JP2006103548A - 液圧ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 追加のバルブを設定せずにフェール時に複数のホイルシリンダにマスタシリンダ圧を付与できる液圧ブレーキ制御装置の提供。
【解決手段】 本発明は、マスタシリンダ16と、マスタシリンダとは別の液圧発生機構46と、マスタシリンダとホイルシリンダ38,30との間の連通路36,28の導通及び遮断を切り換える切換弁34,26とを備え、前記液圧発生機構を液圧源としてホイルシリンダ圧が制御される動圧供給状態と、マスタシリンダを液圧源としてホイルシリンダ圧が制御される静圧供給状態とを選択的に実現し得る液圧ブレーキ制御装置であって、各ホイルシリンダに対して1つずつ減圧弁76,78,74,80が設けられ、前記連通路の前記切換弁よりも下流側に、一のホイルシリンダに係る減圧弁76,74の上流側が接続されると共に、他のホイルシリンダに係る減圧弁78,80の下流側が接続されることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液圧ブレーキ制御装置に係り、特に、マスタシリンダと高圧源とを選択的に液圧源として用いる液圧ブレーキ制御装置に関する。
従来から、マスタシリンダと高圧源とを選択的に液圧源として用いる液圧ブレーキ制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。上記従来の装置は、高圧源とホイルシリンダとの間に、高圧源の発する液圧をブレーキ操作量に応じた適当な液圧に減圧してホイルシリンダに供給するリニア制御弁を備えている。また、上記従来の装置は、マスタシリンダとホイルシリンダとの間を遮断する遮断弁を備えている。従って、上記従来の装置によれば、遮断弁が閉弁された状態では、高圧源を液圧源としてリニア制御弁によりホイルシリンダ圧を制御することができる。以下、この制御状態を動圧供給状態と称す。また、遮断弁が開弁された状態では、リニア制御弁を閉じることで、マスタシリンダを液圧源としてホイルシリンダ圧を制御することができる。以下、この制御状態を静圧供給状態と称す。
この種の液圧ブレーキ制御装置では、システム異常時などのフェール時に静圧供給状態が形成され、フェールセーフ機能が実現される。しかしながら、液圧回路の構成上、マスタシリンダに全てのホイルシリンダが連通するわけでないので、かかる静圧供給状態では、マスタシリンダに連通するホイルシリンダに対してのみマスタシリンダ圧が付与されることになる。
これに対して、マスタシリンダとホイルシリンダとの間の連通路に他のホイルシリンダを新たなバルブを介して接続する技術が知られている(例えば、特許文献2、3参照)。例えば特許文献2では、前側の両輪に係るホイルシリンダがバルブを介して連通可能に構成されている。これら従来技術によれば、フェール時に複数のホイルシリンダに対してマスタシリンダ圧を付与できるので、優れたフェールセーフ機能を実現することができる。
特開平5−39025号公報 特開2001−180469号公報(第15図) 特開平8−26099号公報
しかしながら、上述の従来技術では、静圧供給状態で複数の車輪に係るホイルシリンダにマスタシリンダ圧を付与するために、上述のように追加のバルブを必要とするので、搭載スペースやコスト面から不利である。
そこで、本発明は、追加のバルブを設定することなく静圧供給状態で複数のホイルシリンダにマスタシリンダ圧を付与することができ、フェール時に優れたフェールセーフ機能を実現することができる液圧ブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一局面によれば、マスタシリンダと、マスタシリンダとは別の液圧発生機構と、マスタシリンダとホイルシリンダとの間の連通路の導通及び遮断を切り換える切換弁とを備え、前記液圧発生機構を液圧源としてホイルシリンダ圧が制御される動圧供給状態と、マスタシリンダを液圧源としてホイルシリンダ圧が制御される静圧供給状態とを選択的に実現し得る液圧ブレーキ制御装置であって、
各ホイルシリンダに対して1つずつ減圧弁が設けられ、
前記連通路の前記切換弁よりも下流側に、一のホイルシリンダに係る減圧弁の上流側が接続されると共に、他のホイルシリンダに係る減圧弁の下流側が接続されることを特徴とする液圧ブレーキ制御装置が提供される。
本局面において、上流側が前記連通路に接続される前記減圧弁は、常態が閉の常閉弁であり、下流側が前記連通路に接続される前記減圧弁は、常態が開の常開弁であってよい。また、上流側が前記連通路に接続される前記減圧弁は前輪に係る減圧弁であり、下流側が前記連通路に接続される前記減圧弁は後輪に係る減圧弁であってよい。また、4輪を有する車両に搭載される液圧ブレーキ制御装置の場合、上流側が前記連通路に接続される前記減圧弁に係る車輪と、下流側が前記連通路に接続される前記減圧弁に係る車輪との対は、左右同一側の車輪同士の対、前後同一側の車輪同士の対、若しくは、左右前後逆側の車輪同士の対であってよい。
本発明によれば、追加のバルブを設定することなく静圧供給状態で複数のホイルシリンダにマスタシリンダ圧を付与することができ、フェール時に優れたフェールセーフ機能を実現することができる液圧ブレーキ制御装置を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は本発明の一実施例による液圧ブレーキ制御装置のシステム構成図を示す。
本実施例の液圧ブレーキ制御装置は、電子制御ユニット(以下、ECUと称す)10により制御される。ECU10は、マイクロコンピューターで構成され、CPU、ROM、RAM、I/O等を備えている。
車室内に設けられるブレーキペダル12の近傍には、ストロークセンサ14が配設されている。ストロークセンサ14は、ブレーキペダル12のペダルストローク量に応じた信号をECU10に向けて出力する。
ブレーキペダル12には、マスタシリンダ16が連結されている。マスタシリンダ16はその内部に2つの液圧室16a、16bを備えている。液圧室16a、16bには、ブレーキ踏力に応じたマスタシリンダ圧PM/C が発生する。マスタシリンダ16の上部にはリザーバタンク18が配設されている。リザーバタンク18にはブレーキフルードが貯留されている。マスタシリンダ16の液圧室16a、16bとリザーバタンク18とは、ブレーキペダル12の踏み込みが解除されている場合に導通状態となる。
マスタシリンダ16の液圧室16a、16bには、それぞれ、第1マスタ通路20及び第2マスタ通路21が連通している。第1マスタ通路20には、その内部の液圧、すなわち、液圧室16aに発生するマスタシリンダ圧PM/C に応じた信号を出力するマスタ圧センサ22が配設されている。同様に、第2マスタ通路21には、その内部の液圧、すなわち、液圧室16bに発生するマスタシリンダ圧PM/C に応じた信号を出力するマスタ圧センサ24が配設されている。マスタ圧センサ22及び24の出力信号はECU10に供給される。
ECU10には、上記の如く、ストロークセンサ14からペダルストロークを示す信号が供給され、また、マスタ圧センサ22及び24からマスタシリンダ圧PM/C を示す2つの信号が供給される。ECU10は、これらの信号から多数決の原理でブレーキ操作量を決定する。従って、本実施例によれば、ストロークセンサ14及びマスタ圧センサ22、24の一部に異常が生じた場合にも、ブレーキ操作量を適正に検出することができる。
第1マスタ通路20は、マスタカット弁26を介して、左前ホイルシリンダ通路28に接続されている。マスタカット弁26は、常態で第1マスタ通路20と左前ホイルシリンダ通路28とを導通状態とし、ECU10からオン信号を供給されることにより、これらの通路を遮断状態とする常開の電磁開閉弁である。左前ホイルシリンダ通路28は左前輪FLのホイルシリンダ30に連通している。また、左前ホイルシリンダ通路28には、その内部の液圧、すなわち、左前輪のホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を出力するホイルシリンダ圧センサ32が配設されている。
同様に、第2マスタ通路21は、マスタカット弁34を介して、右前ホイルシリンダ通路36に接続されている。マスタカット弁34は、常態で第2マスタ通路21と右前ホイルシリンダ通路36とを導通状態とし、ECU10からオン信号を供給されることにより、これらの通路を遮断状態とする常開の電磁開閉弁である。右前ホイルシリンダ通路36は右前輪FRのホイルシリンダ38に連通している。また、右前ホイルシリンダ通路36には、その内部の液圧、すなわち、右前輪FRのホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を出力するホイルシリンダ圧センサ40が配設されている。
第2マスタ通路21には、また、シミュレータカット弁42を介してストロークシミュレータ44が接続されている。シミュレータカット弁42は、常態で第2マスタ通路21とストロークシミュレータ44とを遮断状態とし、ECU10からオン信号を供給されることにより、これらを導通状態とする常閉の電磁開閉弁である。ストロークシミュレータ44は、シミュレータカット弁42が開弁された状況下で、マスタシリンダ16の液圧室16bに発生するマスタシリンダ圧PM/C に応じた量のブレーキフルードをその内部に流入させるように構成されている。
なお、システムに異常が検出されない限り、ブレーキ操作が行われると、ECU10は第1マスタカット弁26及び第2マスタカット弁34をオン(閉弁)状態とする。かかる状況下では、シミュレータカット弁42をオン(開弁)状態とすることで、マスタシリンダ圧PM/C に応じた量のブレーキフルードが液圧室16bからストロークシミュレータ44に流入される。従って、第1マスタカット弁26及び第2マスタカット弁34が閉弁された状態で、ブレーキ踏力に応じたペダルストロークが発生される。
リザーバタンク18には、リザーバ通路45が連通している。リザーバ通路45には、ポンプ装置46の吸入側が連通している。ポンプ装置46は、ポンプモータ47aにより駆動されるポンプ47と、ポンプ47から吐出された高圧のブレーキフルードを蓄えるアキュムレータ48とを備えている。また、リリーフ弁49が設けられ、リリーフ弁49は、高圧通路50内の過大な液圧をリザーバ通路45を介してリザーバタンク18に解放する機能を果たす。
ポンプ装置46の吐出側は高圧通路50に連通している。高圧通路50には、その内部の液圧、すなわち、ポンプ圧Pacc に応じた信号を出力するポンプ圧センサ52が配設されている。ECU10はポンプ圧センサ52の出力信号に基づいてポンプ圧Pacc を検出する。
高圧通路50は、リニア増圧弁54、及び、リニア増圧弁56を介して、それぞれ、上記した左前ホイルシリンダ通路28及び右前ホイルシリンダ通路36に接続されている。更に、高圧通路50は、リニア増圧弁58及びリニア増圧弁60を介して、それぞれ、左後ホイルシリンダ通路62及び右後ホイルシリンダ通路64に接続されている。左後ホイルシリンダ通路62及び右後ホイルシリンダ通路64は、それぞれ、左後輪RL及び右後輪RRのホイルシリンダ66及び68に連通している。上記したリニア増圧弁54〜60は、何れも、常態で閉弁状態をとり、ECU10から駆動信号を供給されると、その駆動信号の大きさに応じて開度を増加させるリニア制御弁である。従って、リニア増圧弁54〜60に供給する駆動電流に基づいて、それぞれ、高圧通路50側から左前ホイルシリンダ通路28、右前ホイルシリンダ通路36、左後ホイルシリンダ通路62、及び、右後ホイルシリンダ通路64側へ流入するブレーキフルードの量をリニアに制御することができる。
左後ホイルシリンダ通路62及び右後ホイルシリンダ通路64には、それぞれ、左後輪RL及び右後輪RRのホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を出力するホイルシリンダ圧センサ70及び72が配設されている。ホイルシリンダ圧センサ32、40、70、72の出力信号は何れもECU10に供給されている。ECU10はこれらの出力信号に基づいて、各輪のホイルシリンダ圧PW/C を検出する。
左前ホイルシリンダ通路28及び右前ホイルシリンダ通路36は、それぞれ、リニア減圧弁74及びリニア減圧弁76を介してリザーバ通路45に接続されている。
一方、本実施例では、左後ホイルシリンダ通路62及び右後ホイルシリンダ通路64は、それぞれ、リニア減圧弁78及びリニア減圧弁80を介して、右前ホイルシリンダ通路36及び左前ホイルシリンダ通路28に接続されている。即ち、左後ホイルシリンダ通路62は、リニア減圧弁78を介して右前ホイルシリンダ通路36に連通しており、従って、左後ホイルシリンダ通路62は、リニア減圧弁78、右前ホイルシリンダ通路36及びリニア減圧弁76を介してリザーバ通路45に接続される。同様に、右後ホイルシリンダ通路64は、リニア減圧弁80を介して左前ホイルシリンダ通路28に連通しており、従って、右後ホイルシリンダ通路64は、リニア減圧弁80、左前ホイルシリンダ通路28及びリニア減圧弁74を介してリザーバ通路45に接続される。
リニア減圧弁74、76は常態で閉弁状態、リニア減圧弁78、80は常態で開弁状態をとり、ECU10から駆動信号を供給されると、その駆動信号の大きさに応じて開度を変化させるリニア制御弁である。従って、リニア減圧弁74〜80に供給する駆動電流に基づいて、それぞれ、左前ホイルシリンダ通路28、右前ホイルシリンダ通路36、左後ホイルシリンダ通路62、及び、右後ホイルシリンダ通路64側からリザーバ通路45側へ流出するブレーキフルードの量をリニアに制御することができる。
ECU10は、例えば、(1)ブレーキペダル12が踏み込まれている場合、及び、(2)ブレーキペダル12の踏み込みは解除されているが、車両の挙動制御等の要求から制動力を発生させることが要求される場合に、各輪のホイルシリンダ圧PW/C の増圧を図る。以下、(1)の場合に実行される制御を通常ブレーキ制御と称し、また、(2)の場合に実行される制御を自動ブレーキ制御と称す。
通常ブレーキ制御又は自動ブレーキ制御時には、ポンプ装置46が運転状態とされ、マスタカット弁26、34が共にオン(閉弁)状態とされ、かつ、リニア増圧弁54〜60、及び、リニア減圧弁74〜80が各輪に所要のホイルシリンダ圧PW/C が生ずるように制御される。以下、この状態を、動圧供給状態と称す。動圧供給状態では、ホイルシリンダ30、38、66、68には、それぞれ、リニア増圧弁54〜60、及び、リニア減圧弁74〜80の開度に応じたホイルシリンダ圧PW/C が発生する。
上記の如く、動圧供給状態では、リニア増圧弁54〜60及びリニア減圧弁74〜80の開度を調整することで、各輪のホイルシリンダ圧PW/C を任意の液圧に制御することができる。従って、本実施例の液圧ブレーキ制御装置によれば、ブレーキ操作量に応じたホイルシリンダ圧PW/C を発生することで、通常ブレーキ制御を実現することができる。また、通常ブレーキ制御中に車輪のロック傾向が生じた場合に、車輪のスリップ率が所定値を越えないように各輪のホイルシリンダ圧PW/C を増減させることで、アンチロックブレーキシステム(ABS)の機能を実現することができる。更に、自動ブレーキ制御の要求に応じて各輪のホイルシリンダ圧PW/C を適宜制御することで、トラクションコントロール(TRC)の機能、車両姿勢制御(VSC)、その他の公知の自動ブレーキ制御を実現することができる。
本実施例では、上述の如く、リニア減圧弁78、80が開いた状態では、後輪側のホイルシリンダ68、66とが前輪側のホイルシリンダ30、38とがそれぞれ連通した状態なる。従って、この状態では、ホイルシリンダ68及びホイルシリンダ30のホイルシリンダ圧PW/C を同時(非独立的)に制御することができ、同様に、ホイルシリンダ66及びホイルシリンダ38のホイルシリンダ圧PW/C を同時(非独立的)に制御することができる。
このように本実施例によれば、この動圧供給状態において、リニア減圧弁78、80が閉じた状態で上述のような各種制御を各輪に対して独立的に行うのみならず、リニア減圧弁78、80が開いた状態で上述のような各種制御を2輪毎に行うことができる。
また、本実施例では、上述の如く、後輪側のリニア減圧弁80及びリニア減圧弁78の下流側には、前輪側のホイルシリンダ圧が導入されるように構成されている。かかる構成では、後輪側のリニア減圧弁80及びリニア減圧弁78の下流側が直接的にリザーバ通路45に連通する従来的な構成(即ち、下流側が0[MPa]になる構成)に比して、同一の後輪側のホイルシリンダ圧PW/C をより小さい電流で保持することができるようになる。換言すると、後輪側のリニア減圧弁80及びリニア減圧弁78の下流側の圧力がゼロよりもX[MPa]だけ高い場合、上記の従来的な構成に比して同じ電流でX[MPa]だけ高いホイルシリンダ圧PW/C を保持できるようになる。尚、これは、リニア減圧弁80及びリニア減圧弁78に供給すべき電流が、その前後での差圧に依存し、差圧が小さいほど当該差圧を保持するための電流が小さくてよくなるためである。
従って、本実施例の液圧ブレーキ制御装置によれば、上記の従来的な構成に比して小さい電流で後輪側のホイルシリンダ圧PW/C を保持することができ、車両性能の改善と共に省電力化を図ることができる。
また、同様に、本実施例では、上述の如く、後輪側のリニア減圧弁80及びリニア減圧弁78の下流側に前輪側のホイルシリンダ圧が導入されるように構成されているので、リニア減圧弁80及びリニア減圧弁78に電流を供給していない状態でも(即ち下流との差圧がゼロの状態でも)、後輪側のリニア減圧弁80及びリニア減圧弁78の上流側、即ち後輪側のホイルシリンダ68、66に前輪側のホイルシリンダ圧を与えることができる。
また、本実施例によれば、上述の如く少ない電流でより大きなホイルシリンダ圧PW/C を保持することができるので、リニア減圧弁80及びリニア減圧弁78への連続通電によるリニア減圧弁80及びリニア減圧弁78の発熱による弊害(コイル部の発熱によるエナメル線の溶解など)を防止できる。このため、連続通電で保持可能なホイルシリンダ圧PW/Cの上限値を高めるために、搭載スペースの観点から好ましくないコイルの大型化を行って、リニア減圧弁80及びリニア減圧弁78の放熱性を高めるといった対策が不要となる。
即ち、本実施例によれば、コイルの大型化を伴うことなく保持可能なホイルシリンダ圧PW/Cの上限値を高めることができ、坂路停車時などで大きな制動力を必要とする特に質量の大きい車両に対しても、必要な制動力を効果的に確保することができる。
また、本実施例では、上述の動圧供給状態において、リニア減圧弁78、80の開いた状態を形成し、左右前後で対角位置関係にある対のホイルシリンダ30、68及び38、66にそれぞれ同一のマスタシリンダ圧PM/Cが導入することで、対のホイルシリンダ圧センサ32、72の出力信号、及び、対のホイルシリンダ圧センサ40、70の出力信号をそれぞれ比較して各ホイルシリンダ圧センサの故障を診断することもできる。
一方、本実施例では、通常ブレーキ制御及び自動ブレーキ制御が何れも実行されていない場合は、ポンプ装置46が停止状態とされ、マスタカット弁26、34が共にオフ(開弁)状態とされ、かつ、全てのリニア増圧弁54〜60及びリニア減圧弁74、76が閉弁状態、リニア減圧弁78、80が開弁状態とされる。この場合、ホイルシリンダ30、38、66、68が高圧通路50から切り離されると共に、左前ホイルシリンダ通路28及び右前ホイルシリンダ通路36がマスタシリンダ16に連通する状態が形成される。以下、この状態を静圧供給状態と称す。なお、本実施例の液圧ブレーキ制御においては、イグニッションスイッチがオフされた場合も、静圧供給状態が実現される。
また、システムに異常が生じた場合(例えば、ポンプ47、リニア増圧弁54〜60、あるいは、リニア減圧弁74〜80等に異常が生じた場合)、リニア増圧弁54〜60及びリニア減圧弁74〜80を制御することによっては、各輪のホイルシリンダ圧PW/C を適正に制御することができなくなる。ECU10は、これらの異常が検出された場合にも、静圧供給状態を実現する。
本実施例によれば、この静圧供給状態では、上述の如く、左前ホイルシリンダ通路28及び右前ホイルシリンダ通路36がマスタシリンダ16に連通する。この左前ホイルシリンダ通路28及び右前ホイルシリンダ通路36には、前輪側のホイルシリンダ30、38が直接的に連通していると共に、後輪側のホイルシリンダ68、66がリニア減圧弁80及びリニア減圧弁78を介してそれぞれ連通している。リニア減圧弁80及びリニア減圧弁78は常態で開弁状態をとるので、静圧供給状態においては、全てのホイルシリンダ30、38、68、66が左前ホイルシリンダ通路28及び右前ホイルシリンダ通路36の何れかに連通することになる。
従って、本実施例の液圧ブレーキ制御装置によれば、システムに異常が生じた場合にも、全てのホイルシリンダ30、38、68、66に、マスタシリンダ圧PM/C に等しいホイルシリンダ圧PW/C を発生させることができる。このように、本実施例の液圧ブレーキ制御装置では、システムに異常が生じた場合に前輪側のホイルシリンダにしかマスタシリンダ圧PM/Cを供給できない従来的な構成に比して、システム異常に対して優れたフェールセーフ能力を有している。また、本実施例によれば、全てのホイルシリンダ30、38、68、66にマスタシリンダ圧PM/C を導入可能とする構成を実現するために、追加のバルブを必要としないので、搭載スペースやコスト面からも有利となる。
次に、図2を参照して本発明による液圧ブレーキ制御装置のその他の実施例について説明する。上述の実施例と同一の構成要素については同一の参照符合を付して説明を省略する。
本実施例の第1マスタ通路20は、マスタカット弁26を介して、左後ホイルシリンダ通路62に接続されている。マスタカット弁26は、常態で第1マスタ通路20と左後ホイルシリンダ通路62とを導通状態とし、ECU10からオン信号を供給されることにより、これらの通路を遮断状態とする常開の電磁開閉弁である。左後ホイルシリンダ通路62は左後輪RLのホイルシリンダ66に連通している。また、左後ホイルシリンダ通路62には、その内部の液圧、すなわち、左後輪のホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を出力するホイルシリンダ圧センサ70が配設されている。
同様に、第2マスタ通路21は、マスタカット弁34を介して、右前ホイルシリンダ通路36に接続されている。マスタカット弁34は、常態で第2マスタ通路21と右前ホイルシリンダ通路36とを導通状態とし、ECU10からオン信号を供給されることにより、これらの通路を遮断状態とする常開の電磁開閉弁である。右前ホイルシリンダ通路36は右前輪FRのホイルシリンダ38に連通している。また、右前ホイルシリンダ通路36には、その内部の液圧、すなわち、右前輪FRのホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を出力するホイルシリンダ圧センサ40が配設されている。
第2マスタ通路21には、また、シミュレータカット弁42を介してストロークシミュレータ44が接続されている。シミュレータカット弁42は、常態で第2マスタ通路21とストロークシミュレータ44とを遮断状態とし、ECU10からオン信号を供給されることにより、これらを導通状態とする常閉の電磁開閉弁である。ストロークシミュレータ44は、シミュレータカット弁42が開弁された状況下で、マスタシリンダ16の液圧室16bに発生するマスタシリンダ圧PM/C に応じた量のブレーキフルードをその内部に流入させるように構成されている。
なお、システムに異常が検出されない限り、ブレーキ操作が行われると、ECU10は第1マスタカット弁26及び第2マスタカット弁34をオン(閉弁)状態とする。かかる状況下では、シミュレータカット弁42をオン(開弁)状態とすることで、マスタシリンダ圧PM/C に応じた量のブレーキフルードが液圧室16bからストロークシミュレータ44に流入される。従って、第1マスタカット弁26及び第2マスタカット弁34が閉弁された状態で、ブレーキ踏力に応じたペダルストロークが発生される。
リザーバタンク18には、リザーバ通路45が連通している。リザーバ通路45には、ポンプ装置46の吸入側が連通している。ポンプ装置46は、ポンプモータ47aにより駆動されるポンプ47と、ポンプ47から吐出された高圧のブレーキフルードを蓄えるアキュムレータ48とを備えている。また、リリーフ弁49が設けられ、リリーフ弁49は、高圧通路50内の過大な液圧をリザーバ通路45を介してリザーバタンク18に解放する機能を果たす。
ポンプ装置46の吐出側は高圧通路50に連通している。高圧通路50には、その内部の液圧、すなわち、ポンプ圧Pacc に応じた信号を出力するポンプ圧センサ52が配設されている。ECU10はポンプ圧センサ52の出力信号に基づいてポンプ圧Pacc を検出する。
高圧通路50は、リニア増圧弁58、及び、リニア増圧弁56を介して、それぞれ、上記した左後ホイルシリンダ通路62及び右前ホイルシリンダ通路36に接続されている。更に、高圧通路50は、リニア増圧弁54及びリニア増圧弁60を介して、それぞれ、左前ホイルシリンダ通路28及び右後ホイルシリンダ通路64に接続されている。左前ホイルシリンダ通路28及び右後ホイルシリンダ通路64は、それぞれ、左前輪FL及び右後輪RRのホイルシリンダ30及び68に連通している。上記したリニア増圧弁54〜60は、何れも、常態で閉弁状態をとり、ECU10から駆動信号を供給されると、その駆動信号の大きさに応じて開度を増加させるリニア制御弁である。従って、リニア増圧弁54〜60に供給する駆動電流に基づいて、それぞれ、高圧通路50側から左前ホイルシリンダ通路28、左後ホイルシリンダ通路62、右前ホイルシリンダ通路36、及び、右後ホイルシリンダ通路64側へ流入するブレーキフルードの量をリニアに制御することができる。
左前ホイルシリンダ通路28及び右後ホイルシリンダ通路64には、それぞれ、左前輪FL及び右後輪RRのホイルシリンダ圧PW/C に応じた信号を出力するホイルシリンダ圧センサ32及び72が配設されている。ホイルシリンダ圧センサ32、40、70、72の出力信号は何れもECU10に供給されている。ECU10はこれらの出力信号に基づいて、各輪のホイルシリンダ圧PW/C を検出する。
左後ホイルシリンダ通路62及び右前ホイルシリンダ通路36は、それぞれ、リニア減圧弁78及びリニア減圧弁76を介してリザーバ通路45に接続されている。
一方、本実施例では、左前ホイルシリンダ通路28及び右後ホイルシリンダ通路64は、それぞれ、リニア減圧弁74及びリニア減圧弁80を介して、右前ホイルシリンダ通路36及び左後ホイルシリンダ通路62に接続されている。即ち、左前ホイルシリンダ通路28は、リニア減圧弁74を介して右前ホイルシリンダ通路36に連通しており、従って、左前ホイルシリンダ通路28は、リニア減圧弁74、右前ホイルシリンダ通路36及びリニア減圧弁76を介してリザーバ通路45に接続される。同様に、右後ホイルシリンダ通路64は、リニア減圧弁80を介して左後ホイルシリンダ通路62に連通しており、従って、右後ホイルシリンダ通路64は、リニア減圧弁80、左後ホイルシリンダ通路62及びリニア減圧弁78を介してリザーバ通路45に接続される。
リニア減圧弁76、78は常態で閉弁状態、リニア減圧弁74、80は常態で開弁状態をとり、ECU10から駆動信号を供給されると、その駆動信号の大きさに応じて開度を変化させるリニア制御弁である。従って、リニア減圧弁74〜80に供給する駆動電流に基づいて、それぞれ、左後ホイルシリンダ通路62、右前ホイルシリンダ通路36、左前ホイルシリンダ通路28、及び、右後ホイルシリンダ通路64側からリザーバ通路45側へ流出するブレーキフルードの量をリニアに制御することができる。
通常ブレーキ制御又は自動ブレーキ制御時には、ポンプ装置46が運転状態とされ、マスタカット弁26、34が共にオン(閉弁)状態とされ、かつ、リニア増圧弁54〜60、及び、リニア減圧弁74〜80が各輪に所要のホイルシリンダ圧PW/C が生ずるように制御される。この動圧供給状態では、ホイルシリンダ30、38、66、68には、それぞれ、リニア増圧弁54〜60、及び、リニア減圧弁74〜80の開度に応じたホイルシリンダ圧PW/C が発生する。
上記の実施例と同様、動圧供給状態では、リニア増圧弁54〜60及びリニア減圧弁74〜80の開度を調整することで、各輪のホイルシリンダ圧PW/C を任意の液圧に制御することができる。従って、本実施例の液圧ブレーキ制御装置によれば、ブレーキ操作量に応じたホイルシリンダ圧PW/C を発生することで、通常ブレーキ制御を実現することができる。また、通常ブレーキ制御中に車輪のロック傾向が生じた場合に、車輪のスリップ率が所定値を越えないように各輪のホイルシリンダ圧PW/C を増減させることで、アンチロックブレーキシステム(ABS)の機能を実現することができる。更に、自動ブレーキ制御の要求に応じて各輪のホイルシリンダ圧PW/C を適宜制御することで、トラクションコントロール(TRC)の機能、車両姿勢制御(VSC)、その他の公知の自動ブレーキ制御を実現することができる。
本実施例では、上述の如く、リニア減圧弁74、80が開いた状態では、後輪側のホイルシリンダ68、66が互いに連通し、前輪側のホイルシリンダ30、38が互いに連通した状態なる。従って、この状態では、ホイルシリンダ68、66のホイルシリンダ圧PW/C を同時(非独立的)に制御することができ、同様に、ホイルシリンダ30、38のホイルシリンダ圧PW/C を同時(非独立的)に制御することができる。
このように本実施例によれば、この動圧供給状態において、リニア減圧弁74、80が閉じた状態で上述のような各種制御を各輪に対して独立的に行うのみならず、リニア減圧弁74、80が開いた状態で上述のような各種制御を2輪毎に行うことができる。
また、本実施例では、上述の如く、リニア減圧弁74及びリニア減圧弁80の下流側には、右前ホイルシリンダ通路36及び左後ホイルシリンダ通路62の液圧(=右前輪FR及び左後輪RLのホイルシリンダ圧PW/C)が付与されるように構成されている。かかる構成では、リニア減圧弁74及びリニア減圧弁80の下流側が直接的にリザーバ通路45に連通する従来的な構成(即ち、下流側が0[MPa]になる構成)に比して、同一のホイルシリンダ圧PW/C をより小さい電流で保持することができるようになる。換言すると、リニア減圧弁74及びリニア減圧弁80の下流側の圧力がゼロよりもX[MPa]だけ高い場合、上記の従来的な構成に比して同じ電流でX[MPa]だけ高いホイルシリンダ圧PW/C を保持できるようになる。尚、これは、リニア減圧弁74及びリニア減圧弁80に供給すべき電流が、その前後での差圧に依存し、差圧が小さいほど当該差圧を保持するための電流が小さくてよくなるためである。
従って、本実施例の液圧ブレーキ制御装置によれば、上記の従来的な構成に比して小さい電流で高いホイルシリンダ圧PW/C を保持することができ、車両性能の改善と共に省電力化を図ることができる。
また、同様に、本実施例では、上述の如く、リニア減圧弁74及びリニア減圧弁80の下流側に右前輪FR及び左後輪RLのホイルシリンダ圧PW/Cが付与されるように構成されているので、リニア減圧弁74及びリニア減圧弁80に電流を供給していない状態でも(即ち下流との差圧がゼロの状態でも)、リニア減圧弁74及びリニア減圧弁80の上流側、即ちホイルシリンダ30、68にホイルシリンダ38,66のホイルシリンダ圧を与えることができる。
また、本実施例によれば、上述の如く少ない電流でより大きなホイルシリンダ圧PW/C を保持することができるので、リニア減圧弁74及びリニア減圧弁80への連続通電によるリニア減圧弁74及びリニア減圧弁80の発熱による弊害(コイル部の発熱によるエナメル線の溶解など)を防止できる。このため、連続通電で保持可能なホイルシリンダ圧PW/Cの上限値を高めるために、搭載スペースの観点から好ましくないコイルの大型化を行って、リニア減圧弁74及びリニア減圧弁80の放熱性を高めるといった対策が不要となる。
即ち、本実施例によれば、コイルの大型化を伴うことなく保持可能なホイルシリンダ圧PW/Cの上限値を高めることができ、坂路停車時などで大きな制動力を必要とする特に質量の大きい車両に対しても、必要な制動力を効果的に確保することができる。
また、本実施例では、リニア減圧弁74、80の開いた状態を形成し、左右対のホイルシリンダ30、38及び66、68にそれぞれ同一のマスタシリンダ圧PM/Cが導入することで、前輪側の対のホイルシリンダ圧センサ32、40の出力信号、及び、後輪側の対のホイルシリンダ圧センサ70、72の出力信号をそれぞれ比較することで各ホイルシリンダ圧センサの故障を診断することもできる。
一方、本実施例では、通常ブレーキ制御及び自動ブレーキ制御が何れも実行されていない場合は、ポンプ装置46が停止状態とされ、マスタカット弁26、34が共にオフ(開弁)状態とされ、かつ、全てのリニア増圧弁54〜60及びリニア減圧弁76、78が閉弁状態、リニア減圧弁74、80が開弁状態とされる。この場合、ホイルシリンダ30、38、66、68が高圧通路50から切り離されると共に、左後ホイルシリンダ通路62及び右前ホイルシリンダ通路36がマスタシリンダ16に連通する状態が形成される(静圧供給状態)。なお、本実施例の液圧ブレーキ制御においては、イグニッションスイッチがオフされた場合も、静圧供給状態が実現される。
また、システムに異常が生じた場合、リニア増圧弁54〜60及びリニア減圧弁74〜80を制御することによっては、各輪のホイルシリンダ圧PW/C を適正に制御することができなくなる。従って、ECU10は、これらの異常が検出された場合にも、静圧供給状態を実現する。
本実施例によれば、この静圧供給状態では、上述の如く、左後ホイルシリンダ通路62及び右前ホイルシリンダ通路36がマスタシリンダ16に連通する。この左後ホイルシリンダ通路62及び右前ホイルシリンダ通路36には、左後輪RLのホイルシリンダ66及び右前輪FRのホイルシリンダ38が直接的に連通していると共に、右後輪RRのホイルシリンダ68及び左前輪FLのホイルシリンダ30がリニア減圧弁80及びリニア減圧弁74を介してそれぞれ連通している。リニア減圧弁80及びリニア減圧弁74は、常態で開弁状態をとるので、静圧供給状態においては、全てのホイルシリンダ30、38、68、66が左後ホイルシリンダ通路62及び右前ホイルシリンダ通路36の何れかに連通することになる。
従って、本実施例の液圧ブレーキ制御装置によれば、システムに異常が生じた場合にも、全てのホイルシリンダ30、38、68、66に、マスタシリンダ圧PM/C に等しいホイルシリンダ圧PW/C を発生させることができる。このように、本実施例の液圧ブレーキ制御装置では、システムに異常が生じた場合に前輪側のホイルシリンダにしかマスタシリンダ圧PM/Cを供給できない従来的な構成に比して、システム異常に対して優れたフェールセーフ能力を有している。また、本実施例によれば、全てのホイルシリンダ30、38、68、66にマスタシリンダ圧PM/C を導入可能とする構成を実現するために、追加のバルブを必要としないので、搭載スペースやコスト面からも有利となる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述では、4輪を有する車両に対して、左右前後対角関係にある2つの車輪を対に取り、対をなす車輪のホイルシリンダ圧同士をリニア減圧弁(常態で開のリニア減圧弁)を介して連通させる実施例、及び、前後同一側の左右2つの車輪を対に取り、対をなす車輪のホイルシリンダ圧同士をリニア減圧弁(常態で開のリニア減圧弁)を介して連通させる実施例を開示しているが、対の取り方に関するその他のバリエーションは可能である。例えば、左右同一側の前後2つの車輪を対に取るバリエーションがある。また、対をなす2つの車輪の何れの側にマスタシリンダ圧を付与してもよく、その場合、それに応じて、当該マスタシリンダ圧に他の側がリニア減圧弁(常態で開のリニア減圧弁)の下流側により連通される。また、2つの対の一方に対してのみ適用することも可能である。
また、上述の実施例では、2つの対に対して上述のリニア減圧弁による連通がそれぞれ適用されるものであったが、2つの対の何れか一方の対に対してのみに上述のリニア減圧弁による連通が適用されるものであってもよい。
また、上述の実施例において常開弁であるリニア減圧弁に対して、常閉弁が用いられてもよい。また、上述の実施例において、各弁は必ずしもリニア弁である必要は無く、デューティー制御される開閉弁により実現されてもよい。
本発明の一実施例による液圧ブレーキ制御装置のシステム構成図である。 本発明のその他の実施例による液圧ブレーキ制御装置のシステム構成図である。
符号の説明
16 マスタシリンダ
18 リザーバタンク
26、34 マスタカット弁
30、38、66、68 ホイルシリンダ
46 ポンプ装置
54、56、58、60 リニア増圧弁
74、76、78、80 リニア減圧弁

Claims (4)

  1. マスタシリンダと、マスタシリンダとは別の液圧発生機構と、マスタシリンダとホイルシリンダとの間の連通路の導通及び遮断を切り換える切換弁とを備え、前記液圧発生機構を液圧源としてホイルシリンダ圧が制御される動圧供給状態と、マスタシリンダを液圧源としてホイルシリンダ圧が制御される静圧供給状態とを選択的に実現し得る液圧ブレーキ制御装置であって、
    各ホイルシリンダに対して1つずつ減圧弁が設けられ、
    前記連通路の前記切換弁よりも下流側に、一のホイルシリンダに係る減圧弁の上流側が接続されると共に、他のホイルシリンダに係る減圧弁の下流側が接続されることを特徴とする液圧ブレーキ制御装置。
  2. 上流側が前記連通路に接続される前記減圧弁は、常態が閉の常閉弁であり、下流側が前記連通路に接続される前記減圧弁は、常態が開の常開弁である、請求項1に記載の液圧ブレーキ制御装置。
  3. 上流側が前記連通路に接続される前記減圧弁は前輪に係る減圧弁であり、下流側が前記連通路に接続される前記減圧弁は後輪に係る減圧弁である、請求項1又は2に記載の液圧ブレーキ制御装置。
  4. 4輪を有する車両に搭載される請求項1又は2に記載の液圧ブレーキ制御装置において、
    上流側が前記連通路に接続される前記減圧弁に係る車輪と、下流側が前記連通路に接続される前記減圧弁に係る車輪との対は、車両左右同一側の車輪同士の対、車両前後同一側の車輪同士の対、若しくは、車両左右前後逆側の対角位置にある車輪同士の対である、請求項1又は2に記載の液圧ブレーキ制御装置。
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