JP2006092709A - スライダ、及び、磁気ディスクドライブ - Google Patents

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Abstract

【課題】 スライダと磁気ディスクとの接触を抑制しやすいスライダ及びこれを備えた磁気ディスクドライブを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明にかかるスライダ20は、回転する磁気ディスクに対して対向配置され、磁気ディスクに対する情報の書込み及び磁気ディスクからの情報の読取りの少なくとも一つを行うスライダであって、磁気ディスク1と対向するエアベアリング面ABS上にヒータ150が設けられている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、回転する磁気ディスクに対して対向配置され、この磁気ディスクに対する情報の書込み及びこの磁気ディスクからの情報の読取りの少なくとも一つを行うスライダ及びこれを備えた磁気ディスクドライブに関する。
従来より、回転する磁気ディスクと、この磁気ディスクに対して対向配置されてこの磁気ディスクに対する情報の書込み及び磁気ディスクからの情報の読取りの少なくとも一つを行うスライダと、を備えた磁気ディスクドライブが知られている。
このような記憶装置において、スライダは、磁気ディスクの表面と、この磁気ディスクと対向するスライダのエアベアリング面との間の薄い気体の膜により潤滑され、このスライダは磁気ディスクの表面から微小な距離浮上している。
したがって、磁気ディスクドライブを落下させたりして磁気ディスクドライブに対して外部から大きな衝撃がかかると、スライダが磁気ディスクと接触する場合がある。
そして、特許文献1,2等に記載されているように、記憶装置に働く加速度等の情報を検知し、この情報に基づいて磁気ディスクドライブに大きな衝撃がかかるか否かを予測し、大きな衝撃がかかると予測された場合にスライダを磁気ディスクの表面から退避部に退避させる磁気ディスクドライブが知られている。
特開2000−241442号公報 特開2004−146036号公報
しかし、スライダの退避部への退避が完了するまでにはある程度の時間を要するため、従来の磁気ディスクドライブでは、退避が完了する前に磁気ディスクドライブに大きな衝撃が掛かり、スライダと磁気ディスクとが接触する場合があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、スライダと磁気ディスクとの接触を抑制しやすいスライダ及び磁気ディスクドライブを提供することを目的とする。
本発明にかかるスライダは、回転する磁気ディスクに対して対向配置され、磁気ディスクに対する情報の書込み及び磁気ディスクからの情報の読取りの少なくとも一つを行うスライダであって、磁気ディスクと対向するエアベアリング面上にヒータが設けられている。
また、本発明にかかる磁気ディスクドライブは、回転する磁気ディスクと、磁気ディスクに対して対向配置され、磁気ディスクに対する情報の書込み及び磁気ディスクからの情報の読取りの少なくとも一つを行うスライダと、を備え、このスライダは、磁気ディスクと対向するエアベアリング面上にヒータを有する。
これらの発明によれば、スライダのヒータに電力を供給してヒータを発熱させると、スライダのエアベアリング面と磁気ディスクとの間の空気が加熱されて熱膨張し、これによって、スライダのエアベアリング面と磁気ディスクとの間の距離が広がる。
したがって、例えば、磁気ディスクドライブに大きな衝撃がかかることが予想される際にヒータに電力を供給することにより、スライダと磁気ディスクとが接触する可能性を低くすることができる。特に、ヒータに電流を供給することによって、迅速にスライダと磁気ディスクとの間の距離を広げることができるので効果が高い。
また、高地や航空機内等、気圧が低い場所で使用する場合は、低地等の常圧の場所で使用する場合に比べてスライダと磁気ディスクとの距離が短くなり、また、寒冷地等で使用する場合等、スライダと磁気ディスクとの間の気体の温度が極めて低い場合にも、常温での使用する場合に比べてスライダと磁気ディスクとの距離が通常よりも低くなり、衝撃等がかからなくてもスライダと磁気ディスクとが接触する可能性が高くなる。
ところが、本発明のスライダによれば、このような場合にヒータに電力を供給することにより、スライダと磁気ヘッドの間の距離を広げて、常温常圧環境下で使用する場合の距離に近づけることができ、スライダと磁気ディスクとの接触の可能性を少なくできる。
ここで、スライダは、基板と、この基板上に設けられると共に書込み素子及び読取り素子の少なくとも一つを含む薄膜磁気ヘッドと、を有し、ヒータは少なくとも基板のエアベアリング面上に設けられていることが好ましい。
このような薄膜磁気ヘッドを有するスライダにおいては、通常エアベアリング面の大部分が薄膜磁気ヘッドでなく基板によって形成されている。したがって、基板のエアベアリング面にヒータを設けることにより、スライダのエアベアリング面と磁気ディスクとの間の気体を好適に暖めて膨張させることができる。
また、このようなスライダにおいては、磁気ディスク上での浮上量の安定化等の要請からエアベアリング面に磁気ディスクに向かって突出する凸部が設けられることが多い。この場合、ヒータよりも第一凸部が磁気ディスクに向かって突出することが好ましい。
この場合、ヒータが直接、磁気ディスクと接触することが無いので、ヒータの磨耗、破損等を防止できる。さらに、ヒータと磁気ディスク間に常に気体層を設けることにより、ヒータ発熱時における磁気ディスクに与えるダメージを少なくできる。
また、エアベアリング面には第一凸部の周りにさらに第二凸部が設けられ、第二凸部の磁気ディスクに向かう突出量は第一凸部よりも小さく、ヒータは第二凸部上に設けられていることが好ましい。
このような第二凸部を設けることにより、ヒータと磁気ディスクとの間が狭くなり、スライダのエアベアリング面と磁気ディスクとの間の気体を効率よく温めて膨張させられる。
また、上述の磁気ディスクドライブにおいては、ヒータに供給する電力を制御する制御手段をさらに備えることが好ましい。これにより、上述の動作が容易となる。
具体的には、例えば、磁気ディスクドライブは、加速度を検出する加速度センサをさらに備え、この制御手段は、加速度センサによって検出された加速度に基づいて、ヒータに供給する電力を制御することが好ましい。
例えば、磁気ディスクドライブにかかる加速度がある程度まで大きくなると、その後より大きな衝撃が磁気ディスクドライブにかかると予測することができる。また、磁気ディスクに対する重力加速度が小さくなった場合には、磁気ディスクドライブが落下しておりその後に大きな衝撃がかかると予測することができる。したがって、加速度に基づいてヒータへ供給する電力を制御することによって、大きな衝撃がかかる場合におけるスライダと磁気ディスクとの接触を好適に抑制することができる。
また、磁気ディスクドライブは、気圧を検出する気圧センサをさらに備え、制御手段は、気圧センサによって検出された気圧に基づいて、ヒータに供給する電力を制御してもよい。
この場合には、気圧が低い場合にヒータに電力を供給し、スライダと磁気ディスクとの間の距離を広げ、通常の気圧の場合の距離に近づけることができる。
さらに、温度を検出する温度センサをさらに備え、制御手段は、温度センサによって検出された温度に基づいて、ヒータに供給する電力を制御することも好ましい。
この場合には、磁気ディスクドライブの筐体内の気体の温度が低い場合や、磁気ディスク自体の温度が低い場合等、スライダと磁気ディスクとの間の気体の温度が通常よりも低くい場合にヒータに電力を供給し、スライダと磁気ディスクとの間の距離を広げて、通常の温度の場合の距離に近づけることができる。
具体的には、例えば、制御手段は、ヒータに電力を供給することにより磁気ディスクとスライダとの間隔を広げることができる。特に、電力の供給を所定時間維持することにより、所定時間磁気ディスクとスライダとの間隔を広いままに維持でき、この時間におけるスライダと磁気ディスクとの衝突の可能性を迅速に低減できる。
このとき、制御手段は、磁気ディスクとスライダとの間隔を広げた状態でさらにスライダを退避させることが好ましい。
この場合には、スライダと磁気ディスクとの間の距離が広がった状態で、スライダが移動して退避部に退避される。これにより、スライダを退避させる途中でスライダと磁気ディスクとが接触する可能性が小さくなる。
また、本発明にかかる他の磁気ディスクドライブは、回転する磁気ディスクと、磁気ディスクに対して対向配置され、磁気ディスクに対する情報の書込み及び磁気ディスクからの情報の読取りの少なくとも一つを行うスライダと、磁気ディスクとスライダとの間隔を広げた状態で、スライダを退避させる制御手段と、を備える。
この発明によれば、スライダと磁気ディスクとの間の距離がそれ以前の距離、例えば、通常使用時(読込や書込み時)の距離よりも広がった状態で、スライダが移動して退避部に退避される。これにより、スライダを退避させる途中でスライダと磁気ディスクとが接触する可能性が小さくなる。
ここで、スライダは磁気ディスクと対向するエアベアリング面上にヒータを有し、制御手段は、スライダのヒータに供給する電力を制御することにより磁気ディスクとスライダとの間隔を広げることが好ましい。これにより、迅速にスライダと磁気ディスクとの間隔を広げられる。
また、スライダが上述のヒータを有していない場合には、制御手段はアクチュエータ等を制御して磁気ディスクとスライダとの間隔を広げてもよい。
本発明によれば、スライダと磁気ディスクとの接触を抑制しやすいスライダ及びこれを備えた磁気ディスクドライブが提供される。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
磁気ディスクドライブDは、スライダ20によって高速回転する磁気ディスク1の記録面(図1の上面)に磁気情報を書込み、また、スライダ20によって磁気ディスク1の記録面から磁気情報を読み出すものである。
図1において、磁気ディスクドライブDは、軸2の回りを回転する複数の磁気ディスク1、磁気ディスク1に対する読み書きを行うスライダ20、スライダ20を磁気ディスク1のトラック上において位置決めするためのアセンブリキャリッジ部3、スライダ20における書込み・読取り動作を制御するための読み書き回路4、磁気ディスクドライブDにかかる加速度等の情報を検知するセンサ部15、スライダ20及び磁気ディスク1間の間隔を制御するギャップ制御部16、スライダ20が退避される場所である退避部17、及び、これらを覆う筐体19を主として備えている。
アセンブリキャリッジ部3には、複数のアーム5が設けられている。これらアーム5はボイスコイルモータ(VCM)6によって軸7を中心にして角揺動可能であり、アーム5はこの軸7に沿った方向にスタックされている。各アーム5の先端部には、ヘッドジンバルアセンブリ10が取り付けられている。各ヘッドジンバルアセンブリ10の先端には、スライダ20が各磁気ディスク1の表面に対向するように設けられている。ここで、スライダ20における磁気ディスク1の表面と対向する面をエアベアリング面ABSとする。磁気ディスク1は単数であっても良く、アーム5は一枚の磁気ディスク1に対して一方の面にのみ配置されていても良い。
アセンブリキャリッジ部3が、アーム5を回転させると、スライダ20は、磁気ディスク1の半径方向、すなわちトラックラインを横切る方向に移動する。また、アセンブリキャリッジ部3は、外部からの信号に基づいて、アーム5を回転させて、スライダ20を退避部17に退避させることができる。
図2に示すように、ヘッドジンバルアセンブリ10は、ロードビーム41と、弾性を有すると共にロードビーム41に固着支持されてスライダ20を支持するフレクシャ42と、ロードビーム41の基部に設けられたベースプレート43と、フレクシャ42に設けられた配線部材44と、から主として構成されている。
配線部材44はフレクシャ42に沿って設けられており、フレクシャ42のベースプレート43側の端部に設けられた合計6つの電極パッド45、及び、各電極パッド45からそれぞれ、フレクシャ42に沿ってスライダ20まで延在し、スライダ20に形成された各電極パッド(詳しくは後述)に電気的に接続されたリード導体46を有している。
本発明のヘッドジンバルアセンブリ10におけるサスペンション構造は、以上述べた構造に限定されるものではないことは明らかである。なお、図示されていないが、フレクシャ12の途中にヘッド駆動用ICチップを装着してもよい。
(スライダ)
続いて、本実施形態に係るスライダ20について説明する。図3はスライダ20の斜視図、図4はスライダ20をエアベアリング面から見た平面図、図5は図4におけるV−V矢視図、図6は図3のスライダ20の薄膜磁気ヘッド110の拡大斜視図である。
本実施形態におけるスライダ20は、アルミナ及びチタニアを主成分として含む焼結体(AlTiC)から形成された基板100と、この基板100の端面上に形成された薄膜磁気ヘッド110とを主として備えており、スライダ20は概ね矩形板形状をなしている。図3における手前側の面は、磁気ディスク1(図1参照)の記録面に対向配置される記録媒体対向面、すなわち、エアベアリング面(Air Bearing Surface)ABSである。エアベアリング面ABSは、基板100及び薄膜磁気ヘッド110により形成されている。磁気ディスク1が回転すると、この回転に伴って磁気ディスク1とスライダ20との間に形成される空気流によってスライダ20が磁気ディスク1の記録面から浮上し、エアベアリング面Sは磁気ディスク1の記録面から離隔する。
薄膜磁気ヘッド110は、磁気ディスク1から磁気情報を読み取る読取り素子112Rと、磁気ディスク1に磁気情報を書き込む書込み素子112Wと、これら読取り素子112R及び書込み素子112Wを保護するアルミナ等の絶縁性材料製の被覆部25とを主として備える。薄膜磁気ヘッド110において、読取り素子112Rは基板100に近い側、書込み素子112Wは基板100から遠い側に設けられている。
読取り素子112Rや書込み素子112Wとしては、公知のものをそれぞれ任意好適に利用できる。例えば、読取り素子112Rとしては、磁気抵抗効果を利用したMR素子、例えば、GMR素子、AMR素子、TMR素子等を用いることができる。また、書込素子112Wとしては、所定のギャップが形成された磁気回路と、磁気回路を取り囲む薄膜コイルとを備えた誘導型の電磁変換素子を利用することができる。
このようなスライダ20のエアベアリング面ABS上には第一凸部130,140が形成されている。第一凸部130は、基板100のエアベアリング面上に形成されている。また、第一凸部140は、基板100のエアベアリング面上から薄膜磁気ヘッド110のエアベアリング面上までに亘って形成されており、基板100のエアベアリング面ABS上に形成された第一凸部140a及び薄膜磁気ヘッド110のエアベアリング面ABS上に形成された第一凸部140bを有する。これらの第一凸部130,140は、エアベアリング面ABSから磁気ディスク1の記録面に向かうように突出している。第一凸部140bの表面に、読取り素子112R及び書込み素子112Wの一部が露出している。
第一凸部130,140のエアベアリング面ABSからの高さ130h、140h(図5参照)は互いに同じである。
これらの第一凸部130,140は、磁気ディスク1上でのスライダ20の浮上量を安定化させるために設けられるものであり、第一凸部の位置、数、形状は特に限定されない。
また、スライダ20のエアベアリング面ABSには、さらに、第一凸部130の周りを取り囲む第二凸部135と、第二凸部140の周りを取り囲む第二凸部145とが形成されている。第二凸部135は、基板100のエアベアリング面上に形成されている。また、第二凸部145は、基板100のエアベアリング面上から薄膜磁気ヘッド110のエアベアリング面上までに亘って形成されており、基板100のエアベアリング面上に形成された第二凸部145a及び薄膜磁気ヘッド110のエアベアリング面上に形成された第二凸部145b、145bを有している。第二凸部135,145も、第一凸部130,140同様にエアベアリング面ABSから磁気ディスク1に向かって突出している。第二凸部135,145におけるエアベアリング面ABSからの突出高さ135h、145hは、図5等に示すように、第一凸部130,140の高さ130h、140hよりも小さい。
そして、例えば図3等に示すように、スライダ20のエアベアリング面ABS上には、金属薄膜から形成されたヒータ150が設けられている。
具体的には、このヒータ150は次のようにエアべアリング面ABS上に蛇行配置されている。すなわち、薄膜磁気ヘッド110の一端部上を始点とし、第二凸部145b上に上がり、第一凸部140に沿って第二凸部145b上を延びて第二凸部145aまで達した後第二凸部145aを降り、基板100上を延びてから第二凸部135上に上がって第一凸部130を半周程度取り囲むように第二凸部135上を延び、その後、第二凸部135を降り、基板100上を延びてから第二凸部145上aに上がり、第一凸部140に沿って第二凸部145上aを延びて第二凸部145b上に達し、その後第二凸部145bを降りて薄膜磁気ヘッド110の他端部上を終点としている。
ヒータ150の薄膜材料としては、例えば、Cu,Ni,Co,Ta,W,Mo,Rh,NiCu、NiCr、Au等の金属材料や、カーボン材料を使用できる。また、ヒータ150の幅や厚みは特に限定されないが、例えば、厚みは0.01〜1.0μm、幅は1〜100μmとすることができる。また、ヒータ150の高さは、図5に示すように、ヒータ150の上面が第一凸部130,140の上面より低くなる高さとされている。
さらに、図5に示すように、ヒータ150は、両端部を除いて、エアベアリング面ABS上に絶縁層160を介して設けられてる。
絶縁層160は、ヒータ150を、導電性の基板100及びこの基板100に形成された導電性の第二凸部135,145aから電気的に絶縁するものであり、組成や膜構造は特に限定されない。本実施形態における絶縁層160は、下層から順にシリコン層162及びシリコン層162上に設けられたダイアモンドライクカーボン層164を有している。
また、この絶縁層160の平面形状は、ヒータ150の平面形状にほぼ対応する形状とされている。なお、図6に示すように、ヒータ150と、絶縁性の薄膜磁気ヘッド110及び薄膜磁気ヘッド110に形成された絶縁性の第二凸部145bとの間に絶縁層160を介在させる必要は無い。ヒータ150の両端部においてはヒータ150は薄膜磁気ヘッド110と直接接触している。
図3に示すように、薄膜磁気ヘッド110における基板100とは反対の面110aには、電極パッド21a,21b、電極パッド21c,21d、及び、電極パッド21e,21fがこの順に設けられている。
そして、書込み素子112Wは図示しない接続線によって電極パッド21a,21bと電気的に接続されており、読取り素子112Rは図示しない接続線によって電極パッド21c,21dと電気的に接続されている。そして、図1の読み書き回路4と、書込み素子112W及び読取り素子112Rとが、これらの電極パッド21a,21b,21c,21dを介して電気的に接続され、磁気ディスク1への情報の書き込み、磁気ディスク1からの情報の読取りがなされる。
また、図3及び図6に示すように、薄膜磁気ヘッド110の被覆部25内には、一端がヒータ150の両端部にそれぞれ接続され、他端が電極パッド21e,21fの近くまで延びる導電部材152、152がそれぞれ設けられている。また、図4及び図6に示すように、薄膜磁気ヘッド110の被覆部25内には、さらに、導電部材152、152の他端と、電極パッド21e,21fとをそれぞれ接続する導電部材154,154が設けられている。
そして、図1のギャップ制御部16と電極パッド21e,21fとが電気的に接続されギャップ制御部16によるヒータ150への通電が可能となっている。
具体的には、ギャップ制御部16により電極パッド21e,21f間に電圧が印加されると、電流は、導電部材154、導電部材152、ヒータ150、導電部材152、導電部材154の順路で流れ、これによりヒータ150及びその近傍が加熱する。
さらに、エアベアリング面ABSの上、すなわち、第一凸部130,140、第二凸部135,145及びヒータ150上を含めて、基板100及び薄膜磁気ヘッド110上には、図5に示すように保護膜170が形成されている。保護膜170の構成は特に限定されないが、本実施例では、絶縁層160と同様の構成、すなわち図5に示すように、、下層側から順に、シリコン膜172、ダイアモンドライクカーボン膜174の構成の保護膜を使用することができる。これにより、ヒータ150や基板100が直接露出しないようにされている。なお、図3及び図4においては、簡単のため、一部を除いてこの保護膜170は省略して記載してある。
(センサ部及びギャップ制御部)
続いて、本実施形態の磁気ディスクドライブDにおけるセンサ部15及びギャップ制御部16について図7を参照して説明する。
センサ部15は、加速度センサ15aと、気圧センサ15bと、温度センサ15cとを有している。
加速度センサ15aは、磁気ディスクドライブD、具体的には、例えば、筐体19等にかかる加速度を検出するセンサである。加速度センサ15aとしては、公知の加速度センサを利用でき、例えば、歪によって抵抗値が変化する4つの抵抗素子をブリッジ接続したフルブリッジ型の加速度センサ等を利用できる。
気圧センサ15bは、磁気ディスクドライブDの筐体19内の気体の圧力を測定するセンサである。通常、磁気ディスクドライブDの内部と外部とは完全に気密されているわけではないので、磁気ディスクドライブDの外部の環境に応じて、磁気ディスクドライブD内の気圧も変動する。気圧センサ15bとしては、公知の気圧センサを利用でき、例えば、ダイアフラム式や静電容量式の気圧センサ等を使用できる。
温度センサ15cは、磁気ディスクドライブDの温度、例えば、筐体19内の気体の温度や、磁気ディスク1の温度を測定するセンサである。温度センサ15cとしては、公知の温度センサ、例えば、熱電対やサーミスタ等を利用できる。
このギャップ制御部16は、各ヘッドジンバルアセンブリ10のリード導体46及び電極パッド21e,21fを介してヒータ50に電気的に接続されており、ヒータ50に対して電力を供給できると共に、この電力の大きさを制御することができ、これによってスライダ20のエアベアリング面と磁気ディスク1との間隔を制御する。
また、ギャップ制御部16は、加速度センサ15aから磁気ディスクドライブDにかかる加速度を取得し、気圧センサ15bから磁気ディスクドライブD内の気圧を取得し、温度センサ15cから磁気ディスクドライブD内の空気の温度や磁気ディスク1の温度を取得する。
そして、このギャップ制御部16は、取得した加速度、気圧、及び、温度に基づいて、ヒータ150に対して印加する電力を定め、この電力をヒータ150に対して印加する。
具体的には、ギャップ制御部16は、磁気ディスクドライブDに対してあらかじめ定められた範囲を超える加速度が作用した場合及びあらかじめ定められた範囲を下回る加速度が作用した場合に、ヒータ150に対して所定の電力を印加してヒータ150を発熱させる。その後、ギャップ制御部16は、アセンブリキャリッジ部3に対してアーム5の退避部17への退避を指令する。そして、退避が完了すると、ギャップ制御部16は、ヒータ150への電力の供給を終了する。
また、ギャップ制御部16は、磁気ディスクドライブD内の気圧が、あらかじめ定められた値よりも低くなると、ヒータ150に対して所定の電力を供給してヒータ150を発熱させる。
また、ギャップ制御部16は、磁気ディスクドライブD内の気温や、磁気ディスク1の温度があらかじめ定められた値を下回る場合、ヒータ150に対して所定の電力を供給してヒータ150を発熱させる。
一方、ギャップ制御部16は、磁気ディスクドライブDに対してあらかじめ定められた範囲内の加速度が作用し、磁気ディスクドライブD内の気圧があらかじめ定められた値以上であり、磁気ディスクドライブD内の気温や磁気ディスク1の温度があらかじめ定められた値以上である場合には、ヒータ150への電力の供給を行わない。
(磁気ディスクドライブのギャップ制御部の動作)
続いて、このような磁気ディスクドライブDにおけるギャップ制御部16及びスライダ20の動作について図8のフロー図を参照して説明する。
ここでは、磁気ディスクドライブDは、磁気ディスク1が回転すると共にスライダ20が磁気ディスク1と対向し、スライダ20が磁気ディスク1に対する読み書きを行っている又は読み書きが可能な状態になっているものとする。
まず、ステップS101において、ギャップ制御部16が、センサ部15からのデータに基づいて加速度、温度、及び、気圧を測定する。そして、ステップS111において、加速度が所定の範囲外であるか否かを判定する。そして、ステップS111において、加速度が所定範囲外であった場合には、ステップS113に進む。
このステップS111からステップS113への流れは、ギャップ制御部16が、磁気ディスクドライブDに対して近い将来大きな衝撃がかかると予測したことを意味する。すなわち、磁気ディスクドライブDにかかる加速度がある閾値を超えて大きくなると、その後大きな衝撃が磁気ディスクドライブにかかると予測することができる。また、磁気ディスクに対する重力加速度がある閾値を超えて小さくなった場合には、例えば磁気ディスクドライブが落下してるものと判断でき、その後にハードディスクに大きな衝撃がかかると予測することができる。
そして、ステップS113では、ヒータ150に対して所定の電力の供給を開始する。そうすると、通電によりヒータ150が発熱し、スライダ20のエアベアリング面ABSと磁気ディスク1との間の空気(気体)が熱膨張する。したがって、通電前に比べて、スライダ20と磁気ディスク1との間の距離が広がる。したがって、スライダと磁気ディスクとの接触の可能性を迅速に低減できる。
そして、ステップS113の後、ステップS115に進み、アセンブリキャリッジ部3に対して、スライダ20を退避部17に格納させるように指示する。これによって、スライダ20と磁気ディスク1との間の距離が広がった状態で、スライダ20が移動して退避部17に退避される。これにより、スライダ20が退避している途中でスライダ20と磁気ディスク1とが接触する可能性も小さくなる。
その後、スライダ20の退避が終了すると、ステップS117に進んでヒータ150への電力の供給を停止し、ステップS150へ進む。
ステップS150では、制御終了か否かを判断し、制御を続けるのであればステップS101に戻り、制御終了であれば制御を終了する。
一方、ステップS111において、加速度が所定の範囲内であれば、ステップS121に進む。
ステップS121では、取得された温度が所定の値未満か否かを判断する。そして、温度が所定の値未満の場合には、ステップS125に進む。
ここで、ステップS121からステップS125に進む状況は、磁気ディスクドライブDの筐体19内の空気の温度が常温よりもかなり低い状況に対応している。このような状況は、特に、例えば、寒冷地で磁気ディスクドライブDを起動した当初に良く現れる。スライダ20と磁気ディスク1との間の空気の温度が常温よりも低い場合には、スライダ20と磁気ディスク1との距離は空気の温度がほぼ常温である場合に比べて小さくなる。すなわち、空気の温度が極端に低い場合には、磁気ディスク1とスライダ20との衝突が起こりやすくなる。
そして、ステップS125では、電力Wを設定し、ヒータ150に対してこの電力Wの供給を開始する。電力Wの大きさは、例えば、一定値としても良いが、上記の所定の値と測定された温度との差に比例する値等のように、測定された温度に応じた値とすることが好ましい。
こうすると、ヒータ150に対して電力Wが供給されて、スライダ20と磁気ディスク1との間の空気が暖められ、これによる空気の膨張によりスライダ20と磁気ディスク1との間が広がる。これによって、寒冷環境でもスライダ20と磁気ディスク1との間の距離を常温時の距離とほぼ同等まで補正することができる。したがって、寒冷環境においても、スライダ20と磁気ディスク1との距離を好適な値に保つことができ、信頼性を向上できる。
一方、ステップS121で、温度が所定の値以上であると判断されると、ステップS123に進む。
ステップS123では、ヒータ150に対して電力Wが供給されていた場合にこれを停止する。また、電力Wがヒータ150に対して供給されていない場合には特に動作は行わない。
そして、ステップS125及びステップS123の後には、ステップS131に進む。
ステップS131においては、取得された気圧が所定値未満か否かを判断する。気圧が所定値未満と判断された場合には、ステップS135に進む。
ここで、気圧が所定値を下回る状況とは、例えば、磁気ディスクドライブDが高地や高度飛行中の航空機内にあり、筐体19内の気圧が低い状況に対応している。この場合、空気の密度が低いので、スライダ20と磁気ディスク1との距離は、気圧がほぼ常圧である場合に比べて小さくなる。すなわち、気圧が常圧よりも低い場合には、磁気ディスク1とスライダ20との衝突が起こりやすくなる。
そして、ステップS135では、電力Wを設定し、ヒータ150に対してこの電力Wの供給を開始する。電力Wの大きさは、例えば、一定値としても良いが、測定された加圧と上記の所定値との差に比例する値等のように、測定された気圧に応じた値とすることが好ましい。
こうすると、ヒータ150に対して電力Wが供給されて、スライダ20と磁気ディスク1との間の空気が暖められ、これによる空気の膨張によりスライダ20と磁気ディスク1との間の距離が広がる。これによって、気圧の低い環境でもスライダ20と磁気ディスク1との間の距離を常圧における距離とほぼ同等まで補正することができる。したがって、減圧環境においても、スライダ20と磁気ディスク1との距離を好適な値に保つことができ、信頼性を向上できる。
一方、ステップS131で、気圧が所定値以上であると判断されると、ステップS133に進む。ステップS131では、ヒータ150に対して電力Wが供給されていればこれを停止する。また、電力Wがヒータ150に供給されていない場合には特に動作は行われない。
ステップS135及びステップS133の後には、上述のステップS150に進む。
このように、本実施形態にかかる磁気ディスクドライブD及びスライダ20によれば、スライダ20のエアベアリング面にヒータ150が形成されているので、このヒータに通電することにより、未通電の場合に比べてスライダ20と磁気ディスク1との間の距離を広げることができる。
特に、ヒータ150に通電を開始してから、スライダ20と磁気ディスク1との間の距離が広がるまでに要する時間は数ms程度の短時間である。したがって、例えば、加速度等のデータに基づいて、近い将来に大きな衝撃が磁気ディスクドライブにかかると予測された場合には、ヒータ150に通電することによってスライダ20と磁気ディスク1との距離を迅速に広げ、スライダ20と磁気ディスク1との衝突の可能性を低くすることができる。
また、ヒータ150に通電を開始してスライダ20と磁気ディスク1との間の間隔を広げた後、キャップ制御部16からの指示によりアセンブリキャリッジ部3がスライダ20を退避部17に退避させるので、スライダ20と磁気ディスク1との間の距離が広がった状態で、スライダ20が退避される。
したがって、スライダ20の退避を始めてから退避が完了するまでの間にスライダ20と磁気ディスク1との間の距離を広げておくことができるので、スライダ20の退避が完了する前に大きな衝撃がかかった場合でも、スライダ20が磁気ディスク1に衝突し難くなっている。
また、気圧や温度が低い環境で使用されている場合には、ヒータ150に通電してスライダ20と磁気ディスク1との間の距離を通常使用時の距離に補正することができ、気温や温度が低い環境でも、スライダ20と磁気ディスク1との衝突の可能性を抑制できる。
一方、特に大きな衝撃の到来が予測されず、また、温度及び気圧があらかじめ想定される値以上であれば、ヒータ150に対する通電をする必要は無く、磁気ディスク1とスライダ20とが通常どおりの距離を挟んで対向して、磁気ディスク1からの情報の読取りや書込みが好適に行われる。
(スライダの製造方法)
続いて、このようなスライダ20の製造方法について簡単に説明する。
まず、図9の(a)に示すように、アルティック等の基板100上に書込み素子及び読取り素子を含む薄膜磁気ヘッド110を行列状に多数形成して積層基板102とする。続いて、図9の(b)に示すようにこの積層基板102を一方向に切断し、薄膜磁気ヘッド110が一列に形成されたバー103を形成する。これらの工程は公知であるので詳細は省略する。そして、図9の(c)に示すように、これらのバー103をそれぞれ倒し、各バー103のエアベアリング面となる側面に対して以下のような加工を行う。なお、以下の図10〜図23の説明では簡単のため一つのバー103の内の一つの薄膜磁気ヘッド100に対する加工に付いて説明する。
先ず、図10に示すようなバーを上述のようにして用意する。なお、図10〜図23までにおいて、それぞれ(a)はバーにおける一つの薄膜磁気ヘッドの周辺をエアベアリング面から見た平面図、(b)は(a)のb−b矢視図、(c)は(a)のc−c矢視図である。
ここで、薄膜磁気ヘッド110の表面には、読取り素子112R、書込み素子112Wが露出すると共に、ヒータ1用の導電部材152も両端に露出している。
次に、図11に示すように、表面全面に渡って保護膜170を形成し、さらに保護膜170上にレジストパターン230,240を公知の方法で形成する。ここでは、このレジストパターン230,240の形状を、上述のスライダ20の第一凸部130,140の形状にそれぞれ対応する形状とする。
次に、このレジストパターン230,240をマスクとして、RIE法やミリング法等のドライエッチング法によりバーの表面を所定量エッチングして除去する。これにより、図12に示すように、バーの表面上に第一凸部130,140が形成される。
次に、図13に示すように、第一凸部130,140を覆うようにレジストパターン235、245を形成する。ここでは、このレジストパターン235,245の外形形状を、それぞれ、上述のスライダ20の第一凸部130及び第二凸部135を合わせた形状、第一凸部140及び第二凸部145を合わせた形状とする。
そして、このレジストパターン235,245をマスクとして、上記と同様のドライエッチング法によりバーの表面を所定量エッチングして除去する。これにより、図14に示すように第二凸部135,145が形成され、したがって、エアベアリング面ABS面上に第一凸部130,140及び第二凸部135,145が形成されることとなる。
次に、図15に示すように、バーの表面全面上に、ヒータ150の形状に対応した開口部250aを有するレジストパターン250を形成する。このレジストパターン250の開口部250aは、バーの薄膜磁気ヘッド110における各導電部材152の上には形成されていない。
次に、図16に示すように、レジストパターン250及び開口部250a内に、スパッタリング法や蒸着法等により、絶縁層160を所定厚み形成する。そして、レジストパターン250をその上の絶縁層160ごと除去すると、図17のように、導電性の基板100上に所定形状の絶縁層160が形成される。この時、絶縁層160は薄膜磁気ヘッド110の導電部材152の上には形成されない。
次に、図18に示すように、バーの表面の全面上に、ヒータの形状に対応した開口部260aを有するレジストパターン260を形成する。このレジストパターン260の開口部260aは、絶縁層160の上に設けられるのに加えて、さらに薄膜磁気ヘッド110における各導電部材152上までに亘って形成される。
次に、図19に示すように、この開口部260a内に、スパッタリング法や蒸着法等により、ヒータ150を所定厚み形成する。これにより、導電部材152とヒータ150の端部とが電気的に接続される。そして、レジストパターン260をその上のヒータ150と共に溶剤等により除去すると、図20のように、エアベアリング面ABS上に所定形状のヒータ150が形成される。
次に、図21に示すように、第一凸部130,140上にレジストパターン270、280を形成する。そして、図22に示すように、このレジストパターン270,280をマスクとして、バーの表面に絶縁層170を成膜する。そして、このレジストパターン270,280をその上の絶縁層170と共に溶剤等により除去すると、図23のように、エアベアリング面に保護膜170が形成されたバーが得られる。そして、このバーを薄膜磁気ヘッド毎に個々に分離することによりスライダ20が得られる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず様々な変形態様が可能である。
まず、スライダ20の変形例について説明する。
上述のスライダ20においては、ヒータ150は、第二凸部135及び第二凸部145上に設けられているが、エアベアリング面ABS上であれば特に場所は限定されない。例えば、図24に示すスライダ20aのように、ヒータ150が第二凸部135上に設けられずに、主として第二凸部145上に設けられていてもよく、図25に示すスライダ20bのように、ヒータ150が、第二凸部145上に設けられず、主として、第二凸部135上に設けられていてもよい。
また、図25のスライダ20bのように、ヒータ150の線幅を途中で変えてもよくこれによって、発熱部を集中させることができる。例えば、スライダ20bでは、第二凸部135上に設けられた部分150bの幅を、基板100上に設けられた部分150aの幅よりも狭くすることにより第二凸部135上に設けられた部分150b上を集中的に加熱することができる。
また、例えば、上記のスライダ20のエアベアリング面には第一凸部130,140や第二凸部135,145が形成されているが、これらが無くても良い。
また、スライダ20の基板100はAlTiCでなくても良い。基板100が絶縁体の場合には、ヒータ150と基板100との間の絶縁層160は不要である。また、スライダ20のエアベアリング面における保護膜170は無くても良い。
また、本実施形態では、スライダ20がヒータ150を備え、ギャップ制御部16がこのヒータ150に供給する電力を制御することにより、磁気ディスク1とスライダ20との距離を広げているが、例えば、アセンブリキャリッジ部3に、スライダ20が磁気ディスク1から離れるように各アーム5を駆動可能なアクチュエータ等を設け、ギャップ制御部16がこのアクチュエータ等を制御することにより磁気ディスク1とスライダ20との距離を広げてもよい。この場合でも、ギャップ制御部16は、磁気ディスク1とスライダ20との間隔を広げた状態でスライダを退避部17に退避させることが可能である。
上述のスライダ20と同様のスライダを形成し、このスライダを組み込んだ磁気ディスクドライブを組み立てた。そして、ヒータに供給する電力を、0,25,50,75,100,125,150mWと変えて、磁気ディスクとスライダとの距離、すなわち,スライダの浮上量を測定した。この結果を図26に示す。
図26から明らかなように、ヒータへの電力の供給により浮上量が大きくなり、また、電力を大きくすればするほど浮上量も大きくなり、電力を制御することにより浮上量も制御できることが確認された。
続いて、100mWの電力供給開始前後の電力及び浮上量のタイムチャートを図27に示す。また、電力停止前後の電力及び浮上量のタイムチャートを図28に示す。
図27及び図28より明らかなように、電力の供給開始から2ms程度でスライダの浮上量は安定し、また、電力の停止開始から5ms程度で、スライダの浮上量は安定している。すなわち、極めて迅速にヘッドの浮上量の制御が可能であることが確認された。
図1は、発明の実施形態にかかる磁気ディスクドライブの斜視図である。 図2は、図1のヘッドジンバルアセンブリの斜視図である。 図3は、図1のスライダの斜視図である。 図4は、図3をエアベアリング面から見た平面図である。 図5は、図4のV−V矢視図である。 図6は、図3のスライダの薄膜磁気ヘッド部分の拡大斜視図である。 図7は、図1の磁気ディスクドライブのセンサ部、ギャップ制御部、ヒータ、アセンブリキャリッジ部3の接続関係を示すブロック図である。 図8は、図7のギャップ制御部による制御の手順を示すフロー図である。 図9は、スライダの製造方法を説明する斜視図であり、(a)は用意する積層基板、(b)は積層基板から切り出すバー、(c)はバーを倒した状態を示すものである。 図10は、スライダの製造方法を説明するバーの平面図である。 図11は、スライダの製造方法を説明する図10に続く平面図である。 図12は、スライダの製造方法を説明する図11に続く平面図である。 図13は、スライダの製造方法を説明する図12に続く平面図である。 図14は、スライダの製造方法を説明する図13に続く平面図である。 図15は、スライダの製造方法を説明する図14に続く平面図である。 図16は、スライダの製造方法を説明する図15に続く平面図である。 図17は、スライダの製造方法を説明する図16に続く平面図である。 図18は、スライダの製造方法を説明する図17に続く平面図である。 図19は、スライダの製造方法を説明する図18に続く平面図である。 図20は、スライダの製造方法を説明する図19に続く平面図である。 図21は、スライダの製造方法を説明する図20に続く平面図である。 図22は、スライダの製造方法を説明する図21に続く平面図である。 図23は、スライダの製造方法を説明する図22に続く平面図である。 図24は、スライダの変形例を説明する平面図である。 図25は、スライダの他の変形例を説明する平面図である。 図26は、投入電力と浮上量との関係を示すグラフである。 図27は、100mWの電力供給開始前後の電力及び浮上量のタイムチャートである。 図28は、電力停止前後の電力及び浮上量のタイムチャートである。
符号の説明
1…磁気ディスク、15a…加速度センサ、15b…気圧センサ、15c…温度センサ、16…ギャップ制御部(制御手段)、20,20a,20b…スライダ、100…基板、110…薄膜磁気ヘッド、112R…読取り素子、112W…書込み素子、130,140…第一凸部、135,145…第二凸部、150…ヒータ、ABS…エアベアリング面、D…磁気ディスクドライブ。

Claims (13)

  1. 回転する磁気ディスクに対して対向配置され、前記磁気ディスクに対する情報の書込み及び前記磁気ディスクからの情報の読取りの少なくとも一つを行うスライダであって、
    前記磁気ディスクと対向するエアベアリング面上にヒータが設けられたスライダ。
  2. 前記スライダは、基板と、前記基板上に設けられると共に書込み素子及び読取り素子の少なくとも一つを含む薄膜磁気ヘッドとを有し、前記ヒータは、少なくとも前記基板のエアベアリング面上に設けられた請求項1に記載のスライダ。
  3. 前記エアベアリング面には、前記磁気ディスクに向かって突出する第一凸部が設けられており、前記ヒータよりも前記第一凸部が前記磁気ディスクに向かって突出する請求項1又は2に記載のスライダ。
  4. 前記エアベアリング面には前記第一凸部の周りにさらに第二凸部が設けられ、前記第二凸部の前記磁気ディスクに向かう突出量は前記第一凸部よりも小さく、前記ヒータは前記第二凸部上に設けられている請求項3に記載のスライダ。
  5. 回転する磁気ディスクと、
    請求項1〜4のいずれかのスライダと、を備えた磁気ディスクドライブ。
  6. 前記ヒータに供給する電力を制御する制御手段をさらに備える請求項5に記載の磁気ディスクドライブ。
  7. 加速度を検出する加速度センサをさらに備え、
    前記制御手段は、前記加速度センサによって検出された加速度に基づいて前記電力を制御する請求項6に記載の磁気ディスクドライブ。
  8. 気圧を検出する気圧センサをさらに備え、
    前記制御手段は、前記気圧センサによって検出された気圧に基づいて前記電力を制御する請求項6又は7に記載の磁気ディスクドライブ。
  9. 温度を検出する温度センサをさらに備え、
    前記制御手段は、前記温度センサによって検出された温度に基づいて前記電力を制御する請求項6〜8に記載の磁気ディスクドライブ。
  10. 前記制御手段は、前記ヒータへの電力の供給により前記磁気ディスクと前記スライダとの間隔を広げる請求項6〜9のいずれかに記載の磁気ディスクドライブ。
  11. 前記制御手段は、前記電力の供給により前記磁気ディスクと前記スライダとの間隔を広げた状態で、さらに前記スライダを退避させる請求項10に記載の磁気ディスクドライブ。
  12. 回転する磁気ディスクと、
    前記磁気ディスクに対して対向配置され、前記磁気ディスクに対する情報の書込み及び前記磁気ディスクからの情報の読取りの少なくとも一つを行うスライダと、
    前記磁気ディスクと前記スライダとの間隔を広げた状態で、前記スライダを退避させる制御手段と、
    を備えた磁気ディスクドライブ。
  13. 前記スライダは前記磁気ディスクと対向するエアベアリング面上にヒータを有し、
    前記制御手段は、前記スライダのヒータに供給する電力を制御することにより前記磁気ディスクと前記スライダとの間隔を広げる請求項12に記載の磁気ディスクドライブ。
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