JP2006093577A - 半導体装置用転写フィルム基板及びその製造方法並びにそれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体装置用転写フィルム基板及びその製造方法並びにそれを用いた半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 転写フィルム上に形成した配線導体の封止樹脂への転写を容易にする半導体装置用転写フィルム基板を提供する。
【解決手段】 転写フィルム2上に配線導体5を形成する半導体装置用転写フィルム基板1において、導電性金属テープ5tをプレス打ち抜きして配線導体5を形成し、その配線導体5を転写フィルム2上に仮圧着したものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、転写フィルム上に配線導体を形成する半導体装置用転写フィルム基板及びその製造方法、並びにそれを用いた電気絶縁性の支持基板を有しない半導体装置に関する。
従来の半導体装置(半導体パッケージ)は、半導体素子を搭載するためのダイパッド、半導体素子の電極を電気的に外部取り出すための導電性の内部接続端子、配線パターン、外部接続用パッド、外部接続端子等を有し、これを保持する基材には、電気絶縁性のガラスエポキシ樹脂、ポリイミドテープなどの配線基板を用いていた。この半導体パッケージ用の配線基板は通称モジュール基板と呼ばれている。従来のモジュール基板を用いた半導体パッケージを図6(a)および図6(b)に示す。
図6(a)および図6(b)に示すような半導体パッケージ61は、電気絶縁性の基板である、ガラスエポキシ樹脂、ポリイミドなどからなる樹脂基板62aを用いた配線基板62を備える。
配線基板62には、Cu箔などによるダイパッド66b、Cu箔などによる内部接続端子63a、配線パターン63b、外部接続用パッド63cなどで構成される配線導体63、外部端子用パッド64、スルーホール65が、フォトケミカルエッチングにより形成されている。図には示していないが、配線導体63、外部端子用パッド64、スルーホール65には、その表面に電気めっき、あるいは無電解めっき方式(方法)によるNi下地めっき、Auめっきなどが通常施されている。
この配線基板62のダイパッド66b上に、半導体素子(半導体チップ)66を導電性ペーストなどを用いて接着搭載し、さらに半導体素子電極66aと内部接続端子63aとをボンディングワイヤ67で接続してから、エポキシ樹脂などの封止樹脂68を用いて封止すると、半導体パッケージ61が完成する。通常は最後にはんだボールなどの球形の外部接続端子69を外部端子用パッド64に取り付ける。
また、最近モジュール基板を用いないコアレス構造の半導体パッケージ(コアレス半導体パッケージ)も提案されていて、すでに量産化されている。代表的なコアレス半導体パッケージの断面構造を図7に示す。
図7のコアレス半導体パッケージ71では、その底部にCu箔などからなる配線導体73を有するのみで、電気絶縁性の基板を有しないのが特徴である。すなわち、ダイパッド76b、配線導体73を構成する内部接続端子(特許文献1ではボンディング部)73a、配線パターン73b、外部接続用パッド73cなどの裏面がパッケージ底面に露出する構造になっている(例えば、特許文献1参照)。
コアレス半導体パッケージ71の製造工程を図8(a)〜図8(e)に示す。まず、電気絶縁性の転写フィルム72上に、ダイパッド76b、配線導体73を形成する(図8(a))。その後ダイパッド76bに半導体素子66を搭載してから(図8(b))、Au線などのボンディングワイヤ67で半導体素子電極66aと内部接続端子73aを超音波接続する(図8(c))。次に、封止樹脂68によって半導体素子66を封止してから(図8(d))、最終的に転写フィルム72を剥離すると、コアレス半導体パッケージ71が得られる(図8(e))。この方式は配線導体73を封止樹脂68に転写するため、一般的に転写方式と呼ばれている。
コアレス半導体パッケージの転写方式による製造方法としては、転写フィルム72の代わりに厚い基材を用いる方法がある(例えば、特許文献2参照)が、基本的なプロセスは特許文献1に同じである。
特許文献1と類似の公知例としては、特許文献3がある。特許文献3の例では、特許文献1の配線導体が内部接続端子のみであるのに対して、さらに配線パターンと外部接続用パッドを有する点が異なる。また、特許文献3は、複数の半導体素子を転写フィルム基板上に搭載し、一体的に樹脂封止する点が特許文献1と異なっている。
特開平3−94459号公報 特開平9−252014号公報 特開平3−99456号公報
配線導体には通常電解Cu箔、圧延Cu箔などのCu箔が用いられ、このCu箔のフォトケミカルエッチング法によって、配線導体を構成するダイパッド、内部接続端子、配線パターン、外部接続用パッドなどを形成する。
図9のコアレス半導体パッケージ用の転写フィルム基板70の断面図に示すように、配線導体73の表面には機能めっき74がなされる。これは半導体素子の電極と配線導体73の接続を良好に行うためのものである。
具体的には、Au線を用いた超音波ワイヤボンディング法などで接続を行う場合の、接続用機能めっきとして行われる。この機能めっき74は、下地めっきとしての無電解Niめっきや、電気Niめっき、そしてその上の無電解Auめっきや電気Auめっきなどである。
このAuめっきは、前述のようにワイヤボンディングにおけるAu線との超音波接合を行うためのものであるが、Auめっき層は封止樹脂との密着性が極めて悪い問題がある。また下地ニッケルめっき層は、CuのAuめっき層への熱拡散防止膜(バリア膜)の役目を果たしている。
通常Niめっきは、半導体素子搭載や、ワイヤボンディングにおける加熱条件に応じて、例えば厚さ0.5〜2.0μmの範囲でなされる。Auめっきは、超音波ワイヤボンディングの接続信頼性が高く、またより短時間でめっきを行うために、そのめっき工程における最適厚さとして選定されるが、通常例えば0.1〜2.0μmの範囲で選定される。
これら機能めっき74は、半導体素子の搭載には欠かせないものであるが、一方ではCu箔と封止樹脂との接着性を阻害するものとなっている。すなわちCuの酸化物である亜酸化銅や酸化銅は、封止樹脂材料との接着が極めて高いことが知られている。この高い接着性の得られる要因は、銅酸化物と封止樹脂であるエポキシ樹脂などとが、電子の授受をともなう化学結合によって接着するからである。この高い密着性によって、Cu箔の配線導体とエポキシ樹脂などとの間には、信頼性の高い良好な接着界面が得られ、使用環境における半導体素子の動作を保証するものとなっている。
具体的には、高温加湿雰囲気、高温雰囲気下における半導体素子の動作が、Cu箔の配線導体と封止樹脂との高い接着信頼性によって維持されている。より具体的な例では、通常のリードフレームなどの1枚の金属(Cuの板)からなる配線導体では、ワイヤボンディングする内部接続端子のみにAuスポットめっきを施し、内部端子部以外はCuのみとすることによって、封止樹脂との密着性を阻害しない方策が採られている。
ところで、10〜50μmのCu箔を用いる配線導体では、Cu箔の機械的強度が低いことから、1枚の金属で加工が不可能である。このため、図9の転写フィルム基板70では、電気絶縁性の転写フィルム72の上にCu箔を貼り合わせ、フォトケミカルエッチングでCu箔の配線導体73を形成した材料が用いられる。
この転写フィルム72は、半導体パッケージの完成段階では最終的に不要なものであり、半導体パッケージの高さが高くなることや、軽量化に対してはマイナスになっている。このため、高さ1.0mm以下の超小型半導体パッケージでは、最終段階で転写フィルム72の配線導体73を半導体パッケージの封止樹脂側に転写し、転写フィルム72を剥離除去することが必要になっている。
また、Cuと比較してAuめっき層は、Auが化学的に非常に安定であることから、封止樹脂との密着性が極めて悪い。これは転写方式によってコアレス半導体パッケージを作る上での大きな障害になっている。
具体的には、内部接続端子73a、配線パターン73b、外部接続用パッド73cなどの配線導体73を半導体素子とともに樹脂封止し、その後転写フィルム72を剥離する時に、配線導体73が樹脂封止側に転写できず、転写フィルム72側に残ってしまう問題である。
これは図9に示すように、転写フィルム72と配線導体73間に接着層75があるためである。この接着層75は、Cu箔のフォトケミカルエッチングによる配線導体73の形成や、機能めっき74の形成時における配線導体73の剥離がおこらないように、これらの工程に耐えうる接着強度が求められる。この接着強度は、通常9.8N/cm(1kgf/cm)程度が必要になる。封止樹脂による封止後の転写フィルム72の剥離除去工程で、封止樹脂と配線導体73のAuめっき間の接着強度は、この転写フィルム72と配線導体73間の接着強度より高くなければならない。
しかし、Auめっきと封止樹脂間の本質的に弱い接着強度に起因して、封止樹脂による封止後に転写フィルム72を剥離すると、配線導体73は転写フィルム72側に残り、不良が多く発生する。この対策として、Cu箔の接着層75の接着力を弱く設定し、封止樹脂からの剥離をしやすくする方策が通常採られている。
しかしながら、機能めっき74の形成時に耐え、かつ封止樹脂から剥離しやすい接着剤の選定は非常に難しいという問題がある。また、接着層75の接着力を弱くし過ぎると、フォトケミカルエッチングによる配線導体73を形成する工程や機能めっき74を形成する工程で配線導体73が接着層75から剥離してしまう。これは、コアレス半導体パッケージ71の生産歩留まりや信頼性を低下させる。
以上のように、従来技術は、下記の解決すべき問題がある。
1)Auめっきを施した配線導体73の封止樹脂からの剥離による配線導体73の欠落。
2)転写フィルム72と配線導体73間の接着強度(接着層75の接着力)を弱くすることによる、フォトケミカルエッチングおよび機能めっき工程での配線導体の剥離不良の発生。
3)コアレス半導体パッケージ71の生産歩留まりの低下。
4)コアレス半導体パッケージ71の信頼性の低下。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、転写フィルム上に形成した配線導体の封止樹脂への転写を容易にする半導体装置用転写フィルム基板及びその製造方法並びにそれを用いた半導体装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、転写フィルム上に配線導体を形成した半導体装置用転写フィルム基板において、導電性金属テープをプレス打ち抜きして上記配線導体を形成し、その配線導体を上記転写フィルム上に仮圧着した半導体装置用転写フィルム基板である。
請求項2の発明は、転写フィルム上に配線導体を形成する半導体装置用転写フィルム基板の製造方法において、上記転写フィルム上に導電性金属テープを挟んだ金型を配置し、その金型で上記導電性金属テープをプレス打ち抜きして上記配線導体を形成すると共に、その配線導体を上記転写フィルム上に押圧して仮圧着する半導体装置用転写フィルム基板の製造方法である。
請求項3の発明は、上記金型のステージ上に上記転写フィルムを配置し、その転写フィルム上に、上記導電性金属テープを挟んだ上記金型のダイとストリッパーとを配置し、上記金型のパンチで上記導電性金属テープをプレス打ち抜きして上記配線導体を形成すると共に、その配線導体を上記転写フィルム上に押圧して仮圧着する請求項2記載の半導体装置用転写フィルム基板の製造方法である。
請求項4の発明は、上記転写フィルムを長尺に形成し、その転写フィルムの両側部にパイロット穴を形成し、その転写フィルムを搬送すると共に、上記金型が備える位置決め機構で上記パイロット穴を基準に位置決めし、上記配線導体を連続的に形成する請求項2または3記載の半導体装置用転写フィルム基板の製造方法である。
請求項5の発明は、上記導電性金属テープは、Cu箔、Cu合金箔、Al箔などの金属箔で構成される請求項1記載の半導体装置用転写フィルム基板である。
請求項6の発明は、上記導電性金属テープは、Cu箔、Cu合金箔、Al箔などの金属箔の片面、あるいは両面に、Au、Ag、Pdなどの機能めっきを施して構成される請求項1記載の半導体装置用転写フィルム基板である。
請求項7の発明は、上記転写フィルムは、電気絶縁性の樹脂フィルムの片面に接着層を有するフィルム、フィルム用金属箔の片面に接着層を有するフィルム、熱可塑性の樹脂フィルムで構成される請求項1、5、6いずれかに記載の半導体装置用転写フィルム基板である。
請求項8の発明は、上記フィルム用金属箔は、Cu箔、Cu合金箔、Al箔、ステンレス箔で構成される請求項7記載の半導体装置用転写フィルム基板である。
請求項9の発明は、請求項1、5、6、7、8いずれかに記載された半導体装置用転写フィルム基板を用いて、上記配線導体上に半導体素子を搭載し、上記転写フィルム上に上記配線導体と上記半導体素子の上部を封止すべく封止樹脂を設けた後、上記転写フィルムを剥離して形成した半導体装置である。
本発明は、転写フィルム上の配線導体の形成を、金型を用いた導電性金属テープのプレス打ち抜き法によって行う点に特徴がある。このことによって、導電性金属テープにあらかじめAuなどの機能めっきを施しても、配線導体の側面はCuなどが露出し、封止樹脂との密着が配線導体の側面で維持される。このため、半導体装置を形成する際に、配線導体の封止樹脂への転写が容易になる。
また、フォトケミカルエッチング法を用いないので、従来の湿式プロセスのような配線導体の欠落などの問題がなくなる。
本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
(1)配線導体の封止樹脂側からの剥離による配線導体の欠落を防ぎ、コアレス半導体パッケージの生産歩留まりを向上できる。
(2)フォトケミカルエッチングおよび機能めっき工程での配線導体の剥離不良の発生を防止でき、転写フィルム基板の生産歩留まりを向上できる。
(3)封止樹脂と配線導体の接着力が増加し、信頼性が向上する。
(4)フォトケミカルエッチングなどの複雑な湿式工程が不要となり、コアレス半導体パッケージのコスト低減に寄与できる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適な実施の形態を示す半導体装置用転写フィルム基板の断面図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る半導体装置(コアレス半導体パッケージ)用転写フィルム基板1は、後述する導電性金属テープをプレス打ち抜きして配線導体5を形成し、その配線導体5を転写フィルム2上に仮圧着したものである。
転写フィルム2は、転写フィルム本体3の片面(表面)に接着剤が塗布されてなる接着層4を有するフィルムで構成される。転写フィルム本体3としては、例えば、ポリイミドテープや熱可塑性樹脂であるPET(ポリエチレンテレフタレート)テープなどの電気絶縁性の樹脂フィルム(樹脂テープ)、あるいは液晶ポリマー(LCP)で構成されるフィルムを用いる。
転写フィルム2のように接着層4を設ける場合には、転写フィルム本体3として、フィルム用金属箔(金属フィルム、金属テープ)も使用できる。フィルム用金属箔としては、Cu箔、Cu合金箔、Al箔、ステンレス箔などで構成されるものを用いる。
転写フィルム2は、図4で後述する半導体装置を形成する際、封止樹脂と配線導体5から剥離されるが、その後、再利用も可能である。再利用の場合は、接着層4として、熱可塑性の接着剤からなるものを用いる。この接着剤の汚染、変形などがない限り、転写フィルム2の繰り返しの使用が可能である。
配線導体5の両面には、Au、Ag、Pdなどの機能めっきが施されてなる機能めっき層6が設けられる。本実施の形態では、機能めっき層6として、配線導体5の両面にNi下地Auめっきを施したものを用いた。
図1では、一個の配線導体5の例を示したが、図2に示す転写フィルム基板21のように、配線導体5が、それぞれ両面に機能めっき層6が設けられた内部接続端子5a、配線パターン5b、外部接続用パッド5c、ダイパッド5dなどで構成されていてもよい。ダイパッド5dは、内部接続端子5a、配線パターン5b、外部接続用パッド5cと絶縁される。
次に、図1の転写フィルム基板1の製造方法を説明する。
転写フィルム基板1の製造に先立ち、図3(a)に示すように、図1の配線導体5となる長尺の導電性金属テープ5tと、長尺の転写フィルム2とを用意する。
導電性金属テープ5tとしては、Cu箔、Cu合金箔、Al箔などの金属箔7の両面に、Au、Ag、Pdなどの機能めっきを施してなる機能めっき層6を設けたものを用いる。本実施の形態では、金属箔7として、厚さ12〜35μmのCu箔を用いた。
転写フィルム2としては、両側部に、図5で後述するパイロット穴(パイロットホール)が長さ方向に沿って所定間隔で複数個形成されたものを用いる。
導電性金属テープ5tから転写フィルム2上に図1の配線導体5を形成するには、金型31を用いる。金型31は、ステージ32、ダイ33、ストリッパー34、パンチ35で主に構成される。ダイ33は、図1の配線導体5のパターンを構成するダイ穴33hが形成された雌型である。ストリッパー34にも、図1の配線導体5のパターンを構成するストリッパー穴34hが形成される。パンチ35は、ダイ穴33hと対になる雄型である。
まず、ステージ32上に、接着層4が上側となるように転写フィルム2を配置する。配置した転写フィルム2上に、導電性金属テープ5tを上下から挟んだダイ33とストリッパー34とを配置する。このとき、ダイ33とストリッパー34とを、図1の配線導体5のパターン同士が互いに一致するように、ダイ穴33hとストリッパー穴34hとの位置を合わせて配置する。
図3(b)に示すように、ストリッパー穴34hにパンチ35を降下させていき、導電性金属テープ5tをプレス打ち抜きすると、例えば、内部接続端子などの配線導体5が形成されてダイ穴33hに打ち抜かれる。
さらに続けて、ダイ穴33hにパンチ35を降下させていき、打ち抜かれた配線導体5を接着層4上に押圧して仮圧着する。すなわち、打ち抜かれた配線導体5は、接着層4に接着される。このとき、パンチ35の押し込み深さは、打ち抜かれた配線導体5が、丁度接着層4の表面に押圧されるように、金型31の下死点深さに調整される。
ここで、下死点深さとは、ダイ33の底面から、配線導体5の厚さとその両面に設けた機能めっき層6の厚さとの合計の厚さまでよりも若干深い位置のことをいう。この位置までパンチ35の先端が降下するようにする。
配線導体5の打ち抜きと押圧が完了したら、パンチ35を上昇させ、ダイ33を上昇させる。このことによって、配線導体5はダイ穴33hから接着層4上に残り、配線導体5の転写フィルム2への貼り付けが完了する。これにより、図1の転写フィルム基板1が得られる。
貼り付けが完了した転写フィルム2は、次の貼り付け位置までの一定長さが、金型31が備える順送り機構によって順送り(搬送)される。転写フィルム2の送り量は、図4で後述する半導体装置一個分の長さである。このとき、金型31が備える位置決め機構によって、パイロット穴を基準に転写フィルム2の位置決めを行う。
その後、ストリッパー34を上昇させると、ダイ33上に導電性金属テープ5tが新たに送られる。導電性金属テープ5tの送り量も、転写フィルム2の送り量と同じであり、半導体装置一個分の長さである。打ち抜きが完了した導電性金属テープ5tは、次の打ち抜き位置までの一定長さが、ステッピングモータやエアーシリンダーなどによって順送りされる。
以上のようにして、転写フィルム2上に配線導体が連続的に形成される。図2の転写フィルム基板21も上述と同様にして得られるが、この場合、配線導体5を構成する内部接続端子5a、配線パターン5b、外部接続用パッド5c、ダイパッド5dなどは、それぞれに該当するダイ穴33h、ストッパー穴34h、パンチ35を金型31に設けておくことで、一回の打ち抜きで同時に転写フィルム2への貼り付けが行われる。
次に、図2の転写フィルム基板21を用いた半導体装置を説明する。
図4に示すように、本実施の形態に係る半導体装置41は、転写フィルム基板21のダイパッド5d上に半導体素子66を搭載し、内部接続端子5aと半導体素子電極66aをAu線などのボンディングワイヤ67で接続し、転写フィルム2上に配線導体5と半導体素子66の上部を封止すべく封止樹脂68を設けた後、転写フィルム2を配線導体5および封止樹脂68から剥離することで、形成される(組み立てられる)ものである。
この半導体装置41は、電気絶縁性の配線基板を有しないので、コアレス半導体パッケージとも呼ばれ、配線導体5の裏面に設けた機能めっき層6がパッケージ底面に露出する構造である。
本実施の形態の作用を説明する。
転写フィルム基板1(21)は、Cuなどの金属箔7の両面にAuめっきなどの機能めっき層6を設けた導電性テープ5tを、プレス打ち抜きして配線導体5を形成し、その配線導体5を接着層4を有する転写フィルム2上に仮圧着している。
つまり、配線導体5の側面は封止樹脂68との密着性が高いCuなどが露出し、封止樹脂68との密着が配線導体5の側面で維持される。一方、配線導体5の裏面は接着層4との接着力が弱いAuめっきが施されている。
これにより、転写フィルム基板1を用いて半導体装置を形成する際、配線導体5を転写フィルム2から簡単に剥離することができる。すなわち、配線導体5を封止樹脂68側に転写しやすくなる。
したがって、Auめっきを施した配線導体5の封止樹脂68側からの剥離による配線導体5の欠落を防ぎ、コアレス半導体パッケージの生産歩留まりを向上できる。
また、従来とは異なり、転写フィルム2と配線導体5間の接着強度(接着層4の接着力)を弱くする必要がないので、フォトケミカルエッチングおよび機能めっき工程での配線導体5の剥離不良の発生を防止でき、転写フィルム基板1の生産歩留まりを向上できる。
さらに、封止樹脂68と配線導体5の接着力が増加し、コアレス半導体パッケージの信頼性が向上する。
配線導体5の両面にあらかじめ機能めっき層6を設けることによって、コアレス半導体パッケージ完成後の最終的な外部接続用パット5cへの端子めっきが不要となる。
フォトケミカルエッチングなどの複雑な湿式工程が不要となり、その際の配線導体5の欠落などの問題がなくなり、コアレス半導体パッケージのコスト低減にも寄与できる。
上記実施の形態では、金属箔7の両面に機能めっき層6を設けた導電性金属テープ5tを用いた例で説明したが、金属箔7の片面に機能めっき層6を設けた導電性金属テープを用いてもよい。この導電性金属テープは、機能めっき層6が上側となるように、図3のダイ33とストリッパー34で挟まれる。つまり、転写フィルム2上に形成された配線導体の表面(ワイヤボンディング面)には、機能めっき層6が設けられる。
この場合でも、配線導体の側面は封止樹脂68との密着性が高いCuが露出している。したがって、フォトケミカルエッチング法により形成した従来の配線導体と比較して、封止樹脂68との密着性が高く、配線導体が転写フィルム2側に残ることがない。
導電性金属テープとしては、金属箔で構成されるものを用いてもよい。
また、上記実施の形態では、転写フィルム本体3に接着層4を設けた転写フィルム2を用いた例で説明したが、転写フィルム2の代わりに、熱可塑性の樹脂フィルム、あるいはLCPで構成される転写フィルム、すなわち接着層がない転写フィルムを用いてもよい。熱可塑性の樹脂フィルムとしては、例えば、PETテープ、熱可塑性の変性ポリイミドを用いたポリイミドテープなどがある。
この場合も、図3の金型31で導電性金属テープをプレス打ち抜きする際、例えば、導電性金属テープを加熱することで、熱可塑性の樹脂フィルム、あるいはLCPが軟化して接着性を有するため、転写フィルム上に配線導体を貼り付けることが可能である。
本発明の転写フィルム基板、半導体装置には、主に半導体素子を組み込んだ半導体パッケージ、半導体素子のほかにコンデンサー、抵抗などのRC受動部品も組み込んだモジュール、およびRC受動素子のみの単体のパッケージなどが含まれる。この分野においては、携帯電話やデジタルカメラ、デジタルテレビなどの小型高機能化に向けて、半導体パッケージの小型薄型化が強く求められている。本発明は、これらの要求を達成できるのみでなく、フォトケミカルエッチングなどの複雑な工程をまったく必要としない。
したがって、半導体パッケージのコスト削減にも大きく寄与できるものである。また配線導体の打ち抜き同時貼り付けを行う本発明の考え方は、単にコアレス半導体パッケージのみでなく、通常の配線基板、フレキシブル配線基板の製法にも応用が可能なので、これら産業製品の小型化、低コスト化にも大きく貢献できるものである。
(実施例1)
図5に実施例1における転写フィルム基板51を示す。この転写フィルム基板51を製造するにあたり、まず、転写フィルム本体3として、厚さ50μm、幅35μmの長尺ポリイミドテープを用いて、これにアクリル樹脂系の熱可塑性接着剤を幅27mmで10μmの厚さに塗布し、接着層付き転写フィルム2を作製する。作製した転写フィルム2には、パイロットホール52をパイロットホール抜き金型により開口する。このパイロットホール52はTAB(Tape Automated Bonding)用テープにおける位置決め穴として通常用いられる。また半導体素子搭載プロセスにおける、長尺の転写フィルム基板の搬送用としても用いられる。
以上のように作製した転写フィルム2の上に、幅が26.5mmで25μmの厚さの電解Cu箔製導電性金属テープを、図3に示した金型31を用いて配線導体5を打ち抜き加工して貼り付ける。電解Cu箔からなる図3の導電性金属テープ5tには、電気Ni下地めっき、その上の電気Auめっきが、各々1.0μm、0.5μmの厚さで両面に施されている。
図5では、内部接続端子5a、配線パターン5b、外部接続用パッド5cを一体化した配線導体5を示している。また中央には半導体素子を搭載する配線導体であるダイパッド5dがある。ダイパッド5dの周囲の配線導体の形状は、幅0.15mm、長さ0.3mmである。またダイパッド寸法は1.5mm×2.0mmの寸法である。
これらの配線導体5の形状は、携帯電話などの高周波デバイスが搭載される、コアレス半導体パッケージを想定して設計した。携帯電話などに用いられるRF(高周波)受信回路部の信号増幅用の半導体素子では、半導体パッケージは通常数mm角程度と非常に小型であり、またさらにノイズフィルター用コンデンサーや抵抗などの単体の受動素子では、1mm角以下のパッケージが多く用いられている。
これらの配線導体5は、図3の金型31を用いて同時に打ち抜かれ、そして同時に接着層4の上に貼り付けられる。また金型31は2列打ち抜き構造になっている。すなわち図5に示すように、半導体素子を搭載する配線導体5である2つのダイパッド5dと、その2つのダイパッド5dの周囲の内部接続端子5a、配線パターン5b、外部接続用パッド5cとは、プレス打ち抜き加工される。すなわち一回のプレス打ち抜き加工によって、半導体パッケージ2個分の配線導体5群が接着層4上に、一回の金型動作で一気に貼り付けられる。
このプレス打ち抜き加工と貼り付け動作の後、転写フィルム2は矢印Aで示す順送り方向に、パイロット穴52を基準として、次の半導体パッケージ分の貼り付け位置まで自動的に送られる。そしてまた金型31による導電性金属テープのプレス打ち抜き加工と配線導体の接着層4上への貼り付けが繰り返し行われる。
以上より、フォトケミカルエッチングプロセスを用いることなく、コアレス半導体パッケージ用の転写フィルム基板51が製造できる。
次に、この基板51を用いてコアレス半導体パッケージを組み立てる。
まず、ダイパッド5dの上に半導体素子66を専用のAgペーストをなどを用いて接着搭載する。次に、ボンディングワイヤ67を用いて半導体素子66の電極66aと、内部接続端子5aを超音波接合方式で接続する。接続の後、エポキシ樹脂系の封止樹脂68で半導体素子66と配線導体5の上部を封止する。封止には専用のトランスファーモールド金型を用いると、複数のコアレス半導体パッケージ分を同時に樹脂封止することができる。封止後、接着層付き転写フィルム2を封止樹脂68と配線導体5から剥離して、コアレス半導体パッケージを転写フィルム2から分離する。
配線導体5の裏面はAuめっきが施されていて、接着層4との接着力は弱く、簡単に接着層付き転写フィルム2を剥離することができる。また封止樹脂68内部では、配線導体5の側面はCuが露出しているため、配線導体5は封止樹脂68との接着力が極めて高い。したがって封止樹脂68から配線導体5が抜けて、接着層4側に持っていかれることがない。
コアレス半導体パッケージの転写フィルム2からの剥離は、例えば、転写フィルム2の巻き取り方式で連続的に行うことができる。TABテープは通常50m程度の長尺であるが、本発明ではフォトケミカルエッチングを行わないので、露光、現像、剥膜などの工程を必要としない。したがって生産管理が極めて簡単である。このため、プレス打ち抜きで製造されるリードフレームと同じ生産単位での製造が可能である。プレス打ち抜きによるリードフレームの製造では、通常300m以上の非常に長尺の材料が用いられる。
本発明においても、原理はプレス打ち抜き方式に同じであることから、長尺の転写フィルム2を用いて、配線導体5の打ち抜き貼り付けを行うことができる。そしてこの長尺のテープのまま、連続して素子搭載、ワイヤボンディング、封止の工程を経て、次にコアレス半導体パッケージを転写フィルム2から連続巻き取り方式で剥離する。
前述のように接着層4と配線導体5の接着力は極めて弱いことから、封止工程の後の転写フィルム2の巻き取り工程で、転写フィルム2を直径50mmφ以下のロールに添わせながら曲げ応力を加えると、簡単にコアレス半導体パッケージを転写フィルムから剥離することができる。
コアレス半導体パッケージを単体に分離してから、コアレス半導体パッケージを金属製のかごなどに入れてアフターキュアを行うと、最終的にコアレス半導体パッケージが完成する。コアレス半導体パッケージの裏面には、外部接続用パッドの裏面が露出する。
通常半導体パッケージは、外部接続端子の裏面の外部端子用パッドを配線基板にPbフリーはんだなどを用いて接続する。このためにはんだ濡れ性が問題になるため、Auめっきなどのはんだとの濡れ性に優れためっきを施す。
本実施の形態に係るコアレス半導体パッケージでは、導電性金属テープ5tの段階ですでにAuめっきが施されているため、従来の半導体パッケージ、および従来のコアレス半導体パッケージのように、最終工程での外部接続用パッド5cへのAuめっきが不要である。
この通常端子めっきと呼ばれる最終工程は、半導体パッケージの信頼性を損なう点で非常に重要な問題となっている。端子めっきは一般的には、無電解のNi、およびその上の無電解Auめっきなどである。これらのめっきは、通常80℃程度の液温で30分程度行われる。また、酸、アルカリなどの薬液を前処理工程で用いる。この湿式の処理工程では、薬液や湿分が半導体パッケージ内部に浸透して、配線導体の腐食や、半導体素子の駆動電圧によるイオンマイグレーションを発生させる。この結果、配線導体間の短絡などが起こり、しばしば信頼性上の重大な問題を引き起こしている。したがってこれを省略できる本実施の形態に係る転写フィルム基板51、コアレス半導体パッケージは、信頼性向上の観点からも非常に大きな効果がある。
(実施例2)
実施例1において、転写フィルムに熱可塑性のアクリル樹脂変性ポリイミドテープを用いる。このアクリルポリイミドハイブリッド樹脂テープは150℃の加熱により接着性が発現するので、接着層4を転写フィルム上に設ける必要がない。この場合の加熱は、図3における導電性金属テープ5tを加熱することによって可能である。加熱された導電性金属テープ5tの熱により、プレス打ち抜き加工された配線導体5は、転写フィルムに瞬時に接着する。転写フィルム側を加熱することによっても可能であるが、冷却時の熱収縮が起こり、転写フィルムの変形が起こるので、導電性金属テープ5tの加熱が好ましい。コアレス半導体パッケージの一連の組み立て、および転写フィルムの剥離などは実施例1と同様に行うことができる。
(実施例3)
実施例1において、転写フィルム本体3に純Cu箔を用いる。純Cu箔としては、無酸素銅Cu箔、タフピッチ銅Cu箔などを用いることができる。これら純Cu箔はポリイミドと比較して機械的強度が強く、巻き取り、搬送において有利である。これらの純Cu箔上に、実施例1と同様接着層4を設けて転写フィルム2とすることによって、コアレス半導体パッケージの一連の組み立て、および転写フィルム2の剥離などは実施例1と同様に行うことができる。
(実施例4)
実施例1において、転写フィルム本体3にステンレス箔を用いる。ステンレス箔はCu箔と比較して機械的強度がさらに強く、巻き取り、搬送において有利である。また純Cuのような加熱工程での脱落性の酸化皮膜の形成がなく、転写フィルムを再利用しやすい点が特徴である。ステンレス箔の上に、実施例1と同様接着層4を設けて転写フィルム2とすることによって、コアレス半導体パッケージの一連の組み立て、および転写フィルム2の剥離などは実施例1と同様に行うことができる。
(実施例5)
実施例1において、転写フィルム本体3にAl箔を用いる。Al箔はポリイミドと比較して機械的強度がさらに強く、巻き取り、搬送において有利である。また純Cuのような加熱工程での脱落性の酸化銅皮膜の形成もなく、転写フィルムを再利用しやすい点が特徴である。Al箔上に、実施例1と同様接着層4を設けて転写フィルムとすることによって、コアレス半導体パッケージの一連の組み立て、および転写フィルム2の剥離などは実施例1と同様に行うことができる。
(実施例6)
実施例1において、転写フィルム本体3にCu合金箔を用いる。Cu合金箔はCu−Sn、Cu−Zn等の耐熱性高強度箔を用いることができる。これらCu合金は200℃以下の比較的低温の半導体パッケージ組み立てプロセスにおいては、純Cuと比較して脱落性の酸化銅皮膜の形成が少なく、また機械的強度も高いので、転写フィルムの再利用が容易な点に特徴がある。Cu合金箔の上に、実施例1と同様接着層4を設けて転写フィルム2とすることによって、コアレス半導体パッケージの一連の組み立て、および転写フィルム2の剥離などは実施例1と同様に行うことができる。
(実施例7)
実施例1において、転写フィルム本体3に液晶ポリマー(LCP)を用いる。LCPはポリイミドと比較して線膨張係数が小さく、シリコン半導体に近い線膨張係数を有するので、半導体素子を搭載する組み立て工程でのベース基盤として適している。また機械的強度も高いので、転写フィルムの再利用が容易な点に特徴がある。液晶ポリマーの上に、実施例1と同様接着層4を設けて転写フィルム2とすることによって、コアレス半導体パッケージの一連の組み立て、および転写フィルム2の剥離などは実施例1と同様に行うことができる。
また液晶ポリマーは熱可塑性樹脂の一種であり、加熱すると軟化して接着性を有するようになるので、接着剤を用いずに打ち抜いた配線導体5を貼り付けることもできる。
(実施例8)
実施例1において、導電性金属テープにAl箔を用いる。Al箔は、その上の機能めっきがなくとも、そのままでAu線やAl線によるワイヤボンディングが可能なのでプロセスの簡略化が図れる。コアレス半導体パッケージの一連の組み立て、および転写フィルム2の剥離などは実施例1と同様に行うことができる。
(実施例9)
実施例1において、導電性金属テープ5tの金属箔7にCu−Sn、Cu−Zr等の耐熱性高強度Cu合金箔を用いる。Cu−Sn、Cu−Zr等の耐熱性高強度箔は引っ張り強度が大きいので、無酸素銅やタフピッチ銅と比較して薄箔化が可能である。コアレス半導体パッケージの一連の組み立て、および転写フィルム2の剥離などは実施例1と同様に行うことができる。
(実施例10)
実施例1において、導電性金属テープの半導体素子を搭載する側の片面のみに機能めっき層6を設ける。この場合、接着層付き転写フィルム2を剥離した後のコアレス半導体パッケージの下面の外部接続端子はCuが露出するので、転写フィルム2剥離後、Pbフリーはんだめっきなどを施す。コアレス半導体パッケージの一連の組み立て、および転写フィルム2の剥離などは実施例1と同様に行うことができる。この方式は機能めっきが片面のみなので、機能めっきコストが低減できる利点がある。外部接続端子のPbフリーはんだめっきなどは、通常従来の半導体パッケージと同様に行うことが可能である。
(実施例11)
実施例1において、導電性金属テープ5tの機能めっきを電気Agめっきとして行う。Agめっき液には、シアン化銀めっき液などを用いることができる。AgめっきはAu線超音波接合性に優れ、同様の半導体素子の組み立てラインを使用できる。コアレス半導体パッケージの一連の組み立て、および転写フィルム2の剥離などは実施例1と同様に行うことができる。
(実施例12)
実施例1において、導電性金属テープ5tの機能めっきを電気Pdめっきとして行う。PdめっきはAu線の超音波接合性に優れ、同様の半導体素子の組み立てラインを使用できる。コアレス半導体パッケージの一連の組み立て、および転写フィルム2の剥離などは実施例1と同様に行うことができる。
本発明の好適な実施の形態を示す半導体装置用転写フィルム基板の断面図である。 半導体装置用転写フィルム基板の一例を示す断面図である。 図3(a)および図3(b)は図1に示した半導体装置用転写フィルム基板の製造方法の一例を示す断面図である。 図2に示した半導体装置用転写フィルム基板を用いた半導体装置の一例を示す断面図である。 実施例における半導体装置用転写フィルム基板の一例を示す平面図である。 図6(a)は背景技術の配線基板を用いた半導体パッケージの断面図、図6(b)はその平面図である。 背景技術のコアレス半導体パッケージの断面図である。 図8(a)〜図8(e)は、図7に示したコアレス半導体パッケージの製造方法の一例を示す断面図である。 背景技術の転写フィルム基板の拡大断面図である。
符号の説明
1 転写フィルム基板
2 転写フィルム
3 転写フィルム本体
4 接着層
5 配線導体
5t 導電性金属テープ

Claims (9)

  1. 転写フィルム上に配線導体を形成した半導体装置用転写フィルム基板において、導電性金属テープをプレス打ち抜きして上記配線導体を形成し、その配線導体を上記転写フィルム上に仮圧着したことを特徴とする半導体装置用転写フィルム基板。
  2. 転写フィルム上に配線導体を形成する半導体装置用転写フィルム基板の製造方法において、上記転写フィルム上に導電性金属テープを挟んだ金型を配置し、その金型で上記導電性金属テープをプレス打ち抜きして上記配線導体を形成すると共に、その配線導体を上記転写フィルム上に押圧して仮圧着することを特徴とする半導体装置用転写フィルム基板の製造方法。
  3. 上記金型のステージ上に上記転写フィルムを配置し、その転写フィルム上に、上記導電性金属テープを挟んだ上記金型のダイとストリッパーとを配置し、上記金型のパンチで上記導電性金属テープをプレス打ち抜きして上記配線導体を形成すると共に、その配線導体を上記転写フィルム上に押圧して仮圧着する請求項2記載の半導体装置用転写フィルム基板の製造方法。
  4. 上記転写フィルムを長尺に形成し、その転写フィルムの両側部にパイロット穴を形成し、その転写フィルムを搬送すると共に、上記金型が備える位置決め機構で上記パイロット穴を基準に位置決めし、上記配線導体を連続的に形成する請求項2または3記載の半導体装置用転写フィルム基板の製造方法。
  5. 上記導電性金属テープは、Cu箔、Cu合金箔、Al箔などの金属箔で構成される請求項1記載の半導体装置用転写フィルム基板。
  6. 上記導電性金属テープは、Cu箔、Cu合金箔、Al箔などの金属箔の片面、あるいは両面に、Au、Ag、Pdなどの機能めっきを施して構成される請求項1記載の半導体装置用転写フィルム基板。
  7. 上記転写フィルムは、電気絶縁性の樹脂フィルムの片面に接着層を有するフィルム、フィルム用金属箔の片面に接着層を有するフィルム、熱可塑性の樹脂フィルムで構成される請求項1、5、6いずれかに記載の半導体装置用転写フィルム基板。
  8. 上記フィルム用金属箔は、Cu箔、Cu合金箔、Al箔、ステンレス箔で構成される請求項7記載の半導体装置用転写フィルム基板。
  9. 請求項1、5、6、7、8いずれかに記載された半導体装置用転写フィルム基板を用いて、上記配線導体上に半導体素子を搭載し、上記転写フィルム上に上記配線導体と上記半導体素子の上部を封止すべく封止樹脂を設けた後、上記転写フィルムを剥離して形成したことを特徴とする半導体装置。
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