JP2006096707A - グリセリンゲル状組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来のグリセリンゲル状組成物は、高温で分離しやすく、また廃液等を生じ、長期の保存に安定性が欠けるという欠点を有していたが、本発明はこれらの欠点を解消し、高温での安定性に優れ、きしみ感がなく、伸び広がりに優れたグリセリンゲル状組成物や、このグリセリンゲル状組成物を配合したきわめて良好な使用感を与える化粧料を提供することにある。
【解決手段】 グリセリンに、薄片状微細結晶からなる管状の塩基性炭酸マグネシウム(内径0.5〜5μm、外径0.5〜10μm、長径10〜50μm)をゲル化剤として配合して、グリセリンゲル状組成物を得る。このグリセリンゲル状組成物を化粧料に配合して、ゲル状洗顔料や温感ボディー用等のゲル状化粧料を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、薄片状微細結晶からなる管状の塩基性炭酸マグネシウムをゲル化剤として配合することを特徴とするグリセリンゲル状組成物及び該グリセリンゲル状組成物を配合した化粧料に関し、更に詳細には、高温での安定性に優れ、きしみ感がなく、伸び広がりに優れたグリセリンゲル状組成物及び該グリセリンゲル状組成物を配合する化粧料に関する。
従来、グリセリンは、保湿剤として、或いは化粧料の一原料として繁用されており、無色、無臭の液体である。そして、グリセリンをより効果的に使用するため、グリセリンをゲル化する技術があり、グリセリン等のアルコールのゲル化又は固化剤として、グリセリン又はその縮合物と、炭素数18〜28の直鎖状飽和脂肪酸と、炭素数20〜28の脂肪族飽和二塩基酸とのエステル化生成物であって、前記グリセリン又はその縮合物の水酸基の1/2を超えて残存させた部分エステル化生成物であり、該エステル化生成物を用いて、常温で液状のグリセリン等をゲル化又は固化する技術(例えば、特許文献1参照)や、特定の構造式で表されるアスパラギン酸フェニルアラニン環状ジペプタイド誘導体の1種乃至は2種以上とグリセリンのような多価アルコールとを含有するゲル状化粧料やゲル状皮膚外用医薬(例えば、特許文献2参照)が知られている。このように、ゲル化剤としてヒドロキシル基やカルボキシル基等の親水基を有する化合物を用いる技術、或いは水膨潤性高分子を用いる技術等が存在していた。
一方、各種のフィラーや担体として用いられる、薄片状微細結晶からなる柱状又は管状の凝集粒子である塩基性炭酸マグネシウム及びその製造方法(例えば、特許文献3、特許文献4参照)が知られている。
しかしながら、無色、無臭の化粧料の原料として繁用されるグリセリンをより広範で効果的に使用する目的として、グリセリンにゲル化剤として薄片状微細結晶からなる管状の塩基性炭酸マグネシウムを配合して、グリセリンゲル状組成物及びそれを含む化粧料は知られていなかった。
特開平7−126603号公報 特開2001−247451号公報 特開2003−306325号公報 特開2004−59378号公報
従来のグリセリンゲル状組成物は、高温で分離しやすく、また廃液等を生じ、長期の保存に安定性が欠けるいう欠点を有していた。本発明の課題は、これらの欠点を解消し、かつ化粧料等に適用した場合、きわめて良好な使用感を与えるグリセリンゲル状組成物及びそれを配合する化粧料を提供することにある。
本発明者は、グリセリンをゲル化しうる優れたゲル化剤を求めて、従来のヒドロキシル基やカルボキシル基等の親水基を有する有機化合物等を用いる技術から発想転換して、種々の無機物粉末においてもそのような作用を有するいう推測の基に鋭意研究努力を重ねた結果、特定形状の炭酸マグネシウム、すなわち、薄片状微細結晶からなる管状の塩基性炭酸マグネシウムが優れたゲル化作用を有することを見い出し、発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、(1)グリセリンに、薄片状微細結晶からなる管状の塩基性炭酸マグネシウムをゲル化剤として配合することを特徴とするグリセリンゲル状組成物や、(2)管状の塩基性炭酸マグネシウムが、内径0.5〜5μm、外径0.5〜10μm、長径10〜50μmであることを特徴とするじょうき(1)記載のグリセリンゲル状組成物や、(3)管状の塩基性炭酸マグネシウムを1〜30質量%配合することを特徴とする上記(1)又は(2)記載のグリセリンゲル状組成物に関する。
また本発明は、(4)上記(1)〜(3)のいずれか記載のグリセリンゲル状組成物を配合することを特徴とする化粧料や、(5)化粧料が、ゲル状化粧料であることを特徴とする上記(4)記載の化粧料に関する。
本発明のグリセリンゲル状組成物は、薄片状微細結晶からなる管状の塩基性炭酸マグネシウムをゲル化剤として配合することにより、長期間の高温でも分離せず安定であり、かつ化粧料に適用した場合、きわめて良好な使用感を与えることができる。
本発明に用いられる薄片状微細結晶からなる管状の塩基性炭酸マグネシウムは、内部に空洞を持つ円筒状である。その大きさは、内径0.5〜5μm、外径0.5〜10μm、長径10〜50μmであるものがゲル化能の点で好ましい。更に、BET法により求めた比表面積は、120〜160m/g、水銀圧入法により求めた細孔容積は、8000〜11000m/g、JIS K−5101により求めた吸油量は、110〜140mL/100gであるものが好ましい。このような管状の塩基性炭酸マグネシウムは、市販品として塩基性炭酸マグネシウムである、マグチューブMg Tube(日鉄鉱業株式会社製)を用いることができる。マグチューブ Mg Tube の形状は図1及び図2の顕微鏡写真により示される形状であり、内径0.5〜2μm、外径1〜5μm、長径10〜30μmである。
上記管状の塩基性炭酸マグネシウムがゲル化するグリセリンとしては、通常、化粧料に用いられるグリセリンを用いることができる。
本発明のグリセリンゲル状組成物における、管状の塩基性炭酸マグネシウムの配合量は、特には限定されないが、1〜30質量%(以下単に「%」と略する場合がある)が好ましく、より好ましくは5〜25%である。これは、前記化合物が少なすぎるとグリセリンゲルのゲル特性を損なう場合があり、前記化合物が多すぎても効果は上がらず、化粧料等に適用した場合、自由度を損なう場合があるからである。
本発明におけるグリセリンゲル状組成物の調製方法は、特に限定されないが、例えば、グリセリン及び油剤に管状の塩基性炭酸マグネシウムを添加、混合分散する方法等が挙げられる。また、混合分散機器も、特に限定されないが、例えば、ディスパーミキサー、ロールミル、高粘度ミキサー、万能攪拌機、ヘンシェルミキサー等が挙げられる。
そして、本発明のグリセリンゲル状組成物は、化粧料用グリセリンゲル状組成物として有利に用いることができる。例えば、化粧料用グリセリンゲル状組成物とする場合、グリセリンゲル状組成物を収容した容器(本体)や、該容器(本体)の包装体(外箱)や、該包装体(外箱)中に収められた説明書や、パンフレット・チラシ等の宣伝物に、化粧料用であることを表示することができる。
本発明の化粧料としては、上記本発明のグリセリンゲル状組成物が配合されたものであれば特に限定されるものではなく、その形態としては、固形状、スティック状、クリーム状、多層状等が挙げられ、またその剤型としては、粉体化粧料、油性化粧料、水中油型乳化化粧料、油中水型乳化化粧料、水系化粧料、溶剤型化粧料等が挙げられるが、具体的には、グリセリンの優れた皮膚浸透性や保湿性等を生かした美肌用などの基礎化粧料(水分補給・保湿用ゲル)、温感用ボディゲルや、メーキャップ化粧料の化粧のりをよくするためのメーキャップ下地料や、グリセリンの優れた粉体分散性を生かしたクレンジングゲル(ファンデーション落とし用)等を好適に例示することができる。
本発明の化粧料における前記グリセリンゲル状組成物の配合量は、グリセリンゲル状組成物における管状の塩基性炭酸マグネシウムの配合割合や、化粧料の種類に応じて種々異なることから、特に限定されないが、1〜99%、好ましくは10〜50%の割合で用いることができる。
本発明の化粧料には、上記成分の他に、通常、化粧料に使用される成分、例えば、粉体、界面活性剤、油ゲル化剤、水性成分、紫外線吸収剤、水溶性高分子、パラオキシ安息香酸誘導体、フェノキシエタノール等の防腐剤、ビタミン類、美容成分、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
粉体としては、通常、化粧料に用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、黒色酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、シリカ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリウレタンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロースパウダー、N−アシルリジンパウダー等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆マイカチタン、微粒子酸化亜鉛被覆マイカチタン、硫酸バリウム被覆マイカチタン、酸化チタン含有シリカ、酸化亜鉛含有シリカ等の複合粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
油剤としては、通常、化粧料に用いられる油剤であれば特に限定されない。具体的には、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシャトロプシュワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素系類、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノリンワックス、キャンデリラ等の天然ロウ類、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、マカデミアンナッツ油脂肪酸フィトステリル等のエステル類、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、モクロウ等の油脂類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、N−ラウロイルーL−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸誘導体類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、アルコキシ変性オルガノポリシロキサン、高級脂肪酸変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
界面活性剤としては、通常、化粧料に用いられる油剤であれば特に限定されない。具体的には、グリセリン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステルおよびそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン等の非イオン性界面活性剤類、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩等の陰イオン性界面活性剤類、アルキルアミン塩、ポリアミンおよびアルカノイルアミン脂肪酸誘導体、アルキルアンモニウム塩、脂環式アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤類、レシチン、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン等の両性界面活性剤等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
油ゲル化剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば特に限定されない。具体的には、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
水性成分としては、通常、化粧料に用いられるものであれば特に限定されない。具体的には、水や、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液を挙げることができ、これらの一種又は二種以上を用いることができる
紫外線吸収剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば特に限定されない。具体的には、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−パラ−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン等のベンゾフェノン系、サリチル酸−2−エチルヘキシル等のサリチル酸系、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル等のPABA系、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
水溶性高分子としては、通常、化粧料に用いられるものであれば特に限定されない。具体的には、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体類、アルギン酸ソーダ、カラギーナン、クインスシードガム、寒天、ゼラチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン、ジェランガム等の天然高分子類、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリメタクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸グリセリンエステル,ポリビニルピロリドン等の合成高分子類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
管状の塩基性炭酸マグネシウム(日鉄鉱業社製)10.0%、グリセリン90.0%の割合で用意し、グリセリンに前記の管状塩基性炭酸マグネシウムを徐々に加えて均一になるように混合する。さらに、混合液を3本ロールミルを用いて、管状塩基性炭酸マグネシウムとグリセリンとがゲルを形成するまで十分混合分散し、グリセリンゲル状組成物を得た。
実施例1において、管状の塩基性炭酸マグネシウムの量を20.0%とし、グリセリンの量を80.0%とする以外は、実施例1と同様の方法によりグリセリンゲル状組成物を得た。
実施例1において、管状の塩基性炭酸マグネシウムの量を30.0%とし、グリセリンの量を70.0%とする以外は、実施例1と同様の方法によりグリセリンゲル状組成物を得た。
(比較例1〜3)
比較例1〜3においては、ゲル化剤として、親水性無水ケイ酸(AEROSIL 200 日本アエロジール社製)を10.0%、20.0%、30.0%を用い、グリセリンと混合して100%となるように配合し、実施例1と同様の方法によりゲル状組成物を得た。
(比較例4〜6)
比較例4〜6においては、ゲル化剤として、球状炭酸マグネシウム(神島化学工業株式会社製)を10.0%、20.0%、30.0%を用い、グリセリンと混合して100%となるように配合し、実施例1と同様の方法によりゲル状組成物を得た。
次に評価方法について説明する。
(高温安定性)
実施例及び比較例のグリセリンゲル状組成物を50℃で1ヶ月保存し、形状を目視観察し、以下の判定基準により評価を行った。
[形状変化] [評点]
変化なし :◎
僅かに変化あり :○
明らかに変化がある :△
分離・廃液が認められる :×
(「きしみ」、「伸びの良さ」)
実施例1〜3及び比較例1〜6のグリセリンゲル状組成物を20名の化粧専門パネラーにより、前腕内側部に塗布してもらい、その時の使用感について各自が以下の評価基準に従って7段階評価し、グリセリンゲル状組成物毎に評点を付し、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
評価基準
(評価) (内容)
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い
判定基準
(評価の平均点) (評価)
5.0以上 : ◎(非常に良好)
3.5以上5.0未満 : ○(良好)
1.0以上3.5未満 : △(普通)
0未満 : ×(不良)
ゲル粘度(mPa・s)の測定方法
25℃に保管した試料をビスメトロンVDA型粘度計(芝浦システム株式会社製)にて、ローター3号、6rpm,60秒後読み値に係数(200)を掛けてゲル粘度(mPa・s)を求めた。
以上、実施例1〜3、比較例1〜6の配合例、評価について表1に示す。
Figure 2006096707
表1に示すように、本発明の実施例1〜3のゲル状組成物は、高温安定性、きしみ感のなさ、伸びの良さにおいて、比較例1〜3の親水性無水ケイ酸に比べて顕著に優れており、また、比較例4〜6の球状炭酸マグネシウムとは、伸びの良さの点では、本発明の実施例1〜3と同等であるが、きしみ感のなさの点においては、比較例1〜3のものよりは良いが、本発明の実施例1〜3に比べて劣り、高温安定性においては、全て不良である。さらに、ゲル粘度については、比較例1〜6は、比較例2の6.4が最高の値であるのに対し、本発明の実施例1〜3は、最低でも20.1(実施例1)、最高で43.2(実施例3)の高粘度性を示した。したがって、表1より、本発明は、グリセリンのゲル化剤として、親水性無水ケイ酸や球状炭酸マグネシウムに比べて、前述の評価項目に示した全て及び粘度の点で、顕著に差があり、優れたものということができる。そして、このような優れた物性を示すことより、化粧料への適用には好適であるといえる。
成分4(管状塩基性炭酸マグネシウム;日鉄鉱業社製)と成分7(グリセリン)をディスパーミキサーで混合し、グリセリンゲル状組成物を調製する。次いで、成分1〜3と成分8〜11をプラネタリーミキサー(特殊機化工業社製)で脱泡しながら混合後、前記グリセリンゲル状組成物を添加し、脱泡しながら混合分散し、これをチューブに充填してゲル状洗顔料を得た。
実施例4において、管状塩基性炭酸マグネシウムの量を5.0%用いる以外は実施例4と同じ条件で製造し、ゲル状洗顔料を得た。
実施例4において、管状塩基性炭酸マグネシウムの量を20.0%用いる以外は実施例4と同一の条件で製造し、ゲル状洗顔料を得た。
実施例4において、管状塩基性炭酸マグネシウムの量を30.0%用いる以外は実施例4と同一の条件で製造し、ゲル状洗顔料を得た。
(比較例7〜10)
比較例7〜10においては、ゲル化剤として親水性無水ケイ酸(AEROSIL 200 日本アエロジール社製)を1.0%、10.0%、20.0%、30.0%を用いた以外は、実施例4〜7と同様の方法によりゲル状洗顔料を得た。
(比較例11〜14)
比較例11〜14においては、ゲル化剤として、球状炭酸マグネシウム(神島化学工業株式会社製)を1.0%、10.0%、20.0%、30.0%を用いた以外は、実施例4〜7と同様の方法によりゲル状洗顔料を得た。
評価方法:「高温安定性」
実施例及び比較例のゲル状洗顔料を50℃で1ヶ月保存し、形状を目視観察し、以下の判定基準により評価を行った。
評価基準及び判定基準
[形状変化] [評点]
変化なし :◎
僅かに変化あり :○
明らかに変化がある :△
分離、廃液が認められる :×
評価方法:「後肌のきしみ感のなさ」、「泡立ちの良さ」
実施例及び比較例のゲル状洗顔料を20名の化粧品専門パネラーに使用してもらい、その時の使用感について各自が以下の評価基準に従って7段階評価し、ゲル状洗顔料毎に評点を付し、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
評価基準
(評価) (内容)
6 : 非常に良い
5 : 良い
4 : やや良い
3 : 普通
2 : やや悪い
1 : 悪い
0 : 非常に悪い。
判定基準
(評点の平均点) (評価)
5.0以上 :◎(非常に良好)
3.5以上5.0未満 :○(良好)
1.0以上3.5未満 :△(普通)
1.0未満 :×(不良)
以上、実施例4〜7、比較例7〜14の配合例、評価について表2に示す。
Figure 2006096707
表2の結果から明らかなように、管状塩基性炭酸マグネシウムを配合したグリセリンゲル状組成物を用いて調製した実施例4〜7のゲル状洗顔料は、比較例4〜7のゲル状洗顔料と比較して「高温安定性」、「後肌のきしみ感のなさ」、「泡立ちやすさ」の点で優れており、即ち、サンプル種は手で伸ばしやすく、水又は温水との馴染みがよいことがわかった。これによって、本発明のゲル状製品が、きしみ感がなく、伸びの良さに優れ、高温においても安定であることがわかった。
(温感用ボディゲル)
管状塩基性炭酸マグネシウム(日鉄鉱業社製)30%、ナイロンパウダー3%、残部のグリセリンをディスパーミキサーで混合分散する。次いで、これに香料を適宜添加し、さらに混合分散し、これをチューブに充填して温感用ボディゲルを得た。
本発明の管状塩基性炭酸マグネシウムを示す顕微鏡写真である。 本発明の管状塩基性炭酸マグネシウムの断面を撮影した顕微鏡写真である。

Claims (5)

  1. グリセリンに、薄片状微細結晶からなる管状の塩基性炭酸マグネシウムをゲル化剤として配合することを特徴とするグリセリンゲル状組成物。
  2. 管状の塩基性炭酸マグネシウムが、内径0.5〜5μm、外径0.5〜10μm、長径10〜50μmであることを特徴とする請求項1記載のグリセリンゲル状組成物。
  3. 管状の塩基性炭酸マグネシウムを1〜30質量%配合することを特徴とする請求項1又は2記載のグリセリンゲル状組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載のグリセリンゲル状組成物を配合することを特徴とする化粧料。
  5. 化粧料が、ゲル状化粧料であることを特徴とする請求項4記載の化粧料。
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