JP2006098790A - 液晶プロジェクタ、液晶パネルおよびその製造方法 - Google Patents

液晶プロジェクタ、液晶パネルおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 入射角θが大きい光学系に対応した液晶パネルを実現するため、現存のマイクロレンズよりも高角度の入射光を集光し得る光学素子等を提供する。
【解決手段】 液晶パネルの各単位画素(サイズ□20μm)は、分布屈折率レンズ1、G用カラーフィルタ2、ブラックマトリクスフィルタ3、透明電極4、液晶層5、対向ガラス基板6、ガラス基板7から構成されている。
同心円構造を有する分布屈折率レンズは、高屈折率材料10[例えば、TiO2(n=2.43)]と低屈折率材料11[例えば、空気(n=1.0)]で構成されており、隣り合う円型光透過膜の外周の半径差12は200nmである。また、膜厚は0.5μmである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶プロジェクタおよび液晶プロジェクションテレビ等に使用される液晶パネルおよびその製造方法に関するものである。
近年、アクティブマトリクス型液晶パネルを用いた投射型表示装置(液晶プロジェクタ)を作製する技術が急速に発達してきている。その理由として、液晶プロジェクタがキーデバイスであるリアプロジェクションテレビやホームシアタ関連製品の市場が急速に拡大してきたことが挙げられる。
特にリアプロジェクションテレビは、プラズマテレビや液晶テレビに代わる大画面テレビとして、大きな注目を集めている。図27は、リアプロジェクションテレビ85の構成図を示す図である。液晶プロジェクタ82から投影された映像は、反射ミラー83を介して、スクリーン84に投影される。観賞者はスクリーン84の背面側に写る映像を観賞することになる。
現在、大画面テレビの課題は、低価格化、高画質化およびデザイン性の向上の3つであるが、リアプロジェクションテレビは、プラズマテレビや液晶テレビに比べて既に価格で優位性がある。このため、現段階の技術課題として、高画質化とデザイン性の向上に重点が置かれている。
高画質化の課題は、液晶パネルの高精細化、つまり画素の微細化をいかに図るかということである。また、デザイン性で重要となるのは薄型化であり、いかにして光学系をコンパクトにできるかが問題となる。今後、大画面、高画質および低価格の大型テレビを実現するためには、液晶パネルの輝度を損なうことなく、液晶パネルの画素サイズを小さくし、短焦点系にする必要がある。
液晶プロジェクタの輝度は、液晶パネルに入射される照明光の透過率に強く依存することから、入射した光を確実に画素の開口部へと導入することが輝度向上のための重要な要素となっている。
図31は、従来の一般的な単板式液晶パネルを構成している単位画素の基本構造を示す図である。図31に示す単位画素は、ガラス基板7の上に、各色光(赤色、緑色又は青色)に対応した透明電極4が形成され、その上部に液晶層5、カラーフィルタ2が配置された構造となっている。カラーフィルタ2は、ブラックマトリクスフィルタ3に埋め込まれて配置されており、その上部にはガラスからなる対向基板6が形成されている。
ここで、ブラックマトリクスフィルタ3は、各単位画素の透明電極4以外の箇所を光が通過しないようにするために設けられたものであり、透明電極4の部分だけが開口部となり、他の部分は黒色となって光を透過させないようにしている。図31に示しているように、垂直に入射した光95(破線で示した光)は、ブラックマトリクスフィルタ3の開口部にある、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のいずれかのカラーフィルタ2によって色分離された後、液晶層5に達し、透明電極4の状態によって、ガラス基板7側に透過し出力される。また、ブラックマトリクスフィルタ3の開口部以外に入射した光96(実線で示した光)は、遮光部で遮られて液晶層5を通過できない。
このように、ブラックマトリクスフィルタを設けることによって、液晶パネルに形成された画素部分だけを光が通過するようになり、表示画像のコントラストが良好になることから、液晶プロジェクタの投影像が高画質となる。
ところが、液晶パネルにブラックマトリクスフィルタを設けると、液晶パネルを透過する光が制限されることになり、スクリーンに投影される光の照度が低下するといった問題が生じる。ブラックマトリクスフィルタの開効率は25〜45%程度であるため、光源側から照射される光の半分以上がブラックマトリクスフィルタで遮光されていることになる。
この問題を解決するために、各単位画素9の上部にマイクロレンズ90を形成する方法が採用されている(図30)。マイクロレンズ90によって集光された光89(破線で示した光)は、ブラックマトリクスフィルタ3の開口部を介して、カラーフィルタ2、液晶層5を通過する。この集光効果により、ブラックマトリクスフィルタ3で遮光される光の割合が減少するため、照明光の利用率が向上し、液晶プロジェクタの輝度は向上する。このように、比較的高い集光効率が得られることから、マイクロレンズは、多くの液晶パネルにおいて使用されている。
上記のように、マイクロレンズを使用した液晶プロジェクタにおいて、各単位画素に対し、周期構造を持つ光学素子を配置する構成例の提案がある(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1には、色分離機能と集光機能を同時に有する光学素子を備えた液晶プロジェクタの実施の形態が記載されている。
また、マイクロ集光板を利用した液晶パネルとして、各単位画素に対し、ミクロンサイズの反射ミラーや屈折率分布構造を配置する構成例の提案がある(例えば、特許文献2参照。)。この特許文献2には、開口部周辺を、テーパー形状の反射ミラー、または屈折率の異なる材料で囲むことによって集光効率を向上させる実施の形態が記載されている。
特開平11−202793号公報 特開平6−118208号公報
今後、液晶パネルの輝度を損なうことなく、画素サイズを小さくし、短焦点系の液晶パネルを実現するためには、広角入射光に対応した液晶パネルの開発が必須であり、特定の角度で入射する光を確実に開口部へと導入する必要がある。
しかしながら、マイクロレンズを用いた場合は、集光効率が信号光の入射角度に依存して低下する。つまり、図30に示すように、レンズに垂直に入射してくる光89については高効率に集光することができるが、斜め入射の光8(実線で示した光)に対しては、集光効率が減少するのである。これは、斜め入射の光8が、画素中のブラックマトリクスフィルタ3に遮光されてしまい、液晶層5まで到達できないためである。
液晶パネルは、複数の単位画素の2次元配列で構成されているため、広がり角を持つ入射光の場合、中央の単位画素と周辺の単位画素とでは入射角が異なる(図28参照)。その結果、周辺の単位画素の集光効率が中央の単位画素より低下するという問題が起こる。
図29は、従来のマイクロレンズを用いた液晶パネルにおける、ブラックマトリクスフィルタ開口部における集光効率の入射角度依存性を示す図である。図29に示すように、入射角度が20°程度までの入射光に対しては高効率に集光できていることがわかる。しかしながら、それ以上の入射角度になると、集光効率は急激に減少する。結果として、周辺の単位画素の光量は中央部分の単位画素の約40%程度となり、投影画像に輝度ムラが発生する。また、この割合は画素サイズの減少に伴ってさらに低下するため、液晶プロジェクタの小型化やリアプロジェクションテレビの薄型化のための大きな障壁となる。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、入射角θが大きい光学系に対応した液晶パネルを実現するため、現存のマイクロレンズよりも高角度の入射光を集光し得る光学素子等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る液晶パネルは、光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルであって、前記単位画素は、入射光を集光する光透過膜で構成される光学素子と、前記光学素子を透過した光が、遮光層の開口部を介して透過する液晶層とを備え、前記光学素子では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、前記光透過膜の面心に対して非対称であることを特徴とする。これにより、広角入射に対応した液晶パネルの開発が可能となり、液晶プロジェクタの高画質化、高輝度化が実現できる。
さらに、前記光学素子は、隣接する他の単位画素が備える光学素子と隣接する領域においても、前記非対称な屈折率分布が形成されていることを特徴とする。これにより、光の入射面が画素領域全体となり、集光ロスが低減する。
さらに、前記液晶パネルは、少なくとも、前記入射光における第1の代表波長を有する第1の色光用の第1の単位画素と、前記入射光における、前記第1の代表波長とは異なる第2の代表波長を有する第2の色光用の第2の単位画素とを備え、前記第1の単位画素は、第1の光学素子を備え、前記第2の単位画素は、前記第2の色光についての焦点距離が前記第1の単位画素が備える第1の光学素子の焦点距離と等しい第2の光学素子を備えることを特徴とする。これにより、入射光の波長によって各単位画素のレンズ構造を最適化することが可能となり、色による集光効率の違いを無くすことができる。
さらに、前記焦点距離は、前記光透過膜の屈折率分布を制御することにより、所定の位置に設定されていることを特徴とする。これにより、入射光の焦点距離が可変となり、各単位画素の仕様に適したレンズ設計が可能となる。
さらに、光学素子に係る前記光透過膜の屈折率分布は、最も光強度の大きい光に対する前記開口部における集光効率が所定値以上になるように設定されていることを特徴とする。これにより、入射光の入射角度によって各単位画素のレンズ構造を最適化することが可能となり、入射角度の増加に伴う集光効率の低下を無くすことができる。
さらに、光学素子に係る前記光透過膜の屈折率分布は、当該液晶パネルにおける単位画素の位置にかかわらず、前記開口部における集光効率が一定の値となるように設定されていることが望ましい。これにより、各画素の輝度は一定となり、液晶パネルの輝度ムラがなくなる。
さらに、前記単位画素では、前記光学素子によって集光された光の焦点の位置が、前記開口部の位置と一致していることを特徴とする。これにより開口部を最大限に使用でき、集光効率が高くなる。
さらに、前記光学素子が、前記開口部の上位の層内領域に形成されていることを特徴とする。これにより、集光素子の位置を自由に設計することができる。
さらに、前記単位画素は、前記光学素子の入射側または出射側に集光レンズを備えることを特徴とする。これにより、画素内での集光ロスが低減し、前記光学素子の設計が容易となる。具体的には、前記集光レンズは、分布屈折率レンズまたは厚さ分布レンズである。
さらに、当該パネルの中央に位置する単位画素が備える光学素子に係る前記光透過膜と、当該液晶パネルの周辺に位置する単位画素が備える光学素子に係る前記光透過では、その屈折率分布が異なっていることを特徴とする。これにより、液晶パネル上の画素の位置によって、レンズ構造を最適化することが可能となり、液晶パネルの輝度ムラが緩和される。
さらに、前記光学素子においては、前記入射光の入射角度をθ、入射側媒質の屈折率に対する差分の最大値をΔnmaxとし、所定の定数をA、B及びCとした場合において、面内方向の距離xに依存する、入射側媒質の屈折率に対する差分をΔn(x)とするとき、
Δn(x)=Δnmax[(Ax2+Bxsinθ)/2π+C] (A、B、C:定数)
をほぼ満たすことを特徴とする。これにより、特定の角度で入射する光を任意の位置で集光可能となり、高集光効率な分布屈折率レンズを形成できることから、液晶パネルの輝度を向上できる。
また、前記光学素子においては、さらに、前記光透過膜の厚さをL、前記入射光の波長をλとした場合に、
ΔnmaxL=λ
をほぼ満たすことが望ましい。これにより、前記分布屈折率レンズによる最大位相変調が入射光の1位相分となり、集光ロスが最小となることから、高効率な集光が可能となる。
また、前記光透過膜は、面内方向の周期幅が入射光の波長と同程度以下の長さで分割された複数のゾーンごとに同心円状の形状を有し、前記周期幅に対して線幅の合計の占める割合が互いに異なることが望ましい。これにより、同心円の線幅を変化させることによって、有効屈折率を変化させ、分布屈折率素子を容易に形成できる。
このとき、前記光透過膜の法線方向の断面形状が矩形であることが望ましい。これにより、より鋭い屈折率変化が生じ、集光性が高まる。
また、前記同心円状の形状は、その周囲が階段状に形成されていることが望ましい。これによって、微細加工が容易となり、生産コストのダウンを図ることができる。
また、前記光透過膜では、面内方向に入射の対象となる光の波長と同程度か、もしくは小さい直径を有する光透過材料が不均一に分散していることが望ましい。この手法を用いれば、隣り合う前記光透過材料の間隔を変化させることによって、有効屈折率を変化させ、分布屈折率素子を容易に形成できる。
また、前記光透過膜では、前記屈折率分布が連続的に変化している ことが望ましい。これにより、入射光の位相は連続的に変化することから、集光効率が向上する。
さらに、前記光透過膜は、その屈折率が1.45以上3.4以下の高屈折率透明材料から構成されていることを特徴とする。
さらに、前記光透過膜は、TiO2、ZrO2、Nb25、Ta25、Al23、HfO2、Si34およびSi23の中のいずれかを含むことを特徴とする。これらは高屈折率材料であるため、光透過膜の膜厚を薄くでき、製造プロセスが容易になる。
また、前記光透過膜は、BまたはPが添加されたSiO2(BPSG:Boro-PhosphoSilicated Glass)およびTEOS(Tetraethoxysilane)の中のいずれかを含むことを特徴とする。これらは従来の半導体プロセスで一般的に使用されている材料であるので、光学素子の容易な形成が可能であり、製造コストを低減させることができる。
さらに、当該液晶パネルの中央に位置する前記単位画素では、前記開口部の中心軸と前記光学素子の中心軸が一致するように形成され、当該液晶パネルの周辺に位置する前記単位画素では、前記開口部の中心軸より前記光学素子の中心軸が当該液晶パネルの中央寄りに形成されていることを特徴とする。これにより、低度のシュリンク構造をとることができ、周辺画素の透過率がより向上することから、液晶パネルの輝度ムラが緩和される。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る液晶プロジェクタは、照明光を液晶パネルに照射し、前記液晶パネルに表示された像による透過光を投影レンズにより所定のスクリーンに投影させ、前記像を前記スクリーンに表示させる液晶プロジェクタであって、前記液晶パネルは、光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルであって、前記単位画素は、入射光を集光する光透過膜で構成される光学素子と、前記光学素子を透過した光が、遮光層の開口部を介して透過する液晶層とを備え、前記光学素子では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、前記光透過膜の面心に対して非対称であり、前記照明光を前記液晶パネルに照射すると共に、前記光学素子の近傍にカラーフィルタを配置することを特徴とする。この手法を用いれば、照明光の利用効率を向上させることができ、単板式液晶プロジェクタの低輝度問題を解消することができる。
ここで、前記カラーフィルタは、誘電多層膜フィルタであることが望ましい。これにより、微小画素サイズにおいても、優れた色再現性を実現できる。また、無機材料で作製するので、従来の半導体プロセスを踏襲できるだけでなく、経時変化の小さいフィルタを形成できる。
さらに、本発明に係る液晶プロジェクタは、照明光を色分離手段によって色分離した後、液晶パネルに照射し、前記液晶パネルに表示された像による透過光を合成し、投影レンズにより所定のスクリーンに投影させ、前記像を前記スクリーンに表示させる液晶プロジェクタであって、前記液晶パネルは、光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルであって、前記単位画素は、入射光を集光する光透過膜で構成される光学素子と、前記光学素子を透過した光が、遮光層の開口部を介して透過する液晶層とを備え、前記光学素子では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、前記光透過膜の面心に対して非対称であることを特徴とする。このように、照明光の色や入射角度によって最適化された前記光学素子を液晶パネルに備えることによって、三板式液晶プロジェクタの複雑な光学素子配置を簡易化することができる。
さらに、前記色分離手段は、ダイクロイックミラーを用いて前記色分離を行うことが望ましい。これにより、従来の技術を踏襲して、高輝度な三板式液晶プロジェクタを容易に形成できる。
さらに、前記色分離手段は、色分離機能を有するフォトニック結晶を用いて前記色分離を行うことが望ましい。これにより、色分離光学系をさらにコンパクトにすることが可能となり、より小型の液晶プロジェクタを形成することができる。
また、前記色分離手段によって分離された前記複数の色の光は、赤色、緑色、青色であることが望ましい。これにより、各波長によって最適化した前記光学素子を備えた液晶パネルを形成できることから、高輝度な液晶プロジェクタを作製できる。
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係るリアプロジェクションテレビは、液晶プロジェクタからの投影像を、反射ミラーを用いてスクリーンの背面側に拡大投影するリアプロジェクションテレビであって、前記液晶プロジェクタは、照明光を液晶パネルに照射し、前記液晶パネルに表示された像による透過光を投影レンズにより所定のスクリーンに投影させ、前記像を前記スクリーンに表示させる液晶プロジェクタであって、前記液晶パネルは、光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルであって、前記単位画素は、入射光を集光する光透過膜で構成される光学素子と、前記光学素子を透過した光が、遮光層の開口部を介して透過する液晶層とを備え、前記光学素子では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、前記光透過膜の面心に対して非対称であり、前記照明光を前記液晶パネルに照射すると共に、前記光学素子の近傍にカラーフィルタを配置することを特徴とする。これにより、投影光学系の距離が短くなり、より薄型のリアプロジェクションテレビを形成することができる。
さらに、上記課題を解決するために、本発明に係る液晶パネルの製造方法は、光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルの製造方法であって、半導体プロセスによって形成された、前記液晶パネルの各単位画素上に配置されている前記光透過膜では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、当該光透過膜の面心に対して非対称であり、前記光透過膜を最小加工寸法1nm以下の金型を用いたナノインプリントにより形成する工程を含むことを特徴とする。これにより、微細な同心構造を容易に大量形成することが可能となる。また各画素間の相対位置のズレがなくなり、調整作業の工程が減り、光学素子の低価格化が実現できる。
さらに、本発明に係る液晶パネルの製造方法は、光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルの製造方法であって、半導体プロセスによって形成された、前記液晶パネルの各単位画素上に配置されている前記光透過膜では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、当該光透過膜の面心に対して非対称であり、前記光透過膜をイオン注入またはイオン交換により形成する工程を含むことを特徴とする。これにより、入射光の位相変化が連続的になり、高集光効率な光学素子を形成できる。
さらに、本発明に係る液晶パネルの製造方法は、光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルの製造方法であって、半導体プロセスによって形成された、前記液晶パネルの各単位画素上に配置されている前記光透過膜では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、当該光透過膜の面心に対して非対称であり、前記光透過膜を電子線描画または光線描画により形成する工程を含むことを特徴とする。これにより、従来の半導体プロセスを使用でき、製造コストを低減することができる。
本発明の液晶パネルは、上記光学素子を有しているため、小型化、高解像度化ならびに輝度の向上や製造工程の容易化を実現することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係る液晶パネルにおける単位画素の基本構造を示す図である。図1に示すように、各単位画素(サイズ□20μm)は、分布屈折率レンズ1、G用カラーフィルタ2、ブラックマトリクスフィルタ3、透明電極4、液晶層5、対向ガラス基板6、ガラス基板7から構成されている。
図2は、分布屈折率レンズ1の上面図の一例である。図2に示すように、分布屈折率レンズ1は、同心円状かつ筒体の高屈折率材料10[例えば、TiO2(n=2.43)]および低屈折率材料11[例えば、空気(n=1.0)]で構成されており、隣り合う筒体同士の間隔12(即ち、筒体同士の平均半径差)は200nmである。また、分布屈折率レンズ1の膜厚は0.4μmである。
図3は、分布屈折率レンズ1の断面構造の一例を示す図である。図3に示すように、同心円状の筒体の線幅12aは円の中心部分が最も大きく、外側の筒体になるに従って、線幅12aは順に小さくなっていく。この場合、筒体同士の間隔12(周期幅ともいう。)が入射光の波長と同程度か波長より小さいときには、有効屈折率は、高屈折率材料と低屈折率材料の体積比によって算出できる。本発明の最大の特長は、上記線幅を変えるだけで、屈折率分布を自由自在に制御できることである(特願2003−421111、特願2004-117689参照)。
本実施の形態に係る分布屈折率レンズの屈折率の変化は図4のように表され、非対称である。分布屈折率レンズの屈折率は、円の中心部分が最も高く、端になるに従って順に低くなる。つまり、上記図1に示す入射光8のように、一定の斜め方向から入射される光に対する屈折率分布が、分布屈折率レンズの中心(面心ともいう。)に対して非対称である。
図4において実線で示した放物線は、波長λ(550nm)の入射光を焦点距離f(本実施の形態では、レンズ下部から透明電極までの距離)で集光させるための屈折率分布Δn(x)を示しており、以下の(1)式で表される。
Δn(x)=Δnmax[(Ax2+Bxsinθ)/2π+C] (A、B、C:定数) (1)
ここで、Δnmaxは、入射側媒質とレンズ材料との屈折率差(今回は1.43)である。また、上記(1)式は、入射側媒質の屈折率をn0、出射側媒質の屈折率をn1とするときに、
A=−(k01)/2f (1−1)
B=−k00 (1−2)
0=2π/λ (1−3)
のようにパラメータを設定できる。これにより、目的とする焦点距離ならびに対象とする入射光の入射角度や波長ごとにレンズを最適化することが可能となる。なお、上記(1)式において、単位画素の中央からの距離xの2次関数で定義されるのは集光成分であり、xと三角関数の積で定義されているのは偏向成分である。
本実施の形態では、屈折率分布によって入射光を位相変調することによって、光の伝播方向を制御している。このとき、図5に示すように、上記(1)式でもたらされる位相変調は、第1ゾーン14だけでなく、第2ゾーン15、第3ゾーン16のように、上記(1)式を2πで分割して得られる不連続な位相変調となる。しかしながら、1位相毎にゾーンを区別しているため、実効的な位相変調は連続的な位相変調13と等しくなる。
また、複数ゾーンを有する光透過膜を形成するときの、各ゾーンの境界での位相差を2πとするための条件は、レンズ厚をLとすると、
ΔnmaxL=λ (2)
となる。光透過膜が薄い場合は、一般には損失要因はないので、上記(2)式を満たしていれば、集光効率は100%となる。
図6(a)〜(c)は、本実施の形態における、同心円構造を有する分布屈折率レンズの走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
この分布屈折率レンズは、溶融石英基板上に、電子線(EB)描画用レジスト(ZEP520:屈折率1.56)と空気の屈折率差を利用した分布屈折率レンズをEB描画によって形成した。作製手法の詳細は後述する。レンズ径は2.8μm、レンズ厚は1μm、周期は0.2μmである。焦点距離は5μm、入射光の波長を0.55μm、入射側媒質の屈折率を1.45(溶融石英)、出射側媒質の屈折率を1(空気)として設計した。
図6(a)は、入射角度設定値が0°(θ=0°)の分布屈折率レンズの上面SEM写真を示す。真円の同心円(図6(a))が複数個配列している様子が確認できる。入射角度設定値を5°(図6(b))、10°図6(c))と増加するに従って、同心円が紙面右側方向にシフトしている。これは有効屈折率の高い領域が右側にシフトしていくことを意味している。
図7(a)〜(d)は、入射窓領域が円形の場合と四角の場合との比較を示す。
入射窓領域が円形の場合(図7(a))は、図7(b)に示すようにレンズとレンズの間に隙間ができるため、集光スポット162のほかに漏れ光163が発生し、集光ロスの大きな原因となる。しかしながら、入射窓領域を四角とし、隣のレンズと共有する領域についても本屈折率分布を形成させると(図7(c))、図7(d)に示すように画素全領域の入射光を集光することができるので、漏れ光163は無くなり、上記の集光ロスを低減することができる。
図8(a)〜(d)は、本実施の形態に係る分布屈折率レンズの作製工程を示す図である。分布屈折率レンズの形成は、ナノインプリンティングとエッチングによって行った。
まず、通常の半導体プロセスを用いて、ガラス基板上に透明電極、および液晶層、カラーフィルタ、ブラックマトリクスフィルタからなる液晶パネル9(上記図8では描いていない。)を形成する。1単位画素のサイズは、20μm角である。
この後、プラズマCVDを用いて、TiO2膜18を形成し、その上にレジスト17を塗布する(図8(a))。TiO2膜18とレジスト17の厚みはそれぞれ、0.5μm と0.5μmである。同心円状の構造をパターニングしてあるSiC製のモールド(金型)19を、レジスト17に150℃で加熱プレスすることによって、微細構造をレジスト17上に転写する(図8(b))。モールド19は、通常の電子線ビームリソグラフィーとエッチングによって形成したものである。
その後、180℃でポストベークを行った後、Arイオンミリングによって、第1段階のエッチング20を行う(図8(c))。レジスト17を除去した後、ウェットエッチング21によって画素上に同心円状の構造を形成する(図8(d))。
なお、本実施の形態では、分布屈折率レンズを単位画素の最上面に配置しているが、層内に形成しても、もちろんよい(例えば、カラーフィルタとブラックマトリクスフィルタの間に形成する)。これによって、単位画素の構造についての設計自由度が拡張し、作製プロセスの簡易化を図ることができる。
(実施の形態2)
図9は、実施の形態2に係る、VGA使用(31万画素)の液晶パネルにおいて2次元に配列された単位画素の様子を示す図である。図9において、入射光22は、光学レンズ23によって集光され、分布屈折率レンズを有する液晶パネル24上に照射される。液晶層とブラックマトリクスフィルタからなる単位画素9ならびに分布屈折率レンズが2次元配列している液晶パネルにおいては、その中心部分の単位画素と周辺部分の単位画素とでは、光の入射角度が異なる。中心部分では、入射光がほぼ0°で入射するのに対して、周辺部分では約30°で入射する。
本実施の形態に係る単位画素における分布屈折率レンズは、液晶パネルの中心部分から周辺部分にかけて、各単位画素に入射する最も光強度の強い入射光の成分に対応する分布屈折率レンズを形成している。それぞれの分布屈折率レンズは、液晶パネル上の単位画素の位置によって、レンズ構造を最適化し、最も集光効率が高くなるようにしている。
図10(a)〜(c)は、実施の形態2に係る1つの単位画素の基本構造を示す図である。入射窓に入射角0°で入射してくる光29、入射角α°で入射してくる光30、入射角2α°で入射してくる光31は、それぞれ0°入射光用分布屈折率レンズ32、α°入射光用分布屈折率レンズ33、2α°入射光用分布屈折率レンズ34によって集光され、ブラックマトリクスフィルタ、液晶層、さらに液晶パネルを透過する。
照射光の入射角度の増加に伴って、第1ゾーンの屈折率分布の最大値は、入射側にシフトしていく(図11(a)〜(c))。さらに角度を大きくすると、第2、第3ゾーンが出現する。45°以上の高角度で入射する入射光に対しても、複数ゾーンを使用することにより、高集光効率を維持することが可能である。原理上、膜厚が1位相分であるとき、集光効率は100%となるが、膜厚が上記(2)式を満たさないときや、各ゾーン配列の周期構造が1位相毎でない場合には、効率は減少する。
図12は、集光スポット位置の入射角度依存性の一例を示す図である。図12は光学顕微鏡写真であり(2本の破線で示した1画素領域)、入射角10°用に最適化した分布屈折率レンズの特性を示している。入射光が垂直(0°)に入射した場合には、集光スポットは単位画素(点線で囲った領域)の端に現れている。入射角度の増加に伴って、集光スポットが紙面右側にシフトしていき、入射角10°では、単位画素のほぼ中心にスポットが観測されている。これは、液晶パネルに対する斜め入射光を効率よく、単位画素の中心に集光できていることを示唆している。
図13は、集光効率の画素位置依存性を示す図である。図13において、入射角が増加するということは、単位画素の位置が液晶パネルの周辺部分であることを示している。図13には、比較用として、マイクロレンズを有する固体撮像装置のデータが併記されている。図13から明らかなように、入射角度20°以上の高角度領域においては、マイクロレンズを有する固体撮像装置より優れた集光効率を得ることに成功している。この結果は、集光効率が画素位置に依存しない高輝度の液晶パネルが作製できることを示唆している。
また、本実施の形態に係る分布屈折率レンズでは、入射光の波長によって各単位画素の分布屈折率レンズの構造を最適化することが可能であることから、色による集光効率の違いはなく、高効率に集光することができる。
さらに、本実施の形態に係る分布屈折率レンズでは、入射光の焦点距離によって各単位画素のレンズ構造を最適化することが可能であるので、画素構造に合わせたレンズ設計を行うことにより、高い集光効率を得ることができる。本実施の形態では、焦点をブラックマトリクスフィルタの開口部にすることによって、入射光の80%程度を液晶層へと導入している。
なお、上記実施の形態1および2における分布屈折率レンズは、前記ナノプリンティング法によって形成しており、TiO2と空気の屈折率差を利用した分布屈折率レンズである。
(実施の形態3)
図14は、実施の形態3に係るSVGA対応(48万画素)の液晶パネルの基本構造を示す図である。各単位画素は、分布屈折率レンズ344、カラーフィルタ2、ブラックマトリクスフィルタ3、透明電極4、液晶層5、対向基板6、ガラス基板7から構成されている。
図15は、本実施の形態に係る分布屈折率レンズの上面図の一例である。この分布屈折率レンズの屈折率は、面内方向において、高屈折率領域35[例えば、Ge02(n=1.65)]から低屈折率領域36[Si02(n=1.45)]まで連続的に変化している。屈折率が連続的に分布しているため、レンズ表面での散乱ロスがなくなり、集光効率が大きく改善される。本実施の形態における屈折率分布は、単一ゾーンである。また、分布屈折率レンズ344の膜厚は1μmである。
また、本実施の形態に係る光学素子においては、前記光透過膜の屈折率分布を制御することにより、開口部分における集光効率が一定の値となるように設定している。これにより、各単位画素の輝度は一定となり、液晶パネルの輝度ムラがなくなる。
図16(a)〜(e)は、本実施の形態に係る分布屈折率レンズの作製工程を示す図である。レンズ形成は、イオン注入によって行った。まず、通常の半導体プロセスを用いて、ガラス基板上に透明電極、および液晶層、カラーフィルタ、ブラックマトリクスフィルタからなる液晶パネル37(上記図16では描いていない)を形成する。その後に、スパッタ装置を用いて、Si02膜38を形成し、その上にレジスト39を塗布する。その後、電子線露光40によって、パターニングを行う(図16(a))。Si02膜38とレジスト39の厚みは、それぞれ0.5μm と0.5μmである。現像した後(図16(b))、マスクとして金属(今回はAuを用いた)を電子線蒸着41する。(図16(c))。レジスト39を除去した後、180keVの加速電圧でGe44のイオン注入43を行う(図16(d))。レジスト39を除去した後、600℃でポストベークを行うことにより、画素上に連続的に屈折率が分布された分布屈折率レンズが形成できる(図16(e))。
(実施の形態4)
図17は、実施の形態4におけるVGA対応(31万画素)の液晶パネルの基本構造を示す図である。各単位画素は、分布屈折率レンズ45、カラーフィルタ2、ブラックマトリクスフィルタ3、透明電極4、液晶層5、対向基板6、ガラス基板7から構成されている。
図18は、本実施の形態に係る分布屈折率レンズの上面図の一例である。この分布屈折率レンズは、面内方向に入射の対象となる光の波長と同程度か、もしくは小さい直径を有する光透過材料が、異なる屈折率を有する光透過膜の中、もしくは上に不均一に分散している構造を有している。このとき、入射光に対する有効屈折率は、高屈折率材料47と低屈折率材料46の体積比によって算出できる。この分布屈折率レンズの最大の特長は、隣り合う高低屈折率材料の間隔を変化させることによって、有効屈折率を変化させ、分布屈折率素子を容易に形成できることである。本実施の形態では、一辺が0.2μm以下の高屈折率材料47[例えば、Ti02(n=2.43)]が低屈折率材料46[例えば、Si02(n=1.45)]の中に分散している構造となっている。
ここで、高屈折材料と低屈折材料は、互いに数珠のように繋がっていてもかまわない(図19)。見かけ上、前記円周構造が階段状になったようにも見られるが、階段構造が入射波の波長よりも十分小さい場合は、高い集光効率が得られる(集光効率は80%程度)。
図20(a)〜(d)は、本実施の形態に係る分布屈折率レンズの作製工程を示す図である。レンズ形成は、電子線描画とエッチングによって行った。まず、通常の半導体プロセスを用いて、ガラス基板上に透明電極、および液晶層、カラーフィルタ、ブラックマトリクスフィルタからなる液晶パネル48(上記図19では描いていない)を形成する。その後に、スパッタ装置を用いて、SiO2膜49を形成し、その上にレジスト50を塗布する。その後、電子線露光51によって、パターニングを行う(図19(a))。SiO2膜49とレジスト50の厚みはそれぞれ、0.5μm と0.5μmである。現像した後、エッチング52を行い、単位画素の表面に微細構造を形成する(図19(b))。
なお、上記実施の形態1の分布屈折率レンズは、レジストを露光し、現像した段階で作製工程を完了している。レジスト50を除去した後、プラズマCVDを用いて、TiO2を堆積する(図19(c))。単位画素の全域を被覆したTiO2層を、表面研磨によって取り除いた後、800度でポストベークを行う(図19(d))。以上の工程により、単位画素上に光屈折率材料が不均一に分散している屈折率分布レンズを形成する。
(実施の形態5)
図21は、実施の形態5における、本発明に係る偏向成分を有する光透過膜と従来のマイクロレンズを備えた液晶パネルを示す図である。各単位画素(サイズ□20μm)は、分布屈折率レンズ54、マイクロレンズ55、カラーフィルタ2、ブラックマトリクスフィルタ3、透明電極4、液晶層5、対向基板6、ガラス基板7から構成されている。
図22(a)は、分布屈折率レンズの上面図の一例である。分布屈折率レンズ54の屈折率は、面内方向において、高屈折率領域56[例えば、GeO2(n=1.65)]から低屈折率領域57[例えば、SiO2(n=1.45)]まで連続的に変化している。本実施の形態における分布屈折率レンズ54の屈折率分布は、上記(1)式右辺の[]内の第2項で示される分布を与えるように設計している。この第2項の成分は、xの1次関数であるため、屈折率の変化は線形となり、光の入射側の屈折率が高くなる。本実施の形態では、単一ゾーンとしたが、もちろん複数ゾーンを利用してもよい。本実施の形態では、分布屈折率レンズの後段にマイクロレンズを配置したが、逆の配置としてももちろんよい。また、集光素子は分布屈折率レンズでもよく、重要なのは集光成分と偏向成分とを分離することである。こうすることによって、レンズ構造が単純なものとなり、レンズ形成が容易となる。
(実施の形態6)
図23は、実施の形態6に係る、光学素子の中心軸の位置と開口部の中心軸の位置(それぞれ一点鎖線で示している)をずらした液晶パネルを示す図である。各単位画素(サイズ□20μm)は、分布屈折率レンズ58、G用カラーフィルタ59、R用カラーフィルタ60、B用カラーフィルタ61、ブラックマトリクスフィルタ611、透明電極62、液晶層63、対向基板64、ガラス基板65から構成されている。
前述したように、液晶パネルは、複数の単位画素の2次元配列で構成されているため、広がり角を持つ入射光の場合、中央の画素と周辺の画素とでは入射角が異なる(図28参照)。その結果、周辺の単位画素の集光効率が中央の単位画素より低下するという問題が起こる。
そこで、本実施の形態の液晶パネルでは、ブラックマトリクスフィルタ層611をパネル中心に対して縮小している。これにより、パネル中心部における光学素子と開口部の中心軸は一致するが、パネル周辺部における中心軸は大きくずれることになる。結果として、液晶パネルの周辺部では入射角度が大きくなる入射光66は、効率良く開口部を通過することができ、液晶パネルの輝度ムラが緩和される。また、光学素子の構造を簡単化することができるので、素子の形成が容易になる。
(実施の形態7)
図24は、実施の形態7に係る、前記液晶パネルを用いた単板式液晶プロジェクタの構成図を示す図である。光学系は、光源67、集光レンズ68、液晶パネル69、投影レンズ70、スクリーン71で構成されている。
前記液晶パネルには、赤色、青色および黄色用の色分離フィルタと、入射光の角度と波長に対して最適化した分布屈折率レンズが設置されている。ここで、入射光の焦点はブラックマトリクスフィルタの開口部としている。これにより、入射光のほとんどが液晶層まで到達することができ、プロジェクタの輝度が向上する。
また、現行のカラーフィルタでは、顔料フィルタ、または染色フィルタを用いて色分離を行っている。しかしながら、顔料フィルタは薄膜化が困難であり、染色フィルタは退色するなどの問題点がある。そこで、各単位画素の色分離素子として、誘電多層膜フィルタを用いることによって、色再現性に優れた薄膜カラーフィルタを形成することができる。また、無機材料で作製できるので、従来の半導体プロセスを踏襲できるだけでなく、経時変化の小さいフィルタを形成することができる。
(実施の形態8)
図25は、実施の形態8に係る、前記液晶パネルを用いた三板式液晶プロジェクタの構成図を示す図である。光学系は、光源72、R用反射ミラー73、G用反射ミラー74、B用反射ミラー75、全反射ミラー76、R用液晶パネル77、G用液晶パネル78、B用液晶パネル79、プリズム80および投影レンズ81で構成されている。
三板式液晶プロジェクタは、3枚の白黒表示の液晶パネル77〜79(上記実施の形態1〜6においてカラーフィルタが無いパネル)にそれぞれ、赤、緑、青の3原色に対応した光を照射し、得られた各原色成分の画像をプリズム80により合成して、スクリーンに投影する。液晶パネル上の分布屈折率レンズは、入射光の波長、角度に対して最適化している。
また、ここでは、反射ミラー73〜75としてダイクロイックミラーを用いているが、色分離機能を有するフォトニック結晶を用いても当然よい。フォトニック結晶を構成する材料の屈折率、周期を変化させ、分散面を制御することによって、任意の波長の光を異なる角度で抽出することが可能である(特願2003−304937参照)。
(実施の形態9)
図26は、実施の形態9に係る、フォトニック結晶を用いた三板式液晶プロジェクタの構成図を示す図である。ダイクロイックミラーの代わりに色分離機能を有するフォトニック結晶94を用いることにより、光学系が簡単化し、小型化が容易になる。また、光学素子の構成数が減少することによって、コストが低減する。
上記実施の形態1〜6の液晶パネル、または上記実施の形態7〜9の液晶プロジェクタをリアプロジェクション光学系の光学エンジンとして用いることによって、高輝度、大画面、薄型のリアプロジェクションテレビが作製できる。
なお、上記の分布屈折率レンズと同じ特性をもつ他の材料によって形成された分布屈折率レンズで構成されている液晶パネルを用いてももちろんよい。また、説明を行った以外の製造方法を用いて液晶パネルを製造してももちろんよい。
本発明に係る液晶パネルは、液晶プロジェクタ、リアプロジェクションテレビをはじめとする映像投影装置の性能向上、低価格化を実現でき、産業上有用である。
本発明の第1の実施の形態における1画素の基本構造を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における分布屈折率レンズの上面構造の一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における分布屈折率レンズの断面構造の一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における分布屈折率レンズの屈折率分布を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における光の位相変調を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における、同心円構造を有する分布屈折率レンズの走査型電子顕微鏡写真である。 本発明の第1の実施の形態における、入射窓領域が円形の場合と四角の場合との比較を示す図である。 本発明の第1および第2の実施の形態における分布屈折率レンズの作製工程を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における液晶パネルの画素配列の基本構造を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における画素の断面構造を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における分布屈折率レンズの屈折率分布を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における集光スポット位置を示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるレンズの集光効率を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における1画素の基本構造を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における分布屈折率レンズの上面構造を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における分布屈折率レンズの作製工程を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における1画素の基本構造を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における分布屈折率レンズの上面構造の一例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における分布屈折率レンズの上面構造のその他の例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における分布屈折率レンズの作製工程を示す図である。 本発明の第5の実施の形態における1画素の基本構造を示す図である。 本発明の第5の実施の形態における分布屈折率レンズの上面構造と屈折率分布を示す図である。 本発明の第6の実施の形態における液晶パネルの断面構造を示す図である。 本発明の第7の実施の形態における単板式液晶プロジェクタの構成図を示す図である。 本発明の第8の実施の形態における三板式液晶プロジェクタの構成図を示す図である。 本発明の第9の実施の形態における三板式液晶プロジェクタの構成図を示す図である。 従来技術におけるリアプロジェクションテレビの構成図を示す図である。 従来技術における液晶パネルの画素配列の基本構造を示す図である。 従来技術におけるマイクロレンズを用いた液晶パネルの集光特性を示す図である。 従来技術におけるマイクロレンズを用いた液晶パネル画素の基本構造を示す図である。 従来技術における液晶パネル画素の基本構造を示す図である。
符号の説明
1 分布屈折率レンズ
2 カラーフィルタ
3 ブラックマトリクスフィルタ
4 透明電極
5 液晶層
6 対向ガラス基板
7 ガラス基板
8 入射光(斜め入射)
9 液晶パネル
10 高屈折率領域 [TiO2(n=2.43)]
11 低屈折率領域 [SiO2(n=1.45)]
12 周期
13 位相変調
14 第1ゾーン
15 第2ゾーン
16 第3ゾーン
17 レジスト
18 TiO2
19 金型
20 Arイオンミリング
21 ウェットエッチング
22 入射光
23 集光レンズ
24 液晶パネル
25 入射光(パネル中心部)
26 分泌屈折率レンズ(パネル中心部)
27 入射光(パネル周辺部)
28 分泌屈折率レンズ(パネル周辺部)
29 入射光(0°入射)
30 入射光(α/2°入射)
31 入射光(α°入射)
32 0°入射光用分布屈折率レンズ
33 α/2°入射光用分布屈折率レンズ
34 α°入射光用分布屈折率レンズ
35 高屈折率領域 [GeO2(n=1.65)]
36 低屈折率領域 [SiO2(n=1.45)]
37 液晶パネル(前記2〜7によって構成)
38 SiO2
39 レジスト
40 電子線描画
41 電子線蒸着
42 Au
43 イオン注入
44 Ge
45 分布屈折率レンズ
46 低屈折率材料 [SiO2(n=1.45)]
47 高屈折率材料 [TiO2(n=2.43)]
48 液晶パネル(前記2〜7によって構成)
49 SiO2
50 レジスト
51 電子線描画
52 エッチング
53 TiO2
54 分布屈折率レンズ(偏向成分のみ)
55 マイクロレンズ
56 高屈折率領域 [GeO2(n=1.65)]
57 低屈折率領域 [SiO2(n=1.45)]
58 分布屈折率レンズ
59 G用カラーフィルタ
60 R用カラーフィルタ
61 B用カラーフィルタ
62 透明電極
63 液晶層
64 対向ガラス基板
65 ガラス基板
66 入射光
67 光源
68 集光レンズ
69 液晶パネル
70 投影レンズ
71 スクリーン
72 光源
73 R用反射ミラー
74 G用反射ミラー
75 B用反射ミラー
76 全反射ミラー
77 R用液晶パネル
78 G用液晶パネル
79 B用液晶パネル
80 プリズム
81 投影レンズ
82 液晶プロジェクタ
83 反射ミラー
84 スクリーン
85 リアプロジェクションテレビ
86 入射光
87 集光レンズ
88 液晶パネル
89 入射光(垂直入射)
90 マイクロレンズ
91 R光
92 G光
93 B光
94 フォトニック結晶
95 入射光(画素中央部)
96 入射光(画素周辺部)
162 集光スポット
163 漏れ光
344 分布屈折率レンズ

Claims (33)

  1. 光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルであって、
    前記単位画素は、
    入射光を集光する光透過膜で構成される光学素子と、
    前記光学素子を透過した光が、遮光層の開口部を介して透過する液晶層とを備え、
    前記光学素子では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、前記光透過膜の面心に対して非対称である
    ことを特徴とする液晶パネル。
  2. 前記光学素子は、隣接する他の単位画素が備える光学素子と隣接する領域においても、前記非対称な屈折率分布が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  3. 前記液晶パネルは、少なくとも、
    前記入射光における第1の代表波長を有する第1の色光用の第1の単位画素と、
    前記入射光における、前記第1の代表波長とは異なる第2の代表波長を有する第2の色光用の第2の単位画素とを備え、
    前記第1の単位画素は、第1の光学素子を備え、
    前記第2の単位画素は、前記第2の色光についての焦点距離が前記第1の単位画素が備える第1の光学素子の焦点距離と等しい第2の光学素子を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  4. 前記焦点距離は、前記光透過膜の屈折率分布を制御することにより、所定の位置に設定されている
    ことを特徴とする請求項3記載の液晶パネル。
  5. 光学素子に係る前記光透過膜の屈折率分布は、最も光強度の大きい光に対する前記開口部における集光効率が所定値以上になるように設定されている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  6. 光学素子に係る前記光透過膜の屈折率分布は、当該液晶パネルにおける単位画素の位置にかかわらず、前記開口部における集光効率が一定の値となるように設定されている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  7. 前記単位画素では、前記光学素子によって集光された光の焦点の位置が、前記開口部の位置と一致している
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  8. 前記光学素子が、前記開口部の上位の層内領域に形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  9. 前記単位画素は、さらに、
    前記光学素子の入射側または出射側に集光レンズを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  10. 前記集光レンズは、分布屈折率レンズまたは厚さ分布レンズである
    ことを特徴とする請求項9記載の液晶パネル。
  11. 当該液晶パネルの中央に位置する単位画素が備える光学素子に係る前記光透過膜と、当該液晶パネルの周辺に位置する単位画素が備える光学素子に係る前記光透過では、その屈折率分布が異なっている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  12. 前記光学素子においては、
    前記入射光の入射角度をθ、入射側媒質の屈折率に対する差分の最大値をΔnmaxとし、所定の定数をA、B及びCとした場合において、面内方向の距離xに依存する、入射側媒質の屈折率に対する差分をΔn(x)とするとき、
    Δn(x)=Δnmax[(Ax2+Bxsinθ)/2π+C] (A、B、C:定数)
    をほぼ満たす
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  13. 前記光学素子においては、さらに、
    前記光透過膜の厚さをL、前記入射光の波長をλとした場合に、
    ΔnmaxL=λ
    をほぼ満たす
    ことを特徴とする請求項12記載の液晶パネル。
  14. 前記光透過膜は、面内方向の周期幅が入射光の波長と同程度以下の長さで分割された複数のゾーンごとに同心円状の形状を有し、前記周期幅に対して線幅の合計の占める割合が互いに異なる
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  15. 前記光透過膜の法線方向の断面形状が矩形である
    ことを特徴とする請求項14記載の液晶パネル。
  16. 前記同心円状の形状は、その周囲が階段状に形成されている
    ことを特徴とする請求項15記載の液晶パネル。
  17. 前記光透過膜では、面内方向に入射の対象となる光の波長と同程度か、もしくは小さい直径を有する光透過材料が不均一に分散している
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  18. 前記光透過膜では、前記屈折率分布が連続的に変化している
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  19. 前記光透過膜は、
    その屈折率が1.45以上3.4以下の高屈折率透明材料から構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  20. 前記光透過膜は、
    TiO2、ZrO2、Nb25、Ta25、Al23、HfO2、Si34およびSi23の中のいずれかを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  21. 前記光透過膜は、
    BまたはPが添加されたSiO2(BPSG)およびTEOSの中のいずれかを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  22. 前記光透過膜は、
    ベンゾシクロブテン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアミドおよびポリイミドの中のいずれかを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  23. 当該液晶パネルの中央に位置する前記単位画素では、前記開口部の中心軸と前記光学素子の中心軸が一致するように形成され、当該液晶パネルの周辺に位置する前記単位画素では、前記開口部の中心軸より前記光学素子の中心軸が当該液晶パネルの中央寄りに形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  24. 照明光を液晶パネルに照射し、前記液晶パネルに表示された像による透過光を投影レンズにより所定のスクリーンに投影させ、前記像を前記スクリーンに表示させる液晶プロジェクタであって、
    前記液晶パネルは、光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルであって、前記単位画素は、入射光を集光する光透過膜で構成される光学素子と、前記光学素子を透過した光が、遮光層の開口部を介して透過する液晶層とを備え、前記光学素子では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、前記光透過膜の面心に対して非対称であり、
    前記照明光を前記液晶パネルに照射すると共に、前記光学素子の近傍にカラーフィルタを配置する
    ことを特徴とする液晶プロジェクタ。
  25. 前記カラーフィルタは、誘電多層膜フィルタである
    ことを特徴とする請求項24記載の液晶プロジェクタ。
  26. 照明光を色分離手段によって色分離した後、液晶パネルに照射し、前記液晶パネルに表示された像による透過光を合成し、投影レンズにより所定のスクリーンに投影させ、前記像を前記スクリーンに表示させる液晶プロジェクタであって、
    前記液晶パネルは、光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルであって、前記単位画素は、入射光を集光する光透過膜で構成される光学素子と、前記光学素子を透過した光が、遮光層の開口部を介して透過する液晶層とを備え、前記光学素子では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、前記光透過膜の面心に対して非対称である
    ことを特徴とする液晶プロジェクタ。
  27. 前記色分離手段は、ダイクロイックミラーを用いて前記色分離を行う
    ことを特徴とする請求項26記載の液晶プロジェクタ。
  28. 前記色分離手段は、色分離機能を有するフォトニック結晶を用いて前記色分離を行う
    ことを特徴とする請求項26記載の液晶プロジェクタ。
  29. 前記色分離手段によって分離された前記複数の色の光は、赤色、緑色、青色である
    ことを特徴とする請求項24〜28の何れか1項に記載の液晶プロジェクタ。
  30. 液晶プロジェクタからの投影像を、反射ミラーを用いてスクリーンの背面側に拡大投影するリアプロジェクションテレビであって、
    前記液晶プロジェクタは、
    照明光を液晶パネルに照射し、前記液晶パネルに表示された像による透過光を投影レンズにより所定のスクリーンに投影させ、前記像を前記スクリーンに表示させる液晶プロジェクタであって、
    前記液晶パネルは、光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルであって、前記単位画素は、入射光を集光する光透過膜で構成される光学素子と、前記光学素子を透過した光が、遮光層の開口部を介して透過する液晶層とを備え、前記光学素子では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、前記光透過膜の面心に対して非対称であり、
    前記照明光を前記液晶パネルに照射すると共に、前記光学素子の近傍にカラーフィルタを配置する
    ことを特徴とするリアプロジェクションテレビ。
  31. 光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルの製造方法であって、
    半導体プロセスによって形成された、前記液晶パネルの各単位画素上に配置されている前記光透過膜では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、当該光透過膜の面心に対して非対称であり、
    前記光透過膜を最小加工寸法1nm以下の金型を用いたナノインプリントにより形成する工程を含む
    ことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
  32. 光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルの製造方法であって、
    半導体プロセスによって形成された、前記液晶パネルの各単位画素上に配置されている前記光透過膜では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、当該光透過膜の面心に対して非対称であり、
    前記光透過膜をイオン注入またはイオン交換により形成する工程を含む
    ことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
  33. 光透過性を有する単位画素が2次元に複数設置された液晶パネルの製造方法であって、
    半導体プロセスによって形成された、前記液晶パネルの各単位画素上に配置されている前記光透過膜では、一定の方向から入射される光に対する屈折率分布が、当該光透過膜の面心に対して非対称であり、
    前記光透過膜を電子線描画または光線描画により形成する工程を含む
    ことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
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