JP2006093220A - アクティブマトリクス型表示装置およびその製造方法 - Google Patents

アクティブマトリクス型表示装置およびその製造方法 Download PDF

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Takanori Okumura
貴典 奥村
Atsunori Nishiura
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Abstract

【課題】 電極の段切れを防止して表示品位の優れたアクティブマトリクス型表示装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 アクティブマトリクス型表示装置は、接続配線4と、貫通孔33を含む無機絶縁膜21と、コンタクトホール32を含む有機絶縁膜22と、画素メタル電極6とを備える。貫通孔33は、接続配線4の表面においてコンタクトホール32よりも大きくなるように形成され、有機絶縁膜22は、貫通孔33とコンタクトホール32とに挟まれるように形成された介在部31を含む。接続配線4は、表面のうち少なくとも介在部31が接する領域に形成された酸化膜を含む。
【選択図】 図2

Description

本発明は、アクティブマトリクス型表示装置およびその製造方法に関する。
アクティブマトリクス型表示装置においては、平坦な表面を形成するために有機絶縁膜が形成され、有機絶縁膜の平坦な表面に表示素子が配置されたものがある。この表示素子は、有機絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して、基板の表面に形成されたTFT(Thin Film Transistor)などの駆動素子と電気的に接続されている。
特開2001−356711号公報においては、基板上の凹凸を覆う状態で基板上に設けられた層間絶縁膜と、この層間絶縁膜上に設けられた表示素子とを備えてなる表示装置において、層間絶縁膜は、有機物を含む材料からなり、凹凸を埋め込む状態で形成された平坦化絶縁層と、無機材料からなり平坦化絶縁層の表面を覆う状態で形成されたコート層とで構成された表示装置が開示されている。この表示装置においては、平坦化絶縁層がスピンコート法のような塗布法によって形成されたものであるため、平坦性に優れた層間絶縁膜によって配線が埋められたものになる。平坦性の優れた層間絶縁膜上に表示素子を設けることができ、安定した表示特性を示すものになると開示されている。
特開2003−84309号公報においては、ドレイン電極と画素電極とのコンタクト不良を抑制する液晶表示装置が開示されている。この液晶表示装置においては、無機絶縁膜に設けた貫通孔と有機絶縁膜に設けたコンタクトホールとを介して、上部に画素電極としての透明画素電極を配置する場合、ドレイン電極と画素電極とのコンタクト部分において、無機絶縁膜のエッジを有機絶縁膜のエッジよりも内側に配置している。この構成により、コンタクト部分における透明画素電極の段切れを防ぎ、コンタクト不良を改善することができると開示されている。
特開2001−356711号公報 特開2003−84309号公報
上記の特開2001−356711号公報に開示されている有機EL表示装置においては、基板に形成された配線と下部電極(画素メタル電極)との電気的な接続を得るためのコンタクトホールが層間絶縁膜(有機絶縁膜)に形成されている。コンタクトホールの周りでは有機絶縁膜の端部(パターン端)と配線とが接合される。ところが、配線の表面に形成された有機絶縁膜は、配線に対する密着力が弱いため、有機絶縁膜の端部において有機絶縁膜の膜剥がれや浮きが生じる。
画素メタル電極は、コンタクトホールの側面とコンタクトホールから露出した配線の表面に形成されている。このため、有機絶縁膜の端部において膜剥がれや浮きが生じると、画素メタル電極の被膜性が悪くなって、いわゆる段切れを起こして画素メタル電極が切断されてしまうという問題があった。段切れが生じると、配線と画素メタル電極との間で電気的な接続が行なわれずに、表示装置において表示欠陥が生じるという問題があった。
上記の特開2003−84309号公報においては、無機絶縁膜の貫通孔が有機絶縁膜のコンタクトホールよりも小さく形成され、ドレイン電極(配線)の表面において、有機絶縁膜のエッジより無機絶縁膜のエッジの方が飛び出している形状を有する。このため、有機絶縁膜のコンタクトホールを大きくしなければならない問題が生じる。すなわち、コンタクトホールの大径化が問題になる。
コンタクトホールは、表示エリアの外側に配置する必要があるため、開口率を向上させるためにコンタクトホールは小さい方が好ましい。しかし、上記の公報においては、配線の表面に無機絶縁膜の突出しているエッジ部分が必要であるため、コンタクトホールを小さくすることが困難であるという問題があった。たとえば、表示装置を小型化する場合においては、それぞれの画素が小さくなり、コンタクトホールも小さくする必要があるが、このような画素の高精細化には適していないという問題があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、電極の段切れを防止して表示品位の優れたアクティブマトリクス型表示装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づくアクティブマトリクス型表示装置は、第1電極と、上記第1電極の表面に配置され、貫通孔を含む無機絶縁膜と、上記無機絶縁膜の表面に配置され、コンタクトホールを含む有機絶縁膜と、上記コンタクトホールの表面および上記コンタクトホールの内側の上記第1電極の表面に形成された第2電極とを備える。上記貫通孔は、上記第1電極の表面において上記コンタクトホールよりも大きくなるように形成され、上記有機絶縁膜は、上記貫通孔と上記コンタクトホールとに挟まれるように形成された介在部を含み、上記第1電極は、表面のうち少なくとも上記介在部が接する領域に形成された酸化膜を含む。
上記目的を達成するため、本発明に基づくアクティブマトリクス型表示装置の製造方法は、第1電極を形成する工程と、上記第1電極の表面に酸化膜を形成する酸化膜形成工程と、上記第1電極の上記酸化膜の表面に無機絶縁膜を形成する工程と、上記第1電極の一部を露出するように、上記無機絶縁膜に貫通孔を形成する工程と、上記無機絶縁膜の表面に有機絶縁膜を形成する工程と、上記第1電極の一部を露出するように、上記有機絶縁膜にコンタクトホールを形成するコンタクトホール形成工程と、上記有機絶縁膜の表面および上記第1電極の表面の上記コンタクトホールから露出した部分に第2電極を形成する工程とを含む。上記コンタクトホール形成工程は、上記第1電極の表面において上記貫通孔よりも小さくなるように上記コンタクトホールを形成する工程を含む。
本発明によれば、電極の段切れを防止して表示品位の優れたアクティブマトリクス型表示装置およびその製造方法を提供することができる。
(実施の形態1)
(構成)
図1から図22を参照して、本発明に基づく実施の形態1におけるアクティブマトリクス型表示装置およびアクティブマトリクス型表示装置の製造方法について説明する。
本実施の形態におけるアクティブマトリクス型表示装置は、表示素子として有機EL(Electro Luminescence)素子を含む。本実施の形態においては、有機EL表示装置のうち、トップエミッション構造の有機EL表示装置について説明する。
図1に、本実施の形態におけるアクティブマトリクス型表示装置の概略断面図を示す。基板1の表面には、駆動素子としてのTFT2が形成され、TFT2に接続された配線層3が形成されている。基板1としては、ガラス基板が形成されている。配線層3は、基板1の主表面に沿って、延びるように形成されている。TFT2は、1つの有機EL素子17に1つずつ対応するように形成されている。
配線層3の表面には、有機EL素子17に対応するように、第1電極としての接続配線4が形成されている。本実施の形態における接続配線4は、断面形状がほぼ長方形になるように形成されている。
接続配線4および配線層3の表面には、無機絶縁膜21が形成されている。無機絶縁膜21は、配線層3および接続配線4の表面に沿うように形成されている。無機絶縁膜21の表面には、有機絶縁膜22が形成されている。有機絶縁膜22は、有機絶縁膜22の高さが、ほぼ一定になるように形成されている。
無機絶縁膜21や有機絶縁膜22などの絶縁膜は、無機材料または有機材料から形成され、TFT、TFTに接続される配線層、および画素メタル電極などを電気的に絶縁するように形成される。また、TFTなどの表面の凹凸を平坦化するために形成される。絶縁膜は、特開平10−189252号公報、特開2001−356711号公報または、特開2002−83691号公報などに開示されている。
無機絶縁膜としては、SiO2(酸化シリコン)、PSG(リンシリカガラス)、BSG(ボロンシリカガラス)、Si34(窒化シリコン系化合物)、Ta25(酸化タンタル)などの無機材料によって形成されている。また、有機絶縁膜としては、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂などの有機材料によって形成されている。
有機絶縁膜22は、接続配線4の位置に対応するように形成されたコンタクトホール32を含む。コンタクトホール32は、接続配線4に向かってその開口が小さくなるようなテーパ状に形成されている。コンタクトホール32は、有機絶縁膜22を貫通するように形成されている。
接続配線4の表面のうちコンタクトホール32から露出した部分、およびコンタクトホール32の表面には、それぞれの面に沿うように、第2電極としての画素メタル電極6が形成されている。
画素メタル電極6の表面において、コンタクトホール32の内部には、それぞれの画素を分離するための、画素分離絶縁膜15が形成されている。画素メタル電極6の表面には、有機絶縁膜22の表面が平坦な部分に対応するように、有機EL素子17が形成されている。
有機EL素子17の主表面のうち、画素メタル電極6と反対側の主表面には、カソードとして対向電極16が形成されている。対向電極16は、有機EL素子17の表面および画素分離絶縁膜15の表面に形成されている。このように、有機EL素子17は、画素メタル電極6と対向電極16とに挟まれるように配置され、画素メタル電極6と対向電極16との間に電圧が印加されることにより、発光するように形成されている。
図2に、図1におけるA部の拡大断面図を示す。接続配線4の表面において、無機絶縁膜21は貫通孔33を含む。貫通孔33は、無機絶縁膜21を貫通するように形成されている。貫通孔33は、接続配線4に向かってその開口が小さくなるようなテーパ状に形成されている。
貫通孔33は、コンタクトホール32よりも大きくなるように形成されている。すなわち、コンタクトホール32は、貫通孔33の内部に形成されている。本実施の形態においては、有機絶縁膜22のコンタクトホール32および無機絶縁膜21の貫通孔33の平面形状は、ほぼ正方形になるように形成されている。
有機絶縁膜22は、コンタクトホール32と貫通孔33とに挟まれるように形成された介在部31を含む。介在部31は、画素メタル電極6のまわりを取囲むように形成され、無機絶縁膜21と画素メタル電極6とが接触することがないように形成されている。
第1電極としての接続配線4は、表面のうち少なくとも介在部31が接する領域に形成された酸化膜5を含む。本実施の形態においては、接続配線4はCrで形成され、酸化膜5は接続配線4の表面が酸化されて形成されている。また、酸化膜5は、接続配線4の上面全体において形成されている。介在部31および画素メタル電極6は酸化膜5に接触している。
本実施の形態において、酸化膜5の厚さは、酸化膜5と画素メタル電極6とが接触している面に垂直な方向(酸化膜5の厚さ方向)において、接続配線4の酸化膜5以外の部分よりも薄く形成されている。酸化膜5の厚さは、酸化膜5以外の接続配線4の厚さの1/10以下になるように形成されている。
図3に、本実施の形態における画素メタル電極と接続配線との接触部分の拡大断面図を示す。本実施の形態においては、無機絶縁膜21の端部におけるテーパ角度αは、約60°になるように形成されている。また、有機絶縁膜22の介在部31の端部におけるテーパ角度β(画素メタル電極6と酸化膜5とのなす角度)は、約60°になるように形成されている。接続配線4の表面において、有機絶縁膜22のコンタクトホール32の幅w1は、無機絶縁膜21の貫通孔33の幅w2よりも小さくなるように形成されている。
本実施の形態における表示装置は、封止膜や封止基板などの封止に用いられる材料および封止方法によって封止が行なわれている(図示せず)。また、表示装置においては、表面に直線偏光板と1/4λ板とを組合せた偏光板や、封止された内側に乾燥剤が配置されていてもよい。
(作用・効果、製造方法)
図1において、TFT2が駆動することにより、配線層3および接続配線4を通って画素メタル電極6に通電される。有機EL素子17は、TFT2が駆動することにより、電圧が印加されて発光する。それぞれの有機EL素子17は、対応するそれぞれのTFT2によって駆動される。本実施の形態における有機EL表示装置は、トップエミッション構造の表示装置であり、矢印51に示す向きに光が放出される。
図2を参照して、本発明に基づくアクティブマトリクス型表示装置においては、無機絶縁膜21の貫通孔33が、有機絶縁膜22のコンタクトホール32よりも大きくなるように形成されている。有機絶縁膜22は、コンタクトホール32と貫通孔33とに挟まれるように形成された介在部31を含む。また、接続配線4の表面には、少なくとも介在部31が接する領域において、酸化膜5が形成されている。接続配線4には、表面に酸化膜5が形成されているため、有機絶縁膜22の介在部31を酸化膜5に強固に密着させることができる。すなわち、酸化膜5に有機絶縁膜22を接触させることにより、接続配線4と有機絶縁膜22との密着力を向上させることができる。したがって、有機絶縁膜22の介在部31が、接続配線4から剥がれたり浮いたりすることを防止することができる。
この結果、画素メタル電極6の段切れによる切断を防止することができる。特に、コンタクトホール32の側面と接続配線4の表面との接続部分の画素メタル電極6が屈曲する部分において、画素メタル電極6の段切れを防止することができる。
本実施の形態においては、画素メタル電極6の接続配線4と接触する領域全体において酸化膜5が形成されているが、この形態に限られず、酸化膜5は、有機絶縁膜22が、接続配線4と接触する領域において形成されていればよい。
本実施の形態におけるアクティブマトリクス型表示装置においては、無機絶縁膜21の貫通孔33の内部に、コンタクトホール32が形成されている。このため、コンタクトホール32の開口を小さくすることができ、表示装装置の高精細化を行なうことができる。すなわち、1つの画素に占めるコンタクトホールの領域の面積を小さくすることができて、画素の高精細化を図ることができる。
また、本実施の形態におけるアクティブマトリクス型表示装置においては、画素メタル電極6と接続配線4とが接触する面に垂直な方向において、酸化膜5が接続配線4の酸化膜5以外の部分よりも薄くなるように形成されている。本実施の形態におけるCrやCr合金などは、酸化物になることによって導電性が悪化する。このような場合には、接続配線と画素メタル電極との電気的な接続が不安定になることがある。このため、酸化膜は、接続配線の酸化膜以外の部分よりも薄く形成されることが好ましい。特に、酸化膜5の厚さは、接続配線4の酸化膜5以外の部分の厚さの1/10以下であることが好ましい。
さらに、酸化膜5の厚さが、接続配線4の酸化膜5以外の厚さよりも薄くなるように形成されることによって、製造工程において、有機絶縁膜のコンタクトホールを形成した後に、接続配線の表面から有機絶縁膜を取り除くアッシング工程において、上記の導電性が悪化した酸化膜を同時に除去することができる。このアッシング工程においては、公知の酸素プラズマ処理、フッ素系プラズマ処理、またはアルゴンプラズマ処理などによって、酸化膜を除去することができる。
また、本実施の形態においては、有機絶縁膜のコンタクトホールおよび無機絶縁膜の貫通孔の平面形状がほぼ正方形になるように形成されているが、コンタクトホールや貫通孔の形状は、この形態に限られず、たとえば、長方形や多角形であっても構わない。または、円形や楕円形などの曲線を含む形状であっても構わない。コンタクトホールの平面形状と貫通孔の平面形状とが異なっていても構わない。このように、有機絶縁膜のコンタクトホールの形状と無機絶縁膜の貫通孔との形状に制限はなく、貫通孔がコンタクトホールよりも大きく、貫通孔とコンタクトホールとが接したり交差したりしていなければ構わない。
本実施の形態においては、接続配線の表面が酸化されて酸化膜が形成されているが、この形態に限られず、接続配線の表面に新たな酸化膜が積層されていても構わない。積層される層の材質としては、酸化されても導電性を有する金属や合金が好ましい。酸化されても導電性を有する金属や合金としては、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)またはTiOなどの透明酸化物導電体が挙げられる。
または、接続配線の材料としては、酸化されることによって半導体になる金属や合金であっても構わない。たとえば、接続配線の材料としてMoやMoを含む合金を用いて、表面を酸化させて、半導体の酸化膜としてMo酸化膜が形成されていても構わない。さらには、CrやCr合金などの接続配線の表面を酸化させて、その表面に薄くて粗なCr酸化膜が積層されていても構わない。
画素メタル電極については、その材料や形成方法、厚さなどについて特に制限はなく、導電性を有していればよい。
図3を参照して、無機絶縁膜21の端部におけるテーパ角度αは、80°以下が好ましく、より好ましくは60°以下である。有機絶縁膜22の介在部31の端部におけるテーパ角度βも同様に80°以下が好ましく、より好ましくは60°以下である。画素メタル電極6は、コンタクトホール32に沿うように形成されるため、テーパ角度が大き過ぎると、たとえばスパッタ法により、画素メタル電極6を形成する際に厚さが薄くなって断線する恐れがある。有機絶縁膜22の介在部31の端部のテーパ角度βを80°以下にすることによって、画素メタル電極6の断線を防止することができる。また、テーパ角度βを60°以下にすることにより、画素メタル電極6の断線をさらに効果的に防止することができる。無機絶縁膜21の端部のテーパ角度αは、介在部31を形成するために、テーパ角度βとほぼ同じであることが好ましい。
画素分離絶縁膜については、その厚さに特に制限はない。無機絶縁膜の厚さおよび有機絶縁膜の厚さについても、特に制限はないが、絶縁性、応力、TFTの表面の凹凸の平坦化などを考慮すると、無機絶縁膜は、厚さが10nm以上500nm以下であることが好ましく、有機絶縁膜は、その1倍から60倍の厚さを有することが好ましい。
本実施の形態においては、アクティブマトリクス型表示装置のうち、トップエミッション構造を有する有機EL表示装置を例に挙げて説明したが、任意のアクティブマトリクス型表示装置に本願発明を適用することができる。
たとえば、本発明は、ボトムエミッション構造を有する有機EL表示装置や、液晶表示装置に対しても適用することができる。液晶表示装置は、液晶表示パネルを含む。液晶表示パネルや有機EL表示パネルの内部の第1電極と第2電極との接続部分に本願発明を適用することにより、表示欠陥を防止した表示装置を提供することができる。
それぞれの表示素子を駆動させる能動素子を含む駆動素子については、特にTFTを含むものに制限されるものではなく、任意の駆動素子を適用することができる。また、基板として、ガラス基板が配置された例を示したが、基板の種類に制限はなく、たとえば、Si基板やプラスチック基板などが配置されていても構わない。
次に、本実施の形態におけるアクティブマトリクス型表示装置の製造方法について説明する。
図1を参照して、TFT、画素メタル電極、表示パネルの封止、有機EL素子、偏光板、および乾燥剤などについては、たとえば、特開平10−189252号公報、特開2001−356711号公報、および特開2002−83691号公報などに開示されている公知の材料や製造方法によって形成することができる。
図1および図2を参照して、公知の方法によって、基板1の表面にTFT2および配線層3を形成する。次に、パターニングを行なった接続配線4を形成した後に、接続配線4の表面を酸化して、酸化膜5を形成する。酸化膜形成工程においては、公知の酸素プラズマ処理や紫外線照射オゾン処理などによって行なう。
接続配線4の表面の酸化は、接続配線4のパターニングの前に行なっても構わない。接続配線の表面に金属または合金を積層する場合には、パターニングを行なう前に積層する。たとえば、ITO、IZO、またはTiOなどの透明酸化物導電膜の形成においては、接続配線のパターニングの前に積層する。積層する層においては、酸化されても導電性または半導電性を有する金属または合金を用いて行なう。
次に、配線層3および接続配線4の表面に無機絶縁膜21を形成する。次に、無機絶縁膜21において、接続配線4における基板1と反対側の表面に貫通孔33を形成する。貫通孔33の形成においては、フォトリソグラフィ法によって行なう。貫通孔33の形成においては、接続配線4の表面の一部を露出するように形成する。
次に、無機絶縁膜21の表面に有機絶縁膜22を形成する。次に、有機絶縁膜22において、接続配線4における基板1と反対側の表面に、コンタクトホール32を形成するコンタクトホール形成工程を行なう。コンタクトホール32の形成は、フォトリソグラフィ法によって行なう。コンタクトホール32の形成においては、接続配線4の表面の一部を露出するように形成する。また、コンタクトホール32の周りに、有機絶縁膜22の介在部31が形成されるように行なう。すなわち、コンタクトホール形成工程においては、無機絶縁膜21の貫通孔33よりも小さくなるようにコンタクトホール32を形成する。
無機絶縁膜に貫通孔を形成する工程と有機絶縁膜にコンタクトホールを形成する工程とは、それぞれのフォトリソグラフィ法において、開口の大きさが異なるマスクを用いて行なう。コンタクトホールを形成するためのマスクは、貫通孔を形成するためのマスクに比べて、開口サイズが小さくなるように形成されている。それぞれのマスクの開口の大きさについては、パターニングを行なう際の位置決め精度の誤差を考慮すると、有機絶縁膜のマスクの開口サイズと無機絶縁膜のマスクとの開口サイズの差は、0.2μm以上であることが好ましい。この方法を採用することにより、コンタクトホールと貫通孔とが接触することを防止でき、有機絶縁膜の介在部を、コンタクトホールの周りに確実に形成することができる。
ここでの開口サイズとは、形成される開口の平面形状における対角の長さのうち、最も長い長さを示す。たとえば、コンタクトホールおよび貫通孔が長方形であるとき、それぞれの対角の長さの差が、0.2μm以上であることが好ましい。開口の形状が曲線を含むものであるときも同様に、たとえば、平面形状が楕円形の場合には、その長軸の長さを示す。
次に、アッシング処理を行なって、コンタクトホールの内部における接続配線4の表面に残存する有機絶縁膜を除去する。アッシング処理においては、公知の酸素プラズマ処理、紫外線照射オゾン処理、フッ素系プラズマ処理、アルゴンプラズマ処理またはアルカリ溶液処理などの有機絶縁膜の除去が行なえる方法を用いる。この際に、コンタクトホールの内部において、接続配線4の表面に形成された酸化膜の一部または全部が除去されても構わない。この方法を採用することにより、酸化されることにより導電性が悪化する材料で接続配線が形成されていてもコンタクト抵抗を低くすることができる。
次に、公知の方法により、画素メタル電極6を有機絶縁膜22の表面およびコンタクトホール32から露出している接続配線4の表面に形成する。画素メタル電極6の形成においては、その材料や形成方法および厚さについて特に制限はなく、導電性を有する薄膜を形成すればよい。
この後に、公知の方法により、画素分離絶縁膜15、有機EL素子17および対向電極16の形成および密封などを行なって、有機EL表示装置を製造する。
次に、本実施の形態における表示装置のうち、本発明に係る部分のテストパターンを形成して、効果の確認を行なった試験について説明する。
図4は、本発明に係るテストパターンの概略平面図である。このテストパターンは、TFTに接続された配線と画素メタル電極との電気的な接続を試験するためのコンタクトチェーンである。このコンタクトチェーンは、実際のアクティブマトリクス型表示装置を製造する工程における一部の工程を抜粋して製造したものである。したがって、以下のコンタクトチェーンの製造方法は、表示装置の製造方法に直接的に適用することができる。
図5は、コンタクトチェーンの概略断面図である。図4および図5に示すように、コンタクトチェーンにおいては、下部配線層7と上部配線層9とが、コンタクトホール35を介して電気的に接続されている。上部配線層9は、有機絶縁膜24の表面に沿って、互いに隣り合う2つのコンタクトホール35を接続するように形成されている。下部配線層7は、基板1の表面に沿って互いに隣り合う2つのコンタクトホール35を電気的に接続するように形成されている。
上部配線層9が電気的に接続している2つのコンタクトホール35と、下部配線層7が電気的に接続している2つのコンタクトホール35とは、互いにずれるように配置されている。複数のコンタクトホール35が形成されたコンタクトチェーンは、一部が上部配線層9を通って、他の部分が下部配線層7を通って、コンタクトチェーンの一方の端から他方の端まで導通が行なえるように形成されている。
図5に示すように、コンタクトチェーンは、基板1の表面に下部配線層7が形成されている。基板1の表面には、TFTなどは形成されていない。下部配線層7は、本発明における第1電極に対応する。下部配線層7は、表面に形成された酸化膜8を含む。下部配線層7の表面(酸化膜8の表面)には、貫通孔36を有する無機絶縁膜23が形成されている。
無機絶縁膜23の表面には、コンタクトホール35を有する有機絶縁膜24が形成されている。コンタクトホール35は、下部配線層7の貫通孔36よりも小さくなるように形成されている。貫通孔36とコンタクトホール35との間には、有機絶縁膜24の介在部34が形成されている。
コンタクトホール35の表面と下部配線層7のうちコンタクトホール35から露出した表面とには、上部配線層9が形成されている。上部配線層9は、本発明における第2電極に対応する。
下部配線層7には、2つのコンタクトホール35ごとに切断部41が形成されている。切断部41の内部には無機絶縁膜23が配置され、下部配線層7の絶縁が形成されている。上部配線層9において、下部配線層7の切断部41に挟まれた2つのコンタクトホール35同士の間には切断部42が形成されている。切断部42としては、上部配線層9を電気的に切断するような間隙が形成されている。
このコンタクトチェーンにおいては、第1電極としての下部配線層7と、第2電極としての上部配線層9との電気的な接続を評価することができ、複数個のコンタクトホールを連続して形成することにより、接続の信頼性を確認することができる。特に、コンタクトホールにおける第1電極と第2電極との接触部分の電気的な接続を試験することができる。
このコンタクトチェーンにおいて、一方の端から他方の端までの電気的な接続が確認されない場合や、コンタクト抵抗が高くなった場合には、実際のアクティブマトリクス型表示装置において、有機EL素子などの素子を駆動する電圧が高くなったり、それぞれの素子が発光しなかったりする表示欠陥が発現する。
以下のそれぞれの試験においては、ガラス基板の表面にコンタクトホールが1000個直列に連なったコンタクトチェーンを16個形成して電気的な接続を試験した。
図6から図14の概略断面図を参照して、本実施の形態における第1のコンタクトチェーンの製造方法について説明する。
図6に示すように、初めに基板1の表面に、スパッタ法により下部配線層7としてCr膜を100nmの厚さで形成する。図7に示すように、Cr膜のエッチングを行なうことにより、下部配線層7のパターニングを行なう。
次に、図8に示すように、酸素プラズマ処理を2分間行なって、下部配線層7の表面全体を酸化する。この酸化膜形成工程を行なうことによって、下部配線層7に酸化膜8が形成される。
次に、図9に示すように、下部配線層7の表面に、無機絶縁膜23として窒化シリコン膜を100nmの厚さで形成する。窒化シリコン膜の形成においては、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成する。
次に、図10に示すように、無機絶縁膜23のパターニングを行なって貫通孔36を形成する。ここでの貫通孔36は、平面形状が正方形になるように形成した。貫通孔36の形成においては、1辺の長さが15μmの正方形の開口を有するマスクを用いてフォトリソグラフィ法により形成した。貫通孔36を、基板1に向かってその開口が小さくなるような正テーパ形状で形成した。無機絶縁膜23の端部におけるテーパ角度は約60°になるようにパターニングを行なった。
次に、図11に示すように、無機絶縁膜23の表面および下部配線層7の表面に、有機絶縁膜24を形成する。本実施の形態においては、感光性ポリイミドをスピナーによる塗布法によって、厚さが2μmになるように形成した。
次に、図12に示すように、有機絶縁膜24にコンタクトホール35を形成するコンタクトホール形成工程を行なう。ここでのコンタクトホール35は、平面形状が正方形になるように形成した。コンタクトホール35の形成においては、1辺の長さが10μmの正方形の開口を有するマスクを用いてフォトリソグラフィ法により形成した。
このように、無機絶縁膜の貫通孔のマスクの開口サイズよりも小さな開口サイズを有するマスクを用いて、有機絶縁膜のパターニングを行なうことによって、下部配線層の表面に介在部を有する有機絶縁膜を形成することができる。すなわち、無機絶縁膜の端部を覆うように有機絶縁膜を形成することができる。
有機絶縁膜のパターニングにおいては、貫通孔36を形成するためのマスクにおける開口の重心位置と、コンタクトホール35を形成するためのマスクにおける開口の重心位置とが同じになるように、コンタクトホールを形成するためのマスクを配置した。また、マスクの開口が貫通孔の形状に沿うようにマスクを配置して、コンタクトホールを形成した。この方法を採用することにより、より確実に、無機絶縁膜の端部を覆うように有機絶縁膜を形成することができ、介在部を形成することができる。
図12に示すように、有機絶縁膜のパターニングにおいては、コンタクトホール35の内部において、下部配線層7の表面に有機絶縁膜24の残存部45が残る。
次に、図13に示すように、アルゴンガスを用いたプラズマ処理によって、酸化膜8の表面のうち、コンタクトホール35から露出する部分に残存する有機絶縁膜24の残存部45を除去する。本実施の形態においては、残存する感光性ポリイミドを除去して下部配線層7の酸化膜8を露出する。
次に、図14に示すように、下部配線層7と同様に、スパッタ法により上部配線層9としてCr膜を形成する。上部配線層9は第2電極として形成されている。上部配線層9の形成においては、コンタクトホール35および下部配線層7のうちコンタクトホール35から露出した部分に沿うように形成する。有機絶縁膜24には、介在部34が形成されている。
このように製造したコンタクトチェーンの一方の端と他方の端との間に直流電圧を3Vまで徐々に印加して、抵抗値の計測により電気的な接続状態を確認した。この結果、16個の全てのサンプルについて、良好な接続を確認することができた。
次に、図15から図17の概略断面図を参照して、本実施の形態における第2のコンタクトチェーンについて説明する。
図15に示すように、基板1の表面に下部配線層7を形成する。図16に示すように、下部配線層7の表面全体にわたって、酸素プラズマ処理を2分間行なう。この酸化膜形成工程を行なうことによって、下部配線層7の表面に酸化膜8を形成する。
次に、図17に示すように、下部配線層7のパターニングを行なう。この後の、無機絶縁膜の形成および有機絶縁膜の形成などについては、第1のコンタクトチェーンの製造方法と同様である。このように、第2のコンタクトチェーンにおいては、下部配線層7のパターニングを行なう前に、下部配線層7の表面を酸化する酸化膜形成工程を行なっている。
製造した第2のコンタクトチェーンに対して、上記と同様に、一方の端から他方の端まで、直流電圧を3Vまで徐々に印加して、そのときの抵抗値を測定した。この結果、16個のサンプル全てについて良好な電気的な接続を確認することができた。
次に、図18の概略断面図を参照して、本実施の形態における第3のコンタクトチェーンについて説明する。
第3のコンタクトチェーンとしては、酸化膜形成工程を無機絶縁膜のパターニングの後に行なった。基板の表面にパターニングを行なった下部配線層を形成して、酸化膜形成工程を行なわずに無機絶縁膜を形成する。次に、無機絶縁膜のパターニングを行なって貫通孔を形成する。この後に、酸化膜形成工程として酸素プラズマ処理を2分間行なった。
図18に示すように、酸化を行なうことによって、下部配線層7の表面のうち、無機絶縁膜23の貫通孔36の内部の領域において酸化膜8が形成される。この後の工程においては、第1のコンタクトチェーンと同様の方法により、無機絶縁膜、有機絶縁膜および上部配線層を形成した。酸化膜は、有機絶縁膜の介在部と下部配線層とが接触している部分、および上部配線層と下部配線層とが接触している部分に形成される。
製造した第3のコンタクトチェーンを用いて、上記と同様に直流電圧を3Vまで徐々に印加して試験を行なった。この結果、16個の全てのサンプルにおいて、良好な電気的な接続を確認することができた。
第1から第3のコンタクトチェーンの結果は、第1電極の表面の酸化を行なう酸化膜形成工程が、第1電極のパターニングを行なう前であっても、パターニングを行なった後であっても、さらには無機絶縁膜のパターニングを行なった後でも、良好な電気的な接続を有するアクティブマトリクス型表示装置を製造できることを示している。
次に、第4のコンタクトチェーンとして、第1のコンタクトチェーンの製造工程において、酸素プラズマの処理時間を5分間と長くして、その他の製造方法は同様のコンタクトチェーンを製造した。
第4のコンタクトチェーンについて、上記と同様の方法により抵抗値を測定したところ16個のサンプル全てにおいて、第1のコンタクトチェーンに比べて抵抗値が2倍程度まで高くなっていたものの、全てについて電気的な接続を確認することができた。これは、酸素プラズマ処理により、下部配線層であるCr膜の表面が酸化されることによって、コンタクト抵抗が大きくなったものの、問題になる上部配線層の段切れは認められずに、接続状態が良好であることを示している。
次に、第5のコンタクトチェーンとして、第4のコンタクトチェーンの製造方法と同様に、下部配線層の材料をMoにしてコンタクトチェーンを製造した。すなわち、下部配線層として、基板の表面にMo膜を形成して表面の酸化処理時間を長くしたコンタクトチェーンを製造した。
第5のコンタクトチェーンについて、上記と同様に抵抗値を測定したところ、第4のコンタクトチェーンのようなコンタクト抵抗の高抵抗化は見られず、16個の全てのサンプルにおいて、良好な電気的な接続を確認することができた。
この結果は、酸化されても半導体となるMoを材料として用いることによって、表面の酸化処理時間に影響されることなく、下部配線層と上部配線層とのコンタクト抵抗を低い状態に維持しながら、上部配線層の段切れを防止できることを示している。
次に、図19から図22を参照して、第1の比較例のコンタクトチェーンについて説明する。図19から図22は、第1の比較例のコンタクトチェーンを製造する工程の概略断面図である。
図19に示すように、基板1の表面に下部配線層7を形成する。次に、図20に示すように、下部配線層7のパターニングを行なった後に無機絶縁膜23を形成する。無機絶縁膜23に貫通孔36を形成する。さらに、有機絶縁膜24を形成する。
次に、図21に示すように、有機絶縁膜24にコンタクトホール37を形成する。コンタクトホール37の形成においては、貫通孔36よりもコンタクトホール37の方が小さくなるように形成する。この際に、コンタクトホール37が下部配線層7と接触する部分において、有機絶縁膜24の介在部となるべき部分と下部配線層7との密着性が悪いために、有機絶縁膜24の一部が浮いたりはがれたりする欠陥部43が生じ得る。
次に、図22に示すように、上部配線層11を形成する。欠陥部43の上面に上部配線層11が形成されると、上部配線層11に接続が途切れた段切れ部44が生じ得る。
このようにして製造されたコンタクトチェーンについて、上記の第1から第5のコンタクトチェーンと同様の接続試験を行なったところ、16個のサンプルのうち14個のサンプルについて、電気的な接続が確認できなかった。顕微鏡観察および電子顕微鏡による断面観察を行なったところ、図22に示すように、有機絶縁膜が下部配線層から浮き上がって、上部配線層の被膜性が悪くなり、段切れ部が生じていることが原因であった。
さらに、第2の比較例のコンタクトチェーンとして、第1のコンタクトチェーンの製造方法における酸素プラズマ処理を30秒間と短い時間で行なって、同様のコンタクトチェーンを製造した。このコンタクトチェーンについて、上記と同様の接続試験を行なったところ、16個のサンプルのうち14個のサンプルで電気的な接続が確認できなかった。顕微鏡観察および電子顕微鏡による断面観察を行なったところ、有機絶縁膜が下部配線層から浮き上がって、上部配線層に段切れ部が生じていることが原因であった。したがって、第1電極としての下部配線層の酸化膜形成工程は、後に段切れ部が生じない程度に十分に長い時間の酸化を行なうことが好ましい。
(実施の形態2)
(構成)
図23から図30を参照して、本発明に基づく実施の形態2におけるアクティブマトリクス型表示装置およびアクティブマトリクス型表示装置の製造方法について説明する。
本実施の形態においては、アクティブマトリクス型表示装置のうち、トップエミッション構造を有する有機EL表示装置について説明する。本実施の形態においては、接続配線の表面に新たな酸化膜が積層された構成を有する。
図23に、第1電極としての接続配線および酸化膜と、第2電極としての画素メタル電極とが接触している部分の拡大図を示す。本実施の形態においては、接続配線4の表面に、酸化膜12としてITO膜が積層されている。すなわち、第1電極は、接続配線4および後に積層された酸化膜12としてのITO膜を含む。
無機絶縁膜21は、酸化膜12の表面に形成されている。無機絶縁膜21は、貫通孔33を含み、有機絶縁膜22は、コンタクトホール32を含む。貫通孔33とコンタクトホール32との間には、有機絶縁膜22の介在部31が形成されている。
その他の構成については、実施の形態1と同様であるのでここでは説明を繰返さない。
(作用・効果、製造方法)
本実施の形態における第1電極は、接続配線4に酸化膜12が積層されて形成されている。この構成を採用することにより、接続配線4が酸化されることによって導電性が悪化する材料を用いて形成されていても、導電性を有する酸化膜を積層して、第1電極と第2電極とのコンタクト抵抗が大きくなることを抑制できる。すなわち、コンタクト抵抗を小さく抑えたまま、有機絶縁膜22の介在部31と酸化膜12との密着力を大きくすることができる。
本実施の形態においては、第1電極の表面に導体を積層したが、特にこの形態に限られず、第1電極の表面に半導体を積層しても構わない。この構成を採用することによっても、第1電極から有機絶縁膜の端部が浮き上がることを防止できる。この結果、第2電極としての画素メタル電極6の段切れを防止することができる。
次に、実施の形態1と同様に、本実施の形態におけるアクティブマトリクス型表示装置に対応するコンタクトチェーンを製造して、電気的な接続試験を行なった。
図24から図30を参照して、本実施の形態における第1のコンタクトチェーンについて説明する。
はじめに、図24に示すように、基板1の表面に第1電極としての下部配線層7を形成する。次に、図25に示すように、下部配線層7の表面に酸化膜13を積層する酸化膜形成工程を行なう。ここでは、第1電極の酸化膜13として、ITO膜を10nmの厚さで形成した。次に、図26に示すように、第1電極としての下部配線層7および酸化膜13のパターニングを行なう。
次に、図27に示すように、実施の形態1における第1のコンタクトチェーンと同様に、酸化膜13および基板1の表面に無機絶縁膜23を形成する。図28に示すように、無機絶縁膜23に貫通孔36を形成する。
図29に示すように、有機絶縁膜24の形成およびコンタクトホール35の形成を行なう。有機絶縁膜24のコンタクトホール35は、無機絶縁膜23の貫通孔36よりも小さくなるように形成する。次に、図30に示すように、有機絶縁膜24の表面および酸化膜13のうちコンタクトホール35から露出した部分の表面に、第2電極としての上部配線層9を形成する。有機絶縁膜24には、介在部38が形成される。
このようにして製造した第1のコンタクトチェーンについて、実施の形態1と同様の接続試験を行なったところ、16個の全てのサンプルについて、良好な電気的な接続を確認することができた。これは、下部配線層にITO膜のような酸化膜を積層することによって、有機絶縁膜の介在部と第1電極との密着力が向上したことを示している。
次に、本実施の形態における第2のコンタクトチェーンについて説明する。第2のコンタクトチェーンにおいては、下部配線層としてCr膜にITO膜が積層されたものを用いている。その他は、実施の形態1における第1のコンタクトチェーンと同様の製造方法によりコンタクトチェーンを製造した。すなわち、第1電極としてCr膜にITO膜を積層したものを用いて、さらに、酸素プラズマによる酸化を行なった。
このように製造した第2のコンタクトチェーンにおいて、実施の形態1と同様の接続試験を行なったところ、16個の全てのサンプルにおいて、良好な電気的な接続を確認することができた。これは、酸化されても導電体であるITO膜をCr膜の表面に形成することで、後に酸素プラズマによって酸化膜形成工程が行なわれても、コンタクト抵抗が小さな状態で電気的な接続が行なえることを示している。
その他の作用、効果および製造方法については、実施の形態1と同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
なお、今回開示した上記実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものである。
実施の形態1におけるアクティブマトリクス型表示装置の概略断面図である。 実施の形態1における接続配線と画素メタル電極との接続部分の拡大断面図である。 実施の形態1における接続配線と画素メタル電極との接続部分を説明する拡大断面図である。 コンタクトチェーンを説明する概略平面図である。 コンタクトチェーンを説明する概略断面図である。 実施の形態1における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第1工程説明図である。 実施の形態1における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第2工程説明図である。 実施の形態1における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第3工程説明図である。 実施の形態1における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第4工程説明図である。 実施の形態1における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第5工程説明図である。 実施の形態1における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第6工程説明図である。 実施の形態1における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第7工程説明図である。 実施の形態1における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第8工程説明図である。 実施の形態1における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第9工程説明図である。 実施の形態1における第2のコンタクトチェーンの製造方法の第1工程説明図である。 実施の形態1における第2のコンタクトチェーンの製造方法の第2工程説明図である。 実施の形態1における第2のコンタクトチェーンの製造方法の第3工程説明図である。 実施の形態1における第3のコンタクトチェーンの製造方法の工程説明図である。 実施の形態1における第1の比較例の製造方法の第1工程説明図である。 実施の形態1における第1の比較例の製造方法の第2工程説明図である。 実施の形態1における第1の比較例の製造方法の第3工程説明図である。 実施の形態1における第1の比較例の製造方法の第4工程説明図である。 実施の形態2における画素メタル電極と接続配線に積層された酸化膜との接続部分の拡大断面図である。 実施の形態2における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第1工程説明図である。 実施の形態2における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第2工程説明図である。 実施の形態2における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第3工程説明図である。 実施の形態2における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第4工程説明図である。 実施の形態2における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第5工程説明図である。 実施の形態2における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第6工程説明図である。 実施の形態2における第1のコンタクトチェーンの製造方法の第7工程説明図である。
符号の説明
1 基板、2 TFT、3 配線層、4 接続配線、5,8,12,13 酸化膜、6 画素メタル電極、7 下部配線層、9,11 上部配線層、15 画素分離絶縁膜、16 対向電極、17 有機EL素子、21,23 無機絶縁膜、22,24 有機絶縁膜、31,34,38 介在部、32,35,37 コンタクトホール、33,36 貫通孔、41,42 切断部、43 欠陥部、44 段切れ部、45 残存部、51 矢印。

Claims (7)

  1. 第1電極と、
    前記第1電極の表面に配置され、貫通孔を含む無機絶縁膜と、
    前記無機絶縁膜の表面に配置され、コンタクトホールを含む有機絶縁膜と、
    前記コンタクトホールの表面および前記コンタクトホールの内側の前記第1電極の表面に形成された第2電極と
    を備え、
    前記貫通孔は、前記第1電極の表面において前記コンタクトホールよりも大きくなるように形成され、
    前記有機絶縁膜は、前記貫通孔と前記コンタクトホールとに挟まれるように形成された介在部を含み、
    前記第1電極は、表面のうち少なくとも前記介在部が接する領域に形成された酸化膜を含む、アクティブマトリクス型表示装置。
  2. 前記酸化膜は、前記第1電極と前記第2電極とが接触する面に垂直な方向において、前記第1電極の前記酸化膜と異なる部分よりも薄く形成されている、請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  3. 前記酸化膜が、導体または半導体になるように形成された、請求項1または2に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  4. 前記酸化膜は、導体および半導体のうち少なくとも一方が積層された、請求項1から3のいずれかに記載のアクティブマトリクス型表示装置。
  5. 第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極の表面に酸化膜を形成する酸化膜形成工程と、
    前記第1電極の前記酸化膜の表面に無機絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1電極の一部を露出するように、前記無機絶縁膜に貫通孔を形成する工程と、
    前記無機絶縁膜の表面に有機絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1電極の一部を露出するように、前記有機絶縁膜にコンタクトホールを形成するコンタクトホール形成工程と、
    前記有機絶縁膜の表面および前記第1電極の表面の前記コンタクトホールから露出した部分に第2電極を形成する工程と
    を含み、
    前記コンタクトホール形成工程は、前記第1電極の表面において前記貫通孔よりも小さくなるように前記コンタクトホールを形成する工程を含む、アクティブマトリクス型表示装置の製造方法。
  6. 前記酸化膜形成工程は、前記第1電極の表面を酸化する工程、または前記第1電極の表面に酸化膜を積層する工程のいずれかを含む、請求項5に記載のアクティブマトリクス型表示装置の製造方法。
  7. 前記コンタクトホール形成工程は、前記コンタクトホールから露出した部分において、前記酸化膜を除去する工程を含む、請求項5または6に記載のアクティブマトリクス型表示装置の製造方法。
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