JP2006095618A - 加工機械 - Google Patents
加工機械 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006095618A JP2006095618A JP2004282409A JP2004282409A JP2006095618A JP 2006095618 A JP2006095618 A JP 2006095618A JP 2004282409 A JP2004282409 A JP 2004282409A JP 2004282409 A JP2004282409 A JP 2004282409A JP 2006095618 A JP2006095618 A JP 2006095618A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- workpiece
- heat
- cooling
- heating
- work
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 238000003754 machining Methods 0.000 title abstract description 24
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 claims abstract description 112
- 238000001816 cooling Methods 0.000 claims abstract description 105
- 239000012530 fluid Substances 0.000 claims description 115
- 239000003507 refrigerant Substances 0.000 claims description 33
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 claims description 22
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 claims description 21
- 230000020169 heat generation Effects 0.000 claims description 20
- 239000002826 coolant Substances 0.000 claims description 11
- 230000009471 action Effects 0.000 abstract description 27
- 239000000463 material Substances 0.000 abstract description 15
- 238000000034 method Methods 0.000 description 24
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 13
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 13
- CURLTUGMZLYLDI-UHFFFAOYSA-N Carbon dioxide Chemical compound O=C=O CURLTUGMZLYLDI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 12
- 235000011089 carbon dioxide Nutrition 0.000 description 12
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 11
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 11
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 10
- 230000008859 change Effects 0.000 description 8
- 238000009833 condensation Methods 0.000 description 8
- 230000005494 condensation Effects 0.000 description 8
- IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N Atomic nitrogen Chemical compound N#N IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 230000008569 process Effects 0.000 description 6
- 230000017525 heat dissipation Effects 0.000 description 4
- 239000011810 insulating material Substances 0.000 description 4
- 239000000696 magnetic material Substances 0.000 description 4
- 239000004020 conductor Substances 0.000 description 3
- 230000000593 degrading effect Effects 0.000 description 3
- 230000005674 electromagnetic induction Effects 0.000 description 3
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 3
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 description 3
- 230000005855 radiation Effects 0.000 description 3
- 235000013611 frozen food Nutrition 0.000 description 2
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 2
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 2
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 2
- 238000003672 processing method Methods 0.000 description 2
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 2
- 238000005507 spraying Methods 0.000 description 2
- 230000005679 Peltier effect Effects 0.000 description 1
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 230000015556 catabolic process Effects 0.000 description 1
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 description 1
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 238000006731 degradation reaction Methods 0.000 description 1
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 1
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000004090 dissolution Methods 0.000 description 1
- 238000005553 drilling Methods 0.000 description 1
- 230000003631 expected effect Effects 0.000 description 1
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 230000000191 radiation effect Effects 0.000 description 1
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Auxiliary Devices For Machine Tools (AREA)
Abstract
【解決手段】ワークの加工を行う加工機械において、ワークを加熱する加熱手段とワークを冷却する冷却手段の少なくともどちらか一方を備える。例えば、ワークを加熱および冷却する加熱・冷却手段8は、ワーク保持手段3に内蔵されたペルチェ素子815を含む発熱・吸熱回路81によって構成される。ペルチェ素子815に直流電流を流して発熱現象および吸熱現象を生じさせ、これにより、ワークを加熱および冷却する。さらに、発熱・吸熱回路81から発生する余分な発熱作用および吸熱作用を緩和するために、放熱手段9を備える。
【選択図】 図6
Description
このような加工機械を用いてワークを加工するには、まず、ワークをワーク保持手段に固定し、その加工に適した工具を工具保持手段に取付ける。次に、工具を高速回転させながら、相対移動手段によってワーク保持手段と工具保持手段とを相対移動させる。このようにして、ワークを加工機械で加工することができる。
このため、従来の加工機械では、ワークが高硬度である場合に、工具に冷却剤を噴射させながら加工を行い工具の硬度低下を防止する方法や、加工時に発生した熱を熱電気変換素子によって吸収する方法(特許文献1参照)、また、ワークが常温で状態変化を伴う材質である場合に、作業室の室温を下げることよってワークの状態を維持する方法などの工夫が採られている。
特に、工具に冷却剤を噴射しながら加工を行う方法では、冷却剤が作業者の身体に噴射される危険性や、冷却剤によって作業部分の視界が悪くなるなどの加工作業の支障、さらに冷却剤を循環使用するための設備費等がかかるなどの問題がある。また、作業室の室温を下げる方法では、冷房装置など設備が大型化し、かつ、低温の中での作業となるので、加工作業以外のエネルギーや手間が必要となる。
このような構成によれば、IH加熱(電磁誘導加熱)により、ワークを加熱することができる。つまり、磁場発生手段によって磁場を発生させると、ワークが磁性体である場合、この磁場によってワーク内部に渦電流が発生し、渦電流のジュール熱によってワークが加熱される。
磁場発生手段から発生される磁場によってワークを加熱するので、ワーク保持手段が非磁性体の場合、ワーク保持手段が加熱されることはない。また、磁場の大きさを調節することによって、工具が加熱されにくい状態にすることができる。これより、作業を円滑、安全に行うことができ、さらに、熱による工具の変形を少なくできる。
よって、このような構成によれば、異なるペルチェ素子を接続したものを有する回路に直流電流を流すことによって、ペルチェ素子の接続部の一端側、他端側にそれぞれ発熱作用と吸熱作用を生じさせ、このペルチェ素子の吸熱作用によってワーク保持手段を冷却することができる。そして、冷却されたワーク保持手段とワークの接触面における熱伝達によって、ワークを冷却することができる。
熱伝達によってワークを冷却することから、ワーク保持手段の外部からワークを冷却するのに比べ作業を円滑、安全に行うことができる。さらに、これにより工具は冷却されにくいので、冷却による工具表面における結露の発生などを少なくできる。
よって、このような構成によれば、ワークを加熱する場合は、このペルチェ素子の発熱現象によってワーク保持手段を加熱することができ、ワークを冷却する場合は、このペルチェ素子の吸熱現象によってワーク保持手段を冷却することができる。加熱および冷却されたワーク保持手段とワークの接触面における熱伝達によって、ワークを温度調整することができる。
<第1実施形態>
図1に、第1実施形態の加工機械の斜視図、図2に、第1実施形態のワーク保持手段の模式断面図を示す。
第1実施形態の加工機械は、工具とワークを相対移動させながら、ワークを工具によって加工する機械であって、図1のように、工具とワークの相対移動を行う相対移動手段1と、工具を保持する工具保持手段2と、上面にワークを保持するワーク保持手段3と、ワーク保持手段3に内蔵されワークを加熱する加熱手段4と、相対移動手段1および工具保持手段2の駆動を制御する制御手段(図示省略)とを備える。
電気熱変換手段41は、発熱作用を行うヒータ411と、電源412と、ヒータの温度調整、つまり、電源412の電圧調整を行う制御装置413と、これら3つの部材を直列に連結する環状の導線414とから構成される回路である。
ヒータ411は、テーブル32の上縁部に、テーブル32のほぼ全面に広がって配置されている。
制御装置413は、外面に設置されたコンロトールパネルがテーブル32から露出しており、テーブル32の上面の温度に対応した電圧値をコントロールパネルによって入力することで、電源412の電圧を調節することができる。
断熱部材42は、ヒータ411の上面を除く全ての面を被覆している。
工具保持手段2の主軸22に形成されたチャック機構23に加工に適した工具を挟持させ、ワーク保持手段3のテーブル32の上面にワークを載置し、チャック片34によって固定する。
次に、加熱手段4の電気熱変換手段41の制御装置413に備えられたコントロールパネルを操作して回路に電圧を与える。すると、ヒータ411によって電気エネルギーが熱エネルギーに変換され、ヒータ411は、この熱エネルギーによってテーブル32の上縁部を加熱する。さらに、テーブル32の上縁部の熱伝達によってテーブル32の上面およびチャック片34の温度が上昇し、テーブル32の上面に固定されたワークが加熱される。このとき、ヒータ411の上面を除く全ての面を断熱部材42で被覆していることから、ヒータ411から発生される熱によって、テーブル側縁部および下縁部が加熱されることはない。テーブル32の上面の温度は、制御装置413によって電源412の電圧を制御することで調節し、また、図1のテーブル温度計測器33が表示する計測値によって確認することができる。
(1)ワークの材質に合わせてワークを加熱し、ワークの硬度を加工しやすい程度
にまで軟化させることができる。これにより、ワークの加工がしやすくなり、ワークの材質に合わせて最も効率的な加工を実現することができる。
(2)ワークを加熱してその温度を維持し、ワークの状態変化を抑えることができ
るので、ワークの品質を低下させることなく加工でき、かつ、加工作業が受ける時間の制約を軽減することができる。これにより、ワークの材質に合わせて最も効率的な加工を実現することができる。
縁部とワークとの接触面における熱伝達によってワークを加熱するので、ワーク保持手段3の外部からの加熱に比べ、作業を円滑、安全に行うことができる。
(4)ヒータ411がワーク保持手段3に内蔵され、加熱されたテーブル32の上
縁部とワークとの接触面における熱伝達によってワークを加熱するので、工具は加熱されにくく、熱による工具の切削性能の低下を少なくできる。
(5)加熱手段4に頻繁に交換しなければならない部材がないので、交換作業の手
間を省くことができる。
を調節できるから、ワークを適切な温度で維持することができる。
(7)ヒータ411の上面を除く全ての面を断熱部材42で被覆していることから
、ヒータ411から発生される熱によって、テーブル32の側縁部および下縁部が加熱されすぎることはなく、熱によるワーク保持手段の変形、損傷を比較的少なくできる。
図3に、第2実施形態のワーク保持手段の模式断面図を示す。
第2実施形態は、第1実施形態に対して、ワーク保持手段3および加熱手段5が異なる。
第2実施形態のワーク保持手段3は、非磁性体で構成されている点が第1実施形態のワーク保持手段3と異なる。
磁場発生手段51は、電流を通すことで磁場を発生する複数個のコイル511と、電源512と、磁場の大きさを調節、つまり、電源512の電圧の調節を行う制御装置513と、コイル511、電源512、および、制御装置513を直列に連結する環状の導線514とから構成された回路である。
複数個のコイル511は、テーブル32の上縁部に並んで配置されている。
制御装置513は、外面に設置されたコンロトールパネルがテーブル32から露出しており、テーブル32の上面の温度に対応した電圧値をコントロールパネルによって入力することで、電源512の電圧を調節することができる。
加熱手段5の磁場発生装置51を用いて、IH加熱(電磁誘導加熱)によりワークを加熱する。まず、磁場発生手段51の制御装置513に設置されたコントロールパネルを操作して、回路に電圧を与える。すると、コイル511に直流電流が流れ電磁誘導によりコイル周辺に磁場が発生する。テーブル32の上面に固定されたワークが磁性体である場合、磁力戦がワーク内部を通過することにより、ワーク内部に渦電流が発生し、この渦電流のジュール熱によってワークが加熱される。このとき、テーブル32は非磁性体であるので、テーブル32の内部に渦電流は発生せず、テーブル32は加熱されない。ワークの温度は、磁場の大きさを調節、つまり、制御装置413によって電源412の電圧を制御することで調節可能である。
(8)ワーク保持手段3が非磁性体であることから、磁場発生手段51から発生す
る磁場はワーク保持手段3を加熱しないので、作業を円滑、安全に行うことができる。
(9)磁場発生手段51から発生する磁場によってワークが加熱されるので、磁場
の大きさを調節することで、工具が加熱されにくく、熱による工具の性能低下を少なくできる。
(11)加熱手段5に頻繁に交換しなければならない部材がないので、交換作業の手間を省くことができる。
(12)制御装置513を用いて電源512の電圧、つまり、コイル511から発生される磁場の大きさを調節できるから、ワークを適切な温度に維持できる。
図4に、第3実施形態のワーク保持手段の模式断面図を示す。
第3実施形態は、第1実施形態に対して、加熱手段4が省略され、それに代わってワークを冷却する冷却手段6が付加されている点が異なる。
冷媒収納空間61は、テーブル32の上縁部に形成されており、側面にドライアイス62を投入するための冷媒投入口611を設けている。冷媒投入口611には、冷媒収納空間61を密閉できる冷媒投入扉612が備えられている。
断熱部材63は、冷媒収納空間61の上面を除く全ての面および冷媒投入扉612を被覆している。
冷却手段6の冷却収納空間61に備えられた冷却投入扉612を開き、冷却投入口611から冷媒収納空間61へドライアイス62を投入する。ドライアイス62は、なるべく冷媒収納空間61の床全体に配置されるようにし、冷却投入扉612を閉める。すると、ドライアイス62によって、冷媒収納空間61の内壁が冷却される。さらに、テーブル32の上縁部の熱伝導によってテーブル32の上縁部およびチャック片34の温度が低下し、テーブル32の上面に固定されたワークが冷却される。
(13)ワークの材質に合わせてワークを冷却し、ワークの硬度を加工しやすい程度まで硬化させることができる。これにより、ワークの加工がしやすくなり、ワークの材質に合わせて最も効率的な加工を実現することができる。
(14)ワークを冷却することで、ワークの温度を維持しその状態変化を抑えることができるので、ワークの品質を低下させることなく加工でき、かつ、加工作業が受ける時間の制約を軽減することができる。これにより、ワークの材質に合わせて最も効率的な加工を実現することができる。例えば、冷凍食品などを加工する場合でも、冷却によって冷凍状態のまま加工することができるため、加工がしやすくなり、かつ、溶解によって品質を悪化させることはない。
(16)冷媒収納空間61をワーク保持手段3に内蔵し、テーブル32の上縁部とワークとの接触面における熱伝達によってワークを冷却するので、工具は冷却されにくく、冷却による工具表面における結露の発生を少なくできる。
(17)冷却手段6が比較的単純な構造であるため、構造の簡素化を図ることができ、また、故障発生率を抑えることができる。
(19)冷媒収納空間61の上面を除く全ての面、および、冷媒投入扉612を断熱部材63で被覆していることから、冷媒収納空間61の内部の冷気がテーブル32の側縁部および下縁部に逃げることを少なくできる。また、テーブル32の側縁部および下縁部から冷媒収納空間61へ熱が侵入しにくくなるので、冷媒収納空間61の内部に収納されたドライアイス62の溶解を遅らせることができる。
図5に、第4実施形態のワーク保持手段の断面模式図を示す。
第4実施形態は、第1実施形態に対して、加熱手段4が省略され、それに代わってワークを加熱および冷却する加熱・冷却手段7が付加されている点が異なる。
流体収納空間71は、テーブル32の上縁部に内蔵され、一方側壁に、流体移動手段73に接続され温調流体72が流入する流入口711と、他方側壁に、流体移動手段73に接続され温調流体72が流出する流出口712とを備えている。
熱変換手段74は、内部に流入した温調流体72を加熱および冷却して、流体移動手段73のパイプ731に流出する。
温調流体72は、例えば水や油などが状態変化を生じにくい温度範囲で使用され、上記の構成により加熱・冷却手段7を循環する。
断熱部材75は、流体収納空間71の上面を除く全ての面を被覆しており、流体収納空間71に接続されている流体移動手段73のパイプ731を通す2つのパイプ孔(図示省略)を備えている。
まず、ワークを加熱させたい場合について説明する。加熱・冷却手段7のポンプ732を稼動させて温調流体72を循環させる。同時に、熱変換手段74も稼動させて熱変換手段の内部を通過する温調流体72を加熱する。すると、熱変換手段74を通過した温調流体72は高温となる。高温となった温調流体72は、パイプ731を通って流入口711から流体収納空間71へ流入する。
流体収納空間71の内壁に熱を与えたことにより、温度が低下した温調流体72は、流体収納空間71の流出口712からパイプ731へ流出する。よって、流体収納空間71を通過した温調流体72は低温となる。低温の温調流体72は、パイプ731を通って再び熱変換手段74に流入し加熱される。このような作用を伴いながら温調流体72が加熱・冷却手段7の内部を循環することで、ワークが加熱される。また、上面を除く流体収納空間71の全ての面を断熱部材75で被覆していることから、流体収納空間71の内壁に与えられた熱量によって、テーブル側縁部および下縁部が加熱されることはない。
テーブル32の上面の温度は、熱変換手段74によって温調流体72を温度調整することで調節し、また、図1のテーブル温度計測器33が表示する計測値によって確認することができる。
(20)温調流体72の温度調整によって、ワークの加熱および冷却の両方を行うことができる。
(21)流体収納空間71がワーク保持手段3に内蔵され、加熱および冷却されたテーブル32の上縁部とワークとの接触面における熱伝達によってワークを温度調整するので、ワーク保持手段3の外部からワークを温度調整するのに比べ、作業を円滑、安全に行うことができる。
(23)加熱・冷却手段7に、頻繁に交換しなければならない部材がないので、交換作業の手間を省くことができる。
(24)熱変換手段74を用いて温調流体72の温度、つまり、流体収納空間71からの発熱量を調節できるから、ワークを適切な温度に維持することができる。
(26)流体収納空間71の上面を除く全ての面を断熱部材75で被覆していることから、テーブル32の側縁部および下縁部と流体収納空間71との不必要な熱の交換を少なくできるので、流体収納空間71の内部の温度を維持することができる。
図6は、第5実施形態のワーク保持手段の断面模式図である。
第5実施形態は、第1実施形態に対して、加熱手段4が省略され、それに代わってワークを加熱および冷却する加熱・冷却手段8が付加されている点が異なる。
発熱・吸熱回路81は、テーブル32の上縁部に内蔵され、発熱および吸熱を行うペルチェ素子部811と、ペルチェ素子部811に直流電流を流す直流電源812と、直流電源812の電圧を調節する制御装置813と、ペルチェ素子部811、直流電源812および制御装置813を直列に連結した環状の導線814とによって構成された直流回路である。
ペルチェ素子部811は、テーブル32の上縁部に配置されており、並列した複数個のペルチェ素子815と、隣り合うペルチェ素子を接合する電極816とから構成される。
電極816は、電導性を持つ金属板であり、全てのペルチェ素子815が直列に接続されるように、隣り合うp型半導体およびn型半導体の上端面に架設された上方電極816Aと、隣り合うp型半導体およびn型半導体の下端面に架設された下方電極816Bとがある。これにより、p型半導体とn型半導体は、交互に直列接続される。
制御装置813は、外面に設置されたコンロトールパネルがテーブル32から露出しており、テーブル32の上面の温度に対応した電圧値をコントロールパネルから入力することで、直流電源812の電圧を調節することができる。
熱変換手段94は、内部に流入した温調流体92を加熱および冷却して、流体移動手段93へ流出する。ワークを加熱する場合、つまり、ペルチェ素子部811の下端側が吸熱現象を生じる場合には温調流体92を加熱し、ワークを冷却する場合、つまり、ペルチェ素子部811の下端側が発熱現象を生じる場合には温調流体92を冷却する。
温調流体91は、ある程度の高温または低温においても状態変化を生じない流体であり、上記の構成によって、放熱手段9の内部を循環する。
まず、ワークを加熱したい場合について説明する。ここで、ペルチェ素子815の並びは図6に示す通りとする。はじめに、加熱・冷却手段8の、発熱・吸熱回路81の制御装置813に設けられたコントロールパネルを操作して電源を入れ、発熱・吸熱回路81に矢印Aの方向へ直流電流を流す。同時に、放熱手段9のポンプ931および熱変換手段94を稼動させる。
テーブル32の上面の温度は、制御装置813によって直流電源812の電圧を制御することで調節し、また、図1のテーブル温度計測器33が表示する計測値によって確認することができる。
放熱手段9では、温調流体92が流体移動手段93によって循環している。発熱・吸熱回路81に直流電流を流すと同時に、熱変換手段94によって、熱変換手段94の内部を通過する温調流体92を加熱する。これにより、高温の温調流体92が貯水空間91に流入し、貯水空間91の内部の温度が上昇して内壁が加熱される。
このようにして、発熱・吸熱回路81によってワークを加熱することができ、放熱手段9によって、テーブル32の下縁部の温度変化をある程度まで抑止することができる。
ワークを冷却したい場合には、発熱・吸熱回路81にAとは反対方向に電流を流し、かつ、温調流体92を熱変換手段94によって冷却しながら放熱手段9の内部を循環させる。このときの発熱・吸熱回路81および放熱手段9の作用は、上記のワークを加熱したい場合のそれらと、加熱が冷却に変更される点が異なる。
(27)ペルチェ素子部811の発熱および吸熱現象によって、ワークの加熱および冷却の両方を行うことができる。
(28)ペルチェ素子部811がワーク保持手段3に内蔵され、加熱および冷却されたテーブル32の上縁部とワークとの接触面における熱伝達によってワークを温度調整するので、ワーク保持手段3の外部からワークを加熱および冷却するのに比べ、作業を円滑、安全に行うことができる。
(29)ペルチェ素子部811がワーク保持手段3に内蔵され、加熱・冷却されたテーブル32の上縁部とワークとの接触面における熱伝達によってワークを温度調整するので、工具は加熱および冷却されにくく、熱による工具の切削性能の低下や、冷却による工具表面における結露の発生などを少なくできる。
(31)制御装置813を用いて直流電源812の電圧、つまり、ペルチェ素子部811から発生される発熱量を調節できるから、ワークの温度を適切に維持することができる。
(32)直流電源812の直流電流の向きを変えることによって、ペルチェ素子部811の発熱部と吸熱部の位置が切り替わるので、ワークの加熱および冷却を瞬時に切り替えることができる。
(33)放熱手段9によって、ペルチェ素子部811の下端側における余分な発熱作用および吸熱作用を緩和することができるので、テーブル32の側縁部および下縁部が加熱および冷却されすぎることはなく、ワーク保持手段3の変形、損傷を比較的少なくできる。
第5実施形態の加工機械は、ワークの加熱および冷却を行えるものとしたが、ワークの冷却のみ行いたい場合は、ペルチェ素子部811を含む回路に適切な方向へ直流電流を流せばよい。
例えば、第1〜第5実施形態の加工機械は、相対移動手段1が駆動することにより、工具とワークの相対移動を行うとしたが、本発明は、ワーク保持手段3が駆動するタイプ、また、工具保持手段2およびワーク保持手段3のいずれも駆動するタイプの加工機械であっても適用することができる。
また、第1および第4実施形態では、断熱材42,75によってテーブル32の側縁部および下縁部の温度変化が少なくなるようにしたが、例えば、テーブル32の下縁部に放熱手段を設け、加熱手段4または加熱・冷却手段7から発生される余分な発熱および吸熱を緩和させてもよい。放熱手段には、温調流体を用いる方法、ファンの風によって熱を発散させる方法などが考えられる。
また、第1、第2、第4、第5実施形態では、ワークの温度調整を行うには、各温度調節手段(加熱手段4,5、加熱・冷却手段7,8)を操作するとしたが、本発明では、テーブル32の上面の設定温度を入力すると、テーブル32の上面がその設定温度で一定に保たれるように、各温度調節手段の制御を自動的に行う温度制御手段(図示省略)を付加しても良い。このような構成によれば、温度調整のために各温度調節手段を細かく操作する手間を省くことができる。
Claims (7)
- ワークを保持するワーク保持手段と、ワークを加工する工具を保持する工具保持手段と、前記ワーク保持手段および前記工具保持手段を相対移動させる相対移動手段とを有する加工機械において、
ワークを加熱する加熱手段およびワークを冷却する冷却手段の少なくともどちらか一方を備えたことを特徴とする加工機械。 - 請求項1に記載の加工機械において、
前記加熱手段を備え、
前記加熱手段は、前記ワーク保持手段に内蔵され、電気エネルギーを熱エネルギーに変換する電気熱変換手段によって構成されていることを特徴とする加工機械。 - 請求項1に記載の加工機械において、
前記加熱手段を備え、
前記加熱手段は、前記ワーク保持手段に内蔵された磁場発生手段によって構成されていることを特徴とする加工機械。 - 請求項1に記載の加工機械において、
前記冷却手段を備え、
前記冷却手段は、前記ワーク保持手段に形成された冷媒収納空間と、前記冷媒収納空間に収納される冷却用媒体とによって構成されていることを特徴とする加工機械。 - 請求項1に記載の加工機械において、
前記冷却手段を備え、
前記冷却手段は、前記ワーク保持手段に内蔵されたペルチェ素子を含む回路によって構成されていることを特徴とする加工機械。 - 請求項1に記載の加工機械において、
前記加熱手段と前記冷却手段とを備え、
前記加熱手段および前記冷却手段は、前記ワーク保持手段に形成された流体収納空間と、前記流体収納空間に収納される温調流体と、前記温調流体を前記流体収納空間に通して循環させる流体移動手段と、前記流体移動手段の途中に設けられ、前記温調流体を加熱および冷却する熱変換手段とによって構成されていることを特徴とする加工機械。 - 請求項1に記載の加工機械において、
前記加熱手段と前記冷却手段とを備え、
前記加熱手段および前記冷却手段は、前記ワーク保持手段に内蔵されたペルチェ素子を含む発熱・吸熱回路によって構成されていることを特徴とする加工機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004282409A JP4783000B2 (ja) | 2004-09-28 | 2004-09-28 | 加工機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004282409A JP4783000B2 (ja) | 2004-09-28 | 2004-09-28 | 加工機械 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006095618A true JP2006095618A (ja) | 2006-04-13 |
JP4783000B2 JP4783000B2 (ja) | 2011-09-28 |
Family
ID=36235921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004282409A Expired - Fee Related JP4783000B2 (ja) | 2004-09-28 | 2004-09-28 | 加工機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4783000B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010509084A (ja) * | 2006-11-13 | 2010-03-25 | ジェンセン、ロバート、エム. | ワークを等温で乾式機械加工するための装置、システム及び方法及び組付治具 |
JP2015199137A (ja) * | 2014-04-04 | 2015-11-12 | 株式会社 エマージー | 加工工具冷却装置及び加工方法 |
JP2018027588A (ja) * | 2016-08-17 | 2018-02-22 | 株式会社ディスコ | 研削装置のアイドリング方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59192401A (ja) * | 1983-04-11 | 1984-10-31 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 形状記憶効果を有するNiTi合金の切削加工方法 |
JPS6099502A (ja) * | 1983-10-14 | 1985-06-03 | ロツクウエル インターナシヨナル コーポレーシヨン | 電気加熱を使用した金属加工工具 |
JPS63288602A (ja) * | 1987-05-22 | 1988-11-25 | Nippon Plast Co Ltd | 成形品のバリ取装置 |
JPH0717193A (ja) * | 1993-06-30 | 1995-01-20 | Roland D G Kk | 彫刻機の制御装置 |
JP2002355727A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-10 | Daishowa Seiki Co Ltd | 焼き嵌め工具ホルダー |
JP2004066437A (ja) * | 2002-08-09 | 2004-03-04 | Makino Milling Mach Co Ltd | 熱変形を抑制可能な工作機械 |
-
2004
- 2004-09-28 JP JP2004282409A patent/JP4783000B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59192401A (ja) * | 1983-04-11 | 1984-10-31 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 形状記憶効果を有するNiTi合金の切削加工方法 |
JPS6099502A (ja) * | 1983-10-14 | 1985-06-03 | ロツクウエル インターナシヨナル コーポレーシヨン | 電気加熱を使用した金属加工工具 |
JPS63288602A (ja) * | 1987-05-22 | 1988-11-25 | Nippon Plast Co Ltd | 成形品のバリ取装置 |
JPH0717193A (ja) * | 1993-06-30 | 1995-01-20 | Roland D G Kk | 彫刻機の制御装置 |
JP2002355727A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-10 | Daishowa Seiki Co Ltd | 焼き嵌め工具ホルダー |
JP2004066437A (ja) * | 2002-08-09 | 2004-03-04 | Makino Milling Mach Co Ltd | 熱変形を抑制可能な工作機械 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010509084A (ja) * | 2006-11-13 | 2010-03-25 | ジェンセン、ロバート、エム. | ワークを等温で乾式機械加工するための装置、システム及び方法及び組付治具 |
JP2015199137A (ja) * | 2014-04-04 | 2015-11-12 | 株式会社 エマージー | 加工工具冷却装置及び加工方法 |
JP2018027588A (ja) * | 2016-08-17 | 2018-02-22 | 株式会社ディスコ | 研削装置のアイドリング方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4783000B2 (ja) | 2011-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN105415088B (zh) | 机床 | |
KR20150097426A (ko) | 작동 동안 열을 발생하는 기능성 구성요소를 갖는 기계 공구 | |
JP6178818B2 (ja) | 立旋盤 | |
JP4783000B2 (ja) | 加工機械 | |
JP2014500156A (ja) | 工作機械用誘導システム | |
JPH10230435A (ja) | 電子冷却素子を用いた加熱・冷却方法,その加熱・冷却装置,及び工作機械の姿勢制御装置 | |
JP2007336670A (ja) | 水冷式回転電気機械 | |
JP2008119797A (ja) | 平面研削装置 | |
JP2555331B2 (ja) | 精密加工装置 | |
JP2004042144A (ja) | 加工装置及び加工方法 | |
JP6307591B2 (ja) | 大気圧プラズマ発生装置 | |
JP2002103102A (ja) | 加工装置および加工方法 | |
JPH0350661B2 (ja) | ||
WO2001089751A1 (fr) | Machine a decharge electrique entrainee par un moteur lineaire | |
US11731200B2 (en) | Cooling device with processing head of a lamination molding apparatus | |
CN112639379B (zh) | 流体温度调节装置 | |
JP6401045B2 (ja) | ワーク加工機 | |
JP2005288591A (ja) | 移動用冷却装置及びこれを用いたワーク固定装置 | |
KR101676721B1 (ko) | 방열구조를 갖는 빔을 이용한 비접촉 가공장치 | |
CN108161603B (zh) | 磁场辅助平面磨削设备 | |
JP2719759B2 (ja) | 冷凍チャックおよびその冷却装置 | |
JP6698106B2 (ja) | 工作機械のクーラント装置 | |
JP3671214B2 (ja) | 工作機械の温度調節方法及び装置 | |
JP4568834B2 (ja) | 工作機械の温度調節方法及び装置 | |
JP4618673B2 (ja) | 工作機械 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070604 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20070809 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100416 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100601 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100728 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110329 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110525 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110705 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110708 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4783000 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |