JP2006094489A - カラー画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カラープリンタに代表される画像出力装置により出力される画像の画質を向上することのできる画像処理方法ならびに画像処理装置を、提供する。
【解決手段】この発明は、特定の解像度の画像出力装置において、複数のハーフトーン中心を有し、最近傍のハーフトーン中心の間隔がともに等しく、かつ有理正接の角度でアドレス可能な格子要素を持ち、各ハーフトーン間の成長順序が周期的な規定の順序で定義されたスーパーセルの閾値マトリクスにおいて、微小の正規乱数または青色雑音を合成することを特徴とするプリンタコントローラ121およびエンジンASIC122を有するカラー画像処理方法およびカラー画像処理装置、に関する。
【選択図】図1

Description

この発明は、カラープリンタに代表される画像出力装置により出力される画像の画質を向上することのできる画像処理方法ならびに画像処理装置に関する。
近年、デジタル化された画像データに基づいてレーザビームの強度を変化させて階調を再現するレーザプリンタ等に代表され、電子写真方式の画像形成装置(画像出力機器)が実用化されている。今日、電子写真方式の画像形成装置においても、出力画像の解像度が向上され、600dpi(ドット・パー・インチ),1200(dpi)の解像度を得ることができる。電子写真方式の画像形成装置においても、減法混色に従って色分解された色成分に対応する複数の画像形成部の配列または画像形成プロセスの繰り返しにより、カラー画像を出力できる装置が実用化されている。
一般に、カラー画像の表示(出力)および信号処理の画像データの取り扱いにおいては、コンピュータの一部であるモニタ等では、RGB系がプリンタ等では、CMY系、あるいはCMYに黒の信号を独立に加えたCMYBk系が、利用されている。
プリンタ等に代表される画像出力装置では、ハーフトーン画像を再現するために、例えば、閾値マトリクスを用いたディザ法や濃度パターン法といった擬似階調(ハーフトーン化)処理が利用される。この種の擬似階調法は、画素単位あるいは画素をさらに分割した単位で、ドットのオンとオフの2値出力を一定の微小面積内で制御することで、単位面積あたりでドットがオンの(有る)部分の面積で階調を表現している(面積階調)。
カラー画像を出力する場合は、上記面積階調が、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)およびブラック(Bk)の4色、あるいはC(シアン),M(マゼンタ)およびY(イエロー)の3色で繰り返され、最終的に、出力媒体上で重ね合わせられる。この方法により、微妙なカラー階調画像が再現できる。なお、多くの場合、C、M、Yの3色を重ね合わせて得られるBkは、理想的なBkの色特性と異なる。このため、電子写真方式のカラー画像出力装置では、多くの場合、C、M、Yの3色に、独立にBkが加えられる。
ホストコンピュータやパーソナルコンピュータ等で作成、編集された文書やグラフィックス(graphics),写真等は、プリンタドライバにより、PDL(page description language),例えばポストスクリプト(PostScript)やPCL言語等に変換される。この変換された文書やグラフィックス、写真等は、LAN(ローカルエリアネットワーク)やセントロニクス(centronics)等の中継手段を経由して、画像出力装置に供給される。
画像出力装置側では、内部にまたは独立に設けられる画像処理装置内のコントローラ部において入力された言語が解釈され、実際の出力画像の位置と相関のあるラスタデータ(raster data)に展開される(ポストスクリプトやPCL言語からラスタデータへの展開処理(RIP(処理)が行われる)。
一般に、RIP(処理)の際に、コントローラ部から出力される画像データは、1画素(1色あたり)1ないし8ビット(bit)で、出力機器の印字能力に合わせた階調再現能力の画像データが出力される。1ビットやビット数の低いRIP処理では、コントローラ部におけるハーフトーン化処理部でビットが圧縮される。8ビットのRIP(処理)においては、コントローラ部のハーフトーン化処理部ではビットの圧縮がされず、エンジン(出力装置)側によるレーザビームの強度の変調(パルス幅変調やパワー変調)により、階調が再現される。画質の観点からすると原理的には、RIPのビット数が多いほど高画質な画像を再現できる可能性は高い。
画質に多大な影響を及ぼすハーフトーン化処理のアルゴリズムとしては、以前より種々の方式が提案されている。ハーフトーン化処理のアルゴリズムを大きく分類すると、AM変調(周期的変調)とFM変調(周波数変調)とがある。AM変調は、与えられた周期と角度と形状で各階調毎にその基本となるハーフトーンドットのサイズを変調して階調を再現する。FM変調は、各階調毎に固定された大きさ(サイズ)のハーフトーンドット間の平均距離を変化させて階調を再現する方式である。広く知られている誤差拡散処理もこのFM変調の一種とみなされる場合もある。
これらの手法を電子写真方式の画像出力装置に適用した場合、以下の問題点が生じる。
電子写真方式の画像形成装置では、単独の1画素(例えば600dpi)を、印刷機の同解像度相当(2400dpiの印刷機で600dpiの1ドットを再現)と同等の安定した状態で形成することが難しい。このため、FM変調型のディザマトリクスを使用すると、画質が劣化することが知られている。従って、電子写真方式の多くの画像形成装置においては、AM変調型のディザマトリクスを用い、複数の画素をまとめた単位で面積階調を再現する方法が広く採用されている。なお、AM変調型のディザとしては、形状的には、網点((grid of) dots)タイプやラインスクリーン(line screen)タイプ、チェーン(chain)タイプといった様々な手法が存在する。しかしながら、いずれの手法であっても本質的には複数ドットを任意の方向に固めて階調を再現するという点では同じである。
ここで、任意の画像に対し、視覚的に満足させる程度に擬似階調数を高めるためには、閾値マトリクスのハーフトーンドット(網)の基本サイズを大きく取ればよい。しかし、ハーフトーンドットの基本サイズを大きくするほど解像度が低下する。すなわち、ハーフトーン化処理では、解像度と階調性は相反する。従って、このようなハーフトーン化処理を行った場合、階調性が満足すべき程度である場合、画像中の階調を持った文字や線画等の解像度情報であるエッジ部では、著しく画質が劣化する。
電子写真方式の画像形成装置が出力可能な解像度は、最大で1200dpi程度である。この解像度は、数千dpiの解像度の印刷機等に比較して非常に低い。このため、任意の角度および線数(100〜200ライン/インチ(line per inch程度))に対してハーフトーンドットを作成して階調を再現するには、余りにも幾何的な制約が大きく、実用に向かない。
デジタル演算(ラスタデータへの展開)における幾何的な位置の誤差を無視して無理にスクリーンを作成することは可能である。しかしながら、電子写真方式の画像形成装置に印刷手法で広く用いられている上述の手法により作成した閾値マトリクスを用いてハーフトーン化すると、任意の階調でテクスチャが多く発生する、最終の出力媒体に出力された画像の2次元平面上の位置における多くのハーフトーン中心の幾何的誤差の影響により。テクスチャが多く発生すると、視覚的に目立つばかりか粒状感が増す(画質が劣化する)問題がある。
ハーフトーンドットの形成精度を高め、視覚的に階調を満足させるための手法として、特許文献1(米国特許5,155,599)および特許文献2(特開2003−234900)が知られている。
特許文献1では、角度または線数を密接に近似したスクリーンを作るために正方形タイルを用いる。(正方形タイルの)タイルパラメータは、タイル内に含まれるハーフトーンドット数とそれらの場所とを決定する。ハーフトーンドット中心は、それらが必ずしも、プリンタが出力する画像の格子上にあるとは限らない点で仮想的である。
上記(仮想的)ハーフトーンドット中心は、閾値マトリクスを発生するために使用される。すなわち、閾値マトリクスが計算される過程において、ハーフトーンドットが(仮想的)ハーフトーンドットの中心付近から成長されるにつれて、出力デバイス上のドット位置に、ハーフトーンドットが作られる。換言すると、出力デバイスにより形成される出力画像のドット位置とハーフトーンドットの仮想的な中心位置とが重なるよう、閾値マトリクスが設定される。
このとき、カバー率(ドット位置と仮想的な中心位置との重なり)がより起こり得るレベルを見越すために、(出力デバイス上の)ドット成長は、ディザ化される。従って、ハーフトーンドットと(出力デバイス上の)ドット成長は同期しない。代わりに、各ハーフトーンドットは、予め決められた順序で、独立に成長させられる。
特許文献2では、特許文献1に示された順序付けにおいて、第2仮想ハーフトーンドット中心を用いること、および第1仮想ハーフトーンドット中心の周期的な複製に対して非対称とした方法で設定される。もう1つの例として、各仮想的ハーフトーンドット中心での、仮想的ハーフトーンドット中心からの順序付けに、集合距離関数(aggregate distance function)を用いている。集合距離関数は、既に含まれてはいない各仮想的ハーフトーンドット中心迄の距離の逆数の和を、正のベキ指数で累乗化(raised to a positive power)して求められる距離の各々を用いることにより計算される。このとき、逆数の和の最小値の1つを有する仮想的ハーフトーンドット中心が、順序付けの際の次の仮想的ハーフトーンドット中心として選択される、と報告がある。さらに別の例として、選択された1つの色のと異なる色の仮想的ハーフトーンドット中心を規定する際に、選択された1つの色の仮想的ハーフトーンドットの中心を求めるために用いた集合距離関数を利用することが示されている。このように、特許文献1および特許文献2のそれぞれでは、幾何的な形状の制限とテクスチャ発生の問題を、仮想的ハーフトーンドットと呼ばれるテクニックで回避している。
米国特許5,155,599号公報 特開2003−234900号公報
しかしながら、出力可能な解像度が、最大で1200dpi程度である電子写真方式の画像形成装置においては、特許文献1および特許文献2に示されるような、仮想的ハーフトーンドット自体による2次元空間上のデジタル的な制約から生じる位相ズレが無視できない。このため、ハーフトーンドット中心の微妙な周期性のズレが視覚に感知され、画像のザラツキあるいは粒状感として認識される問題がある。
この発明の目的は、上記問題点を解決するために、ザラツキやテクスチャ等の像形成の不安定性を、階調数の制限なしに改善できる画像処理装置を、提供することである。
この発明は、
***最終的な独立請求項[1]を挿入します***
を提供するものである。
またこの発明は、
***最終的な独立請求項[2]を挿入します***
を提供するものである。
さらにこの発明は、
***最終的な独立請求項[3]を挿入します***
を提供するものである。
本発明によれば、印刷機ほどの高い解像度の画像出力が要求されない出力機器に対しても、ハーフトーン化処理後の画像データを印字する際問題となる、幾何学的な制限に起因した、ザラツキやテクスチャ等の像形成の不安定性を、階調数の制限なしに非常に簡易な構成で改善することができ、かつ高速に処理を実現することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、ここでは、電子写真方式のプリンタ装置を含む画像出力ネットワーク(プリントシステム)例に説明する。
図1は、プリントシステムすなわち画像出力ネットワークの一例を示す。ネットワーク1上には、複数のコンピュータ端末(PC)11とプリンタ装置12とが接続されている。
上述したネットワーク1においては、任意のPC11から画像データの構造を示すPDL(page description language)データがプリンタ装置12に転送される。PDLデータは、例えばポストスクリプト(PostScript)やPCL言語等である。
詳細には、任意の端末11のドライバ111からプリンタ装置12のインターフェース特性に合わせて、プリンタコントローラ121に、PDLデータ(コード)が供給される。プリンタ装置12のインターフェース特性に応じてラスタデータが供給される場合もある(PC11側でRIP(処理)済みのデータがプリンタ装置12に供給される場合)。
プリンタ装置12は、プリンタコントローラ121により、プリンタエンジンすなわち画像形成部122が動作される。詳述しないが、例えば感光体層が形成されたベルト状、または円筒状のイメージキャリア(感光体、)image carrier)と、イメージキャリアに対して所定の順に、もしくはイメージキャリアの周囲に所定の順に配列される現像装置を含む画像形成部と、イメージキャリア上に形成された現像剤の像すなわち出力すべき画像を、最終の出力媒体である被転写材、例えばシート状の用紙や樹脂フィルム等に固定する定着装置等を有する。現像装置は、減法混色に従って色分解された色成分すなわちシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)のそれぞれ、および黒を補強するために設けられるブラック(Bk)の4色に着色されたトナーを収容し、感光体層に形成される静電像を可視化する。定着装置は、例えば2本のローラ体を用意し、少なくとも一方のローラを、上述のトナーを溶融させることのできる温度まで加熱させる加熱装置により加熱した状態で、ローラ間にトナー(トナー像)を支持した被転写材を案内させる構造である。
プリンタコントローラ121は、任意のコンピュータ端末11から供給される、コード化された画像データである(PDL等の)ページ記述言語を、例えばビットマップ(bit-mapped data)またはラスタデータ(raster data)に展開し、図示しない画像メモリに記憶させる。ページ記述言語を、ビットマップデータ(ラスタデータ)に展開する際に、予め指定されている(または要求のある)所定の画像処理が施される。ページ記述言語を解釈し、実際の出力画像の位置と相関のあるラスタデータに展開する工程(ポストスクリプトやPCL言語からラスタデータへの展開処理)は、RIPと呼ばれている。
画像形成部(プリンタエンジン)122は、プリンタコントローラ121からのビットマップデータ(ラスタデータ)に対応する画像信号を生成し、例えばレーザ露光装置を用いる場合には、レーザ光の強度を画像信号で変調してイメージキャリアに案内し、感光体層に静電像を形成する。詳述しないが、露光装置が、例えばLEDアレイ等である場合、画像データに基づいて任意の位置のLED画素がオン/オフされ、イメージキャリアに潜像が形成される。
なお、端末11とプリンタ12とは、必ずしもネットワーク化されている必要はなく、セントロニクス(centronics)に代表されるパラレル接続等で使用しても良く、1対1であっても良い。また、プリンタコントローラ121とプリンタエンジン122との間のインターフェースは、基本的にプリンタのアーキテクチャ(architecture)に依存するのみであり、特別な制限を受けない。
図2は、図1に示したプリンタ12において、ラスタデータに展開されたカラー画像を処理する画像処理部の一例を示すブロック図ある。
図2に示されるように、プリンタコントローラ121は、色変換処理部21、BG/UCR処理部22、ガンマ変換部23、ハーフトーン化(疑似階調)処理部24を有する。プリンタエンジン部122は、画像データに対応してレーザ素子を駆動するパルス信号を出力する/LEDアレイ等が用いられている場合には、画像データに基づいて所定位置のLED画素をオン/オフする駆動信号を出力する/エンジンASIC(application-specific integrated circuit)25を有する。
以下、具体的な画像データの流れを説明する。なお、本実施例では、入力階調を各色8ビットすなわち256階調として説明する。また、白(色値なし)を0、各色の塗りつぶし(べた、solid)を255とする。
例えば入力された各色8ビットのモニタなどで標準的なレッド(R),グリーン(G)およびブルー(B)信号は、色変換処理部21により、プリンタでの色再現に用いられるC、M、Y信号に変換される。
変換されたC、M、Y信号は、BG(black generation)/UCR(under color removal)処理部(BG/UCR処理部)22において、減法混色において「黒」に合成される成分(墨成分)が抽出され、C、M、Yのそれぞれの色値と、黒の補強のためのBk成分が求められる(C、M、Y信号は、black generation(BG)/under color removal(UCR)処理部22において、C、M、Y、Bk信号に変換される)。
BG/UCR処理部22において変換されたC、M、Y、Bkのそれぞれの色信号は、ガンマ変換部23により、色毎に、プリンタ装置12に固有の出力特性に基づいて階調補正される(C、M、Y、Bkのそれぞれの色の色信号の「γ特性」が補正される)。
γ特性が補正されたC、M、Y、Bkのそれぞれの色の色信号は、ハーフトーン化(疑似階調)処理部24において、色毎に、閾値マトリクスを用いたハーフトーン化処理により、画素毎に、プリンタ装置12の画像出力(印字)能力(特性)に対応する、各色数bitの、より小さい階調数の画像データに変換される。
図2に示す例では、RIP解像度を、600dpi/1bit(2値)と600dpi/2bit(4値)の2つのモードとしている。特に600dpi/4値では、エンジンASIC25に対して、並列2bit構成で接続するインターフェースとしている。なお、本実施例では、2値の状態では、0をオフ、1をオンとし、1(オン)の時に画素が形成されることとする。
エンジンASIC部25は、コントローラ121から入力された画像データを、レーザを駆動するためのPWM(Pulse Width Modulation)信号に変換し、イメージキャリアの感光体層に、画像データに応じて強度が変化されるレーザビームを照射することにより、感光体層に潜像(画像)を形成する。
以下、発明の要点であるハーフトーン化処理部24について、詳細を説明する。本実施例では、600dpi/1bitのハーフトーン化処理を基本にして説明する。
まず、閾値マトリクスを用いたハーフトーン化処理の原理について説明する。
ハーフトーン化処理とは、入力画像データに対応する位置の閾値との間で、1対1で、大小を比較した結果に基づいて、画素をオンするかオフするか決定する非常に簡単な論理に基づいて行われる処理である。
図3および図4は、2種類の、非常に簡略化した閾値マトリクスを使用したハーフトーン化処理により決定される各入力階調における画素の出現状態の遷移を示している。なお、説明を容易に理解可能とするため、各16階調分のパターンを示す(一般に、入力8bitsの画像に対して256階調の擬似中間調処理を行うのであれば、ディザ閾値は255個の異なる閾値を持ち、出カパターンも256種類となる。またマトリクスサイズもより大きいものとなるが、本質的には16階調と同じである)。
図3は、出カパターンがラインスクリーン(line screen type)となる性質を持つ閾値マトリクスによるハーフトーン化処理の変換結果の一例である。図4は、出カパターンが網点((grid of) dots)となる性質を持つ閾値マトリクスによるハーフトーン化処理の変換結果の一例である。
図3に示される通り、ラインスクリーンといえども、2値の擬似中間調処理ではハイライト部の全域においてもラインスクリーンが構成されるわけではなく、ハイライト部では孤立した点が出現し、徐々にラインが形成されていく。図4に示す網点においても、同様に、最初は孤立したドットが出現し、徐々に網として大きくなっていく。ただし、600dpi程度の解像度では、1つの網点で256階調程度を再現すると、線数が50lpi(line per inch)以下に低下する問題がある。従って、1つの網点で構成する階調数を少なくし、クラスタを拡張することにより擬似的に階調数を確保している。クラスタを拡張する手法の概念は、ラインスクリーンにおいても、本質的には同じである。
図5(a)は、広く知られている成長順序の基本閾値マトリクスを作成する際に利用されるハーフトーン単位を示している。図5(a)に示す例は、網点タイプのハーフトーンである。具体的には、32個のドットの全てがオンであるときに「べた(塗りつぶし、solid)」となるパターンにおいて、中心を「1」としてCW方向に2〜4を配置して、4ドットで中心とし、以降、32番目までが順に配列されたものである。
図5(a)の基本閾値マトリクスを、デジタル的にハーフトーン処理できるように、矩形の閾値マトリクスに展開したものが図5(b)のタイルパターンである。図5(b)は、図5(a)に示した基本ハーフトーンをタイル上に形成した場合に、デジタル的な繰り返しアドレス演算処理(周期パターン化)によるハーフトーン処理ができるような1周期となるよう、基本ハーフトーンを組み合わせることで得られる。タイルパターンのサイズは、ハーフトーン単位の形状に基づいて、幾何的に決定される。図5(b)から、閾値マトリクスは、各ハーフトーン中心(図中のハッチングを施した部分でハーフトーン単位内の最小の値(「1」)が与えられる。各ハーフトーン中心は、最近傍のハーフトーン中心との間隔がともに等しく、かつ有理正接の角度でアドレス可能な格子要素を持つ閾値マトリクスである。この点で、本実施例の擬似階調手法は、仮想ハーフトーンドットではなく、デジタル演算処理において、完全に位置が規定されているハーフトーン単位群である。ハーフトーン単位は、網点に限られたものではなく、ラインスクリーンや他の形状タイプの閾値マトリクスでも良い。
本実施例による標準的な網点の作成に関しては、網点の線数、角度、形状を決定すれば、自ずとデジタル演算上でアドレス計算可能なハーフトーン中心を持つ成長順序が決定する。このときの基本ハーフトーンの閾値を基に階調数を予め拡張する場合は、バイヤー(bayer)型と同様にしてクラスタを拡張する手法を用いて基本階調数を増やすことが好ましい。
図5(c)は、図5(b)に示したタイルパターンを主走査方向(第1の方向)ならびに第1の方向と直交する副走査方向(第2の方向)に、それぞれ2倍に拡張した例である。図5(c)においては、主走査、副走査方向のサイズは、それぞれ32×32である。このサイズは、さらに大きくてもよい。いうまでもなく、基本ハーフトーン単位の形状が、図5(a)の例と異なる場合は、この拡張した閾値マトリクスのサイズも異なる。
本実施例ではさらに、ランダムな成分を加算する目的のため、閾値マトリクスの大きさを拡張する。閾値マトリクスの大きさを拡張することは、ランダムな成分を加えた場合に、画質が低下することを抑止するために有益である。すなわち、閾値マトリクスの大きさが、例えば32×32程度より大きな場合、実際の出力画像(印字)面上で、視覚的に、周期性が生じることが低減される。
図6は、図5(c)に示した閾値マトリクス(32×32)のサイズに対応するランダムな正規乱数の一例を示している。正規乱数は、図7に示すように正規分布を持った乱数である。具体的な乱数値の範囲であるその標準偏差値σは、プリンタエンジン122(図1参照)の特性に依存する。σの上限は、プリンタエンジン122に依存するが、「4」程度である。実験(図6のマトリクスを求める)においては、σを、σ=1.5としている。
本実施例で新たに作成する閾値マトリクスは、図5(c)の基準閾値マトリクスと、図6の正規乱数を合成するものである。合成の方法としては、例えば、個々の閾値毎に単純に加算する方法で良い(図8参照)。また、平均値が1となる標準偏差値を適当に選択し、乗算する方法も利用可能である。
換言すると、正規の規定の成長順序で定義された各閾値に対して、何らかの正規乱数成分が重畳されている状態を作る。ここで、通常のホワイト乱数成分を用いないのは、作成した閾値マトリクスを用いてハーフトーン化処理をするとノイズ成分が目立ち、粒状感が悪化(視覚的に増加)してしまうためである。
次に、合成された閾値(閾値マトリクス)を、正規化する。ハーフトーン化処理が8ビットの整数値により処理されている場合、閾値マトリクスは、「1」から「255」の範囲内となる。従って、閾値マトリクスは、「1」から「255」の間に正規化される。正規化の方法は、通常、正規乱数分が重畳されている小数の状態を四捨五入により整数化することで容易に実現できる。ただし、乱数の重畳の組み合わせによっては「1」より小さい値または「255」より大きい値となる場合も存在する。この場合、はみ出た「1」より小さい値あるいは「255」より大きい値を、それぞれ「1」または「255」に再変換することで「1」から「255」の間で閾値が再構成される。
これにより新たに作成された本実施例の閾値マトリクスは、規定の周期的な順序で構成された各閾値の配置に対して、各ハーフトーン単位内、及び各ハーフトーン単位間で微妙に誤差成分が加わることによりその周期性が破壊される。従って、この閾値ランダム化の効果として、強烈なテクスチャが発生することが防止できる。
すなわち、この発明の画像処理装置の1つは、閾値マトリクスは、複数のハーフトーン中心を持ち、それぞれのハーフトーン中心は、最近傍のハーフトーン中心との間隔がともに等しく、かつ有理正接の角度でアドレス可能な格子要素を持つ閾値マトリクスであり、各ハーフトーン間の成長順序は、周期的な規定の順序で定義されたスーパーセルの閾値マトリクスに対して、微小の正規乱数を合成することにより、再閾値化して作成されていることを特徴とする、連続階調画像に対して、閾値マトリクスを用いて1対N(N≧1)の擬似中間調処理によりM(M≧2)値の画像データに変換する画像処理装置である。
ただし、閾値マトリクスの個々の閾値に重畳(合成)される成分は、正規分布ではあるが大きな値を取ることがある。この大きな値の乱数成分の重畳の影響により、わずかではあるが粒状感が増す可能性もある。この場合のさらに好適な実施例として、図9に示すように正規乱数の変わりに、青色雑音(ブルーノイズ,blue noise)として広く知られている特性を持つ成分を合成すればよい。青色雑音は、図9の閾値マトリクスを用いてハーフトーン化処理した場合、その出力特性が図10に示すような周波数特性となるものであり、理想的な誤差拡散処理により出力されるパターンとほぼ等価のものである。なお、図9に示した青色雑音の閾値マトリクスは、合成に先だって、図11に示すように(図6により前に説明した正規乱数と同様に)数値的に合成可能な数値範囲の値に変換される。図9(図11)に示す青色雑音を用いる場合も、合成の方法は、正規乱数を用いる場合と同様である。
この結果、視覚対して最も目立たない青色雑音成分の誤差を基準閾値マトリクスに加えることにより、より粒状感が知覚されにくく、かつテクスチャが発生することが抑止された閾値マトリクスを作成できる。
すなわち、この発明の画像処理装置の1つは、閾値マトリクスは、複数のハーフトーン中心を持ち、それぞれのハーフトーン中心は、最近傍のハーフトーン中心との間隔がともに等しく、かつ有理正接の角度でアドレス可能な格子要素を持つ閾値マトリクスであり、各ハーフトーン間の成長順序は、周期的な規定の順序で定義されたスーパーセルの閾値マトリクスに対して、微小の青色雑音を合成することにより、再閾値化して作成されていることを特徴とする、連続階調画像に対して、閾値マトリクスを用いて1対N(N≧1)の擬似中間調処理によりM(M≧2)値の画像データに変換する画像処理装置である。
なお、正規乱数成分、あるいはブルーノイズ成分の合成量を、各基準マトリクスの対応階調値に応じて、適宜、調整してもよい。例えば、ハイライト部では、正規乱数の合成により、その閾値マトリクスを使用してハーフトーン化処理した場合、実際に印字されたときのドット配置の不規則さが視覚に目立つ場合がある。このような場合、例えば図12に示すように、ハイライト部(閾値の大きな部分)で、その合成を禁止、あるいは少なくしてもよい。
このように、プリンタエンジンの特性に合わせて、正規乱数または青色雑音成分の合成量を調整することは有効な手段であり、容易に実現できる。
以上、本実施例では、1つの閾値マトリクスの作成方法、及びそのハーフトーン化処理手法について述べたが、基準ハーフトーンにおいて、図13(a)〜図13(d)に示すように、色毎に、そのスクリーン角(screen angle)を適当に変更してもよい。例えばスクリーン角は、C(シアン,図13(a))で63°、M(マゼンタ,図13(b))で27°、Y(イエロー,図13(c))で90°、Bk(ブラック,図13(d))で45°、等が利用可能である。色毎に、上述の閾値作成の手順に従って、新たに閾値マトリクスを作成することによりカラー用の閾値マトリクス、及びカラーのハーフトーン化処理に容易に適用できる。
このとき、例えば視覚に目立たないイエロー(Y)は、正規乱数の合成量を少なめに調整したり(標準偏差値を小さく)、もしくは全く正規乱数分を合成しない。一方、視覚に目立つブラック(Bk)成分は正規乱数の合成量を多くする、等の手法も適用可能である。
図14(a)および図14(b)は、視覚上、知覚されることのある粒状感を低減可能で、しかも通常の閾値マトリクスを使用した場合においてもテクスチャが発生することを抑制できる閾値マトリクスを作成する方法の一例を示している。
広く用いられている標準的、古典的な手順で作成されたスーパーセル(ハーフトーン単位)においては、閾値マトリクスを用いるハーフトーン化処理で形成された出カパターンのうちで、図14(a)および図14(b)に示すような特定の階調域で、幾何的に、視覚上のざらつきやテクスチャが生じにくい(知覚上見にくくない(最も美しい))、規則正しいパターンが存在する。反面、図14(c)に示すように、その中間の(図14(a)または図14(b)のいずれにも分類できない)階調では、矢印で示すような。各ハーフトーン間のドットサイズ差や規則的な方向性がテクスチャとなり、画質が著しく劣化する。
次に、図14(a)または図14(b)に見られるような、幾何的に整った出カパターンは意図的に保持しつつ、ハーフトーンドットのサイズが整った階調間の中間の図14(c)のようなテクスチャが発生しやすい任意の階調域において、テクスチャの発生を抑制が可能な方式を考える。
具体的には、図15(a)〜図15(i)に示すように、任意のハーフトーンドットのサイズが整ったパターンを形成する閾値から次のハーフトーンドットのサイズが整ったパターンを形成する閾値間における中間階調域において、画素を成長させる順序を、図16および図17により以下に説明する規則に従って変更する。
この規則として、ハーフトーンドットのサイズが整ったパターンを形成する閾値群の組(図16にハッチングを入れた閾値)の閾値間で、閾値を割り当てる範囲は変えず、閾値をランダマイズ化して再び割り当て直すことにより、新たな閾値マトリクスを再構築する。
詳細には、32×32の閾値マトリクスである図16の例において、最も左側の1列に関して上の行から「4」、「2」、「4」、「2」のそれぞれの位置を固定する。同様に、最も上の行で「1」が割り当てられている列に関して、最も左側の1列と同様に、「1」、「3」、「1」、「3」のそれぞれの位置を固定する。同様に、左から5列目について、「8」、「6」、「8」、「6」のそれぞれの位置を固定する。続いて、左から9列目について、「7」、「5」、「7」、「5」のそれぞれの位置を固定する。なお、この例は、32×32のうちの1/4の部分すなわち16×16のマトリクスを行、列とも2倍したもので、図5(c)により前に説明したスーパーセル(ハーフトーン単位)が保持されていることを特徴とする。
同様に、図17に示すように、「9」から「16」の閾値についても、閾値間で、閾値を割り当てる範囲は変えず、閾値をランダマイズ化して再び割り当て直すことにより、新たな閾値マトリクスを再構築する。なお、この場合、「9」〜「16」のそれぞれを、「1」〜「8」に、同じ方向に、隣接させることを特徴とする。この操作を、各閾値群の組に対して、それぞれ、繰り返す。ここでのランダマイズ化方法は、前に説明した正規乱数を合成するランダマイズ化手段を用いても、単に閾値群の組をランダムに入れ替える操作を行う手段によっても実現できる。
ここで、重要なことは前に説明した実施形態とは異なり、ハーフトーン化処理によりこの幾何的に美しいパターンを形成する一定範囲も閾値群の組は基本的に保持し、その各閾値群の組の中で閾値の順序を変更することにある。
すなわち、この発明の画像処理装置の1つは、閾値マトリクスは、複数のハーフトーン中心を持ち、それぞれのハーフトーン中心は、最近傍のハーフトーン中心との間隔がともに等しく、かつ有理正接の角度でアドレス可能な格子要素を持つ閾値マトリクスであり、閾値マトリクスの成長順序は、周期的な順序で定義されたスーパーセルの閾値マトリクスに対して、特定の階調値では、この閾値順序を保持し、その他の階調域においては、その成長シーケンスをランダマイズ化して、再閾値化して作成されていることを特徴とする、連続階調画像に対して、閾値マトリクスを用いて1対N(N≧1)の擬似中間調処理によりM(M≧2)値の画像データに変換する画像処理装置である。
これにより、ハーフトーン化処理により特定の階調値では、幾何的に最も美しいパターンが保持されつつも、その間の中間階調域ではランダマイズ化の効果により強烈なテクスチャを抑制する効果を期待することができる。また、この場合においても、階調域毎に、ランダマイズ化の有無、あるいはランダマイズ化の順序を制御することにより、プリンタエンジンの特性に即した最適な階調再現を容易に実現できる。また、図12により既に説明したと同様に、ハイライト部においてはその正規乱数によるランダマイズ化の合成成分の量を無くす、あるいは少なくするといった対処により、エンジンの特性に見合った最適な閾値マトリクスを作成してもよい。
同様に、閾値順序制御の代わりに、図9〜図11で示した青色雑音を応用した閾値の再配置化処理を適用することにより、テクスチャの発生を抑え、かつ粒状感も抑制した閾値マトリクスを作成することができる。この場合も、各閾値群の組において、適宜その青色雑音を適用する量を制御することにより、よりエンジンの特性に見合った階調再現を可能となる。
すなわち、この発明の画像処理装置の1つは、閾値マトリクスは、複数のハーフトーン中心を持ち、それぞれのハーフトーン中心は、最近傍のハーフトーン中心との間隔がともに等しく、かつ有理正接の角度でアドレス可能な格子要素を持つ閾値マトリクスであり、閾値マトリクスの成長順序は、周期的な順序で定義されたスーパーセルの閾値マトリクスに対して、特定の階調値では、この閾値順序を保持し、その他の階調域においては、その成長シーケンスをを青色雑音化して、再閾値化して作成されていることを特徴とする、連続階調画像に対して、閾値マトリクスを用いて1対N(N≧1)の擬似中間調処理によりM(M≧2)値の画像データに変換する画像処理装置である。
以上、説明したように、本発明の閾値マトリクスの作成方法、及びそのハーフトーン化処理手法により、テクスチャの発生を抑え、かつ粒状感も抑制した閾値マトリクスを作成することができる。また、ここで基準ハーフトーンを図13(a)〜図13(d)に示すように、色毎にスクリーン角を好適に変更することで、この色毎に、上述の閾値作成の手順に従って、新たな閾値マトリクスを作成することにより、カラー用の閾値マトリクス、及びカラーのハーフトーン化処理も容易に達成される。このとき、例えば視覚に目立たないYについては、ランダマイズ化の量を少なめに調整(シグマを小さく)する、あるいは全くランダマイズ化しない。あるいは視覚に目立つBk成分は、多めに正規乱数の成分を合成するといったさまざまなバリエーションが考えられる。このような手法は、エンジンの特性により、適宜その正規乱数分の合成量を調整すれば良い。
なお、これまでの説明は、基本ハーフトーンマトリクスをタイリングして、これを基に基準となる閾値マトリクスを作成する方法について述べたが、これに限ることなく、線数、角度、網点形状を指定することにより幾何的計算により、基準となる閾値マトリクスを作成しても良い。
また、本実施例は、1対1の組織的ディザ方式のハーフトーン化方法について述べたが、これを入力連続階調の1画素に対し、出力N(N>2)組の濃度パターン法に応用できることは、画像処理に携わるものであれば容易に実現できることは言うまでもない。
同様に、本実施例では、2値のハーフトーン化処理について述べたが、M値で示される多値に応用した場合やPWM(Pulse Width Moduration)による画素内分割による多値再現においても同様である。すなわち、前記実施例による閾値マトリクスの作成手順は、本質的に1画素を単純に(M−1)分割した2次元空間上での幾何的な形状を考慮すれば何ら特別なことはなく、容易に実現できることは、想像に難くない。
このように、本発明によれば、印刷機ほどの高い解像度の画像出力が要求されない出力機器に対しても、ハーフトーン化処理後の画像データを印字する際問題となる、幾何学的な制限に起因した、ザラツキやテクスチャ等の像形成の不安定性を、階調数の制限なしに非常に簡易な構成で改善することができ、かつ高速に処理を実現することができる。
なお、この発明は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々な変形もしくは変更が可能である。また、各実施の形態は、可能な限り適宜組み合わせて、もしくは一部を削除して実施されてもよく、その場合は、組み合わせもしくは削除に起因したさまざまな効果が得られる。
この発明の実施形態が適用可能な画像出力ネットワーク(プリント出力システム)の一例を説明する概略図。 図1に示したプリントシステムに組み込まれるプリンタ部(プリンタ装置)の一例を示す概略図。 一般的なプリンタ装置における階調処理の種類とその階調表示の一例を説明する概略図(ラインスクリーン)。 一般的なプリンタ装置における階調処理の種類とその階調表示の一例を説明する概略図(網点)。 図2に示したプリンタ装置の階調処理に用いられるスーパーセル(ハーフトーン単位)および閾値マトリクスならびにその配列の一例を説明する概略図。 図5(c)に示した閾値マトリクスに合成される重畳成分(正規乱数)の一例を示す概略図この発明の実施形態が適用されるカラー画像処理装置の一例を説明する概略図。 図6に示した重畳成分(正規乱数)の分布の一例を示す概略図。 図5(c)に示した閾値マトリクスと図6に示した重畳成分(正規乱数)を合成する方法の一例を説明する概略図。 図5(c)に示した閾値マトリクスに合成されるブルーノイズ(青色雑音)を含む閾値マトリクスの一例を示す概略図。 図9に示した重畳成分(ブルーノイズ)の周波数特性の一例を示す概略図。 図9に示した閾値マトリクスを(図6により前に説明した正規乱数と同様に)数値的に合成可能な数値範囲に変換した結果の一例を示す概略図。 正規乱数成分あるいはブルーノイズ成分の合成量を、各基準マトリクスの対応階調値に応じて、適宜、調整する例として、ハイライト部において、その合成量を禁止、あるいは少なくする例を示す概略図。 図5(c)、図6ないし図12により説明した閾値マトリクスの基本となるハーフトーン単位(スーパーセル)のスクリーン角を、カラー画像出力のための色成分毎に特徴づける例を説明する概略図。 (a)および(b)は、視覚上、知覚されることのある粒状感を低減可能で、通常の閾値マトリクスを使用した場合においてもテクスチャが発生することを抑制できる閾値マトリクスを作成する方法の一例を説明する概略図、(c)は、図13Aおよび図13Bの手法によらない結果発生することのある、テクスチャの例を説明する概略図。 (a)〜(i)のそれぞれは、視覚上、知覚されることのある粒状感を低減可能で、通常の閾値マトリクスを使用した場合においてもテクスチャが発生することを抑制できる閾値マトリクスを作成する方法を、工程を追って、説明する概略図。 図15に示した工程に利用される規則の一例を説明する概略図。 図15に示した工程に利用される規則の一例を説明する概略図。
符号の説明
11…コンピュータ端末(PC)、111…ドライバ、12…プリンタ装置、121…プリンタコントローラ、122…画像形成部(プリンタエンジン)、21…色変換処理部、22…BG/UCR処理部、23…ガンマ変換部、24…ハーフトーン化(疑似階調)処理部、25…エンジンASIC。

Claims (17)

  1. 閾値マトリクスは、複数のハーフトーン中心を持ち、
    前記それぞれのハーフトーン中心は、最近傍のハーフトーン中心との間隔がともに等しく、かつ有理正接の角度でアドレス可能な格子要素を持つ閾値マトリクスであり、
    前記各ハーフトーン間の成長順序は、
    周期的な規定の順序で定義されたスーパーセルの閾値マトリクスに対して微小の不均一成分を合成することにより、再閾値化して作成されている
    ことを特徴とする連続階調画像に対して閾値マトリクスを用いて1対N(N≧1)の擬似中間調処理によりM(M≧2)値の画像データに変換する画像処理装置。
  2. 前記合成は、各再現階調域によって前記微小の不均一成分の合成量を制御することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記微小の不均一成分は、正規乱数を含むことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記微小の不均一成分は、青色雑音(ブルーノイズ)を含むことを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記閾値マトリクスの成長順序は、
    周期的な規定の順序で定義されたスーパーセルの閾値マトリクスに対して、特定の階調値においてその閾値順序を保持し、その他の階調域においてその成長シーケンスをランダマイズ化する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 前記微小の不均一成分は、正規乱数を含むことを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 前記微小の不均一成分は、青色雑音(ブルーノイズ)を含むことを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  8. 任意の1色の閾値マトリクスは、複数のハーフトーン中心を持ち、
    前記それぞれのハーフトーン中心は、最近傍のハーフトーン中心との間隔がともに等しく、かつ有理正接の角度でアドレス可能な格子要素を持つ閾値マトリクスであり、
    前記各ハーフトーン間の成長順序は、周期的な規定の順序で定義されたスーパーセルの閾値マトリクスに対して微小の不均一成分を合成することにより再閾値化して作成されており、
    各色間での有理正接の角度が異なる
    ことを特徴とするカラーの連続階調画像に対して、それぞれ、色成分毎に閾値マトリクスを用いて1対N(N≧1)の擬似中間調処理によりM(M≧2)値の画像データに変換するカラー画像処理装置。
  9. 前記合成は、各再現階調域によって前記微小の不均一成分の合成量を制御することを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。
  10. 前記微小の不均一成分は、正規乱数を含むことを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
  11. 前記微小の不均一成分は、青色雑音(ブルーノイズ)を含むことを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
  12. 前記閾値マトリクスの成長順序は、周期的な規定の順序で定義されたスーパーセルの閾値マトリクスに対して、特定の階調値において、その閾値順序を保持し、その他の階調域において、その成長シーケンスをランダマイズ化することを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。
  13. 前記微小の不均一成分は、正規乱数を含むことを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。
  14. 前記微小の不均一成分は、青色雑音(ブルーノイズ)を含むことを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。
  15. 入力色信号を、出力媒体への出力画像形成に適した色信号に変換する色変換部と、
    前記色変換部において出力媒体への出力画像形成に適した色信号に変換された信号から黒の補強のために用いられる成分を抽出し、その抽出された成分が取り除かれた各色信号を生成する黒信号生成部と、
    前記黒信号生成部により黒の補強のために抽出された成分および各色信号を、出力画像形成に用いられる装置の出力特性に合わせて、階調補正するガンマ変換部と、
    複数のハーフトーン中心を含み、最近傍のハーフトーン中心との間隔がともに等しく、かつ有理正接の角度でアドレス可能な格子要素を持つ閾値マトリクスを順次成長させるものであって、任意の閾値に、微小の不均一成分を合成する疑似階調処理部と、
    を有することを特徴とするカラー画像処理装置。
  16. 前記微小の不均一成分は、正規乱数を含むことを特徴とする請求項15記載の画像処理装置。
  17. 前記微小の不均一成分は、青色雑音(ブルーノイズ)を含むことを特徴とする請求項15記載の画像処理装置。
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