JPH10315622A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH10315622A
JPH10315622A JP9132368A JP13236897A JPH10315622A JP H10315622 A JPH10315622 A JP H10315622A JP 9132368 A JP9132368 A JP 9132368A JP 13236897 A JP13236897 A JP 13236897A JP H10315622 A JPH10315622 A JP H10315622A
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JP
Japan
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layer
recording medium
optical recording
chalcogenide glass
light beam
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JP9132368A
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Tomohiko Onda
智彦 恩田
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Kao Corp
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Kao Corp
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高い反射率、耐光性、波長互換性および機械的
強度を有する光記録媒体を作製する。 【解決手段】基板2の上面に、金属層3、カルコゲナイ
ドガラス層4および保護層5を順次積層して光記録媒体
1を形成し、基板2側から記録用光ビームを照射して金
属層3中の金属をカルコゲナイドガラス層4中に光誘起
拡散することにより情報信号を記録する一方、基板2側
から記録用光ビームよりも弱い再生用光ビームを照射
し、その反射光に基づいて情報信号を読み出すように構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光記録媒体に関し、
特に、無機材料からなる記録層を有して1回のみ記録が
可能な追記型光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1回のみ記録が可能な光記録媒
体、いわゆる追記型光ディスクの記録層材料には、大別
して有機色素系と無機系との2種類がある。このうち、
CD−R等の有機色素系材料を記録層に用いた追記型光
ディスク(以下、有機色素系光ディスクという)は65%
以上の反射率を有しており、これにより一般に普及して
いる再生専用のCD−ROMドライブあるいはCDプレ
ーヤーでの再生が可能となっている。
【0003】一方、従来提案されてきた無機系材料を記
録層に有する追記型光ディスク(以下、無機系光ディス
クという)は反射率が比較的低く、上述したCD−RO
Mドライブ等での再生が困難になっている。この再生互
換性能の差異により、現在では、有機色素系材料の記録
層を有するディスクが追記型光ディスク市場の大半を占
めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、有機色
素系光ディスクにはいくつかの短所がある。まず、有機
色素系光ディスクは、日常環境に存在する太陽光や電燈
のような比較的弱い光でさえも、長時間露光されること
により、記録層に用いられている有機色素が光分解をお
こし、初期の特性を失ってしまうという問題点があっ
た。したがって、例えば、信号を記録した有機色素系光
ディスクを太陽光が照射される状態に放置しておくとデ
ィスクに記録された信号が劣化し、場合によっては信号
が消去されることがある。それゆえ、通常、有機色素層
にはクエンチャーを混合して担持させるなどして色素の
光分解を抑制しているが、必ずしも十分な耐光性能は得
られていない。
【0005】次に、有機色素の光学的性質(屈折率や吸
収係数)は光の波長によって大きく変化するため、波長
に対する互換性がない。すなわち、反射率や吸収量をあ
る波長の光源に対して設計した色素系光ディスクは、他
の波長の光源に対しては反射率や吸収量が大きく変わっ
てしまうため、設計外の波長の光源をもつドライブでは
記録・再生できない場合があるという問題点があった。
【0006】さらに、有機色素は一般に硬度が低く、光
ディスクの機械的強度を弱める一因となっているという
問題点もあった。このような背景から、上述した有機色
素系光ディスクの短所を有さず、しかも高い反射率を示
してCDドライブ等との再生互換性を実現できる無機系
光ディスクもいくつか提案されている(特開昭63-17942
5 号公報、特開平4-228128号公報、特開平5-166225号公
報、特開平5-169819号公報、特開平8-203118号公報等参
照)が、その性能は未だ十分ではなく、市場に投入する
までには至っていない。
【0007】本発明はこのような従来の問題点に鑑み、
耐光性、波長互換性および機械強度に優れ、しかも各種
ドライブとの再生互換性がとれる高い反射率を有する追
記型光記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】近年、カルコゲン元素
(S、Se 、Te )を含むカルコゲナイドガラスと金属
との混合系の基礎物性研究ならびに光デバイスへの応用
研究が盛んに行われており(例えば、「表面」 Vol.35
No.2(1997)p.42〜46参照)、その1つとして、カルコ
ゲナイドガラス上に金属薄膜を積層し、その金属薄膜に
光を照射することによりカルコゲナイドガラス中に金属
が異常拡散するという光誘起拡散(光ドープ)現象が発
見されている。
【0009】そこで、請求項1に係る発明では、記録用
光ビームおよび再生用光ビームに対して略透明な基板
と、該基板上に積層された金属層と、該金属層上に積層
され、前記基板側から照射される記録用光ビームにより
前記金属層中の金属が光誘起拡散して情報信号を記録可
能であり、前記基板側から照射される前記記録用光ビー
ムよりも弱い再生用光ビームの反射光に基づいて情報信
号を読み出し可能なカルコゲナイドガラス層と、を含ん
で光記録媒体を構成する。
【0010】このような光記録媒体では、記録用光ビー
ムが照射されなかった非記録部位では金属層による高い
反射率が得られ、記録用光ビームが照射された記録部位
では金属層の金属がカルコゲナイドガラス層中に光誘起
拡散して、反射率が低下する。前記カルコゲナイドガラ
ス層としては、請求項2に係る発明のように、良好な光
誘起拡散特性を示す、As とSとを主成分として含むカ
ルコゲナイドガラスを用いるのが好ましい。なかでも、
請求項3または請求項4に係る発明のように、As37
またはAs23 を用いるのが特に好ましい。
【0011】また、前記金属層としては、請求項5に係
る発明のように、カルコゲナイドガラスへの光誘起拡散
が良好に行われるAg を主成分とする金属を用いればよ
く、さらに、請求項6に係る発明のようにAg のみで形
成するのが最も好ましい。請求項7に係る発明では、前
記カルコゲナイドガラス層上に積層した保護層を有する
ものとして、高い耐久性を有する片面記録方式の光記録
媒体を形成する。
【0012】そして、請求項8に係る発明では、前記基
板と前記金属層と前記カルコゲナイドガラス層とを含ん
で構成される組の、前記カルコゲナイドガラス層側に、
接着層を介して積層した上部基板を有するものとして、
さらに機械的強度を高める。また、請求項9に係る発明
のでは、前記基板と前記金属層と前記カルコゲナイドガ
ラス層とを含んで構成される組を2組有し、各組の前記
カルコゲナイドガラス層側を対向させ、接着層を介して
一体に形成し、両面記録方式の光記録媒体とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の光記録媒体の構
成例を示す断面図である。光記録媒体1は、基板2の上
面に、金属層3、カルコゲナイドガラス層4および保護
層5を順次積層して構成されている。
【0014】基板2は、記録および再生に用いる光ビー
ムに対して略透明である材質、例えば、樹脂やガラスな
どから構成することが好ましく、特に、取り扱いが容易
で安価であることから、樹脂が好ましい。このような樹
脂として、具体的には、ポリカーボネート樹脂、アクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂等を用いることがで
きる。基板の形状および寸法は特に限定されないが、通
常、厚さが 0.5〜3mm程度、直径が40〜 360mm程度の円
板状である。
【0015】また、基板2の表面には、トラッキング用
やアドレス用等のために、グルーブ等の所定の凹凸パタ
ーンが必要に応じて設けられる。金属層3は、高い反射
率を有し、かつ光ビームを照射することによってカルコ
ゲナイドガラス中に異常拡散を起こす金属であるかぎり
特に限定はされず、Ag、Cu 、Au 、Pd 、Pt 、Ni
等を用いることができる。このうち、カルコゲナイド
ガラス中への良好な光誘起拡散特性を有するAg が最も
好ましい。Ag 単体で金属層3を形成すれば最もよい拡
散特性が得られるが、他の金属と混合したAg 合金とし
て用いてもよい。Ag 合金を形成する元素としては、例
えば、Al、Au 、Cu 、Cr 、Ni 、Pt 、Sn 、In
、Pd 、Ti 、Fe 、Ta 、W、Zn などがあげられ
るが、金属層3の高い反射率を維持するためには、合金
中のAg の組成は60原子%以上が好ましく、80原子%以
上がさらに好ましい。
【0016】また、カルコゲナイドガラス層4の材質は
カルコゲン元素(S、Te 、Se )を成分の1つとして
含むガラスであり、特に限定されないが、金属層3中の
金属原子を高速に光誘起拡散させる材質が好ましい。具
体的には、As −S系ガラス、As −Se 系ガラス、A
s −Se −Ge 系ガラス等を用いることができる。この
うち特に、As −S系のカルコゲナイドガラスが好まし
く、As37 あるいはAs23 、およびその近傍の組成
のカルコゲナイドガラスが最も好ましい光誘起拡散特性
を示す。
【0017】上述のような組成の金属層3およびカルコ
ゲナイドガラス層4を積層した構成では、基板2側から
記録用光ビーム(一般にレーザー光が使用される)を照
射することにより、金属層3中の金属のカルコゲナイド
ガラス層4への異常拡散が誘発される。その結果、光ビ
ームが照射された部分では、金属とカルコゲナイドガラ
スとが混合し、非照射部に比べて反射率が小さくなる。
【0018】そして、再生時には、記録用光ビームより
も弱く、光誘起拡散をおこさない再生用光ビームを基板
2側から照射することにより、基板2と金属層3との界
面で反射される。このとき、記録時に記録用光ビームが
照射されなかった非記録部位では高い反射率が得られ、
記録用光ビームが照射された記録部位では相対的に反射
率が低くなるため、この反射率の差に基づいて情報信号
を読み出すことができる。すなわち、記録用光ビームの
照射部と非照射部とにおける反射率の差がより大きい方
が高い変調度が得られ、情報信号の記録・再生を正確に
行なうことができる。
【0019】金属層3の反射率は、光ビームの波長には
ほとんど依存しないため、広い波長互換性を有し、異な
る波長の光ビームを用いた様々なドライブで問題なく使
用することができる。また、日常環境に存在する太陽光
や電燈程度の光では、金属層3およびカルコゲナイドガ
ラス層4が分解・変質することはなく、金属層3の金属
がカルコゲナイドガラス層4に光誘起拡散することもな
いため、光記録媒体としての十分な耐光性を有してい
る。
【0020】高い反射率と高変調度とを実現するため、
金属層3の厚さは、通常、10〜 150nm、特に15〜50nmの
範囲内の厚さにすることが好ましい。金属層がこれより
も薄すぎると高い反射率を実現できなくなり、逆にこれ
より厚いと光誘起拡散現象を利用した記録が難しくな
る。一方、カルコゲナイドガラス層4の厚さは、通常、
10〜 200nm、特に20〜 180nmとすることが好ましい。こ
れより薄いと金属原子の光誘起拡散が効果的におこら
ず、またこれより厚くしても効果の顕著な向上は見られ
ない。
【0021】金属層3およびカルコゲナイドガラス層4
の形成方法は特に限定されないが、公知のスパッタ法や
真空蒸着法等の気相成長法を用いれば容易に形成するこ
とができる。また、保護層5は、耐擦傷性や耐腐食性の
向上のために設けられる。この保護層5は種々の有機系
の物質から構成されることが好ましいが、特に、放射線
硬化型化合物やその組成物を、電子線、紫外線等の放射
線により硬化させた物質から構成されることが好まし
い。保護層の厚さは、通常、 0.1〜 100μm 程度であ
り、スピンコート、グラビア塗布、スプレーコートな
ど、通常の方法により形成すればよい。
【0022】図2は、上述した、基板2上に、金属層
3、カルコゲナイドガラス層4および保護層5を積層
し、さらに、接着層6を介して上部基板7を積層した光
記録媒体11の構成を示す断面図である。接着層6は、種
々の有機系の物質から構成されることが望ましいが、熱
可塑性物質、粘着性物質、放射性硬化型化合物やその組
成物を電子線や放射線により硬化させた物質から構成さ
れることが望ましい。接着層6の厚さは 0.1〜 100μm
程度であり、接着層6を構成する物質により選ばれる最
適な方法、例えば、スピンコート、グラビア塗布、スプ
レーコート、ロールコートなどにより形成すればよい。
【0023】また、上部基板7は、上述した基板2と同
様の樹脂あるいはガラスで構成することができる。この
ような構成では、光記録媒体11の上面も上部基板7で強
固に保護されると共に、光記録媒体11全体の機械的強度
および耐久性が向上する。また、図3は、基板2、金属
層3、カルコゲナイドガラス層4および保護層5からな
る組を2組有し、各組の保護層5側(カルコゲナイドガ
ラス層4側)を対向させ、接着層8を介して一体に形成
した、両面記録方式の光記録媒体12の構成を示す断面図
である。接着層8の構成は、図2の接着層6と同様であ
る。
【0024】このような構成では、高い機械的強度を得
られるとともに、1 枚の光記録媒体に倍の容量の情報の
記録が可能となる。尚、上述した例では、いずれも、カ
ルコゲナイドガラス層の上に保護層を設けた構成とした
が、図2および図3に示した構造では保護層を設けなく
とも十分な耐久性を得ることができる。
【0025】また、高い反射率を実現するという観点か
らは好ましくないが、基板2上に金属層3とカルコゲナ
イドガラス層4を交互に複数層積層した多層構造追記型
光ディスクも可能である。本発明の光記録媒体に対し、
記録用光ビームは、図4に示すようなマルチパルス状に
照射することが好ましい。このようなマルチパルス状に
することにより記録部位の蓄熱が抑制され、記録部位後
端部の膨れ(ティアドロップ現象)を抑えることができ
るので、C/Nやジッターが向上する。記録用光ビーム
のパワーPw、Pbの具体値は、使用する光ビームの波
長に応じて実験的に決定することができる。典型的には
Pw=2〜30mW、Pb= 0.1〜3mWである。
【0026】再生用光ビームは、金属の光誘起拡散現象
を誘発しない程度の低パワーの光ビームであり、そのパ
ワーは使用する光ビームの波長に応じて決定することが
できる。典型的には 0.1〜2mWである。次に、本発明の
具体的な実施例と比較例とを示す。 [実施例]図1と同様の構成の光記録媒体を、金属層3
の厚さと、カルコゲナイドガラス層4の厚さおよび組成
を変えて作製し、実施例1〜実施例12とした。
【0027】基板2には、直径 120mm、厚さ12mmの円板
状ポリカーボネート基板で、幅約 0.5μm 、深さ約50nm
の断面形状でトラックピッチが 1.6μm であるグルーブ
を有するものを用いた。金属層3は、Ag をターゲット
としたDCスパッタ法により作製し、Ag 単体で形成し
た。各実施例の金属層3の厚さは、15nm、 25nm または
50nm の3種類とした。
【0028】また、カルコゲナイドガラス層4は、As3
7 またはAs23 の2種類の組成を用い、30nmまたは
100nmの2種類の厚さに真空蒸着法で形成した。保護層
5は、紫外線硬化型樹脂をスピンコート法により塗布し
た後、紫外線照射により硬化して形成した。硬化後の保
護層の厚みは10μm であった。 [比較例]カルコゲナイドガラス層4に、RFスパッタ
法により作製したカルコゲン元素Te またはSe の2種
類の組成を用いた他は、上述した各実施例と同様の構成
とした光記録媒体を作製して、比較例1〜比較例12とし
た。
【0029】[評価]次に、上述した実施例1〜実施例
12および比較例1〜比較例12の光記録媒体の評価を行な
った。評価用の光ビームには波長 780nmの半導体レーザ
ー光を、実施例および比較例の各光記録媒体に基板2側
から照射し、NA=0.5 の対物レンズを通して、基板2と
金属層3の界面近傍で直径約1μm のスポット径になる
ように絞り込んで用いた。
【0030】評価方法は、先ず、各光記録媒体の未記録
状態のグルーブでの反射率を測定し、続いてEFMエン
コーダーを用いて基準クロック4.32MHz のEFM信号を
記録した。このとき、線速度は 1.3m/s 、記録パワーP
wは8mW、ボトムパワーPbは1mWとし、照射するレー
ザーパルスを図4に示すようにマルチパルス化した。そ
して、記録した情報信号を再生パワー1mW、線速度 2.6
m/s で再生し、得られた再生信号を評価した。さらに、
11T信号を記録した記録部位での反射率、ならびにそれ
らと未記録状態での反射率との比である変調度を測定し
た。
【0031】実施例1〜実施例12の評価結果を表1に、
比較例1〜比較例12の評価結果を表2に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】未記録状態の光記録媒体のグルーブでは、
実施例1〜実施例12および比較例1〜比較例12のいずれ
でも60〜88%の反射率となっており、CD−ROMドラ
イブやCDプレーヤーでも再生可能な高い反射率が得ら
れている。一方、記録後の光記録媒体では、実施例1〜
実施例12の記録部位が11〜39%の低い反射率となってい
るのに対し、比較例1〜比較例12の記録部位はいずれも
50%を越える反射率になっている。
【0035】この結果、実施例1〜実施例12の変調度
は、いずれも0.5 以上と十分に大きな値が得られてお
り、再生信号も良好なアイパターンが観測されたのに対
し、比較例1〜比較例12では変調度が 0.3未満であり、
再生信号のアイパターンの振幅も小さく、十分にアイが
開かなかった。このように、本発明の光記録媒体はいず
れも良好な反射率および変調度を有し、情報信号の高品
質な記録・再生を行なうことができた。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、非記録部位では金属層による高い反射率を
有する一方、記録用光ビームの照射された部位では、金
属層中の金属がカルコゲナイドガラス層に光誘起拡散
し、反射率が低下することにより、非記録部位と記録部
位との間で十分高い変調度を得ることができるという効
果がある。
【0037】また、金属層の高い反射率により、従来の
CD−ROMドライブやCDプレーヤーとの再生互換性
を有し、しかも、金属層の反射率は光ビームの波長には
ほとんど依存しないことから、異なる波長の光ビームを
用いた様々なドライブで広く用いることができるため、
利用範囲を拡大することができるという効果もある。ま
た、日常環境に存在する太陽光や電燈程度の光では、金
属層およびカルコゲナイドガラス層が分解・変質した
り、光誘起拡散を起こすことはないため、光記録媒体と
しての十分な耐光性を保持できるという効果もある。
【0038】さらに、金属層およびカルコゲナイドガラ
ス層は十分な硬度を有するので、光記録媒体全体の機械
的強度を保つことができるという効果もある。また、請
求項2〜請求項6に係る発明によれば、金属層とカルコ
ゲナイドガラス層とに、光誘起拡散特性の優れた材料を
用いることで、安定して高い変調度が得られ、情報信号
の高品質な記録・再生ができるという効果がある。
【0039】また、請求項7に係る発明によれば、カル
コゲナイドガラス層上に保護層を積層して設けること
で、高い耐久性を有する片面記録方式の光記録媒体を容
易かつ安価に形成することができるという効果がある。
また、請求項8に係る発明によれば、さらに上部基板を
積層した構成とすることで、より機械的強度の高い片面
記録方式の光記録媒体を形成することができるという効
果がある。
【0040】また、請求項9に係る発明によれば、記録
できる容量が大きい両面記録方式の光記録媒体を容易に
形成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光記録媒体の構成例を示す断面図
【図2】 本発明の光記録媒体の他の構成例を示す断面
【図3】 本発明の光記録媒体のさらに他の構成例を示
す断面図
【図4】 記録用光ビームのパルスストラテジを示す図
【符号の説明】
1、11、12 光記録媒体 2 基板 3 金属層 4 カルコゲナイドガラス層 5 保護層 6、8 接着層 7 上部基板 Pw 記録パワー Pb ボトムパワー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録用光ビームおよび再生用光ビームに対
    して略透明な基板と、 該基板上に積層された金属層と、 該金属層上に積層され、前記基板側から照射される記録
    用光ビームにより前記金属層中の金属が光誘起拡散して
    情報信号を記録可能であり、前記基板側から照射される
    前記記録用光ビームよりも弱い再生用光ビームの反射光
    に基づいて情報信号を読み出し可能なカルコゲナイドガ
    ラス層と、 を含んで構成される光記録媒体。
  2. 【請求項2】前記カルコゲナイドガラス層は、As とS
    とを主成分として含むカルコゲナイドガラスである請求
    項1に記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】前記カルコゲナイドガラス層は、As37
    である請求項2に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】前記カルコゲナイドガラス層は、As23
    である請求項2に記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】前記金属層は、Ag を主成分とする金属で
    ある請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の光記録
    媒体。
  6. 【請求項6】前記金属層は、Ag である請求項5に記載
    の光記録媒体。
  7. 【請求項7】前記カルコゲナイドガラス層上に積層した
    保護層を有する請求項1〜請求項6のいずれか1つに記
    載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】前記基板と前記金属層と前記カルコゲナイ
    ドガラス層とを含んで構成される組の、前記カルコゲナ
    イドガラス層側に、接着層を介して積層した上部基板を
    有する請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の光記
    録媒体。
  9. 【請求項9】前記基板と前記金属層と前記カルコゲナイ
    ドガラス層とを含んで構成される組を2組有し、各組の
    前記カルコゲナイドガラス層側を対向させ、接着層を介
    して一体に形成した請求項1〜請求項7のいずれか1つ
    に記載の光記録媒体。
JP9132368A 1997-05-22 1997-05-22 光記録媒体 Pending JPH10315622A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1465173A2 (en) * 2003-03-31 2004-10-06 TDK Corporation Optical recording material, optical recording medium and manufacturing method thereof, optical recording method and reproduction method

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EP1465173A2 (en) * 2003-03-31 2004-10-06 TDK Corporation Optical recording material, optical recording medium and manufacturing method thereof, optical recording method and reproduction method
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