JP2006094991A - 自動車シートのリクライニング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 円形の偏心空間を移動する楔の突起部が軸受筒の外周面と摺動することから、突起部が摩耗する。
【解決手段】 楔5の内周面に軸受筒1dの外周面1eと摺動する摺動部5bを設け、該摺動部5bの円周方向での両側が軸受筒1dの外周面1eと接触するのを回避する逃げ部を設けることにより、楔5が軸受筒1dの外周面1eと第2歯車内周面との間に食い込むのを防止し、前記摺動部5bを、軸受筒1dの外周面1eに面接触可能とする接触面に形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車シートのリクライニング装置に関し、楔部材の内周面に形成されて軸受筒の外周面と摺動する摺動部を、軸受筒の外周面と面接触可能な接触面で形成することにより、摩耗に対する楔部材の耐久性を向上させたものである。
自動車シートのリクライニング装置におけるバックシートの角度調整機構には、差動伝動機構が採用され、電動により高い減速比でバックシートを回動させるようになっている。
このように差動伝動機構を採用した従来の自動車シートのリクライニング装置としては、特許文献1のものがある。これは、シートクッションとシートバックとのいずれか一方に結合されて内歯歯車を有するブラケットAと、他方に結合されて前記内歯歯車よりも歯数が少ない外歯歯車を有するブラケットBと、前記ブラケットAに形成され前記内歯歯車と同心の軸受輪外周面と、前記ブラケットBに形成され前記外歯歯車と同心の内周面との間の偏心空域に、重ねて挟み込まれた一対のくさび板と、該一対のくさび板を円周方向の相互に離反する方向へ付勢するばね杆と、前記偏心空域に挿入され前記一対のくさび板の全体を円周方向に沿って押圧して旋回させることにより、前記内歯歯車に対して前記外歯歯車が噛み合う噛合部を円周に沿って移動させ、前記ブラケットAに対して相対的に前記ブラケットBを前記噛合部の旋回方向とは反対方向へ減速して回転させることになる作動片部とを設け、軸受輪外周面にくさび板の内周面が面接触するとくさび板が食い込んで抜けなくなることから、くさび板の内周面に軸受輪外周面と線接触して摺動する突起部を設けている。
特開2004−33401号公報 特表2003−507101号公報
ところが、突起部と軸受輪外周面との接触部が線接触であって接触面積が小さいため、バックシートの角度を変更中にバックシートに体重が掛かっていたりすると単位面積あたりの荷重が大きく、くさび板が偏心空域に沿って円を描いて移動すると、軸受輪外周面との摺動により突起部が摩耗し易い。摩耗するとくさび板の幅寸法が小さくなって食い込み易くなり、くさび板の円滑な移動が妨げられる。その結果、リクライニング装置の操作性が悪くなる。また、くさび板が作動片部に当接するとくさび板が機能しなくなり、軸受輪とくさび板とブラケットBとの間に隙間が生じ、内歯歯車と外歯歯車との間のバックラッシュを除去する効果がなくなるため、シートバックにガタ付きを生じる。
一方、引用文献2のように、突起部が軸受輪外周面と摺動しないように、軸受輪とくさびとの間に、くさびと一体となって回転する連行体リングを設けて突起部の摩耗を低減する手段もあるが、部品点数が増えることで寸法のバラツキ要因が増える。また、厚さの小さいリング部品を用いるため、強度の確保が困難であり、更に精度良く製造することも困難である。
そこで本発明は、連行体リングを用いることなく上記の課題を解決した自動車シートのリクライニング装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、シートクッションと該シートクッションに対して下端が回動自在に設けられたシートバックとのいずれか一方に結合されて内歯歯車を有する第1部材と、他方に結合されて前記内歯歯車よりも歯数が少ない外歯歯車を有する第2部材と、前記内歯歯車と前記外歯歯車とを噛み合わせることにより、前記第1部材に形成され前記内歯歯車と同心の軸受筒の外周面と、前記第2部材に形成され前記外歯歯車と同心の内周面との間に形成される円形の偏心空間に配置された一対の楔部材と、該一対の楔部材を円周方向の相互に離反する方向へ付勢する付勢手段と、前記偏心空間に挿入され前記一対の楔部材を円周方向に沿って押圧して回動させることにより、前記内歯歯車に対して前記外歯歯車が噛み合う噛合部を円周に沿って移動させ、前記第1部材に対して前記第2部材を前記噛合部の旋回方向とは反対方向へ減速して相対的に回転させる入力部材とを設け、前記楔部材の内周面に前記軸受筒の外周面と摺動する摺動部を設け、該摺動部の円周方向での両側が前記軸受筒の外周面と接触するのを回避する逃げ部を設けた自動車シートのリクライニング装置において、前記摺動部を、前記軸受筒の外周面に対して面接触可能な接触面としたことを特徴とする。
この発明によれば、楔部材が、該楔部材の内周面を軸受筒の外周面に対して摺動しながら偏心空間を移動する際に、軸受筒の外周面と摺動する摺動部が面接触可能な円弧面で形成されていることから、単位面積あたりの荷重が小さく、そのために摺動部の摩耗による厚さの減少が少なく、楔部材の耐久性が向上する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の自動車シートのリクライニング装置において、前記楔部材の外周面を前記第2部材の内周面の半径寸法と対応する半径寸法の円弧で形成する一方、該円弧の中心である外周面中心に対して第1偏心した前記軸受筒の外周面の中心を基準点とし、該基準点を第1中心とし前記軸受筒の外周面の半径寸法と対応する第1半径寸法の第1円弧面を前記接触面とし、前記夫々の逃げ部を、前記基準点に対して互いに反対方向へ第2偏心,第3偏心した第2中心,第3中心を中心とし、前記第1半径寸法よりも僅かに大きい第2半径寸法,第3半径寸法の第2円弧面,第3円弧面により形成したことを特徴とする。
この発明によれば、楔部材は、その内周面に形成された摺動部である第1円弧面が軸受筒の外周面である円弧面と面接触可能である一方、第2円弧面,第3円弧面は軸受筒の外周面に接触することはない。
請求項3に係る発明は、シートクッションと該シートクッションに対して下端が回動自在に設けられたシートバックとのいずれか一方に結合されて内歯歯車を有する第1部材と、他方に結合されて前記内歯歯車よりも歯数が少ない外歯歯車を有する第2部材と、前記内歯歯車と前記外歯歯車とを噛み合わせることにより、前記第1部材に形成され前記内歯歯車と同心の軸受筒の外周面と、前記第2部材に形成され前記外歯歯車と同心の内周面との間に形成される円形の偏心空間に配置された一対の楔部材と、該一対の楔部材を円周方向の相互に離反する方向へ付勢する付勢手段と、前記偏心空間に挿入され前記一対の楔部材を円周方向に沿って押圧して回動させることにより、前記内歯歯車に対して前記外歯歯車が噛み合う噛合部を円周に沿って移動させ、前記第1部材に対して前記第2部材を前記噛合部の旋回方向とは反対方向へ減速して相対的に回転させる入力部材とを設け、前記楔部材の内周面に前記軸受筒の外周面と摺動する摺動部を設け、該摺動部の円周方向での両側が前記軸受筒の外周面と接触するのを回避する逃げ部を設けた自動車シートのリクライニング装置において、前記楔部材の外周面を前記第2部材の内周面の半径寸法と対応する半径寸法の円弧で形成する一方、該円弧の中心である外周面中心に対して第1偏心した前記軸受筒の外周面の中心を基準点とし、該基準点よりも前記外周面中心側へ僅かに第4偏心させて第1中心を設け、該第1中心を中心とし前記軸受筒の外周面の半径寸法と対応する第1半径寸法の第1円弧面を設け、該第1円弧面の中心角がほぼ1〜10度の範囲を前記摺動部とし、前記夫々の逃げ部を、前記基準点に対して互いに反対方向へ第2偏心,第3偏心した第2中心,第3中心を中心とし、前記第1半径寸法よりも僅かに大きい第2半径寸法,第3半径寸法の第2円弧面,第3円弧面により形成したことを特徴とする。
この発明によれば、楔部材の摺動部である第1円弧面が軸受筒の外周面に対してほぼ面接触することから、摺動部の摩耗が少ない。また、第1円弧面の中心である第1中心を、軸受筒の外周面の中心である基準点よりも楔部材の外周面の中心である外周面中心側へ僅かに第4偏心させたので、食い込みが未然に防止される。更に、摺動部の円弧面を中心角で1〜10度の範囲とすることで、摺動部の摩耗の減少と食い込みの防止とをバランスよく成立させることができる。
本発明に係る自動車シートのリクライニング装置によれば、楔部材が、該楔部材の内周面を軸受筒の外周面に摺動させながら偏心空間を移動する際に、軸受筒の外周面と摺動する摺動部が僅かな範囲で面接触可能であることから、単位面積当りの荷重が小さく摺動部の摩耗が少なくなり、楔部材の耐久性が向上する。
一方、第1円弧面の中心である第1中心を、軸受筒の外周面の中心である基準点よりも楔部材の外周面の中心である外周面中心側へ僅かに偏心させているので、楔部材の食い込みを未然に防止することができ、シートバックの作動性を向上させることができる。
以下、本発明による自動車シートのリクライニング装置の実施の形態を説明する。リクライニング装置は、シートクッションに設けたブラケットと、シートバックに設けたブラケットとの間に介装された差動伝動機構によりシートクッションに対するシートバックの傾斜角度を調整するようになっている。
リクライニング装置の構成図と分解斜視図とを図6,図7に示す。リクライニング装置は、シートクッションの図示しないブラケットに結合された第1歯車体(第1部材)1と、前記シートクッションに対して下端が回動自在に設けられたシートバックの図示しないブラケットに結合された第2歯車体(第2部材)2と、図示しないモータによって回転駆動される駆動ブッシュ(入力部材)3とを備えており、駆動ブッシュ3からいずれかの方向への回転運動が与えられると、第1歯車体1に対して第2歯車体2が駆動ブッシュ3の回転方向とは反対方向へ高い減速比で回転するようになっている。
第1歯車体1における第2歯車体2との対向面には円形の凹部1aが形成されており、該凹部1aの内周面には内歯1bが形成され、内歯歯車1cを構成している。一方、第2歯車体2における第1歯車体1との対向面には、図7のように円形の凹部2aが形成されており、該凹部2aの内部には外歯2bを有する外歯歯車2cが嵌合されている。即ち、図7に示すように凹部2aの内周面には円周方向へ間欠的に内歯2dが形成されており、該内歯2dに外歯歯車2cを嵌合することにより、第2歯車体2と外歯歯車2cとが一体化されている。図6(b)に示すように、外歯歯車2cは、その軸方向での右側が内歯2dと噛み合い、左側が内歯歯車1cと噛み合うように設定されている。
図8に示すように、内歯歯車1cにおける内歯1bの数が例えば34であるのに対し、外歯歯車2cにおける外歯2bの数は33となって、外歯2bの数が内歯1bの数よりもひとつだけ少なくなっている。そして、外歯2bの数が少ないために、内歯1bの中心Bと外歯2bの中心Aとは偏心している。
図8に示すように、前記内歯歯車1cに対して前記外歯歯車2cが噛み合う噛合部Hを円周に沿って移動させるための機構が設けられている。前記第1歯車体1には、前記内歯歯車1cと同心の軸受筒1dが形成される一方、前記外歯歯車2cには外歯歯車2cと同心の内周面2eが形成されている。軸受筒1dの外周面1eと外歯歯車2cの内周面2eとの間に円形の偏心空間4が形成されている。そして、偏心空間4に一対の楔(楔部材)5が配置されており、一対の楔5が偏心空間4内を円周方向に沿って移動することにより、外歯歯車2cの中心Aが軸受筒1dの中心Bを中心として揺動し、円周方向において一対の楔5と対応する部分が前記内歯歯車1cへ押圧されて噛み合いが生じることから、この噛み合いが隣の歯に移行していく。つまり、一対の楔5が位置する側に噛合部Hができ、この噛合部Hが円に沿って移動することになる。
なお、内歯歯車1cの中心Bと外歯歯車2cの中心Aとを結ぶ直線Lの上に位置する楔5側の外歯2bが対応する内歯1bに最も深く入り込んでいるが、実際に内歯1bと外歯2bとが噛み合う(当接している)歯は、直線L上の外歯2bから数えて左右夫々5番目の外歯2bとなる。
楔5を単一で構成すると寸法のバラツキがあったときに噛合部Hでのバックラッシュが大きくなったり小さくなったりするので、常にバックラッシュのない状態を維持するために、一対の楔5を設け、該一対の楔5を円周方向の相互に離反する方向へ付勢するためのばね(付勢手段)6が設けられている。図1に示すように、楔5の全体形状は、その平面図が円弧の一部を構成する形状であり、円弧角θは例えばθ=101度になっていて、板厚は外歯歯車2cの板厚とほぼ同じ値である。そして、図1において、楔5の幅寸法は左上端が最も大きくなっており、幅寸法が大きい方の端部に、ばね6の端部を係合させるための切欠部5aが形成されている。
図8に示すように、一対の楔5は、幅寸法が大きい方の端部どうしを突合わせた状態で偏心空間4に嵌め込まれ、ばね6の両端が夫々の楔5の切欠部5aと係合している。つまり、一対の楔5はばね6の付勢力により円周方向での相互に反対方向へ向かって付勢されており、このため楔効果により図8のように、偏心空間4を広げる方向、即ち外歯歯車2cを図の上方へ押し上げて内歯歯車1cとの噛み合いを深くしてバックラッシュのない状態を作り、軸受筒1dと内歯歯車1cとの間で、一対の楔5と外歯歯車2cとが遊びを生じることのない隙間のない状態を維持している。
以上のように配置された一対の楔5を、偏心空間4の内部で円周方向に沿って押圧して移動させるため、前記駆動ブッシュ3が設けられている。前記駆動ブッシュ3は一方の楔5の幅が狭い方の端部を円周方向に沿って押圧し、一方の楔5を旋回させる。ここで、駆動ブッシュ3により一対の楔5を円周方向へ1回転させると、前記内歯歯車1cに対して前記外歯歯車2cは歯数差の1歯の分だけ噛み合い位置がずれ、これにより第1歯車体1に対して第2歯車体2を前記駆動ブッシュ3の旋回方向とは反対方向へ高い減速比で減速して相対的に回転させることができる。
駆動ブッシュ3の形状を図7に基づいて説明する。駆動ブッシュ3は、第1歯車体1の軸心位置に形成された前記軸受筒1dの内部に挿入される筒部3aと、該筒部3aと一体に形成され、一対の楔5が軸方向へ移動して抜け落ちないように規制するフランジ部3bと、該フランジ部3bから軸方向に沿って突出する一対の押圧部3cとで構成されている。筒部3aの内部には、モータに連結された図示しない入力軸を挿入して回転力を伝達できるようにするために、軸方向溝3dが円周方向に沿って複数形成されている。筒部3aを軸受筒1dの内部に挿入することにより、一対の押圧部3cが軸方向から偏心空間4に挿入されており、夫々の押圧部3cは図8に斜線で示すように、一対の楔5の下面近傍に位置している。
図6,図7に示すように、前記各部材を組み付けて、第1歯車体1と第2歯車体2とが相対的に回転しうるように軸方向に規制する連結環7が設けられている。この連結環7は、図6(b)における側面部7aの部分は組み付け前は筒形状であり、第1歯車体1と第2歯車体2とを組み付けたのちに絞り込んで側面部7aに形成したものである。
以上がリクライニング装置の全体構成であるが、次に本発明の要部としての一対の楔5の形状を、図1〜図3に基づいて説明する。一対の楔5は、夫々図1に示す形状となっている。図1において、楔5の円周方向の角度θの値は、前記のように設計上からθ=101度に設定されている。楔5の外周面は、楔5の外周面の全体が外歯歯車2cの内周面2eに常に摺接することから、外周面中心Aを中心とする単一の円弧で描かれ、該円弧の外径寸法Rは例えばR=15.9mmに設定されている。
次に、楔5の内周面は、外周面中心Aよりもsだけ下方へ第1偏心した位置であって、軸受筒1dの外周面1eの中心B(基準点)を基準位置として描かれている。sについては、0.80°≦s≦1.60mmの範囲で選択され、例えばs=1.30mmに設定されている。そして、楔5が軸受筒1dの外周面1eと第2歯車体2の内周面2eとの間に食い込むのを防止するように考慮されている。即ち、軸受筒1dの外周面1eと摺動する摺動部5bが楔5の内周面の中間部近傍に形成され、摺動部5bの円周方向での両側には軸受筒1dの外周面1eと接触するのを回避する逃げ部5c,5dが形成されている。
以下、摺動部5bと逃げ部5c,5dとについて詳細に説明する。前記摺動部5bは、軸受筒1dの外周面1eにほぼ面接触とする接触面となっている。つまり、図1のように、摺動部5bは、軸受筒1dの外周面1eと面接触可能にするために、軸受筒1dの半径寸法と対応する第1半径寸法r1の第1円弧面に形成されている。このr1の値は例えばr1=10.5mmに設定される。
ここで、逃げ部5c,5dを設ける理由について説明する。一対の楔5が嵌め込まれる偏心空間4は、外周面1eと内周面2eとが第1偏心の量sだけ偏心していることから、楔5の半径方向での幅が円周方向に沿って異なるだけでなく、外周面1eと内周面2eとのなす角度(くさび角)が円周方向に沿って異なる。即ち、外周面1eの外周面中心Aと内周面2eの中心B(基準点)とを結ぶ直線L上においては、外周面1eと内周面2eとの接線どうしは平行となり、直線L上から時計方向へほぼ90度をなす位置では外周面1eと内周面2eとの接線どうしのなす角度が最大となる。そのため、例えば楔5の内周面の全部を軸受筒1dの外周面の半径寸法と対応する半径寸法の円弧面で形成した場合、一対の楔5の夫々が相互に離反する方向であって互いに偏心空間4の狭くなる方向へ付勢すると、くさび角が最も大きい位置である直線L上から時計方向へほぼ90度をなす位置で、食い込みが生じる。しかし、この直線Lから90度をなすの位置では、内歯歯車に対する外歯歯車の噛み合い量を増やす方向(直線Lの長さ方向での上方)へ外歯歯車2cを押し出す力が作用しないため、バックラッシュを小さくしてガタを防止するという目的を達成できない。また、楔5の両面で形成されるくさび角と、外周面1e・内周面2eにより形成されるくさび角とが異なると、楔5の両面が、外周面1e・内周面2e間に食い込むため、楔5が抜け難くなり作動性が悪くなる。更に、上記各構成部材の寸法のバラツキにより、外歯歯車2cと内歯歯車1cとが噛み合った状態においても、軸受筒1dと外歯歯車2cとの中心間距離である第1偏心の量sは変化する。この第1偏心の量sが大きくなると、直線Lから時計方向へ90度をなす位置における外周面1e・内周面2e間のくさび角は大きくなり、逆に第1偏心の量sが小さくなると、くさび角も小さくなる。このように偏心空間4の間隔が変化しても、一対の楔5が食い込まないようにするため、円周方向での摺動部5bの両側に逃げ部5c,5dを形成することにより、くさび角の大きさに拘わらず楔5の食い込みを未然に防止することができる。
前記のように摺動部5bは第1円弧面によって形成され、摺動部5bの円周方向の長さは、第1中心B1を中心とする第1半径寸法r1の円弧の中心角βにより設定される。中心角βはほぼ1°≦β≦10°の範囲で選択され、例えばβ=4.5度に設定される。このため、摺動部5bの円周方向での長さは、例えば0.9mmとなる。
これにより、第1円弧面である摺動部5bは軸受筒1dの外周面1eに面接触するが、円周方向では僅かな範囲の面接触であるため、楔5が食い込みを生じて抜けにくくなることはない。更に、図3に示すように、摺動部5bにおける図中の下方の一端側のみが軸受筒1dの外周面1eに当接するように構成している。摺動部5bをこのように形成するため、第1半径寸法r1の第1中心B1の位置は、以下のように設定されている。図1の要部を図2に示すように、軸受筒1dの外周面1eの中心Bよりも楔5の外周面の中心である外周面中心A側へ僅かに偏心量t1だけ偏心し、かつ図2の左方へ僅かに偏心量t2だけ偏心した(第4偏心した)点を、第1円弧面の第1中心B1としている。偏心量t1,t2については、例えばt1=0.06mm,t2=0.04mmに設定される。
前記第1円弧面5bの円周方向での位置は、以下のようにして決定される。図1において、外周面中心Aを中心として直線Lの上部から半径Rの円弧を描き、直線Lの上部からの角度αの位置に外周面中心Aから線を引き、楔5の内周面を構成するために第1中心B1を中心とする第1半径寸法r1の円弧との交点をPとし、第1中心B1を中心とする円弧を交点Pから左上へ向かって角度βだけ描いてQとし、PQ間を摺動部5bとする。図1の一部を拡大した図3に示すように、Qの位置は、軸受筒1dの外周面1eからgだけ僅かに離れる。このgの値は0.01mm≦g≦0.05mmの範囲で選択され、例えばg=0.02mmに設定される。前記αの値は53°≦s≦71°の範囲で選択され、例えばα=66°に設定される。
ここで、摺動部(第1円弧面)5bの位置を示す角度αの値は、以下のようにして設定されている。前記のように第1偏心の量sは寸法のバラツキにより変化するが、図4に示すように楔5は偏心空間4の下方の幅の狭い部分へ入り込むようになり、軸筒部1dの外周面1eと接触する部分である摺動部5bの中心角度βが図1のように従来に比べて大きくなっている。なお、図4は軸筒部1dを固定要素として表現した図であり、ばね6により相互に離反する方向へ付勢される一対の楔5のなす角度は、製造の際のバラツキによりΦ1〜Φ2になることを示している。そして、実線のように一対の楔5が最も接近した最接近組合せの場合と二点鎖線のように一対の楔5が最も離れた最離反組合せの場合とを移動すると、最接近組合せの場合に直線Lから時計方向へαあるいはδの角度位置にあったP点は、最離反組合せの場合にはα´あるいはδ´だけ回転してP´点まで移動する。移動により楔5の姿勢が変化するため、楔5の内周面の中心Bは変化しないが、外周面の中心は外周面中心Aからn1だけ上方にずれてA1位置を占めることになる。ここで、最離反組合せの場合には、軸筒部1dの中心Bを基準とする円弧に関しては、直線Lから交点Pまでの角度δが大きく(90度近くに)なって摺動部5bの位置が図4の上下方向での中間部に位置すると、楔5を押し込むことにより内歯歯車に対する外歯歯車の噛み合い量を増やす方向(直線Lの長さに沿って上方向)へ外歯歯車2cを押し出す力が作用せず、本来の目的が達成できなくなるため、摺動部5bの位置を示す交点Pの角度δは70度より小さくする必要がある。寸法のバラツキによる交点Pの変動角度は約8度であるため、中心Bを基準とする円弧に関する角度δは62度よりも小さくする必要がある。そして、このとき内周面2eの中心Aを基準とする円弧に関し、直線Lから交点Pまでの角度αは約71度になる。なお、本実施例では、中心Bを基準とする円弧に関し、直線Lから交点Pまでの角度はδ=59.5度となっている。
また、円周方向での摺動部5bの位置は、内歯1bと外歯2bとが噛み合う噛合部Hの範囲よりも図中の下方に位置するように設定する必要がある。これは相互に噛み合う外歯2bが相手の内歯1bから反発力を受けて外歯歯車2cが中心方向へ押圧された場合に、ばね6が圧縮されて楔5が相互に接近する方向にその分力が働かないようにするためである。本実施例においては、前記のように直線L上の外歯2bから円周方向の両側へ向かって数えて5番目の外歯2bが噛み合っており、噛み合う範囲の角度は直線L上から時計方向へ向かって40.9度である。但し、噛み合いが次の歯に移行するのに楔5は10.6度移動する必要があるため、αの値はこれらの合計である51.5度よりも大きくする必要がある。従って摺動部5bの位置を示すαの値は、52°≦α≦71°の範囲で設定され、例えば本実施の形態では61.5°≦α≦66°の範囲内で設定される。
次に、前記夫々の逃げ部5c,5dは以下のようにして形成されている。前記のように寸法のバラツキによりくさび角が大きくなるために、直線Lから時計方向へ90度の位置でくさび角が最大となり、このくさび角はAとBとの偏心の量が大きいほど大きいことから、偏心の量が最も大きい状態において直線Lから時計方向へ90度の位置で食い込みが発生しなければ、それ以外では食い込みは発生しないことになる。そのため、偏心の量が最大となる位置、即ち外周面中心Aに対する偏心量が最大の(s+n1)の位置であるB2の位置を中心として第2半径寸法r2の円弧を形成している。一方、円周方向での摺動部5bの反対側の円弧も、反対方向へ同じ量だけ中心をずらして形成すれば、食い込みは発生しないことになる。そのため、中心Bに対してB2とは反対方向へn2だけずらした位置であるB3の位置を中心として第3半径寸法r3の円弧を形成している。
上記のことから、前記中心Bに対してn1,n2だけ下方,上方へ偏心し、かつ左右方向へも偏心した位置(第1中心B1に対しても第2,第3偏心した位置)に第2中心B2,第3中心B3が配置されており、第2中心B2,第3中心B3を中心として前記第1半径寸法r1よりも大きい第2半径寸法r2,第3半径寸法r3を有する第2円弧面5c,第3円弧面5dが形成されている。n1,n2は寸法のバラツキ等を考慮した偏心量のバラツキであり、例えばn1,n2=0.3mmに設定され、r2,r3の大きさは、r1よりも僅かに大きい例えばr2,r3=10.55mmに設定されている。第2中心B2,第3中心B3を第1中心B1に対して左右方向に偏心させたのは、摺動部(第1円弧面)5bと、半径寸法および中心位置の異なる逃げ部(第2円弧面)5c,逃げ部(第3円弧面)5dとの境界部分を円滑に繋ぐためである。
なお、図1において、直線Lの左側の楔5については、右側の楔5と対称な形状となる。
次に、自動車シートのリクライニング装置の作用を説明する。図示しない入力軸の回転により駆動ブッシュ3がいずれかの方向へ回転すると、一対の押圧部3cのいずれかが、一対の楔5の一方を幅の狭い側から広い側へ押圧する。このとき、ばね6が少し圧縮され、圧縮された分だけ他方の楔5が同じ方向へ少し旋回するということを繰り返しながら、部材相互間の隙間を生じることなく一対の楔5が偏心空間4の内部で円周に沿って旋回する。これにより、円周方向における一対の楔5と対応する部分で外歯歯車2cと内歯歯車1cとが噛み合い、噛み合う部分である噛合部Hが円周方向に沿って移動する。噛合部Hが一回りすると、外歯歯車2cの歯数が1枚足りないことから、外歯歯車2cが、一対の楔5および噛合部Hの旋回方向とは反対側へ歯1枚分だけ回転する。つまり、駆動ブッシュ3を回転させると、シートクッションに固定された第1歯車体1に対し、第2歯車体2がシートバックと共に大きな減速比で減速され、駆動ブッシュ3の回転する方向とは反対方向へ回動することになる。
楔5が偏心空間4を移動する際に、楔5の内周面に形成された第1円弧面である摺動部5bが軸受筒1dの外周面1eとほぼ面接触して摺動し、摺動部5bが線ではなく円弧面であることから、単位面積当りの荷重が小さくなり、そのために線接触する場合に比べて摺動部5bの摩耗が少なく、楔5の耐久性が向上する。このとき、第2円弧面5c,第3円弧面5dが軸受筒1dの外周面1eに接触することはない。そして、楔5の第1円弧面である摺動部5bが軸受筒1dの外周面1eに面接触しても、第1円弧面である摺動部5bの第1中心B1を軸受筒1dの外周面1eの中心Bよりも楔5の外周面の中心である外周面中心A側へ僅かに第4偏心させたので、食い込みが生じることはなく作動性が向上する。
図4は、寸法のバラツキが最大と最小のときの一対の楔5の位置を説明するための図である。一対の楔5を偏心空間4に収容し、一対の楔5がばね6の付勢力により押し広げられたときの、一対の楔5の位置を示している。一対の楔5の幅寸法が大きい一端どうしのなす角度が最も小さい角度Φ1となる場合の最接近組合せから、最も大きい角度Φ2をなす最離反組合せの範囲まで、一対の楔5のなす角度Φのバラツキが許容されている。この場合、楔5の最離反組合せの場合は、最接近組合せの場合に対して、幅寸法が小さい他端の位置は角度Φ3だけ下方へ移動するが、押圧部3cに当接しないように各部の寸法が設定される。最接近組合せの状態では、楔5の内周面と軸受筒1dの外周面1eとの隙間は、一端側隙間10および他端側隙間11に夫々形成されるが、最離反組合せになると、一端側隙間10は更に大きくなる一方、他端側隙間11は零に近くなるが、第2半径寸法r2の円弧からなる第2円弧面5cが外周面1eの半径より僅かに大きい半径で形成されているので、他端側隙間11がなくなって面接触するという虞はなく、食い込みの発生が未然に防止される。
本発明の原理を図5に示す。これは、楔5が移動する偏心空間4を直線状の移動空間に置き換えて解り易くしたものである。従来は図5(a)のように楔5に摺動部として突起5eを形成し、その両側に逃げ部5f,5gを形成しており、図5(b)のように楔5が下方へ移動すると逃げ部5fが平面1eにほぼ当接するぎりぎりまで接近するに至るが、当接して食い込みを生じることはない。ところが、突起5eの部分は接触面積が小さいので摩耗が激しく、摩耗すると幅寸法が小さくなって食い込み易くなり、楔5の寿命が短い。このため、図5(c)に示すように、摺動部として先端の尖った突起5eに代えて平面1eと面接触可能とする摺動部5hを形成したものである。摺動部5hの形状は相手の形状と対応するため、図5(c)では相手が平面であるため平面になるが、リクライニング装置では相手が円弧面であるために円弧面となる。
なお、本実施の形態では図2において第1中心B1は、軸受筒1dの外周面1eの中心Bを僅かな偏心量t1,t2だけ第4偏心させた位置に配置したが、第4偏心させずに中心Bに第1中心B1を配置し、図3のように摺動部5bである第1円弧面の一方側が僅かにgだけ浮くのではなく、一対の楔5が最接近した状態において摺動部5bである第1円弧面の全体が軸受筒1dの外周面1eに面接触するようにしてもよい。この場合の第3中心B3は、図2の第3中心B3とは左右方向に少しずれた位置となる。摺動部5bの全体が軸受筒1dの外周面1eに対して面接触するので、摩耗がより少なくなる反面、食い込みが生じ易くなるが、その範囲(角度)を小さくすることで作動性の悪化を防止することができる。
なお、本実施の形態では摺動部の接触面を円弧形状としたが、これに限らず、軸受筒1dの外周面1eにある程度の面積が接触しておればよい。また、逃げ部の形状も円弧に限るものではなく、軸受筒1dの外周面1eに接触しなければよい。更に、本実施の形態は、シートクッションに第1部材を結合し、シートバックに第2部材を結合したが、第1部材と第2部材とを入れ換えて逆にすることもできる。
自動車シートのリクライニング装置における楔の平面図(実施の形態)。 図1の要部を拡大して示す詳細図(実施の形態)。 図1の他の要部を拡大して示す詳細図(実施の形態)。 自動車シートのリクライニング装置の作用説明図(実施の形態)。 本発明を簡単に説明するための原理図(実施の形態)。 自動車シートのリクライニング装置に係り、(a)は正面図、(b)は(a)のD−D矢視図(実施の形態)。 自動車シートのリクライニング装置の分解斜視図(実施の形態)。 自動車シートのリクライニング装置を部品の一部を外して示す説明図(実施の形態)。
符号の説明
1…第1歯車体(第1部材)
1c…内歯歯車
1d…軸受筒
1e…外周面
2…第2歯車体(第2部材)
2c…外歯歯車
2e…内周面
3…駆動ブッシュ(入力部材)
4…偏心空間
5…楔(楔部材)
5b…摺動部(第1円弧面)
5c…逃げ部(第2円弧面)
5d…逃げ部(第3円弧面)
6…ばね
A…外周面中心
B…中心(基準点)
1…第1中心
2…第2中心
3…第3中心
H…噛合部
1…第1半径寸法
2…第2半径寸法
3…第3半径寸法
s…偏心量(第1偏心)
1,n2…偏心量(第2,3偏心)
1…偏心量(第4偏心)
β…中心角

Claims (3)

  1. シートクッションと該シートクッションに対して下端が回動自在に設けられたシートバックとのいずれか一方に結合されて内歯歯車を有する第1部材と、他方に結合されて前記内歯歯車よりも歯数が少ない外歯歯車を有する第2部材と、前記内歯歯車と前記外歯歯車とを噛み合わせることにより、前記第1部材に形成され前記内歯歯車と同心の軸受筒の外周面と、前記第2部材に形成され前記外歯歯車と同心の内周面との間に形成される円形の偏心空間に配置された一対の楔部材と、該一対の楔部材を円周方向の相互に離反する方向へ付勢する付勢手段と、前記偏心空間に挿入され前記一対の楔部材を円周方向に沿って押圧して回動させることにより、前記内歯歯車に対して前記外歯歯車が噛み合う噛合部を円周に沿って移動させ、前記第1部材に対して前記第2部材を前記噛合部の旋回方向とは反対方向へ減速して相対的に回転させる入力部材とを設け、
    前記楔部材の内周面に前記軸受筒の外周面と摺動する摺動部を設け、該摺動部の円周方向での両側が前記軸受筒の外周面と接触するのを回避する逃げ部を設けた自動車シートのリクライニング装置において、
    前記摺動部を、前記軸受筒の外周面に対して面接触可能な接触面としたことを特徴とする自動車シートのリクライニング装置。
  2. 請求項1に記載の自動車シートのリクライニング装置において、前記楔部材の外周面を前記第2部材の内周面の半径寸法と対応する半径寸法の円弧で形成する一方、該円弧の中心である外周面中心に対して第1偏心した前記軸受筒の外周面の中心を基準点とし、該基準点を第1中心とし前記軸受筒の外周面の半径寸法と対応する第1半径寸法の第1円弧面を前記接触面とし、前記夫々の逃げ部を、前記基準点に対して互いに反対方向へ第2偏心,第3偏心した第2中心,第3中心を中心とし、前記第1半径寸法よりも僅かに大きい第2半径寸法,第3半径寸法の第2円弧面,第3円弧面により形成したことを特徴とする自動車シートのリクライニング装置。
  3. シートクッションと該シートクッションに対して下端が回動自在に設けられたシートバックとのいずれか一方に結合されて内歯歯車を有する第1部材と、他方に結合されて前記内歯歯車よりも歯数が少ない外歯歯車を有する第2部材と、前記内歯歯車と前記外歯歯車とを噛み合わせることにより、前記第1部材に形成され前記内歯歯車と同心の軸受筒の外周面と、前記第2部材に形成され前記外歯歯車と同心の内周面との間に形成される円形の偏心空間に配置された一対の楔部材と、該一対の楔部材を円周方向の相互に離反する方向へ付勢する付勢手段と、前記偏心空間に挿入され前記一対の楔部材を円周方向に沿って押圧して回動させることにより、前記内歯歯車に対して前記外歯歯車が噛み合う噛合部を円周に沿って移動させ、前記第1部材に対して前記第2部材を前記噛合部の旋回方向とは反対方向へ減速して相対的に回転させる入力部材とを設け、
    前記楔部材の内周面に前記軸受筒の外周面と摺動する摺動部を設け、該摺動部の円周方向での両側が前記軸受筒の外周面と接触するのを回避する逃げ部を設けた自動車シートのリクライニング装置において、
    前記楔部材の外周面を前記第2部材の内周面の半径寸法と対応する半径寸法の円弧で形成する一方、該円弧の中心である外周面中心に対して第1偏心した前記軸受筒の外周面の中心を基準点とし、該基準点よりも前記外周面中心側へ僅かに第4偏心させて第1中心を設け、該第1中心を中心とし前記軸受筒の外周面の半径寸法と対応する第1半径寸法の第1円弧面を設け、該第1円弧面の中心角がほぼ1〜10度の範囲を前記摺動部とし、前記夫々の逃げ部を、前記基準点に対して互いに反対方向へ第2偏心,第3偏心した第2中心,第3中心を中心とし、前記第1半径寸法よりも僅かに大きい第2半径寸法,第3半径寸法の第2円弧面,第3円弧面により形成したことを特徴とする自動車シートのリクライニング装置。
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