JP2006098501A - 像ぶれ補正機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】 像ぶれ補正機構を搭載する光学機器の小型化を図る。
【解決手段】 像ぶれ補正ユニットを組み立てた状態において、光軸OP方向から見たとき、縦方向ガイド軸41、42をCCD固定板11の側辺部11R、11Lと重なり合う位置に配置する。光軸OP方向から見たとき、縦方向ガイド軸41、42は、CCD固定板11の側辺部11R、11Lの外縁部と枠21の外周面との間に位置する。縦方向ガイド軸41、42の直径は、枠21の光軸OPに沿った厚みよりも短く、光軸OPに直交する横方向から見たとき、枠21に重なり合うよう縦方向ガイド軸41、42を配置する。
【選択図】 図6
【解決手段】 像ぶれ補正ユニットを組み立てた状態において、光軸OP方向から見たとき、縦方向ガイド軸41、42をCCD固定板11の側辺部11R、11Lと重なり合う位置に配置する。光軸OP方向から見たとき、縦方向ガイド軸41、42は、CCD固定板11の側辺部11R、11Lの外縁部と枠21の外周面との間に位置する。縦方向ガイド軸41、42の直径は、枠21の光軸OPに沿った厚みよりも短く、光軸OPに直交する横方向から見たとき、枠21に重なり合うよう縦方向ガイド軸41、42を配置する。
【選択図】 図6
Description
本発明は、カメラや双眼鏡等の光学機器に設けられる像ぶれ補正機構に関する。
従来、カメラや双眼鏡等の光学機器には、手ぶれ等に起因する像ぶれを補正する像ぶれ補正機構を搭載したものがある。像ぶれ補正機構には、撮像光学系の一部を構成する補正光学系を撮像光学系の光軸に垂直な面に沿って駆動するタイプのものや、デジタルカメラの場合、固体撮像素子を撮像光学系の光軸に垂直な面に沿って駆動するタイプのものが知られている。
特開2000−258813号公報
ところが、補正光学系や固体撮像素子のアクチュエータや、これらの光学要素の移動を案内するガイド部材は、撮像光学系に導かれる光束を遮断することがないよう、補正光学系や固体撮像素子の周辺に配設される。その結果、像ぶれ補正機構を搭載しない場合に比べ、光学機器全体が大型化するという問題があった。
本発明は、以上の問題を解決するものであり、像ぶれ補正機構を備える光学機器の小型化を目的とする。
本発明に係る像ぶれ補正機構は、光学機器の撮像系の一部を構成する光学要素を光学機器の光軸に垂直な面において交差する2つの方向に駆動することにより、光学機器の像ぶれを補正する像ぶれ補正機構において、上述の2つの方向のうちの少なくとも1つの方向に沿った光学要素の駆動における案内手段が、光軸方向から見て、光学要素を保持する保持手段と重なり合うよう配置されることを特徴とする。
好ましくは、案内手段は、光軸に直交する方向から見たとき、保持手段と重なり合うよう配置される。
光学要素は固体撮像素子であり、保持手段は、固体撮像素子を固定する固定板と、固定板に固定された固体撮像素子が嵌合する枠部材とを有し、案内手段は、保持手段を光学機器の通常の保持姿勢における縦方向に駆動するときのガイド軸であってもよい。この場合、ガイド軸は光軸方向から見て固定板の外縁部と枠部材の外周面との間に配置される。
また、保持手段は、固体撮像素子を駆動するための駆動手段の駆動力を固体撮像素子に伝達するための、光軸に沿って所定の厚みを有する枠状の中間部材を有し、枠部材は中間部材の開口部内に位置づけられ、ガイド軸は枠部材の外周面に対向し、かつ中間部材の開口部の内周面に対向するよう配置されてもよい。好ましくは、中間部材の厚みは、枠部材の光軸に沿った寸法よりも短い。より好ましくは、ガイド軸の光軸に沿った寸法は、枠部材の光軸に沿った寸法よりも短い。
本発明によれば、光学要素の駆動における案内手段が、光軸方向から見て、光学要素を保持する保持手段と重なり合うよう配置される。従って、光学要素の周辺が像ぶれ補正機構の構成部材により占有されることがなく、光学機器の小型化が図られる。
また、光軸に直交する方向から見たときも案内手段が保持手段と重なり合うよう配置する構成とすれば、光軸に沿ったスペースも節約することができる。従って、光学機器の小型化がより効果的に達成できる。
図1は本発明に係る実施形態が適用される像ぶれ補正ユニットをレンズユニットの一部と共に示す分解斜視図である。像ぶれ補正ユニット1はデジタルカメラに搭載され、被写体像を取得するCCDを駆動するタイプのものである。図1中、X方向はデジタルカメラの通常の保持姿勢における横方向(水平方向)、Y方向は同保持姿勢における縦方向(垂直方向)であり、互いに直交する。像ぶれ補正ユニット1は、CCD10、CCD固定板11、CCDホルダ20、中間ステージ30、及びユニット親板40を有する。レンズユニット2は、レンズ100とレンズホルダ101とを有する。CCD10からレンズ100へ向かって光軸OPに沿って、CCDホルダ20、中間ステージ30、ユニット親板40の順に配置される。
図2は、CCD10、CCD固定板11、CCDホルダ20、及び中間ステージ30を拡大して示す分解斜視図である。CCD10は全体として略矩形を呈し、横方向Xの辺に沿って端子ピンが配設された一般的な素子である。CCD10は略矩形のCCD固定板11に固定される。CCD10の受光面側には、押えゴム12に嵌め込まれたモアレ防止のためのローパスフィルタ13が配設される。CCD固定板11の第1側辺部11Rには一対の止めネジ14が嵌合する。一対のネジ14は縦方向Yに沿って配設される。
略矩形のCCDホルダ20の略中央には矩形の開口部20Pが形成され、開口部20Pを囲むように矩形の枠21が配設される。枠21は所定の厚みを有している。CCDホルダ20の第1側辺部20Rには、CCD固定板11の一対の止めネジ14が嵌合するネジ穴22が形成される。CCDホルダ20の上辺部20Uには横方向ガイド軸23を支持する穴が形成された一対の支持部24が設けられる。CCDホルダ20の下辺部20Bには横方向ガイド軸25を支持する穴が形成された一対の支持部26が設けられる。
図3は中間ステージ30及びユニット親板40を拡大して示す分解斜視図である。略矩形の枠部材である中間ステージ30の上辺部30Uには横方向ガイド軸23(図2参照)を支持する穴が形成された一対の支持部31が設けられる。一対の支持部31の間の寸法h2は、CCDホルダ20の一対の支持部24の間の寸法h1(図2参照)よりも短い。中間ステージ30の下辺部30Bの略中央には横方向ガイド軸25(図2参照)を支持する支持部33が設けられる。中間ステージ30の第1側辺部30Rには、コイル基板51を取り付けるための取付部32が形成される。中間ステージ30の上面30U及び下面30Bにおいて、第1側辺部30Rの近傍には縦方向ガイド軸41が挿通する穴36が形成され、第2側辺部30Lの近傍には縦方向ガイド軸42が挿通する穴35が形成される。
ユニット親板40は、デジタルカメラのレンズ鏡筒内に所定の取付機構により固定される。ユニット親板40の略中央には矩形の開口部40Pが形成される。ユニット親板40の第1側辺部40R近傍には縦方向駆動ユニット収容室50が設けられる。第1側辺部40Rと対向し、第1側辺部40Rと平行に伸びる第2側辺部40L近傍には、横方向駆動ユニット収容室60が設けられる。CCD10(図1、2参照)を縦方向Yに沿って移動させるための縦方向駆動ユニット50U及び横方向Xに沿って移動させるための横方向駆動ユニット60Uは、それぞれ収容室50、60に設けられる。
縦方向駆動ユニット50Uは、コイル基板51、永久磁石52、ヨーク53、ヨーク54で構成されるリニアアクチュエータである。コイル基板51は多層プリント基板であり、コイル基板51の平面に沿って導線が巻き回された縦方向扁平コイル55が形成されている。横方向駆動ユニット60Uは、コイル基板61、永久磁石62、ヨーク63、ヨーク64で構成されるリニアアクチュエータである。尚、コイル基板61及びヨーク64は図1に示される。コイル基板61は、コイル基板51と同様の構成を有し、扁平コイル(図示せず)が形成されている。
図1に示されるように、レンズユニット2において、レンズ100はレンズホルダ101に支持される。レンズホルダ101は2本のレンズガイド軸110、111により支持される。レンズガイド軸110はユニット親板40の上縁近傍に形成された受穴43に嵌合し、レンズガイド軸111はユニット親板40の下縁近傍に形成された受穴44に嵌合する。レンズホルダ101は、撮影時のズーミング処理、電源オフ時のレンズ収納、及び電源オン時の繰出し処理等において、所定のレンズホルダ駆動機構(図示せず)により、レンズガイド軸110、111に案内されながら光軸OPに沿って駆動される。
図2を参照しながら、CCDユニット3について説明する。CCD固定板11に固定されたCCD10及びローパスフィルタ13は、CCDホルダ20の開口部20Pを貫通し枠21内に入れ子状に配設される。この状態で、一対の止めネジ14はCCD固定板11の第1の側辺部11Rを挿通し、CCDホルダ20のネジ穴22にそれぞれ螺合する。CCD10、ローパスフィルタ13、CCD固定板11、及びCCDホルダ20によりCCDユニット3が構成される。
CCDホルダ20と中間ステージ30は、CCDホルダ20の一対の支持部24の間に中間ステージ30の一対の支持部31が位置決めされ、CCDホルダ20の一対の支持部26の間に中間ステージ30の支持部33が位置決めされ、CCDホルダ20の枠21が中間ステージ30の開口部30P内に位置し、開口部30Pに支持される態様で組み合わされる。横方向ガイド軸23は、一対の支持部24の穴及び一対の支持部31の穴を挿通するよう配設される。一対の支持部31の穴に対して横方向ガイド軸23は長手方向に沿って摺動可能であり、一対の支持部24の穴に対して、横方向ガイド軸23は固定的に嵌合する。従って、CCDユニット3は横方向ガイド軸23により横方向Xに移動可能に支持される。
図3に示されるように、縦方向駆動ユニット収容室50には永久磁石52とヨーク53が配設される。永久磁石52及びヨーク53は矩形の薄板状を呈する。ヨーク53は収容室50の内周面に対向し、永久磁石52は収容室50の内側に位置し、それぞれ長手方向が光軸OPと平行となるよう配置される。
横方向駆動ユニット収容室60には永久磁石62とヨーク63が配設される。永久磁石62及びヨーク63は永久磁石52及びヨーク53と同様、矩形の薄板状を呈する。ヨーク63は収容室60の内周面に対向し、永久磁石62は収容室60の内側に位置し、それぞれ長手方向が光軸OPと直交するよう配置される。換言すると、永久磁石62及びヨーク63の平面は光軸OPに対して垂直である。
図3を参照しながら、CCDユニット3と中間ステージ30とユニット親板40との相対的関係について説明する。CCDユニット3、中間ステージ30、及びユニット親板40は、CCDホルダ20の枠21が中間ステージ30の開口部30P内に位置し、かつユニット親板40の開口部40P内に位置し、中間ステージ30の取付部32が縦方向駆動ユニット収容室50の上面50Cに位置するよう、組み合わされる。
この状態で縦方向ガイド軸42は、ユニット親板40の第2側辺部40L近傍において上辺部40U、下辺部40Bにそれぞれ設けられた穴45、及び中間ステージ30の第2側辺部30L近傍において上辺部30U、下辺部30Bにそれぞれ設けられたの穴35を挿通するよう配設される。縦方向ガイド軸42は、中間ステージ30の穴35に対して軸方向に摺動可能であり、ユニット親板40の穴45に固定的に嵌合する。同様に縦方向ガイド軸41は、ユニット親板40の第1側辺部40R近傍における上辺部40Uの穴46、下辺部40Bの穴(図示せず)に固定的に嵌合し、中間ステージ30の第1側辺部30R近傍における上辺部30Uの穴36、下辺部30Bの穴(図示せず)を摺動可能に挿通する。
中間ステージ30がユニット親板40に上述のように組み合わされた状態で、取付部32にコイル基板51が固定される。コイル基板51は、縦方向扁平コイル55が形成された部分が永久磁石52に対向するよう取り付けられる。そして、収容室50の開口を覆うようにヨーク54が取り付けられる。すなわち、ヨーク54は、コイル基板51において永久磁石52と対向する面の裏面に対向するよう配設される。
図4に示すように、コイル基板61は止めネジ67によりCCD固定板11と共にCCDホルダ20に固定される。従って、中間ステージ30がユニット親板40に組み合わされた状態において、コイル基板61は永久磁石62に対向するよう位置づけられる。ヨーク64(図1参照)は、収容室60の開口部を覆うよう取り付けられる。これによりヨーク64はコイル基板61に対向するよう位置決めされる。
以上の構成により、縦方向駆動ユニット50U及び横方向駆動ユニット60Uの駆動力が中間ステージ30を介してCCDユニット3に伝達される。
さらに、CCD固定板11は止めネジ67によりCCDホルダ20に固定される。これにより、単一の部材(止めネジ67)により、コイル基板61の取付け、及びCCDユニット3の組立てが行われる。また、上述のように、一対の止めネジ14はCCD固定板11の第1の側辺部11Rを挿通し、CCDホルダ20のネジ穴22に螺合する。すなわち、CCD固定板11は、一対の止めネジ14及び止めネジ67によりCCDホルダ20に固定される。そして、一対の止めネジ14及び止めネジ67が位置するのは、CCD10において端子ピンが配設されていない縦方向Yに沿った辺の近傍である。換言すると、CCD10において端子ピンが配設されない辺の近傍に、CCD固定板11をCCDホルダ20に固定するための要素(側辺部11R、11L、一対の止めネジ14、止めネジ67)が設けられる。従って、CCD10の周囲のスペースが有効に利用され、小型化が図られる。
図5は、組立てられた像ぶれ補正ユニット1をレンズユニット2の側から示す正面図であり、図6は図5の線VI−VI矢視断面を拡大して示す図である。図5及び図6に示されるように、縦方向駆動ユニット50Uと横方向駆動ユニット60Uは全体として、光軸OPを挟んで対向している。また、縦方向駆動ユニット50Uのコイル基板51は光軸OPと平行であり、横方向駆動ユニット60Uのコイル基板は光軸OPに対して垂直である。上述のように、CCD固定板11、CCDホルダ20、コイル基板61が止めネジ67により固定されている。さらに、縦方向駆動ユニット50Uの長手方向は、横方向駆動ユニット60Uの上述の各構成要素の平面に対し直交し、横方向駆動ユニット60Uの長手方向は、縦方向駆動ユニット50Uの上述の各構成要素の平面に対し直交する。
図6に示されるように、縦方向駆動ユニット50Uにおいて、収容室50の内周面に対向するよう配置されたヨーク53と永久磁石52は磁力により固着する。一対のヨーク53、54は永久磁石52を介して互いに引き合いながら、ヨーク53はその長手方向の両端部53Aが収容室50の内周面に形成された一対の壁状突起58に係合し、ヨーク54はその長手方向の両端部に形成された突片54Aが収容室50の切り欠き部50B(図3参照)に係合する。従って、一対のヨーク53、54は収容室50に固定される。そして、ヨーク54と永久磁石52との間の間隙を移動可能にコイル基板51が位置づけられる。
コイル基板51の縦方向扁平コイル55に電流を流すと、電磁力によりコイル基板51が縦方向Yに沿って変位する。換言すると、永久磁石52は、上述のように構成された縦方向駆動ユニット50Uにおいて、縦方向扁平コイル55に電流を流すと縦方向Yに電磁推進力が発生するよう、着磁されている。コイル基板51は上述のように中間ステージ30の取付部32に固定され、CCDユニット3のCCDホルダ20の枠21は中間ステージ30の開口部30Pに支持されている。従って、縦方向扁平コイル55に流す電流の向きを適宜制御することにより、中間ステージ30、CCDホルダ20を介してCCD10が縦方向Yに沿って上方向若しくは下方向に駆動される。
横方向駆動ユニット60Uにおいて、収容室60の内周面に対向するよう配置されるヨーク63と永久磁石62は磁力により固着する。一対のヨーク63、64は永久磁石62を介して引き合いながら、縦方向駆動ユニット50Uと同様の態様でそれぞれ収納室60に係合する。すなわち、一対のヨーク63、64は収容室60に固定され、永久磁石62とヨーク64の間の間隙を移動可能にコイル基板61が位置づけられる。
コイル基板61の横方向扁平コイル65(図4参照)に電流を流すと、電磁力によりコイル基板61が横方向Xに沿って変位する。換言すると、永久磁石62は、上述のように構成された横方向駆動ユニット60Uにおいて、横方向扁平コイル65に電流を流すと横方向Xに電磁推進力が発生するよう着磁されている。コイル基板61は止めネジ67によりCCD固定板11と共にCCDホルダ20に固定されている。従って、横方向扁平コイル65に流す電流の向きを適宜制御することにより、CCD固定板11を介してCCDユニット3は横方向Xに沿って左方向若しくは右方向に駆動される。すなわち、CCD10が左右方向に駆動される。
図5に示されるように、ユニット親板40の開口部40Pの縦方向Yの長さv1は、中間ステージ30の縦方向Yの長さv2よりも長い。従って、像ぶれ補正ユニット1が組立てられ、中間ステージ30が開口部40P内に位置した状態で、中間ステージ30と開口部40Pの内周面との間には所定の間隙が形成される。縦方向駆動ユニット50UによるCCD10の縦方向Yの駆動範囲は、この間隙により定められる。
横方向ガイド軸23を固定的に支持する支持部24の間の寸法h1は、ガイド軸23を摺動可能に支持する支持部31の間の寸法h2より長く、所定の間隙が形成される。横方向ガイド軸25を摺動可能に支持する支持部33は、ガイド軸25を固定的に支持する一対の支持部26の間に位置し、支持部26と支持部33の間には所定の間隔が形成される。また、中間ステージ30の開口部30Pの横方向Xの長さh3は、枠21の横方向Xの長さh4より長く、開口部30Pと枠21の間には横方向Xに沿って所定の間隙が形成される。横方向駆動ユニット60UによるCCD10の横方向Xの駆動範囲は、これらの間隙により定められる。
コイル基板61には横方向検出用ホール素子66(図1参照)が配設され、コイル基板51には縦方向検出用ホール素子56(図6参照)が配設される。磁界の変化に応じて変化するホール素子56、66の抵抗値をモニタすることにより、CCD10の横方向Y及び縦方向Xにおける位置が検出される。本実施形態では、デジタルカメラ内に設けられたジャイロセンサ(図示せず)により検出されるデジタルカメラのぶれ量とホール素子56、66を介して演算されるCCD10の位置に基づいて、当該ぶれ量を相殺すべくCCD10の移動目標位置が演算される。そして、CCD10を移動目標位置が駆動されるよう、縦方向扁平コイル55、横方向扁平コイル65に流す電流の量及び向きが演算される。
上述のように、枠21は中間ステージ30の開口部30Pを挿通し、縦方向ガイド軸41、42は、開口部30Pの側縁部の近傍に設けられた穴35、36を挿通する。従って、図6に示すように、像ぶれ補正ユニット1を組み立てた状態において、縦方向ガイド軸41、42は、枠21の側辺部の近傍に位置する。そして、光軸OP方向(図5に示される方向)から見たとき、CCD固定板11の側辺部11R、11L(図6参照)と重なり合う位置に配置されている。換言すると、光軸OP方向から見たとき、縦方向ガイド軸41、42は、CCD固定板11の側辺部11R、11Lの外縁部と枠21の外周面との間に配置される。
さらに、縦方向ガイド軸41、42は、枠21の側辺部の外周面に対向するよう配置される。そして、中間ステージ30の光軸OPに沿った厚みは、枠21の光軸OPに沿った厚みt1と略同じか、t1(図2参照)よりも短く、かつ縦方向ガイド軸41、42の直径も、枠21の光軸OPに沿った厚みt1よりも短い。従って、縦方向ガイド軸41、42は、光軸OPに直交する横方向Xから見たとき、枠21に重なり合っている。
図7は、組立てられた像ぶれ補正ユニット1をレンズユニット2と共に示す拡大斜視図である。CCDホルダ20の枠21において、第2側辺部21Lと下辺部21Bが交差する角部近傍には、係合ピン27が設けられる。係合ピン27はその軸心が光軸OPと平行となるよう形成される。レンズユニット2のレンズホルダ101において、像ぶれ補正ユニット1と対向する面において、係合ピン27に対応する位置に被係合柱112が設けられる。被係合柱112はその軸心が光軸OPと平行となるよう設けられる。被係合柱112には、係合ピン27が嵌合可能な受穴113が形成されている。また、ユニット親板40の下辺部40Bにはセンサ取付部45が設けられる。センサ取付部45には例えばフォトインタラプタが取り付けられる。
受穴113に係合ピン27が嵌合するときのレンズホルダ101の位置を本明細書では「収納位置」という。レンズホルダ101が収納位置にあるときのレンズ100は、撮影時のズーミング処理におけるレンズ100の駆動可能範囲の範囲外に位置する。レンズホルダ101の収納位置への移動は、撮影時のズーミング処理においてレンズホルダ101を光軸OPに沿って駆動するための駆動機構により行われる。
像ぶれ補正ユニット1が搭載されるデジタルカメラの電源オフ時、レンズホルダ101は受穴113に係合ピン27が嵌合する収納位置まで移動される。レンズホルダ101が収納位置まで移動したことはセンサ取付部45のフォトインタラプタにより検出される。電源オフ時、レンズホルダ101が収納位置に位置決めされる結果、電力が供給されない状態においても、像ぶれ補正ユニット1のCCDホルダ20はレンズホルダ101に固定される。
以上のように、本実施形態によれば、縦方向ガイド軸41、42は、光軸OPの方向から見たとき、CCD固定板11と重なり合い、光軸OPに直交する横方向から見たとき、枠21と重なり合っている。すなわち、CCD10において端子ピンが配設されない辺の近傍に、上述のCCD固定板11をCCDホルダ20に固定するための要素、及び縦方向ガイド軸41、42が配置される。従って、CCD10周辺のスペースが節約されており、デジタルカメラ全体の小型化が図られる。
尚、本実施形態では、CCD10を駆動するタイプの像ぶれ補正機構を例にとって説明したが、これに限るものではない。撮影光学系の一部を構成するよう設けられる補正光学系を駆動する像ぶれ補正機構にも適用可能である。
また、本実施形態では電磁力を利用したリニアアクチュエータを例にとって説明したがこれに限るものではない。例えば、ステッピングモータを備えたアクチュエータを用いてもよい。尚、ステッピングモータを用いる場合、CCD10の位置検出には例えばPSD(Position Sensitive Device)が用いられる。
1 像ぶれ補正ユニット
2 レンズユニット
3 CCDユニット
10 CCD
11 CCD固定板
13 ローパスフィルタ
20 CCDホルダ
21 枠
23、25 横方向ガイド軸
30 中間ステージ
40 ユニット親板
41、42 縦方向ガイド軸
100 レンズ
101 レンズホルダ
110、111 レンズガイド軸
2 レンズユニット
3 CCDユニット
10 CCD
11 CCD固定板
13 ローパスフィルタ
20 CCDホルダ
21 枠
23、25 横方向ガイド軸
30 中間ステージ
40 ユニット親板
41、42 縦方向ガイド軸
100 レンズ
101 レンズホルダ
110、111 レンズガイド軸
Claims (6)
- 光学機器の撮像系の一部を構成する光学要素を前記光学機器の光軸に垂直な面において交差する2つの方向に駆動することにより、前記光学機器の像ぶれを補正する像ぶれ補正機構において、
前記2つの方向のうちの少なくとも1つの方向に沿った前記光学要素の駆動における案内手段が、前記光軸方向から見て、前記光学要素を保持する保持手段と重なり合うよう配置されることを特徴とする像ぶれ補正機構。 - 前記案内手段は、前記光軸に直交する方向から見たとき、前記保持手段と重なり合うよう配置されることを特徴とする請求項1に記載の像ぶれ補正機構。
- 前記光学要素は固体撮像素子であり、
前記保持手段は、前記固体撮像素子を固定する固定板と、前記固定板に固定された前記固体撮像素子が嵌合する枠部材とを有し、
前記案内手段は、前記保持手段を前記光学機器の通常の保持姿勢における縦方向に駆動するときのガイド軸であることを特徴とする請求項1または2に記載の像ぶれ補正機構。 - 前記ガイド軸は、前記光軸方向から見て、前記固定板の外縁部と前記枠部材の外周面との間に配置されることを特徴とする請求項3に記載の像ぶれ補正機構。
- 前記保持手段は、前記固体撮像素子を駆動するための駆動手段の駆動力を前記固体撮像素子に伝達するための、前記光軸に沿って所定の厚みを有する枠状の中間部材を有し、
前記枠部材は前記中間部材の開口部内に位置づけられ、
前記ガイド軸は前記枠部材の外周面に対向し、かつ前記中間部材の前記開口部の内周面に対向するよう配置され、
前記中間部材の前記厚みは、前記枠部材の前記光軸に沿った寸法よりも短いことを特徴とする請求項3または4に記載の像ぶれ補正機構。 - 前記ガイド軸の前記光軸に沿った寸法は、前記枠部材の前記光軸に沿った寸法よりも短いことを特徴とする請求項5に記載の像ぶれ補正機構。
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