JP2009129518A - ディスク装置およびヘッド浮上量の補正方法 - Google Patents

ディスク装置およびヘッド浮上量の補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ディスク装置において、気圧センサーを用いずに装置筐体内の気圧を測定し、その気圧に応じてヘッドの浮上変動量を補正する。
【解決手段】記録媒体を回転させるスピンドルモータの消費電力の値を検出する消費電力検出手段23と、消費電力の値から装置内の気圧を算出する気圧算出手段24と、装置内の気圧に応じて記録再生ヘッドを搭載したヘッドスライダの浮上量を補正する浮上量補正手段としての熱膨張アクチュエータと、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスク装置において、装置の筐体内の気圧を測定し、その気圧に応じてヘッドの浮上変動量を補正する技術に関する。
近年、磁気ディスク装置に代表されるディスク装置の大容量化が進み、記録媒体はますます高密度化されている。高記録密度化された記録媒体の記録・再生においては、記録・再生ヘッドと記録媒体の間隙はできるだけ小さいことが望まれる。しかし、製造時の加工ばらつきや周囲環境の変化などによりヘッドスライダの浮上量は変動してしまうため、マージンを見込んで浮上量の目標値をある程度高く設定し、浮上量の変動による媒体とヘッドの接触を避ける必要がある。このマージンを減らして間隙をなるべく小さくするために、磁気ディスク装置に気圧センサを設置し、気圧の変動による浮上量の変化を補正する方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平09−63220号公報
しかしながら、従来の技術では、ディスク装置においては、筐体内の気圧を検知するために小型の気圧センサの搭載が必要となる。一般に小型のセンサはディスク装置の価格と比べて十分に安価とはいえず、そのため低コストでかつ設置スペースの小さい気圧センサが必要とされていた。
上記問題を解決するため、本発明では、ディスク装置の筐体内の気圧を測定し、その気圧に応じてヘッドの浮上変動量を補正する技術を提供する。
第一の発明は、記録媒体を回転させるスピンドルモータの消費電力の値を検出する消費電力検出手段と、前記消費電力の値から装置内の気圧を算出する気圧算出手段と、前記装置内の気圧に応じて記録再生ヘッドを搭載したヘッドスライダの浮上量を補正する浮上量補正手段と、を有することを特徴とするディスク装置に関する。
すなわち、第一の発明によれば、ディスク装置において、消費電力検出手段によって、記録媒体の回転で受ける空気抵抗(いわゆる風損)が、記録媒体を回転させるスピンドルモータの消費電力の値から測定され、気圧算出手段が、その消費電力の値から筐体内の気圧を算出し、浮上量補正手段が、当該気圧にしたがって記録再生ヘッドを搭載したヘッドスライダの浮上量が補正される構成とすることによって、装置内の気圧が簡易に測定され、その値を使ってヘッド浮上量の高精度な補正を可能とするディスク装置が提供される。
第二の発明は、前記消費電力検出手段は、前記記録媒体を回転させるスピンドルモータの消費電力の値を、複数種類の回転速度において検出することを特徴とする上記第一の発明に記載のディスク装置に関する。
すなわち、第二の発明によれば、複数の回転速度におけるスピンドルモータの消費電力を測定し、それぞれの回転速度に対するモータの消費電力の値から気圧を測定する構成によって、モータの軸受け摩擦力によらない気圧測定が可能となり、また、軸受け摩擦の経時変化の影響を排除できる。
第三の発明は、前記消費電力検出手段は、前記記録媒体を回転させるスピンドルモータの消費電力の値を、前記記録再生ヘッドの媒体半径方向における位置を変化させて複数種類検出することを特徴とする上記第一の発明に記載のディスク装置に関する。
すなわち、第三の発明によれば、記録媒体上のヘッドスライダの位置を変化させたときのスピンドルモータの消費電力の変化を測定し、その変化量を用いて気圧を算出する構成とすることによって、モータの消費電力の位置による変化量は、サスペンションやアームの位置による空気抵抗の変化のみを反映したものとなり、軸受け摩擦成分を含まないため、軸受け摩擦の経時変化の影響を排除することが可能となる。
第四の発明は、前記浮動量補正手段は、前記装置内に別途設けられた温度センサにより測定された気温に応じて補正した装置内の気圧の値を用いて浮動量を算出することを特徴とする上記第一乃至第三発明のいずれかに記載のディスク装置に関する。
すなわち、第四の発明によれば、別途設けられた温度センサにより測定された気温にしたがって、装置内の気圧の値が補正される構成とすることによって、ディスク装置が設置される環境の変化に応じた高精度なヘッド浮上量が確保される。
第五の発明は、前記浮動量補正手段は、アクチュエータを用い、前記記録再生ヘッドを記録媒体の垂直方向に駆動することによって浮上量を補正することを特徴とする上記第一乃至第四発明のいずれかに記載のディスク装置に関する。
すなわち、第五の発明によれば、浮上量変化の補正を、記録再生ヘッドを記録媒体の垂直方向に駆動するアクチュエータを利用する構成とすることによって、ヘッドと記録媒体の位置を常に一定に保つことが可能となる。
以上、本発明により、測定した気圧を用いてヘッドスライダの浮上量の変動を補正することによって、ヘッドと記録媒体との距離を常に一定に保つことができ、浮上量の変動に対するマージンが小さくすることができる。その結果、記録再生ヘッドと記録媒体との間隙を小さく保つことができ、ディスクの記録密度を向上させることが可能となる。
また、本発明は、ディスク装置に既に備わっている構成を利用したものであるため、コストの増加および設置スペースの確保を必要とせずに気圧を測定できる。さらに、記録媒体を回転させるスピンドルモータの軸受摩擦の経時変化による影響を排除できるため、気圧の測定を正確に行なうことができる。
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。以下の実施例では、代表的に磁気ディスク装置を想定しているが、本発明はこれに限定するものではなく、他の方式のディスク装置においても適用されるものである。
図1は、本発明の実施の形態になる磁気ディスク装置の一基本構成を示す。図において、磁気ディスク装置の筐体内の気圧の変化を測定し、その測定値からヘッドの浮上量を制御するための構成例を示している。
磁気ディスク装置は、スピンドルモータ回転軸12にセットされた記録媒体11及び記録再生ヘッドを搭載したヘッドスライダ18を主要素とする機構部1と、ヘッドスライダ18の浮上量を制御する制御部2とから構成される。また、機構部1には、装置内の温度を測定するサーマルダイオード等による温度センサ13が備えられている。
さらに、記録再生ヘッドを所定の記録媒体11位置まで移動させる機構部は、支持部14、ボイスコイルモータ15、アーム16、サスペンション17、ヘッドスライダ18、およびランプ19から構成されている。なお、Aは媒体回転による空気流、Bはスピンドルモータの発生力を表している。
また、制御部2は、回転速度指示部21、モータ制御部22、消費電力検出部23、気圧算出部24、浮上変動量算出部25、浮上変動量記録部26、および温度検出部27から構成されている。
以下に、磁気ディスク装置における気圧測定の動作原理を説明する。本発明の気圧測定は、記録媒体11が回転により受ける空気抵抗(いわゆる風損)を、記録媒体11を回転させるスピンドルモータの消費電力から測定し、その値から筐体内の気圧を算出するものである。
スピンドルモータの消費電力は、式1のように空気抵抗に起因したものとモータの軸受摩擦に起因したものとに分けることができる。
Figure 2009129518
ここで、Wは、スピンドルモータの消費電力、Wは、空気抵抗による消費電力、Wは、軸受摩擦による消費電力である。このうち、空気抵抗による消費電力は、気圧に強く依存するため、スピンドルモータの消費電力を装置内の気圧に換算することができる。
前記のように、本発明では、記録媒体を回転させるスピンドルモータの消費電力を複数種類の回転速度において測定し、それらの消費電力の値から装置内の気圧を測定することを特徴としている。
スピンドルモータの軸受摩擦は、時間の経過とともに予想できない変化をすることがある。この場合、気圧とスピンドルモータの消費電力との関係が時間とともに変化してしまい、予め測定してあった関係に照らし合わせただけでは、気圧を正確に測定できなくなる。しかし、空気抵抗に起因した消費電力と軸受摩擦に起因した消費電力は、回転速度に対する依存関係が異なるため、複数の回転速度で消費電力を測定することによって軸受摩擦に起因した消費電力を切り分けることができ、正確な気圧測定が可能となる。
もしくは、本発明では、記録媒体11を回転させるスピンドルモータの消費電力を、記録再生ヘッドの媒体半径位置を変化させて複数種類測定し、それらの消費電力の値から、装置内の気圧を測定することを特徴とする。
記録媒体が受ける空気抵抗は、媒体が引き起こす空気流の挙動によって変化する。そのため、記録再生ヘッドの位置が変わると、媒体周囲の空気流が変化し、スピンドルモータの消費電力も変化する。一方、軸受摩擦に起因した消費電力は、回転速度が一定であれば変化しない。したがって、ヘッド位置の変化による消費電力変化は空気流のみに依存することになり、変化量から気圧を測定することができる。
さらに、本発明では、装置内に別途設けられた温度センサにより気温を測定し、気温がスピンドルモータの消費電力に与える影響を補正することもできる。スピンドルモータの消費電力は周囲の気温にも左右されるため、気温を測定し、補正を行なうことで、より正確に気圧を測定することができる。
また、本発明では、前記方法により測定した気圧を用い、記録再生ヘッドを搭載したヘッドスライダの浮上量変化を補正する。浮上量変化の補正は、記録再生ヘッドを記録媒体の垂直方向に駆動するアクチュエータ等で行なうことができるようにしている。
一般にヘッドスライダは、気圧が下がると浮上量が下がり、ヘッドが記録媒体に接近する。その浮上量変動を測定、ないしは数値シミュレーションで予測しておき、測定された気圧を参照して、変化した分をアクチュエータで補正することによって、ヘッドと記録媒体の位置を常に一定に保つことができる。
図2は、本発明の実施の形態になる浮上変動量の補正フロー(第一の実施例:複数の回転速度からの算出例)を示す。
まず、ステップS11において、ヘッドスライダ18が記録媒体11上にない状態(アンロード状態)で、回転速度指示部21がモータ制御部22にスピンドルモータ(以下、モータと略す)の回転速度ωを指示する。モータ制御部22は、モータに電流を流し、ωで記録媒体11を回転させる。
ステップS12において、記録媒体11が一定回転速度に達した段階で、消費電力検出部23は、モータへの供給電圧および電流からモータの消費電力Wを検出する。消費電力Wは、気圧算出部24に送られ、一時的にメモリ(図示していない)に記憶される。
つぎに、ステップS13において、回転速度指示部21は、ωとは異なる回転速度ωでの回転をモータ制御部22に指示する。モータ制御部22は、モータに電流を流し、ωで記録媒体11を回転させる。
ステップS14において、記録媒体11が一定回転速度に達した段階で、消費電力検出部23は、モータへの供給電圧および電流からモータの消費電力Wを検出し、気圧算出部24に送る。
ステップS15において、気圧算出部24は、ω、ω、W、W、および温度検出部27から取得した気温Tの値から、後述する方法で気圧Pを算出し、浮上変動量算出部に送る。
ステップS16において、浮上変動量算出部25は、気圧P、および温度検出部27から取得した気温Tの値から、ヘッドスライダ18の浮上量の変動値ΔFHを算出する。ΔFHを計算する方法は、例えば、予め実験測定あるいは数値シミュレーションによって気圧P、気温T、浮上変動量ΔFHの関係を導出してテーブル化しておき、気圧と温度の値から浮上変動量を参照できるようにしておけばよい。
そして、ステップS17において、算出されたΔFHは、浮上変動量記憶部26に記録される。
ここで、回転速度指示部21、気圧算出部24、浮上変動量算出部25、および浮上変動量記憶部26は、例えば、電子回路に搭載されたマイクロプロセッサやメモリなどで実現できる。モータ制御部は例えばモータドライバと呼ばれるICなどである。消費電力検出部は、例えば電流センサおよび電圧センサをモータ回路に設置することで実現できる。温度センサおよび温度検出部は、例えばそれぞれサーマルダイオードとアンプ回路などで実現できる。
さらに、気圧算出部がω、ω、W、W、Tの値から気圧Pを算出する方法について以下に述べる。
前述の式1に示すように、スピンドルモータの消費電力は、記録媒体の空気抵抗による消費電力と軸受摩擦による消費電力に分けられる。閉空間内における回転円盤の一般式から、記録媒体の空気抵抗による消費電力Wと回転速度ω、気温(絶対温度)Tには、以下の式2の関係が成り立つ。
Figure 2009129518
ここで、Pは気圧、μは空気の粘性係数である。
また、スピンドルモータの軸受に流体軸受を用いた場合、軸受摩擦による消費電力Wと回転速度ωには、以下の式3の関係が成り立つ。
Figure 2009129518
ここで、μは軸受の作動流体の粘性係数である。
いま、粘性係数が一定と考えると、式2 、式3 は係数C、Cを用いて以下の式2
’、式3 ’のように変形できる。
Figure 2009129518
Figure 2009129518
上記2種類の回転速度ω、ωでのスピンドルモータの消費電力W、Wは、式1、式2’、式3’から以下の式4、式5のようになる。
Figure 2009129518
Figure 2009129518
上記式4、式5から、軸受摩擦による消費電力の係数Cを消去し、気圧Pについて解くと、式6が得られる。
Figure 2009129518
この式6に残る係数Cの値は、例えば磁気ディスク装置の工場出荷時にW、W、Tを測定し、そのときの気圧Pを別途測定することで特定できる。また、式6には軸受摩擦の特性を表す係数Cが含まれていないため、軸受摩擦の特性ばらつきや摩擦係数の経時変化に左右されず、正確な気圧を測定することができる。
なお、実際に式を計算するのではなく、W、W、Tに対応した気圧Pをあらかじめ測定し、テーブル化しておいてもよい。
図3は、本発明の実施の形態になる浮上変動量を補正する手段を説明する構成図である。この例では、ヘッドスライダ18上の記録再生ヘッド(記録ヘッド51と再生ヘッド52とをまとめて表現)の近傍に通電により発熱するヒータを設置し、熱膨張によって記録再生ヘッドを記録媒体の方向に移動する熱膨張アクチュエータ53を、浮上量の補正手段として用いている。
なお、ヘッドスライダ18の空気流出端に発光素子を搭載し、この発光素子の熱アシストにより、記録媒体11にデータを記録するようにしてもよい。
まず、アクチュエータ駆動量指示部28から、熱膨張アクチュエータ53の標準駆動量が出力される。標準駆動量からは、前述の方法で算出された気圧による浮上変動量ΔFHが差し引かれ、その値がアクチュエータ制御部29に渡される。アクチュエータ制御部29は、指示された駆動量になるよう熱膨張アクチュエータ53に通電し、記録再生ヘッドが記録媒体11側に移動する。この方法により、気圧が変動した場合でも常に一定の浮上量を保つことができる。
ここで、アクチュエータ駆動量指示部28は、例えば、電子回路に搭載されたマイクロプロセッサなどで実現できる。また、アクチュエータ制御部29は、例えば、パワーアンプと呼ばれるIC(Integrated Circuit)等が適用される。また、熱膨張アクチュエータ53の標準駆動量は、例えば、記録再生ヘッドを一旦記録媒体11と接触させ、その接触時のアクチュエータ駆動量から一定量だけ引き戻すことで決めることができる。
図4は、本発明の実施の形態になる浮上変動量の補正フロー(第二の実施例:複数のヘッド位置からの算出例)を示す。
まず、ステップS21において、回転速度指示部21が、モータ制御部22にスピンドルモータの回転速度ωを指示する。モータ制御部22は、スピンドルモータに電流を流し、ωで記録媒体11を回転させる。
ステップS22において、記録媒体11が一定回転速度に達した段階で、ボイスコイルモータ制御部(図示せず)が、ボイスコイルモータ15に電流を流し、ヘッドスライダ18を記録媒体11の内周側の特定位置に移動する(後述する図5a)。
その状態で、ステップS23において、消費電力検出部23は、スピンドルモータへの供給電圧および電流からモータの消費電力Wを検出する。消費電力Wは気圧算出部24に送られ、一時的に記憶される。
つぎに、ステップS24において、ボイスコイルモータ制御部がボイスコイルモータ15に電流を流し、ヘッドスライダ18を記録媒体11の外周側の特定位置に移動する(後述する図5b) 。
その後、ステップS25において、前述と同様の方法でモータの消費電力Wを検出し、気圧算出部24に送る。
ステップS26において、気圧算出部24は、w1−w2の値、および温度検出部27から取得した気温Tから気圧Pを算出し、浮上変動量算出部25に送る。W−W、およびTから気圧Pを求める方法は、例えば、それぞれの関係(後述する図6参照)を予め測定してテーブル化しておき、W−WおよびTの値からPを参照すればよい。
ステップS27において、浮上変動量算出部25は、気圧Pおよび気温Tから、ヘッドスライダ18の浮上量の変動値ΔFHを算出する。気圧および温度の値からヘッドスライダ18の浮上量変動を計算する方法は、例えば、予め実験測定ないしは数値シミュレーションによってそれらの関係を導出してテーブル化しておき、気圧と温度の値から浮上変動量を参照できるようにしておけばよい。
そして、ステップS28において、算出されたΔFHは、浮上変動量記憶部26に記録される。
以上の方法で測定された浮上変動量に基づき、第1の実施例と同様の方法で、アクチュエータにより浮上量を補正することで、気圧が変動した場合も常に一定の浮上量を保つことが可能となる。
図5は、本発明の実施の形態になる記録再生ヘッドの位置を媒体の半径方向に変化させたときのモータの消費電力測定例を示す。本例は、上記した第二の実施例におけるモータ消費電力の測定位置を概念的に示したものである。(a)は、記録再生ヘッドが記録媒体の内周位置において検出する状態を示し、検出されたスピンドルモータの消費電力は、Wとなる。また、(b)は、記録再生ヘッドが記録媒体の外周位置において検出する状態を示し、検出されたスピンドルモータの消費電力は、Wとなる。
ここで、記録媒体11が受ける空気抵抗は、記録媒体が引き起こす空気流の挙動によって変化する。そのため、記録再生ヘッドの位置が変わると、記録媒体周囲の空気流が変化し、スピンドルモータの消費電力も変化する。一方、軸受摩擦に起因した消費電力は、回転速度が一定であれば変化しない。したがって、ヘッド位置の変化による消費電力変化は空気抵抗のみに依存することになり、軸受摩擦の特性ばらつきや摩擦係数の経時変化に左右されず、正確に気圧に換算することができることとなる。
以上述べた第1または第2の実施例のような動作を行なうことにより、磁気ディスク装置内の気圧が変動してヘッドスライダの浮上量が変化した場合も、記録再生ヘッドと記録媒体との間隙を一定に保つことができる。つまり、浮上量の変動に対するマージンを小さくとることができ、記録再生ヘッドと記録媒体との間隙を小さくすることができる。その結果、磁気ディスクの記録密度を向上させることができる。
また、磁気ディスク装置に既に備わっている構成を利用しているため、コストの増加および設置スペースの確保を必要とせずに気圧を測定できる。
さらに、記録媒体を回転させるスピンドルモータの軸受摩擦の経時変化による影響を排除できるため、気圧の測定を正確に行なうことができる。
図6は、磁気ディスク装置内の気圧とモータ消費電力との関係を表す図を示す。本例は、T、T、Tをパラメータとした場合の装置内の気圧Pに対するW−Wの値をプロットしたものである。図4のフローで説明したように、W−W、およびTから気圧Pを求める方法は、図に示すそれぞれの関係を予め測定してテーブル化してメモリに保存しておき、該テーブルを参照して、W−WおよびTの値からPを算出すればよい。
以上、これまで述べてきた実施形態は一例であり、本発明はこれらの実施例により限定されものではない。
本発明の実施の形態になる磁気ディスク装置の一基本構成を示す図である。 本発明の実施の形態になる浮上変動量の補正フロー(第一の実施例:複数の回転速度からの算出例)を示す図である。 本発明の実施の形態になる浮上変動量を補正する手段を説明する構成図である。 本発明の実施の形態になる浮上変動量の補正フロー(第二の実施例:複数のヘッド位置からの算出例)を示す図である。 本発明の実施の形態になる記録再生ヘッドの位置を媒体の半径方向に変化させたときのモータの消費電力測定例を示す図である。 磁気ディスク装置内の気圧とモータ消費電力との関係を表す図である。
符号の説明
1 機構部
2 制御部
11 記録媒体
12 スピンドルモータ回転軸
13 温度センサ
14 支持部
15 ボイスコイルモータ
16 アーム
17 サスペンション
18 ヘッドスライダ
19 ランプ(非動作時のヘッドスライダ保持部)
21 回転速度指示部
22 モータ制御部
23 消費電力検出部
24 気圧算出部
25 浮上変動量算出部
26 浮上変動量記憶部
27 温度検出部
28 アクチュエータ駆動量指示部
29 アクチュエータ制御部
A 媒体回転による空気流
B スピンドルモータの発生力
C 浮上量
D アクチュエータ駆動量

Claims (6)

  1. 記録媒体を回転させるスピンドルモータの消費電力の値を検出する消費電力検出手段と、
    前記消費電力の値から装置内の気圧を算出する気圧算出手段と、
    前記装置内の気圧に応じて記録再生ヘッドを搭載したヘッドスライダの浮上量を補正する浮上量補正手段と、
    を有することを特徴とするディスク装置。
  2. 前記消費電力検出手段は、前記記録媒体を回転させるスピンドルモータの消費電力の値を、複数種類の回転速度において検出することを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
  3. 前記消費電力検出手段は、前記記録媒体を回転させるスピンドルモータの消費電力の値を、前記記録再生ヘッドの媒体半径方向における位置を変化させて複数種類検出することを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
  4. 前記浮動量補正手段は、前記装置内に別途設けられた温度センサにより測定された気温に応じて補正した装置内気圧の値を用いて浮動量を算出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のディスク装置。
  5. 前記浮動量補正手段は、アクチュエータを用い、前記記録再生ヘッドを記録媒体の垂直方向に駆動することによって浮上量を補正することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のディスク装置。
  6. ディスク装置におけるヘッド浮上量の補正方法であって、
    記録媒体を回転させるスピンドルモータの消費電力の値を検出する消費電力検出ステップと、
    前記消費電力の値から装置内の気圧を算出する気圧算出ステップと、
    前記装置内の気圧に応じて記録再生ヘッドを搭載したヘッドスライダの浮上量を補正する浮上量補正ステップと、
    を有することを特徴とするヘッド浮上量の補正方法。
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