JP2006099947A - 光ヘッド装置 - Google Patents

光ヘッド装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006099947A
JP2006099947A JP2005248042A JP2005248042A JP2006099947A JP 2006099947 A JP2006099947 A JP 2006099947A JP 2005248042 A JP2005248042 A JP 2005248042A JP 2005248042 A JP2005248042 A JP 2005248042A JP 2006099947 A JP2006099947 A JP 2006099947A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transparent
optical
electrodes
diffraction
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005248042A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Murata
浩一 村田
Yoshiharu Oi
好晴 大井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2005248042A priority Critical patent/JP2006099947A/ja
Publication of JP2006099947A publication Critical patent/JP2006099947A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Head (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)

Abstract

【課題】 環境温度の変動の影響を緩和できる複数の回折格子を1つの光学素子で実現することが可能な光ヘッド装置を提供すること。
【解決手段】 光源1と、光源1が出射した光束の一部を回折させてメインビームと2つのサブビームにする可変回折素子2と、可変回折素子2から出射した各ビームを透過させると共に、光ディスク7の情報記録面7aから反射して戻ってくる各ビームの戻り光を反射して光検出器8へ導く光学素子3と、コリメータレンズ4と、絞り5と、対物レンズ6と、上記の各ビームの戻り光を検出する光検出器8とを備え、可変回折素子2に複数の空間周期パターンの電圧を同時に印加できる構成を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、CD、DVD等の光記録媒体(以下、光ディスクという。)に対して記録または再生を行うときに回折格子を切り替える必要のある光ヘッド装置に関する。
従来、情報記録面のトラックピッチの規格が異なる光ディスクに対して情報の記録または再生を行うときに、光ヘッド装置に複数の回折格子を設けることを回避するため、異なる2つの電極パターンを有する電極を用いて液晶に異なる空間パターンの電圧を印加して異なる回折格子を形成する技術が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
図6は、特許文献1に開示された液晶回折素子の構成を概念的に示す説明図である。
図6において、透明基板61、62に挟持された液晶65は、2つの異なる電極パターンを有する透明電極63a、63bとべたの透明電極64との間に印加される電圧によって空間パターンの異なる電圧を印加するようになっている。ここで、透明電極63aと透明電極63bとは絶縁され、印加電圧切り替え手段66が電圧を印加する対象を透明電極63aと透明電極63bとの間で切り替えて電圧を印加するようになっている。
液晶65には、印加電圧切り替え手段66が電圧を印加した透明電極63aまたは透明電極63bの電極パターンに応じた空間パターンの電圧が印加される。その結果、液晶回折素子は、この空間パターンに応じた回折格子として機能することになり、液晶回折素子には、印加電圧切り替え手段66が電圧を印加した透明電極63aの電極パターンに応じた回折格子が実現される。
一方、特許文献2に開示された回折格子は2つの液晶表示部を有し、各液晶表示部にはスプライト状の透明電極が形成されている。そして、電圧を印加された液晶表示部が回折格子として機能し、電圧が印加されない液晶表示部は透明な平板として機能するようになっている。回折格子の切り替えは、電圧を印加する対象の液晶表示部を切り替えることによって行われる。
特開平4−283430号公報 特開平9−282684号公報
しかし、このような従来の液晶回折格子を備えた光ヘッド装置では、電圧が印加される液晶部分と電圧が印加されない液晶部分とだけによって液晶回折格子を形成するため、回折効率が環境温度の変動により大きく変動するという問題があった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、環境温度の変動の影響を緩和できる複数の回折格子を1つの光学素子で実現することが可能な光ヘッド装置を提供するものである。
以上の点を考慮して、請求項1に係る発明は、光源と、通過する光束を回折させる回折パターンを切り替えることができる可変回折素子と、前記可変回折素子からの出射光を光記録媒体上に集光させるための対物レンズと、前記対物レンズによって集光され前記光記録媒体により反射された光を検出する光検出器とを備えて、光記録媒体に対して情報を記録または再生を行う光ヘッド装置において、前記可変回折素子は、電気信号を印加する複数の透明電極を有すると共に、前記透明電極を切り替えて前記電気信号を印加することによって前記回折パターンを切り替え、各前記透明電極は、複数のストライプ状の電極を同一面上に互い違いに組み合せて構成され、各組のストライプ状の電極を他の組のストライプ状の電極と異なる電位にすることができる。
この構成により、各透明電極が複数組のストライプ状の電極によって構成され、各組のストライプ状の電極を他の組のストライプ状の電極と異なる電位にすることができるため、従来では電圧が印加されない部分にも電圧を印加する自由度が増えたため、環境温度の変動の影響を緩和できる複数の回折格子を1つの光学素子で実現することが可能な光ヘッド装置を実現できる。
請求項2に係る発明は、光源と、光源から出射する光束を光記録媒体上に集光させる対物レンズと、前記対物レンズによって集光され前記光記録媒体により反射された光束を検出する光検出器と、光源から対物レンズへ伝搬する光束を合波し、対物レンズから光検出器へ伝搬する光束を分波するビームスプリッタと、通過する光束を回折させる回折パターンを切り替えることができる可変回折素子とを備えてなり、光記録媒体に対して情報を記録または再生を行う光ヘッド装置において、前記可変回折素子は、光源と光記録媒体との間の光路中および光記録媒体と光検出器との間の光路中の少なくとも一方の光路中に配置され、かつ電気信号を印加する複数の透明電極を有するとともに、前記透明電極を切り替えて前記電気信号を印加することによって前記回折パターンおよび回折効率のうちの少なくとも一つを切り替えることができ、さらに各前記透明電極は、複数のストライプ状の電極を同一面上に互い違いに組み合せて構成され、各組のストライプ状の電極を他の組のストライプ状の電極と異なる電位にすることができる。
また、請求項5に係る発明は、請求項1において、前記可変回折素子が、少なくとも2枚の対向する透明基板と、各前記透明基板に挟持された液晶と、各前記透明基板の前記液晶側に面した各面に形成され、リボン状の電極が周期的に配置されてなるストライプ状の電極パターンを有する透明電極とを有し、各前記透明電極は、各前記透明電極を構成する各前記リボン状の電極が1つおきに電気的に接続されて、異なる電位に設定できる2つの組のストライプ状の電極に分けられ、一方の透明基板の前記ストライプ状の電極のピッチおよび方向の少なくとも一方が他方の透明基板の前記ストライプ状の電極のピッチおよび方向の少なくとも一方と異なる構成を有している。
この構成により、請求項1の効果に加え、可変回折素子が液晶と液晶の両端に設けられた複数組のストライプ状の透明電極とを有し、各組毎に異なる電位に設定できるため、光学特性を電気信号によって簡易に調節することが可能な光ヘッド装置を実現できる。
また、請求項6に係る発明は、請求項1において、各前記透明基板の平均の厚さが、前記透明基板に挟持される前記液晶の厚さの100倍以上である構成を有している。
この構成により、請求項5の効果に加え、各透明基板の平均の厚さを液晶の厚さの100倍以上としたため、固体に比して大きな膨張係数を有する液晶の体積変化によって、可変回折素子が凸レンズ化または凹レンズ化するのを抑制し、実用可能な範囲内にすることが可能な光ヘッド装置を実現できる。
また、請求項7に係る発明は、請求項1から6までのいずれか1項において、情報記録面のトラックピッチの規格が異なる光記録媒体を対象に記録または再生を行うときに、前記可変回折素子に印加する電気信号を切り替えて光源が出射する光束を回折させて前記情報記録面のトラックピッチに適したメインビームおよび2つのサブビームにするための電気信号切り替え手段を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1から6までのいずれか1項の効果に加え、電気信号切り替え手段が、可変回折素子に入射する光束を情報記録面のトラックピッチに適したメインビームおよび2つのサブビームとするように可変回折素子に印加する電気信号を切り替えるため、規格の異なる複数の光記録媒体を対象に情報の記録または生成を適切に行うことが可能な光ヘッド装置を実現できる。
本発明は、各透明電極が複数組のストライプ状の電極によって構成され、各組のストライプ状の電極を他の組のストライプ状の電極と異なる電位にすることができるため、従来では電圧が印加されない部分にも電圧を印加する自由度が増えたため、環境温度の変動の影響を緩和できる複数の回折格子を1つの光学素子で実現することが可能な光ヘッド装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る光ヘッド装置の概念的な構成を示す図である。図1において、光ヘッド装置100は、所定の波長の光束を出射する光源1と、光源1が出射した光束の一部を回折させてメインビームと2つのサブビームからなる3つのビームにする可変回折素子2と、可変回折素子2から出射した上記の3つのビームを透過させると共に、光ディスク7の情報記録面7aから反射して戻ってくる3つのビームの戻り光を反射して光検出器8へ導くビームスプリッタ3と、入射する光束を略平行光に変換するコリメータレンズ4と、絞り5と、対物レンズ6と、上記の3つのビームの戻り光を検出する光検出器8とを備える。
光源1が出射した光束は、一部が可変回折素子2で回折してメインビームと2つのサブビームからなる3つのビームになり、ビームスプリッタ3、コリメータレンズ4、絞り5、対物レンズ6の順に透過し、光ディスク7の情報記録面7aに集光する。光ディスク7の情報記録面7aに集光した上記の3つのビームは、それぞれ、情報記録面7aで反射され、対物レンズ6、絞り5、コリメータレンズ4を透過し、ビームスプリッタ3で反射され、光検出器8に入る。
ここで、光検出器8の出力信号は、光ディスク7の光ディスク記録面7aに記録された情報の、読み取り信号、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号の生成に用いられる。なお、光ヘッド装置100は、上記のフォーカスエラー信号に基づいてレンズを光軸方向に制御する機構(フォーカスサーボ)、および、上記のトラッキングエラー信号に基づいてレンズを光軸にほぼ垂直な方向に制御する機構(トラッキングサーボ)を備えるが、図1に示す構成では省略されている。
光源1は、例えば、半導体レーザで構成され、波長650nm近傍の波長かつ直線偏光の発散光束を出射するようになっている。なお、上記では光源1が波長650nm近傍の波長の光束を出射するように構成されているものとしたが、本発明は、光源1が波長650nm近傍の波長の光束を出射する構成に必ずしも限定されるものではなく、400nm近傍の波長の光束、780nm近傍の波長の光束を出射する構成でも、その他の波長の光束を出射する構成でもよい。ここで、400nm近傍、波長650nm近傍および780nm近傍の波長とは、それぞれ、385nm〜430nm、630nm〜670nmおよび760nm〜800nmの範囲にある波長を意味する。
なお、光源1を2つまたは3つの波長の光束を出射する構成とし、同一パッケージ内の同一基板上に2個または3個の半導体レーザチップがマウントされ、所謂、ハイブリッド型の2波長レーザ光源または3波長レーザ光源をなすように、光源1が構成されるのでもよい。光源1は、また、異なる波長を発光する2個の発光点を持ったモノリシック型の2波長レーザ光源(例えば、特開2004−39898号公報参照。)または3個の発光点を持ったモノリシック型の3波長レーザ光源によって構成されるのでもよい。
図2は、本発明の実施の形態に係る光ヘッド装置を構成する可変回折素子の構造の一例を模式的に示す断面図である。可変回折素子2は、一対の透明基板21、22と、透明基板21、22の対向する各面上に形成されたストライプ状の透明電極23、24と、透明基板21、22によって挟持された液晶25と、透明基板21、22間に液晶25を密閉して液晶セルを形成するためのシール材26、透明電極23、24に電圧を印加するためのフレキシブル回路基板27とを有する。
ここで、液晶25は、透明基板21、22の透明電極23、24が形成された各面間に挟持される。図3は、透明基板21、22に形成される透明電極23、24の電極パターンを説明するための説明図である。各透明電極23、24は、相互に異なる電極パターンを有する。以下では、透明電極23が図3(a)に示す電極パターンを有し、透明電極24が図3(b)に示す電極パターンを有するものとする。
透明電極23、24は、図3に示すように、リボン状の電極(以下、リボン状電極という。)が周期的に配置されたストライプ状の電極パターンを有する。ただし、各透明電極23、24のリボン状電極の配置のピッチは、相互に異なる。また、透明電極23が有するストライプ状の電極パターンと、透明電極24が有するストライプ状の電極パターンとは、透明基板21と透明基板22とが対向した状態で、所定の角度(以下、対向傾斜角という。)をなすように各透明基板21、22上に形成される。
図3に、透明基板21と透明基板22とを対向させた状態で、透明基板21の透明電極23が形成された面と対向する透明基板22の面方向から見たときの各透明電極23、24の電極パターンの様子が概念的に表されている。ここで、透明電極23と透明電極24とがなす対向傾斜角は、0.2度から5度までの範囲内に設定されるものとする。好適には、上記の対向傾斜角を、0.5度から1.5度までの範囲内に設定するのがよい。
各透明電極23、24の各リボン状電極は、図3に示すように、それぞれ1本ごとに配線によって接続され、2組のストライプ状の電極に分けられる。これによって、各ストライプ状の電極のピッチ(リボン状電極の配列の周期)は、図3(a)に示す構成の場合は、リボン状電極の幅とリボン状電極間の隙間とを合わせた距離の2倍となる。ただし、ストライプ状の電極の構成は、上記の例に限定されるものではなく、ストライプ状の電極を構成する隣り合うリボン状電極間で幅を変える等、種々の構成にすることができる。
この場合、ストライプ状の電極のピッチは、異なる形状および配置からなるリボン状電極を複数組み合せたものの周期となる。ここで、リボン状電極の幅を1本おきに変えること、つまり、交互に太いリボン状電極と細いリボン状電極とを配列すれば、電極幅を変えることによって液晶内の電界分布を調整でき、光を回折させたときの±2次回折光などの高次の回折光の発生を低減できる。通常用いるビームは、0次透過光(0次の回折光)と±1次回折光のみであり、高次の回折光は少ない方が好ましい。
各透明電極23、24は、同一の電圧を印加したときに、他方の透明電極23、24に対して基準電極として機能するようになっている。すなわち、透明電極23に同一の電圧を印加したときは、透明電極23は、他方の透明電極24に対して基準電極として機能し、透明電極24に同一の電圧を印加したときは、透明電極24は、他方の透明電極23に対して基準電極として機能するようになっている。
さらに、一方の透明電極のピッチを無限大とし、実質的に回折パターンが存在しないようにしてもよい。この場合は、電圧を印加するか否かにより可変回折素子による回折の有無を制御することとなる。
ここで、各透明電極23、24のピッチは、相互に異なってもよいが、それぞれ5μmから30μmまでの範囲内に設定されるものとする。好適には、各透明電極23、24のピッチを、10μmから20μmまでの範囲内に設定するのがよい。各透明電極23、24のピッチを上記のように設定することによって、上記の3つのビームが光ディスク7上に集光して形成される上記の3つのスポットの間隔を5μmから20μmまでの範囲内にすることができ、安定したトラッキング特性を実現することができる。
透明電極23、24の形成は、透明基板21、22の面上にITO等からなる薄膜を堆積し、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いてパターニングすることによって行われる。薄膜の堆積方法および電極のパターニング方法については、公知であり、更なる説明を省略する。図2に示す構成では省略されているが、透明電極23、24の表面には絶縁膜や配向膜を堆積することが好ましい。
液晶25は、透明基板21、22に平行に配向するようになっており、透明基板21、22に設けられた配向膜等によって決められる方向に配向している。光源1と可変回折素子2とは、出射する光束の偏光方向が液晶25の入射面での配向方向と一致するように配置される。液晶25の配向方向は、配向膜のラビングを調節することによって設定できるほか、SiO等を斜め蒸着すること、イオンビームを照射すること等によっても設定することができる。以下、透明電極23、24上には少なくとも配向膜が形成されているものとする。
液晶25としては、誘電率異方性が正のものでも負のものでもよい。ここで、誘電率異方性が正の液晶とは、電界を印加したときに電界の方向に液晶分子が平行になるように動くものであり、誘電率異方性が負の液晶とは、印加された電界の方向に液晶分子が垂直になるように動くものをいう。ただし、誘電率異方性が負の液晶を用いる場合は、配向膜として、電圧を印加しないときに液晶分子が基板に対して概ね垂直となるものを用いることが好ましい。
誘電率異方性が負の液晶を用いることは、電圧を印加しないときに液晶分子が透明基板21、22に垂直に配向しているため、透過する光は液晶の複屈折を感じないために、入射光の偏光方向に依存して偏光方向が変化することがないので好ましい。
シール材26は、透明基板21、22間の間隔を一定に保持すると共に、液晶25を透明基板21、22間に閉じ込めている。可変回折素子2の透明電極23、24には、フレキシブル回路基板27を介して、それぞれ、V1aとV1b、および、V2aとV2bの電圧が印加される(図3参照。)。ここで、電圧V1aは、透明電極23の1組のリボン状電極(以下、第1のストライプ電極という。)に印加され、電圧V1bは、透明電極23の他方の組のリボン状電極(以下、第2のストライプ電極という。)に印加される。
同様に、電圧V2aは、透明電極24の1組のリボン状電極(以下、第3のストライプ電極という。)に印加され、電圧V2bは、透明電極24の他方の組のリボン状電極(以下、第4のストライプ電極という。)に印加される。リボン状電極の組が異なれば、一般に、他の組とは異なる電位となるように電圧が印加されるが、透明電極23、24を基準電極として機能させる場合等の所定の場合には、異なる複数の組間で同じ電位となるように電圧が印加されることもある。
コリメータレンズ4は、可変回折素子2から出射する、メインビームと2つのサブビームからなる3つのビームをほぼ平行光に変換するようになっている。
絞り5は、光源1からの光束を選択的に開口制限することによって、開口数NAを設定するようになっている。絞り5を設けることによって、開口数の異なる2種類の光ディスクを対象に記録再生を行う際、開口数を調整できる。具体的には、波長650nm近傍の波長の光束に対しては開口数NAが0.65となるようにし、波長780nm近傍の波長の光束に対しては開口数NAが0.50となるようにする。なお、絞り5には、機械的絞り、光学的絞り等があり、特に限定されないものとする。
対物レンズ6は、光源1から出射される光束の波長で使用可能な程度に収差補正された単レンズであり、コリメータレンズ4からの平行光を光ディスク7の情報記録面7aに集光させるようになっている。係る対物レンズ6として、例えば、特開2001−344798号公報に開示された対物レンズ等を用いることができる。
光ディスク7は、記録再生を行うための記録媒体であり、例えば、波長650nm近傍の波長の光束に対しては、例えば、0.6mmの保護層厚を有し、波長780nm近傍の波長の光束に対しては、例えば、1.2mmの保護層厚を有する。
光検出器8は、光ディスク7の情報記録面7aからの3つのビームの戻り光を受光し、この情報記録面7aに記録された情報に応じた、読み取り信号、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号の各信号を生成し、外部に出力するようになっている。
以下、可変回折素子2の光学特性について、図面を用いて説明する。図4は、可変回折素子2を構成する透明電極23、24に印加する電圧と、液晶25を透過する光の光路長変化との関係の一例を示す図である。液晶25に電圧を印加すると、液晶分子が透明基板21、22に対して垂直になる方向に配向方向が変化するため、液晶25の配向方向に概ね平行な方向に偏光した光に対する屈折率が小さくなり、光路長が短くなる。
なお、図4において、実線は室温で得られる印加電圧と光路長変化との関係を示し、破線は80度における印加電圧と光路長変化との関係を示す。ここで、透明基板21上の透明電極23に印加する電圧V1aと電圧V1bと相違させて回折格子を形成する場合は、上記のように透明基板22上の透明電極24に印加する電圧V2aと電圧V2bとを等しくする。以下、電圧V2aと電圧V2bとが等しいとき、この電圧をV2とする。
このとき、液晶25のうちの第1のストライプ電極と透明電極24との間に挟まれた部分(以下、第1のストライプ領域という。)に印加される電圧ΔV1aはV1a−V2となり、液晶25のうちの第2のストライプ電極と透明電極24との間に挟まれた部分(以下、第2のストライプ領域という。)に印加される電圧ΔV1bはV1b−V2となる。
その結果、液晶25の第1のストライプ領域に入射する光束と、液晶25の第2のストライプ領域に入射する光束とでは、図4に示す関係に基づいて特定される、異なる光路長差を有することになる。
以下、液晶25の第1のストライプ領域に入射する光束に対する光路長差をφ1aとし、液晶25の第2のストライプ領域に入射する光束に対する光路長差をφ1bとする。このように、第1のストライプ電極に印加する電圧V1aと第2のストライプ電極に印加する電圧V1bとを相違させることによって、可変回折素子2に入射した光束に対する光路長は、透明電極23のピッチによって決まる周期で変調され、入射した光束は、(φ1a−φ1b=Δφ1)を位相変調振幅とする位相変調を受け、位相変調振幅(φ1a−φ1b)に応じて回折する。
ここで、第1のストライプ電極に印加される電圧V1aと第2のストライプ電極に印加される電圧V1bのうちのいずれか1つを、透明電極24に印加される電圧V2と等しくした場合でも、可変回折素子2に入射した光束を位相変調させて回折させることができる。以下、第2のストライプ電極に印加される電圧V1bを透明電極24に印加される電圧V2と等しくした場合を例にとり説明する。
この場合、第1のストライプ電極と透明電極24との間に印加される電圧ΔV1aはゼロ以外の所定の値をとり、第2のストライプ電極と透明電極24との間に印加される電圧ΔV1bはゼロとなる。ここで、第2のストライプ電極と透明電極24との間に印加される電圧ΔV1bがゼロになり、光路長差が電圧に対して変化を開始する閾値電圧Vthより小さい。閾値電圧Vthは、図4に示した例では、約1.3Vrmsである。図4に示すように、環境温度の変化による光路長差の変化は低電圧側ほど大きく、特に閾値電圧Vth以下の電圧では非常に大きい。そのため、液晶25に入射する光束が受ける位相変調にも環境温度の変動の影響を大きく受けることになる。そのため、液晶25に入射する光束が受ける位相変調にも環境温度の変動の影響が大きくなり、回折効率の温度変動も大きくなる。
これに対して、第1のストライプ電極と透明電極24との間に印加される電圧ΔV1a、および、第2のストライプ電極と透明電極24との間に印加される電圧ΔV1bを、それぞれゼロ以外の異なる値とすると、光路長差φ1bへの環境温度の変動の影響を低減でき、液晶25に入射する光束が受ける位相変調への環境温度の変動の影響を低減できる。
特に、電圧ΔV1aおよび電圧ΔV1bを図4に示すように、1.3Vrms程度以上の光路長差が電圧に対して変化を開始する閾値電圧Vth以上に設定することは、環境温度の変動の影響を効果的に低減できるために好ましい。
さらに、図4に示すように1.6Vrms程度以上3Vrms程度以下の、光路長差が電圧に対して概ね直線的に変化する領域に設定することで、より環境温度の変動の影響を効果的に低減できるために好ましい。
これは、上記の領域では、電圧に対する光路長差の変化の傾きが環境温度の変動によって小さくなることに起因している。
同様に、透明基板22上の透明電極24に印加する電圧V2aと電圧V2bと相違させて回折格子を形成する場合は、上記のように透明基板21上の透明電極23に印加する電圧V1aと電圧V1bとを等しくする。以下、電圧V1aと電圧V1bとが等しいとき、この電圧をV1とする。
このとき、液晶25のうちの第3のストライプ電極と透明電極23との間に挟まれた部分(以下、第3のストライプ領域という。)に印加される電圧ΔV2aはV2a−V1となり、液晶25のうちの第4のストライプ電極と透明電極23との間に挟まれた部分(以下、第4のストライプ領域という。)に印加される電圧ΔV2bはV2b−V1となる。
その結果、液晶25の第3のストライプ領域に入射する光束と、液晶25の第4のストライプ領域に入射する光束とでは、図4に示す関係に基づいて特定される、異なる光路長差を有することになる。
以下、液晶25の第3のストライプ領域に入射する光束に対する光路長差をφ2aとし、液晶25の第4のストライプ領域に入射する光束に対する光路長差をφ2bとする。このように、第3のストライプ電極に印加する電圧V2aと第4のストライプ電極に印加する電圧V2bとを相違させることによって、可変回折素子2に入射した光束に対する光路長は、透明電極24のピッチによって決まる周期で変調され、入射した光束は、(φ2a−φ2b=Δφ2)を位相変調振幅とする位相変調を受け、位相変調振幅(φ2a−φ2b)に応じて回折する。
ここで、透明電極23、24に印加する電圧は、直流ではなく、矩形交流が好ましい。
上記のように、透明電極23、24に印加する電圧の印加方法を変えることによって、可変回折素子2を格子のピッチおよびストライプの方向が異なる回折格子にすることができる。また、透明電極23、24に印加する電圧の印加方法を調節することによって、環境温度の変動の影響を低減することが可能な可変回折素子2を実現できる。
図5は、上記のように構成される可変回折素子2において得られる、透過率および回折効率の位相変調振幅特性の一例を示す図である。この例では、波長を660nmとした。
図5において、実線は透過率(0次の回折)の位相変調振幅特性を表し、破線は1次の回折効率の位相変調振幅特性を表す。メインビームの強度と2つのサブビームの強度とが指定されたとき、要求される位相変調振幅は、図5に示す曲線に基づいて決定できる。このことは、メインビームの強度と2つのサブビームの強度とを所望の値に変更する場合等に有効である。
具体的には、光ディスク7に書き込みを行うときと、光ディスク7から読み出しを行うときとでは、メインビームの強度と2つのサブビームの強度とは、それぞれ最適値が異なる。各ビームの強度を変更しようとする場合、各透明電極23、24に印加する電圧を変えることによって回折効率を変化させることによって、各ビームの強度を変更することができる。
例えば、光ディスク7に書き込みを行うとき、すなわち、メインビームに大きなパワーが必要なときは、回折効率を低下させることによって、透過光量(0次の回折光量)を増加させて書き込みパワーを増加させ、光ディスク7から読み出しを行うとき、すなわち、メインビームに大きなパワーが必要でないときは、回折効率を増加させることによって、1次回折光量を増加させてトラッキング用のサブビームの光量を増加させ、ノイズに強い再生特性を実現することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光ヘッド装置の概念的な構成は、図1に示す本発明の第1の実施の形態に係る光ヘッド装置100の構成とは、以下の点が異なる。
第1の実施の形態に係る光ヘッド装置100では、可変回折素子2が光源1とビームスプリッタ3の間の光路中に配置され、可変回折素子2により光源1から出射した光束の一部を回折させてメインビームと2つのサブビームからなる3つのビームを生成する。
第2の実施の形態に係る光ヘッド装置100では、可変回折素子2がビームスプリッタ3と光検出器8の間の光路中に配置され、光ディスク7の情報記録面7aから反射して戻ってくる光束の一部を可変回折素子2により回折させ、光検出器8の複数の受光面へ集光される。
光ヘッド装置の他の配置および構成は第1の実施の形態に係る光ヘッド装置100と同様であるため、同一の構成部については同一の符号を付し、その説明を省略する。
なお、非点収差法を用いたフォーカスサーボやトラッキングサーボを採用する場合、ビームスプリッタ3と光検出器8の間の光路中に、シリンドリカルレンズなどの非点収差を発生する光学素子を配置することが一般的である。
本発明の第2の実施の形態に係る光ヘッド装置に用いられる可変回折素子は、第1の実施の形態と同様の構成である。情報記録面のトラックピッチの規格が異なる光記録媒体を対象に記録または再生を行うときに、前記可変回折素子に印加する電気信号を切り替えて、光記録媒体に最適なフォーカスサーボやトラッキングサーボ検出用の回折パターンを生成するように可変回折素子のストライプ状の電極パターンを設計する。
回折素子をビームスプリッタ3と光検出器8の間の光路中に配置し、0次回折光(透過光)や±1次回折光を光ディスクの記録・再生、フォーカスサーボやトラッキングサーボ検出用の光信号として利用するのは、ホログラムビームスプリッタ方式として知られている。ホログラムビームスプリッタ方式に用いられる回折素子は、入射光束面内で回折格子の領域が複数に空間分割され、各領域で回折格子のピッチやストライプ方向が異なることが一般的である。また、各領域内で回折格子のピッチやストライプ方向に分布をつけることで回折光にレンズ機能や波面収差生成機能を付与するホログラムパターンとすることもある。本実施形態に用いる可変回折素子2の回折光を生成するストライプ状の電極パターンも、このようなホログラムビームスプリッタ方式の設計構成やホログラムパターンが利用できる。
可変回折素子2を光源1とビームスプリッタ3の間の光路中に配置する場合、0次回折光(透過光:メインビーム)と±1次回折光(2つのサブビーム)からなる3つのビームを生成することが一般的だが、可変回折素子2をビームスプリッタ3と光検出器8の間の光路中に配置する本実施形態の場合、0次回折光(透過光)を用いないで±1次回折光の両方または一方のみを光信号として用いることもある。
本実施形態では、可変回折素子2をビームスプリッタ3と光検出器8の間の光路中に配置することにより、第1の実施の形態における光源1から光ディスク7に至る往路光途中での回折光発生に伴う0次透過光率の低下がないため、高い0次回折光(透過光)の効率が必要となる記録用の光ヘッド装置に有効である。
本発明の光ヘッド装置に用いられる可変回折素子として、図2および図3では2種類のストライプ状の透明電極23、24を用い、印加する電気信号(V1a、V1b、V2a、V2b)を切り替えることによって、回折格子の機能が発現しない状態(V1a=V1bかつV2a=V2bの時)と2種類の回折格子の内の一方の回折格子の機能を発現させる状態(V1a=V1bかつV2a≠V2b、または、V1a≠V1bかつV2a=V2bの時)を生成できる。
このようにして印加電圧に応じて回折光が発生する状態と発生しない状態を切り替える可変回折素子が得られると、生成される回折光が異なる複数の可変回折素子を直列に配置することにより、2種類に限定されることなく複数の回折格子の回折光を切り替えて発生できる。
その結果、情報記録面のトラックピッチの規格が異なる複数の光記録媒体を対象に記録または再生を行うときに、前記複数の回折格子からなる可変回折素子に印加する電気信号を切り替えて、前記光記録媒体に最適な信号検出が可能となる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態に係る光ヘッド装置100の実施例について説明する。図1に示す本発明の第1の実施の形態に係る光ヘッド装置100の構成において、以下の点が異なる。
第1の実施の形態に係る光ヘッド装置100では、可変回折素子2が光源1とビームスプリッタ3の間の光路中に配置され、可変回折素子2により光源1から出射した光束の一部を回折させてメインビームと2つのサブビームからなる3つのビームを生成する。
第3の実施の形態に係る光ヘッド装置100では、可変回折素子2がビームスプリッタ3と対物レンズ6の間の光路中に配置され、光源1から出射した往路の光は可変回折素子2を透過し、対物レンズ6により光ディスク7に集光し、光ディスクの情報記録面7aから反射して戻ってくる復路の光はふたたび、可変回折素子2を透過し、光検出器8へ導かれる。
このとき、往路の光は、可変回折素子2を透過する光は、可変回折素子2に印加する電圧により、回折効率を変化させ0次透過光の光量を変化させることができるものとする。例えば回折効率が低い、あるいは回折しない状態では、可変回折素子2を透過する0次回折光量が増加し、光ディスク7に到達する光量が増加する。一方、回折効率を高くし、可変回折素子2を透過する0次回折光量が減少し、光源である半導体レーザからの出射光量を大きくしたまま、光ディスク7への到達する光量を小さくすることができる。
光ディスク7に書き込みを行う際には、光ディスクに到達する光量を大きくする必要があり、可変回折素子の回折効率を小さくする、あるいは回折しない状態とすることが好ましい。また、光ディスクの情報記録面7aに記録された情報を読み込む際には、光ディスクに到達する光量を小さくする必要がある。このとき、光源1である半導体レーザの出射光量を小さくすると、半導体レーザの発振が不安定になりノイズが増大し、読み取り性能に悪影響を与える。このため、可変回折素子2の回折効率を大きくし光ディスクに到達する0次透過光量を小さくすることで、光源である半導体レーザの出射光量を大きくしたまま、低ノイズで光ディスクを読み取ることが出来る。このほかにも、情報記録面が2層ある光ディスクと1層の光ディスクでは、光ディスクへ到達させるべき光量が大きく異なり、このような場合にも可変回折素子による光量変化は有効である。
本実施形態では、可変回折素子の回折効率を変化させるあるいは、回折する状態と回折しない状態を切り替える機能が重要となる。図4、5に示したように、ストライプ状電極間の電位差を調整することで、液晶のストライプ電極間の光路長が変化し、回折効率を変化させることができる。図2および図3では2種類のストライプ状の透明電極23、24を用い、印加する電気信号(V1a、V1b、V2a、V2b)を切り替えることによって、回折格子の機能が発現しない状態(V1a=V1bかつV2a=V2bの時)と2種類の回折格子の内の一方の回折格子の機能を発現させる状態(V1a=V1bかつV2a≠V2b、または、V1a≠V1bかつV2a=V2bの時)を生成できる。
このようにして印加電圧に応じて回折光が発生する状態と発生しない状態を切り替える可変回折素子が得られると、生成される回折光が異なる複数の可変回折素子を直列に配置することにより、2種類に限定されることなく複数の回折格子の回折光を切り替えて発生できる。また、ストライプ状の透明電極23、24のいずれか一方は、ストライプ状電極のピッチが無限大となるように、ストライプ状の分割電極ではなく、平板状の基準電極としてもよい。
さらに、可変回折素子と対物レンズの間に1/4波長板を配置することで、光源1から出射した往路の直線偏光の光が、前記1/4波長板を透過し、光ディスクで反射に再び1/4波長板を透過することで、復路の偏光方向は往路の直線偏光方向と直交させることができる。
このことで、可変回折素子を透過する往路と復路では、偏光方向を直交させることができる。本発明の液晶を用いた可変回折素子は、回折効率を変化させることができる光の偏光方向と変化させない偏光方向が存在する。この回折効率を変化させることが可能な偏光方向と、往路の偏光方向とを一致させ、復路の偏光方向の光に対しては回折効率が低く透過率が高い状態に設定する。つまり、往路の0次回折光のみを可変回折素子に電圧の印加状態を変化させることで可変にすることができ、復路の光は高い0次回折光で光検出器に導くことができる。このことで、光ディスクの種類や書き込み読み込み状態に応じて往路の透過率を可変し、最適な光強度で光ディスクに光を導くことができ、光ディスクから反射した光は、光ディスクの種類などによらず、可変回折素子を高い透過率で透過し、高い利用効率で光検出器に導くことができるために、光ディスクの情報を含んだ光信号を良いSN比で検出することでき好ましい。
上記の本発明の実施の形態に基づく具体的な実施例を以下に説明する。
[例1]
例1に係る光ヘッド装置100は、図1に示すように、所定の波長の光束を出射する光源1と、光源1が出射した光束の一部を回折させてメインビームと2つのサブビームからなる3つのビームにする可変回折素子2と、可変回折素子2を出射した3つのビームを透過させると共に、光ディスク7の情報記録面7aから反射して戻ってくる3つのビームの戻り光を反射して光検出器8へ導くビームスプリッタ3と、入射する光束を略平行光に変換するコリメータレンズ4と、絞り5と、対物レンズ6と、上記の3つのビームの戻り光を検出する光検出器8とを備える。
例1では、光源1が出射する光束の波長を660nmとし、液晶25の厚さを4μmとし、液晶25の偏光方向による屈折率の差Δnを0.15とする。また、各透明基板21、22の平均の厚さは、透明基板21、22に挟持される液晶25の厚さの100倍以上になっているものとする。これは、液晶25の厚さに比例して、熱膨張による体積変化量が大きくなることにより素子の変形が大きくなり、液晶25が厚い素子ほど基板の剛性を高くする必要があるからである。そして、各透明基板21、22の平均の厚さを液晶25の厚さの100倍以上にすることによって、液晶25とシール材26との膨張係数の相違による影響を解消できる。さらに、液晶25の厚さを、各透明基板21、22の平均的な厚さの150分の1以下とするのは、基板の剛性を高める観点から好適である。
以下に詳細に説明する。液晶25は液体であり、シール材26は固体であるため、膨張係数が大幅に異なる。そのため、液晶基板21、22が液晶25の温度変化の影響を受けて変形しやすい構成では、温度上昇に伴い可変回折素子2が凸レンズ化していき、逆に温度低下と共に可変回折素子2が凹レンズ化していく。その結果、光ディスク7上に集光されるべきビームの焦点は、温度変化の影響を受けて位置ずれしてしまう。
ここで、各透明基板21、22の平均の厚さを液晶25の厚さの100倍以上にすることによって、各透明基板21、22の剛性が高まり、実用に耐えうる形状変化に抑えることができた。また、各透明基板21、22の平均の厚さを液晶25の厚さの150倍以上にすることによって、さらに高い効果を得ることができ、好ましい。
例1に係る光ヘッド装置100を構成する可変回折素子2は、図2に示すように、一対の透明基板21、22と、2つの透明基板21、22の対向する各面上に形成されたストライプ状の透明電極23、24と、2つの透明基板21、22によって挟持された液晶25と、透明基板21、22間に液晶25を密閉して液晶セルを形成するためのシール材26、透明電極23、24に電圧を印加するためのフレキシブル回路基板27とを有する。
透明基板21、22としては、透明ガラスが好ましいが、その他の無機物およびプラスチック等の有機物でもよい。透明電極23、24は、図3に示すように、リボン状電極が周期的に配置されたストライプ状の電極パターンを有する。ただし、各透明電極23、24のリボン状電極の配置の周期は、相互に異なる。また、透明電極23が有するストライプ状の電極パターンと、透明電極24が有するストライプ状の電極パターンとは、対向傾斜角が1度になるように各透明基板21、22上に形成される。
各透明電極23、24のリボン状電極は、図3に示すように、それぞれ1本間隔で配線によって接続され、2つの組に分けられる。これによって、各組のリボン状電極の配列の周期であるピッチは、図3(a)に示すように、リボン状電極の幅とリボン状電極間の隙間とを合わせた距離の2倍となる。このピッチは、2つの組に分ける前のリボン状電極の配列の周期の2倍である。ここで、各透明電極23、24のピッチは、相互に異なり、それぞれ12μm、13μmとする。
各透明電極23、24は、同一の電圧を印加したときに、残りの透明電極23、24に対して基準電極として機能するようになっている。本実施例では、第1の電圧印加例と第2の電圧印加例を示す。第1の電圧印加例では、第3のストライプ電極と第4のストライプ電極とを同一電位(以下、V2a=V2b=0Vrmsとする。)にして透明電極24を基準電極とし、第1のストライプ電極および第2のストライプ電極の電位をそれぞれ透明電極24に対してV1a=1.7Vrms、V1b=2.25Vrmsとなるように設定した。
第2の電圧印加例では、第1のストライプ電極と第2のストライプ電極とを同一電位(以下、V1a=V1b=0Vrmsとする。)にして透明電極23を基準電極とし、第3のストライプ電極および第4のストライプ電極の電位をそれぞれ透明電極24に対してV2a=1.7Vrms、V2b=2.4Vrmsとなるように設定した。このように各ストライプ電極に印加する電位を設定することにより、図4に示すように、透過率または回折効率に及ぼす環境温度の変動の影響を効果的に押さえられる領域内に入っている。
透明電極23、24は、透明基板21、22の面上にITOからなる薄膜を堆積し、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いてパターニングすることによって形成されている。薄膜の堆積方法および電極のパターニング方法については、公知であり、更なる説明を省略する。図2に示す構成では省略されているが、透明電極23、24の表面には絶縁膜および配向膜が堆積されている。
液晶25は、透明基板21、22に設けた配向膜によって透明基板21、22に平行に配向するようになっている。光源1と可変回折素子2とは、出射する光束の偏光方向が液晶25の入射面での配向方向と一致するように配置される。液晶25の配向方向は、配向膜のラビングを調節することによって設定されている。液晶25としては、誘電率異方性が正のもの、すなわち、電界を印加したときに電界の方向に液晶分子が平行になるものを用いた。
シール材26は、透明基板21、22の間隔を一定に保持すると共に、液晶25を透明基板21、22間に閉じ込めるようになっている。可変回折素子2に設けた透明電極23、24にフレキシブル回路基板27を介して電圧を印加することにより、透明基板21、22間に挟持された液晶25の屈折率は、印加された電圧分布に応じて変化する。可変回折素子2への入射光は、液晶25を通過すると、液晶25内の屈折率分布によって位相が変化するため、波面が印加する電圧に応じて変化する。
上記の第1の電圧印加例(V1a=1.7Vrms、V1b=2.25Vrms、V2a=V2b=0Vrms)では、光路長変化Δφ1が0.08μmとなり、透明基板21上の透明電極23に印加する電圧V1aと電圧V1bと相違させて形成する回折格子によって得られる回折効率は、透過率(0次の回折効率)が86%となり、1次の回折効率が5.7%となる。
同様に、第2の電圧印加例(V1a=V1b=0Vrms、V2a=1.7Vrms、V2b=2.4Vrms)では、光路長変化Δφ2が0.10μmとなり、透明基板22上の透明電極24に印加する電圧V2aと電圧V2bと相違させて形成する回折格子によって得られる回折効率は、透過率(0次の回折効率)が78.5%となり、1次の回折効率が8.7%となる。
上記のように、第1の電圧印加例での透過率(0次の回折効率)は第2の電圧印加例での透過率(0次の回折効率)よりも高いため、第1の電圧印加例の電圧を印加することによってメインビームのパワーを大きくでき、光ディスクへの情報の記録に適したメインビームを得ることができる。同様に、第2の電圧印加例での1次の回折効率は第1の電圧印加例での1次の回折効率よりも高いため、第2の電圧印加例の電圧を印加することによってサブビームのパワーを大きくでき、光ディスクからの情報の再生に適したサブビームを得ることができる。
ここで、トラックピッチの相違に基づいて、光ディスクの種類を、例えば、以下の5群に分類する。すなわち、第1群としてCD、CD−ROM、CD−R等とし、第2群としてDVD、DVD−R、DVD+R等とし、第3群としてDVD−RAM等とし、第4群としてBLURAY(登録商標)ディスク、第5群としてHD−DVD(High Definition DVD)とする。
ここで、各群内では、トラックピッチは略同一である。本発明の実施の形態に係る光ヘッド装置は、1台で、トラックピッチの異なるこれらの群にまたがる光ディスクを対象に記録再生を行う際に有効である。係る機能を確実に担保するため、本発明の光ヘッド装置が、情報記録面のトラックピッチの規格が異なる光記録媒体を対象に記録または再生を行うときに、可変回折素子に印加する電気信号を切り替えて光源が出射する光束を回折させて情報記録面のトラックピッチに適したメインビームおよび2つのサブビームにするための電気信号切り替え手段を備える構成でもよい。
なお、上記では、光源から出射される光束を可変回折素子がメインビームと2つのサイドビームにする構成について説明したが、本発明は、このような構成に適用が限定されるものではなく、回折格子を切り替える構成の全ての装置に適用できるものである。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る光ヘッド装置は、各透明電極が複数組のストライプ状の電極によって構成され、各組のストライプ状の電極を他の組のストライプ状の電極と異なる電位にすることができるため、従来では電圧が印加されない部分にも電圧を印加する自由度が増えたため、環境温度の変動の影響を緩和できる複数の回折格子を1つの光学素子で実現できる。
また、可変回折素子が液晶と液晶の両端に設けられた複数組のストライプ状の透明電極とを有し、各組毎に異なる電位に設定できるため、光学特性を電気信号によって簡易に調節できる。
また、各透明基板の平均の厚さを液晶の厚さの100倍以上としたため、固体に比して大きな膨張係数を有する液晶の体積変化によって、可変回折素子が凸レンズ化または凹レンズ化するのを抑制し、実用可能な範囲内にすることができる。
また、電気信号切り替え手段が、可変回折素子に入射する光束を情報記録面のトラックピッチに適したメインビームおよび2つのサブビームにするように可変回折素子に印加する電気信号を切り替えるため、規格の異なる複数の光記録媒体を対象に情報の記録または生成を適切に行うことができる。
本発明に係る光ヘッド装置は、環境温度の変動の影響を緩和できる複数の回折格子を1つの光学素子で実現できるという効果が有用な、光ヘッド装置等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態に係る光ヘッド装置の概念的な構成を示す図。 本発明の実施の形態に係る光ヘッド装置を構成する可変回折素子の構造の一例を模式的に示す断面図。 透明基板21、22に形成される透明電極23、24の電極パターンを説明するための説明図。 可変回折素子2を構成する透明電極23、24に印加する電圧と、液晶25を透過する光の光路長変化との関係の一例を示す図。 可変回折素子2において得られる、透過率および回折効率の位相変調振幅特性の一例を示す図。 従来の光ヘッド装置を構成する可変回折素子の構造の一例を模式的に示す断面図。
符号の説明
1 光源
2 可変回折素子
3 ビームスプリッタ
4 コリメータレンズ
5 絞り
6 対物レンズ
7 光ディスク
7a 情報記録面
8 光検出器
21、22、61、62 透明基板
23、24、63a、63b、64 透明電極
25、65 液晶
26 シール材
27 フレキシブル回路基板
60 液晶回折素子
66 印加電圧切替手段
100 光ヘッド装置

Claims (7)

  1. 光源と、通過する光束を回折させる回折パターンを切り替えることができる可変回折素子と、前記可変回折素子からの出射光を光記録媒体上に集光させるための対物レンズと、前記対物レンズによって集光され前記光記録媒体により反射された光を検出する光検出器とを備えて、光記録媒体に対して情報を記録または再生を行う光ヘッド装置において、
    前記可変回折素子は、電気信号を印加する複数の透明電極を有すると共に、前記透明電極を切り替えて前記電気信号を印加することによって前記回折パターンを切り替え、
    各前記透明電極は、複数のストライプ状の電極を同一面上に互い違いに組み合せて構成され、各組のストライプ状の電極を他の組のストライプ状の電極と異なる電位にすることができることを特徴とする光ヘッド装置。
  2. 光源と、光源から出射する光束を光記録媒体上に集光させる対物レンズと、前記対物レンズによって集光され前記光記録媒体により反射された光束を検出する光検出器と、光源から対物レンズへ伝搬する光束を合波し、対物レンズから光検出器へ伝搬する光束を分波するビームスプリッタと、通過する光束を回折させる回折パターンを切り替えることができる可変回折素子とを備えてなり、光記録媒体に対して情報を記録または再生を行う光ヘッド装置において、
    前記可変回折素子は、光源と光記録媒体との間の光路中および光記録媒体と光検出器との間の光路中の少なくとも一方の光路中に配置され、かつ電気信号を印加する複数の透明電極を有するとともに、前記透明電極を切り替えて前記電気信号を印加することによって前記回折パターンおよび回折効率のうちの少なくとも一つを切り替えることができ、さらに各前記透明電極は、複数のストライプ状の電極を同一面上に互い違いに組み合せて構成され、各組のストライプ状の電極を他の組のストライプ状の電極と異なる電位にすることができることを特徴とする光ヘッド装置。
  3. 前記可変回折素子に印加する電気信号を切り替えることによって、回折格子のピッチおよび回折格子のストライプの方向のうちの少なくとも一つを切り替える前記回折パターンに応じて回折効率が異なる請求項1または2に記載の光ヘッド装置。
  4. 前記可変回折素子に印加する電気信号を切り替えることによって、回折格子のピッチおよび回折格子のストライプの方向のうちの少なくとも一つを切り替える前記回折パターンであって、前記回折パターンのうちの1つの回折格子ピッチが無限大である請求項3に記載の光ヘッド装置。
  5. 前記可変回折素子は、少なくとも2枚の対向する透明基板と、各前記透明基板に挟持された液晶と、各前記透明基板の前記液晶側に面した各面に形成され、リボン状の電極が周期的に配置されてなるストライプ状の電極パターンを有する透明電極とを有し、
    各前記透明電極は、各前記透明電極を構成する各前記リボン状の電極が1つおきに電気的に接続されて、異なる電位に設定できる2つの組のストライプ状の電極に分けられ、一方の透明基板の前記ストライプ状の電極のピッチおよび方向の少なくとも一方が他方の透明基板の前記ストライプ状の電極のピッチおよび方向の少なくとも一方と異なる請求項1から4に記載の光ヘッド装置。
  6. 各前記透明基板の平均の厚さは、前記透明基板に挟持される前記液晶の厚さの100倍以上である請求項5に記載の光ヘッド装置。
  7. 情報記録面のトラックピッチの規格が異なる光記録媒体を対象に情報の記録または再生を行うときに、前記可変回折素子に印加する電気信号を切り替えて光源が出射する光束を回折させて前記情報記録面のトラックピッチに適したメインビームおよび2つのサブビームにするための電気信号切り替え手段を備えた請求項1から6までのいずれか1項に記載の光ヘッド装置。
JP2005248042A 2004-08-31 2005-08-29 光ヘッド装置 Pending JP2006099947A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005248042A JP2006099947A (ja) 2004-08-31 2005-08-29 光ヘッド装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004252345 2004-08-31
JP2005248042A JP2006099947A (ja) 2004-08-31 2005-08-29 光ヘッド装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006099947A true JP2006099947A (ja) 2006-04-13

Family

ID=36239554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005248042A Pending JP2006099947A (ja) 2004-08-31 2005-08-29 光ヘッド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006099947A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7835252B2 (en) 2007-04-12 2010-11-16 Asahi Glass Company, Limited Optical head apparatus
CN109683407A (zh) * 2019-02-22 2019-04-26 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 液晶光栅装置及液晶显示装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04283430A (ja) * 1991-03-13 1992-10-08 Mitsubishi Electric Corp 光学式記録再生装置
JPH09282684A (ja) * 1996-04-16 1997-10-31 Sony Corp 光学ピックアップ装置
JP2001256667A (ja) * 2000-03-10 2001-09-21 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd 光ピックアップ装置およびその受光方法
JP2003045065A (ja) * 2001-07-30 2003-02-14 Asahi Glass Co Ltd 液晶封止素子および光ヘッド装置
JP2003217166A (ja) * 2002-01-24 2003-07-31 Sony Corp 光ヘッドおよび記録再生装置
JP2003248962A (ja) * 2002-02-27 2003-09-05 Ricoh Co Ltd 光ピックアップ装置及び光ディスク装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04283430A (ja) * 1991-03-13 1992-10-08 Mitsubishi Electric Corp 光学式記録再生装置
JPH09282684A (ja) * 1996-04-16 1997-10-31 Sony Corp 光学ピックアップ装置
JP2001256667A (ja) * 2000-03-10 2001-09-21 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd 光ピックアップ装置およびその受光方法
JP2003045065A (ja) * 2001-07-30 2003-02-14 Asahi Glass Co Ltd 液晶封止素子および光ヘッド装置
JP2003217166A (ja) * 2002-01-24 2003-07-31 Sony Corp 光ヘッドおよび記録再生装置
JP2003248962A (ja) * 2002-02-27 2003-09-05 Ricoh Co Ltd 光ピックアップ装置及び光ディスク装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7835252B2 (en) 2007-04-12 2010-11-16 Asahi Glass Company, Limited Optical head apparatus
CN109683407A (zh) * 2019-02-22 2019-04-26 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 液晶光栅装置及液晶显示装置
WO2020168602A1 (zh) * 2019-02-22 2020-08-27 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 液晶光栅装置及液晶显示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7558162B2 (en) Optical pick-up head, optical information apparatus, and optical information reproducing method
JP5086464B2 (ja) 回折光学素子、光ヘッド装置および光情報処理装置
KR100416350B1 (ko) 광정보처리장치 및 광학소자
JPH10319318A (ja) 光ピックアップ装置
JP4560906B2 (ja) 光ヘッド装置
JP4613651B2 (ja) 階段状回折素子および光ヘッド装置
KR100656000B1 (ko) 광회절 소자 및 광정보 처리 장치
JP2006099947A (ja) 光ヘッド装置
US20070263518A1 (en) Optical Head Apparatus and Optical Information Recording/Reproducing Apparatus With the Same
US6822934B2 (en) Optical disc apparatus for finding a tracking error for an optical disk
KR20070044037A (ko) 회절부재
JP4720028B2 (ja) 回折素子および光ヘッド装置
JP2006099946A (ja) 光ヘッド装置
JP2001028145A (ja) 光学ヘッド装置及びディスク録再装置
JP4586309B2 (ja) 回折素子および光ヘッド装置
JP4735749B2 (ja) 光ヘッド装置
JP4573785B2 (ja) 光学素子および光ピックアップ装置
JP2002170272A (ja) 光ヘッド装置
JPH0973651A (ja) 3分割用回折格子と光ピックアップ装置
KR19990050013A (ko) 반사형 액정소자를 이용한 듀얼 포커스 광픽업장치
JPH113526A (ja) 光ヘッド装置、光情報装置およびフォーカスエラー信号を検出する方法
JP2005346885A (ja) 光ピックアップ装置
JP2000331370A (ja) 光学ヘッド
KR20080081727A (ko) 안정된 트랙킹 에러 신호 특성을 가지는 광픽업 장치
KR19990050007A (ko) 개구수조절을 이용한 듀얼 포커스 광픽업장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100224

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100406