JP2006102782A - 積層体断面形成方法および積層体断面の観察方法。 - Google Patents

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Abstract

【課題】光情報記録媒体等の積層体の中間層の断面を観察するためにFIB加工により断面形成する際に、FIB加工前に少なくとも最外層の剥離が不要な積層体断面形成方法を提供すること。
【解決手段】3以上の層を積層した積層体に対して集束イオンビームを照射する集束イオンビーム照射工程を少なくとも経て断面を形成する積層体断面形成方法において、前記集束イオンビーム照射工程が、前記積層体に対して前記集束イオンビームを、前記積層体の積層方向と略直交する方向から照射することにより行われることを特徴とする積層体断面形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、レーザー照射により空洞が形成される記録層を有する光情報記録媒体等の積層体の断面形成方法およびこれを用いた積層体断面の観察方法に関するものである。
従来、レーザ光により1回限りの情報の記録が可能な追記型光情報記録媒体は、CD−Rと称され、広く知られている。市販のCDプレーヤを用いて再生できる利点を有しており、また最近では、パーソナルコンピュータの普及に伴ってその需要も増大している。また、CD−Rより大容量の記録が可能な媒体として、デジタル・ハイビジョンの録画などに対応するための追記型デジタル・ヴァーザタイル・ディスク(DVD−R)も実用化されている。
これら追記型光情報記録媒体の構造の1つとしては、基板上に、Auなどからなる反射層と、有機化合物からなる記録層と、更に、該記録層に接着させるための接着層を含むカバー層と、が順次積層されたものが知られている。追記型光情報記録媒体への情報の記録は、記録層のレーザ光照射部分がその光を吸収して局所的に発熱変形(例えば、ピットなどの生成)することにより行われる。
また、近年、青紫色半導体レーザーの開発が急速に進んでおり、これに対応した青紫色レーザと高NAピックアップを利用した光記録システムに対応した光情報記録媒体も知られている。具体的には、記録層に向けて波長530nm以下のレーザ光を照射することにより、情報の記録及び再生を行う光情報記録媒体が知られている(例えば、特許文献1等参照)。
この光情報記録媒体は、ポルフィリン化合物、アゾ系色素、金属アゾ系色素、キノフタロン系色素、トリメチンシアニン色素、ジシアノビニルフェニル骨格色素、クマリン化合物、ナフタロシアニン化合物等を含有する記録層を備え、青色(波長430nm、488nm)又は青緑色(波長515nm)のレーザ光を照射することにより情報の記録及び再生を行うことができる。この光情報記録媒体における情報記録は、レーザーが照射された際に、記録層(色素層)中に含まれる色素が分解・ガス化して空洞(記録ピット)が形成されることによって行われる。従って、記録メカニズムの解明や、記録特性の向上を図る上で、記録ピットの形状を観察することは非常に重要である。
このような層構成を有する光情報記録媒体の色素層や、粘着層の厚み方向の状態を観察するためには、断面を露出させる必要がある。一方、光情報記録媒体等の種々の試料サンプルの断面加工には、集束イオンビーム(Focused Ion Beam、以下、「FIB」と略す場合がある)を利用する方法が知られている(例えば、特許文献2〜13等参照)。
FIB加工を利用した光情報記録媒体の断面観察は、観察対象となる層が、基板と、基板から最も離れた層であるカバー層との間に位置する場合には、光情報記録媒体のカバー層を剥離した後に、カバー層を剥離した面上から集束イオンビームを照射して断面を露出させ、この断面を走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)等を利用して観察することにより行われる。
このように、カバー層を剥離してからFIB加工を行う理由は、FIBの深さ方向の切削能力が約20μmであるため、通常、厚みが100μm前後のカバー層を剥離せずに基板とカバー層との間に設けられた層を観察しようとした場合にはFIB加工に膨大な時間がかかるためである。
しかし、カバー層を剥離してからFIB加工を行い、断面を観察する方法では、カバー層を剥離する際に記録層とカバー層との間に必要に応じて設けられるバリア層が剥がれたり、色素層中に形成された空隙や、その周囲が変形したりしてしまうため、正確な記録ピットの形状を観察することは困難であった。
特開平4−74690号公報 特開平5−15981号公報 特開平6−61320号公報 特開平7−14892号公報 特開平6−307988号公報 特開平7−151696号公報 特開平7−221145号公報 特開平8−179016号公報 特開平9−186210号公報 特開平9−243561号公報 特開平11−213935号公報 特開平2000−5883号公報 特開平2001−316187号公報
また、このような問題は、上述した光情報記録媒体のような積層体のみならず、他の積層体の一方の最外層と他方の最外層に挟まれた中間層を観察しようとした場合にも、類似した問題が発生し得る。すなわち、最外層の厚みが厚い場合には、FIB加工に膨大な時間がかかるため、最外層の剥離が必要となる。さらに、最外層の剥離に際して観察対象となる中間層の破損や変形等の機械的ダメージの発生は大なり小なり避けがたく、機械的ダメージが大きい場合には、中間層を正確に観察できなってしまう。
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、光情報記録媒体等の積層体の中間層の断面を観察するためにFIB加工により断面形成する際に、FIB加工前に少なくとも最外層の剥離が不要な積層体断面形成方法これを用いた積層体断面の観察方法を提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、本発明は、
<1>
3以上の層を積層した積層体に対して集束イオンビームを照射する集束イオンビーム照射工程を少なくとも経て断面を形成する積層体断面形成方法において、
前記集束イオンビーム照射工程が、前記積層体に対して前記集束イオンビームを、前記積層体の積層方向と略直交する方向から照射することにより行われることを特徴とする積層体断面形成方法である。
<2>
前記積層体が、光情報記録媒体であることを特徴とする<1>に記載の積層体断面形成方法である。
<3>
前記光情報記録媒体が、基板と、該基板上に設けられた最外層と、前記基板および前記最外層との間に設けられた記録層を含む1層以上の中間層とを含み、前記最外層の厚みが20μm以上であることを特徴とする<2>に記載の積層体断面形成方法である。
<4>
情報を記録するためにレーザー光を照射した際に前記記録層中に空洞が形成されることを特徴とする<3>に記載の積層体断面形成方法である。
<5>
3以上の層を積層した積層体断面の観察方法において、
前記積層体断面が、<1>〜<4>のいずれか1に記載の積層体断面形成方法を利用して形成されたことを特徴とする積層体断面の観察方法である。
以上に説明したように本発明によれば、光情報記録媒体等の積層体の中間層の断面を観察するためにFIB加工により断面形成する際に、FIB加工前に少なくとも最外層の剥離が不要な積層体断面形成方法これを用いた積層体断面の観察方法を提供することができる。
本発明の積層体断面形成方法は、3以上の層を積層した積層体に対して集束イオンビームを照射する集束イオンビーム照射工程を少なくとも経て断面を形成する積層体断面形成方法において、前記集束イオンビーム照射工程が、前記積層体に対して前記集束イオンビームを、前記積層体の積層方向と略直交する方向から照射することにより行われることを特徴とする。
従って、従来、最外層を剥離した後に、積層体の最外層を剥離した面上から積層方向(厚み方向)と略平行な方向から集束イオンビームを照射することによって中間層の断面を形成する方法と比べると、本発明の積層体断面形成方法は、集束イオンビームを積層体の積層方向(厚み方向)と略直交する方向から照射するため、集束イオンビームを照射して中間層の断面を形成する前に、FIB加工前に少なくとも最外層を剥離する必要がない。
それゆえ、FIB加工前に少なくとも最外層を剥離する手間が省けるため、観察用サンプルの作製に要する手間も短縮することができる。さらに、少なくとも最外層を剥離した場合に、中間層が変形や破損等を引き起こしてしまうような場合には、SEMやTEM、原子間力顕微鏡(AFM)等を利用した中間層断面の本来の状態を正確に確認できなくなる。しかし、このような場合においても、本発明においては少なくとも最外層の剥離そのものが不要であるため、中間層断面の正確な観察が可能である。
ここで、本発明の積層体断面形成方法においては、集束イオンビームを積層体の積層方向と略直交する方向から照射することが必要であるが、当該「略直交」とは、積層方向(厚み方向)に対して90±10度の範囲内を意味し、90±5度の範囲内であることが好ましく、90±1度の範囲内であることがより好ましく、90度に近ければ近いほど好ましい。
なお、本発明の積層体断面形成方法は、積層体に対して集束イオンビームを、積層体の積層方向と略直交する方向から照射する集束イオンビーム照射工程を少なくとも含むものであれば特に限定されないが、集束イオンビーム照射工程を実施する前に、SEM、TEM等の観察方法や、集束イオンビームの照射による断面形成に適したサイズ・形状に予め加工しておくことが好ましい。
例えば、積層体が、ブルーレイディスク等の円板状の積層体からなる光情報記録媒体である場合には、ダイヤモンドソーなどで、一部分を切り出し、更に、断面部分をミクロトームで加工してから集束イオンビームの照射による断面形成を行うことができる。
−集束イオンビーム−
集束イオンビームの照射には、公知の集束イオンビーム照射方法・装置が利用でき、例えば、イオン源としてGa、Be、Si、P、Au等の液体金属源や、電界電離ガスイオン源等が利用できるが、実用上は、Ga液体金属イオン源を利用した市販のFIB加工機能を備えた装置を利用することが好ましい。
加速電圧やビーム径は断面形成する積層体に応じて適宜調整でき、例えば、加速電圧については5〜30kv程度の範囲内で、ビーム径については13〜2500nm程度の範囲内で適宜調整することができる。
−観察方法−
本発明の積層体断面形成方法を利用して断面が形成された積層体の観察方法は特に限定されないが、断面部分の変形や破損が抑制され、本来の断面形状が保たれることから2次元的および/または3次元的な形状を観察するのに適した観察方法を利用することが好適である。
具体例を挙げれば、SEMやTEMなどの非接触式の観察方法や、AFM等の接触式の観察方法が挙げられる。前者は2次元的な形状情報の収集に適しており、後者は、例えば、断面部分にピットが存在する場合にその深さやピット内面の凹凸を定量的に把握する等の3次元的な形状情報の収集に適しているが、観察項目に応じて、これら観察方法を適宜使い分けたり組合せてたりして利用することができる。
また、SEMやTEMなどを利用して観察する場合には、FIB加工機能と、SEM、TEM等の観察機能とを備えた装置を利用することが好ましい。この場合、FIB加工後の断面を直ぐに観察できると共に、断面の酸化やコンタミの付着等による劣化なく観察することが可能である。
−積層体−
本発明に用いられる積層体としては、3以上の層(但し、当該「層」とは基板のような支持体も含む)を積層した層構成を有するものであれば特に限定されないが、代表的には、光照射、磁場、熱等の物理的エネルギーの付与によって情報を記録および/または再生することができる記録層を備えた情報記録媒体(例えば、波長400〜500nm程度の青色半導体レーザーを利用して情報を記録するブルーレイディスク等の光情報記録媒体や、磁場を利用して情報を記録するハードディスク等)を挙げることができる。
これらの情報記録媒体の層構成は、その用途や記録方式等に応じて様々なものが存在するが、一般的には、基板上に、記録層を含む1層以上の中間層が設けられ、この中間層上に情報記録媒体の片方の面を成す最外層(いわゆる、カバー層や保護層等、中間層を保護する層)が設けられている点で共通している。
このような情報記録媒体の中間層のいずれか1層の断面をSEM等で観察しようとした場合、観察対象となる層は、情報記録媒体の厚み方向に対しては内側に埋もれた位置に存在するため、断面観察を行う前に情報記録媒体を最外層面側からFIB加工する必要がある。
しかし、観察対象となる層が、情報記録媒体の厚み方向に対して最外層表面から深い位置に存在する場合には、FIB加工に時間がかかるため、中間層断面の観察作業の準備に必要以上に時間を要することとなる。さらに、観察対象となる層が、最外層表面から20μm以上も深い位置に存在する場合には、FIB加工に膨大な時間がかかるため、情報記録媒体の厚み方向からの加工は実用的ではない。
この場合、本発明の積層体断面形成方法を利用して情報記録媒体を断面加工すれば、FIB加工に要する時間を大幅に短縮することができる。更に、最外層の厚み(あるいは、最外層および観察対象となる層(観察層)の間に存在する他の層(非観察層)と、最外層との厚みの和)が20μm以上であるような場合には、従来のように最外層の剥離も不要である。
これに加えて、最外層(又は、最外層および非観察層)を剥離した場合に、観察対象となる中間層が変形や破損等を引き起こしてしまうような情報記録媒体においても、本発明においては最外層(又は、最外層および非観察層)の剥離そのものが不要であるため、中間層断面の正確な観察が可能である。
このような観点からは、特に、観察対象となる層が、機械的強度に乏しく最外層(又は、最外層および非観察層)の剥離によって変形や破損等が起こりやすい層(例えば、延性変形しやすい金属や、脆性破壊の起こりやすいセラミックス/ガラス、あるいは、樹脂材料から形成された層)であったり、情報を記録するためにレーザー光を照射した際に記録層中に空洞(記録ピット)が形成された層のように、層全体としての機械的強度に欠ける場合に、本発明の積層体断面形成方法を利用して情報記録媒体を断面加工することが好ましい。
次に、本発明の積層体断面形成方法を利用するのに適した積層体について具体例を挙げて説明する。
このような積層体としては、いわゆるブルーレイディスクと呼ばれる光情報記録媒体が挙げられ、その層構成としては、例えば、基板上に、反射層、色素層(記録層)、バリア層、カバー層がこの順に積層したものが挙げられる。
ここで、基板としては、色素層が設けられる面にトラッキング用溝又はアドレス信号等の情報を表す凹凸(プリグルーブ)が予め形成されたガラス基板や、ポリカーボネート等の樹脂基板などが用いられ、厚みは1.1mm程度である。
反射層は情報の再生時における反射率の向上の目的で、基板と記録層との間に設けられる任意の層である。反射層は、レーザ光に対する反射率が高い光反射性物質(Mg、Se、Y、Ti等の金属及び半金属或いはステンレス鋼)を蒸着、スパッタリング又はイオンプレーティングすることにより基板上に形成することができる。反射層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲である。
記録層は、記録及び再生時に用いられるレーザ光の波長領域に極大吸収を有する色素を含有していることが好ましい。
用いられる色素としては、例えば、シアニン色素、オキソノール色素、金属錯体系色素、アゾ色素、フタロシアニン色素に加え、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、特開平11−53758号公報、特開平11−334204号公報、特開平11−334205号公報、特開平11−334206号公報、特開平11−334207号公報、特開2000−43423号公報、特開2000−108513号公報、特開2000−158818号公報の各公報に記載されている化合物及び色素、更に、トリアゾール化合物、トリアジン色素、メロシアニン色素、アミノブタジエン化合物、桂皮酸化合物、ビオロゲン化合物、ベンゾトリアゾール化合物等が挙げられる。また、記録層の厚みは40〜60nm程度である。
この記録層への情報記録は、波長が400〜500nm程度の青色半導体レーザーを照射した際に、色素の分解・ガス化により記録層中に空洞(記録ピット)が形成されることによって行われる。
バリア層は、カバー層との密着性、および、記録層に含まれる色素の保存性を高めるため形成される任意の層である。バリア層は、Zn、Si、Ti、Te、Sm、Mo、Ge等のいずれか1原子以上からなる酸化物、窒化物、炭化物、硫化物等の材料からなる層であり、、ZnS−SiO2のようにハイブリット化されたものでもよい。バリア層は、スパッタリング、蒸着イオンプレーティング等により形成すること可能で、その厚さは、1〜100nm程度である。
カバー層は、接着層又は粘着層を介して(接着剤又は粘着剤を使用して)記録層側の表面に形成される。
カバー層は、記録及び再生に使用されるレーザー光に対して、透過率80%以上で、表面粗さRaが5nm以下である樹脂シートが好適に用いられる。このような樹脂シートとしては、例えば、ポリカーボネート(帝人社製ピュアエース、帝人化成社製パンライト)、3酢酸セルロース、(富士フイルム社製フジタック)、PET(東レ社製ルミラー)が挙げられる。
カバー層の厚さは、記録及び再生のために照射されるレーザ光の波長やNAにより、適宜、規定されるが、0.03〜0.15mm程度の範囲である。また、カバー層と、接着層又は粘着層と、を合せた厚さは、0.09〜0.11mmである。
以上に説明したような構成を有する光情報記録媒体において、記録層に形成された記録ピットを断面観察しようとした場合には、この記録層を覆うカバー層やバリア層の総厚みが最低でも300μm以上である。従って、本発明の積層体断面形成方法を利用すれば、記録層断面の観察作業の準備に必要以上に時間を要することもなく、記録ピットの正確な形状観察も可能である。
−ブルーレイディスクの観察−
次に、本発明を利用したブルーレイディスクの観察結果について、従来の方法による観察結果と対比させつつ以下に説明する。
まず、上述したブルーレイディスクをダイヤモンドソーで約10mm×10mm□に切り出したチップを作製した。
ここで、従来の方法を利用する場合には、このチップからカバー層を剥離した後、このサンプルを、FIB加工機能を備えた装置(セイコーインスツルメンツ社製、SMI2050)内に設置して、カバー層を剥離した面のほぼ真上から集束イオンビームを照射してFIB加工(加速電圧30kV、ビーム径13nm)を実施し断面を形成した。その後、断面を真上からTEM(Hitachi社製、H−9000)により倍率20万倍で観察した。従来の方法でFIB加工したブルーレイディスク断面のTEM像を図1に示す。なお、図1に示すサンプルはカバー層を剥離した面上に、FIB加工の為にPt層と、C層とがこの順に積層されたものである。
一方、本発明の積層体断面形成方法を利用する場合には、上述したチップからカバー層を剥離することなく、断面をミクロトームで加工した。続いて、このサンプルを、FIB加工機能を備えた装置(セイコーインスツルメンツ社製、SMI2050)内に設置して、ブルーレイディスクの厚み方向(積層方向)とほぼ直交する方向から集束イオンビームを照射してFIB加工(加速電圧30kV、ビーム径13nm)を実施した断面を形成した。その後、断面を真上からTEM(Hitachi社製、H−9000)により倍率20万倍で観察した。本発明を利用してFIB加工したブルーレイディスク断面のTEM像を図2に示す。
なお、図1および図2中、1は基板、2は反射層、3は記録層(色素層)、4はバリア層、5は粘着層、10は記録ピット(空洞)、21はPt層、22はC層を表し、図中に右下に示す棒線の長さは100nmを意味する。
図1に示す記録ピットの厚みが約20nm程度、図2に示す記録ピットの厚みが約50nm程度であることからわかるように、従来の方法を利用してFIB加工した場合には、カバー層を剥離しているため記録層中に形成された記録ピットが潰れてしまっているが、従来の方法を利用してFIB加工した場合には、潰れていない本来の状態の記録ピットが観察できていることがわかった。
従来の方法を利用してFIB加工したブルーレイディスク断面のTEM像である。 本発明の積層体断面形成方法を利用してFIB加工したブルーレイディスク断面のTEM像である。
符号の説明
1 基板
2 反射層
3 記録層(色素層)
4 バリア層
5 粘着層
10 記録ピット(空洞)
21 Pt層
22 C層

Claims (5)

  1. 3以上の層を積層した積層体に対して集束イオンビームを照射する集束イオンビーム照射工程を少なくとも経て断面を形成する積層体断面形成方法において、
    前記集束イオンビーム照射工程が、前記積層体に対して前記集束イオンビームを、前記積層体の積層方向と略直交する方向から照射することにより行われることを特徴とする積層体断面形成方法。
  2. 前記積層体が、光情報記録媒体であることを特徴とする請求項1に記載の積層体断面形成方法。
  3. 前記光情報記録媒体が、基板と、該基板上に設けられた最外層と、前記基板および前記最外層との間に設けられた記録層を含む1層以上の中間層とを含み、前記最外層の厚みが20μm以上であることを特徴とする請求項2に記載の積層体断面形成方法。
  4. 情報を記録するためにレーザー光を照射した際に、前記記録層中に空洞が形成されることを特徴とする請求項3に記載の積層体断面形成方法。
  5. 3以上の層を積層した積層体断面の観察方法において、
    前記積層体断面が、請求項1〜4のいずれか1に記載の積層体断面形成方法を利用して形成されたことを特徴とする積層体断面の観察方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009135078A (ja) * 2007-10-29 2009-06-18 Tokyo Institute Of Technology 集束イオンビーム加工用試料ホルダ及び集束イオンビーム装置

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