JP2006100049A - 電子線式検査装置とその検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
ステージを走査しながら電子線を照射し,発生する二次電子又は反射電子を検出して回路基板のパターン欠陥を検査するパターン検査装置では照射電子と発生する電子の差分が回路基板に蓄積するチャージアップが発生する。チャージアップにより,焦点オフセットがずれ,欠陥検出性能が低下する。
【解決手段】
検査中にステージをスキャンしながら取得した画像を用いて焦点オフセットを計測し,計測結果でオフセットを補正する。
【選択図】 図6
ステージを走査しながら電子線を照射し,発生する二次電子又は反射電子を検出して回路基板のパターン欠陥を検査するパターン検査装置では照射電子と発生する電子の差分が回路基板に蓄積するチャージアップが発生する。チャージアップにより,焦点オフセットがずれ,欠陥検出性能が低下する。
【解決手段】
検査中にステージをスキャンしながら取得した画像を用いて焦点オフセットを計測し,計測結果でオフセットを補正する。
【選択図】 図6
Description
本発明は半導体装置や液晶などの回路パターンを有する基板製造装置にかかわり,特に製造途中の基板の電子線を用いてパターンを検査する技術に関する。
電子線式パターン検査装置の例として特許文献1に開示されている構成を図1に示す。電子線源1からの電子線2を偏向器3でX方向に偏向し,対物レンズ4を介して対象物基板5に焦点を絞って照射し,同時にステージ6をY方向に連続で移動させながら,対象物基板4からの二次電子等7を検出器8で検出し,検出信号をA/D変換器9でA/D変換し,デジタル画像とし,画像処理回路10で本来同一である事が期待できる場所のデジタル画像と比較し,差がある場所をパターン欠陥候補11として検出するものである。画像処理回路10は入力された検出画像12をメモリ13に記憶し,検出画像と同一パターンであることが期待できる記憶画像14とを欠陥判定部15で比較することで欠陥を判定する。また,焦点調整部16で対物レンズ4の電流量を制御することで焦点位置を調整する。
焦点の測定は光学式高さセンサ17で行う。一例として,対象物基板4がウェーハ20の場合に,ウェーハ20のレイアウトを図2に示す。ウェーハ16上に最終的に切離されて同一品種の個別の製品になるダイ21が形成されている。光学式高さセンサ17で焦点位置を計測,焦点制御部に結果を実時間で設定することで,常時焦点を合わせた状態にする。ステージ6を走査線22に沿って移動し,ストライプ領域23の画像を検出する。現在,検出位置Aが24の場合に,検出した画像は検出画像12であるが,メモリ13上の検出位置Bの画像25を記憶画像14として取出し,比較する。これにより,焦点があった画像を検出でき,検出したパターンのうち同一パターンであることが期待できるパターン同士を比較することができる。
また、電子線式パターン検査装置における焦点の変動に追従する方式は,特許文献2に記載されている。
電子線検査装置の場合には図3に示す問題がある。即ち,電子線を照射しながら検査を行うために,照射した電子から放出される電子を差し引いた差分の電荷がウェーハに蓄積し,ウェーハ表面に電位を生じる。この結果,図3に示すような焦点位置の変動が検出される。図は横軸に経過時間30,縦軸に焦点位置をとって焦点ずれを表示している。即ち,検査開始間もない時間A31では焦点オフセットはほぼ0であり,画像A 32は十分なコントラストを持って検出される。しばらくした時間B33では焦点オフセットは変化し,画像B 34はコントラストが低下する。さらに時間が経過した時間C35では焦点オフセットは大きく変化し,画像C 36のコントラストは大幅に低下する。このような変化はウェーハのチャージアップと呼ばれている。
焦点の変動に追従する方式は,特許文献2に記載されているように、検査前にウェーハの高さ情報を測定し,高さ分布を測定した後,その測定情報に基づき焦点調整部16に指示することで焦点位置を補正する方式,または特許文献1に記載されているような記載の光学式焦点計測手段でリアルタイムで焦点位置を測定,焦点調整部16で焦点位置を補正する方式がある。
しかし,何れの方式も検査後のウェーハチャージアップを考慮しているとはいえない。即ち,特許文献2に記載の方式では検査前の情報を元に検査をしているために,チャージアップの情報を知る由もない。また、特許文献1に記載されている方式は光学式センサを用いているために,チャージアップの影響を測定できない。このように,従来の検査装置は,ウェーハのチャージアップについて配慮されているとはいえなかった。
本発明の目的は、ウェーハのチャージアップに依存せず検査ができる電子線式検査装置とその検査方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明では、電子線を用いたパターン検査方法において、パターンが形成された試料を載置したステージを連続的に移動させながら試料に収束させた電子線を照射して走査し,電子線を照射して走査することにより試料から発生する二次電子又は反射電子を検出して試料のディジタル画像を得ることを収束させた電子線の焦点位置を変えて複数回行い,複数回行って得られた複数のディジタル画像を用いて収束させた電子線の焦点位置の試料の表面に対するずれを補正し,この焦点位置のずれが補正された電子線を照射し走査して得られた試料のディジタル画像を記憶手段に記憶しておいた記憶画像と比較することにより試料に形成されたパターンの欠陥を検出するようにした。
また、上記目的を達成するために、本発明では、パターンが形成された試料を載置したステージを連続的に移動させながら試料に収束させた電子線を照射して走査し、電子線を照射して走査することにより試料から発生する二次電子又は反射電子を検出して試料のディジタル画像を得、このディジタル画像を用いて試料に形成されたパターンの欠陥を検出する方法において、試料のディジタル画像から電子線の焦点のオフセットの情報を得、この焦点のオフセットの情報と試料の表面の高さを光学的に測定して得た情報とを用いて収束させた電子線の焦点位置を調整するようにした。
更に、上記目的を達成するために、本発明では、電子線を用いたパターン検査装置を、パターンが形成された試料を載置して少なくとも一方向に連続的に移動可能なステージ手段と、このステージ手段に載置された試料に収束させた電子線を照射して走査する電子線照射手段と、この電子線照射手段で電子線を照射して走査することにより試料から発生する二次電子又は反射電子を検出して試料のディジタル画像を得る画像取得手段と、この画像取得手段で取得したディジタル画像を処理して試料上の欠陥を検出する画像処理手段と、ステージ手段に載置された試料の高さを光学的に検出する高さ検出手段と、画像取得手段で取得したディジタル画像から得られる情報と高さ検出手段から得られる情報とを用いて電子線照射手段の電子線の焦点位置を制御する焦点位置制御手段とを備えて構成した。
更に、上記目的を達成するために、本発明では、電子線を用いたパターン検査装置を、パターンが形成された試料を載置して少なくとも一方向に連続的に移動可能なステージ手段と、このステージ手段に載置された試料に収束させた電子線を照射して走査する電子線照射手段と、この電子線照射手段で電子線を照射して走査することにより試料から発生する二次電子又は反射電子を検出して試料のディジタル画像を得る画像取得手段と、参照画像を記憶する記憶手段と、画像取得手段で取得したディジタル画像を記憶手段に記憶した参照画像と比較して試料上の欠陥を検出する画像処理手段とに、更に、画像取得手段で取得したディジタル画像から得られる情報を用いて電子線照射手段の電子線の焦点位置を制御する焦点位置制御手段を備えて構成した。
本発明によると、ウェーハのチャージアップに依存せず検査が出来る電子線式検査装置とその検査方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態を図5を用いて説明する。図は第1の実施形態のブロック図を示している。
図5に示した本発明に係るパターン検査装置は、電子線2を発生させる電子線源1,及び電子線源1からの電子線2をXY方向に偏向する偏向器3,及び電子線2をウェーハ20上に収束させる対物レンズ4,及びウェーハ20を真空に保持する真空試料室50とウェーハ20を搭載し任意の位置の画像検出を可能とするリターディング制御部51でリターディング電圧を印可したステージ6,及びウェーハ20からの二次電子等7を検出する検出器8,及び検出器8で検出した検出信号をA/D変換器しデジタル画像を得るA/D変換器9,及びデジタル画像を記憶しておくメモリ13,及びメモリ13に記憶した記憶画像とA/D変換したデジタル画像を比較して,差がある場所をパターン欠陥として検出する欠陥判定部15,対物レンズ4の焦点位置を制御する焦点設定部16,光学的な焦点位置を検出して焦点を制御する光学式高さセンサ17,及びメモリ13に記憶した画像データを解析して焦点オフセットを判定する焦点判定部40,及び光学式高さセンサ42で検出された高さに焦点判定部40で判定された焦点オフセットを加算した高さ情報を基に焦点位置を制御する焦点設定部16,及び装置全体の制御をする全体制御部52(全体制御部52からの制御線は図上では一部省略)を含んで構成される。
第1の実施形態の動作を説明する。オペレータの指令に従って,カセット(図示せず)内の指定されたウェーハ20をウェーハローダ(図示せず)で真空試料室50内のステージ6に搭載する。搭載後,詳細は省略するが,検出条件の設定,ウェーハの一定位置の画像を取得してアライメントをし,ウェーハの検出光量のキャリブレーションを行って検査の準備をする。
検査を開始すると,焦点オフセットを0,経過時間を0にクリアし,光学式高さセンサ17で高さを検出,実時間で高さ情報を焦点設定部16に設定する。設定した後,ステージ6を走査線22に沿って移動し,偏向器3で電子線2で走査することでストライプ領域23に電子線2を照射する。照射に同期して検出器8でウェーハ20より発生する二次電子や反射電子を検出し,AD変換器9でディジタル画像の検出画像12に変換する。
このデジタル画像に変換された検出画像12は、メモリ13に保存されるとともに,欠陥判定部15に送られ記憶画像14と比較されてパターン欠陥11が検出され,このパターン欠陥11の情報が全体制御部52に転送される。メモリ13に保存された検出画像12は、記憶画像14として欠陥判定部15に送られ、前記検出画像12に続いてAD変換器9から出力された検出画像の比較対象となる。
例えば,検出画像12が検出位置A24の位置を検出している場合にはメモリ13より検出位置B25の画像を読み出し,記憶画像14とすることでこれに同一であるはずの2枚の画像を比較することになり,欠陥判定15で差がある部分を欠陥と判定することが可能となる。1本のストライプ領域23の検査が終了すると次のストライプ領域を検査する。次々ストライプ領域を検査することで必要な検査領域全てを検査する。
図6に検査動作時の焦点制御方法を示す。検査開始時には、光学式高さセンサ17でウェハ20の表面の高さを検出して得た情報である焦点位置60に焦点オフセット61を加算した情報を用いて焦点設定部16で対物レンズ4を制御して電子線2の焦点位置を調整する。
検査を開始して一定時間を経過すると、図3に示したように、ウェハ20の表面に電荷が蓄積してウェハ20の表面の電位が検査開示時点の値から変化する。このウェハ20の表面の電位は電子線20の焦点位置に影響を与え、対物レンズ4に流す電流値を一定にしておくと電子線2の焦点位置が変化してしまう。
そこで、検査を開始して一定時間が経過した後に検査を一時中断し、焦点設定部16で対物レンズ4を制御して焦点オフセット量を少しずつ変化させながら電子線20を走査して焦点を探索する焦点探索動作62を行う。焦点探索動作62では、焦点オフセット量の変化に同期して画像a63,画像b64を順次検出し,これら画像に基づき新たな焦点オフセット65を算出し、この算出した新たな焦点オフセット65に基づいて焦点設定部16で対物レンズ4を制御して検査を再開する。
焦点探索は予め指定された一定の繰り返しパターンが連続しているメモリマット部で行う。即ち,焦点オフセットZをZn−WからZn+Wまでの範囲でΔWずつ変化させたメモリマット部の画像を検出し、メモリ13に記憶する。ここで,直前の焦点オフセットZn,焦点検出振幅はWである。検出した画像をサンプリングして,サンプリングした画像に基づいて合焦点位置の焦点オフセット値を算出する。
焦点オフセット値の算出動作の詳細を、図7を用いて説明する。画像のコントラストを演算し,画像コントラストが最も高い焦点オフセットの前後3点のコントラスト値より,コントラストが極大値近傍ではコントラスト値は二次関数近似できるとみなし,内挿近似して極大値をとる焦点オフセットZmを算出する。
Zm=(C2-C0)/2(C0+C2-2C1) ・・・(数1)
ここで,極大値近傍のコントラスト値をC0,C1,C2とする。
算出したZmを新たな焦点オフセット65として用いる。
Zm=(C2-C0)/2(C0+C2-2C1) ・・・(数1)
ここで,極大値近傍のコントラスト値をC0,C1,C2とする。
算出したZmを新たな焦点オフセット65として用いる。
本実施例によると,光学式センサを用いて実時間で高さを検出し、さらに一定時間間隔で焦点オフセットを補正するので、検査の時間経過と共に変化するウェハ表面の電位の影響を受けることなく、検査の開始から終了まで電子線の焦点位置がウェハ表面に合わされた鮮明な画像を取得することが可能になる。更に、一定の時間間隔で焦点オフセットを補正することにより、ローカルなウェーハ20の撓みにも対応できる特徴がある。
本実施形態の第1の変形例を、図8,図9を用いて説明する。図8は焦点オフセットの変更手順を示した図である。焦点オフセットを測定1 71,測定2 72の順で2個の測定点がオフセット差分がWになるようなペアで測定し,測定の結果を元に正しい焦点オフセットが求まるまで繰り返す。図の例では3回実行している。
焦点オフセットの計測方法を、図9で説明する。図9は横軸に焦点オフセット,縦軸にコントラスト値をとり,各測定71〜76で検出された画像のコントラスト値を示している。正しいコントラストはペアで検出した2回のコントラスト値が同一の場合である。一方のコントラスト値が高い場合には,焦点オフセットを変更して再度検出する。これを繰り返すことで正しいコントラストを得る。本変形によると,パターンに関する事前知識無く,少ない画像取得回数で正しいコントラストを計測することが出来る特徴が有る。
本発明の第1の実施形態の第2の変形例を説明する。焦点位置は,光学式高さセンサと測定された焦点オフセットに加え,ユーザが予め設定した検査オフセットを加算する。本変形例によると,検出したい欠陥がパターンコントラストが最も高い位置以外で強調される場合にも有効な検査が可能である特徴がある。
本発明の第1の実施形態の第3の変形例を説明する。画像コントラストを用いて正しい焦点オフセットを算出する代わりに,パターンの高調波成分を焦点測度として用いる。パターンの周期に対して3次,又は5次の周波数成分である高調波成分はパターンエッジのシャープさを現している。パターンの主周波数成分を画像,又は予め与えられた値として得,その3倍,5倍の周波数のパワースペクトルを得る事で高調波成分を取り出し、この取り出した高調波成分を焦点測度として用いる。
本変形例によると,パターンのコントラストが対象物ウェーハのプロセス条件により変化する場合であっても正しい焦点オフセットを高精度に演算できる特徴がある。また,同様にパターンエッジの傾きなどを画像処理で演算する方法,設定値以上の微分値を持つ画素をカウントする方法,微分値の合計を演算する方法など画像より焦点位置の測度となる任意の演算方法を用いても同一の効果を得ることが出来る。
第1の実施形態の第4の変形例を説明する。光学式高さセンサを用いることなく,検査前に検査領域の焦点位置を変更した画像を検出し,検出画像を基に検査領域全体の高さ分布を求めておき,焦点位置情報として用いる。本変形によると,光学式高さセンサが不要である安価な検査装置を実現できる。
次に、本発明の第2の実施形態を図10を用いて説明する。図10に示した構成のうち第1の実施形態で説明した図5の構成と共通するものは、同じ番号で示してある。図5に示した構成と異なるのは、対物レンズの近傍に、巻数の少ないコイル又は静電レンズで構成された高速応答可能な焦点補正レンズ80を配置した点にある。この焦点補正レンズ80は、焦点設定部16により制御されて電子線2の焦点位置が調整される。
第2の実施形態におけるウェハ20の検査の手順は、前記した第1の実施形態と同じである。
図11に検査時の焦点制御方法を示す。予めメモリマット部などのパターンが存在する場所の焦点が正しく設定された画像をテンプレート画像85として検出し、保存しておく。
次に、検査を開始し、順次検出して得られるメモリマット部の画像1101、1102を、予め保存しておいたテンプレート画像85と比較する。ここでは、検出したメモリマット部の画像とテンプレート画像85との高調波成分を比較し,テンプレート画像85に比べて順次検出したメモリマット部の画像の高周波成分が一定値以下が一定回数以上連続した場合に、焦点オフセットがずれたと判定する。焦点オフセットがずれたと判断した場合には、予め保存している画像との高調波成分の比率に応じて焦点オフセットを加算する。加算時には符号は正・負の予め設定しておいたほうを選択する。設定後,再度画像の高調波成分を計測し,逆に設定していた場合には符号を逆にして,値を2倍にして再設定する。以降のオフセットの加算時には逆符号を用いる。
次に、検査を開始し、順次検出して得られるメモリマット部の画像1101、1102を、予め保存しておいたテンプレート画像85と比較する。ここでは、検出したメモリマット部の画像とテンプレート画像85との高調波成分を比較し,テンプレート画像85に比べて順次検出したメモリマット部の画像の高周波成分が一定値以下が一定回数以上連続した場合に、焦点オフセットがずれたと判定する。焦点オフセットがずれたと判断した場合には、予め保存している画像との高調波成分の比率に応じて焦点オフセットを加算する。加算時には符号は正・負の予め設定しておいたほうを選択する。設定後,再度画像の高調波成分を計測し,逆に設定していた場合には符号を逆にして,値を2倍にして再設定する。以降のオフセットの加算時には逆符号を用いる。
本実施例によると,検査動作を中断することなく,焦点位置の測定,補正が可能である。また,一般にチャージアップによる焦点オフセットの変動は一方的にいずれかの方向にずれる傾向があるので,最初の補正で方向を決めれば、次回以降は補正の方向を決める操作を省略しても正しく補正することができる。
第2の実施例の第1の変形を図12を用いて説明する。予め焦点オフセットの正しい場合以外に焦点オフセットを故意にずらした画像を複数枚テンプレート画像90として取得し,どの画像までは許容できるかの合否基準を設定しておき,焦点オフセットの判定時には検出した画像と保存している画像との一致度を演算し,最もよく一致する画像を選択し,選択画像が許容範囲かどうかで判定する。本変形は複数画像との一致度のみを基準に焦点オフセットの正しさを判定しているためにロバストである特徴がある。
第2の実施形態の第2の変形を説明する。第2の実施形態で説明した方式で焦点オフセットの正しさを判定し,正しくないと判定された場合には,一旦検査を中断し,第1の実施形態で説明した方式で焦点位置を正確に測定する。本変形によると,ウェーハによってはチャージアップにより焦点オフセットの変動が大きいものとそうでないものがある。いずれの場合にも最適な頻度で検査を中断して焦点位置を正しく測定できる特徴がある。
第2の実施例の第3の変形を説明する。自動で焦点位置を補正する代わりに,単に予め決めた点の画像のみ,又は画像と焦点オフセットずれの測度を表示してユーザに判断を任せる。本方式によると,ウェーハの品質が悪く,焦点オフセットずれの測度が正しく算出できない場合であっても検査を無駄に中断することなく検査を継続できる特徴がある。また,モニタは装置近辺だけでなく,ネットワークなどを介して,例えば事務室,休憩室,別の装置上やライン管理モニタ上などオペレータがいる遠隔地で表示することが可能である。この変形によると,装置状況をオペレータは常時モニタすることができ,検査の失敗を最小限に抑えることができる特徴がある。
本発明の第3の実施形態を、図13を用いて説明する。図15に示した構成のうち第1の実施形態で説明した図5および第2の実施例で説明した図10に示したの構成と共通するものは、同じ番号で示してある。図5及び図10に示した構成と異なるのは、ディジタル画像を水平方向のスキャン単位で加算と個別出力を可能とする演算器95を設けた点と、焦点判定部40が、演算器95よりの画像データを解析して焦点オフセットを判定するように構成した点にある。
第3の実施形態におけるウェハ20の検査の手順は、前記した第1及び第2の実施形態と同じである。
図14に、第3の実施形態における検査動作時の焦点制御方法を示す。画像検出時に,偶数ライン検出時と奇数ライン検出時の焦点オフセットを奇数は+W/2,偶数は−W/2とずらして検出する。欠陥検出時には加算した画像を使用するので,等価的に平均的な位置に焦点がある画像とみなすことができる。一方,偶数ラインのみ,奇数ラインのみでそれぞれ2枚の画像と考え,焦点判定部で2枚の画像のコントラストを判定する。既に,図9で示したようにコントラストが一致していれば焦点が正しい,偶数画像のコントラストが高ければ正しい焦点位置は+側に偏っていることになるので,焦点オフセットを一定量負の数を加算する。逆の場合には正の数を加算する。この動作により焦点位置を一定に保持することが出来る。
本実施例によると検査を行いながら実時間に正しい焦点位置を保持することが出来る。また,奇数と偶数の焦点オフセット幅Wを焦点深度内とすることで検査性能を低下させることなく焦点合わせ動作を行うことが出来る。
第3の実施例の第1の変形を説明する。検査領域ではWを0,検査領域外の領域でWを大きく取って焦点合わせ動作を行う。これにより,より高精度な検査と高精度な焦点合わせ動作が実現できる特徴がある。
1…電子線源 2…電子線 3…偏向器 4…対物レンズ 5…対象物基板 6…ステージ 7…二次電子等 8…検出器 9…A/D変換器 10…画像処理回路 11…パターン欠陥 13…メモリ 15…欠陥判定部 16…焦点設定部 17…光学式高さセンサ 20…ウェーハ 21…ダイ 40…焦点判断部 50…真空試料室 51…リターディング制御部 52…全体制御部 80…焦点補正レンズ 95…演算器
Claims (12)
- パターンが形成された試料を載置したステージを連続的に移動させながら前記試料に収束させた電子線を照射して走査し,該照射して走査することにより前記試料から発生する二次電子又は反射電子を検出して前記試料のディジタル画像を得ることを前記収束させた電子線の焦点位置を変えて複数回行い,複数回行って得られた複数のディジタル画像を用いて前記収束させた電子線の焦点位置の前記試料の表面に対するずれを補正し,該焦点位置のずれが補正された電子線を照射し走査して得られた前記試料のディジタル画像を記憶手段に記憶しておいた記憶画像と比較することにより前記試料に形成されたパターンの欠陥を検出することを特徴とする電子線を用いたパターン検査方法。
- 前記ずれ量を求めるためのディジタル画像の取得を、前記パターンの欠陥検出動作を一時中断して行うことを特徴とする請求項1記載の電子線を用いたパターン検査方法。
- 前記ずれ量を求めるためのディジタル画像として、前記試料に形成された検査対象のパターンのうちの所定のパターンのディジタル画像を用いることを特徴とする請求項1記載の電子線を用いたパターン検査方法。
- パターンが形成された試料を載置したステージを連続的に移動させながら前記試料に収束させた電子線を照射して走査し、該照射して走査することにより前記試料から発生する二次電子又は反射電子を検出して前記試料のディジタル画像を得、該ディジタル画像を用いて前記試料に形成されたパターンの欠陥を検出する方法であって、前記試料のディジタル画像から前記電子線の焦点のオフセットの情報を得、該焦点のオフセットの情報と前記試料の表面の高さを光学的に測定して得た情報とを用いて前記収束させた電子線の焦点位置を調整することを特徴とする電子線を用いたパターン検査方法。
- 前記電子線の焦点のオフセットの情報を得るために用いる前記試料のディジタル画像は、前記収束させた電子線の焦点位置を変えて取得した前記試料の複数のディジタル画像であることを特徴とする請求項4記載の電子線を用いたパターン検査方法。
- 前記収束させた電子線の焦点位置を変えた前記試料の複数のディジタル画像を、前記パターンの欠陥検出動作を一時中断して取得することを特徴とする請求項5記載の電子線を用いたパターン検査方法。
- 前記電子線の焦点のオフセットの情報を得るために用いる前記試料のディジタル画像の情報は、前記試料に形成されたパターンのディジタル画像の高周波成分の情報であり、該高周波成分の情報を予め記憶しておいた情報と比較することにより前記収束させた電子線の焦点位置の調整量を求めることを特徴とする請求項5記載の電子線を用いたパターン検査方法。
- パターンが形成された試料を載置して少なくとも一方向に連続的に移動可能なステージ手段と、該ステージ手段に載置された前記試料に収束させた電子線を照射して走査する電子線照射手段と、該電子線照射手段で電子線を照射して走査することにより前記試料から発生する二次電子又は反射電子を検出して前記試料のディジタル画像を得る画像取得手段と、該画像取得手段で取得したディジタル画像を処理して前記試料上の欠陥を検出する画像処理手段と、前記ステージ手段に載置された試料の高さを光学的に検出する高さ検出手段と、前記画像取得手段で取得したディジタル画像から得られる情報と前記高さ検出手段から得られる情報とを用いて前記電子線照射手段の電子線の焦点位置を制御する焦点位置制御手段とを備えたことを特徴とする電子線を用いたパターン検査装置。
- 前記焦点位置制御手段で用いる前記画像取得手段で取得したディジタル画像から得られる情報は、前記電子線照射手段で焦点位置を変えながら前記電子線を照射し走査して前記画像取得手段で取得した焦点位置の異なる複数のディジタル画像から得られる情報であることを特徴とする請求項8記載の電子線を用いたパターン検査装置。
- パターンが形成された試料を載置して少なくとも一方向に連続的に移動可能なステージ手段と、該ステージ手段に載置された前記試料に収束させた電子線を照射して走査する電子線照射手段と、該電子線照射手段で電子線を照射して走査することにより前記試料から発生する二次電子又は反射電子を検出して前記試料のディジタル画像を得る画像取得手段と、参照画像を記憶する記憶手段と、前記画像取得手段で取得したディジタル画像を前記記憶手段に記憶した参照画像と比較して前記試料上の欠陥を検出する画像処理手段とを備えたパターン検査装置であって、前記画像取得手段で取得したディジタル画像から得られる情報を用いて前記電子線照射手段の電子線の焦点位置を制御する焦点位置制御手段を更に備えたことを特徴とする電子線を用いたパターン検査装置。
- 前記ステージ手段に載置された試料の高さを光学的に検出する高さ検出手段を更に備え、前記焦点位置制御手段は、前記高さ検出手段から得られる前記試料の高さの情報と、前記画像取得手段で取得したディジタル画像から得られる前記電子線照射手段の焦点オフセットの情報とを用いて前記電子線照射手段の電子線の焦点位置が前記試料の表面に合うように制御することを特徴とする請求項10記載の電子線を用いたパターン検査装置。
- 前記焦点位置制御手段は、前記電子線照射手段で前記電子線の焦点位置を変えて照射し走査することにより前記画像取得手段で取得した焦点位置の異なる複数のディジタル画像から得られる情報を用いて前記電子線照射手段の電子線の焦点位置を制御することを特徴とする請求項10記載の電子線を用いたパターン検査装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007294365A (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Jeol Ltd | 試料検査方法、試料保持体、及び試料検査装置並びに試料検査システム |
JP2009009867A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Hitachi High-Technologies Corp | 荷電粒子線装置 |
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2004
- 2004-09-29 JP JP2004283012A patent/JP2006100049A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007294365A (ja) * | 2006-04-27 | 2007-11-08 | Jeol Ltd | 試料検査方法、試料保持体、及び試料検査装置並びに試料検査システム |
JP2009009867A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Hitachi High-Technologies Corp | 荷電粒子線装置 |
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