCPU32aは、演出Bが指示されている場合、可変表示器20にかもめを1羽画像表示させる。また、サブCPU32aは、演出Hが指示されている場合、可変表示器20にかもめを4羽画像表示させると共に、文字プレート40(「確変昇格」)を釣り上げる様子を画像表示させて確変確定演出を実行させる。また、サブCPU32aは、演出Aが指示されている場合、演出を実行させないと共に可変表示器20の背景画像を図3(a)の状態に戻す。この制御により、前回の図柄組み合わせゲームで可変表示器20にかもめの画像が表示されている場合には該画像が消える。
以下、チャンスタイム中に演出(演出A〜演出J)が実行される態様を図6〜図8に従って説明する。
図6には、チャンスタイムの流れの一例を示している。図7は、演出パターン群P2にて演出が実行される態様を示し、図8は、演出パターン群P7にて演出が実行される態様を示している。また、図6に示すチャンスタイムの流れでは、演出パターン群P7が選択決定されることから、その前提として確変判定が肯定判定されているものとする。また、図7及び図8では、図柄組み合わせゲームにて表示される図柄(及び図柄組み合わせ)の画像を省略している。また、図7では、5回目と6回目の図柄組み合わせゲームを省略し、図8では、6回目と7回目の図柄組み合わせゲームを省略している。
最初に図6(a)、図7及び図8に基づき演出が実行される態様を説明する。
図6(a)は、演出実行回数として「30回」が決定された場合のチャンスタイムの流れを示している。なお、図6(a)では、説明の便宜上、10回の図柄組み合わせゲームが行われる毎に、演出パターン群P2→演出パターン群P1→演出パターン群P5→演出パターン群P7の順に演出パターン群が選択決定されるものとして説明する。
大当り遊技状態終了後にチャンスタイムが開始した場合には、演出パターン群が選択決定され、該演出パターン群に基づき演出が実行される。図6(a)の場合には、演出実行回数として「30回」が決定されているので、図柄組み合わせゲームの実行回数が30回に達する迄の間、チャンスタイム維持グループG1の演出パターン群P1〜P5の中から演出パターン群が選択決定される。
演出パターン群P2が選択決定された場合、1回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P2に演出Bが定められていることから、可変表示器20に図柄組み合わせゲームの開始後、所定時間の経過時に「かもめ」が1羽画像表示される(図7(a))。可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの終了後も1羽のかもめが継続表示される。続いて、2回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P2に演出Cが定められている。このため、可変表示器20には、図柄組み合わせゲームの開始後、所定時間の経過時に「かもめ」が1羽増えて2羽画像表示される(図7(b))。この状態において、かもめの数が増加し、連続演出となる。可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの終了後も2羽のかもめが継続表示される。
続いて、3回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P2に演出Aが定められている。このため、可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの開始と同時に2羽の「かもめ」が画面上から消え、「海釣りの様子」のみが表示される(図7(c))。続いて、4回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P2に演出Aが定められていることから、可変表示器20では、かもめが登場せず、3回目の図柄組み合わせゲームと同様に「海釣りの様子」のみが表示される(図7(d))。以降、可変表示器20に「海釣りの様子」のみが表示された状態は、5回目の図柄組み合わせゲームから7回目の図柄組み合わせゲームまで継続される。図7(e)は、7回目の図柄組み合わせゲームの可変表示器20を示している。
そして、8回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P2に演出Bが定められている。このため、可変表示器20には、図柄組み合わせゲームの開始後、所定時間の経過時に「かもめ」が1羽画像表示される(図7(f))。可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの終了後も1羽のかもめが継続表示される。続いて、9回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P2に演出Cが定められている。このため、可変表示器20には、図柄組み合わせゲームの開始後、所定時間の経過時に「かもめ」が1羽増えて2羽画像表示される(図7(g))。この状態において、かもめの数が増加し、連続演出となる。可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの終了後も2羽のかもめが継続表示される。
そして、10回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P2に演出Aが定められている。このため、可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの開始と同時に2羽の「かもめ」が画面上から消え、「海釣りの様子」のみが表示される(図7(h))。演出パターン群P2では、最終回の図柄組み合わせゲームとなる10回目の図柄組み合わせゲームで確変確定演出が実行されなかったことになる。なお、10回目の図柄組み合わせゲームは、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づき行われるため、可変表示器20では、リーチが形成された後にリーチ演出が行われる。
前述のように10回の図柄組み合わせゲームが行われると、新たに演出パターン群が選択決定される。このとき、演出パターン群は、図柄組み合わせゲームの実行回数(この段階では10回)が演出実行回数に達していないので、チャンスタイム維持グループG1の中から選択決定される。図6(a)に示すように演出パターン群P1が選択決定された場合には、演出パターン群P1に基づき10回の図柄組み合わせゲームで演出が実行される。そして、演出パターン群P1に基づき10回の図柄組み合わせゲームが行われると、新たに演出パターン群が選択決定される。このとき、演出パターン群は、図柄組み合わせゲームの実行回数(この段階では20回)が演出実行回数に達していないので、チャンスタイム維持グループG1の中から選択決定される。図6(a)に示すように演出パターン群P5が選択決定された場合には、演出パターン群P5に基づき10回の図柄組み合わせゲームで演出が実行される。そして、演出パターン群P5に基づき10回の図柄組み合わせゲームが行われると、新たに演出パターン群が選択される。このとき、演出パターン群は、図柄組み合わせゲームの実行回数(この段階では30回)が演出実行回数に達しているので、昇格確定グループG2の中から選択決定される。
図6(a)に示すように演出パターン群P7が選択決定された場合には、演出パターン群P7に基づき10回の図柄組み合わせゲームで演出が実行される。即ち、1回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P7に演出Aが定められている。このため、可変表示器20では、「海釣りの様子」のみが表示される(図8(a))。続いて、2回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P7に演出Bが定められている。このため、可変表示器20には、図柄組み合わせゲームの開始後、所定時間の経過時に「かもめ」が1羽画像表示される(図8(b))。可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの終了後も1羽のかもめが継続表示される。続いて、3回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P7に演出Cが定められている。このため、可変表示器20には、図柄組み合わせゲームの開始後、所定時間の経過時に「かもめ」が1羽増えて2羽画像表示される(図8(c))。この状態において、かもめの数が増加し、連続演出となる。可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの終了後も2羽のかもめが継続表示される。
続いて、4回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P7に演出Dが定められている。このため、可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの開始後、所定時間の経過時に「かもめ」が1羽増えて3羽画像表示される(図8(d))。この状態において、かもめの数がさらに増加し、連続演出が継続される。可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの終了後も3羽のかもめが継続表示される。続いて、5回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P7に演出Aが定められている。このため、可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの開始と同時に3羽の「かもめ」が画面上から消え、「海釣りの様子」のみが表示される(図8(e))。以降、可変表示器20に「海釣りの様子」のみが表示された状態は、6回目と7回目の図柄組み合わせゲームまで継続される。
そして、8回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P7に演出Bが定められている。このため、可変表示器20には、図柄組み合わせゲームの開始後、所定時間の経過時に「かもめ」が1羽画像表示される(図8(f))。可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの終了後も1羽のかもめが継続表示される。続いて、9回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P7に演出Cが定められている。このため、可変表示器20には、図柄組み合わせゲームの開始後、所定時間の経過時に「かもめ」が1羽増えて2羽画像表示される(図8(g))。この状態において、かもめの数が増加し、連続演出となる。可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの終了後も2羽のかもめが継続表示される。
そして、10回目の図柄組み合わせゲームでは、演出パターン群P7に演出Gが定められている。このため、可変表示器20では、図柄組み合わせゲームの開始後、所定時間の経過時に「かもめ」が1羽増えて3羽画像表示される(図8(h))。さらに、可変表示器20では、文字プレート40(「確変昇格」)が釣り上げられ、確変確定演出が実行される。この確変確定演出の出現により、遊技者は、確変状態であることを認識できる。演出パターン群P7では、最終回の図柄組み合わせゲームとなる10回目の図柄組み合わせゲームで確変確定演出が実行されたことになる。また、演出パターン群P7では、8回目、9回目及び10回目の3回の図柄組み合わせゲームを跨ぐ連続演出にて確変確定演出が実行されたことになる。なお、10回目の図柄組み合わせゲームは、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づき行われるため、可変表示器20では、リーチが形成された後にリーチ演出が行われる。
図6(b)には、10回の図柄組み合わせゲームが行われる前にはずれリーチ演出が行われる場合のチャンスタイムの流れを示している。図6(b)は、演出実行回数として「30回」が決定された場合のチャンスタイムの流れを示している。以下、図6(a)で設明したチャンスタイムの流れと相違する点を中心に説明する。
図6(b)では、演出パターン群P1に基づく5回目の図柄組み合わせゲームではずれリーチ演出が行われる。この図柄組み合わせゲームは、前記実行回数において「15回」に相当するゲームとなる。この場合、5回目の図柄組み合わせゲームの終了後、次の図柄組み合わせゲームの開始時に演出パターン群が新たに選択決定される。このとき、演出パターン群は、図柄組み合わせゲームの実行回数(この段階では15回)が演出実行回数に達していないので、チャンスタイム維持グループG1の中から選択決定される。図6(b)に示すように演出パターン群P5が選択決定された場合には、演出パターン群P5に基づき10回の図柄組み合わせゲームで演出が実行される。
そして、演出パターン群P5に基づき10回の図柄組み合わせゲームが行われると、新たに演出パターン群が選択決定される。このとき、演出パターン群は、図柄組み合わせゲームの実行回数(この段階では25回)が演出実行回数に達していないので、チャンスタイム維持グループG1の中から選択決定される。図6(b)に示すように演出パターン群P3が選択決定された場合には、演出パターン群P3に基づき10回の図柄組み合わせゲームで演出が実行される。そして、演出パターン群P3に基づき10回の図柄組み合わせゲームが行われると、新たに演出パターン群が選択される。このとき、演出パターン群は、図柄組み合わせゲームの実行回数(この段階では35回)が演出実行回数に達しているので、昇格確定グループG2の中から選択決定される。
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)大当り遊技状態終了後に遊技状態(確率変動状態が付与されているのか否か)を秘匿するチャンスタイムを設け、そのチャンスタイム中に確変確定演出を実行させるようにしたので、大当り遊技状態終了後も確率変動状態が付与されているかもしれないという期待感を遊技者に抱かせることができる。従って、大当り遊技状態終了後における遊技者の遊技に対する興趣を持続させることができる。
(2)また、チャンスタイム中の図柄組み合わせゲームで実行させる演出を演出パターン群P1〜P10としてまとめ、複数回分の図柄組み合わせゲームの演出を一度に選択決定するようにしたので、図柄組み合わせゲーム毎に実行させる演出の演出内容を選択決定する場合に比して制御負担を軽減させることができる。そして、演出パターン群P1〜P10をチャンスタイム維持グループG1と昇格確定グループG2に分類し、確変判定の判定結果が肯定の場合にはチャンスタイム中に少なくとも1回は昇格確定グループの中から演出パターン群P6〜P10を選択する。このため、チャンスタイム中のどこかで必ず確変確定演出を実行させることができ、確率変動状態であることを遊技者に対して報知することができる。
(3)チャンスタイム維持グループG1又は昇格確定グループG2の何れのグループに属する演出パターン群P1〜P10を選択決定しても、最終回の図柄組み合わせゲームでははずれリーチ演出用(特定のゲーム内容)の変動パターンを選択決定する。このため、複数回の図柄組み合わせゲームが行われる毎に確変確定演出が出現するチャンスを作り出すことができる。従って、チャンスタイム中、定期的に確率変動状態が付与されているかもしれないという期待感を遊技者に抱かせることができる。
(4)はずれリーチ演出用の変動パターンが選択決定された場合に、メインCPU30aが第2の回数の計数結果をリセットし、統括CPU31aが新たな演出パターン群P1〜P10を選択決定するようにした。このため、複数回分の図柄組み合わせゲームが行われなくても確変確定演出が出現するチャンスを遊技者に与えることができる。即ち、確変確定演出のチャンスが到来するタイミングをランダムにすることができる。従って、チャンスタイム中に任意のタイミングで確変確定演出が出現するという印象を遊技者に与え、確変確定演出が出現することへの期待を何時でも持たせることができる。
(5)確変状態が付与される場合に、何ゲーム以降の図柄組み合わせゲームにて確変確定演出を実行させるか決定することにより、大当り遊技状態が生起される毎に該大当り遊技状態終了後に確変確定演出が出現するタイミングを異ならせることができる。そして、如何なるタイミングで確変確定演出が実行されるかは、遊技者の運次第であり、大当り遊技状態終了後、どのタイミングで確変確定演出が出現するのかという興味を遊技者に抱かせることができる。また、決定したゲーム数に合わせて演出パターン群P1〜P10を選択決定するので、確変確定演出の実行タイミングを変化させつつも、決定したゲーム数に近いところで確実に確変確定演出を実行させることができる。
(6)はずれリーチ演出用の変動パターンが決定された際、前記ゲーム数に達している場合には演出パターン群P1〜P10に定められた演出の演出内容に関係なく確変確定演出を実行させるようにした。このため、決定したゲーム数に近いところでより確実に確変確定演出を実行させることができる。また、確変確定演出が実行されるタイミングが必要以上に間延びしてしまうことを回避できる。
(7)チャンスタイムとして設定される図柄組み合わせゲームの回数よりも演出パターン群P1〜P10に定められる図柄組み合わせゲームの回数を小さくした。このため、チャンスタイム中に演出パターン群P1〜P10が選択決定される回数を増やすことができる。従って、チャンスタイム中に選択決定された演出パターン群P1〜P10に基づく演出の実行態様を多様化することができる。
(8)確変判定の判定結果が否定である場合には、通常遊技状態よりも遊技者に有利となる時短状態が付与されるので、チャンスタイム中、確変状態又は時短状態の何れの有利な遊技状態が付与されているのか遊技者に興味を持たせることができる。
(9)また、本実施形態のパチンコ機10では、チャンスタイム中であって確変確定演出が実行される前に大当り判定が肯定判定された場合(大当りとなった場合)、確変確定演出が実行されることなく大当り遊技状態が付与される。このため、遊技者に、大当り遊技状態が確変状態中又は時短状態中の何れの遊技状態中に付与されたのかという点に興味を抱かせることができる。
(10)チャンスタイム中に連続演出を実行させ、該連続演出の最後で確変確定演出を実行させるようにしたので、連続演出が出現した場合には、確変状態であることが報知される可能性を付与し得る。従って、複数回の図柄組み合わせゲームを跨いで確変状態への期待感を遊技者に抱かせることができる。即ち、連続演出を契機に確変確定演出を出現させるので、連続演出中、確変状態への期待感を抱かせ、遊技者の興趣を効果的に高めることができる。
(11)連続演出の対象となる図柄組み合わせゲームの回数が所定回数(本実施形態では4)を超えた場合に確変確定演出を実行させるようにしたので、連続演出の回数に応じて確変状態への期待感を段階的に高めさせることができる。
(12)連続演出の対象となる図柄組み合わせゲームの回数が所定回数(本実施形態では4)以下の場合には、確変確定演出を実行させるか又は確変確定演出を実行させないようにした。このため、確変確定演出は、前記回数が所定回数以下の場合であっても出現する可能性がある。従って、連続演出の出現時点から確変状態への期待感を抱かせることができる。即ち、連続演出の対象となる図柄組み合わせゲームの回数に関係なく、確変状態への期待感を抱かせることができる。
(13)前記所定回数を、始動保留球の上限数(本実施形態では4)に相当する数に設定した。従来から行われている連続演出は、その連続演出が開始されたときの保留記憶数を対象に行うものであるのに対して、前記実施形態では保留記憶数を超えて連続演出が実行されるので、従来の連続演出とは異なる連続演出を実現でき、興趣の高い演出を提供することができる。
(14)大当り遊技状態終了後に時短状態が付与されている場合であっても、チャンスタイム中に連続演出を実行させるので、チャンスタイムの間、確変状態への期待感を遊技者に抱かせることができる。
(15)確変状態と時短状態は、大当り判定が肯定判定される割合(大当りの当選確率)のみが異なるので、見た目上、何れの遊技状態が付与されているのかは判断することができない。従って、チャンスタイム中は、付与されている遊技状態を確実に秘匿させることができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・実施形態において、チャンスタイム中は、開閉羽根22の開放時間の延長に代えて1回の普通図柄変動ゲームでの当選によって開閉羽根22を開放させる回数を増加させても良い。この場合、確変状態のときには大当りの当選確率が高確率に変動し、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されると共に開閉羽根22の開放回数が増加することとなる。その一方で、時短状態のときには大当りの当選確率を通常確率とし、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されると共に開閉羽根22の開放回数が増加することとなる。また、チャンスタイム中は、普通図柄変動ゲームの変動時間の短縮のみとしても良い。すなわち、確変状態と変動時間短縮状態は、大当りの当選確率(大当り判定が肯定判定される割合)のみを異ならせた遊技状態とすれば、その他の付与される状態は変更しても良い。
・実施形態において、確変確定演出を実行させる演出実行回数(ゲーム数)の種類は変更しても良い。例えば、2種類、3種類又は6種類としても良い。また、演出実行回数は、一定数としても良い。
・実施形態において、最終回の図柄組み合わせゲームのゲーム内容を変更しても良い。例えば、はずれリーチ演出用の変動パターンの中でも、特定のキャラクタが出現するものなどに変更しても良い。
・実施形態において、演出パターン群の種類を変更しても良い。例えば、5種類、8種類、15種類などに変更しても良い。また、チャンスタイム維持グループG1の演出パターン群の数と昇格確定グループG2の演出パターン群の数を異ならせても良い。また、演出パターン群に定められる演出の演出内容は、表示演出に代えて発光演出又は音声演出の演出内容でも良いし。これらの演出を組み合わせた演出内容でも良い。
・実施形態において、演出パターン群に定められる演出の対応付けを変更しても良い。例えば、演出パターン群P1において、4回目の図柄組み合わせゲームで実行させる演出を演出Cとしても良い。なお、チャンスタイム維持グループG1の演出パターン群では、連続演出が所定回数を超える図柄組み合わせゲームを跨がないように演出を対応付ければ、その対応付けは実施形態に限定されない。
・実施形態において、演出パターン群に定められる図柄組み合わせゲームの回数は変更しても良い。例えば、5回分や20回分の図柄組み合わせゲームで実行させる演出の演出内容を定めても良い。なお、チャンスタイム中に演出パターン群を選択する機会を増やすためには、チャンスタイムの期間となる図柄組み合わせゲームの回数よりも演出パターン群に定められる図柄組み合わせゲームの回数を小さく設定し、両回数の間にある程度の差を設けることが好ましい。
・実施形態において、確変昇格が確定することとなる連続演出の回数(所定回数を超える回数)を変更しても良い。例えば、5回を超えた場合に確変昇格を確定させるようにしても良い。
・実施形態において、演出パターン群に定められる演出の演出内容は変更しても良い。例えば、登場させるキャラクタを変更しても良い。また、確変確定演出の演出内容を変更しても良い。
・実施形態において、確変状態が付与されている場合にチャンスタイムの終了時点で確変確定演出が実行済みであるか否かを判定する手段(実行判定手段)を設けても良い。そして、前記判定の判定結果が否定(実行済みではない)の場合、チャンスタイムが終了する図柄組み合わせゲームにて強制的に確変確定演出を実行させても良い。この構成によれば、確変判定の判定結果が肯定である場合には、チャンスタイム中に確実に確変確定演出を実行させることができる。また、確率変動状態が付与されているにも拘わらず、その遊技状態が遊技者に秘匿され続けることを回避できる。
・実施形態において、チャンスタイムの期間を変更しても良い。例えば、50回や150回に変更しても良い。この場合、前記実施形態のように時短状態が付与されるパチンコ機10では、時短付与回数とチャンスタイムの期間が一致していることが好ましい。
・実施形態において、チャンスタイム中、チャンスタイムであることを示す情報(例えば、「チャンスタイム」の文字)を可変表示器20に表示しても良い。
・実施形態において、確変確定演出の実行後、確変状態であることを示す情報(例えば、「確変」の文字や「確変」に対応する背景画像)を可変表示器20に表示しても良い。
次に、前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)秘匿期間は、該秘匿期間中に行われる前記図柄変動ゲームの実行回数で設定され、該実行回数には前記秘匿期間の終了契機となる最大実行回数が定められており、前記確変判定の判定結果が肯定である場合に、前記最大実行回数に達した時点において前記特定演出が実行済みであるか否かを判定する実行判定手段をさらに備え、前記実行判定手段の判定結果が否定である場合、前記ゲーム内容選択手段は前記特定のゲーム内容を選択決定する一方で、前記演出制御手段は前記特定演出を実行させることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
(ロ)秘匿期間は、該秘匿期間中に行われる前記図柄変動ゲームの実行回数で設定され、該実行回数には前記秘匿期間の終了契機となる最大実行回数が定められており、前記演出パターン群に対応付けられた前記図柄変動ゲームの回数は、前記最大実行回数よりも小さいことを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の遊技機。
G1…チャンスタイム維持グループ、G2…昇格確定グループ、P1〜P10…演出パターン群、10…パチンコ遊技機、30…主制御基板、30a…メインCPU、31…統括制御基板、31a…統括CPU、32…表示制御基板、32a…サブCPU。