JP2004066437A - 熱変形を抑制可能な工作機械 - Google Patents

熱変形を抑制可能な工作機械 Download PDF

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Noriyuki Kikuchi
菊地 則行
Suenari Ota
太田 季成
Mamoru Mukogasa
向笠 守
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Abstract

【課題】工場内の温度変化、温度分布の差又はベッドの案内面における発熱があっても、ベッド全体の温度分布を略均一に保ち、ベッド全体としての不均一な熱変形を抑制可能な工作機械を提供する。
【解決手段】工作機械11は、案内手段が設けられているベッド13と、案内手段に沿ってベッド13上を移動するテーブル21とを備える。ベッド13の内部全体に液体を循環可能に空洞部35を形成して、液体循環手段53によって空洞部35に液体を供給して循環させる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工具とワークとを相対移動させてワークを加工する工作機械に関し、特に工作機械の基台となるベッドの各部の温度を略均一に保ち熱変形を抑制する工作機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工作機械が設置される工場内には空調装置が備えられており、その空調装置を作動させてしばらくの間は、工場の室温が徐々に変化していき、最終的に所定温度に落ち着く。このように室温が変化しているときには、工場内の高い所と低い所の位置による温度差が生じやすい。また、空調装置の吹き出し口付近や工場の窓付近又は出入口に面した側とその反対側では室温に差が生じてしまう。さらに、この温度差の大きさや温度分布の差は時間とともに変化していく。
【0003】
このような工作機械の設置雰囲気の温度変化や温度分布の差により、工作機械のコラムやワークを取り付けるイケールの前後左右上下の各部で温度差が生じて、各部の温度が不均一となり、熱変形による倒れや反り等が発生し、加工精度の悪化を招く。したがって、加工精度向上のためには、コラムやイケールなどの熱変形に対する対策が要求される。
【0004】
さらに、近年、加工精度に対する要求が高度化していることから、コラムやイケールなど上下に長く熱変形の影響が顕著に現れる構造体だけでなく、ベッドやテーブルに対しても熱変形に対する対策が要求されるようになってきている。特に、ベッドやテーブルの場合、上面と下面との上下方向の高さの差が少ない一方で、テーブルがベッド上を案内手段に沿って頻繁に移動するため、ベッドとテーブルの間の案内面で熱が発生しやすいという特徴を有しており、案内面における発熱の影響でベッドやテーブルの案内面側が膨張し、案内手段の真直度を悪化させ得ることを考慮する必要がある。
【0005】
このような工作機械の各部の熱変形を抑制する従来技術には、以下のようなものがある。
【0006】
特公昭61−26453号公報は、コラム及びベッドの中空内部に加圧下で液体を充満することにより、コラム及びベッドの熱容量を大きくし、その熱的剛性を高めた電気加工装置を開示している。
【0007】
また、特開平2−88136号公報は、ベッド内部の上部及び両側部に空間部を設け、各空間部内に封入した冷却媒体を循環させ、ベッドのテーブル面のみならずテーブル面から伝熱を受けやすい部分での温度変動、ひいては熱歪みを抑制するようにした工作機械のベッドを開示している。
【0008】
さらに、特開平4−315534号公報は、ベースフレーム、柱フレーム及び上部フレームの各内部のそれぞれの内壁に密接するように水の収容ケースを設け、各収容ケースを連通させて水を循環させて、各部の温度を均一にし、熱変形による反り等の発生を防ぐようにした機械フレームを開示している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特公昭61−26453号公報に記載の電気加工装置は、単にベッドの熱容量を増加させるためにベッドの中空内部に液体を充満させたものであり、工場内の室温の変化、温度分布の差又はベッドの案内面における発熱によりベッドが受ける熱的影響を抑制することはできるが、ベッド全体の温度分布に不均一を生じさせ得ることに変わりはなく、ベッドに偏った熱変形を生じさせてしまう。
【0010】
また、特開平2−88136号公報に記載の工作機械のベッドは、ベッドの上部及び両側部に設けられた空間部内に液体を供給して循環させ、ベッド案内面に発生した熱を除去し、ベッド案内面の発熱がベッド全体に与える影響を抑制することができるものの、空間部が設けられていないベッド内部の中央には液体が充満していないため、ベッド全体としては熱容量があまり大きくならず、やはり工場の温度変化、温度分布の差又はベッドの案内面における発熱によりベッドに熱変形が生じやすい。
【0011】
同様に、特開平4−315534号公報に記載の機械フレームも、フレームの収容ケース内にのみ液体を供給して循環させ、収容ケースが設けられていないフレーム内部の中央には液体を供給、循環させていないため、フレーム全体としては熱容量があまり大きくならず、工場の温度変化、温度分布の差又は局所的な発熱によりフレームに熱変形が生じやすい。
【0012】
よって、本発明の目的は、上記従来技術に存する問題を解消して、工場内の温度変化、温度分布の差又は工作機械のベッドの案内面における発熱があっても、ベッド各部の温度を略均一に保つことができる熱変形を抑制可能な工作機械を提供することである。
【0013】
また、本発明の目的は、ベッド内部に供給して循環させる液体の循環方向を反転させ、ベッドが常に同じ温度勾配になるのを防止し、ベッド各部の温度を略均一に保つことができる熱変形を抑制可能な工作機械を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的に鑑み、工作機械のベッドの内部全体に形成された空洞部に液体を供給して循環させることにより、ベッドの温度を室温に追従させるのではなく、ベッド各部の温度を略均一に保ち、さらに発熱源である案内面の発熱をとるようにしたものである。
【0015】
すなわち本発明によれば、工具とワークとを相対移動させ前記ワークを加工する工作機械において、前記工作機械の基台となり、内部全体に液体を循環可能に形成された空洞部を有したベッドと、前記ベッドの空洞部に液体を供給して循環させる液体循環手段と、前記液体循環手段を起動、停止して液体の循環を制御する液体循環制御手段とを具備する熱変形を抑制可能な工作機械が提供される。
【0016】
前記ベッド上を移動するテーブルと、前記ベッド上を移動するコラムとをさらに具備し、前記ベッドは、前記テーブルが移動するフロントベッドと前記コラムが移動するリアベッドとで構成され、前記フロントベッド及びリアベッドは、その内部全体に液体を循環可能な空洞部が形成されるようにしてもよい。
【0017】
前記テーブルまたはコラムは、その内部全体に液体を循環可能な空洞部が形成されるようにしてもよい。
【0018】
前記液体循環制御手段は、前記液体循環手段を所定のタイミングで制御して液体の循環方向を反転させるようにしてもよい。
【0019】
本発明の工作機械においては、ベッド内部の空洞部全体に液体が充満しているので、ベッド全体の熱容量が大きくなり、この結果、ベッドの温度変動が抑制される。また、流体循環手段によりベッド内部の空洞部全体に液体が供給され空洞部内を循環しているので、例えば工場内の室温の温度変化や温度分布差があっても、ベッド各部の温度が均一化される。さらに、空洞部に液体を供給するポートと空洞部から液体を抜き出すポートとが案内手段の延びる方向に対向して設けられれば、液体が空洞部内において主として案内手段に沿って流通するようになるので、テーブルとベッドの案内手段の摺動に起因してベッド上で最も高温になりやすい案内面の熱が、循環する液体を介して、ベッド全体に拡散され、ベッド全体の温度分布が均一化される。
【0020】
こうして得られるベッド全体の温度分布の均一化により、ベッドの反りなどの不均一な熱変形が抑制され、ひいては工作機械によるワークの加工精度の向上が実現される。
【0021】
また、ベッド上の特定の位置付近に熱源又は冷却源などがあり、そこの温度のみが特に高い又は低い場合に、液体を一方向に循環させることで発生する液体の流通方向に沿った温度勾配は、液体循環手段により空洞部に供給する液体の流通方向を周期的に反転させるようにすれば、発生を回避できるようになる。
【0022】
さらに、大形の工作機械などでベッドが分割されている場合、分割されたベッドの内部全体にそれぞれ空洞部を形成して、分割されたベッドのそれぞれの部分に設けられた案内手段に沿って液体を流通させれば、同様に、分割されたベッドの各部分の不均一な熱変形を抑制することが可能となる。
【0023】
また、ベッドと同様に、テーブルやコラムにおいても、内部の空洞部に液体を充満させ、循環させることにより、不均一な熱変形の発生を抑制することができ、工作機械の加工精度を効果的に向上させることが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0025】
先ず、図1を参照して、本発明の熱変形を抑制可能な工作機械11の全体構成を説明する。なお、ここでは、横形マシニングセンタを一例に説明するが、本発明はこれに限定されず、立形マシニングセンタ、フライス盤、研削盤、旋盤、形彫放電加工機、ワイヤ放電加工機等の工作機械に適用可能である。
【0026】
本発明の工作機械11の一例である横形マシニングセンタは、基台となるベッド13と、ベッド13の後部に設けられたコラム15と、工具Tを装着する主軸17が回転可能に支持され、コラム15の前部でY軸方向(図1における上下方向)へ移動可能な主軸頭19と、ベッド13の前部に設けられ、ワークWが取り付けられるテーブル21とを備えている。コラム15は、門形コラム、ダブルコラム、シングルコラムなど如何なるタイプのコラムであってもよい。
【0027】
コラム15の内部には、剛性を維持しつつ軽量化を図るために、鋳抜き穴等により空洞部23が形成されており、この空洞部23には、さらに補強用のリブ25が設けられている。
【0028】
ベッド13は、接続部材27によって、フロントベッド13aと、リアベッド13bとが接続されている。フロントベッド13aの上面には、テーブル21のための案内手段として、互いに平行にX軸方向(図1の紙面と垂直方向)に延びる一対のX軸ガイドレール29が形成されており、テーブル21は、このX軸ガイドレール29を受容する一対のX軸ガイド溝31を案内手段として有しており、X軸ガイドレール29に沿ってX軸方向に移動することができる。また、リアベッド13bの上面には、コラム15のための案内手段として互い平行にZ軸方向(図1における左右方向)に延びる一対のZ軸ガイドレール33が形成されており、コラム15は、このZ軸ガイドレール33を受容する一対のZ軸ガイド溝(不図示)を案内手段として有しており、Z軸ガイドレール33に沿ってZ軸方向に移動することができる。
【0029】
なお、接続部材27にチップコンベアを内蔵してもよい。このチップコンベアは、工具TでワークWを加工することにより発生し落下する切屑を回収するために使用される。しかしながら、接続部材27として、単なる接続用ブロックなどを利用することも可能である。
【0030】
フロントベッド13a及びリアベッド13bの内部には、その全体にわたって、空洞部35、37が形成されている。さらに、フロントベッド13a、リアベッド13bの空洞部35、37内には、それぞれ、ベッドの上面と底面との間に延びる複数の補強用リブ39、41が格子状に設けられており、各リブ39、41に形成された複数の抜き穴43、45を介して、各リブ39、41によって区画された空間同士が連通するようになっている。なお、各リブ39、41及び抜き穴43、45は、後述するように、空洞部35、37内に充満した液体が、空洞部35、37内でベッド13a、13bの上面、すなわち案内手段が設けられている面に隣接する領域をX軸ガイドレール29又はZ軸ガイドレール33の下方に沿って流通できるように構成されている。例えば、各リブ39、41は、図1に示されているように、X軸ガイドレール29又はZ軸ガイドレール33の真下から側方に偏倚した位置に設けられ、各リブ39、41に設けられた抜き穴43、45は各ベッド13a、13bの上面の近傍及び底面の近傍に設けられていることが好ましい。
【0031】
フロントベッド13a及びリアベッド13bと同様に、テーブル21の内部にも、その全体にわたって、空洞部47が形成されている。そして、このテーブル21の空洞部47内には、テーブル21の上面と底面との間に延びる複数の補強用リブ49が格子状に設けられており、各リブ49に形成された複数の抜き穴51を介して、各リブ49によって区画された空間同士が連通するようになっている。ここでも、各リブ49及び抜き穴51は、テーブル21の空洞部47内に充満した液体が、空洞部47内でテーブル21の底面、すなわちX軸ガイド溝31が形成されている面に隣接する領域をX軸ガイド溝31の上方に沿って流通できるように構成されている。
【0032】
フロントベッド13a、リアベッド13b及びテーブル21の内部全体にこのようにして形成された空洞部35、37、47には、液体が充満させられている。この液体としては、各空洞部35,37、47の表面又はリブ39、41、49の表面の腐食を防止するように防錆処理された水又は油を用いることが好ましい。
【0033】
このように、フロントベッド13a、リアベッド13b及びテーブル21の内部全体に形成された各空洞部35、37、47に液体を充満させることにより、熱容量を増加させることができ、例えば工場内の温度等の周囲環境温度の変化やガイドレール29、33のような案内手段の発熱等の影響を受け難くくし、熱変形を抑制することが可能となる。
【0034】
さらに、本発明の工作機械11は、フロントベッド13aの空洞部35、リアベッド13bの空洞部37及びテーブル21の空洞部47に液体を供給して循環させる液体循環手段53と、液体循環手段53の動作を制御する液体循環制御手段55と、NCプログラムに従ってコラム15、テーブル21及び主軸頭19などを移動させ、液体循環制御手段55に指令を与えるNC装置57と、液体循環手段53に時間の情報を送出するタイマ59とを備えており、フロントベッド13aの空洞部35、リアベッド13bの空洞部37及びテーブル21の空洞部47内の液体を循環させ、その循環を制御できるようになっている。
【0035】
液体循環手段53としては例えば循環ポンプが使用され、液体循環手段53とフロントベッド13a、リアベッド13b及びテーブル21の各空洞部35、37、47は配管61a、61b、61c、61dを介して接続され、1つの循環路を形成している。詳細には、図1〜3に示されているように、リアベッド13bの空洞部37には、Z軸ガイドレール33の延びる方向に対向して開口するポート63が設けられ、フロントベッド13aの空洞部35には、X軸ガイドレール29の延びる方向に対向して開口するポート65が設けられ、テーブル21の空洞部47には、X軸ガイド溝31の延びる方向に対向して開口するポート67が設けられている。そして、液体循環手段53とリアベッド13bの空洞部37の対向するポート63の一方との間、リアベッド13bの空洞部37の対向するポート63の他方とフロントベッド13aの空洞部35の対向するポート65の一方との間、フロントベッド13aの空洞部35の対向するポート65の他方とテーブル21の空洞部47の対向するポート67の一方との間、テーブル21の空洞部47の対向するポート67の他方と液体循環手段53との間は、配管61a、61b、61c、61dを介して相互に接続されており、1つの閉じた循環路を形成している。
【0036】
なお、フロントベッド13a、リアベッド13bは常時静止しているので、液体循環手段53とリアベッド13bとの間を接続する配管61a、リアベッド13bとフロントベッド13aとの間を接続する配管61bは、剛性管とすることができる。一方、テーブル21はフロントベッド13a上を移動するので、フロントベッド13aとテーブル21との間を接続する配管61c、テーブル21と液体循環手段53との間を接続する配管61dは、ゴム製チューブなど可撓性管とする必要がある。
【0037】
また、循環路上に、予備の液体を貯留するためのリザーバタンク69を設けることも可能である。リザーバタンク69を設けることにより、循環中に蒸発などで損失した液体を適宜補充することが可能となる。なお、リザーバタンク69は、液体循環手段53の下流側又は上流側の何れに配置してもよい。
【0038】
さらに、図2においては、液体循環手段53とリアベッド13bとの間、リアベッド13bとフロントベッド13aとの間、フロントベッド13aとテーブル21との間、テーブル21と液体循環手段53との間がそれぞれ基本的に1つの配管61a、61b、61c、61dで接続されており、リアベッド13b、フロントベッド13a、テーブル21といった各要素の前で複数の配管に分岐し、それらの後で複数の配管が合流するようになっている。しかしながら、リアベッド13b、フロントベッド13a、テーブル21といった各要素の前後で分岐、合流をさせず、液体循環手段53に複数の配管を接続し、フロントベッド13a、リアベッド13b、テーブル21の間を相互に複数の配管で接続するようにしてもよい。
【0039】
以上のような構成をとることにより、液体循環制御手段55が液体循環手段53を作動させたときに、液体が、液体循環手段53から、配管61a、61b、61c、61dを介して、リアベッド13bの空洞部37、フロントベッド13aの空洞部35、テーブル21の空洞部47を順に通って液体循環手段53へと循環するようになる。
【0040】
こうして循環路内で液体を循環させることにより、リアベッド13bの空洞部37、フロントベッド13aの空洞部35及びテーブル21の空洞部47内を液体が循環、流通するので、リアベッド13b、フロントベッド13a及びテーブル21内の各部の温度が均一化されると同時に、リアベッド13b、フロントベッド13a及びテーブル21の相互間の温度も均一化され得る。したがって、リアベッド13b、フロントベッド13a及びテーブル21における不均一な温度分布に起因した反りなどの発生を抑制することが可能となる。
【0041】
次に、図3を参照して、フロントベッド13aの空洞部35及びテーブル21の空洞部47内での液体の流通について説明する。
【0042】
上述したように、フロントベッド13aの空洞部35及びテーブル21の空洞部47内には、格子状に複数の補強用リブ39、49が設けられており、これら補強用リブ39、49により仕切られた空間は、補強用リブ39、49に形成された抜き穴45、51を介して連通するようになっている。
【0043】
ところで、フロントベッド13aやテーブル21には、その一面の広い範囲に案内手段としてのX軸ガイドレール29又はX軸ガイド溝31が設けられており、X軸ガイドレール29に沿ってテーブル21が移動することによって生じた熱が、X軸ガイドレール29やX軸ガイド溝31を伝ってフロントベッド13aやテーブル21に伝導し、局所的に温度を上昇させる傾向がある。
【0044】
そこで、本発明の工作機械11では、フロントベッド13aやテーブル21において案内手段が設けられている面の熱を積極的にとるべく、空洞部35、47内で液体が主として案内手段が設けられている面に隣接する領域を案内手段に沿って流通するようにさせている。
【0045】
図3に示されている実施形態では、フロントベッド13aにおいて、X軸ガイドレール29の下方で且つX軸ガイドレール29が設けられている面(以下、X軸ガイドレール29の設置面と記載する)の近傍に、X軸ガイドレール29の延びる方向に対向するポート65を設けている。さらに、補強用リブ39により区画された空間同士を連通させるために補強用リブ39に形成された抜き穴45も、補強用リブ39のY軸方向中央ではなく、X軸ガイドレール29の設置面側及びその反対側の底面側に形成し、液体がX軸ガイドレール29の設置面に沿って流通しやすくしている。
【0046】
なお、液体は、上述したように、主としてX軸ガイドレール29の設置面の隣接領域を流通するが、抜き穴は45十分な大きさではないので、その一部は、底面側に流動して補強用リブ39の底面側の抜き穴45を通ってフロントベッド13aの底面に沿ってX軸ガイドレール29の延びる方向に流通したり、抜き穴45を通ってX軸ガイドレール29と略垂直な方向に流通したりする。したがって、X軸ガイドレール29の設置面付近のみならず、フロントベッド13aの空洞部35内全体を流通、循環し、温度分布を均一化させる。
【0047】
液体がフロントベッド13aの上面近傍以外の領域も十分に流通することを確実にするために、底面近傍や上下方向中央付近に別にポートを設けるようにしてもよい。
【0048】
テーブル21においても、X軸ガイド溝31の上方で且つX軸ガイド溝31が形成されている面(以下、X軸ガイド溝31の形成面と記載する)の近傍に、X軸ガイド溝31の延びる方向に対向するポート67が設けられ、補強用リブ49により区画された空間同士を連通させるために補強用リブ49に形成された抜き穴51も、X軸ガイド溝31の形成面側に形成されていることが好ましい。しかしながら、テーブル21はフロントベッド13aと比較して厚さが薄いので、図3に示されているように、ポート67及び抜き穴51を空洞部47のY軸方向ほぼ中央に設けても、テーブル21においてX軸ガイド溝31の形成面の近傍を十分な量の液体が流通し得る。
【0049】
ここでは、図3を参照して、フロントベッド13aの空洞部35及びテーブル21の空洞部47内での液体の流通について説明したが、リアベッド13bの空洞部37内での液体の流通もフロントベッド13aと同様となる。この場合には、Z軸ガイドレール33の下方で且つZ軸ガイドレール33が設けられている面(以下、Z軸ガイドレール33の設置面と記載する)の近傍に、Z軸ガイドレール33の延びる方向に対向するポート63を設け、補強用リブ41により区画された空間同士を連通させるために補強用リブ41に形成された抜き穴45も、Z軸ガイドレール33の設置面側及びその反対側の底面側に形成すればよい。また、付加的なポートを底面近傍に設けてもよい。
【0050】
次に、図4を参照して、液体循環制御手段55による液体循環手段53の制御方法を説明する。
【0051】
最初に、工場内の室温が冷えている時期の早朝に工場内の空調装置をONしたときの液体循環手段53の制御方法について述べる。
【0052】
まず、空調装置をONすると、室温が上昇しある温度に漸近する。図4において“A”で示す部分は室温の温度変化の度合いが高い遷移期間を示し、“B”で示す部分は温度変化が小さくなる平衡期間を示している。遷移期間Aでは、例えば1、2時間継続して、工場内の高所と低所との間で温度差を生じている期間であり、この室温の温度分布の差によりリアベッド13b、フロントベッド13a、テーブル21の上方部分と下方部分との間で温度差が生じる。また、空調機を作動させると、工場の天井から調温された空気が吹き出し、リアベッド13b、フロントベッド13a、テーブル21の上方部分付近に温度差が生じることがある。
【0053】
このとき、本実施形態では、液体循環制御手段55が、液体循環手段53を連続的に作動させ、リアベッド13b、フロントベッド13a、テーブル21といった各要素の各空洞部37、35、47内の液体を循環させることにより、各要素の全体の温度が略均一になるようにする。ここで、液体循環手段53の起動/停止の時間は予め実験的に求めることができ、それらに基づいて液体循環制御手段55が液体循環手段53の制御を行うようにできる。
【0054】
平衡期間Bでは、工場内の室温が安定し、温度分布の差が小さくなる。したがって、リアベッド13b、フロントベッド13a、テーブル21の上方部分と下方部分との間で温度差がほとんどなくなるので、液体循環手段53を間欠的、例えば、20分に一回10分間作動させるようにすることができる。
【0055】
さらに、テーブル21へのワークWの着脱作業や昼休み等の機械休止時間中は、機械主要部の電源スイッチがOFFにされている。この場合も液体循環手段53をより間欠的に、例えば1時間に一回10分間作動させ、各要素の空洞部37、35、47に液体を供給、循環させて、各要素の各部の温度を略均一にしている。これにより、加工再開時に各要素の各部の温度差をなくしておくことが可能となる。
【0056】
一方、工作機械11の加工を開始すると、コラム15とリアベッド13bとの間、テーブル21とフロントベッド13aとの間で、案内手段であるZ軸ガイドレール33やX軸ガイドレール29に沿った相対運動が行われて、案内手段に発熱が生じ、案内手段の設置面の温度は他の部分と比較して急激に上昇する。このとき、液体循環制御手段55は、液体循環手段53を連続的に作動させ、案内手段の急激な温度上昇に対してリアベッド13b、フロントベッド13a、テーブル21の各部の温度差の拡大を抑制し、迅速な均一化を図る。また、加工が継続して行われ、案内手段の設置面と他の部分との温度差が小さくなったときには。上述したように、液体循環手段53を間欠的に作動させるようにすればよい。
【0057】
さらに、液体循環制御手段55は、NC装置57からのNCプログラムによる加工指令に基づくコラム15やテーブル21の送り速度や送り動作の頻度に応じて、液体循環手段53の液体送出量の増減や作動のオン/オフの制御を行うようにすることもできる。
【0058】
このようにして、リアベッド13b、フロントベッド13a、テーブル21の各要素の各部の温度差をなくし、温度の均一化を図ることにより、本発明の工作機械11は、不均一な温度分布による反り等の熱変形の発生を抑制し、高精度なワークの加工を可能とさせる。
【0059】
なお、液体を一方向に循環させ続けると、他の部分よりも高温又は低温の部分すなわち、熱源又は冷却源部分をピークとして液体流通方向に特定の温度勾配が生じ、温度分布が均一とならないことがある。これを回避させるために、液体循環制御手段55は、周期的に、液体循環手段53の液体送出方向を反転させることが好ましい。
【0060】
以上、図1〜図4を参照して、本発明の熱変形を抑制可能な工作機械11を説明したが、本発明は図1〜図4に記載されている実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、液体循環手段53、リアベッド13bの空洞部37、フロントベッド13aの空洞部35及びテーブル21の空洞部47及び各配管61a、61b、61c、61dにより1つの循環路を形成し、1つの液体循環手段53を用いて、リアベッド13b、フロントベッド13a及びテーブル21の各空洞部37、35、47に液体を循環させるようにしている。しかしながら、リアベッド13b、フロントベッド13a及びテーブル21の各々に対してそれぞれ1つの液体循環手段53を設け、各構成要素の空洞部37、35、47毎に独立して液体を循環させるようにしてもよい。さらに、上記要素に加えて、コラム15内の空洞部23に液体を充満させ、同様に液体を循環させるようにしてもよい。また、液体循環制御手段55が循環する液体の温度を監視し、液体温度の変化に基づいて液体循環手段53の作動を制御するようにしてもよい。温度制御された液体を空洞部35、37、47に供給して循環させるようにしてもよい。
【0061】
本発明は、フロントベッドとリアベッドに分かれていない通常の1つのベッドを有した工作機械に適用することももちろん可能である。
【0062】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、ベッドの内部全体に形成された空洞部に液体を充満させ、充満している液体を空洞部内で循環させることにより、ベッドの各部の温度の均一化が可能となる。さらに、ベッドで一番の発熱源となり得る案内手段に沿って重点的に液体を流通させることにより、ベッドの温度分布の一層の均一化を図ることができる。そして、このようなベッドの温度の均一化により、ベッドの不均一な熱変形を抑制することが可能となり、工作機械の加工精度の向上を図ることが可能となる。
【0063】
さらに、テーブルやコラムの内部全体に空洞部を形成し、空洞部内に液体を供給して循環させるようにすれば、テーブルやコラムの各部の温度の均一化が図れ、なお一層の加工精度の向上が望める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱変形を抑制可能な工作機械を示す一部分を断面にした側面図及び構成ブロック図である。
【図2】図1に示されている工作機械のリアベッドの空洞部、フロントベッドの空洞部及びテーブルの空洞部に液体を供給、循環させる配管及び液体の流れを示している線図である。
【図3】図1に示されている工作機械のリアベッド及びテーブルの空洞部内の構造及び液体の流れを示している側断面図である。
【図4】工場内の室温の温度変化と液体循環手段の作動状態との関係を示す線図である。
【符号の説明】
11…工作機械
13…ベッド
13a…フロントベッド
13b…リアベッド
15…コラム
21…テーブル
23…空洞部
35…空洞部
37…空洞部
47…空洞部
53…液体循環手段
55…液体循環制御手段
T…工具
W…ワーク

Claims (4)

  1. 工具とワークとを相対移動させ前記ワークを加工する工作機械において、
    前記工作機械の基台となり、内部全体に液体を循環可能に形成された空洞部を有したベッドと、
    前記ベッドの空洞部に液体を供給して循環させる液体循環手段と、
    前記液体循環手段を起動、停止して液体の循環を制御する液体循環制御手段と、
    を具備することを特徴とした熱変形を抑制可能な工作機械。
  2. 前記ベッド上を移動するテーブルと、前記ベッド上を移動するコラムとをさらに具備し、
    前記ベッドは、前記テーブルが移動するフロントベッドと前記コラムが移動するリアベッドとで構成され、前記フロントベッド及びリアベッドは、その内部全体に液体を循環可能な空洞部が形成される請求項1に記載の熱変形を抑制可能な工作機械。
  3. 前記テーブルまたはコラムは、その内部全体に液体を循環可能な空洞部が形成される請求項2に記載の熱変形を抑制可能な工作機械。
  4. 前記液体循環制御手段は、前記液体循環手段を所定のタイミングで制御して液体の循環方向を反転させる請求項1から3のいずれか1項に記載の熱変形を抑制可能な工作機械。
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