JP2006090749A - 温度調整装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マイクロプレートに収容された試料を効率良く加温または保温しながら、測定を行なうことができる温度調整装置を提供する。
【解決手段】 少なくとも底面の一部が光透過性材料から成る試料槽を有し水溶液を含む試料を前記試料槽内に保持する容器(3)と、前記試料槽の形状に対応する突起部を有する温度制御部材(2)と、前記温度制御部材の温度を制御する制御器(10)とを備え、前記温度制御部材の前記突起部によって前記試料槽内に収容された試料の温度を制御する温度調整装置である。
【選択図】 図1
【解決手段】 少なくとも底面の一部が光透過性材料から成る試料槽を有し水溶液を含む試料を前記試料槽内に保持する容器(3)と、前記試料槽の形状に対応する突起部を有する温度制御部材(2)と、前記温度制御部材の温度を制御する制御器(10)とを備え、前記温度制御部材の前記突起部によって前記試料槽内に収容された試料の温度を制御する温度調整装置である。
【選択図】 図1
Description
本発明は生物試料の物理的あるいは化学的変化を測定する装置において、当該生物試料の温度を調整する温度調整装置に関する。
生物試料の物理的あるいは化学的変化を測定する方法として螢光相関分光分析法が知られている。
蛍光相関分光分析法では共焦点光学顕微鏡の視野の中で、蛍光物質で標識されたタンパク質やコロイド粒子などを媒質中に浮遊させ、これにレーザ光を照射して、試料中の蛍光物質を励起する。光を吸収した蛍光物質は螢光を発するが、蛍光物質は媒質中でブラウン運動を行なっており、そのために蛍光強度は時間と共にゆらぐ。この蛍光強度のゆらぎを時系列信号として光検出器により受光し、これを統計的に解析して自己相関関数を求め、対象とする微細物質の共焦点領域内での平均の分子数や分子の並進拡散係数などを測定する。
これらの解析結果に基づいて微細な生物試料の化学反応や結合反応による構造的な変化を分子レベルで定量的に測定することができる。例えば特許文献1では、共焦点光学顕微鏡をベースに、試料ステージ上で蛍光標識された試料を含む溶液にレーザ光をレンズで集光して照射し、試料から発せられる蛍光強度のゆらぎを検出し、検出信号の相関分光解析を行ない、螢光分子の並進拡散係数などの統計的な性質や分子間の相互作用などを求める方法及び装置について記載されている。
更に、この方法を用いて、試料から発せられる蛍光強度のゆらぎを解析することで、例えば細胞内外でのタンパク質の挙動についての動的な解析やDNAの結合反応の追跡などを定量的に行なうことができる。
この測定において、試料を保持する容器として複数の試料槽を具備したマイクロプレートを用いれば、一度に多くの試料を異なるウエル(マイクロプレート上の試料を収容する複数の溝)に収容し、それぞれのウエルについて独立に測定を行なうことができる。従って、多くの試料を短時間で、ほぼ同時に処理することができる。試料は数10μl程度以下といった極めて少量で良い。
これらの生物試料は通常、35〜40℃程度の温度で反応が最も有効に進行するので、試料を保持する容器の中で生物反応を生きたまま測定したい場合には、試料を保持する容器を加温、または保温することが望ましい。試料を保持する容器の加温、保温技術として、マイクロプレートの底面全面に熱伝導性の良い金属板を敷設し、加熱された空気を循環させてマイクロプレート周辺近傍に送ることによって、マイクロプレート全体を満遍なく加温する方法(例えば、特許文献2参照)や、マイクロプレートの上方に冷却手段を、マイクロプレートの下方に温熱ヒーターによる加温手段をそれぞれ配置し、加温と冷却を同時に行なう方法(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
特表平11−502608号公報
特開平5−157684号公報
特開2001−74750号公報
しかしながら、特許文献2、3に開示された方法はいずれも、まずマイクロプレート全体を加温し、その後改めて試料の測定を行なうものである。従って、これらの方法には、解決すべき次の問題点が存していた。
第1の問題点は、マイクロプレートの加温と試料の測定が別工程になっているため、マイクロプレートを加温しながら同時に試料の測定を行なうことができないという点である。即ち、マイクロプレートの温度制御を行なった後に、試料ステージに配置し、改めて試料への光スポットの調整などを行なった後に測定を開始しなければならず、その結果、測定に手間と時間を要していた。
第2の問題点は、加温効率、保温性能が低いことである。通常、測定に用いられるマイクロプレートはプラスチックやガラス等といった熱伝導性に劣る材質でできており、これに熱伝導性の良い金属板を接触させても、短時間で効率的に加温することができない。更に、従来の方法ではマイクロプレート全体に対して温度制御をかけていたが、試料は各ウエルの内部に収容されており、温度制御は各ウエルの壁を通して行なわれるため、試料に対して、効率の良い温度調整にはなっていなかった。
第3の問題点は、加温機構が観測を妨げることである。従来の技術では、マイクロプレートのウエル部分にこれを覆うように加温、または保温用の光学的に不透明な部材が配置される構成になっている。このため、加温、または保温しながら光を試料に照射して測定を行なうことができない。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであって、マイクロプレートに収容された試料を効率良く加温または保温しながら、測定を行なうことができる温度調整装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明に係る請求項1に記載の温度調整装置は、少なくとも底面の一部が光透過性材料から成る試料槽を有し、水溶液を含む試料を前記試料槽内に保持する容器と、前記試料槽の形状に対応する突起部を有する温度制御部材と、前記温度制御部材の温度を制御する制御器と、を備え、前記温度制御部材の前記突起部によって前記試料槽内に収容された試料の温度を制御する。
また本発明に係る請求項2に記載の温度調整装置は、上記記載の発明である温度調整装置において、前記温度制御部材は使用する試料を保持する容器の形状に応じて交換可能に構成される。
また本発明に係る請求項3に記載の温度調整装置は、上記記載の発明である温度調整装置において、前記温度制御部材は試料を保持する容器の形状に応じて複数配置され、計測に供される前記容器の形状に応じた前記温度制御部材を選択する選択手段を備えた。
また本発明に係る請求項4に記載の温度調整装置は、上記記載の発明である温度調整装置において、前記温度制御部材は試料量に応じて突起部の高さを変更可能になされている。
また本発明に係る請求項5に記載の温度調整装置は、上記記載の発明である温度調整装置において、前記試料を保持する容器の形状を検出する検出器と、前記検出器の出力信号に基づいて前記温度制御部材の突起部の高さを変更する変更手段と、を更に備えた。
また本発明に係る請求項6に記載の温度調整装置は、上記記載の発明である温度調整装置において、前記温度制御部材の突起部を覆う多層に積載されたフィルムを有し、前記フィルムは、1層毎に剥脱可能である。
また本発明に係る請求項7に記載の温度調整装置は、上記記載の発明である温度調整装置において、前記温度制御部材の突起部には試料槽内の空気を排出する構造を備えている。
また本発明に係る請求項8に記載の温度調整装置は、上記記載の発明である温度調整装置において、前記温度制御部材の突起部の形状は前記試料を保持する容器の試料槽の形状に略一致し、前記温度制御部材の突起部は当該突起部を覆うフィルムを介して前記試料に接する。
また本発明に係る請求項9に記載の温度調整装置は、上記記載の発明である温度調整装置において、前記試料を保持する容器はマイクロプレートである。
また本発明に係る請求項10に記載の温度調整装置は、上記記載の発明である温度調整装置において、各試料槽毎に制御目標温度を設定する温度設定器を備えた。
また本発明に係る請求項11に記載の温度調整装置は、少なくとも底面の一部が光透過性材料から成る試料槽を有し、水溶液を含む試料を前記試料槽内に保持する容器と、前記試料槽の形状に対応する突起部を有し、前記試料の温度を制御する部材と、前記温度制御部材の温度を制御する制御器と、前記容器を保持する手段と、試料を観察または計測するための手段を収容する密閉容器と、温風を発生させる手段と、を備え、前記温風を発生させる手段により、前記密閉容器内の雰囲気温度を制御する。
本発明の温度調整装置を用いれば、マイクロプレートに収容された試料を効率良く加温または保温しながら、測定を行なうことができる。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る温度調整装置を示す図である。
図1は、本発明の実施の形態に係る温度調整装置を示す図である。
温度調整装置は、XYステージ1、加温ユニット2、マイクロプレート3、対物レンズ4、対物レンズZ軸駆動機構5、温度調整ボックス6、温風発生装置8、チューブ9及び加温ユニット駆動装置10を備えている。そして、温度調整ボックス6は、上蓋部分6aと皿状受け部6bを備えて、密閉空間を形成する。
XYステージ1は、マイクロプレート3を積載してXY平面内を移動自在に構成されている。そして、マイクロプレート3は、ウエル部分が光学的に透明な構造を有しており、マイクロプレート3の上部開口側に加温ユニット2が配置される。
図2は、マイクロプレート3と接する面を上にして示す加温ユニットの構成図である。
加温ユニット2は、ペルチエ素子11、突起状温度制御部材12、温度センサ13、フィルム(不図示)14によって構成される。突起状温度制御部材12には図2に示すように、マイクロプレート3の上部開口部、即ちウエルに対応した突起部15が設けられている。
マイクロプレート3は、一般的に用いられる樹脂、ポリプロピレン等のプラスチック、及びガラス製で96ウエル(試料を収容する円形の溝)を備えたものを用いる。各ウエルの底面はガラスなどの可視光を透過する素材で作成された窓となっている(図示しない)。図2に示す突起部15の突起の形状は円筒状となっている。これら円筒状の突起の直径はウエルの内径より、若干小さくなっているため、ウエル内にスムーズに出し入れすることができる。
マイクロプレート3の下方には対物レンズ4、及び対物レンズZ軸駆動機構5が配備される。対物レンズZ軸駆動機構5はマイクロプレート3のウエル中にある試料20に対物レンズの焦点位置が合うようにZ軸上で自動、または手動により位置制御される。
突起状温度制御部材12をウエル内に試料を収容したマイクロプレート3の上部に密着させ、マイクロプレート3と共にXYステージ1に保持する。XYステージ1と対物レンズ4は温度調整ボックス6内に収容される。
温度調整ボックス6は図1に示すように、金属などの熱伝導性能の優れた板部材を接合して製作された構造になっており、上蓋部分6aと皿状受け部6bとに分かれた構成になっており、この両部分はネジにより接続されている。
測定が行なわれる前に、温度調整ボックス6の一方のネジをはずして上蓋部分6aを開放し、加温ユニット2をマイクロプレート3の上方から設置する。このとき、突起部15がフィルム14を介してマイクロプレートウエル内壁に近接して配置される。
このようにして、温度調整ボックス6内にXYステージ1、加温ユニット2、マイクロプレート3、対物レンズ4、対物レンズZ軸移動機構5が収納される。この密封空間に温風発生装置8により、チューブ9を介して温風が導入され、雰囲気温度が一定に保たれる。
図3は、加温ユニットをマイクロプレートに取り付けた状態を示す図である。図4は、1つのウエルについて拡大して示す断面図である。図3、図4に示すように、突起状温度制御部材12下面の突起部15の先端部をフィルム14で被覆する。フィルム14は交換可能であり、マイクロプレート計測時に他の試料の混入やゴミなどの異物の侵入を防ぐ。
フィルム14は防水性、通気性があり、熱伝導性が良いものが望ましい。例えば連続気泡多孔質構造を持つポリテトラフロロエチレンを用いる。ポリテトラフロロエチレンは撥水性が高いため水のように表面張力の大きい液体は浸透させない性質を持っている。一方、空孔が連続して形成されているために気体は透過する。
また突起状温度制御部材12の材質としては高い熱伝導性を持っていることが望まれる。例えば銅、鉄、ステンレス、真ちゅう、アルミニュウムなどの金属、あるいはフェライトなどの板部材を用いる。
図3に示すように、加温ユニット2には電極17とコード18が取り付けられている。電極17は銅やアルミニュームなどの金属で構成され、コード18を介して加温ユニット駆動装置10に接続される。ペルチエ素子11には、加温ユニット駆動装置10から電極17を介して電流が供給され、突起状温度制御部材12を加温する。そして、加温された突起部15によってフィルム14を介して各ウエル内の試料20が加温される。
また、突起状温度制御部材12に密着して取り付けられた温度センサ13が突起状温度制御部材12の温度を測定する。温度センサ13は熱電対、測温抵抗体、あるいは半導体温度センサを用いる。温度センサ13の出力信号が信号処理回路(図示しない)に導かれ、信号処理回路から送られる信号によって加温ユニット駆動装置10がペルチエ素子への駆動電流を制御し、突起状温度制御部材12の温度をコントロールする。
もし、突起状温度制御部材12の温度が設定温度(例えば、37℃)を下回った場合、加温ユニット駆動装置10に温度センサ13から信号が流れ、ペルチエ素子11に流れる電流を調節して突起状温度制御部材12の温度を制御する。加温ユニット駆動装置10から突起状温度制御部材12に流れる電流は設定温度(例えば37℃)以上になるように自動調整される。
フィルム14は測定のたびに、1枚ずつ交換しても良いが、複数枚重ねた構造のフィルム14を測定のたびに1枚ずつはがして用いても良い。あるいは測定の後、フィルム14を洗浄して再利用しても良い。このように、フィルムは多層に積層して突起部15に合せて成形したものを用いても良く、また複数の突起部15全体を覆うようにして貼り付けるものであっても良い。
なお、加温ユニット2は複数のペルチエ素子を組み合わせることにより、加熱機能もしくは冷却機能、あるいは加温、冷却の両機能を併せ持つようにしても良い。また、ペルチエ素子11と突起状温度制御部材12との熱交換効率を向上させるため、ペルチエ素子11と突起状温度制御部材12との間にシリコンなどの柔らかい熱伝導材を挟むことも可能である。シリコンを用いると、ペルチエ素子11と突起状温度制御部材12との間の接触面積が大きくなるため熱伝導効率を高めることができる。
なお、ペルチエ素子11を用いた場合は、一面が発熱側になると他の一面が吸熱側となる。従って、温風発生装置8により密閉空間内に温風を吹き込むことによって吸熱を補償するとともに、雰囲気温度を均一にして温度調整効果を高めることができる。
なお、ペルチエ素子11に供給される電流は直流でも交流でもよいが、電源の容量の制約を考慮すると交流の方が効果的である。
[第1の実施の形態の変形例1]
図5は、加温ユニット2の他の構成を示す図である。
図5は、加温ユニット2の他の構成を示す図である。
この構成の加温ユニット2は、列単位で複数に分割した突起状温度制御部材12と、分割したそれぞれの突起状温度制御部材12毎に取り付けたペルチエ素子11と温度センサ(不図示)を設けている。本構成の加温ユニット2を用いれば、それぞれの設定温度に応じた電流を個別に供給して温度制御を行なうこともできるため、より精度の高い温度制御を行うことができる。
なお、突起状温度制御部材12を列単位に分割するのでなく、3〜5ウエル毎のグループ単位で分割して、各グループ毎にペルチエ素子11と温度センサを取り付け、温度制御を行なっても良いし、1ウエル毎に温度制御を行なっても良い。
[第1の実施の形態の変形例2]
図6は、加温ユニットをマイクロプレートに取り付けた状態を示す図である。図7は、1つのウエルについて拡大して示す断面図である。
図6は、加温ユニットをマイクロプレートに取り付けた状態を示す図である。図7は、1つのウエルについて拡大して示す断面図である。
図6,7に示すように突起状温度制御部材12、及びペルチエ素子11に縦方向に円形の通気孔21を設ける。通気孔21の直径はウエル直径の10〜30%程度とする。加温ユニット2をマイクロプレート3の上方からマイクロプレート3内に設置する際、ウエル内の空気がペルチエ素子11と突起状温度制御部材12に設けられた通気孔21を通って、外部へ排出されるため、試料20がウエル内から溢れ出ることがない。
本実施の形態では加温ユニット2にペルチエ素子を用いたが、これに限らず、加温のみで良い場合は電熱器、ニクロム線などの温熱ヒーターを用いても良い。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、加温ユニット2にプランジャー型ペルチエ素子を用いる点が第1の実施の形態と異なっている。従って、第1の実施の形態と同一の部位には同一の符号を付してその詳細の説明は省略する。
第2の実施の形態では、加温ユニット2にプランジャー型ペルチエ素子を用いる点が第1の実施の形態と異なっている。従って、第1の実施の形態と同一の部位には同一の符号を付してその詳細の説明は省略する。
図8は、プランジャー型ペルチエ素子25を組み込んだ突起部15の一部を切り欠いて示す斜視図である。
突起状温度制御部材12の突起部15は、図示するように中空円筒構造である。この突起部15内に通気孔21を有する円柱状のプランジャー型ペルチエ素子25が設置されている。プランジャー型ペルチエ素子25の他の端面にはバネ26が設けられ、プランジャー型ペルチエ素子25が突起状温度制御部材12の突起部15の先端に向けて力が加えられている。
一方、突起部15の先端は中空の平面構造になっており、プランジャー型ペルチエ素子25が外部に突き出ないように、この平面で抑える機構(ストッパー機構)になっている。この構造により、プランジャー型ペルチエ素子25は突起状温度制御部材12の突起部先端に突き当てられて、バネ26により固定される。なお、バネ26はコイルバネを用いれば良い。また、プランジャー型ペルチエ素子25には温度センサ(不図示)が組み込まれている。
図9は、加温ユニットをマイクロプレートに取り付けた状態を示す図である。
突起状温度制御部材12をマイクロプレート3に載置する際、試料20の上方に封入された空気がフィルム14からプランジャー型ペルチエ素子25の通気孔21を通して外部に排出される。この通気孔21の直径はマイクロプレート3のウエル直径の10〜20%程度となっている。突起状温度制御部材12の突起部15の直径はマイクロプレート3のウエル内壁の直径とほぼ同じとする。
この構成により試料20が空気の圧力によりウエル部分から外へ溢れ出ることがない。また突起状温度制御部材12の突起部15がウエル内の試料20に密着でき、有効にウエル内の試料20を加温することができる。
なお、突起状温度制御部材12の通気孔21からの空気の排出を補助する目的で、突起状温度制御部材上部に吸引装置(図示しない)を設け、ビニールチューブなどを介在させて、プランジャー型ペルチエ素子25の通気孔21から空気を吸引排出しても良い。
図10は、プランジャー型ペルチエ素子25の他の構成を示す図である。
図10に示すように、溝構造の切り欠きをプランジャー型ペルチエ素子25の外面の縦方向に設けて通気孔としても良い。なお、通気孔は円形に限られず、空気が排出できる構造になっていれば、任意の形状でよい。
また、突起状温度制御部材12の突起部15は円筒形に限らず、マイクロプレート3のウエルの内壁の形状に合わせて、その形状を変えることもできる。例えば、マイクロプレート3のウエルの内壁の形状が四角形の場合は、突起状温度制御部材12の突起部15の形状も同じく、四角形とする。
ウエル形状が異なる場合は、突起状温度制御部材12の突起部15の形状をウエル形状に合わせて変形、または交換するが、これを自動で行なっても良い。図11に示すように、マイクロプレート3をXYステージ3(図示しない)に設置した際に、CCDカメラ30でマイクロプレート3のウエルの形状を撮影する。撮影結果の画像をコンピュータ(図示しない)に取り込み、ウエルの形状を認識し、ウエルの形状に合った突起部15を備えた加温ユニット2を配置しても良い。
一方、突起状温度制御部材12の突起部15は、図12に示すように縦方向に伸縮可能な構造にすることもできる。図13は、突起状温度制御部材の突起部の部分を示す断面図である。突起部15は、突起状温度制御部材12のホルダ−部28に収められている。突起部15とホルダ−部28とは、嵌合、または擦り合わせの構造になっている。ホルダー部28内で突起部15を上下させることにより、突起部15の高さを変化させることができる。なお、突起部15の高さの変化は、例えば圧電式モーターを用いて行なうこともできる。
突起部15の高さ調整を自動で行なっても良い。図11に示すように、マイクロプレート3をXYステージ3(図示しない)に設置した際に、CCDカメラ30でマイクロプレート3のウエルを焦点距離を代えて複数撮影する。撮影結果の画像をコンピュータ(図示しない)に取り込み、ウエル内の試料20に焦点が合った画像からそのウエル内の試料20の高さを認識し、試料20の高さに合せて突起部15の高さを変更しても良い。
この実施例では、試料20の液量が異なる場合であっても、試料20に密着して突起状温度制御部材12の突起部15の高さを変化させて加温できる。また、マイクロプレート3の温度を制御するのではなく、個々のウエルに対応して、個別に温度制御しても良い。
[第2の実施の形態の変形例1]
なお、温調ボックス6は図14に示すように、スライド開閉構造とすることもできる。スライド式上蓋6cを温調ボックス6の上部でスライドして、マイクロプレート3と加温ユニット2を温調ボックス6内への出し入れを行なう。このようにスライド式開閉構造とすることにより装置構成上、温調ボックス6上方に有効なスペースが少ない場合、有効である。
なお、温調ボックス6は図14に示すように、スライド開閉構造とすることもできる。スライド式上蓋6cを温調ボックス6の上部でスライドして、マイクロプレート3と加温ユニット2を温調ボックス6内への出し入れを行なう。このようにスライド式開閉構造とすることにより装置構成上、温調ボックス6上方に有効なスペースが少ない場合、有効である。
[第2の実施の形態の変形例2]
また、温調ボックス6の形状は図15に示すように、蝶番29を用いて、上蓋6dを上下に開閉するようにしても良い。蝶番29による開閉構造とすることにより、装置周囲にスペースがなく上方にスペースがある場合などにおいて、上蓋の開閉作業を簡便に実施することができる。
また、温調ボックス6の形状は図15に示すように、蝶番29を用いて、上蓋6dを上下に開閉するようにしても良い。蝶番29による開閉構造とすることにより、装置周囲にスペースがなく上方にスペースがある場合などにおいて、上蓋の開閉作業を簡便に実施することができる。
以上説明したように、本発明に係る温度調整方法では、試料を保持する容器底面に光透過性が高い材質から成るウエルを備え、試料を保持する容器上面に各ウエル上面を密閉するように温度伝達性の優れた板状部材を載置し、この板状部材の上面に温度制御素子を密着して配置し、この温度制御素子により各ウエル上面から試料を保持する容器を温度制御する。一方、マイクロプレート、マイクロプレートを保持する試料ステージ、対物レンズを囲うように温度調整ボックス6を配置し、温度調整ボックス6内に温風を循環させて、マイクロプレート全体を加温する。
そして、サンプル開口部から試料を効率的に加温するため、ウエル形状に応じた突起状温度制御部材を用い、突起状温度制御部材には交換可能なフィルムを敷設することで他の試料やゴミなどの異物の試料槽への混入を防いでいる。このフィルムは、多孔質構造を有し(微細な孔が開いており)、空気は透過するが、水を主成分とする液体試料は浸透させない特性を備えている。従って、突起状温度制御部材を試料に最大限近づけて試料を加温することができる。
また、各ウエルに収容された試料の量がウエル毎に異なる場合にも対応できるように、突起状温度制御部材にウエル毎に高さ調節機能を付加しても良い。たとえば、突起状温度制御部材の突起部を伸縮可能な構造にすることができる。各ウエル内の試料の容量に応じて加温部の位置を変化させることができるので、ウエル毎に試料に密着して加温または保温を行なうため、試料に合わせて試料の温度制御を効率的に行なうことができる。
またマイクロプレートの上方から試料を加温、または保温することができるため、ウエル底面から光を照射し、測定を行なう場合、試料の保温を行ないながら測定を実施できる。特にウエル底面がガラスやプラスチックなど光透過性材料から成るマイクロプレートでは下面からの加温、および保温が難しい。本発明を用いれば、この問題点を解決することができる。
またこの方法によればマイクロプレートのウエル毎に蓋をする構成になるため、測定前や測定中、ウエル上方からゴミなどが試料に混入し、ノイズとなることを極力防ぐことができる。
また、加温ユニット2を構成する突起状温度制御部材12を、試料を保持するマイクロプレート3の形状に応じて着脱できる構造とすることができる。
図16は、加温ユニット2の一構成例を示している。図16の(1)は、加温ユニット2の構成を示す断面図であり、図16の(2)は、加温ユニット2の構成を示す斜視図である。
加温ユニット2の両端には、着脱用クリップ35が設けられ、ペルチエ素子11と突起状温度制御部材12とを挟着する。この着脱用クリップ35は、加温ユニット2のサイズに応じて適宜の数を設けることができる。なお、大気中への熱の放散を少なくするため、着脱用クリップ35は、熱伝導率の低い、例えば、プラスチックなどを用いるのが良い。
図17は、加温ユニット2の他の構成例を示している。この構成例では、ペルチエ素子11の両端に、保持部材37が設けられている。図17の(1)に示すように、この保持具37は、軸38によってペルチエ素子11と回動自在に取り付けられている。また、この保持具37の上端部にはバネ39の一端が固定され、バネ39の他端はペルチエ素子11に固定されている。さらに、保持具37の下端部はツメ状の突起部37aが設けられている。
この構成により、図17の(2)に示すように、ペルチエ素子11と突起状温度制御部材12とは、保持具37を介して挟着される。そして、図17の(3)に示すように、矢印方向に力を加えることで、突起状温度制御部材12を取り外すことができる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…XYステージ、2…加温ユニット、3…マイクロプレート、4…対物レンズ、6…温調ボックス、8…温風発生装置、10…加温ユニット駆動装置、11…ペルチエ素子、12…突起状温度制御部材、13…温度センサ、14…フィルム、15…突起部、20…試料、21…通気孔、25…プランジャー型ペルチエ素子、30…CCDカメラ。
Claims (11)
- 少なくとも底面の一部が光透過性材料から成る試料槽を有し、水溶液を含む試料を前記試料槽内に保持する容器と、
前記試料槽の形状に対応する突起部を有する温度制御部材と、
前記温度制御部材の温度を制御する制御器と、
を備え、
前記温度制御部材の前記突起部によって前記試料槽内に収容された試料の温度を制御すること
を特徴とする温度調整装置。 - 前記温度制御部材は使用する試料を保持する容器の形状に応じて交換可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載の温度調整装置。
- 前記温度制御部材は試料を保持する容器の形状に応じて複数配置され、
計測に供される前記容器の形状に応じた前記温度制御部材を選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の温度調整装置。 - 前記温度制御部材は試料量に応じて突起部の高さを変更可能になされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の温度調整装置。
- 前記試料を保持する容器の形状を検出する検出器と、
前記検出器の出力信号に基づいて前記温度制御部材の突起部の高さを変更する変更手段と、を更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の温度調整装置。 - 前記温度制御部材の突起部を覆う多層に積載されたフィルムを有し、
前記フィルムは、1層毎に剥脱可能であることを特徴とする請求項4に記載の温度調整装置。 - 前記温度制御部材の突起部には試料槽内の空気を排出する構造を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の温度調整装置。
- 前記温度制御部材の突起部の形状は前記試料を保持する容器の試料槽の形状に略一致し、前記温度制御部材の突起部は当該突起部を覆うフィルムを介して前記試料に接することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の温度調整装置。
- 前記試料を保持する容器はマイクロプレートであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の温度調整装置。
- 各試料槽毎に制御目標温度を設定する温度設定器を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の温度調整装置。
- 少なくとも底面の一部が光透過性材料から成る試料槽を有し、水溶液を含む試料を前記試料槽内に保持する容器と、
前記試料槽の形状に対応する突起部を有し、前記試料の温度を制御する部材と、
前記温度制御部材の温度を制御する制御器と、
前記容器を保持する手段と、
試料を観察または計測するための手段を収容する密閉容器と、
温風を発生させる手段と、を備え、
前記温風を発生させる手段により、前記密閉容器内の雰囲気温度を制御することを特徴とする温度調整装置。
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|---|---|---|---|
| JP2004273773A JP2006090749A (ja) | 2004-09-21 | 2004-09-21 | 温度調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2004273773A Withdrawn JP2006090749A (ja) | 2004-09-21 | 2004-09-21 | 温度調整装置 |
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-
2004
- 2004-09-21 JP JP2004273773A patent/JP2006090749A/ja not_active Withdrawn
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