JP2006095890A - 記録装置及び記録制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小さな容量のプリントバッファを用いながらも多様な記録指示に対応した記録が可能な記録装置及び記録制御方法を提供することである。
【解決手段】 複数のノズルを有する記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復走査しながら記録媒体への画像記録において、外部装置から供給される画像データや記録動作に係わる指示を受信し、その受信した画像データを画像処理して記録ヘッドによる記録に用いられる記録データを記録ヘッドによる1走査記録のためにプリントバッファに一時的に格納する際に、受信した指示と画像データとに基づいて生成され、プリントバッファに格納される記録データ量がそのプリントバッファ容量を超えないように記録ヘッドの1走査記録に用いる有効ノズル数を制御する。
【選択図】 図6

Description

本発明は記録装置及び記録制御方法に関し、特に、インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置内のプリントバッファへのデータ格納に関係した記録制御方法に関するものである。
インクジェット記録装置には、一般にシリアルタイプの記録装置やラインタイプの記録装置がある。
シリアルタイプの記録装置は、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と平行な方向に配列した複数の記録素子(ノズル)を備えた記録ヘッドを搭載したキャリッジを副走査方向と直交する方向(主走査方向)に走査しつつ、供給された画像データに応じて記録ヘッドを駆動することで記録媒体に1バンド分(1走査分)の記録をし、その1バンド分の記録が終わると、所定量分だけ記録媒体を搬送(ピッチ搬送)し、搬送終了後に停止した記録媒体に同様に次の1バンド分の記録を行うという動作を繰り返して記録媒体上に所望の画像を形成する。
このようなシリアルタイプの記録装置では、主走査方向の記録を1バンド分行っている間に、次の走査記録に備えて画像データを準備することで、記録媒体の搬送終了後に次の走査記録が待たされることがないので、高速な記録が可能になる。そのため、現在の走査で記録している画像データを記憶している領域と、次の走査に使用する画像データの書き込みを行う領域とを備えたプリントバッファを用意している。そして、このような構成のプリントバッファをダブルバッファという。
さて、最近のインクジェット記録装置の傾向として、高画質記録を可能にする為、従来のブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)の4種類のインクに加えて、淡シアン(LC)や淡マゼンタ(LM)といったインクを用いるなど、インクの多色化が進んでいる。これは搭載する記録ヘッドの数の増加、或いは、記録ヘッドのノズル列の数の増加を意味する(例えば、特許文献1を参照)。
また、記録画像の品質を写真画質に近づける為に記録解像度も増加する傾向にある。
さらに、記録ヘッドのノズル密度も記録解像度を増加させるために高密度化し、さらに記録の高速化のために記録ヘッドの記録幅をより長くする傾向があり、その結果、ノズル数も増加している。
またさらに、使用可能な記録媒体のサイズに注目すると、24インチ、44インチ、60インチ……とユーザニーズに合わせて大きなサイズの記録媒体を使用できるインクジェット記録装置(いわゆる大判プリンタ)がある。
一方、半導体メモリの記憶容量は、32Mビット、64Mビット、128Mビット、256Mビット……とメモリ容量が増加しているので、これらのメモリ容量に対応させてプリントバッファの構成とそれを制御するASIC等をインクジェット記録装置の制御回路を設けるようになっている。
特開平6−226998号公報
このようにインクジェット記録装置において用いるインク色の数、記録解像度、主走査方向の記録幅、記録ヘッドのノズル数等が増加すると、プリントバッファのサイズも大きくなり、その結果、メモリ容量が増加し装置のコストアップになるという問題がある。
特に、大判プリンタでは幅の広い記録媒体を用いるために、元々大容量のメモリがプリントバッファに必要なので、高解像度化や記録幅の拡大が大判プリンタで行われるとこの問題は更に顕著なものとなる。
また、メモリ容量の増加傾向と、大判プリンタで利用可能な記録媒体サイズの増加傾向が異なるため、たとえ大容量のメモリを装置に実装したとしても、そのメモリを十分に使わない場合が多く、コストパーフォーマンスが悪いという問題もある。特に、記録モードを切り替えて記録解像度を変化させる場合等には、記録解像度の高い方でメモリサイズが決定されるため、この問題は記録解像度の低い場合により顕著である。
加えて、今まで使用していたASICとメモリを用いた構成で、記録解像度を高くすること必要なプリンタバッファの容量が増えた場合、メモリ構成変更や回路基板の再設計やASICの再設計等、初期投資費用が増加し、これは最終的に製品のコストアップにつながる。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、小さな容量のプリントバッファを用いながらも多様な記録指示に対応した記録が可能な記録装置及び記録制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため本発明の記録装置は以下の構成からなる。
即ち、複数のノズルを有する記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復走査しながら記録媒体に画像を記録する記録装置であって、外部装置から供給される画像データや記録動作に係わる指示を受信する受信手段と、前記受信手段により受信した画像データを画像処理して前記記録ヘッドによる記録に用いられる記録データを出力する画像処理手段と、前記画像処理手段から出力された記録データを前記記録ヘッドによる1走査記録のために一時的に格納するプリントバッファと、前記受信手段により受信した指示と画像データとに基づいて生成され、前記プリントバッファに格納される記録データ量が前記プリントバッファ容量を超えないように前記記録ヘッドの1走査記録に用いる有効ノズル数を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
さらに、前記記録ヘッドによる記録をマルチパス記録によって行うよう制御する記録制御手段を備えると良い。
また、前記指示は複数の選択可能な記録モードの中から選択した記録モードの設定指示を含むものであり、その記録モードの選択により記録解像度とマルチパス記録のパス数とが決定されると良い。
またさらに、前記画像処理手段には、前記受信した画像データの並びを変換するラスタカラム変換を含むと良く、前記制御手段による前記有効ノズル数の制御は、そのラスタカラム変換の処理単位を考慮して実行されると良い。
加えて、前記制御手段が、前記記録媒体の記録幅も考慮して有効ノズル数を制御することが望ましい。
なお、前記制御手段は、前記記録解像度と前記パス数と前記プリントバッファ容量との関係を定めたルックアップテーブルを含むようにしても良い。
また他の発明によれば、複数のノズルを有する記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復走査しながら記録媒体に画像を記録する記録装置の記録制御方法であって、外部装置から供給される画像データや記録動作に係わる指示を受信する受信工程と、前記受信工程において受信した画像データを画像処理して前記記録ヘッドによる記録に用いられる記録データを出力する画像処理工程と、前記画像処理手段から出力された記録データを前記記録ヘッドによる1走査記録のためにプリントバッファに一時的に格納する格納工程と、前記受信工程において受信した指示と画像データとに基づいて生成され、前記プリントバッファに格納される記録データ量が前記プリントバッファ容量を超えないように前記記録ヘッドの1走査記録に用いる有効ノズル数を制御する制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法を備える。
従って本発明によれば、受信記録指示によりプリントバッファ容量が不足する事態が発生するような場合でも、自動的に記録ヘッドの有効ノズル数を変えることにより良好な記録をすることができるという効果がある。
このように有効ノズル数を制御することにより、限られた容量のバッファメモリを用いながらも最大のスループット、例えば、高速記録と高画質記録とより長い記録幅の記録を実現することができる。
また、限定された容量のバッファメモリの使用を可能にすることは従来の設計資産(メモリ構成、ASIC、基板等)の流用が可能になることを意味するので、製品コストの低減や初期投資費用の低減、設計にかかる時間の短縮等にも貢献する。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
<インクジェット記録装置本体の概略説明(図1〜図2)>
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の外観斜視図であり、図2は図1に示したインクジェット記録装置のアッパカバーを取り外した状態を示す斜視図である。
図1〜図2に示されるように、インクジェット記録装置(以下、記録装置)2の前面に手差し挿入口88が設けられ、その下部に前面へ開閉可能なロール紙カセット89が設けられており、記録紙等の記録媒体(以下、記録媒体)は手差し挿入口88又はロール紙カセット89から記録装置内部へと供給される。インクジェット記録装置は、2個の脚部93に支持された装置本体94、排紙された記録媒体を積載するスタッカ90、内部が透視可能な透明で開閉可能なアッパカバー91を備えている。また、装置本体94の右側には、操作パネル12、インク供給ユニット及びインクタンクが配設されている。
図2に示されているように、記録装置2は、さらに、記録紙等の記録媒体を矢印B方向(副走査方向)に搬送するための搬送ローラ70と、記録媒体の幅方向(矢印A方向、主走査方向)に往復移動可能に案内支持されたキャリッジユニット(以下、キャリッジ)4と、キャリッジ4を矢印A方向に往復移動させるためのキャリッジモータ(不図示)及びキャリッジベルト(以下、ベルト)270と、キャリッジ4に装着されたインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)11と、インクを供給するとともに記録ヘッド11の吐出口の目詰まりなどによるインク吐出不良を解消させるための吸引式インク回復ユニット9とを備えている。
この記録装置の場合、キャリッジ4には、記録媒体にカラー記録を行うために、6つのカラーインクに対応して6つのヘッドからなる記録ヘッド11が装着されている。即ち、記録ヘッド11は、例えば、K(ブラック)インクを吐出するKヘッド、C(シアン)インクを吐出するCヘッド、M(マゼンタ)インクを吐出するMヘッド、Y(イエロ)インクを吐出するYヘッド、LC(淡色シアン)インクを吐出するLCヘッド、LM(淡色マゼンタ)インクを吐出するLMヘッドで構成されている。
以上の構成で記録媒体に記録を行う場合、搬送ローラ70によって記録媒体を所定の記録開始位置まで搬送した後、キャリッジ4により記録ヘッド11を主走査方向に走査させる動作と、搬送ローラ70により記録媒体を副走査方向に搬送させる動作とを繰り返すことにより、記録媒体全体に対する記録が行われる。
即ち、ベルト270およびキャリッジモータ(不図示)によってキャリッジ4が図2に示された矢印A方向に移動することにより、記録媒体に記録が行われる。キャリッジ4が走査される前の位置(ホームポジション)に戻されると、搬送ローラによって記録媒体が副走査方向(図2に示された矢印B方向)に搬送され、その後、再び図2中の矢印A方向にキャリッジを走査することにより、記録媒体に対する画像や文字等の記録が行なわれる。上記の動作を繰り返し、記録媒体の1枚分の記録が終了すると、その記録媒体はスタッカ90内に排紙され、1枚分の記録が完了する。
<インクジェット記録装置の制御回路の説明(図3)>
図3は、図1〜図2に示した記録装置の主要な制御構成を示すブロック図である。
図3において、1は画像データやコマンド等を供給するホスト装置(この例では、パソコン(PC))であり、記録装置2はPC1からの画像データやコマンド、パラメータ、画像処理LUT(ルックアップテーブル)等の受信を行い、その受信画像データをコマンドやパラメータ、画像処理LUTに応じて記録を行う。
パソコン(PC)1は、一般的なものであり、キーボードやディスプレイを有し、ユーザとのインタフェースをアプリケーションソフトや記録装置専用のプリンタドライバや専用プリンタ制御ソフト(RIP等)で実現している。
さて、記録装置2は主に、記録装置2の全体を制御するためにCPU、ASIC、DMAC、RAM、ROMなどを備えた制御ユニット5や、記録ヘッド11を搭載したキャリッジ4、キャリッジ4を主走査方向に往復移動させるキャリッジ搬送ユニット6、記録媒体を副走査方向に移動させる媒体搬送ユニット7、記録ヘッド11へインクを供給する供給ユニット8、記録ヘッド11の表面クリーニングやインク吸引、インク滴吐出等を行うことで記録ヘッド11を良好な状態に回復させる回復ユニット9、記録ヘッド11の電源や制御ユニット5や他のユニット部に電源を供給する電源ユニット10、キースイッチやLCDなどのディスプレイを有する操作パネル部12からなる。
なお、この実施例では、機構部の詳細な図面や説明は省略するが、記録装置2はシリアルプリンタ動作する。
この実施例では、キャリッジ4に対して記録ヘッド11は脱着自在であり、キャリッジ4は電気的な接点、インクを供給するチューブ等のジョイント部、記録ヘッド11を支持固定する部材、キャリッジ搬送ユニット6との接続部を備えている。また、キャリッジ4は、キャリッジ搬送ユニット6のレール(不図示)等で支持され、キャリッジ搬送ユニット6のタイミングベルト(不図示)等でキャリッジ搬送ユニット6のモータ(不図示)に接続され、そのモータの回転でキャリッジ4が主走査方向に往復移動する。さらに、キャリッジ4にはエンコーダセンサ(不図示)が搭載され、キャリッジ搬送ユニット6の内部にはエンコーダ用のリニアスケール(不図示)が主走査方向に設けられており、キャリッジ4に搭載された記録ヘッド11の位置を検出しその移動速度を制御できる。
媒体搬送ユニット7は、記録媒体を副走査方向へ移動させるために、搬送ローラをモータ(不図示)とロータリーエンコーダ(不図示)で回転制御する。
インク供給ユニット8は、インクタンク(不図示)と記録ヘッド11をインクチューブ等で接続し、インクをインクタンクから記録ヘッドに供給する。また、インクチューブの途中に弁機構が設けられ、記録ヘッド11の交換や、インクタンクの交換時等に弁を閉じることでインクチューブや記録ヘッドからのインク漏れを防止している。尚、この弁機構を動かす駆動源としてモータが用いられ、弁の開閉状態を検知するために位置センサとしてフォトインタラプタが用いられている。
回復ユニット9は、記録ヘッド11の表面を拭くワイピング機構や記録ヘッドの表面を部材で密閉するキャッピング機構、記録ヘッド11のノズルからインクを吸引するための吸引ポンプ機構を有し、これらの機構を駆動するモータと駆動伝達機構と機構部各部の状態を検出する位置センサを有している。
電源ユニット10は、ACスイッチや操作パネル12上のソフトスイッチ等でオンオフされ、制御ユニット5には、ロジック電源として電圧3.3Vと5Vの電源を供給し、各ユニットのアクチュエータ(モータ等)に対しては電圧24Vの電源を制御ユニット内のI/O制御部&ドライバ部26経由で供給している。また、記録ヘッド11のヘッド電源は、制御ユニット内のヘッド電源制御部を介して設定電圧値で電源ユニット10から供給される。
制御ユニット5の内部は機能的には、全体の動作を管理するシーケンス制御部21、画像データから記録データへの変換処理を行う画像処理部22、記録データを記録装置2の動作に合わせてタイミング調整するタイミング制御部23、記録ヘッド11の駆動データや駆動パルスや駆動電圧等を制御するヘッド駆動部24、記録装置2の内部ユニットのセンサやアクチュエータ(モータ等)とのインタフェースや駆動制御を行うI/O制御部&ドライバ部25等を備えている。
制御ユニット5は、物理的には回路基板であり、特に、シーケンス制御部21はCPU、そのCPUの制御用プログラムや各種データを格納するROM、CPUのワークエリアとして使用され各種データを格納するRAM、ホスト装置であるPC1とのインタフェースを制御するI/F部等で構成され、画像処理部22、タイミング制御部23、及びヘッド駆動部24は、ASICとRAMなどのメモリで主に構成され、I/O制御部&ドライバ部25は汎用LSIやトランジスタ等の電気回路で構成される。
さて、画像処理部23の内部は、PC1からの輝度画像データ(RGB各色成分データ)をインク色に対応した濃度画像データ(K、C、M、Y、LC、LM成分)に画像処理LUTに基づいて変換する色変換処理部43、色変換処理部43からの濃度画像データを記録装置の出力γ特性に基づいて変換する出力γ処理部44、出力γ処理部44からの濃度画像データ(多値データ)を2値の画像データに変換する2値化処理部46等で構成される。
タイミング制御部24は、画像処理部23で処理された各インク色に対応した2値の画像データの配列順番(ラスタ方向(主走査方向)順)を記録ヘッド11のノズル配列方向の順番(カラム方向(副走査方向)順)に変換するHV変換部47、カラム方向順に変換された画像データを格納するメモリ部48、メモリ部48からの読み出しタイミングを記録ヘッド11の位置や移動方向等に応じて各インク色に対応した画像データ毎に制御し各インクによる記録がずれない様に調整するレジ調整部49等で構成される。
<インクジェット記録装置の記録動作>
ここで、図4〜図5を参照して、記録装置の制御回路において、PC1から受信した画像データを記録ヘッドに転送するまでのデータの流れについて詳細に説明する。
図4は画像データの流れを示したフローチャートであり、図5は図4に示したフローチャートの内容を補足する為の図である。
処理が開始されると、まず、ステップS21では、記録装置に設けられた画像処理部22は各インク色に対応した2値の画像データ(ラスタ画像データ)を送信する。なお、図3に示した記録装置の制御回路において、PC1から受信した多値のRGB画像データを画像処理部22が各インク色に対応した2値の画像データに変換するが、PC1内に画像処理部22に相当する機能を備えている場合には、PC1内で生成された各インク色に対応した2値の画像データをインク色毎(例えば、K、C、M、Y、LC、LM)の色順に64ラスタ単位で受信する。
次のステップS22では、ラスタ画像データを、ある1つのメモリにおける受信バッファ領域(このバッファとは別のアドレス空間にプリントバッファ領域等がある)に格納する。
図5(a)に示すように、まず各インク色に対応した2値の画像データは、受信バッファ1に格納される。受信バッファ1がいっぱいになると、画像データは受信バッファ2に格納するように切り替えられる。そして、画像データの書込みが受信バッファ2に切り替わったと同時に、受信バッファ1に格納されていた画像データは、ラスタカラム変換(後で詳細を説明する)を行うためにHV変換部47に読み出され、順次ラスタカラム変換が行われる。続いて、受信バッファ2に格納された画像データがいっぱいになると、今度は受信バッファ2に格納された画像データがラスタカラム変換のためにHV変換部47へと読み出され、順次ラスタカラム変換が行われる。その間に、受信バッファ1で画像処理部23からの画像データを受信する。
このように、受信バッファ1及び2が交互に読出メモリと書込みメモリとの役割を交互に果たし、画像処理部23からの画像データをラスタカラム変換する為にデータの入出力を行っている。
受信バッファより送られてきたラスタ画像データは、先にも示した通り、記録ヘッドのノズルの並び(図5(b)参照)と直交する方向に並んでいる為、記録ヘッドのノズルの並びに合わせて、64ビット×32ビット単位毎に、その並びを変換する必要がある。なお、この実施例での記録ヘッドは使用する6色のインクに合わせて、図5(b)に示すように、6つのノズル列を有しており、1200dpiの解像度で各列には1280個のノズルが設けられている。そして、各列のノズルは千鳥状に配置され、ODDノズル列とEVENノズル列とに分けられる。
そこで、図5(c)の上段に示すように、あるメモリ領域へ
(1, 1)(2,2)……(1, 31)(1, 32),
(2, 1)(2,2)……(2, 31)(2, 32),
……
(64,1)(64,2)……(64,31)(64,32)
のようにラスタ画像データを配列でいう行方向に格納し、その後、図5(c)の下段に示すように、図5(c)の上段に示した画像データをODD部(32ビット×32ビット)とEVEN部(32ビット×32ビット)とに分け、二つのメモリ領域にそれぞれ格納する。
ODD部とは記録ヘッドのノズル列に含まれる複数のノズルにその端から順に1、2、……と番号を割当てた場合、奇数番号のノズル(即ち、ODDノズル列)からのインク吐出に使用される画像データを指し、EVEN部とは同様に偶数番号のノズル(即ち、EVENノズル列)からのインク吐出に使用される画像データを指す。
そして、ODD部の画像データに関して、
(1, 1)(3, 1)(5, 1)……(61, 1)(63, 1),
(1, 2)(3, 2)(5, 2)……(61, 2)(63, 2),
……
(1,32)(3,32)(5,32)……(61,32)(63,32)
のようにラスタ画像データを配列でいう列方向に格納して記録ヘッドのノズルの並びに合わせる。
一方、EVEN部の画像データについても同様に
(2, 1)(4, 1)(6,1)……(62,1)(64,1),
(2, 2)(4, 2)(6,2)……(62,2)(64,2),
……
(2,32)(4,32)(6,32)……(62,32)(64,32)
のようにラスタ画像データを配列でいう列方向に格納して記録ヘッドのノズルの並びに合わせる。
このようにステップS23では、画像データを記録ヘッドのノズル配列に変換するラスタカラム変換(HV変換)を実行する。
さらに、ステップS24では、ラスタカラム(HV)変換された画像データを、32ビット×32ビットを1単位として、図6(d)に示すように各インク色についてODD部とEVEN部毎に割当てられたメモリ領域(プリントバッファ)へ順次、格納する。
最後に、ステップS25では、プリントバッファに、キャリッジの1回の走査に必要な画像データと次の走査に必要な1/Nパス分の画像データが蓄積されたら、記録ヘッドに対して画像転送を行い、記録ヘッドから記録を開始する。
<この実施例の特徴的な動作の説明(図6〜図10)>
次に、この実施例の特徴的な動作を図6〜図9を参照して説明する
図6はプリントバッファの容量を効率的に用いる処理を示すフローチャートである。
図7はユーザ選択可能な記録モードの内容を示す図である。
図7に示すように、記録モードには、1つの“速い”モード、2つの“普通”モード、2つの“きれい”モードがある。また、図7には、記録幅が60インチ、44インチ、24インチの記録装置夫々に対応した記録モードが示されている。
この実施例では、特に、“普通”モードと“きれい”モードとにおいて、Dタイプ、Eタイプ、Iタイプ、Jタイプ、Nタイプ、Oタイプで示されているように、解像度2400dpiでの記録モード(高解像度記録)が含まれている。従って、このような高解像度記録の記録モードではより大容量のプリントバッファが求められる。なお、図7に示すように、記録幅の異なる3つの記録装置のプリントバッファ容量(PBUF)は夫々、1Gビット、512Mビット、256Mビットである。
即ち、記録幅が60インチの記録装置の容量が1Gビットのプリントバッファは、1024×1024×1024=約1.073×109ビットのデータ量を格納することが可能である。また、記録幅が44インチの記録装置の容量が512Mビットのプリントバッファには、1024×1024×512=約536×106ビットのデータ量を格納することが可能である。またさらに、記録幅が24インチの記録装置の容量が256Mビットのプリントバッファには、1024×1024×256=約268×106ビットのデータ量を格納することが可能である。
さて、図6のフローチャートを参照して説明をすると、まず、ステップS1では、ユーザは、記録を行う為に記録装置に接続されたPCから、画像を選択し、記録モード、用紙サイズ、記録幅を入力する。用紙サイズとは、例えば、A1、B1、A0、B0サイズ等の用紙サイズであり、記録幅とは、画像サイズである。
次に、ステップS2では、ユーザより入力された記録モード、用紙サイズ、記録幅に基づきプリントバッファに格納すべきデータ容量(ADS)を導き出す。プリントバッファに格納すべきデータ容量の導き方としては、2種類あり、数式によって求める方法とLUT(ルックアップテーブル)によって求める方法(図8)がある。そして、これら2種類のどちらかの方法を使用して導き出されたプリントバッファに格納すべきデータ容量(ADS)と、記録装置内に設けられたプリントバッファの容量(PBUF)とを比較する。
ここで、プリントバッファに格納するデータ量(ADS)の2つの求め方について説明する。
数式の計算による場合、プリントバッファに格納するデータ容量(ADS)は、式(1)によって計算される。
ADS=EFN×PW×MAINR×NH×(N+1)/N ……(1)
ここで、EFNは有効ノズル数(ノズル)、PWは記録幅(inch)、MAINRは記録ヘッドの主走査方向の解像度(ドット/inch)、NHは記録ヘッド数(或いは、各インク色に対応してノズル列数)である。この有効ノズル数は、1回の走査記録で使用するノズルの数である。また、Nはマルチパス記録のパス数であり、Nパス記録とは、N回の走査で1バンド(記録ヘッドのノズル分に相当する幅)の画像を形成することである。式(1)に代入する値は、ステップS1においてユーザより入力された記録モード、用紙サイズ、記録幅に基づいて決定される。
次に、LUTを参照してプリントバッファに格納するデータ量(ADS)を求める場合について説明する。
図8はLUTを参照したプリントバッファに格納するデータ容量の求め方を示す図である。図8において、(a)、(b)、(c)は夫々、記録幅が60インチ、44インチ、24インチの記録装置に対応したLUTを示しており、そのLUTにはプリントバッファの容量(1Gビット、512Mビット、256Mビット)と比較して、容量が足りるか否かを判定した結果も示されている。
LUTを用いる場合、図8に示すように、プリントバッファに格納するデータ容量を、“A”〜“O”のアルファベットで表示した記録モード毎にLUTに格納しておき、ステップS1においてユーザより入力された記録モード、記録幅に応じてプリントバッファの容量が足りるか否かを判断する。図8から分かるように、各プリントバッファ容量と比較した結果、記録モードがDタイプ、Eタイプ、Fタイプ、Iタイプ、Jタイプ、Kタイプ、Nタイプ、或いはOタイプの場合には、プリントバッファ容量が足りない。
なお、これらLUTは、先に示した式(1)をもとに作成しているので、LUTに格納されていない記録モードや記録幅が入力された場合には、式(1)を用いて計算をする。
このように、プリントバッファに格納するデータ量は、式(1)を用いて記録モード、記録幅等が入力される度に計算し求めても良いし、LUTとしてすべての記録モード、記録幅に対応してプリントバッファに格納するデータ量を持っていても良い。
いずれにしても、プリントバッファに格納するデータ容量とプリントバッファの容量を比較してプリントバッファの容量が足りるか否かを判断する。
図6に示すフローチャートによれば、プリントバッファの容量とプリントバッファに格納すべきデータ容量とを比較し、PBUF≧ADS、即ち、容量が足りると判断された場合には、処理はステップS3に進むが、PBUF<ADS、即ち、容量が足りないと判断された場合には、処理はステップS7へ進む。
処理がステップS3へ進んだ場合には、プリントバッファの容量が足りるので、ステップS3〜ステップS6において通常の処理及びデフォルトの設定値が入力される。
ステップS3では、有効ノズル数に、記録ヘッド11が有している記録ノズルのうち、実際の記録に使用できるノズルのデフォルト値が設定される。記録ヘッド11には、実際にはダミーノズルや縦レジ用ノズルなど、有効ノズル以外に別の機能を果たす為のノズルを備えているが、ここでは説明を簡単にするために、記録ノズル=有効ノズルとして説明をする。従って、デフォルト値としては“1280”が設定される。
ステップS4では紙送り量に、マルチパス記録のパス数に応じてデフォルト値を設定する。即ち、1パスの場合は有効ノズルと同じ幅分、2パスの場合には有効ノズル数の(1/2)幅分、Nパスの場合には有効ノズル数の(1/N)幅分の紙送り量の値が設定される。
ステップS5ではHV変換のデフォルト回数を設定する。図4〜図5を参照して説明したとおり、HV変換は64ビット×32ビット単位で処理が行われるため、有効ノズル数÷64=HV変換の回数となり、デフォルト値としては1280÷64=20回が設定される。
ステップS6では白詰め処理を実行するが、ここでは何も行われない。白詰め処理については、ステップS10に関連して詳細に説明する。
一方、処理がステップS7へ進んだ場合には、プリントバッファ容量が不足しているので、ステップS7〜ステップS10において特別な処理が行われる。
まず、ステップS7では有効ノズル数の設定を変更する。ここでは、プリントバッファ容量が不足に合わせて、有効ノズル数を減らす。これにより、キャリッジ1回の走査で記録に用いる画像データ量が減り、プリントバッファに格納されるデータ量を減らすことができる。
ここで、プリントバッファ容量が不足した場合の有効ノズル数の求め方について、図9〜図10を参照して説明する。その求め方として2つあり、1つは数式による算出法であり、もう1つはLUTを用いた算出法である。
まず、計算により算出法について説明する。
図9は計算による有効ノズルの算出法を示す図である。
この図には、記録幅が60インチの記録装置において、プリントバッファ容量が不足する記録モード(例えば、Dタイプ、Eタイプなど)における有効ノズル数を削減する方法が示されている。
図9(a)の901は、記録モードのCタイプに関し、式(1)を用いて、プリントバッファに格納するデータ容量(ADS)を計算したものである。
この場合、式(1)によれば、
ADS=1200×60×1200×6×(8+1)/8
=583×106(ビット)
<1.0737×109(ビット)となり、
1Gビット容量のプリントバッファがあれば十分足りる。
図9(a)の902は、記録モードのEタイプに関し、式(1)を用いて、プリントバッファに格納するデータ容量(ADS)を計算したものである。
この場合、式(1)によれば、
ADS=1200×60×2400×6×(8+1)/8
=1.166×109(ビット)
>1.0737×109 (ビット)
となり、1Gビット容量のプリントバッファでは不足する。
従って、図9(a)の903に示すように、記録モードがEタイプの場合には、プリントバッファ容量が不足するで、必要なプリントバッファ容量を減らすため、有効ノズル数をプリントバッファ容量が足りる程度まで削減する。
この有効ノズル数の値は、64の倍数の内で、容量1Gビットのプリントバッファ内におさまる最大値を選定している。この理由には、前述の通り、64ラスタ単位毎に画像データをラスタカラム変換(HV変換)する必要があるからであり、有効ノズル数が多い方が少しでもスループットが上がるからである。
次に、上記の方法で実際に有効ノズル数(EFN)を算出する。
プリントバッファの容量内におさまる有効ノズル数(EFN)は、次の式(2)によって求める。
EFN=PBUF×N/(N+1)/NH/MAINR/PW……(2)
式(2)より、
EFN=1.0737×109×8÷(8+1)÷6÷2400÷60
=1104.6
このようにして求めた有効ノズル数より小さく、かつ、64の倍数の最大値を求める。上記数値の近傍の64の倍数の数列は、……960、1024、1088、1152……となり、求める有効ノズル数は“1088”となる。
そこで、有効ノズル数を“1088”とした時の記録モードをE”タイプとする。
記録モードがE”タイプの時のプリントバッファに格納すべきデータ容量は、式(1)を用いて計算すると、
ADS=1088×60×2400×6×(8+1)/8
=1.057×109(ビット)
<1.073×109(ビット)
となり、容量1Gビットのプリントバッファがあれば足りる。
ところが、有効ノズル数を1200ノズルから1088ノズルに減らすことにより、スループットの低下の問題が考えられる。
そこで、例えば、A0サイズ(1189mm(縦)×841mm(横))の記録媒体に画像を記録した場合、図9(b)を参照しながら、どの程度のスループットの低下があるかを試算してみる。
この実施例の記録装置はシリアルプリンタであるため、画像データがない部分(記録媒体に記録がなされない部分)でもキャリッジは移動するので。キャリッジの走査数がそのまま装置のスループットになる。従って、記録時の走査数を求めスループットの低下を計算する。
走査数(SCAN)は、式(3)によって計算される。
SCAN=VDOTN÷(EFN÷N)+N−1……(3)
ここで、VDOTNは記録物の縦方向(副走査方向)のドット数である。
また、走査数は、キャリッジが走査毎に必ずそのホームポジションに戻ってくる為、求めた走査数を切り上げて整数化し、その整数の内、最小の偶数が走査数となる。
まず、記録物の縦方向のドット数を計算する。
VDOTN=1180×1200/25.4
=約56173(ドット)
である。
ここで、有効ノズル数(EFN)が1280、即ち、記録モードがEタイプであれば、式(3)より、
SCAN=56173÷(1200÷8)+8−1
=381.4
となり、その値の小数点以下を切り上げて整数化し、最小の偶数を求めると、382スキャンとなる。
同様に、有効ノズル数(EFN)が1088、即ち、記録モードがE”タイプであれば、式(3)より、
SCAN=56173÷(1088÷8)+8−1
=420.03
となり、その値の小数点以下を切り上げて整数化して、最小の偶数を求めると、422スキャンとなる。
従って、記録モードがEタイプの時とE”タイプの時のスループットの差は422÷382×100=約110.4(%)となり、E”タイプの方がEタイプより、約10%のスループットダウンとなる。
また、図7に示したDタイプの記録モードについても、同様の方法で有効ノズル数を減らしてプリントバッファ容量を確保すると、有効ノズル数を減らさない場合(即ち、Dタイプ)と有効ノズル数を削減した場合(EFN=960とする)のスループット差は、Dタイプに比べて、約24%のスループットダウンとなる。
以上の検討から、記録幅が60インチの記録装置で選択可能な記録モードの中で、プリントバッファ容量が最も不足するDタイプの記録モードであっても、有効ノズル数を減らして記録をするならば、約24%のスループットダウンで現在のプリントバッファをそのまま使用することが可能であることが分かる。
また、記録幅が60インチの記録装置で選択可能な記録モード全てにおいて、スループットを落とすことなく記録を実現しようとすると、容量が2Gビットのプリントバッファが必要になり、かなりのコストアップになってしまう。従って、解像度が1200dpiから2400dpiへと高画質になった画像記録を、最大約24%程のスループットダウンで可能となれば、ユーザにとっても許容範囲と考えられる。
次にLUTを用いた有効ノズル数の算出方法について説明する。
図10は記録モードのEタイプにおける記録幅と有効ノズル数との関係を表した図である。
記録幅60インチの記録装置を用いて、ユーザから記録モードとしてEタイプが設定された場合、図10に示した関係を表わすLUTを用いれば入力された記録幅から簡単に有効ノズル数を求めることができる。
例えば、大判プリンタのロール紙(標準紙)として利用の多い50インチ、54インチ、及び60インチに関して言えば、その記録幅を参照して、簡単に有効ノズル数を求めることができる。また、図10から分かるように、記録幅が50インチ以下(例えば、A0、B0サイズも含む)ならば、有効ノズル数として1280が設定可能なので、スループットを落とすことなく記録することが可能である。
以上図9〜図10に示した例はすべて記録幅が60インチの記録装置のプリントバッファに格納するデータ容量の計算、スループットの計算、有効ノズル数の計算例であるが、記録幅、44インチ、或いは24インチの記録装置においても同様に有効ノズル数を算出することができる。
再び、図6を参照して説明を続けると、ステップS8では紙送り量として、ステップS7において得られた有効ノズル数の(1/N)幅分の値を設定する。
さらに、ステップS9では、HV変換の回数として、ステップS7で求めた有効ノズル数÷64を設定する。
ステップS10では、有効ノズル数の削減により空きとなるプリントバッファの領域に空の画像データ(例えば、2値データの場合には“0”)を埋める白詰め処理を行うように設定する。
以上のようにして、プリントバッファ容量が足りる場合の処理(ステップS3〜ステップS6)、或いはプリントバッファ容量が不足する場合の処理(ステップS7〜ステップS10)を実行し、各設定値が確定した後、その設定を用いてステップS11では記録動作を実行する。
従って以上説明した実施例に従えば、設定された記録モードで記録を実行するのにプリントバッファの容量が不足する場合でも、ある程度のスループットの低下を許容するならば、記録に用いる記録ヘッドの有効ノズル数を削減して記録を行うように制御できるので少ない容量のプリントバッファを用いた記録が可能になる。
これにより、プリントバッファメモリの増設を図ることなく、種々の記録モードに対応した記録が可能になる。特に、大型プリンタの場合、プリントバッファメモリの容量も大きく、そのメモリも増設を行わなくともよいことは装置コストの大きな削減に貢献する。
さらに、以上の実施例において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
以上の実施例は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
また以上の実施例はシリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置を例として説明したが、本発明はこれに限らず、記録可能な記録媒体の最大幅の長さを持つフルライン記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置にも、本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、複数の記録ヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
加えて、以上の実施例のようなシリアルスキャンタイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
さらに加えて、本発明のインクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力装置として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の外観斜視図である。 図1に示したインクジェット記録装置のアッパカバーを取り外した状態を示す斜視図である。 図1〜図2に示した記録装置の主要な制御構成を示すブロック図である。 画像データの流れを示したフローチャートである。 図4に示したフローチャートの内容を補足する為の図である。 プリントバッファの容量を効率的に用いる処理を示すフローチャートである。 ユーザ選択可能な記録モードの内容を示す図である。 LUTを参照したプリントバッファに格納するデータ容量の求め方を示す図である。 計算による有効ノズルの算出法を示す図である。 記録モードのEタイプにおける記録幅と有効ノズル数との関係を表した図である。
符号の説明
1 パソコン(PC)
2 インクジェット記録装置
4 キャリッジユニット
5 制御ユニット
6 キャリッジ搬送ユニット
7 紙搬送ユニット
8 インク供給ユニット
9 回復ユニット
10 電源ユニット
11 記録ヘッド
12 操作パネル部
21 シーケンス制御部
22 画像処理部
23 タイミング処理部
41 色変換処理部
42 出力γ処理部
43 2値化処理部
47 HV変換部
48 メモリ部
49 レジ調整部
88 手差し挿入口
89 ロール紙カセット
91 アッパカバー

Claims (9)

  1. 複数のノズルを有する記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復走査しながら記録媒体に画像を記録する記録装置であって、
    外部装置から供給される画像データや記録動作に係わる指示を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信した画像データを画像処理して前記記録ヘッドによる記録に用いられる記録データを出力する画像処理手段と、
    前記画像処理手段から出力された記録データを前記記録ヘッドによる1走査記録のために一時的に格納するプリントバッファと、
    前記受信手段により受信した指示と画像データとに基づいて生成され、前記プリントバッファに格納される記録データ量が前記プリントバッファ容量を超えないように前記記録ヘッドの1走査記録に用いる有効ノズル数を制御する制御手段とを有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記記録ヘッドによる記録をマルチパス記録によって行うよう制御する記録制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記指示は複数の選択可能な記録モードの中から選択した記録モードの設定指示を含むことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記記録モードの選択により記録解像度と前記マルチパス記録のパス数とが決定されることを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記画像処理手段には、前記受信した画像データの並びを変換するラスタカラム変換を含むことを特徴とする請求項1乃至4に記載の記録装置。
  6. 前記制御手段による前記有効ノズル数の制御は、前記ラスタカラム変換の処理単位を考慮して実行されることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記制御手段は、前記記録媒体の記録幅も考慮して前記有効ノズル数を制御することを特徴とする請求項1乃至6に記載の記録装置。
  8. 前記制御手段は、前記記録解像度と前記パス数と前記プリントバッファ容量との関係を定めたルックアップテーブルを含むことを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  9. 複数のノズルを有する記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復走査しながら記録媒体に画像を記録する記録装置の記録制御方法であって、
    外部装置から供給される画像データや記録動作に係わる指示を受信する受信工程と、
    前記受信工程において受信した画像データを画像処理して前記記録ヘッドによる記録に用いられる記録データを出力する画像処理工程と、
    前記画像処理手段から出力された記録データを前記記録ヘッドによる1走査記録のためにプリントバッファに一時的に格納する格納工程と、
    前記受信工程において受信した指示と画像データとに基づいて生成され、前記プリントバッファに格納される記録データ量が前記プリントバッファ容量を超えないように前記記録ヘッドの1走査記録に用いる有効ノズル数を制御する制御工程とを有することを特徴とする記録制御方法。
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