JP2006100337A - 誘電体薄膜の製造方法 - Google Patents

誘電体薄膜の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006100337A
JP2006100337A JP2004281335A JP2004281335A JP2006100337A JP 2006100337 A JP2006100337 A JP 2006100337A JP 2004281335 A JP2004281335 A JP 2004281335A JP 2004281335 A JP2004281335 A JP 2004281335A JP 2006100337 A JP2006100337 A JP 2006100337A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
fine particles
metal oxide
dielectric thin
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004281335A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehisa Kato
剛久 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004281335A priority Critical patent/JP2006100337A/ja
Publication of JP2006100337A publication Critical patent/JP2006100337A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

【課題】 微細LSIの製造プロセスに適する極めて低い温度で、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を製造する。
【解決手段】 強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を形成方法は、基板102上に、強誘電体又は高誘電体よりなる第1の微粒子101aが混合され、第1の微粒子101aを構成する金属元素と同一の金属元素を含む有機化合物原料104を塗布する工程と、塗布された有機化合物原料104を金属酸化物のアモルファス膜105に変化させる工程と、レーザーを照射して、第1の微粒子101aの結晶構造と同一の結晶構造を持つように、金属酸化物のアモルファス膜105の結晶化を行なう工程とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子回路に用いる強誘電体薄膜又は高誘電率薄膜の製造方法に関し、特に、極めて低い温度で強誘電体薄膜又は高誘電率薄膜を形成する方法に関するものである。
近年の電子産業の発展は、ムーアの法則と呼ばれる経験則に従ったLSI(Large Scale Integrated Circuit)の微細化が寄与するところが大きく、半導体技術が機器の小型化、低価格化、低消費電力化を主導している。現代のシステムLSIは能動素子で構成された電子回路を搭載するだけでなく、容量又は抵抗などの受動素子を含んだ回路によって、メモリ機能及びアナログ・デジタル変換機能などを付加することにより、複雑なシステムをLSI上に実現している。特に、強誘電体薄膜を容量絶縁膜として用いた容量素子を利用する不揮発性メモリは、電源オフの間においてもLSI中のデータを保持することができるので、ICカード又は無線タグといった新たな用途のLSIを生み出している。また、高誘電率薄膜(以下、高誘電体薄膜と記す)を容量絶縁膜として用いた容量素子は、コンピュータの主記憶として使われるDRAM(Dynamic Random Access Memory)の大容量化に向け、既存の二酸化シリコン又は酸化タンタルを容量絶縁膜に用いた容量素子に変わるものとして期待されている。
強誘電体材料及び高誘電率材料(以下、高誘電体材料と記す)は、共にペロブスカイト結晶構造又は層状ペロブスカイト結晶構造を有する金属酸化物であり、その形成方法は類似している。
以下に、従来の強誘電体薄膜の製造方法について、強誘電体であるストロンチウム・ビスマス・タンタレート(Sr2Bi2Ta29、以下SBTと記す)を例として、図9を参照しながら説明する。
まず、工程S901において、スピンコート法により、基板上に、SBTを構成する金属元素であるストロンチウム、ビスマス、及びタンタルの有機化合物を含む原料溶液を塗布した後に、大気中で、160℃、1分間の乾燥を行なう。
次に、工程S902において、大気中で、250℃、4分間の乾燥を行なう。
次に、工程S903において、酸素雰囲気中で、赤外線ランプを照射して急速加熱することにより、結晶化が行なわれる。このとき、温度コントローラによって、基板温度が800℃となるように制御され、また、加熱時間は1分間である。このようにして強誘電体薄膜が形成される。
なお、この強誘電体薄膜を容量絶縁膜として用いた強誘電体容量素子をLSIに混載する場合には、基板上に電界効果型トランジスタ(FET)を形成した後、その上方に絶縁膜を成膜する。その後、容量素子の下部電極としての白金電極を形成した後に、前述した強誘電体薄膜の製造工程(図9参照)を実施する。さらに、強誘電体薄膜の上に上部電極としての白金電極を形成した後に、絶縁膜を形成し、トランジスタと接続するコンタクトホール及びメタル配線を形成する。
LSIの製造プロセスの微細化に伴って、これまでよりも低い温度にて強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を形成する技術の開発が緊要となっている。最小加工寸法が65nm以下という極微細プロセスで形成されるFETの場合、例えば非特許文献1に記載されているように、ゲート電極及びソース・ドレイン電極に使用される金属シリサイドとして加工性が高いニッケル・シリサイド(NiSi)が使われ、ニッケル・シリサイドの耐熱温度がFET形成工程以後のプロセス温度の上限を決定する。これは、ニッケル・シリサイドは高温に曝されると抵抗値が上昇し、トランジスタのオン電流が低下するので、電子回路の動作速度に悪影響をもたらすからである。ニッケル・シリサイドのシート抵抗と加熱温度との関係については、例えば非特許文献2に詳述されており、350℃以下では安定なシート抵抗を示していたものが、400℃、450℃、500℃の加熱によって、それぞれ2倍、2.6倍、6倍となる。このため、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜は、450℃よりも低温で、好ましくは400℃よりも低温で形成されなければならない。ところが、前述したように、従来の強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の形成には、450℃を遙かに上回る高温が必要となっていた。
最近、KrFレーザーを用いて金属酸化物結晶を得る手法が、例えば非特許文献3又は非特許文献4などにおいて提案されている。前者によると、SBTの結晶化に必要な温度を、レーザーアニールを用いることによって550℃まで低下させている。また、後者によると、従来600℃以上の加熱処理によって結晶化させていた鉛・ジルコネート・チタネート(Pb(Zr,Ti)O3 、以下PZTと記す)を、レーザーアニールを用いることによって475℃まで低温化させている。ところが、レーザーアニールによる結晶化を用いた場合であっても、微細プロセスに要求される450℃という耐熱温度をクリアしておらず、微細LSIに強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を用いた容量素子を搭載することは不可能である。
レーザーアニールを用いた結晶化の場合よりもさらに低温化を実現する手法として、ペロブスカイト結晶相よりも低温で生成されるパイロクロア結晶相又はフルオライト結晶相といった前駆体結晶を含む酸化物薄膜に対してレーザーを照射する手法が、例えば特許文献1に開示されている。
特開2002-314045号公報 Material Research Society Symposium Proceeding誌2004年810巻C1.1.1〜12 International Electron Device Meeting Technical Digest誌2003年497頁 Thin Solid Films誌2000年375巻172頁 Applied Physics Letters誌1998年73巻1958頁
しかしながら、パイロクロア結晶相は比較的安定な結晶であるので、加熱することによってペロブスカイト結晶相に相変化させることは困難である。一方、フルオライト結晶相は準安定な結晶であるので、加熱することによってペロブスカイト結晶相に容易に相変化させることができる。このため、パイロクロア結晶相は結晶粒として存在し得るが、フルオライト結晶相は独立した結晶粒として存在せず、金属酸化膜中においてのみ生成される。なお、これらの現象は、例えばIntegrated Ferroelectric誌1997年14巻201頁に詳述されている。
前記特許文献1に開示された方法によると、PZTの前駆体となるパイロクロア結晶相を、ゾルゲル法にて450℃、RFスパッタリング法にて300℃、MOCVD法にて400℃にて生成することが述べられている。前述した好ましい温度条件である400℃よりも低い温度という条件はクリアしていないものの、450℃以下で形成できることから、微細LSIの製造に適用することは可能であるが、ある程度の動作速度の低下は免れることができない。加えて、この方法で使われるパイロクロア結晶相は安定な結晶相であり、前述のように、ペロブスカイト結晶相に相変化させることが困難である。そのため、かなり高いエネルギーを与えれば、パイロクロア結晶相からペロブスカイト結晶相に相変化することがあるかもしれないが、高エネルギーを要するレーザーの照射は揮発性の高い構成材料の蒸発を招くので、化学量論組成比からずれた組成比を有する膜しか得ることができない。
一方で、前記特許文献1では、SBTの前駆体となるフルオライト結晶相をミスト塗布後に650℃に加熱することにより、SBT薄膜を生成することが開示されているが、この処理温度は微細LSIの製造に要求される温度である450℃よりも高いために、微細LSIの製造プロセスには適さない。
前記に鑑み、本発明の目的は、微細LSIの製造プロセスに適する極めて低い温度で、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を製造する方法を提供することである。
前記の目的を達成するために、本発明に係る第1の誘電体薄膜の製造方法は、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を形成する誘電体薄膜の製造方法であって、基板上に、強誘電体又は高誘電体よりなる微粒子が混合され、微粒子を構成する金属元素と同一の金属元素を含む有機化合物原料を塗布する工程と、塗布された有機化合物原料を金属酸化物に変化させる工程と、レーザーを照射して、微粒子の結晶構造と同一の結晶構造を持つように、金属酸化物の結晶化を行なう工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る第1の誘電体薄膜の製造方法によると、例えば予め高温で焼成することによって形成された結晶化された強誘電体又は高誘電体よりなる微粒子が混合され且つ当該微粒子を構成する金属元素と同一の金属元素を含む有機化合物原料を基板上に塗布し、当該有機化合物原料を金属酸化物に変化させた後に、当該金属酸化物にレーザーを照射することにより、当該微粒子を核として、アモルファス構造の金属酸化物を層状ペロブスカイト結晶相へと相変化させて強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を得る。このようにして、微粒子の結晶構造と同一の結晶構造を持つ強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を得るので、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を得るための結晶化に必要なエネルギーを低減することができる。したがって、微細LSIの製造プロセスに適した極めて低い温度で、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を製造することができる。(例えば、PZTよりなる強誘電体薄膜を形成する場合、アモルファス状態からペロブスカイト結晶を生成するためには441kJ/molのエネルギーが必要であるが、結晶核となるペロブスカイト結晶を含んだアモルファス状態からペロブスカイト結晶相へ相変化させるエネルギーはわずか112kJ/molであることが、Journal of Material Research誌1994年9巻7号1728頁に報告されている。)それゆえ、レーザーアニールを用いた相変化を、従来よりも低い基板温度で実現することができる。さらに、小パワーのレーザー照射による結晶化を行なうので、組成ずれの抑制が可能となる。また、ペロブスカイト結晶相への相変化を行なうことが困難なパイロクロア結晶相、又は準安定で450℃以上の生成温度が必要なフルオライト結晶相を用いることがないので、低温にて強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を製造する方法として極めて有用である。
前記の目的を達成するために、本発明に係る第2の誘電体薄膜の製造方法は、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を形成する誘電体薄膜の製造方法であって、基板上に、強誘電体又は高誘電体よりなる微粒子を配置する工程と、基板上における微粒子が配置されている領域に、微粒子を構成する金属元素と同一の金属元素を含む有機化合物原料を塗布した後に、塗布された有機化合物を金属酸化物に変化させる工程と、レーザーを照射して、微粒子の結晶構造と同一の結晶構造を持つように、金属酸化物の結晶化を行なう工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る第2の誘電体薄膜の製造方法によると、例えば予め高温で焼成することによって形成された結晶化された強誘電体又は高誘電体よりなる微粒子を基板上に配置した後に、当該微粒子を構成する金属元素と同一の金属元素を含む有機化合物原料を基板上に塗布し、当該有機化合物原料を金属酸化物に変化させた後に、当該金属酸化物にレーザーを照射することにより、当該微粒子を核として、アモルファス構造の金属酸化物を層状ペロブスカイト結晶相へと相変化させて強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を得る。このようにして、微粒子の結晶構造と同一の結晶構造を持つ強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を得るので、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を得るための結晶化に必要なエネルギーを低減することができる。したがって、微細LSIの製造プロセスに適した極めて低い温度で、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を製造することができる。また、当該微粒子を基板上に予め配置することにより、当該金属酸化物中に、当該微粒子を均一に存在させることが可能となるので、当該金属酸化物中で相変化が一様に進むという効果を得ることができる。
前記の目的を達成するために、本発明に係る第3の誘電体薄膜の製造方法は、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を形成する誘電体薄膜の製造方法であって、基板上に、強誘電体又は高誘電体よりなる微粒子を配置する工程と、基板上における微粒子が配置されている領域に、微粒子を構成する金属元素と同一の金属元素を含む金属酸化物を堆積する工程と、レーザーを照射して、微粒子の結晶構造と同一の結晶構造を持つように、金属酸化物の結晶化を行なう工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る第3の誘電体薄膜の製造方法によると、例えば予め高温で焼成することによって形成された結晶化された強誘電体又は高誘電体よりなる微粒子を基板上に配置した後に、当該微粒子を構成する金属元素と同一の金属元素を含む金属酸化物を堆積し、その後、当該金属酸化物にレーザーを照射することにより、当該微粒子を核として、アモルファス構造の金属酸化物を層状ペロブスカイト結晶相へと相変化させて強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を得る。このようにして、微粒子の結晶構造と同一の結晶構造を持つ強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を得るので、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を得るための結晶化に必要なエネルギーを低減することができる。したがって、微細LSIの製造プロセスに適した極めて低い温度で、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を製造することができる。また、当該微粒子を基板上に予め配置することにより、当該金属酸化物中に、当該微粒子を均一に存在させることが可能となるので、当該金属酸化物中で相変化が一様に進むという効果を得ることができる。さらに、当該微粒子を構成する金属元素と同一の金属元素を含む金属酸化物を堆積するので、本発明に係る第2の誘電体薄膜の製造方法における有機化合物原料を金属酸化物に変化させる工程を省くことができる。
本発明の第1〜第3の誘電体薄膜の製造方法において、有機化合物原料を塗布する工程よりも前に、基板上に、金属又は導電性金属酸化物を形成する工程をさらに備え、金属酸化物の結晶化を行なう工程は、基板の全面が照射されるように、レーザーを照射する工程を含むことが好ましい。
このように、例えば下部電極となる金属又は導電性金属酸化物の上に、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を形成するようにすると、レーザー照射の際に特別な制御を行なう必要がないので、簡便な方法にて金属酸化物の結晶化を行なうことができる。さらに、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の上に例えば上部電極となる導電体膜を形成する場合には、金属又は導電性金属酸化物、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜、及び上部電極となる導電体膜を一括してエッチングすることによって容量素子の製造が可能になるので、簡便な方法にて強誘電体容量素子を製造することができる。
本発明の第1〜第3の誘電体薄膜の製造方法において、有機化合物原料を塗布する工程よりも前に、基板上に、パターニングされた金属又は導電性金属酸化物を形成する工程をさらに備え、金属酸化物の結晶化を行なう工程は、平面的配置におけるパターニングされた金属又は導電性金属酸化物が占める領域に限定して、レーザーを照射する工程を含むことが好ましい。
このように、平面的配置におけるパターニングされた金属又は導電性金属酸化物が占める領域、すなわち、パターニングされた金属又は導電性金属酸化物の下層領域に、例えばMOS型FETなどの回路素子が形成されている場合において、当該回路素子がレーザーによって損傷を受けることを回避することができる。さらに、レーザーが照射された領域のみが結晶化されて、容量素子を構成する容量絶縁膜としての強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜となり、容量素子の周囲には結晶化されていないアモルファス構造の金属酸化物が存在するため、当該アモルファス構造の金属酸化物は低誘電率であるので、容量素子の寄生容量の低減に効果的である。
さらに、金属又は導電性金属酸化物を形成する工程よりも後であって且つ有機化合物原料を塗布する工程よりも前に、金属又は導電性金属酸化物の上に、絶縁膜を形成する工程をさらに備えることが好ましい。
このようにすると、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を容量絶縁膜に用いた容量素子を製造する場合に、容量素子の絶縁特性を向上させることができる。
本発明に係る第2又は第3の誘電体薄膜の製造方法において、微粒子を配置する工程よりも前に、基板上に、パターニングされた金属又は導電性金属酸化物を形成する工程をさらに備え、微粒子を配置する工程は、パターニングされた金属又は導電性金属酸化物の上に、微粒子を選択的に配置する工程を含むことが好ましい。
このようにすると、用いる微粒子の量を減らすことが可能である。
本発明に係る第2又は第3の誘電体薄膜の製造方法において、微粒子は強誘電体よりなり、微粒子を配置する工程は、強誘電体の分極発現方向が基板の主面に対して垂直である方向と略一致するように、微粒子を配置する工程を含むことが好ましい。
このようにすると、分極特性に優れた強誘電体薄膜を製造することが可能となる。
本発明に係る第1〜第3の誘電体薄膜の製造方法において、微粒子の結晶構造は、ペロブスカイト構造又は層状ペロブスカイト構造であることが好ましい。
このようにすると、従来用いられてきた絶縁膜よりも大きな誘電率を有する強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を製造することが可能となるので、当該強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を容量絶縁膜に用いた容量素子を製造する場合には、低電圧動作が可能となる。
本発明に係る第1〜第3の誘電体薄膜の製造方法において、微粒子の直径は、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の膜厚以下であることが好ましい。
このようにすると、平坦性に優れた強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を形成することが可能となる。
本発明の第1〜第3の誘電体薄膜の製造方法によると、微細LSIの製造プロセスに適した極めて低い温度にて、強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を製造することが可能となる。
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法について、図1及び図2(a)〜(e)を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を示すフローチャート図である。また、図2(a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を説明するための概念図である。具体的には、基板の加熱温度を400℃として、層状ペロブスカイト構造を有するSBT薄膜を作製する方法を説明するための工程図を示している。
まず、図1に示す工程S101において、SBTの結晶粒子を作製する。すなわち、図2(a)に示すように、最終的に形成される後述するSBT薄膜106の膜厚(目標膜厚)以下の直径を有する層状ペロブスカイト結晶構造を有するSBTの結晶粒子よりなる第1の微粒子101aを作製する。なお、この工程では、次の工程において分級されるSBTの結晶粒子よりなる第2の微粒子101bも併せて形成される。
ここで、第1の微粒子101aのようなナノサイズの粒子を作製する方法としては、粉砕法、電気炉・化学炎・プラズマ・レーザーなどの手法による気相法、共沈・化合物沈殿・アルコキシド・水熱合成などの化学的手法による液相法、又は凍結乾燥・噴霧乾燥・噴霧熱分解などの物理的手法による液相法がある(例えば、シーエムシー出版 小泉・奥山・目編集 2002年10月発行「ナノ粒子の製造・評価・応用・機器の最新情報」を参照)。後の工程において、このようなナノサイズの粒子を結晶成長の核とするためには、良好な結晶性を有する粒子を作製できる方法が好ましいので、本実施形態ではプラズマ法を用いる。本手法を用いる場合には、酸素プラズマ中にSBTの有機原料液を噴霧し、1200℃以上の高温にて瞬時に焼結させる。このように、高温にて粒子の作製が可能であるので、強誘電性を有する層状ペロブスカイト結晶構造を有する粒子を得ることに適していると共に、大量処理が可能である。X線回折法により、プラズマ法を用いて作製されたSBTの結晶粒子の結晶性を調べたところ、層状ペロブスカイト結晶構造に特有の指数に関連したピークのみが検出された。さらに、透過型電子顕微鏡(TEM)により、SBTの結晶粒子を観察したところ、粒子内は単一の結晶であることが確認された。したがって、プラズマ法を用いて作製したSBTの結晶粒子は層状ペロブスカイト結晶構造を有する単結晶である。なお、プラズマ法を用いて作製したSBTの結晶粒子は、プラズマ中において、粒子同士が衝突することによって融合し、一つの大きな粒子となるので、図2(a)に示すように、SBTの結晶粒子が作製された後の粒子群には、目標とする直径以下の第1の微粒子101aの他に、目標とする直径よりも大きな直径を有するSBTの結晶粒子よりなる第2の微粒子101bが混在している。走査型電子顕微鏡(SEM)により、この粒子群における各粒子の粒径を調べると、粒径は25nm〜325nmの範囲に分布していた。なお、図2(a)においては、第1の微粒子101aは、粒径(直径)が100nm以下の粒子であり、第2の微粒子101bは、粒径(直径)が100nmを超える粒子である。
次に、図1に示す工程S102において、分級を行なう。すなわち、図2(b)に示すように、工程S102にてプラズマ法により作製されたSBTの結晶粒子よりなる第1の微粒子101a及び第2の微粒子101bを分級することにより、粒径(直径)が100nm以下の第1の微粒子101aのみを得る。
ここで、具体的に分級を行なう方法について説明する。第1の微粒子101a及び第2の微粒子101bから、後述するSBT薄膜106の目標膜厚である100nmと同等の直径以下の粒径を有する第1の微粒子101aを選別する必要がある。そこで、第1の微粒子101a及び第2の微粒子101bを純水中に懸濁して、沈降による分級を行なう。
一般に、重力による粒子の沈降速度uは、下記式(1)で表される。
u=D2(ρ-ρ0)g/18η ・・・(1)
(但し、Dは粒径、ρは粒子の密度、ρ0は溶媒の密度、ηは溶媒の粘度、gは重力加速度である。)
式(1)を用いて粒子の沈降速度uを計算すると、直径200nm及び100nmの粒子が液体中を沈降する速度は、およそ0.16mm/h及び0.04mm/hであるので、例えば高さ100nmの容器に懸濁液を入れて3ヶ月間放置すると、直径200nmの粒子は沈降する一方、直径100nmの粒子は懸濁液中を浮遊している。このため、容器中の上澄み液から直径100nm以下の第1の微粒子101aのみを回収することができる。なお、ここでは、沈降法を用いて説明したが、遠心分離器又は微分型静電分級器などを使うことにより、短時間に分級することもできる。なお、最終的に得られるSBT薄膜106の表面の平坦性にそれほど影響を与えない程度であれば、第1の微粒子101aに混じって、直径が100nmを超える第2の微粒子101bが若干量含まれるように分級を行なってもかまわない。
次に、図1に示す工程S103において、SBTの結晶粒子よりなる第1の微粒子101aを構成する金属元素と同一の金属元素であるストロンチウム(Sr)、ビスマス(Bi)及びタンタル(Ta)の各元素を含む有機化合物をオクタン中に溶かしたSBTの有機原料溶液104を準備した後、有機原料溶液104中に、工程S102によって分級された第1の微粒子101aを混合する。このとき、SBTの有機原料溶液104中にスルホン酸ナトリウムなどの界面活性剤を添加することにより、又は、前もって第1の微粒子101aの表面をシランカップリング剤によって表面修飾することにより、第1の微粒子101aが凝集することを防ぐ。このようにして用意された第1の微粒子101aが混合されたSBTの有機原料溶液104を、図2(c)に示すように、下部電極となる白金膜103が予め形成されている基板102上にスピンコート法によって塗布する。または、完成後の強誘電体容量素子の絶縁性を高める目的で、白金膜上にストロンチウム・タンタレートのような絶縁膜を備えた基板上に塗布するようにしてもよい。
次に、図1に示す工程S104において、SBTの有機原料溶液104が塗布された基板102に対して、大気中で160℃、1分間の乾燥を行ない、さらに大気中で250℃、4分間の乾燥を行なうことにより、図2(d)に示すように、第1の微粒子101aを含んだ膜厚100nmの金属酸化物のアモルファス膜105を得る。
次に、図1に示す工程S105において、SBTの結晶粒子よりなる第1の微粒子101aを含んだ金属酸化物のアモルファス膜105が形成された基板102を、400℃に保持し、波長248nmのKrFエキシマレーザーを照射する。具体的には、照射パワーが100mJ/cm2 、照射時間が30ns、照射周波数が60Hz、ショット数が100回である条件下でレーザーアニールを行なう。このとき、金属酸化物のアモルファス膜105中においては、第1の微粒子101aを核としてアモルファス状態から層状ペロブスカイト構造への相変化が生じる。これにより、層状ペロブスカイト構造を有するSBT薄膜106を得ることができる。
この後、SBT薄膜106の上に、上部電極となる白金膜を堆積することにより、強誘電体膜としてのSBT薄膜106を容量絶縁膜として備えた容量素子を製造することも可能である。
以上のように、本実施形態によると、層状ペロブスカイト構造を有するSBTの結晶粒子よりなる第1の微粒子101aを予め高温で焼成することで形成し、第1の微粒子101aが混合され且つ第1の微粒子101aを構成する金属元素と同一の金属元素を含む有機化合物原料104を基板102上に塗布した後に、当該有機化合物原料104をアモルファス構造の金属酸化物に変化させる。その後、当該金属酸化物にレーザーを照射することにより、第1の微粒子101aを核として、当該金属酸化物のアモルファス構造を層状ペロブスカイト構造へと相変化させてSBT薄膜106を得るので、SBT薄膜106を得るための結晶化に必要なエネルギーを低減することができる。したがって、微細LSIの製造プロセスに適した極めて低い温度にて、SBT薄膜106を製造することが可能となる。
なお、本実施形態では、強誘電体薄膜を構成する強誘電体として層状ペロブスカイト構造を有するSBTの場合について説明したが、他の強誘電体を用いてもよい。例えば、層状ペロブスカイト構造を有するBLTであってもよく、また、ペロブスカイト構造を有するPZTであってもよい。
また、本実施形態では、強誘電体薄膜を製造する方法について説明したが、本実施形態は、高誘電体薄膜を製造する方法についても適用することができる。例えば、BSTからなる高誘電体薄膜を製造する場合に、本実施形態を適用することができる。
また、本実施形態では、下部電極及び上部電極の一例として白金膜103を用いた場合について説明したが、導電性の金属酸化物を用いることもできる。
なお、強誘電体FETのゲート絶縁膜又はその一部である強誘電体薄膜若しくは高誘電体薄膜を製造する場合に、本実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を用いる場合には、前述した工程S103で説明した下部電極となる白金膜103を基板102上に形成しておく工程を省略することもできる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法について、図3及び図4(a)〜(f)を参照しながら説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を示すフローチャート図である。また、図4(a)〜(f)は、本発明の第2の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を説明するための概念図である。具体的には、基板の加熱温度を400℃として、層状ペロブスカイト構造を有するSBT薄膜を作製する方法を説明するための工程図である。なお、図4(a)〜(f)においては、第1の実施形態を説明するために用いた図2(a)〜(e)と同一の構成要素については、同一の符号を付している。
まず、図3に示す工程S201において、前記第1の実施形態における工程S101にて説明した方法と同様の方法で、図4(a)に示すように、SBTの結晶粒子よりなる第1の微粒子101a及び第2の微粒子101bを作製する。
次に、図3に示す工程S202において、第1の実施形態における工程S102にて説明した方法と同様の方法で、図4(b)に示すように、第1の微粒子101a及び第2の微粒子101bを分級することにより、粒径(直径)が100nm以下の第1の微粒子101aを得る。なお、最終的に得られる後述するSBT薄膜106Aにおける表面の平坦性にそれほど影響を与えない程度であれば、第1の微粒子101aに混じって、直径が100nmを超える第2の微粒子101bが若干量含まれるようにしてもかまわない。
次に、図3に示した工程S203において、図4(c)に示すように、容器107中の水又はアセトンなどを混ぜた溶液108に、分級して得られた第1の微粒子101aを混合する。続いて、溶液108中に、下部電極となる白金膜103が形成された基板102を配置すると共に、基板102と対向するように電極109を配置する。なお、この場合、完成後の強誘電体容量素子の絶縁性を高める目的で、白金膜103上にストロンチウム・タンタレートのような絶縁膜を備えた基板102を用いてもよい。続いて、基板102と電極109との間に、電界強度が1v/cmとなるように電圧を印加すると、第1の微粒子101aは白金膜103上に配置される。このように、電荷を帯びた第1の微粒子101aは、基板102と電極109との間に印加された電界の作用により、白金膜103上に選択的に配置される。なお、この現象は電気泳動と呼ばれる現象である(例えば、特開2002-88500号公報を参照)。また、第1の微粒子101aを基板102上に配置する方法としては、LB(Langmuir-Blodgett )法を用いてもよい。
次に、図3に示す工程S204において、図4(d)に示すように、SBTの結晶粒子101aを構成する金属元素と同一の金属元素であるストロンチウム(Sr)、ビスマス(Bi)及びタンタル(Ta)の各元素を含む有機化合物をオクタン中に溶かしたSBTの有機原料溶液104Aを、SBTの結晶粒子101aが配置された基板102上にスピンコート法によって塗布する。
次に、図3に示す工程S205において、SBTの有機原料溶液104Aが塗布された基板102に対して、大気中で160℃、1分間の乾燥を行ない、さらに大気中で250℃、4分間の乾燥を行なうことにより、図4(e)に示すように、SBTの結晶粒子よりなる第1の微粒子101aを含んだ膜厚100nmの金属酸化物のアモルファス膜105Aを得る。
なお、工程S204及び工程S205に代えて、化学的気相成長(Chemical Vapor Deposition;CVD)法、スパッタ法又は水熱合成法により、SBTの結晶粒子よりなる第1の微粒子101aが配置された基板102上に金属酸化物のアモルファス膜105Aを堆積してもよい。この場合は、工程S205を省略することができる。
次に、図3に示す工程S206において、SBTの結晶粒子よりなる第1の微粒子101aを含んだ金属酸化物のアモルファス膜105Aが形成された基板102を、400℃に保持し、波長248nmのKrFエキシマレーザーを照射する。具体的には、照射パワーが100mJ/cm2 、照射時間が30ns、照射周波数が60Hz、ショット数が100回である条件下でレーザーアニールを行なう。このとき、金属酸化物のアモルファス膜105A中においては、第1の微粒子101aを核としてアモルファス状態から層状ペロブスカイト構造への相変化が生じる。これにより、層状ペロブスカイト構造を有するSBT薄膜106Aを得ることができる。
この後、SBT薄膜106Aの上に、上部電極となる白金膜を堆積することにより、強誘電体膜としてのSBT薄膜106Aを容量絶縁膜として備えた容量素子を製造することも可能である。
以上のように、本実施形態によると、層状ペロブスカイト構造を有するSBTの結晶粒子よりなる第1の微粒子101aを予め高温で焼成することで形成し、第1の微粒子101aを基板102上に配置した後に、第1の微粒子101aを構成する金属元素と同一の金属元素を含む有機化合物原料104Aを塗布し、そして、当該有機化合物原料104Aをアモルファス構造の金属酸化物に変化させる。その後、当該金属酸化物にレーザーを照射することにより、第1の微粒子101aを核として、当該金属酸化物のアモルファス構造を層状ペロブスカイト構造へと相変化させてSBT薄膜106Aを得るので、SBT薄膜106Aを得るための結晶化に必要なエネルギーを低減することができる。したがって、微細LSIの製造プロセスに適した極めて低い温度で、SBT薄膜106Aを製造することが可能となる。また、予め、層状ペロブスカイト構造を有するSBTの結晶よりなる第1の微粒子101aを基板102上に配置することにより、第1の微粒子101aを金属酸化物中に均一に存在させることが可能となるので、アモルファス構造から層状ペロブスカイト構造への相変化を金属酸化物中にて一様に進行させることができる。
また、電気泳動を利用して、第1の微粒子101aの配置を行なうので、電気泳動中に印加される電界によって、第1の微粒子101aはその分極発現軸が回転して電界方向(すなわち基板の主面に対して垂直方向)に向く。これにより、第1の微粒子101aは、基板102上の下部電極となる白金膜103の上にのみ、分極軸が略垂直方向を向いて付着するので、その後レーザーアニールによって得られたSBT薄膜106Aは、分極軸が基板102の主面に対して略垂直方向に向いた層状ペロブスカイト構造を持つ。したがって、このようにして得られたSBT薄膜106Aを容量絶縁膜として用いることにより、分極特性に優れた強誘電体容量素子を得ることができる。
また、工程S203において、第1の微粒子101aを配置する前に、下部電極となる白金膜103をパターニングしておくことにより、第1の微粒子101aはパターニングされた白金膜103の上に限定して配置される。このようにすると、用いる第1の微粒子101aの量を減らすことが可能である。
なお、本実施形態では、強誘電体薄膜を構成する強誘電体として層状ペロブスカイト構造を有するSBTの場合について説明したが、他の強誘電体を用いてもよい。例えば、層状ペロブスカイト構造を有するBLTであってもよく、また、ペロブスカイト構造を有するPZTであってもよい。
また、本実施形態では、強誘電体薄膜を製造する方法について説明したが、本実施形態は、高誘電体薄膜を製造する方法についても適用することができる。例えば、BSTからなる高誘電体薄膜を製造する場合に、本実施形態を適用することができる。但し、この場合は、電気泳動による効果を得ることは困難であるが、金属酸化物中に、高誘電体からなる微粒子を均一に存在させることは可能である。
また、本実施形態では、下部電極及び上部電極の一例として白金膜103を用いる場合について説明したが、導電性の金属酸化物を用いることもできる。
なお、強誘電体FETのゲート絶縁膜又はその一部である強誘電体薄膜若しくは高誘電体薄膜を製造する場合に、本実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を用いる場合には、前述した工程S203で説明した下部電極となる白金膜103を基板102上に形成しておく工程を省略することもできる。この場合も、電気泳動による効果を得ることは困難であるが、金属酸化物中に、強誘電体又は高誘電体からなる第1の微粒子101aを均一に存在させることは可能である。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法について、図5(a)及び(b)並びに図6(a)及び(b)を参照しながら説明する。
図5(a)及び(b)並びに図6(a)及び(b)は、本発明の第3の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を示す工程断面図である。具体的には、MOS型FETトランジスタが形成された基板上に、SBT薄膜を形成する方法を説明するための工程図である。
まず、図5(a)に示すように、シリコン基板1上の素子分離2によって区画された素子形成領域に、MOS型FETトランジスタTr1を形成する。すなわち、素子形成領域におけるシリコン基板1上にゲート絶縁膜3及びゲート電極4を順次形成した後、ゲート電極4をマスクとしてシリコン基板1の表層部に高濃度不純物を注入して高濃度不純物領5を形成する。このようにして、ゲート絶縁膜3、ゲート電極4及び高濃度不純物領域5よりなるMOS型FETトランジスタTr1が形成される。
次に、シリコン基板1上に、MOS型FETトランジスタTr1を覆うように、第1の層間絶縁膜6を形成した後、第1の層間絶縁膜6中に下端が高濃度不純物領域5と接続する配線プラグを形成すると共に、該配線プラグと接続するメタル配線7a及び7bを第1の層間絶縁膜6上に形成する。このような構造は、一般に知られたMOS型FETトランジスタを構成しており、様々な電子回路の実現が可能である。
次に、第1の層間絶縁膜6の上に、メタル配線7a及び7bを覆うように、二酸化シリコンよりなる第2の層間絶縁膜8を形成する。続いて、第2の層間絶縁膜8中に、メタル配線7aの上面を露出させるビアホールを形成した後、該ビアホールに導電膜を埋め込むと共に表面を平坦化することにより、プラグ9を形成する。続いて、スパッタ法により、第2の層間絶縁膜8及びプラグ9の上に白金膜を堆積した後、パターニングして下部電極10を形成する。
次に、図5(b)に示すように、第2の実施形態で説明した方法と同様の方法により、SBTの結晶粒子(微粒子)11を電気泳動させて、下部電極10上にSBTの結晶粒子11を配置する。続いて、スピンコート法により、シリコン基板1上に、SBTの有機原料溶液を塗布した後、乾燥させることにより、金属酸化物のアモルファス膜12中にSBTの結晶粒子11が混合された状態を形成する。なお、化学的気相成長法、スパッタ法又は水熱合成法により、SBTの結晶粒子11が配置されたシリコン基板1上に金属酸化物のアモルファス膜12を堆積してもよい。
次に、図6(a)に示すように、下部電極10の上面の内側の領域のみにレーザーが照射されるようにレーザー照射装置を制御し、前述の第1及び第2の実施形態で説明した方法と同様の方法で、レーザーを照射することにより、下部電極10の上面の内側の領域にのみ、SBTの結晶粒子11が存在する領域となるSBT薄膜13を形成する。なお、レーザーが照射されていない領域では、金属酸化物のアモルファス膜12は変化していない。
次に、図6(b)に示すように、スパッタ法により、金属酸化物のアモルファス膜12及びSBT薄膜13の上に、白金膜を堆積した後、該白金膜をパターニングして、SBT薄膜13の上に上部電極14を形成する。これにより、下部電極10、SBT薄膜13及び上部電極14から構成される強誘電体容量素子Ca1を得る。
本実施形態によると、前述の第2の実施形態と同様に、層状ペロブスカイト構造を有するSBTの結晶粒子11を予め高温で焼成することで形成し、結晶粒子11をシリコン基板1上に配置した後に、結晶粒子11を構成する金属元素と同一の金属元素を含む有機化合物原料を塗布し、当該有機化合物原料をアモルファス構造の金属酸化物に変化させる。その後、当該金属酸化物にレーザーを照射することにより、結晶粒子11を核として、当該金属酸化物のアモルファス構造を層状ペロブスカイト構造へと相変化させてSBT薄膜13を得るので、SBT薄膜13を得るための結晶化に必要なエネルギーを低減することができる。したがって、微細LSIの製造プロセスに適した極めて低い温度で、SBT薄膜13を製造することが可能となる。また、予め、層状ペロブスカイト構造を有するSBTの結晶粒子11をシリコン基板1上に配置することにより、当該結晶粒子11を金属酸化物中に均一に存在させることが可能となるので、アモルファス構造から層状ペロブスカイト構造への相変化を金属酸化物中にて一様に進行させることができる。
また、本実施形態では、前述の第2の実施形態と同様に、電気泳動法により、下部電極10の上にSBTの結晶粒子11を選択配置させている。さらに、電気泳動中に印加される電界によって、SBTの結晶粒子11は、その分極発現軸が回転して電界方向(すなわち基板の主面に対して垂直方向)に向いている。これにより、SBTの結晶粒子11は、シリコン基板1上に形成されている下部電極10上にのみ、分極軸が略垂直方向を向いて付着するので、その後レーザーアニールによって得られたSBT薄膜13は、分極軸がシリコン基板1の主面に対して略垂直方向に向いた層状ペロブスカイト構造を持つ。したがって、このようにして得られたSBT薄膜13を容量絶縁膜として用いることにより、分極特性に優れた強誘電体容量素子Ca1を得ることができる。
さらに、本実施形態は、第1の層間絶縁膜6及び第2の層間絶縁膜8のうちの少なくとも一方として、照射するレーザーの波長領域に対して透明となる材料を用いる場合に効果的である。このような場合において、下部電極10の上面の外側の領域にレーザーが照射されないことから、照射するレーザーの波長領域に対して透明となる第1の層間絶縁膜6及び第2の層間絶縁膜8の少なくとも一方をレーザーが透過することを防止できるので、第1の層間絶縁膜6又は第2の層間絶縁膜8の下層に形成された回路素子であるMOS型FETトランジスタTr1に損傷を与えることを防止することができる。
さらに、下部電極10、SBT薄膜13及び上部電極14から構成される強誘電体容量素子Ca1の周囲には、SBTの結晶よりなるSBT薄膜13よりも低誘電率であるアモルファス膜12が存在している。このような構造となっていることにより、当該アモルファス構造である金属酸化物は低誘電率であるので、強誘電体容量素子Ca1の寄生容量の低減に有効である。
なお、本実施形態では、強誘電体薄膜を構成する強誘電体として層状ペロブスカイト構造を有するSBTの場合について説明したが、他の強誘電体を用いてもよい。例えば、層状ペロブスカイト構造を有するBLTであってもよく、また、ペロブスカイト構造を有するPZTであってもよい。
また、本実施形態では、下部電極及び上部電極の一例として白金膜103を用いた場合について説明したが、導電性の金属酸化物を用いることもできる。
また、本実施形態では、強誘電体薄膜を製造する方法について説明したが、本実施形態は、高誘電体薄膜を製造する方法についても適用することができる。例えば、BSTからなる高誘電体薄膜を製造する場合に、本実施形態を適用することができる。但し、この場合は、電気泳動による効果を得ることは困難であるが、金属酸化物中に、高誘電体からなる結晶粒子(微粒子)を均一に存在させることは可能である。
また、図5(b)に示す工程に代えて、第1の実施形態で説明した方法を用いることも可能である。特に、分極方向の制御が不要な高誘電体薄膜を製造する場合には工程が簡略化できる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法について、図7(a)及び(b)並びに図8(a)及び(b)を参照しながら説明する。
図7(a)及び(b)並びに図8(a)及び(b)は、第4の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を説明するための工程断面図である。具体的には、第3の実施形態と同様に、MOS型FETトランジスタが形成された基板上にSBT薄膜を形成する方法を説明するための工程図である。なお、図7(a)及び(b)並びに図8(a)及び(b)において、前述の第3の実施形態を説明するための図5(a)及び(b)並びに図6(a)及び(b)と同一の構成要素については、同一の符号を付している。
まず、図7(a)に示すように、シリコン基板1上の素子分離2によって区画された素子形成領域に、MOS型FETトランジスタTr1を形成する。すなわち、素子形成領域におけるシリコン基板1上にゲート絶縁膜3及びゲート電極4を順次形成した後、ゲート電極4をマスクとしてシリコン基板1の表層部に高濃度不純物を注入して高濃度不純物領5を形成する。このようにして、ゲート絶縁膜3、ゲート電極4及び高濃度不純物領域5よりなるMOS型FETトランジスタTr1が形成される。
次に、シリコン基板1上に、MOS型FETトランジスタTr1を覆うように、第1の層間絶縁膜6を形成した後、第1の層間絶縁膜6中に下端が高濃度不純物領域5と接続する配線プラグを形成すると共に、該配線プラグと接続するメタル配線7a及び7bを第1の層間絶縁膜6上に形成する。このような構造は、一般に知られたMOS型FETトランジスタTr1を構成しており、様々な電子回路の実現が可能である。
次に、第1の層間絶縁膜6の上に、メタル配線7a及び7bを覆うように、二酸化シリコンよりなる第2の層間絶縁膜8を形成する。続いて、第2の層間絶縁膜8中に、メタル配線7aの上面を露出させるビアホールを形成した後、該ビアホールに導電膜を埋め込むと共に表面を平坦化することにより、プラグ9を形成する。続いて、スパッタ法により、第2の層間絶縁膜8及びプラグ9の上に白金膜21を堆積する。
次に、図7(b)に示すように、第2の実施形態で説明した方法と同様の方法により、SBTの結晶粒子11Aを電気泳動させて、白金膜21上にSBTの結晶粒子11Aを配置する。続いて、スピンコート法により、シリコン基板1上に、SBTの有機原料溶液を塗布した後、乾燥させることにより、金属酸化物のアモルファス膜12A中にSBTの結晶粒子11Aが混合された状態を形成する。なお、化学的気相成長法、スパッタ法又は水熱合成法により、SBTの結晶粒子11Aが配置されたシリコン基板1上に金属酸化物のアモルファス膜12Aを堆積してもよい。
次に、図8(a)に示すように、シリコン基板1(アモルファス膜12)の全面に対して、第1及び第2の実施形態で説明した方法と同様の方法にて、レーザーを照射することにより、シリコン基板1(白金膜21)の全面に、SBTの結晶粒子11Aが存在する領域となるSBT薄膜13Aを形成する。
次に、図8(b)に示すように、スパッタ法により、SBT薄膜13Aの上に白金膜を堆積した後、上層の白金膜、SBT薄膜13A及び下層の白金膜21に対して一括してエッチングを行なうことにより、白金膜からなる下部電極10A、SBT薄膜からなる容量絶縁膜13B及び白金膜からなる上部電極14Aから構成される強誘電体容量素子Ca2を得る。
以上のように、本実施形態によると、第2及び第3の実施形態と同様に、層状ペロブスカイト構造を有するSBTの結晶粒子11Aを予め高温で焼成することで形成し、結晶粒子11Aをシリコン基板1上に配置した後に、結晶粒子11Aを構成する金属元素と同一の金属元素を含む有機化合物原料を塗布し、当該有機化合物原料をアモルファス構造の金属酸化物に変化させる。その後、当該金属酸化物にレーザーを照射することにより、結晶粒子11Aを核として、当該金属酸化物のアモルファス構造を層状ペロブスカイト構造へと相変化させてSBT薄膜13Aを得るので、SBT薄膜13Aを得るための結晶化に必要なエネルギーを低減することができる。したがって、微細LSIの製造プロセスに適した極めて低い温度で、SBT薄膜13Aを製造することが可能となる。また、予め、層状ペロブスカイト構造を有するSBTの結晶粒子11Aをシリコン基板1上に配置することにより、結晶粒子11Aを金属酸化物中に均一に存在させることが可能となるので、アモルファス構造から層状ペロブスカイト構造への相変化を金属酸化物中にて一様に進行させることができる。
また、本実施形態では、前述の第2及び第3の実施形態と同様に、電気泳動法により、白金膜21の上にSBTの結晶粒子11Aを選択配置させている。さらに、電気泳動中に印加される電界によって、SBTの結晶粒子11Aは、その分極発現軸が回転して電界方向(すなわち基板の主面に対して垂直方向)に向いている。これにより、SBTの結晶粒子11Aは、シリコン基板1上に形成されている白金膜21の上に、分極軸が略垂直方向を向いて付着するので、その後レーザーアニールによって得られたSBT薄膜13Aは、分極軸がシリコン基板1の主面に対して略垂直方向に向いた層状ペロブスカイト構造を持つ。したがって、このようにして得られたSBT薄膜13Aを容量絶縁膜として用いることにより、分極特性に優れた強誘電体容量素子Ca2を得ることができる。
また、本実施形態では、レーザー照射をシリコン基板1の全面に対して行なうことにより、前述の第3の実施形態で説明したようなレーザー照射装置に対する特別な制御が不要となるので、簡便な方法にて、SBT薄膜13Aを得ることができる。したがって、強誘電体容量素子Ca2を簡便に作製することができる。また、上層の白金膜、SBT薄膜13A及び下層の白金膜21に対して一括してエッチングを行なって、白金膜からなる下部電極10A、SBT薄膜からなる容量絶縁膜13B及び白金膜からなる上部電極14Aから構成される強誘電体容量素子Ca2を得ることが可能となる。
なお、本実施形態では、強誘電体薄膜を構成する強誘電体として層状ペロブスカイト構造を有するSBTの場合について説明したが、他の強誘電体を用いてもよい。例えば、層状ペロブスカイト構造を有するBLTであってもよく、また、ペロブスカイト構造を有するPZTであってもよい。
また、本実施形態では、下部電極及び上部電極が一例として白金膜よりなる場合について説明したが、導電性の金属酸化物を用いることもできる。
また、本実施形態では、強誘電体薄膜を製造する方法について説明したが、本実施形態は、高誘電体薄膜を製造する方法についても適用することができる。例えば、BSTからなる高誘電体薄膜を製造する場合に、本実施形態を適用することができる。但し、この場合は、電気泳動による効果を得ることは困難であるが、金属酸化物中に、高誘電体からなる微粒子を均一に存在させることは可能である。
また、図7(b)に示す工程に代えて、第1の実施形態で説明した方法を用いることも可能である。特に、分極方向の制御が不要な高誘電体薄膜を製造する場合には工程が簡略化できる。
本発明の強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を用いて、極めて低温にて形成された強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を備えた容量素子は、65nmノード以降の微細CMOSへの混載が可能であり、受動素子による電子回路の機能拡張に有用である。
本発明の第1の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を説明するためのフローチャート図である。 (a)〜(e)は、本発明の第1の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を説明するための概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を説明するためのフローチャート図である。 (a)〜(f)は、本発明の第2の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を示す説明するための概念図である。 (a)及び(b)は、本発明の第3の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を示す工程断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の第3の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を示す工程断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の第4の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を示す工程断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の第4の実施形態に係る強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜の製造方法を示す工程断面図である。 従来の強誘電体薄膜の製造方法を示すフローチャート図である。
符号の説明
1 シリコン基板
2 素子分離
3 ゲート絶縁膜
4 ゲート電極
5 高濃度不純物領域
6 第1の層間絶縁膜
7a、7b メタル配線
8 第2の層間絶縁膜
9 プラグ
10、10A 下部電極
11、11A SBTの結晶粒子(微粒子)
12、12A アモルファス膜
13、13A、13B SBT薄膜
14、14A 上部電極
21 白金膜
101a 第1の微粒子
101b 第2の微粒子
102 基板
103 白金膜
104、104A SBTの有機原料溶液
105、105A 金属酸化物のアモルファス膜
106、106A SBT薄膜
107 容器
108 溶液
109 電極

Claims (13)

  1. 強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を形成する誘電体薄膜の製造方法であって、
    基板上に、強誘電体又は高誘電体よりなる微粒子が混合され、前記微粒子を構成する金属元素と同一の金属元素を含む有機化合物原料を塗布する工程と、
    塗布された前記有機化合物原料を金属酸化物に変化させる工程と、
    レーザーを照射して、前記微粒子の結晶構造と同一の結晶構造を持つように、前記金属酸化物の結晶化を行なう工程とを備えることを特徴とする誘電体薄膜の製造方法。
  2. 前記有機化合物原料を塗布する工程よりも前に、前記基板上に、金属又は導電性金属酸化物を形成する工程をさらに備え、
    前記金属酸化物の結晶化を行なう工程は、前記基板の全面が照射されるように、前記レーザーを照射する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の誘電体薄膜の製造方法。
  3. 前記有機化合物原料を塗布する工程よりも前に、前記基板上に、パターニングされた金属又は導電性金属酸化物を形成する工程をさらに備え、
    前記金属酸化物の結晶化を行なう工程は、平面的配置における前記パターニングされた前記金属又は前記導電性金属酸化物が占める領域に限定して、前記レーザーを照射する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の誘電体薄膜の製造方法。
  4. 前記金属又は前記導電性金属酸化物を形成する工程よりも後であって且つ前記有機化合物原料を塗布する工程よりも前に、前記金属又は前記導電性金属酸化物の上に、絶縁膜を形成する工程をさらに備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の誘電体薄膜の製造方法。
  5. 強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を形成する誘電体薄膜の製造方法であって、
    基板上に、強誘電体又は高誘電体よりなる微粒子を配置する工程と、
    前記基板上における前記微粒子が配置されている領域に、前記微粒子を構成する金属元素と同一の金属元素を含む有機化合物原料を塗布した後に、塗布された前記有機化合物を金属酸化物に変化させる工程と、
    レーザーを照射して、前記微粒子の結晶構造と同一の結晶構造を持つように、前記金属酸化物の結晶化を行なう工程とを備えることを特徴とする誘電体薄膜の製造方法。
  6. 強誘電体薄膜又は高誘電体薄膜を形成する誘電体薄膜の製造方法であって、
    基板上に、強誘電体又は高誘電体よりなる微粒子を配置する工程と、
    前記基板上における前記微粒子が配置されている領域に、前記微粒子を構成する金属元素と同一の金属元素を含む金属酸化物を堆積する工程と、
    レーザーを照射して、前記微粒子の結晶構造と同一の結晶構造を持つように、前記金属酸化物の結晶化を行なう工程とを備えることを特徴とする誘電体薄膜の製造方法。
  7. 前記微粒子を配置する工程よりも前に、前記基板上に、金属又は導電性金属酸化物を形成する工程をさらに備え、
    前記金属酸化物の結晶化を行なう工程は、前記基板の全面が照射されるように、前記レーザーを照射する工程を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の誘電体薄膜の製造方法。
  8. 前記微粒子を配置する工程よりも前に、前記基板上に、パターニングされた金属又は導電性金属酸化物を形成する工程をさらに備え、
    前記金属酸化物の結晶化を行なう工程は、平面的配置における前記パターニングされた前記金属又は前記導電性金属酸化物が占める領域に限定して、前記レーザーを照射する工程を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の誘電体薄膜の製造方法。
  9. 前記金属又は前記導電性金属酸化物を形成する工程よりも後であって且つ前記微粒子を配置する工程よりも前に、前記金属又は前記導電性金属酸化物の上に、絶縁膜を形成する工程をさらに備えることを特徴とする請求項7又は8に記載の誘電体薄膜の製造方法。
  10. 前記微粒子を配置する工程よりも前に、前記基板上に、パターニングされた金属又は導電性金属酸化物を形成する工程をさらに備え、
    前記微粒子を配置する工程は、前記パターニングされた前記金属又は前記導電性金属酸化物の上に、前記微粒子を選択的に配置する工程を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の誘電体薄膜の製造方法。
  11. 前記微粒子は前記強誘電体よりなり、
    前記微粒子を配置する工程は、前記強誘電体の分極発現方向が前記基板の主面に対して垂直である方向と略一致するように、前記微粒子を配置する工程を含むことを特徴とする請求項5〜10のうちのいずれか1項に記載の誘電体薄膜の製造方法。
  12. 前記微粒子の結晶構造は、ペロブスカイト構造又は層状ペロブスカイト構造であることを特徴とする請求項1〜11のうちのいずれか1項に記載の誘電体薄膜の製造方法。
  13. 前記微粒子の直径は、前記強誘電体薄膜又は前記高誘電体薄膜の膜厚以下であることを特徴とする請求項1〜12のうちのいずれか1項に記載の誘電体薄膜の製造方法。
JP2004281335A 2004-09-28 2004-09-28 誘電体薄膜の製造方法 Pending JP2006100337A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004281335A JP2006100337A (ja) 2004-09-28 2004-09-28 誘電体薄膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004281335A JP2006100337A (ja) 2004-09-28 2004-09-28 誘電体薄膜の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006100337A true JP2006100337A (ja) 2006-04-13

Family

ID=36239896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004281335A Pending JP2006100337A (ja) 2004-09-28 2004-09-28 誘電体薄膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006100337A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008219007A (ja) * 2007-02-23 2008-09-18 Samsung Electronics Co Ltd 強誘電体ナノドットを有する強誘電体情報記録媒体及びその製造方法
JP2009170695A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Seiko Epson Corp 強誘電体メモリの製造方法
DE102012214917A1 (de) 2011-08-26 2013-02-28 Mitsubishi Electric Corp. Halbleitervorrichtung und Verfahren zu deren Herstellung

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008219007A (ja) * 2007-02-23 2008-09-18 Samsung Electronics Co Ltd 強誘電体ナノドットを有する強誘電体情報記録媒体及びその製造方法
JP2009170695A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Seiko Epson Corp 強誘電体メモリの製造方法
DE102012214917A1 (de) 2011-08-26 2013-02-28 Mitsubishi Electric Corp. Halbleitervorrichtung und Verfahren zu deren Herstellung

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6737364B2 (en) Method for fabricating crystalline-dielectric thin films and devices formed using same
KR100290963B1 (ko) 반도체집적회로용용량소자및그제조방법
KR101123433B1 (ko) 고 유전률을 갖는 구조물을 형성하는 방법 및 고 유전률을 갖는 구조물
JP4299959B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US20050184328A1 (en) Semiconductor device and its manufacturing method
JPH0855967A (ja) 強誘電体薄膜キャパシタの製造方法
KR19990013720A (ko) 강유전체 캐패시터와 그 제조 방법 및 그 캐패시터를이용한 메모리셀
Bretos et al. Active layers of high-performance lead zirconate titanate at temperatures compatible with silicon nano-and microelectronic devices
KR100476030B1 (ko) 강유전체 박막을 갖는 반도체 장치 및 그의 제조방법
JP3576788B2 (ja) 電子部品及びその製造方法
US6207584B1 (en) High dielectric constant material deposition to achieve high capacitance
JP2007073961A (ja) ナノドットメモリ及びその製造方法
Reddy et al. Ferroelectric and piezoelectric properties of Ba0. 85Ca0. 15Ti0. 90Zr0. 10O3 films in 200 nm thickness range
JP2004006678A (ja) 半導体デバイス用のキャパシタ及びその製造方法並びにこのキャパシタを用いる電子デバイス
JP2006100337A (ja) 誘電体薄膜の製造方法
JP4313797B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2006100338A (ja) 誘電体薄膜の製造方法
JP2009280416A (ja) 誘電体薄膜の製造方法及び薄膜電子部品
JPH06140385A (ja) 高誘電率誘電体薄膜の製造方法
JP2007048765A (ja) 半導体記憶装置および絶縁体層の形成方法
JP2006303178A (ja) 強誘電体薄膜の作製方法
Tue et al. Lead zirconium titanate films and devices made by a low-temperature solution-based process
JP2001094065A (ja) 強誘電体メモリ及びその製造方法
JP2006128596A (ja) 半導体デバイス及びその製造方法
KR100480912B1 (ko) 캐패시터 형성 방법