JP2006090252A - 吸気ダクト - Google Patents

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Abstract

【課題】 内燃機関から発生する燃料蒸気および酸化ガスが大気中に漏出することを防止する吸気ダクトを提供すること。
【解決手段】 吸気ダクト10は、吸気口部分12と樹脂ダクト部分16とが通気性を有する繊維ダクト部分14を介して連結されている。この繊維ダクト部分14は不織布14aを用いて成形されている。そして、不織布14aの繊維には、燃料蒸気および酸化ガス(NOxやSOx)を吸着する吸着物質が染着されている。この吸気ダクト10によれば、不織布14aの繊維の表面に吸着物質が付着していることによって吸気ダクト10内に充満した燃料蒸気および酸化ガスと吸着物質とが接触する表面積を大きく確保することができる。これにより、燃料蒸気および酸化ガスの吸着量を増大させることができ、吸気ダクト10から大気中に放出される燃料蒸気および酸化ガスの量を大幅に低減することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関に対して外気を導入するための吸気系を構成する吸気ダクトに関する。
車両に搭載された内燃機関においては、燃料噴射弁から噴射された燃料のうち燃焼せずに残った燃料が蒸発し、この蒸発した燃料蒸気が内燃機関の停止時にインテークマニホールドおよび吸気ダクトを逆流して大気中に放出されることがある。また、燃料蒸気が内燃機関の停止時に燃料噴射弁の噴孔から僅かに漏れ出し、この燃料蒸気がインテークマニホールドおよび吸気ダクトを逆流して大気中に放出されることもある。
そこで、従来から、内燃機関の停止時に燃料蒸気などが大気中に放出されることを防止するために、例えば、下記特許文献に示されているような内燃機関の蒸発燃料捕集装置は知られている。この従来の装置は、エアクリーナにフィルタエレメントとともに、燃料蒸気を吸着する吸着剤を配置して、内燃機関の停止中に発生する燃料蒸気を吸着するようになっている。さらに、この従来の装置は、燃料蒸気の流れを規制する可動ベーンを設けていて、同可動ベーンにより発生した燃料蒸気の大部分が吸着剤に導かれるようになっている。
特開2002−155815号公報
しかしながら、上記従来の装置においては、可動ベーンによって偏流された燃料蒸気を吸着剤の一部分で主に吸着するため、吸着剤全体を有効に利用する構造になっていない。このため、主に燃料蒸気が導通する部分、言い換えれば、燃料蒸気を吸着する部分に、多くの吸着剤を充填しておく必要がある。また、このように吸着剤の充填量を異ならせた場合であっても、燃料蒸気を有効に吸着する面積、すなわち、充填された吸着剤の燃料蒸気と接触する表面積が絶対的に小さいため、吸着できる燃料蒸気の量が少なくなる場合がある。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、内燃機関から発生する燃料蒸気などが大気中に漏出することを防止する吸気ダクトを提供することにある。
本発明の特徴は、管壁の一部または全部が通気性を有する多孔質材料によって形成されて、内燃機関に外気を導入するための吸気ダクトにおいて、前記通気性を有する多孔質材料によって形成された管壁に、前記内燃機関から発生する燃料蒸気または酸化ガスのうちの少なくとも一方を吸着する吸着手段を設けたことにある。この場合、前記吸着手段は、前記通気性を有する多孔質材料によって形成された管壁の表面にて層状に形成されて、前記内燃機関から発生する燃料蒸気または酸化ガスのうちの少なくとも一方を吸着するとよい。また、この場合、前記吸着手段は、前記燃料蒸気または酸化ガスのうちの少なくとも一方を吸着する吸着物質が添加されたベースレジンを塗布して形成されるとよい。
また、前記吸着手段は、前記通気性を有する多孔質材料の表面にて前記燃料蒸気または酸化ガスのうちの少なくとも一方を吸着する吸着物質を染着することによって設けられるとよい。また、これらの場合、前記吸着物質は、例えば、活性炭、ゼオライトまたは酵素のうちの少なくとも一つであるとよい。さらに、前記多孔質材料は、例えば、縦糸と横糸とを編み込んだ織布であるとよい。また、前記多孔質材料は、例えば、不織布であるとよい。
これらの特徴によれば、通気性を有する多孔質材料(例えば、織布または不織布)で形成された管壁に燃料蒸気または酸化ガスの少なくとも一方を吸着する吸着手段を設けることができる。これにより、内燃機関から放出された燃料蒸気や、燃料が内燃機関内で燃焼することによって発生する酸化ガス(例えば、NoxやSoxなど)は、吸気ダクト内に逆流したときに、吸着手段によって吸着される。このとき、吸着手段は多孔質材料の表面に層状にまたは多孔質材料の表面に染着されて(染め付けて)設けられるため、発生した燃料蒸気や酸化ガスと接触する吸着手段の表面積を大きく確保することができる。これにより、燃料蒸気または酸化ガスの吸着量を増大させることができ、吸気ダクトから大気中に放出される燃料蒸気または酸化ガスの量を大幅に低減することができる。
また、吸着手段を形成する吸着物質として活性炭やゼオライトを採用した場合には、発生した燃料蒸気や酸化ガスを効果的に吸着することができる。また、吸着物質として酵素(例えば、オクタカルボキシフタロシニアンなど)を採用した場合には、発生した燃料蒸気や酸化ガスの吸着に加え、吸着した燃料蒸気や酸化ガスを分解することができるため、半永久的に吸着効果を維持することができる。
以下に、本発明に実施形態を図面を用いて説明する。図1は、吸気ダクト10、エアクリーナA、エアコネクタBおよびスロットルボデーCから構成されて、自動車用エンジンに適用される吸気系Iを示している。なお、エアクリーナA、エアコネクタBおよびスロットルボデーCは、いずれも本発明に直接関係しないため、その作動および機能についての詳細な説明は省略する。
吸気ダクト10は、図2に詳細に示すように、外気を取り入れるための吸気口部分12と、吸気口部分12の一端部に接合される繊維ダクト部分14と、繊維ダクト部分14の他端部に接合される樹脂ダクト部分16とを備えている。これにより、吸気口部分12から流入した外気は、繊維ダクト部分14、樹脂ダクト部分16内を通過して、エアクリーナAへと導かれる。
吸気口部分12は、硬質材料(例えば、ポリエチレンなど)から形成されている。そして、吸気口部分12の空気流入側の端部には、吸入空気の流動抵抗を少なくするために、繊維ダクト部分14との接合部分よりも拡管された吸気口12aが形成されている。また、吸気口部分12には、ブラケット12bが一体的に形成されており、図示しないボルトによってエンジンルーム内の所定位置に固定される。
繊維ダクト部分14は、図3に示すように、不織布14a(例えば、フェルトなど)を、周方向に伸びるワイヤ14bに対して縮絨することによって、所定の管形状に成形されている。この不織布14aは、ポリエステル(PET)繊維と、吸着物質としての酵素(例えば、オクタカルボキシフタロシアニンなど)が染着処理されたポリエステル繊維とが混合されて形成されている。ここで、染着処理について簡単に説明しておく。この染着処理は、ポリエステル繊維を、所定の溶媒に対して所定量の酵素が溶解された液体に漬け込むことによって行われる。すなわち、ポリエステル繊維を前記液体に漬け込むことによって、酵素が繊維の表面に染め付けられる。そして、このポリエステル繊維を乾燥させることにより、ポリエステル繊維の表面に酵素が付着した状態となる。なお、不織布14aは、ポリエステル繊維と染着処理されたポリエステル繊維とが、例えば、60:40の割合で混合されて形成されるとよい。このように形成された不織布14aを用いて、繊維ダクト部分14を形成することにより、吸着物質すなわち酵素の燃料蒸気および酸化ガスとの接触面積(表面積)を大きくすることができる。また、繊維ダクト部分14の外表面すなわち不織布14aには、繊維ダクト部分14の通気性を調整するための樹脂14cが含浸塗布されている。このため、繊維ダクト部分14の管壁は、適度な通気性を有した状態とされている。
樹脂ダクト部分16は、図2に示すように、硬質樹脂(例えば、ポリエチレン)を、樹脂モールドにより所定の管形状に形成されている。また、樹脂ダクト部分16には、ブラケット16aが一体的に形成されており、図示しないボルトによってエンジンルーム内の所定位置に固定されている。なお、繊維ダクト部分14と樹脂ダクト部分16との接合部分は、まず、樹脂ダクト部分16の接合端部の外側にて繊維ダクト部分14を所定量だけ挿入して重ね、リベットにより固定される。そして、重ねた部分の全周を、接着剤(例えば、ホットメルト型接着剤など)により、完全に接着してシールされている。また、吸気口部分12と繊維ダクト部分14との接合部分も同様に接合されている。
このように構成された吸気ダクト10においては、同ダクト10内を導通する燃料蒸気および酸化ガスが繊維ダクト部分14によって効果的に吸着される。本発明者は、この燃料蒸気および酸化ガスの吸着効果について、特に、酸化ガスの吸着効果を評価した。以下に、この評価について説明する。
この評価を実施するに当たり、本発明者は、繊維ダクト部分14の一部を、サンプルとして10cm四方に切り出し、同サンプルの酸化ガスの吸着効果を以下の評価方法に従って評価した。すなわち、酸化ガスとして二酸化窒素および二酸化硫黄をそれぞれ容器内に既定濃度(30ppm)で封入する。なお、この容器には、容器内のガス濃度を検出するガス検知管が設けられている。この容器内に前記サンプルを入れて、所定時間ごとの容器内のガス濃度を測定した。測定結果は、図4(a),(b)に示すように、時間の経過に伴ってガス濃度が一様に減少する結果を得た。すなわち、図4(a)に示すように、二酸化窒素は、評価開始時のガス濃度30ppmに対して、24時間経過後には11ppmまで減少した。また、図4(b)に示すように、二酸化硫黄は、評価開始時のガス濃度30ppmに対して、24時間経過後には2.4ppmまで減少した。
特に、エンジンが停止している状態において、酸化ガスが放出される状態では、吸気ダクト10内の酸化ガスの流れは極めて緩やかである。このため、吸気ダクト10内に充満した酸化ガスは、繊維ダクト部分14の管壁表面や管壁を透過する際に、繊維の表面に付着した吸着物質によって効果的に吸着される。
また、上記のように構成した吸気ダクト10は、繊維ダクト部分14を備えているために、吸気騒音を好適に低減することができる。この吸気音低減効果について、図5(a),(b)を用いて説明しておく。なお、図5(a),(b)においては、吸気ダクト10の音圧レベルを実線で示すとともに、従来から車両に採用されている通気性を有しない樹脂製の吸気ダクト(以下、この吸気ダクトを比較品という)の音圧レベルを破線で示す。また、図5(a),(b)においては、音圧レベルが高いほど、吸気騒音として大きな音が発生していることを示し、音圧レベルが低いほど、吸気騒音として小さい音が発生していることを示す。
図5(a)は、本発明に係る吸気ダクト10と比較品とについて、それぞれの吸気口部分から放射される吸気騒音の音圧レベルを測定した結果を示している。比較品の吸気口部分から放射される吸気騒音の音圧レベルは、全エンジン回転域において、要求される音圧レベル(例えば、95dB)に比して低く良好である。これに対して、本発明に係る吸気ダクト10の吸気口部分12から放射される吸気騒音の音圧レベルは、全エンジン回転域において比較品に比して低くなっており、より良好である。
この測定結果については、以下のように考えることができる。すなわち、吸気ダクト10においては、同ダクト10内で発生した管内圧力脈動による空気の振動が繊維ダクト部分14の管壁を通過する際に、一様に減衰される。そして、発生した管内圧力脈動による空気の振動が減衰されることによって、吸気口部分12から発生する吸気騒音が効果的に低減されると考えられる。一方、比較品においては、吸気ダクト全体が通気性を有しない樹脂によって形成されているため、同ダクト内で発生した管内圧力脈動による空気の振動が減衰されない。このため、発生した管内圧力脈動によって振動した空気が吸気口部分から放射されることにより、吸気騒音が大きくなると考えられる。
図5(b)は、吸気ダクト10と比較品について、それぞれの管壁から放射される放射音すなわち吸気騒音の音圧レベルを測定した結果を示している。比較品の管壁からの放射音の音圧レベルは、全エンジン回転域において、要求される音圧レベル(例えば、95dB)に比して低く良好である。これに対して、吸気ダクト10の管壁からの放射音の音圧レベルは、全エンジン回転域において比較品に比して低くなっており、より良好である。
この測定結果についても、上述したように、吸気ダクト10においては、繊維ダクト部分14によって、管内圧力脈動による空気の振動が効果的に低減される。これにより、発生した管内圧力脈動に起因する管壁の振動が効果的に低減されるため、管壁からの放射音が低減されると考えられる。一方、比較品においては、吸気ダクト全体が通気性を有しない樹脂から形成されているため、管内圧力脈動が低減されない。このため、管内圧力脈動による振動が管壁を振動させて、放射音が大きくなると考えられる。なお、比較品の放射音の音圧レベルは、車両搭載上要求される音圧レベルに比して低くなっているため、問題となるレベルではない。
以上の説明からも理解できるように、本発明の吸気ダクト10によれば、繊維ダクト部分14の管壁を、吸着物質が表面に付着した繊維から形成することができる。これにより、エンジンから放出された燃料蒸気や酸化ガスは、吸気ダクト10内に逆流した際に、繊維ダクト部分14の管壁を通過することによって吸着される。このとき、吸着物質が繊維の表面に付着して設けられるため、発生した燃料蒸気や酸化ガスと接触する表面積を大きく確保することができる。これにより、燃料蒸気および酸化ガスの吸着量を増大させることができ、吸気ダクト10から大気中に放出される燃料蒸気および酸化ガスの量を大幅に低減することができる。さらに、吸着物質として酵素を採用することによって、吸着した燃料蒸気や酸化ガスを分解することができるため、半永久的に吸着効果を維持することができる。
また、上記実施形態においては、繊維ダクト部分14を不織布14aにて管形状に成形して実施したが、これに代えて、織布を管形状に成形した繊維ダクト部分14’にて吸気系Iを構成するように変形して実施してもよい。以下、この第1変形例について詳細に説明するが、上記実施形態と同一の部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
この第1変形例においては、繊維ダクト部分14’は、図6に詳細に示すように、軸方向に伸びる縦糸14’a1と、周方向に伸びる横糸14’a2およびワイヤ14’bとを編み込んだ織布から形成されている。そして、これら縦糸14’a1、横糸14’a2およびワイヤ14’bを三次元的に編み込むことによって、所定の管形状が成形される。また、繊維ダクト部分14’の外表面には、網目の大きさを調整するための樹脂14’cが含浸塗布されている。このため、繊維ダクト部分14’の管壁は、適度な通気性を有した状態とされている。
ここで、縦糸14’a1は、例えば、綿糸から形成されており、横糸14’a2は、例えば、ナイロン糸から形成されている。そして、これら縦糸14’a1および横糸14’a2に対して上述した染着処理を施すことにより、縦糸14’a1および横糸14’a2の表面には、吸着物質としての酵素(例えば、オクタカルボキシフタロシアニンなど)が付着した状態となっている。このように、吸着物質すなわち酵素が表面に付着した縦糸14’a1および横糸14’a2を用いて繊維ダクト部分14’を形成することにより、吸着物質の燃料蒸気および酸化ガスとの接触面積(表面積)を大きくすることができる。したがって、この第1変形例においても、燃料蒸気および酸化ガスの吸着量を増大させることができ、吸気ダクト10から大気中に放出される燃料蒸気および酸化ガスの量を大幅に低減することができる。さらに、吸着物質として酵素を採用することによって、吸着した燃料蒸気や酸化ガスを分解することができるため、半永久的に吸着効果を維持することができる。
また、上記実施形態においては、吸着物質が表面に付着したポリエステル繊維を用いて、繊維ダクト部分14の不織布14aを形成して実施した。これに対して、吸着物質が付着していないポリエステル繊維から形成された不織布を用いて繊維ダクト部分14を成形し、図3に示すように、この繊維ダクト部分14すなわち不織布の表面に吸着層18を形成して実施することも可能である。以下、この第2変形例について説明するが、上記実施形態と同一部分については同一の符号を付して、その説明を省略する。
この第2変形例においては、不織布が、例えば、ポリエステル繊維を縮絨することにより、シート状に成形されている。そして、このシート状の不織布に対して、吸着層18を形成する。以下、この吸着層18の形成について説明する。吸着層18の形成に当たり、まず、所定の溶媒に対して所定量の酵素(例えば、オクタカルボキシフタロシアニンなど)を溶解した液体をシート状の不織布に吹き付ける。次に、このシート状の不織布を乾燥させる。これにより、シート状の不織布の表面には、吸着物質が層状に析出し、吸着層18が形成される。
このように、シート状の不織布表面に吸着層18を形成した後、繊維ダクト部分14のワイヤ14bに対して、吸着層18の形成された不織布を巻き付けることによって、管状に成形する。このとき、形成された吸着層18が管の内面側となるように巻きつけることによって、発生した燃料蒸気や酸化ガスと接触する吸着層18の表面積を大きく確保することができ、エンジンから放出された燃料蒸気および酸化ガスを効果的に吸着することができる。このため、この第2変形例においても、燃料蒸気および酸化ガスの吸着量を増大させることができ、吸気ダクト10から大気中に放出される燃料蒸気および酸化ガスの量を大幅に低減することができる。さらに、吸着物質として酵素を採用することによって、吸着した燃料蒸気や酸化ガスを分解することができるため、半永久的に吸着効果を維持することができる。
また、吸着層18は、不織布に対して吹き付けることによって形成されるため、繊維ダクト部分14の編目の大きさを適宜調整することもできる。これにより、例えば、エンジンによって発生する管内圧力脈動が異なる場合であっても、通気量(通気性)を発生する管内圧力脈動に合わせて調整することによって、効果的に管内圧力脈動を低減することができる。したがって、管内圧力脈動によって発生する気柱共鳴の発生を防止することができ、その結果、吸気系の吸気騒音を大幅に低減することもできる。
本発明は、上記実施形態、第1および第2変形例に限定されるものではなく、本発明に目的を逸脱しない限り、種々の変形が可能であることはいうまでもない。例えば、上記実施形態、第1および第2変形例においては、吸着物質として酵素(例えば、オクタカルボキシフタロシアニン)を採用して実施した。これに代えて、または、加えて、吸着物質として活性炭やゼオライトを採用して実施することも可能である。この場合においても、繊維の表面に染着処理された活性炭やゼオライト、あるいは、層状に形成された活性炭やゼオライトは、発生した燃料蒸気および酸化ガスと良好に接触するため、燃料蒸気や酸化ガスを効果的に吸着することができる。したがって、吸気ダクト10から大気中に放出される燃料蒸気および酸化ガスの量を大幅に低減することができる。
また、上記実施形態および第1変形例においては、吸気ダクト10を吸気口部分12、繊維ダクト部分14,14’および樹脂ダクト部分16から構成して実施したが、これに代えて、吸気ダクト10の全体を不織布または織布にて成形して実施することも可能である。この場合においても、吸入音低減効果を長期間維持することができる。
本発明の実施形態に係るエンジンの吸気系の概略を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る吸気ダクト本体を説明するための斜視図である。 図2に示した吸気ダクト本体の繊維ダクトの構造を詳細に示す断面図である。 (a),(b)は、本発明の実施形態に係る酸化ガス吸着効果を説明するためのグラフである。 (a),(b)は、本発明の実施形態に係る吸気騒音低減効果を説明するためのグラフである。 本発明の第1変形例に係る繊維ダクトの構造を詳細に示す断面図である。
符号の説明
10…吸気ダクト、12…吸気口部分、14,14’…繊維ダクト部分、16…樹脂ダクト部分、18…吸着層

Claims (8)

  1. 管壁の一部または全部が通気性を有する多孔質材料によって形成されて、内燃機関に外気を導入するための吸気ダクトにおいて、
    前記通気性を有する多孔質材料によって形成された管壁に、前記内燃機関から発生する燃料蒸気または酸化ガスのうちの少なくとも一方を吸着する吸着手段を設けたことを特徴とする吸気ダクト。
  2. 前記吸着手段は、前記通気性を有する多孔質材料によって形成された管壁の表面にて層状に形成されて、前記内燃機関から発生する燃料蒸気または酸化ガスのうちの少なくとも一方を吸着する請求項1に記載した吸気ダクト。
  3. 前記吸着手段は、前記燃料蒸気または酸化ガスのうちの少なくとも一方を吸着する吸着物質を塗布して形成される請求項2に記載した吸気ダクト。
  4. 前記吸着物質は、活性炭、ゼオライトまたは酵素のうちの少なくとも一つである請求項3に記載した吸気ダクト。
  5. 前記吸着手段は、前記通気性を有する多孔質材料の表面にて前記燃料蒸気または酸化ガスのうちの少なくとも一方を吸着する吸着物質を染着することによって設けられる請求項1に記載した吸気ダクト。
  6. 前記吸着物質は、活性炭、ゼオライトまたは酵素のうちの少なくとも一つである請求項5に記載した吸気ダクト。
  7. 前記多孔質材料は、縦糸と横糸とを編み込んだ織布である請求項1ないし請求項3のうちのいずれか一つに記載した吸気ダクト。
  8. 前記多孔質材料は、不織布である請求項1ないし請求項3のうちのいずれか一つに記載した吸気ダクト。
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