JP2006100395A - プリント回路用アルミニウム基板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 プリント回路用積層板に用いるアルミニウム基板において、一面側が絶縁層との密着性が高く、かつ他面側が耐エッチング性に優れた基板を提供する。
【解決手段】 プリント回路用アルミニウム基板(1)は、アルミニウム板(10)の両面に膜厚の異なる陽極酸化皮膜(11)(12)が形成され、少なくとも厚い陽極酸化皮膜(12)が硫酸または有機酸によって形成された皮膜を含んでなることを特徴とする。またプリント回路用積層板(2)は、前記アルミニウム基板(1)の薄い陽極酸化皮膜(11)が形成された側に、絶縁層(13)を介して導電層(14)が形成されてなる。
【選択図】 図2
【解決手段】 プリント回路用アルミニウム基板(1)は、アルミニウム板(10)の両面に膜厚の異なる陽極酸化皮膜(11)(12)が形成され、少なくとも厚い陽極酸化皮膜(12)が硫酸または有機酸によって形成された皮膜を含んでなることを特徴とする。またプリント回路用積層板(2)は、前記アルミニウム基板(1)の薄い陽極酸化皮膜(11)が形成された側に、絶縁層(13)を介して導電層(14)が形成されてなる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、プリント回路用基板として用いられるアルミニウム基板およびその製造方法、ならびにこのアルミニウム基板を用いたプリント回路用積層板およびプリント回路板に関する。
なお、この明細書において、「アルミニウム」の語は、アルミニウム及びその合金を含む意味で用いる。また、この明細書において、「Al」の表記は、アルミニウムの金属単体を意味する。
従来、プリント回路用基板として、ガラスエポキシ樹脂からなる絶縁層を設けた銅張り積層板が用いられてきたが、電子部品の高集積化に伴い放熱性に優れたプリント回路用基板が望まれるようになってきた。そこで、基板の芯材として軽量かつ熱伝導性の良いアルミニウムが好適に用いられるようになった。
アルミニウム板を芯材とするプリント回路用基板では、アルミニウム板と樹脂絶縁層との密着性を確保のために、陽極酸化処理や砂目立て処理が行われている(特許文献1,2,3参照)。
上記プリント回路用基板においては、銅層をエッチング処理することにより、所定の銅回路が形成される。
特開平10−135593号(請求項1)
特開昭62−193296号(特許請求の範囲)
特開平1−312894号(特許請求の範囲)
しかしながら、回路形成時のエッチングによってアルミニウム基板の他面側(アルミニウム板の露出面)までもがエッチングされてしまうために、他面側をマスキングフィルムを貼った状態でエッチングを行い、エッチング後は剥離しなければならず、作業性の悪いものであった。
また、マスキングフィルムに代えて陽極酸化皮膜を形成することも提案されている。しかし、他面側のエッチングを防止するためには厚い陽極酸化皮膜を形成しなければならず、その反面、一面側において絶縁層との密着性が低下するとともに熱伝導性が低下するという不都合が生じる。また、他面側皮膜の耐エッチング性を高めるために封孔処理を施すと、水分含有量が多くなり、一面側ではさらに絶縁層との密着性と熱伝導性が低下することになる。
本発明は、上述した技術背景に鑑み、一面側が絶縁層との密着性が高く、かつ他面側が耐エッチング性に優れたプリント回路用アルミニウム基板およびその製造方法、ならびにこのアルミニウム基板を用いたプリント回路用積層板およびプリント回路板の提供を目的とする。
本発明のプリント回路用アルミニウム基板は、下記〔1〕〜〔9〕に記載の構成を有する。
〔1〕 アルミニウム板の両面に膜厚の異なる陽極酸化皮膜が形成され、少なくとも厚い陽極酸化皮膜が硫酸または有機酸によって形成された皮膜を含んでなることを特徴とするプリント回路用アルミニウム基板。
〔2〕 前記有機酸は蓚酸、スルフォマレイン酸、脂肪酸、酒石酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、スルフォフタル酸、マレイン酸、スルフォサリチル酸のいずれか1種以上である〔1〕に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
〔3〕 前記厚い陽極酸化皮膜が硫酸または有機酸によって形成された皮膜の単層膜である〔1〕または〔2〕に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
〔4〕 前記厚い陽極酸化皮膜が、硫酸または有機酸によって形成された皮膜上に、リン酸によって形成された皮膜が積層された複層膜である〔1〕または〔2〕に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
〔5〕 前記薄い陽極酸化皮膜が硫酸または有機酸によって形成された皮膜である〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
〔6〕前記薄い陽極酸化皮膜がリン酸によって形成された皮膜である〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
〔7〕 前記薄い陽極酸化皮膜の膜厚(t1)が0.1〜5μmであり、厚い陽極酸化皮膜の膜厚(t2)が3〜10μmである〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
〔8〕 前記薄い陽極酸化皮膜と厚い陽極酸化皮膜の膜厚比(t2/t1)が1.2〜20である〔7〕に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
〔9〕 前記厚い陽極酸化皮膜は封孔された皮膜である〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
本発明のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法は、下記〔10〕〜〔16〕に記載の構成を有する。
〔10〕 アルミニウム板の一面側をマスキングした状態で陽極酸化処理を施し、他面側に陽極酸化皮膜を形成する一次処理と、一次処理を施したアルミニウム板からマスキング材を除去して陽極酸化処理を施し、一面側に陽極酸化皮膜を形成するとともに、他面側の陽極酸化皮膜の膜厚を増大させる二次処理とを行い、アルミニウム板の両面に膜厚の異なる陽極酸化皮膜を形成することを特徴とするプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
〔11〕 一次処理において、2枚のアルミニウム板を重ね合わせることにより一面側をマスキングする〔10〕に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
〔12〕 一次処理において、アルミニウム板の一面側を非導電性シートで覆うことによりマスキングする〔10〕に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
〔13〕 一次処理および二次処理において、硫酸または有機酸によって陽極酸化処理を施す〔10〕〜〔12〕のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
〔14〕 一次処理において硫酸または有機酸によって陽極酸化処理を施し、二次処理においてリン酸によって陽極酸化処理を施す〔10〕〜〔12〕のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
〔15〕 二次処理において、リン酸濃度3〜20質量%、浴温25〜40℃未満の電解液中で陽極酸化処理を施し、さらに一面側の陽極酸化皮膜を150〜300℃の温度で0.5時間以上加熱する〔14〕に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
〔16〕 他面側の厚い陽極酸化皮膜に封孔処理を行う〔10〕〜〔15〕のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
本発明のプリント回路用積層板は、下記[17][18]に記載の構成を有する。
[17] [1]〜[9]のいずれか1項に記載されたプリント回路用アルミニウム基板の薄い陽極酸化皮上側に、絶縁層を介して導電層が積層一体化されてなることを特徴とするプリント回路用積層板。
[18] 前記導電層は銅または銅合金からなる[17]に記載のプリント回路用積層板。
本発明のプリント回路板は、下記[19]に記載の構成を有する。
[19] [1]〜[9]のいずれか1項に記載されたプリント回路用アルミニウム基板の薄い陽極酸化皮膜上に、絶縁層を介して導電層が積層一体化され、前記導電層をエッチングすることにより所要の回路が形成されてなることを特徴とするプリント回路板。
〔1〕の発明にかかるプリント回路用アルミニウム基板は、薄い陽極酸化皮膜が形成された面が絶縁層との密着性に優れ、厚い陽極酸化皮膜が形成された面が耐エッチング性に優れている。
〔2〕の発明によれば、厚い陽極酸化皮膜が形成された面における耐エッチング性が特に優れている。
〔3〕〔4〕の各発明によれば、厚い陽極酸化皮膜が形成された面における耐エッチング性が特に優れている。
〔5〕の発明によれば、薄い陽極酸化皮膜が形成された面における密着性が優れている。
〔6〕の発明によれば、薄い陽極酸化皮膜が形成された面における密着性が特に優れている。
〔7〕〔8〕の各発明によれば、薄い陽極酸化皮膜が形成された面における密着性と厚い陽極酸化皮膜が形成された面における耐エッチング性の両者が優れている。
〔9〕の各発明によれば、厚い陽極酸化皮膜が形成された面における耐エッチング性が特に優れている。
〔10〕の発明にかかるプリント回路用アルミニウム基板の製造方法によれば、アルミニウム板の両面に膜厚の異なる陽極酸化皮膜を形成できる。
〔11〕または〔12〕の発明によれば、一次処理において片面にのみ陽極酸化皮膜を形成することができる。
〔13〕の発明によれば、特に耐エッチング性に優れた厚い陽極酸化皮膜を形成することができる。
〔14〕の発明によれば、密着性に優れた薄い陽極酸化皮膜と耐エッチング性に優れた厚い陽極酸化皮膜とを形成することができる。
〔15〕の発明によれば、特に密着性に優れた薄い陽極酸化皮膜を形成することができる。
〔16〕の発明によれば、厚い陽極酸化皮膜の耐エッチング性を向上させることができる。
〔17〕または〔18〕の発明にかかるプリント回路用積層板は、アルミニウム基板と絶縁層との接着強度が優れているとともに、アルミニウム基板の露出面の耐エッチング性が優れているため、該露出面をマスキングすることなく導電層のエッチング処理に供することができる。
〔19〕の発明にかかるプリント回路基板は、アルミニウム基板と絶縁層との接着強度が優れている。
図1に本発明のプリント回路用アルミニウム基板の一実施形態を示すとともに、図2に前記プリント回路用アルミニウム基板を用いた本発明のプリント回路用積層板を示す。
アルミニウム基板(1)は、アルミニウム板(10)の一面側に膜厚の薄い陽極酸化皮膜(11)が形成され、他面側には膜厚の厚い陽極酸化皮膜(12)が形成されてなる。前記アルミニウム基板(1)は、薄い陽極酸化皮膜(11)上に絶縁層(13)を介して銅箔(14)が積層一体化されたプリント回路用積層板(2)として用いられるものである。
前記アルミニウム基板(1)において、厚い陽極酸化皮膜(12)は硫酸または有機酸による陽極酸化処理によって形成された皮膜を含む必要がある。有機酸としては、耐エッチング性を確保するために孔食ができず皮膜形成できるものを使用する。具体的には解離定数が小さく、溶液の伝導性の高いものが好ましい。このような有機酸として、蓚酸、スルフォマレイン酸、脂肪酸、酒石酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、スルフォフタル酸、マレイン酸、スルフォサリチル酸を推奨でき、1種を単独で用いても、2種以上の混合酸を用いても良い。また、硫酸と1種または2種以上の有機酸との混酸を用いても良い。また、好ましい酸濃度は、硫酸が10〜30質量%、蓚酸が1〜10質量%、スルフォフタル酸が5〜20質量%、マレイン酸が5〜20質量%、スルフォサリチル酸が5〜20質量%である。厚い陽極酸化皮膜(12)はプリント回路用積層板(2)において露出する面であり、上記特定の酸で形成された皮膜を含むことによって、銅箔(14)のエッチング時の腐食を防止することができる。図1のプリント回路基板(1)の厚い陽極酸化皮膜(12)は、上記特定の酸によって形成された皮膜の単層膜である。
本発明における厚い陽極酸化皮膜は、上記特定の酸によって形成された皮膜を含むものであれば良く、他の酸によって形成された陽極酸化皮膜が積層された複層膜であっても良い。特定の酸によって形成された皮膜が存在すれば耐エッチング性を確保できるためである。図5に示すプリント回路基板(4)は、厚い陽極酸化皮膜(15)が上記特定の酸によって形成された皮膜(16)上にリン酸によって形成された陽極酸化皮膜(17)が積層一体化された複層膜となされている。前記プリント回路基板(4)の薄い陽極酸化皮膜(11)上に絶縁層(13)を介して通電層(14)を積層したプリント回路用積層板(図示なし)では、エッチング時に外側のリン酸による皮膜(17)が腐食したとしても、内側の皮膜(16)によってアルミニウム基板(10)の腐食を防止できる。
一方、薄い陽極酸化皮膜(11)は絶縁層(13)で被覆されてエッチング液に接触しないため、耐エッチング性を考慮する必要はなく、硫酸または有機酸以外の酸による陽極酸化皮膜が許容され、硫酸または有機酸(上記特定の酸)によって形成された皮膜、あるいはリン酸による皮膜を例示できる。特に、後述する方法によって形成したリン酸による陽極酸化皮膜は絶縁層(13)との密着性が高いものである。
また、絶縁層(13)が積層される薄い陽極酸化皮膜(11)の膜厚(t1)は0.1〜5μmが好ましい。0.1μm以下では絶縁層(13)との密着性を高めて接着強度を高める効果が乏しく、5μmを超えても却って密着性が低下するためである。特に好ましい膜厚(t1)は0.5〜2μmであり、さらに1〜2μmが好ましい。一方、厚い陽極酸化皮膜(12)(15)の膜厚(t2)は耐エッチング性を確保するために3〜10μmが好ましい。3μm未満では必要な耐エッチング性を確保できず、また10μmあれば十分な耐エッチング性を確保できそれ以上の厚さは処理効率を低下させるためである。特に好ましい膜厚は5〜8μmである。なお、厚い陽極酸化皮膜が図5のような複層膜(15)である場合は、耐エッチング性を確保するために、特定の酸で形成された皮膜(16)が上記範囲の膜厚(t2)であることが好ましい。
さらに、前記薄い陽極酸化皮膜(11)と厚い陽極酸化皮膜(13)の膜厚比(t2/t1)は1.2〜20であることが好ましく、この範囲内で設定することにより密着性と耐エッチング性の両方をバランス良く具備するものなる。特に好ましい膜厚比(t2/t1)は2.5〜8である。
さらに、厚い陽極酸化皮膜(12)(15)は耐エッチング性を高めるために封孔されていることが好ましい。なお、薄い陽極酸化皮膜(11)は絶縁層(13)との密着性を高めるためにポアが露出していることが好ましく、無封孔であることが好ましい。
また、前記アルミニウム板(10)としては、Al−Mg系合金、Al−Mg−Si系合金、JIS 5052等を推奨できる。
上述した本発明のアルミニウム基板は、例えば次に示す一次処理および二次処理により製造される。
〔一次処理〕
素材となるアルミニウム板(10)の一方の面をマスキングした状態で陽極酸化処理を施す。
素材となるアルミニウム板(10)の一方の面をマスキングした状態で陽極酸化処理を施す。
片面をマスキングする方法としては、2枚のアルミニウム板(10)(10)を重ね合わせることにより互いの一面を覆うか、あるいは1枚のアルミニウム板(10)の片面をゴムや樹脂からなる非導電性シートで覆う方法を例示できる。前者の場合、合わせ目から処理液が入らないように全周を非導電性シートで塞いでおくことが好ましい。後者の場合、非導電性シートの両面にアルミニウム板(10)(10)を貼り付けて2枚同時に処理することもできる。また、いずれの場合もアルミニウム板(10)の歪みによる隙間から処理液が入らないように、非導電性シートは硬度の低く柔軟なものが好ましい。
そして、図3に示すように、片面をマスキングしたアルミニウム板(10)に陽極酸化処理を施すことにより、アルミニウム板(10)の片面にのみ陽極酸化皮膜(12a)が形成される。
〔二次処理〕
片面に陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム板(10)のマスキング材を除去した状態で陽極酸化処理を施す。これにより、図3に示すように、前記一次処理によってマスキングされていた一面側に新たに陽極酸化皮膜(11)が形成されるとともに、他面側では陽極酸化皮膜(12a)の膜厚が増大して一面側よりも厚い陽極酸化皮膜(12)が形成され、両面で膜厚の異なる皮膜が形成されたアルミニウム基板(1)となる。
片面に陽極酸化皮膜が形成されたアルミニウム板(10)のマスキング材を除去した状態で陽極酸化処理を施す。これにより、図3に示すように、前記一次処理によってマスキングされていた一面側に新たに陽極酸化皮膜(11)が形成されるとともに、他面側では陽極酸化皮膜(12a)の膜厚が増大して一面側よりも厚い陽極酸化皮膜(12)が形成され、両面で膜厚の異なる皮膜が形成されたアルミニウム基板(1)となる。
一次処理および二次処理において、陽極酸化処理に用いる酸によって所望の皮膜を形成することができ、酸濃度、浴温、電流密度、処理時間等によって膜厚を制御することができる。例えば図3に示すように、一次処理および二次処理の両方において、硫酸または有機酸によって陽極酸化処理を施すことにより、アルミニウム板(1)の両面に膜厚のみが異なる同質の皮膜(11)(12)が形成される。また図5に示すように、一次処理において硫酸または有機酸によって陽極酸化処理を施し、二次処理においてリン酸によって陽極酸化処理を施すことにより、アルミニウム板(1)の一面側にはリン酸による薄い陽極皮膜(11)が形成されるとともに、他面側には硫酸または有機酸による陽極酸化皮膜(16)上にリン酸による陽極酸化皮膜(17)が積層された厚い陽極酸化皮膜(15)が形成される。
ところで、薄い陽極酸化皮膜(11)は、絶縁層(13)に対する優れた密着性を得るために、ポア径が大きく、かつポア内の水分が十分に除去された立体網目構造であることが好ましい。陽極酸化皮膜(11)上に樹脂製絶縁層(13)を加熱接着した際、樹脂が陽極酸化皮膜(11)のポア内部まで深く含浸して皮膜のセルと複雑に絡み合うことにより、良好な密着性を安定して得ることができるためである。
このような陽極酸化皮膜(11)を形成する方法として、二次処理として特定条件によるリン酸陽極酸化処理とその後に行う加熱処理を例示できる。即ち、電解液のリン酸濃度3〜20質量%、浴温25〜40℃未満の電解液中で陽極酸化処理を施し、さらに形成された陽極酸化皮膜に対し、150〜300℃の温度で0.5時間以上加熱する。
電解液のリン酸濃度は、3〜20質量%に設定するのが良く、より好ましくは8〜12質量%に調整するのが良い。すなわちリン酸濃度が高過ぎる場合には、陽極酸化皮膜の生長度合を高精度で制御するのが難しく、所望の立体網目構造を得ることができず、樹脂製絶縁層(13)との間で安定した密着性を得ることができないばかりか、リン酸の酸化皮膜への吸着による汚染が発生する恐れがある。逆にリン酸濃度が低過ぎる場合には、陽極酸化皮膜を十分に形成できない恐れがあり、好ましくない。
電解液の浴温は、25〜40℃未満(40℃は含まない)に設定するのが良く、より好ましくは28℃〜32℃に設定するのが良い。すなわち浴温が高過ぎる場合には、陽極酸化皮膜の生長度合を制御するのが困難になり、安定した密着性を得ることができなくなる恐れがある。逆に浴温が低過ぎる場合には、所望の陽極酸化皮膜を形成できないので、好ましくない。
なお、皮膜形成時の浴電圧は8〜40V、より好ましくは10〜15Vに設定するのが良い。すなわちこの浴電圧が8V未満では皮膜生成速度が低下する恐れがあり、40V超過では電圧コントロールが困難になる恐れがある。なお電解電流としては、直流、交流、交直重畳、矩形波交流電流等を好適に用いることができる。
生成された陽極酸化皮膜は、さらに加熱してポア内の水分を放出させる必要がある。多量の水分が残存していると樹脂製絶縁層(13)と密着性が低下するためである。水分を放出するための加熱に際して、加熱温度を150〜300℃に設定する必要があり、好ましくは200〜250℃に設定するのが良い。すなわち加熱温度が高過ぎる場合には、熱によって陽極酸化皮膜(11)が破壊されたり、クラックが生じてしまい、絶縁層(13)の密着性が低下する恐れがある。なお加熱温度が低過ぎる場合には、水分の放出を十分に行うことができないため、好ましくない。また加熱時間は、0.5時間(30分)以上に設定する必要があり、好ましくは3時間以内、より好ましくは1〜2時間に設定するのが良い。すなわち加熱時間をむやみに長く設定したところで、それに見合うだけの効果が期待できず、却ってエネルギー損失の増大や、生産性の低下を来す恐れがある。逆に加熱時間が短過ぎる場合には、皮膜水分を十分に放出することができず、残留水分の影響により、樹脂製絶縁層(13)との密着性が低下してしまうので、好ましくない。
なお、本発明において、アルミニウム板の両面に厚さの異なる陽極酸化皮膜を形成する方法は上述した方法に限定されるものではない。
さらに、要すれば、前記アルミニウム基板(1)(4)の厚い陽極酸化皮膜(12)(15)に封孔処理を行う。封孔処理は周知の方法により適宜行えば良い。厚い陽極酸化皮膜(12)(15)のみを封孔する場合は、薄い陽極酸化皮膜(11)が形成された面をマスキングした状態で封孔処理する方法、一次処理で形成された皮膜(12a)(16)に封孔処理を施し、マスキングを外して二次処理を施す方法を例示できる。なお、本発明は薄い陽極酸化皮膜(11)の封孔処理を排除するものではないが、絶縁層(13)との密着性を高めるためには封孔処理をしないことが好ましい。
図2に示す本発明のプリント回路用積層板(2)は、上述したアルミニウム基板(1)の薄い陽極酸化皮膜(11)上に絶縁層(13)を介して銅箔(14)が積層一体化されることにより製造される。また、図示はしないが、図5のアルミニウム基板(4)を用いた場合も同様である。
前記絶縁層(13)の材料としては、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のいずれをも用いることができる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等を例示することができる。また熱可塑性樹脂としては、架橋ポリオレフィン、高融点ポリオレフィン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルホン、フッ素樹脂等を例示することができる。
また、前記絶縁層(13)は、熱成形板、熱成形シートないしはフィルム、プリプレグ、塗膜等の形態でアルミニウム基板(1)(4)上に積層されるものである。なお、プリプレグの補強材としては、紙、合成繊維布、ガラス繊維布を例示することができるが、特にガラス繊維織布やガラス繊維不織布を好適に用いることができる。
前記導電層(14)としては、銅、アルミニウム、ニッケル等の金属またはこれらの合金からなる箔または金属板を用いることができ、特に銅箔を推奨できる。さらに、前記導電層(14)は絶縁層(13)との接合面に、予め機械的又は化学的に粗面化処理を施して接合性を向上させるようにするのが好ましい。
アルミニウム基板(1)(4)に絶縁層(13)および導電層(14)を貼り合わせる方法としては、例えばアルミニウム基板(1)(4)上に、絶縁層(13)としての樹脂板やプリプレグ等を積層状に重ね合わせ、更にその上に導電層(14)としての銅箔等を積層状に重ね合わせ、その状態で、加熱加圧成形して、アルミニウム基板(1)(4)上に絶縁層(13)および導電層(14)を接着固定する方法等を例示することができる。
なお、この貼り合わせ工程において、加熱条件としては、加熱温度を150〜230℃、好ましくは170〜180℃に設定するのが望ましく、加熱時間を30分〜3時間、好ましくは1〜2時間に設定するのが望ましい。
また、図4に示す本発明のプリント回路板(3)は、前記プリント回路用積層板(2)の導電層(14)をエッチングにより所要回路形状を残して溶解除去したものである。例えば、導電層(14)上に耐エッチング性塗料を所要回路形状に塗布し、残りの部分をエッチングにより腐食させて溶解除去し、回路を残すことにより製造される。
本発明のプリント回路用積層板(2)において、絶縁層(13)はアルミニウム基板(1)(4)の薄い陽極酸化皮膜(11)と接合されているために密着性が優れている。一方、アルミニウム基板(1)(4)が露出する面には、厚くかつ特定の酸で形成され皮膜を含んで耐エッチング性に優れた陽極酸化皮膜(12)(15)が形成されている。このため、回路を形成するために導電層(14)をエッチングする際には、前記露出面に腐食を防止するためのマスキングをすることなくエッチング処理に供することができ、作業効率を高めることができる。
以下、本発明に関連した実施例、およびその効果を検証するための比較例について説明する。
〈アルミニウム基板の製作〉
各実施例および比較例において、アルミニウム板(10)として、Al−Mg−Si系合金(Si:0.5質量%、Mg:0.5質量%、残部Alおよび不可避不純物)からなる100mm×100mm×1mmのアルミニウム平板を用いた。
〈アルミニウム基板の製作例A〉
後掲の表1の各実施例および比較例1,2については、一次処理および二次処理において同じ電解液を用い、アルミニウム板(10)の両面に膜厚の異なる陽極酸化皮膜を形成した。
〈アルミニウム基板の製作〉
各実施例および比較例において、アルミニウム板(10)として、Al−Mg−Si系合金(Si:0.5質量%、Mg:0.5質量%、残部Alおよび不可避不純物)からなる100mm×100mm×1mmのアルミニウム平板を用いた。
〈アルミニウム基板の製作例A〉
後掲の表1の各実施例および比較例1,2については、一次処理および二次処理において同じ電解液を用い、アルミニウム板(10)の両面に膜厚の異なる陽極酸化皮膜を形成した。
具体的には、一次処理として、2枚のアルミニウム板(10)(10)を重ねて合わせ目を非導電性樹脂シートで塞ぐとともに、リード線を取り付けた状態で、表1に示す酸処理液と処理条件で陽極酸化処理を施し、アルミニウム板(10)の片面に陽極酸化皮膜(12a)を形成した(図3の一次処理)。続いて二次処理として、非導電性樹脂シートを除去し、同じ酸処理液を用いて陽極酸化処理を施した。これにより、前記一次処理においてマスキングされていた一面側に新たに陽極酸化皮膜(11)が形成されるとともに、他面側では陽極酸化皮膜(12a)が増大して一面側よりも厚い陽極酸化皮膜(12)が形成された(図3の二次処理)。
なお、膜厚は各陽極酸化処理時間によって調節するものとし、表1に示す膜厚の皮膜を有するアルミニウム基板(1)が製造された。
さらに、実施例2,5〜11については、厚い陽極酸化皮膜(12)に対して封孔処理を行った。封孔処理は、薄い陽極酸化皮膜(11)側をマスキングし、80℃の処理液(酢酸ニッケル5g/l、ホウ酸5g/l含有)中に6分間浸漬するものとした。
比較例3,4については、アルミニウム板(10)をマスキングすることなく表1に示す処理条件で陽極酸化処理を施し、両面に同じ厚さの陽極酸化皮膜を形成した。さらに、比較例4では両面に封孔処理を施した。
〈アルミニウム基板の製作例B〉
後掲の表2の各実施例において、一次処理として硫酸または有機酸による陽極酸化処理を施し、二次処理として、リン酸による陽極酸化処理を施した後、形成された皮膜を加熱した。
後掲の表2の各実施例において、一次処理として硫酸または有機酸による陽極酸化処理を施し、二次処理として、リン酸による陽極酸化処理を施した後、形成された皮膜を加熱した。
具体的には、一次処理として、2枚のアルミニウム板(10)(10)を重ねて合わせ目を非導電性樹脂シートで塞ぐとともに、リード線を取り付けた状態で、表2に示す酸処理液と処理条件で陽極酸化処理を施し、アルミニウム板(10)の片面に陽極酸化皮膜(16)を形成した(図6の一次処理)。続いて、実施例22〜31については、片面をマスキングしたままで、80℃の処理液(酢酸ニッケル5g/l、ホウ酸5g/l含有)中に6分間浸漬することにより封孔処理を施した。次いで二次処理として、、非導電性樹脂シートを除去し、表2に示すリン酸処理液を用いて陽極酸化処理を施した。これにより、前記一次処理においてマスキングされていた一面側に新たにリン酸による陽極酸化皮膜(11)が形成されるとともに、他面側では硫酸または有機酸による陽極酸化皮膜(16)上にリン酸による陽極酸化皮膜(17)が形成され、これらが一体に積層された厚い皮膜(15)が形成された(図6の二次処理)。そして、両面に陽極酸化皮膜(11)(15)が形成されたアルミニウム基板(4)を表2に示す条件で加熱し、皮膜のポア内の水分を除去した。なお、膜厚は各陽極酸化処理時間によって調節するものとし、表2に示す膜厚の皮膜を有するアルミニウム基板(4)が製造された。
〈プリント回路用積層板の製作〉
各アルミニウム基板(1)(4)の薄い陽極酸化皮膜(11)側に、厚さ80μmのエポキシ樹脂シートからなる絶縁層(13)と、重ね面を粗面化した厚さ70μmの銅箔(14)を積層状態に重ね合わせ、加熱加圧成形によりこれらを接着固定し、プリント回路用積層板(2)を製作した(図2参照)。
各アルミニウム基板(1)(4)の薄い陽極酸化皮膜(11)側に、厚さ80μmのエポキシ樹脂シートからなる絶縁層(13)と、重ね面を粗面化した厚さ70μmの銅箔(14)を積層状態に重ね合わせ、加熱加圧成形によりこれらを接着固定し、プリント回路用積層板(2)を製作した(図2参照)。
製作したプリント回路用積層板(2)について、絶縁層の接着性、はんだ耐熱性、耐エッチング性について下記の方法で評価した。評価結果を表1および表2に併せて示す。
〈絶縁層の接着性〉
JIS C6481に準拠し、絶縁層(13)のピール強度(kN/m)を測定した。
〈はんだ耐熱性〉
JIS C6481に準拠し、各プリント回路用積層板(2)をはんだ浴に浸漬した際に、膨れが発生する時間(秒)を測定した。
〈耐エッチング性〉
60℃の市販の銅エッチング液(塩化第二鉄40質量%水溶液)中に10分間浸漬し、露出した厚い陽極酸化皮膜(12)(15)側において変化の無かったもの(腐食のなかったもの)を「○」、腐食したものを「×」として評価した。
〈絶縁層の接着性〉
JIS C6481に準拠し、絶縁層(13)のピール強度(kN/m)を測定した。
〈はんだ耐熱性〉
JIS C6481に準拠し、各プリント回路用積層板(2)をはんだ浴に浸漬した際に、膨れが発生する時間(秒)を測定した。
〈耐エッチング性〉
60℃の市販の銅エッチング液(塩化第二鉄40質量%水溶液)中に10分間浸漬し、露出した厚い陽極酸化皮膜(12)(15)側において変化の無かったもの(腐食のなかったもの)を「○」、腐食したものを「×」として評価した。
表1および表2から明らかなように、本発明に関連した実施例1〜11、21〜31は、薄い陽極酸化皮膜(11)と絶縁層(13)との密着性に優れ十分な強度で接着されたものであった。中でも、実施例21〜31の所定の方法で形成したリン酸皮膜は絶縁層(13)との密着性が顕著に優れたものであった。また、厚い陽極酸化皮膜(12)(15)側は耐エッチング性に優れたものであった。これらの結果より、プリント回路用積層板(2)の導電層(14)をエッチングする際にも、アルミニウム基板(1)(4)の露出面をマスキングする必要がないことを確認できた。
この発明のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法は、各種電気製品の電子回路基板等に用いられるプリント基板を製造する際に利用可能であり、特にそのようなプリント回路用基板としてのアルミニウム基板を製造する際に好適に利用可能である。
1、4…プリント回路用アルミニウム基板
2…プリント回路用積層板
3…プリント回路板
10…アルミニウム板
11…薄い陽極酸化膜
12,15…厚い陽極酸化膜
13…絶縁層
14…導電層(銅箔)
2…プリント回路用積層板
3…プリント回路板
10…アルミニウム板
11…薄い陽極酸化膜
12,15…厚い陽極酸化膜
13…絶縁層
14…導電層(銅箔)
Claims (19)
- アルミニウム板の両面に膜厚の異なる陽極酸化皮膜が形成され、少なくとも厚い陽極酸化皮膜が硫酸または有機酸によって形成された皮膜を含んでなることを特徴とするプリント回路用アルミニウム基板。
- 前記有機酸は蓚酸、スルフォマレイン酸、脂肪酸、酒石酸、フェノールスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、スルフォフタル酸、マレイン酸、スルフォサリチル酸のいずれか1種以上である請求項1に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
- 前記厚い陽極酸化皮膜が硫酸または有機酸によって形成された皮膜の単層膜である請求項1または2に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
- 前記厚い陽極酸化皮膜が、硫酸または有機酸によって形成された皮膜上に、リン酸によって形成された皮膜が積層された複層膜である請求項1または2に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
- 前記薄い陽極酸化皮膜が硫酸または有機酸によって形成された皮膜である請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
- 前記薄い陽極酸化皮膜がリン酸によって形成された皮膜である請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
- 前記薄い陽極酸化皮膜の膜厚(t1)が0.1〜5μmであり、厚い陽極酸化皮膜の膜厚(t2)が3〜10μmである請求項1〜6のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
- 前記薄い陽極酸化皮膜と厚い陽極酸化皮膜の膜厚比(t2/t1)が1.2〜20である請求項7に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
- 前記厚い陽極酸化皮膜は封孔された皮膜である請求項1〜8のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板。
- アルミニウム板の一面側をマスキングした状態で陽極酸化処理を施し、他面側に陽極酸化皮膜を形成する一次処理と、一次処理を施したアルミニウム板からマスキング材を除去して陽極酸化処理を施し、一面側に陽極酸化皮膜を形成するとともに、他面側の陽極酸化皮膜の膜厚を増大させる二次処理とを行い、アルミニウム板の両面に膜厚の異なる陽極酸化皮膜を形成することを特徴とするプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
- 一次処理において、2枚のアルミニウム板を重ね合わせることにより一面側をマスキングする請求項10に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
- 一次処理において、アルミニウム板の一面側を非導電性シートで覆うことによりマスキングする請求項10に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
- 一次処理および二次処理において、硫酸または有機酸によって陽極酸化処理を施す請求項10〜12のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
- 一次処理において硫酸または有機酸によって陽極酸化処理を施し、二次処理においてリン酸によって陽極酸化処理を施す請求項10〜12のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
- 二次処理において、リン酸濃度3〜20質量%、浴温25〜40℃未満の電解液中で陽極酸化処理を施し、さらに一面側の陽極酸化皮膜を150〜300℃の温度で0.5時間以上加熱する請求項14に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
- 他面側の厚い陽極酸化皮膜に封孔処理を行う請求項10〜15のいずれか1項に記載のプリント回路用アルミニウム基板の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載されたプリント回路用アルミニウム基板の薄い陽極酸化皮膜上に、絶縁層を介して導電層が積層一体化されてなることを特徴とするプリント回路用積層板。
- 前記通電層は銅または銅合金からなる請求項16に記載のプリント回路用積層板。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載されたプリント回路用アルミニウム基板の薄い陽極酸化皮膜上に、絶縁層を介して導電層が積層一体化され、前記導電層をエッチングすることにより所要の回路が形成されてなることを特徴とするプリント回路板。
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JP2016195261A (ja) * | 2011-07-29 | 2016-11-17 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 素子搭載用基板およびその製造方法、ならびに半導体モジュール |
JP2017048468A (ja) * | 2016-12-02 | 2017-03-09 | 三菱アルミニウム株式会社 | プリント基板の製造方法 |
US9960107B2 (en) | 2016-01-05 | 2018-05-01 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Package substrate, method for fabricating the same, and package device including the package substrate |
KR20210086741A (ko) * | 2019-12-30 | 2021-07-09 | 아주스틸 주식회사 | 아노다이징 처리된 알루미늄을 이용한 메탈 기판의 제조방법 및 이에 의해 제조된 메탈 기판 |
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2004
- 2004-09-28 JP JP2004282171A patent/JP2006100395A/ja active Pending
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