JP2006103425A - 航空機用空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 他性能はそのまま維持しつつ、高速耐久性に優れるとともに、グルーブクラックの発生を防止することができる航空機用空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 カーカス1のタイヤ半径方向外側に配置され、周方向ストレート溝4を有するトップトレッド2を備え、カーカス2とトップトレッド3との間に、クラウン保護層3が設けられた航空機用空気入りタイヤである。トップトレッド2が、周方向ストレート溝4の直下であって周方向ストレート溝幅が占める部分以外の部分において、ベーストレッド層11とキャップトレッド層12とを内側から順次積層してなる二層構造を有し、かつ、ベーストレッド層11およびキャップトレッド層12が、
1.05<M(50)b/M(50)c≦1.30 (1)
1.04<Rb/Rc≦1.20 (2)
で表される関係を満足する。
【選択図】 図1
【解決手段】 カーカス1のタイヤ半径方向外側に配置され、周方向ストレート溝4を有するトップトレッド2を備え、カーカス2とトップトレッド3との間に、クラウン保護層3が設けられた航空機用空気入りタイヤである。トップトレッド2が、周方向ストレート溝4の直下であって周方向ストレート溝幅が占める部分以外の部分において、ベーストレッド層11とキャップトレッド層12とを内側から順次積層してなる二層構造を有し、かつ、ベーストレッド層11およびキャップトレッド層12が、
1.05<M(50)b/M(50)c≦1.30 (1)
1.04<Rb/Rc≦1.20 (2)
で表される関係を満足する。
【選択図】 図1
Description
本発明は航空機用空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、ジェット旅客機等の航空機に使用される航空機用空気入りタイヤに関する。
一般に、航空機用空気入りタイヤには、カーカスがバイアス構造であるバイアスタイヤと、ラジアル構造であるラジアルタイヤとの2種類がある。このうちバイアスタイヤは、バイアスカーカスプライの外側に、内面側から順次、カーカスプライを外傷から保護するためのクッションゴム層と、一層乃至二層の有機繊維を斜めに配置してなるクラウン保護層とを備え、さらに、踏面部には、周方向のストレート溝を有するトップトレッドを備えている。
また、ラジアルタイヤは、ラジアルカーカスの外側に複数層のベルトプライを有し、このベルトプライを外傷から保護するために、その外側に内面側から順次、クッションゴム層と、一層のコードを波型に型付けして配置してなるクラウン保護層、または一層乃至二層の有機繊維を斜めに配置してなるクラウン保護層とを備え、さらに、踏面部には、周方向のストレート溝を有するトップトレッドを備えた構造を有する。
ところで、従来の航空機用空気入りタイヤにおいては、乗用車やトラック/バス用の空気入りタイヤに使用されているような、いわゆるキャップ−ベース構造のトップトレッドは使用されていない。これは、従来のベースゴムコンパウンドを航空機用空気入りタイヤに適用すると、クラウン保護層およびキャップゴムの双方との剛性段差が不適切となり、高荷重かつ高速で使用される航空機用空気入りタイヤの特性上、トレッド変形時の歪が集中して破壊しやすくなるためである。
これに対し、特許文献1には、キャップ−ベーストレッドを適用した航空機タイヤの開示があるが、この文献中では剛性段差についての考慮がなされていないため、トレッド変形時に歪が集中して破壊しやすくなるという上記の問題は残っており、ベースゴムの占める領域についても、何ら開示されていない。
また、航空機用以外では、例えば、特許文献2に、キャップトレッドゴムおよびベーストレッドゴムのレジリエンス(反発弾性)や弾性率、トレッドゲージ等の関係を規定することにより、少なくとも2種類のゴムよりなるトレッドを有する空気入りタイヤにおいて、ベルト端の耐久性を低下させることなくタイヤの発熱を低下させ、同時にタイヤの耐久性の向上を図る技術が記載されている。また、特許文献3には、二重積層構造のトレッドゴムのレジリエンスを各々規定した乗用車用ラジアルタイヤが記載されており、特許文献4には、ベースゴムの反発弾性率およびキャップゴムの損失弾性率の関係に言及した自動車用タイヤが記載されている。さらに、特許文献5にも、キャップゴム層とベースゴム層のレジリエンスの関係に言及した空気入りタイヤが記載されている。
特開平2−185806号公報
特開昭54−38004号公報
特開昭55−99403号公報
特開昭56−8704号公報
特開平6−227211号公報
近年、航空機の高速化、大型化により、航空機の離陸および着陸速度が高速化しており、航空機用空気入りタイヤには、より高速耐久性を有するタイヤが要求されている。特に、航空機の頭部に装着されるノーズタイヤは、両翼もしくは胴体に装着されるメインタイヤに比し外径が小さいため、同じ距離を離陸、着陸する場合にはメインタイヤよりもタイヤの回転速度が高くなり、そのため、より高速耐久性に優れたタイヤが要求されている。また、近年盛んに開発が進められている小型旅客機等に使用される小径のタイヤについても、同様に、さらなる高速耐久性の向上が求められている。
しかしながら、従来の航空機用空気入りタイヤ、特に、小径の航空機用空気入りタイヤにおいては、より高速で離陸や着陸を行った場合、高速になればなるほどタイヤの遠心変形量が大きくなるので、タイヤの発熱が高くなり、トレッドゴムがブローするという問題が生じる。これに対し、従来、航空機用においては使用されなかったキャップ−ベース構造をトレッドゴムに適用して、トレッドのブローを抑制することが考えられるが、航空機用空気入りタイヤの場合、先に述べた踏面部における周方向ストレート溝の溝底とクラウン保護層との間の間隙が狭いため、その狭い間隙にベースゴムが存在すると、その剛性段差により溝底部分が割れる、所謂グルーブクラックが発生してしまうという新たな問題があった。
そこで本発明の目的は、従来は航空機用においては使用されなかったキャップ−ベース構造をトレッドゴムに適用することで、他性能はそのまま維持しつつ、高速耐久性に優れるとともにグルーブクラックの発生を防止することができる航空機用空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、下記構成とすることにより、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の航空機用空気入りタイヤは、左右一対のビード部に設けられたビードコアと、クラウン部から両サイドを経て両ビード部に延び、該ビードコアに巻回されてビード部に係留されたカーカスと、該カーカスのタイヤ半径方向外側に配置され、少なくとも1本の周方向ストレート溝を有するトップトレッドと、を備え、前記カーカスとトップトレッドとの間に、少なくとも一層のクラウン保護層が設けられた航空機用空気入りタイヤにおいて、
前記トップトレッドが、前記周方向ストレート溝の直下であって該周方向ストレート溝幅が占める部分以外の部分において、ベーストレッド層とキャップトレッド層とを内側から順次積層してなる二層構造を有し、かつ、該ベーストレッド層およびキャップトレッド層が、下記式(1)および(2)、
1.05<M(50)b/M(50)c≦1.30 (1)
1.04<Rb/Rc≦1.20 (2)
(式中、M(50)bおよびM(50)cは各々、ベーストレッドゴムおよびキャップトレッドゴムの50%モジュラスを示し、RbおよびRcは各々、ベーストレッドゴムおよびキャップトレッドゴムのレジリエンスを示す)で表される関係を満足することを特徴とするものである。
前記トップトレッドが、前記周方向ストレート溝の直下であって該周方向ストレート溝幅が占める部分以外の部分において、ベーストレッド層とキャップトレッド層とを内側から順次積層してなる二層構造を有し、かつ、該ベーストレッド層およびキャップトレッド層が、下記式(1)および(2)、
1.05<M(50)b/M(50)c≦1.30 (1)
1.04<Rb/Rc≦1.20 (2)
(式中、M(50)bおよびM(50)cは各々、ベーストレッドゴムおよびキャップトレッドゴムの50%モジュラスを示し、RbおよびRcは各々、ベーストレッドゴムおよびキャップトレッドゴムのレジリエンスを示す)で表される関係を満足することを特徴とするものである。
本発明においては、タイヤ幅方向断面における、前記周方向ストレート溝の溝底と、前記ベーストレッド層とキャップトレッド層との界面と、の間の最短距離をg(mm)とし、前記周方向ストレート溝の溝底と前記クラウン保護層との間の最短距離をG(mm)としたとき、下記式(3)、
G≦g≦2G (3)
で表される関係を満足することが好ましい。
G≦g≦2G (3)
で表される関係を満足することが好ましい。
本発明は、タイヤ幅方向断面における、前記周方向ストレート溝の溝底と前記クラウン保護層との間の最短距離G(mm)が、下記式(4)、
0.8≦G≦3.0 (4)
で表される関係を満足する場合により効果的である。
0.8≦G≦3.0 (4)
で表される関係を満足する場合により効果的である。
また、本発明は特に、リム径10インチ以上16インチ以下のリムに装着され、かつ、最高離陸速度225MPH以上にて使用される航空機用空気入りタイヤに、好適に適用することができる。
本発明によれば、上記所定の物性を有するベーストレッド層とキャップトレッド層とを積層した二層構造をトップトレッドに適用したことで、他の性能を維持しつつ、より高速耐久性を向上した航空機用空気入りタイヤを実現することが可能となった。また、本発明においては、かかる二層構造を適用する領域を、周方向ストレート溝の直下であって周方向溝幅が占める部分以外の部分としたことで、溝底からのグルーブクラックの発生も適切に防止することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に、本発明の一好適実施形態に係る航空機用空気入りタイヤのクラウン部近傍の片側断面図を示す。図示するように、本発明の航空機用空気入りタイヤは、左右一対のビード部に設けられたビードコア(図示せず)と、クラウン部から両サイドを経て両ビード部に延び、ビードコアに巻回されてビード部に係留されたカーカス1と、そのタイヤ半径方向外側に配置されたトップトレッド2とを備え、カーカス1とトップトレッド2との間に、少なくとも一層のクラウン保護層3が設けられてなる。また、トップトレッド2の表面には、少なくとも1本、図示する例では4本(片側2本)の周方向ストレート溝4(4a、4b)が設けられている。
図1に、本発明の一好適実施形態に係る航空機用空気入りタイヤのクラウン部近傍の片側断面図を示す。図示するように、本発明の航空機用空気入りタイヤは、左右一対のビード部に設けられたビードコア(図示せず)と、クラウン部から両サイドを経て両ビード部に延び、ビードコアに巻回されてビード部に係留されたカーカス1と、そのタイヤ半径方向外側に配置されたトップトレッド2とを備え、カーカス1とトップトレッド2との間に、少なくとも一層のクラウン保護層3が設けられてなる。また、トップトレッド2の表面には、少なくとも1本、図示する例では4本(片側2本)の周方向ストレート溝4(4a、4b)が設けられている。
本発明においては、トップトレッド2が、ベーストレッド層11とキャップトレッド層12とを内側から順次積層してなる二層構造、いわゆるキャップ−ベース構造を有し、これらベーストレッド層11およびキャップトレッド層12が、下記式(1)および(2)、
1.05<M(50)b/M(50)c≦1.30 (1)
1.04<Rb/Rc≦1.20 (2)
(式中、M(50)bおよびM(50)cは各々、ベーストレッドゴムおよびキャップトレッドゴムの50%モジュラスを示し、RbおよびRcは各々、ベーストレッドゴムおよびキャップトレッドゴムのレジリエンスを示す)で表される関係を満足することが必要である。このように規定することで、タイヤの発熱を低減して、高速での離陸および着陸時におけるトレッドブローを改善することが可能となる。
1.05<M(50)b/M(50)c≦1.30 (1)
1.04<Rb/Rc≦1.20 (2)
(式中、M(50)bおよびM(50)cは各々、ベーストレッドゴムおよびキャップトレッドゴムの50%モジュラスを示し、RbおよびRcは各々、ベーストレッドゴムおよびキャップトレッドゴムのレジリエンスを示す)で表される関係を満足することが必要である。このように規定することで、タイヤの発熱を低減して、高速での離陸および着陸時におけるトレッドブローを改善することが可能となる。
上記式(1)および(2)において、ベーストレッドゴムとキャップトレッドゴムとの50%モジュラス比を1.05より大きく、かつ、レジリエンス比を1.04より大きくしたのは、各値がこれ以下であると、ベーストレッド層11に歪が集中して、ベーストレッドゴムがブローしてしまうためである。また、ベーストレッドゴムとキャップトレッドゴムとの50%モジュラス比を1.3以下、かつ、レジリエンス比を1.20以下としたのは、各値がこれを超えると、クラウン保護層3とベーストレッドゴムとの間の剛性段差が大きくなり、界面における破壊が生じやすくなってしまうためである。
また、キャップトレッドゴムの具体的な物性値としては、適切な耐摩耗性の他、耐シェブロンカット性および耐チッピング性を確保する観点から、夫々、50%モジュラスM(50)cについては1.5〜1.7MPa、100%モジュラスM(100)cについては3.0〜3.3MPa、レジリエンスRcについては50〜52、動的貯蔵弾性率E’については0.9〜1.2MPaの範囲内とすることが好ましい。
ところで、周方向ストレート溝4の溝底の部分では、前述したように、トレッドゲージが薄いために、上記物性を満足するキャップ−ベース構造を適用した場合であっても、溝底にグルーブクラックが生じやすい。そこで本発明においては、周方向ストレート溝4の溝底部分、即ち、周方向ストレート溝4の直下であってその溝幅が占める部分には、ベーストレッドゴムが存在しない構造とすることで、グルーブクラックの発生を回避することが必要となる。
但し、ベーストレッドゴムが周方向ストレート溝4より離れ過ぎてしまうと、発熱低減効果が薄れてしまう。そのため、本発明のタイヤは、好適には、タイヤ幅方向断面における、周方向ストレート溝4の溝底と、ベーストレッド層11とキャップトレッド層12との界面と、の間の最短距離をg(mm)とし、周方向ストレート溝4の溝底とクラウン保護層3との間の最短距離をG(mm)としたとき、下記式(3)、
G≦g≦2G (3)
で表される関係を満足する(図1参照)。g<Gであるとグルーブクラックが起こりやすく、一方、2G<gであるとキャップ−ベース構造を適用する効果が不十分となり、高速耐久性の向上効果が低減してしまう。従って、gはトレッドゲージGと同じかそれ以上の距離となるので、本発明のタイヤにおいて、周方向ストレート溝4の溝側壁にベーストレッド層11とキャップトレッド層12との界面が露出することはない。
G≦g≦2G (3)
で表される関係を満足する(図1参照)。g<Gであるとグルーブクラックが起こりやすく、一方、2G<gであるとキャップ−ベース構造を適用する効果が不十分となり、高速耐久性の向上効果が低減してしまう。従って、gはトレッドゲージGと同じかそれ以上の距離となるので、本発明のタイヤにおいて、周方向ストレート溝4の溝側壁にベーストレッド層11とキャップトレッド層12との界面が露出することはない。
本発明は特に、タイヤ幅方向断面における、周方向ストレート溝4の溝底とクラウン保護層3との間の最短距離G(mm)が、下記式(4)、
0.8≦G≦3.0 (4)
で表される関係を満足する航空機用空気入りタイヤに適用する場合において、より効果的である。
0.8≦G≦3.0 (4)
で表される関係を満足する航空機用空気入りタイヤに適用する場合において、より効果的である。
また、本発明は、リム径10インチ以上16インチ以下のリムに装着される小型の航空機用空気入りタイヤであって、最高離陸速度225MPH以上が要求される航空機用空気入りタイヤに適用することが望ましい。
本発明は、前述したバイアスタイヤとラジアルタイヤとのいずれにも適用可能であり、例えば、本発明のタイヤがバイアスタイヤである場合には、図示はしないが、カーカス1とクラウン保護層3との間に、クッションゴム層が適宜設けられる。また、本発明のタイヤがラジアルタイヤである場合には、図示はしないが、カーカス1とクラウン保護層3との間に、適宜ベルト層およびクッションゴム層が設けられる。本発明においては、周方向ストレート溝の溝底部分以外の部分において、トップトレッド2を、上記ベーストレッド層11とキャップトレッド層12とからなる二層構造とする以外の点については特に制限されるものではなく、それ以外のタイヤ構造、材質等については、常法に従い適宜構成することが可能である。
なお、本発明のタイヤは、押出し製法のトレッドゴムを使用する場合には、分割押出しを利用することにより容易に作製することが可能である。また、ベーストレッドゴムシートをクラウン保護層の上に部分的に張付けた後に、キャップトレッドゴムを張付ける手法によっても容易に作製可能である。さらに、この場合、更生タイヤで主に利用されているトレッドゴムのリボン巻製法を用いても、容易に作製することができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより具体的に説明する。
タイヤサイズ27×7.75−15 12PR 225MPH(最高離陸速度)にて、下記の表1に示す条件に従い、図2に示す構造を有する従来例のタイヤ、図1に示す構造を有する実施例のタイヤ、および、図3に示す構造を有する比較例のタイヤを夫々試作した。
タイヤサイズ27×7.75−15 12PR 225MPH(最高離陸速度)にて、下記の表1に示す条件に従い、図2に示す構造を有する従来例のタイヤ、図1に示す構造を有する実施例のタイヤ、および、図3に示す構造を有する比較例のタイヤを夫々試作した。
(室内高速離陸試験)
従来例および実施例の各供試タイヤにつき、室内高速離陸試験を繰り返し実施したところ、繰り返し回数が、従来例100回に対し実施例150回となり、実施例の供試タイヤは従来例の供試タイヤよりも高速耐久性を有していることが確かめられた。
従来例および実施例の各供試タイヤにつき、室内高速離陸試験を繰り返し実施したところ、繰り返し回数が、従来例100回に対し実施例150回となり、実施例の供試タイヤは従来例の供試タイヤよりも高速耐久性を有していることが確かめられた。
(タクシー試験)
また、従来例、実施例および比較例の各供試タイヤにつき、スリップ角を付与しながらタクシー(TAXI)走行を繰り返し実施したところ、従来例および実施例のタイヤはともに300回繰り返してもグルーブクラックは発生しなかったが、比較例のタイヤは、140回でグルーブクラックが発生してしまった。
また、従来例、実施例および比較例の各供試タイヤにつき、スリップ角を付与しながらタクシー(TAXI)走行を繰り返し実施したところ、従来例および実施例のタイヤはともに300回繰り返してもグルーブクラックは発生しなかったが、比較例のタイヤは、140回でグルーブクラックが発生してしまった。
上記各試験結果を、各タイヤの周方向ストレート溝4a、4b(24a、24b、34a、34b)の溝底とクラウン保護層3との間の最短距離GaおよびGb、周方向ストレート溝4a、4b(24a、24b、34a、34b)の溝底と、ベーストレッド層11とキャップトレッド層12との界面と、の間の最短距離gaおよびgb、キャップトレッドゴムの50%モジュラス、100%モジュラス、レジリエンスおよび動的貯蔵弾性率E’、ベーストレッドゴムの50%モジュラスおよびレジリエンスの各ゴム物性値、並びに、タイヤ構造を示す図面の表示とともに、下記の表1中に示す。各ゴム物性値の測定方法は以下に示すとおりである。
(モジュラスの測定)
キャップトレッドゴムとベーストレッドゴムの双方について、50%伸び時における引張応力を、JIS K 6251−1993に従い、JIS ダンベル状(3)号型試験片を用いて、試験温度24±2℃にて測定して、これを50%モジュラスとした。また、キャップトレッドゴムについては、同条件で、100%モジュラスについても測定した。
キャップトレッドゴムとベーストレッドゴムの双方について、50%伸び時における引張応力を、JIS K 6251−1993に従い、JIS ダンベル状(3)号型試験片を用いて、試験温度24±2℃にて測定して、これを50%モジュラスとした。また、キャップトレッドゴムについては、同条件で、100%モジュラスについても測定した。
(レジリエンスの測定)
キャップトレッドゴムとベーストレッドゴムの双方について、JIS K 6255−1996に従う反発弾性試験方法に基づき、試験温度24±2℃にて測定を行った。
キャップトレッドゴムとベーストレッドゴムの双方について、JIS K 6255−1996に従う反発弾性試験方法に基づき、試験温度24±2℃にて測定を行った。
(動的貯蔵弾性率(E’)の測定)
キャップトレッドゴムについて、東洋精機(株)製のスペクトロメータを用いて、試料片(厚さ2mm、幅4.7mm、長さ20mm)に対し静的に初期荷重160gを与えて、平均歪振幅2%、周波数52Hzの条件下で、試験温度24±2℃にて測定を行った。
キャップトレッドゴムについて、東洋精機(株)製のスペクトロメータを用いて、試料片(厚さ2mm、幅4.7mm、長さ20mm)に対し静的に初期荷重160gを与えて、平均歪振幅2%、周波数52Hzの条件下で、試験温度24±2℃にて測定を行った。
上記表1中に示すように、本発明を適用した実施例の航空機用空気入りタイヤは、従来に比し高速耐久性に優れるとともに、繰り返しタクシー試験においてグルーブクラックを発生することもなく、高速の離陸および着陸に耐え得る高い耐久性を有することが確かめられた。
1、21、31 カーカス
2、22、32 トップトレッド
3、23、33 クラウン保護層
4、4a、4b、24a、24b、34a、34b 周方向ストレート溝
11、41 ベーストレッド層
12、42 キャップトレッド層
2、22、32 トップトレッド
3、23、33 クラウン保護層
4、4a、4b、24a、24b、34a、34b 周方向ストレート溝
11、41 ベーストレッド層
12、42 キャップトレッド層
Claims (4)
- 左右一対のビード部に設けられたビードコアと、クラウン部から両サイドを経て両ビード部に延び、該ビードコアに巻回されてビード部に係留されたカーカスと、該カーカスのタイヤ半径方向外側に配置され、少なくとも1本の周方向ストレート溝を有するトップトレッドと、を備え、前記カーカスとトップトレッドとの間に、少なくとも一層のクラウン保護層が設けられた航空機用空気入りタイヤにおいて、
前記トップトレッドが、前記周方向ストレート溝の直下であって該周方向ストレート溝幅が占める部分以外の部分において、ベーストレッド層とキャップトレッド層とを内側から順次積層してなる二層構造を有し、かつ、該ベーストレッド層およびキャップトレッド層が、下記式(1)および(2)、
1.05<M(50)b/M(50)c≦1.30 (1)
1.04<Rb/Rc≦1.20 (2)
(式中、M(50)bおよびM(50)cは各々、ベーストレッドゴムおよびキャップトレッドゴムの50%モジュラスを示し、RbおよびRcは各々、ベーストレッドゴムおよびキャップトレッドゴムのレジリエンスを示す)で表される関係を満足することを特徴とする航空機用空気入りタイヤ。 - タイヤ幅方向断面における、前記周方向ストレート溝の溝底と、前記ベーストレッド層とキャップトレッド層との界面と、の間の最短距離をg(mm)とし、前記周方向ストレート溝の溝底と前記クラウン保護層との間の最短距離をG(mm)としたとき、下記式(3)、
G≦g≦2G (3)
で表される関係を満足する請求項1記載の航空機用空気入りタイヤ。 - タイヤ幅方向断面における、前記周方向ストレート溝の溝底と前記クラウン保護層との間の最短距離G(mm)が、下記式(4)、
0.8≦G≦3.0 (4)
で表される関係を満足する請求項1または2記載の航空機用空気入りタイヤ。 - リム径10インチ以上16インチ以下のリムに装着され、かつ、最高離陸速度225MPH以上にて使用される請求項1〜3のうちいずれか一項記載の航空機用空気入りタイヤ。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011031446A (ja) * | 2009-07-31 | 2011-02-17 | Bridgestone Corp | タイヤ製造方法及びタイヤ |
JP2011173564A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-08 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
EP3736141A1 (en) * | 2019-05-09 | 2020-11-11 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Radial tire |
-
2004
- 2004-10-01 JP JP2004290433A patent/JP2006103425A/ja active Pending
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