JP2006087704A - 医療用インプラント - Google Patents
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Abstract
【課題】脈管系治療の狭窄(再狭窄)、閉塞の発生を防止または低減した上で、長期間生体内に留置することによる炎症反応の発生を防止し、さらに生分解性ポリマーが有していない必要な強度を有する医療用インプラントの提供。
【解決手段】医療用インプラントであって、インプラント本体が生分解性金属を含む組成物からなり、該インプラント本体の表面に、生物学的生理活性物質と、生分解性ポリマーと、を有する医療用インプラント。
【選択図】なし
【解決手段】医療用インプラントであって、インプラント本体が生分解性金属を含む組成物からなり、該インプラント本体の表面に、生物学的生理活性物質と、生分解性ポリマーと、を有する医療用インプラント。
【選択図】なし
Description
本発明は、人間または動物の生体内の治療に用いられる医療用インプラントに関するものである。
医療用インプラントには、ステント、バルーン、カニューレ等、様々なものがある。これらは、人間または動物の食道、気管、結腸、胆汁管、泌尿器管、脈管系等、様々な部位の治療に用いられているが、生体にとっては異物であるため、当該部位に炎症が発生したり、脈管系の治療であれば、狭窄や閉塞が発生する場合がある。
脈管系治療の狭窄、閉塞の例として、血管内の狭窄部位の治療にステントを用いた場合が挙げられる。この場合、血管平滑筋細胞の遊走および増殖が発生し、血管内膜が肥厚して、再狭窄を引き起こすことがある。
また、医療用インプラントがしばらくの間体内に放置されている場合も、血栓がインプラントそのものに発生し、狭窄あるいは閉塞が発生することがある。
また、医療用インプラントがしばらくの間体内に放置されている場合も、血栓がインプラントそのものに発生し、狭窄あるいは閉塞が発生することがある。
このような脈管系治療の狭窄(再狭窄)、閉塞の発生防止対策として、医療用インプラントに抗癌剤等の生物学的生理活性物質を担持させ、管腔の留置部位で局所的に当該生物学的生理活性物質を放出させることによって、再狭窄率の低減化を図る試みが盛んに提案されている。
例えば、特許文献1には、患者の体内に導入されるベース材料からなる構造体と、前記構造体の少なくとも一部の上に形成される対生物作用材料と、前記対生物作用材料の上に配置される多孔質材料層と、からなり、前記多孔質材料層は、対生物作用材料の放出を制御することが可能な厚さと特性を有することを特徴とする注入用医療装置に関する発明について記載されている。
このような方法で、脈管系治療の狭窄(再狭窄)、閉塞の発生の防止または低減を図ることができる。
しかし、これらの方法で、短期的には可能であっても、長期的に医療用インプラントが生体内に留置されることによる炎症反応の発生を防止することはできない。
しかし、これらの方法で、短期的には可能であっても、長期的に医療用インプラントが生体内に留置されることによる炎症反応の発生を防止することはできない。
一方、医療用インプラントの導入により治癒された生体内の部位は、その後は医療用インプラントが必要ない場合が多い。
例えば、血管内の治療にステントを用いる場合、ステントにはリコイル(拡張された組織の収縮)を防止するためのラジアルフォースが必要となるが、リコイルは永続的なものではなく、一定期間を過ぎて病変部が治癒すればリコイル率も低くなる。従って、血管内のステントは病変部が治癒すれば、病変部に留置されている必要はなく、仮に当該部位から取り除かれても、再度、血管が閉塞してしまう可能性は低い。
例えば、血管内の治療にステントを用いる場合、ステントにはリコイル(拡張された組織の収縮)を防止するためのラジアルフォースが必要となるが、リコイルは永続的なものではなく、一定期間を過ぎて病変部が治癒すればリコイル率も低くなる。従って、血管内のステントは病変部が治癒すれば、病変部に留置されている必要はなく、仮に当該部位から取り除かれても、再度、血管が閉塞してしまう可能性は低い。
そこで、生分解性のポリマーからなる医療用インプラントを用いるという方法が考えられる。医療用インプラント自体が生分解性ポリマーからなっていれば、病変部の治療に必要な期間の経過後には体内から消失するので、長期的に医療用インプラントが生体内に留置することによる生体の炎症反応は発生しない。
このような発明の例として、特許文献2には、生体吸収性のポリマーからなるステント本体の表面に、治療のための物質とポリマーとの混合物をコーティングしたステントに関する発明が記載されている。
しかし、生分解性のポリマーからなる医療用インプラントは、金属やセラミックスのものと比較して強度が低く、体内に一定期間留置すること等を考慮すると問題がある。
例えば、生分解性ステントとして材料に生分解性ポリマーのポリ乳酸を使用しているIgaki−Tamai Stentがある。この材料を用いた場合、ステントとして必要なラジアルフォースを得ることが困難となる。そこで、このステントは厚さを通常の金属ステントよりも厚くしているが、ステントの厚さは病変部への到達性(デリバリー性)や病変部組織への刺激性などの観点から極力薄いことが求められるので、厚くすることは好ましくない。しかも、それでもこのステントは、通常の金属ステントと同等のラジアルフォースを得るには至っていない。
特開平9−99056号公報
特開平8−33718号公報
本発明が解決しようとする課題は、脈管系治療の狭窄(再狭窄)、閉塞の発生を防止または低減した上で、長期間生体内に留置することによる炎症反応の発生を防止し、さらに生分解性ポリマーが有していない必要な強度を有する医療用インプラントを提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の医療用インプラントを提供するものである。
本発明は、医療用インプラントであって、インプラント本体が生分解性金属を含む組成物からなり、該インプラント本体の表面に、生物学的生理活性物質と、生分解性ポリマーと、を有する医療用インプラントである。
このような医療用インプラントにおいて、前記生分解性金属がマグネシウムであるのが好ましい。
また、前記組成物が合金であるのが好ましい。
また、前記インプラント本体が純マグネシウムからなるのが好ましい。
また、前記組成物が、Zr、Y、Ti、Ta、Nd、Nb、Zn、Ca、Al、Li、およびMnからなる生体適合性元素群から選択される少なくとも1つの元素を含有することが好ましい。
また、前記インプラント本体の表面に、前記生物学的生理活性物質と前記生分解性ポリマーとの組成物からなる層を有することが好ましい。
また、前記インプラント本体の表面に、前記生物学的生理活性物質からなる層と、前記生分解性ポリマーからなる層と、を有することが好ましい。
また、前記生分解性ポリマーが可塑剤を含有することが好ましい。
また、管状体であることが好ましい。
また、ステントであることが好ましい。
また、前記生物学的生理活性物質が、抗癌剤、免疫抑制剤、抗生物質、抗リウマチ剤、抗血栓薬、HMG−CoA還元酵素阻害剤、ACE阻害剤、カルシウム拮抗剤、抗高脂血症薬、インテグリン阻害薬、抗アレルギー剤、抗酸化剤、GPIIbIIIa拮抗薬、レチノイド、フラボノイド、カロチノイド、脂質改善薬、DNA合成阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗血小板薬、抗炎症薬、生体由来材料、インターフェロン、およびNO産生促進物質からなる群から選択される少なくとも1つであるのが好ましい。
また、前記生分解性ポリマーが、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、セルロース、ポリヒドロキシブチレイト吉草酸、およびポリオルソエステルからなる群から選択される少なくとも1つ、もしくは、これらの共重合体、混合物、または複合物であるのが好ましい。
さらに、前記可塑剤が、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、モノグリセライド、およびアセチル化モノグリセライドからなる群から選択される少なくとも1つ、または、これらの混合物であるのが好ましい。
本発明の医療用インプラントは、インプラント本体が生分解性の材料からなり、さらにその表面に存するものも生物学的生理活性物質と、生分解性ポリマーとであり、必要な期間、体内に留置した後は体内から全てが消失するので、長期間体内に留置することによる炎症反応が発生することはない。従って、病変部が治癒された状態を長期に渡って維持することができる。
また、インプラント本体が金属の材料からなるので、医療用インプラントとして必要な強度を得ることができる。
さらに、インプラント本体の表面に生物学的生理活性物質を有するので、例えば、本発明の医療用インプラントを血管内で用い、該生物学的生理活性物質を適宜選択すれば、血管平滑筋細胞の遊走および増殖の発生を抑制することができるので、血管内膜が肥厚して再狭窄を引き起こすことはない。
また、インプラント本体が金属の材料からなるので、医療用インプラントとして必要な強度を得ることができる。
さらに、インプラント本体の表面に生物学的生理活性物質を有するので、例えば、本発明の医療用インプラントを血管内で用い、該生物学的生理活性物質を適宜選択すれば、血管平滑筋細胞の遊走および増殖の発生を抑制することができるので、血管内膜が肥厚して再狭窄を引き起こすことはない。
また、本発明の医療用インプラントにおいては、前記生分解性金属がマグネシウムであるのが好ましく、これにより、インプラント本体と生体組織との反応性が低く、かつ、インプラント本体が体内で必要な留置期間が経過した後、体内から完全に消失するという効果を奏する。
また、本発明の医療用インプラントにおいては、前記組成物が合金であることが好ましく、これにより、インプラント本体の物性やインプラント本体が体内から完全に消失する期間の調整が可能になるという効果を奏する。
また、本発明の医療用インプラントにおいては、前記インプラント本体が純マグネシウムからなることが好ましく、これにより、血栓形成を抑制することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明の医療用インプラントにおいては、前記組成物がZr、Y、Ti、Ta、Nd、Nb、Zn、Ca、Al、Li、およびMnからなる生体適合性元素群から選択される少なくとも1つの元素を含有することが好ましく、これにより、医療用インプラントの体内留置期間の調整が可能になるという効果を奏する。
また、本発明の医療用インプラントは、前記インプラント本体の表面に、前記生物学的生理活性物質と前記生分解性ポリマーとの組成物からなる層を有することが好ましく、これにより、生分解性ポリマーが分解するにつれて生物学的生理活性物質が生体内に徐々に放出されて、適切な治療をすることが可能になるという効果を奏する。
また、本発明の医療用インプラントは、前記インプラント本体の表面に、前記生物学的生理活性物質からなる層と、前記生分解性ポリマーからなる層と、を有することが好ましく、これにより、生物学的生理活性物質の安定化や生物学的生理活性物質の生体内への段階的放出が可能になるという効果を奏する。
特に、前記インプラント本体の表面に、前記生分解性ポリマーからなる層を有し、さらにその上面に前記生物学的生理活性物質からなる層を有すれば、金属製のインプラント本体と生物学的生理活性物質とが直接接しないので、それらの間での不必要な化学反応等が起こらず、生物学的生理活性物質の劣化や変質を防ぐことができるという効果を奏する。
特に、前記インプラント本体の表面に、前記生分解性ポリマーからなる層を有し、さらにその上面に前記生物学的生理活性物質からなる層を有すれば、金属製のインプラント本体と生物学的生理活性物質とが直接接しないので、それらの間での不必要な化学反応等が起こらず、生物学的生理活性物質の劣化や変質を防ぐことができるという効果を奏する。
また、本発明の医療用インプラントは、前記生分解性ポリマーが可塑剤を含有することが好ましく、これにより、医療用インプラントの変形時に生ずる生分解性ポリマーを含む層のひび割れや脱落を防ぐことができるという効果を奏する。
また、本発明の医療用インプラントは、管状体であることが好ましく、これにより、血管等の管腔内に安定して留置することができるという効果を奏する。
また、本発明の医療用インプラントは、ステントであることが好ましく、これにより、狭窄した管腔を拡張して、十分な内腔を確保することができるようになるという効果を奏する。
また、本発明の医療用インプラントは、前記生物学的生理活性物質が、抗癌剤、免疫抑制剤、抗生物質、抗リウマチ剤、抗血栓薬、HMG−CoA還元酵素阻害剤、ACE阻害剤、カルシウム拮抗剤、抗高脂血症薬、インテグリン阻害薬、抗アレルギー剤、抗酸化剤、GPIIbIIIa拮抗薬、レチノイド、フラボノイド、カロチノイド、脂質改善薬、DNA合成阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗血小板薬、抗炎症薬、生体由来材料、インターフェロン、およびNO産生促進物質からなる群から選択される少なくとも1つであることが好ましく、これにより、病変部組織の細胞の挙動を制御して、病変部を治療することができるという効果を奏する。
また、本発明の医療用インプラントは、前記生分解性ポリマーが、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、セルロース、ポリヒドロキシブチレイト吉草酸、およびポリオルソエステルからなる群から選択される少なくとも1つ、もしくは、これらの共重合体、混合物、または複合物であることが好ましく、これにより、生体組織との反応性が低く、生体内での分解速度を制御することができるという効果を奏する。
また、本発明の医療用インプラントは、前記可塑剤が、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、モノグリセライド、およびアセチル化モノグリセライドからなる群から選択される少なくとも1つ、または、これらの混合物であることが好ましく、これにより、生体組織との反応性が低く、生分解性ポリマーを含む層の物性を制御することができるという効果を奏する。
本発明の医療用インプラントは、インプラント本体が生分解性金属を含む組成物からなり、該インプラント本体の表面に、生物学的生理活性物質と、生分解性ポリマーと、を有する医療用インプラントである。
本発明の医療用インプラントのインプラント本体の生分解性金属を含む組成物は、人間または動物の生体内に留置することで、徐々に生分解する金属を含む組成物であれば特に限定されない。組成物は金属のみからなるもの、つまり合金であってもよい。
生分解性金属としては、例えば、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、リチウムなどを挙げることができる。
これらの中でもマグネシウムを含有する組成物または合金が好ましい。理由は、マグネシウムを含有することで、本発明の医療用インプラントが、さらに生体組織との反応性が低くなり、かつ、体内で必要な留置期間が経過した後、体内から完全に消失するからである。
また、本発明の医療用インプラントのインプラント本体が純マグネシウムからなれば、さらに血栓形成を抑制することが可能になるという点で好ましい。
生分解性金属としては、例えば、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、リチウムなどを挙げることができる。
これらの中でもマグネシウムを含有する組成物または合金が好ましい。理由は、マグネシウムを含有することで、本発明の医療用インプラントが、さらに生体組織との反応性が低くなり、かつ、体内で必要な留置期間が経過した後、体内から完全に消失するからである。
また、本発明の医療用インプラントのインプラント本体が純マグネシウムからなれば、さらに血栓形成を抑制することが可能になるという点で好ましい。
前記生分解性金属がマグネシウムである場合、つまり、前記インプラント本体がマグネシウムを含む組成物からなる場合、マグネシウム以外の成分は、本発明の医療用インプラントが使用される人間または動物の生体に悪影響を及ぼさず、生分解性材料であれば特に限定されず、例えば、カーボン、ハイドロキシアパタイト、ポリ乳酸、ポリエチレングリコール等、またはこれらの任意の組合せの混合物を使用することができる。
ただし、これらの成分比率が高いと前記インプラント本体の強度が不十分になってしまうので、マグネシウムを含む組成物中のマグネシウム以外の上記成分は、0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%となるようにする。
ただし、これらの成分比率が高いと前記インプラント本体の強度が不十分になってしまうので、マグネシウムを含む組成物中のマグネシウム以外の上記成分は、0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%となるようにする。
前記インプラント本体がマグネシウムを含む合金からなる場合、マグネシウム以外の成分は、本発明の医療用インプラントが使用される人間または動物の生体に悪影響を及ぼさず、生分解性の金属材料であれば特に限定されず、例えば、Ca、Zn、Li、Mn、Zr等、およびこれらの任意の組合せの混合物を使用することができる。
ただし、これらの成分比率が高いと前記インプラント本体の強度が不十分になってしまうので、マグネシウムを含有する合金中のマグネシウム以外の上記成分は、0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%となるようにする。
ただし、これらの成分比率が高いと前記インプラント本体の強度が不十分になってしまうので、マグネシウムを含有する合金中のマグネシウム以外の上記成分は、0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%となるようにする。
前記組成物が、Zr、Y、Ti、Ta、Nd、Nb、Zn、Ca、Al、Li、Mnからなる生体適合性元素群から選択される少なくとも1つの元素を含有していることが好ましい。インプラント本体がこれらの元素を含有していれば、医療用インプラントの生体内留置期間の調整が可能になるからである。
ただし、これらの成分比率が高いと前記インプラント本体の強度が不十分になってしまうので、前記生体適合性元素群から選択される少なくとも1つの元素の、インプラント本体を形成する材料中の含有比率は、0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%となるようにする。
ただし、これらの成分比率が高いと前記インプラント本体の強度が不十分になってしまうので、前記生体適合性元素群から選択される少なくとも1つの元素の、インプラント本体を形成する材料中の含有比率は、0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%となるようにする。
このような生体適合性元素群の中でも、特にLi、Ca、MnまたはZrが好ましい。これらの生体適合性元素を用いることで、医療用インプラントの生体内留置期間がより厳密に調整可能になるからである。
このような本発明の医療用インプラントのインプラント本体の組成としては、例えば、マグネシウムが50〜98%、リチウム(Li)が0〜40%、鉄が0〜5%、その他の金属または希土類元素(セリウム、ランタン、ネオジム、プラセオジム等)が0〜5%であるものを挙げることができる。
また、例えば、マグネシウムが79〜97%、アルミニウムが2〜5%、リチウム(Li)が0〜12%、希土類元素(セリウム、ランタン、ネオジム、プラセオジム等)が1〜4%であるものを挙げることができる。
また、例えば、マグネシウムが85〜91%、アルミニウムが2%、リチウム(Li)が6〜12%、希土類元素(セリウム、ランタン、ネオジム、プラセオジム等)が1%であるものを挙げることができる。
また、例えば、マグネシウムが86〜97%、アルミニウムが2〜4%、リチウム(Li)が0〜8%、希土類元素(セリウム、ランタン、ネオジム、プラセオジム等)が1〜2%であるものを挙げることができる。
また、例えば、アルミニウムが8.5〜9.5%、マンガン(Mn)が0.15〜0.4%、亜鉛が0.45〜0.9%、残りがマグネシウムであるものを挙げることができる。
また、例えば、アルミニウムが4.5〜5.3%、マンガン(Mn)が0.28〜0.5%、残りがマグネシウムであるものを挙げることができる。
また、例えば、マグネシウムが55〜65%、リチウム(Li)が30〜40%、その他の金属および/または希土類元素(セリウム、ランタン、ネオジム、プラセオジム等)が0〜5%であるものを挙げることができる。
また、例えば、マグネシウムが79〜97%、アルミニウムが2〜5%、リチウム(Li)が0〜12%、希土類元素(セリウム、ランタン、ネオジム、プラセオジム等)が1〜4%であるものを挙げることができる。
また、例えば、マグネシウムが85〜91%、アルミニウムが2%、リチウム(Li)が6〜12%、希土類元素(セリウム、ランタン、ネオジム、プラセオジム等)が1%であるものを挙げることができる。
また、例えば、マグネシウムが86〜97%、アルミニウムが2〜4%、リチウム(Li)が0〜8%、希土類元素(セリウム、ランタン、ネオジム、プラセオジム等)が1〜2%であるものを挙げることができる。
また、例えば、アルミニウムが8.5〜9.5%、マンガン(Mn)が0.15〜0.4%、亜鉛が0.45〜0.9%、残りがマグネシウムであるものを挙げることができる。
また、例えば、アルミニウムが4.5〜5.3%、マンガン(Mn)が0.28〜0.5%、残りがマグネシウムであるものを挙げることができる。
また、例えば、マグネシウムが55〜65%、リチウム(Li)が30〜40%、その他の金属および/または希土類元素(セリウム、ランタン、ネオジム、プラセオジム等)が0〜5%であるものを挙げることができる。
特に、前記インプラント本体が、マグネシウムを含有する合金からなる場合において、マグネシウム以外の成分の全てが、前記生体適合性元素群から選択される少なくとも1つの元素であれば、任意の必要な期間、体内に留置するように調整することができ、かつ、その期間の経過後は、体内から完全に消失し、必要以上に体内にインプラントが存在することによる人体等への悪影響を、再手術をすることなく防止することができる医療用インプラントとすることができるので好ましい。
本発明の医療用インプラントは、インプラント本体の表面に、生物学的生理活性物質と、生分解性ポリマーとを有する。
前記生物学的生理活性物質は、本発明の医療用インプラントを病変部に留置した際に起こりうる脈管系の狭窄、閉塞を抑制するものであれば特に限定されず、任意に選択することができるが、例えば、抗癌剤、免疫抑制剤、抗生物質、抗リウマチ剤、抗血栓薬、HMG−CoA還元酵素阻害剤、ACE阻害剤、カルシウム拮抗剤、抗高脂血症薬、インテグリン阻害薬、抗アレルギー剤、抗酸化剤、GPIIbIIIa拮抗薬、レチノイド、フラボノイド、カロチノイド、脂質改善薬、DNA合成阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗血小板薬、抗炎症薬、生体由来材料、インターフェロン、NO産生促進物質からなる群から選択される少なくとも1つであれば、病変部組織の細胞の挙動を制御して、病変部を治療することができるという点で好ましい。
前記抗癌剤としては、例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、イリノテカン、ピラルビシン、パクリタキセル、ドセタキセル、メトトレキサート等が好ましい。
前記免疫抑制剤としては、例えば、シロリムス、タクロリムス、アザチオプリン、シクロスポリン、シクロフォスファミド、ミコフェノール酸モフェチル、エベロリムス、ABT−578、AP23573、CCI−779、グスペリムス、ミゾリビン等が好ましい。
前記抗生物質としては、例えば、マイトマイシン、アドリアマイシン、ドキソルビシン、アクチノマイシン、ダウノルビシン、イダルビシン、ピラルビシン、アクラルビシン、エピルビシン、ペプロマイシン、ジノスタチンスチマラマー等が好ましい。
前記抗リウマチ剤としては、例えば、メトトレキサート、チオリンゴ酸ナトリウム、ペニシラミン、ロベンザリット等が好ましい。
前記抗血栓薬としては、例えば、へパリン、アスピリン、抗トロンビン製剤、チクロピジン、ヒルジン等が好ましい。
前記HMG−CoA還元酵素阻害剤としては、例えば、セリバスタチン、セリバスタチンナトリウム、アトルバスタチン、ロスバスタチン、ピタバスタチン、フルバスタチン、フルバスタチンナトリウム、シンバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン等が好ましい。
前記ACE阻害剤としては、例えば、キナプリル、ペリンドプリルエルブミン、トランドラプリル、シラザプリル、テモカプリル、デラプリル、マレイン酸エナラプリル、リシノプリル、カプトプリル等が好ましい。
前記カルシウム拮抗剤としては、例えば、ヒフェジピン、ニルバジピン、ジルチアゼム、ベニジピン、ニソルジピン等が好ましい。
前記抗高脂血症剤としては、例えば、プロブコールが好ましい。
前記インテグリン阻害薬としては、例えば、AJM300が好ましい。
前記抗アレルギー剤としては、例えば、トラニラストが好ましい。
前記抗酸化剤としては、例えば、α−トコフェロールが好ましい。
前記GPIIbIIIa拮抗薬としては、例えば、アブシキシマブが好ましい。
前記レチノイドとしては、例えば、オールトランスレチノイン酸が好ましい。
前記フラボノイドとしては、例えば、エピガロカテキン、アントシアニン、プロアントシアニジンが好ましい。
前記カロチノイドとしては、例えば、β―カロチン、リコピンが好ましい。
前記脂質改善薬としては、例えば、エイコサペンタエン酸が好ましい。
前記DNA合成阻害剤としては、例えば、5−FUが好ましい。
前記チロシンキナーゼ阻害剤としては、例えば、ゲニステイン、チルフォスチン、アーブスタチン、スタウロスポリン等が好ましい。
前記抗血小板薬としては、例えば、チクロピジン、シロスタゾール、クロピドグレルが好ましい。
前記抗炎症剤としては、例えば、デキサメタゾン、プレドニゾロン等のステロイドが好ましい。
前記生体由来材料としては、例えば、EGF(epidermal growth factor)、VEGF(vascular endothelial growth factor)、HGF(hepatocyte growth factor)、PDGF(platelet derived growth factor)、BFGF(basic fibrolast growth factor)等が好ましい。
前記インターフェロンとしては、例えば、インターフェロン−γ1aが好ましい。
前記NO産生促進物質としては、例えば、L−アルギニンが好ましい。
これらの生物学的生理活性物質を、1種類の生物学的生理活性物質にするのか、もしくは2種類以上の異なる生物学的生理活性物質を組み合わせるのかについては、症例に合せて適宜選択すればよい。
前記生分解性ポリマーは、本発明の医療用インプラントを病変部に留置した際、徐々に生分解するポリマーであって、人間または動物の生体に悪影響を及ぼさないポリマーであれば特に限定されないが、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、セルロース、ポリヒドロキシブチレイト吉草酸、およびポリオルソエステルからなる群から選択される少なくとも1つ、もしくは、これらの共重合体、混合物、または複合物であることが好ましい。理由は、生体組織との反応性が低く、生体内での分解を制御することができるからである。
本発明の医療用インプラントは、前記インプラント本体の表面に、前記生物学的生理活性物質と前記生分解性ポリマーとの組成物からなる層を有することが好ましい。理由は生分解性ポリマーが分解するにつれて生物学的生理活性物質が生体内に徐々に放出されて、適切な治療をすることが可能になるためである。
このような組成物における、前記生物学的生理活性物質と前記生分解性ポリマーとの組成比(質量比)は、1:99〜99:1とするが、30:70〜70:30とすれば好ましい。理由は、生分解性ポリマーの物性と分解性とを考慮しつつ、できるだけ多くの量の生物学的生理活性物質を搭載するためである。
このような比で前記生物学的生理活性物質と前記生分解性ポリマーとを、アセトン、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフランなどの溶媒に、溶液濃度が0.001〜20質量%、好ましくは0.01〜10質量%となるように溶解させ、組成物を生成する。
このような組成物を用いて、後述する方法で、前記インプラント本体の表面に層を形成する。ここで層の厚さは、0.1〜100μm、好ましくは1〜30μm、さらに好ましくは5〜15μmとする。この範囲の厚さの層であれば、血管等の管腔内に容易に挿入することができ、さらに、病変部の治療に必要な量の生物学的生理活性物質を搭載することができるという利点がある。
このような組成物を用いて、後述する方法で、前記インプラント本体の表面に層を形成する。ここで層の厚さは、0.1〜100μm、好ましくは1〜30μm、さらに好ましくは5〜15μmとする。この範囲の厚さの層であれば、血管等の管腔内に容易に挿入することができ、さらに、病変部の治療に必要な量の生物学的生理活性物質を搭載することができるという利点がある。
また、本発明の医療用インプラントは、前記インプラント本体の表面に、前記生物学的生理活性物質からなる層と、前記生分解性ポリマーからなる層と、を有することが好ましく、これにより、生物学的生理活性物質の安定化や生物学的生理活性物質の生体内への段階的放出が可能になるという効果を奏する。
特に、前記インプラント本体の表面に、前記生分解性ポリマーからなる層を有し、さらにその上面に前記生物学的生理活性物質からなる層を有すれば、金属製のインプラント本体と生物学的生理活性物質とが直接接しないので、それらの間での不必要な化学反応等が起こらず、生物学的生理活性物質の劣化や変質を防ぐことができるという効果を奏する。
このように前記生物学的生理活性物質からなる層と、前記生分解性ポリマーからなる層とを、後述する方法で、前記インプラント本体の表面に形成する。ここで前記生物学的生理活性物質からなる層の厚さは、1〜100μm、好ましくは1〜15μm、さらに好ましくは3〜7μmである。前記生分解性ポリマーからなる層の厚さは、0.1〜100μm、好ましくは1〜15μm、さらに好ましくは3〜7μmである。この範囲の厚さの層であれば、血管等の管腔内に容易に挿入することができ、かつ、生分解性ポリマーの物性と分解性とを考慮しながら、病変部の治療に必要な量の生物学的生理活性物質を搭載することができるという利点がある。
尚、本発明の医療用インプラントにおいて、前記インプラント本体の表面に有する、前記生物学的生理活性物質からなる層と、前記生分解性ポリマーからなる層とは、各々複数あってもよい。
本発明の医療用インプラントは、前記インプラント本体の表面に、生物学的生理活性物質と、生分解性ポリマーと、を有する医療用インプラントであるが、特に、前記インプラント本体として、マグネシウム、またはリチウムを用い、かつ、生分解性ポリマーとして、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸、ポリヒドロキシ酪酸、セルロース、ポリヒドロキシブチレイト吉草酸、またはポリオルソエステルを用いることが好ましい。前記インプラント本体として用いた該マグネシウム等は、生体内で徐々に分解し水酸化物となるので、仮に、インプラント本体のみで生体内に存在し、該生分解性ポリマーがなければ、生体内のインプラント近傍をアルカリ性とする。しかし、前記生分解性ポリマーとして用いた該ポリ乳酸等は、生体内で徐々に分解し酸を放出するので、結局は、上記のようなマグネシウム等からなるインプラント本体と、ポリ乳酸等からなる生分解性ポリマーとを組み合わせて用いることで、生体内のインプラント近傍を中性に近づけることができる。従って、生体に悪影響を及ぼすことがない。さらに、前記生物学的生理活性物質に悪影響を及ぼすことがない。前記生物学的生理活性物質は、酸性またはアルカリ性の雰囲気において変質する可能性があるので、中性が保たれることが好ましい。
また、前記生分解性ポリマーは可塑剤を含有することが好ましく、これにより医療用インプラントの変形時に生ずる生分解性ポリマーを含む層のひび割れや脱落を防ぐことができるという効果を奏する。
前記可塑剤は、人間または動物の生体に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、モノグリセライド、およびアセチル化モノグリセライドからなる群から選択される少なくとも1つ、または、これらの混合物であることが好ましい。理由は、生体組織との反応性が低く、生分解性ポリマーを含む層の物性を制御することができるためである。
このような可塑剤は、生分解性ポリマーに対して、0.01〜80質量%、好ましくは0.1〜60質量%、さらに好ましくは1〜40質量%含有するように使用する。このような使用比率であれば、生分解性ポリマーとの相溶性が良く、生分解性ポリマーの物性の改善も適切にできるという点で好ましい。
本発明の医療用インプラントの種類は、人間または動物の生体内の治療に用いられるインプラントであって、生分解性金属を含む組成物から製造することができるものであれば特に限定されない。例えば、ステント、カバードステント、コイル、マイクロコイル、人工血管、人口骨、シールド、ワイヤ編物、クリップ、栓である。
また、例えば、中空器官および/または管系(尿管、胆管、尿道、子宮、気管支)内の内腔支持機能を有するものである。
また、例えば、中空空間接続、脉管または管系のための閉鎖システムとしての閉鎖部材である。
また、例えば、組織インプラントまたは組織トランスプラントを一時的に固定するための固定または支持装置である。
また、例えば、整形外科用インプラント(ボルト、釘、ワイヤ、プレート、関節等)である。
また、例えば、ステントグラフト、血管吻合デバイス、血管止血デバイス、血管瘤治療デバイス、保持体にステントを使用した体内埋め込み医療器などである。
また、例えば、中空器官および/または管系(尿管、胆管、尿道、子宮、気管支)内の内腔支持機能を有するものである。
また、例えば、中空空間接続、脉管または管系のための閉鎖システムとしての閉鎖部材である。
また、例えば、組織インプラントまたは組織トランスプラントを一時的に固定するための固定または支持装置である。
また、例えば、整形外科用インプラント(ボルト、釘、ワイヤ、プレート、関節等)である。
また、例えば、ステントグラフト、血管吻合デバイス、血管止血デバイス、血管瘤治療デバイス、保持体にステントを使用した体内埋め込み医療器などである。
これらの形状は、各々の目的により異なるが、中でも管状体であることが好ましい。理由は、血管等の管腔内に安定して留置することができるからである。
この管状体の医療用インプラントには、内面および外面を有する略円筒形のものが含まれる。より詳しくは生分解性金属を含む組成物からなる略円筒形のものに細孔を設けたものや、生分解性金属を含む組成物からなるワイヤや繊維を編み上げて円筒形に成形したものが含まれる。
この管状体の医療用インプラントの長さ、太さは、用途により様々ではあるが、通常は、長さが5〜1000mm、太さ(略円形の断面の直径)が1〜50mmである。
この管状体の医療用インプラントには、内面および外面を有する略円筒形のものが含まれる。より詳しくは生分解性金属を含む組成物からなる略円筒形のものに細孔を設けたものや、生分解性金属を含む組成物からなるワイヤや繊維を編み上げて円筒形に成形したものが含まれる。
この管状体の医療用インプラントの長さ、太さは、用途により様々ではあるが、通常は、長さが5〜1000mm、太さ(略円形の断面の直径)が1〜50mmである。
また、本発明の医療用インプラントはステントであることが好ましい。縮径してバルーンカテーテル等を用いて血管中を容易に運ぶことができ、生体異物反応が少なく、インプラント本体にマグネシウムを用いる場合は、マグネシウムイオンがステントの周囲に放出して抗血栓性を発現しやすく、生体内消失も容易であるという理由からである。
ここでステントには、コイル状のステント、網状のステント、管状体のステント(金属等からなる管状体に多数の穴を開けたもの)等が含まれる。
ここでステントには、コイル状のステント、網状のステント、管状体のステント(金属等からなる管状体に多数の穴を開けたもの)等が含まれる。
このようなステントの中でも、特に、図2に示すような断面形状(内側面32が短い弧を形成し、外側面31がそれに対して若干長い弧を形成し、外側面31の上面(内側面32と反対側)に生物学的生理活性物質と生分解性ポリマーとの層34が形成された断面形状)を有する線状部材からなる図1に示すようなステント1が好ましい。このような断面形状であると、例えば断面が略円形であるものと比較して、ステントから生物学的生理活性物質が効率よく放出され、また、ステントがマグネシウムを含有すれば、ステント周辺のマグネシウムイオン濃度がより均一に、より高くなり、血栓形成をより完全に抑制できるからである。
以下に本発明に好ましく用いることができるステントについて図1、図2を用いて説明するが、本発明に用いることができるステントはこれに限定されない。
図1において、ステント1は、両末端部が開口し、該両末端部の間を長手方向に延在する円筒体である。円筒体の側面は、その外側面31と内側面32とを連通する多数の切欠部を有し、この切欠部が変形することによって、円筒体の径方向に拡縮可能な構造になっており、血管に留置され、その形状を維持する。
図1に示す態様において、ステント1は、線状部材2からなり、内部に切り欠き部を有する略菱形の要素11を基本単位とする。複数の略菱形の要素11が、略菱形の形状がその短軸方向に連続して配置され結合することで環状ユニット12をなしている。環状ユニット12は、隣接する環状ユニットと線状の連結部材13を介して接続されている。これにより複数の環状ユニット12が一部結合した状態でその軸方向に連続して配置される。ステント1は、このような構成により、両末端部が開口し、該両末端部の間を長手方向に延在する円筒体をなしている。ステント1は、略菱形の切り欠き部を有しており、この切欠部が変形することによって、円筒体の径方向に拡縮可能な構造になっている。
図1に示す態様において、ステント1は、線状部材2からなり、内部に切り欠き部を有する略菱形の要素11を基本単位とする。複数の略菱形の要素11が、略菱形の形状がその短軸方向に連続して配置され結合することで環状ユニット12をなしている。環状ユニット12は、隣接する環状ユニットと線状の連結部材13を介して接続されている。これにより複数の環状ユニット12が一部結合した状態でその軸方向に連続して配置される。ステント1は、このような構成により、両末端部が開口し、該両末端部の間を長手方向に延在する円筒体をなしている。ステント1は、略菱形の切り欠き部を有しており、この切欠部が変形することによって、円筒体の径方向に拡縮可能な構造になっている。
尚、上記に示したステント1は一態様に過ぎず、図2に示すような断面形状を有する線状部材からなり、両末端部が開口し、該両末端部の間を長手方向に延在する円筒体であって、その側面上に、外側面と内側面とを連通する多数の切欠部を有し、この切欠部が変形することによって、円筒体の径方向に拡縮可能な構造を広く含む。
上記図2に示すような断面形状を有する線状部材からなるステントは、後に詳細に説明するレーザエッチング、化学エッチング等のエッチング技術、およびレーザーカット技術を利用した方法で製造することができる。
本発明の医療用インプラントは、生分解性金属材料を用い、通常の方法で製造することができる。例として管状体のステントの場合を示す。
まず、生分解性金属材料と、人体または動物に悪影響を及ぼさない元素と、必要に応じて生体適合性元素とを選択し、それらを不活性ガスまたは真空雰囲気にて溶解する。
次いで、それを冷却してインゴットを形成し、そのインゴットを機械的に研磨した後、熱間プレスおよび押し出しにより、太径パイプとする。そして、順次ダイス引き抜き工程および熱処理工程を繰り返すことにより、所定の肉厚、外形のパイプに細径化する。そしてパイプ表面に開口パターンを貼り付けて、この開口パターン以外のパイプ部分をレーザエッチング、化学エッチング等のエッチング技術で溶かして開口部を形成する。あるいは、コンピュータに記憶させたパターン情報に基づいたレーザーカット技術により、パイプをパターン通りに切断することによって、開口部を形成することもできる。
このような方法で製造した本発明の医療用インプラントのインプラントの本体に、生物学的生理活性物質と生分解性ポリマーとを混合し、もしくは各々を別々に、アセトン等の溶媒に溶解し、スプレー、ディスペンサー等を用いた従来の方法により塗布する。そして、溶媒を揮発させる。
このような方法により、本発明の医療用インプラントの1例である管状体のステントを製造することができる。
まず、生分解性金属材料と、人体または動物に悪影響を及ぼさない元素と、必要に応じて生体適合性元素とを選択し、それらを不活性ガスまたは真空雰囲気にて溶解する。
次いで、それを冷却してインゴットを形成し、そのインゴットを機械的に研磨した後、熱間プレスおよび押し出しにより、太径パイプとする。そして、順次ダイス引き抜き工程および熱処理工程を繰り返すことにより、所定の肉厚、外形のパイプに細径化する。そしてパイプ表面に開口パターンを貼り付けて、この開口パターン以外のパイプ部分をレーザエッチング、化学エッチング等のエッチング技術で溶かして開口部を形成する。あるいは、コンピュータに記憶させたパターン情報に基づいたレーザーカット技術により、パイプをパターン通りに切断することによって、開口部を形成することもできる。
このような方法で製造した本発明の医療用インプラントのインプラントの本体に、生物学的生理活性物質と生分解性ポリマーとを混合し、もしくは各々を別々に、アセトン等の溶媒に溶解し、スプレー、ディスペンサー等を用いた従来の方法により塗布する。そして、溶媒を揮発させる。
このような方法により、本発明の医療用インプラントの1例である管状体のステントを製造することができる。
このような方法で製造した医療用インプラントの使用方法は通常と同様であり、特に限定されない。例えば、医療用インプラントとして血管内にステントを用いる場合において、動脈硬化で狭くなった冠動脈を拡張して血液の通りを良くすることを目的に、バルーンカテーテルを足の付け根または上肢の動脈から入れ、狭くなっている部位でバルーンを拡張させて血管を拡張(経皮的冠動脈介入術による血行再建術)した後、バルーンを除去し当該部位にステントを挿入し拡張する方法が挙げられる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
図1と同様な円筒状のステントを用いて、ステント本体(マグネシウム合金)の分解性と、生分解性ポリマー(ポリ乳酸)の分解性と、生物学的生理活性物質(シロリムス)の放出性とについての確認試験を行った。
図1と同様な円筒状のステントを用いて、ステント本体(マグネシウム合金)の分解性と、生分解性ポリマー(ポリ乳酸)の分解性と、生物学的生理活性物質(シロリムス)の放出性とについての確認試験を行った。
まず、ここで用いたステント(以下、「ステント1」と記す)の作製方法について示す。ステント1は図1と同様な形状であり、ステント本体は外径1.8mm、長さ15mm、厚さ100μmで、その組成はMgが98.5質量%、Mnが1.5質量%である。
このステント本体の表面(外面)に、生物学的生理活性物質と生分解性ポリマーと可塑剤とを溶媒に溶解した溶液をスプレーで噴霧した。
ここで用いた生物学的生理活性物質は免疫抑制剤であるシロリムスであり、生分解性ポリマーはポリ乳酸(重量平均分子量7.5万)であり、可塑剤はアセチル化モノグリセライドである。そしてこれらを質量比5:4:1の割合で、溶媒のアセトンに、溶質濃度が0.5質量%となるように溶解した。
このステント本体の表面(外面)に、生物学的生理活性物質と生分解性ポリマーと可塑剤とを溶媒に溶解した溶液をスプレーで噴霧した。
ここで用いた生物学的生理活性物質は免疫抑制剤であるシロリムスであり、生分解性ポリマーはポリ乳酸(重量平均分子量7.5万)であり、可塑剤はアセチル化モノグリセライドである。そしてこれらを質量比5:4:1の割合で、溶媒のアセトンに、溶質濃度が0.5質量%となるように溶解した。
そして、溶媒であるアセトンを真空乾燥器を用いて完全に揮発させ、質量約0.6mg、平均厚さ10μmの層をステント本体の外面に形成し、本実施例で用いるステント1を製造した。
<ステント本体の分解性試験>
ステント本体(マグネシウム合金)の分解性の確認試験は、フラスコ内で前記ステントを25mlのリン酸緩衝液(pH7.4)に浸漬し、該フラスコを37℃の恒温槽中に振盪させながら放置し、所定時間毎に該フラスコ内からリン酸緩衝液を採取して、マグネシウム溶出量を測定することにより行った。
採取したリン酸緩衝液中に含まれるマグネシウムの量、すなわち前記ステントから溶出したマグネシウムの量は、原子吸光分析装置を用いて波長285.2nm部分の吸光度を測定し、予め作成した検量線より算出した。結果を図3に示す。尚、図3におけるマグネシウムの溶出量は、ステント本体の質量に対する質量割合(百分率)で示した。
図3より、時間とともに溶出したマグネシウムの量が増えていることが確認された。また、短期間で急激にマグネシウムが溶出する現象は見られず、約8週間にわたってマグネシウムが少しずつ溶出していることが確認された。
ステント本体(マグネシウム合金)の分解性の確認試験は、フラスコ内で前記ステントを25mlのリン酸緩衝液(pH7.4)に浸漬し、該フラスコを37℃の恒温槽中に振盪させながら放置し、所定時間毎に該フラスコ内からリン酸緩衝液を採取して、マグネシウム溶出量を測定することにより行った。
採取したリン酸緩衝液中に含まれるマグネシウムの量、すなわち前記ステントから溶出したマグネシウムの量は、原子吸光分析装置を用いて波長285.2nm部分の吸光度を測定し、予め作成した検量線より算出した。結果を図3に示す。尚、図3におけるマグネシウムの溶出量は、ステント本体の質量に対する質量割合(百分率)で示した。
図3より、時間とともに溶出したマグネシウムの量が増えていることが確認された。また、短期間で急激にマグネシウムが溶出する現象は見られず、約8週間にわたってマグネシウムが少しずつ溶出していることが確認された。
<生分解性ポリマーの分解性試験>
生分解性ポリマー(ポリ乳酸)の分解性の確認試験も、ステント本体の分解性試験と同様に行い、所定時間毎に上記リン酸緩衝液を採取して、乳酸放出量を測定することにより行った。採取したリン酸緩衝液中に含まれる乳酸量、すなわち上記ステントから分解して放出された乳酸の量は、分光光度計を用いて波長210nmおよび254nmの部分の吸光度を測定し、予め作成した検量線より算出した。結果を図4に示す。尚、図4における乳酸の放出量は、ステント本体に塗布したポリ乳酸の質量に対する質量割合(百分率)で示している。
図4より、時間とともに放出された乳酸の量が増えていることが確認された。また、短期間で急激にポリ乳酸が分解されて乳酸が放出される現象(初期バースト)は見られず、約8週間にわたって乳酸が少しずつ放出されていて、ポリ乳酸が徐々に分解させていることが確認された。
生分解性ポリマー(ポリ乳酸)の分解性の確認試験も、ステント本体の分解性試験と同様に行い、所定時間毎に上記リン酸緩衝液を採取して、乳酸放出量を測定することにより行った。採取したリン酸緩衝液中に含まれる乳酸量、すなわち上記ステントから分解して放出された乳酸の量は、分光光度計を用いて波長210nmおよび254nmの部分の吸光度を測定し、予め作成した検量線より算出した。結果を図4に示す。尚、図4における乳酸の放出量は、ステント本体に塗布したポリ乳酸の質量に対する質量割合(百分率)で示している。
図4より、時間とともに放出された乳酸の量が増えていることが確認された。また、短期間で急激にポリ乳酸が分解されて乳酸が放出される現象(初期バースト)は見られず、約8週間にわたって乳酸が少しずつ放出されていて、ポリ乳酸が徐々に分解させていることが確認された。
<生物学的生理活性物質の放出性試験>
生物学的生理活性物質(シロリムス)の放出性の確認試験も、ステント本体の分解性試験と同様に行い、所定時間毎に上記リン酸緩衝液を採取して、シロリムス放出量を測定することにより行った。採取したリン酸緩衝液中に含まれるシロリムスの量、すなわち上記ステントから放出されたシロリムスの量は、分光光度計を用いて波長277nm部分の吸光度を測定し、予め作成した検量線より算出した。結果を図5に示す。尚、図5におけるシロリムスの放出量は、ステント本体に塗布したシロリムスの質量に対する質量割合(百分率)で示している。
図5より、時間とともに放出されたシロリムスの量が増えていることが確認された。また、短期間で急激にシロリムスが放出される現象(初期バースト)は見られず、約4週間にわたってシロリムスが少しずつ放出されていることが確認された。
生物学的生理活性物質(シロリムス)の放出性の確認試験も、ステント本体の分解性試験と同様に行い、所定時間毎に上記リン酸緩衝液を採取して、シロリムス放出量を測定することにより行った。採取したリン酸緩衝液中に含まれるシロリムスの量、すなわち上記ステントから放出されたシロリムスの量は、分光光度計を用いて波長277nm部分の吸光度を測定し、予め作成した検量線より算出した。結果を図5に示す。尚、図5におけるシロリムスの放出量は、ステント本体に塗布したシロリムスの質量に対する質量割合(百分率)で示している。
図5より、時間とともに放出されたシロリムスの量が増えていることが確認された。また、短期間で急激にシロリムスが放出される現象(初期バースト)は見られず、約4週間にわたってシロリムスが少しずつ放出されていることが確認された。
<実施例2>
実施例1で作製したステント1の、ブタ冠状動脈内への埋込試験を行った。デリバリーカテーテル4のバルーン5上に乗せたステント1をブタ6の右頸動脈7から挿入し、ブタ冠状動脈8の直径約3mmの部位にデリバリーして、拡張バルーン径/造影血管径の比が約1.1になる様に、バルーン5に6〜18atmの水圧をかけてバルーン5を拡張して、ブタ冠状動脈内にステント1を埋め込んだ(図6)。
埋め込み12週後の狭窄率は30%であった(図7)。
埋め込み12週後に剖検し病理評価を行ったところ、ステント埋め込み部での強い炎症反応は認められず、平滑筋細胞の増殖による肥厚も抑えられている状態が観察された。
実施例1で作製したステント1の、ブタ冠状動脈内への埋込試験を行った。デリバリーカテーテル4のバルーン5上に乗せたステント1をブタ6の右頸動脈7から挿入し、ブタ冠状動脈8の直径約3mmの部位にデリバリーして、拡張バルーン径/造影血管径の比が約1.1になる様に、バルーン5に6〜18atmの水圧をかけてバルーン5を拡張して、ブタ冠状動脈内にステント1を埋め込んだ(図6)。
埋め込み12週後の狭窄率は30%であった(図7)。
埋め込み12週後に剖検し病理評価を行ったところ、ステント埋め込み部での強い炎症反応は認められず、平滑筋細胞の増殖による肥厚も抑えられている状態が観察された。
<比較例>
非分解性ステントとの治療効果の比較を行う目的で、ステンレス製ステント(材質:SUS316L、外径1.8mm、長さ15mm、厚さ80μm)のブタ冠状動脈内への埋込試験を実施例2と同様に行った。
埋め込み12週後の狭窄率は40%であった(図7)。
埋め込み12週後に剖検し病理評価を行ったところ、ステント埋め込み部での強い炎症反応は認められなかったが、平滑筋細胞の増殖による肥厚が起きている状態が観察された。
非分解性ステントとの治療効果の比較を行う目的で、ステンレス製ステント(材質:SUS316L、外径1.8mm、長さ15mm、厚さ80μm)のブタ冠状動脈内への埋込試験を実施例2と同様に行った。
埋め込み12週後の狭窄率は40%であった(図7)。
埋め込み12週後に剖検し病理評価を行ったところ、ステント埋め込み部での強い炎症反応は認められなかったが、平滑筋細胞の増殖による肥厚が起きている状態が観察された。
実施例2と比較例とから、本発明の医療用インプラントの1例である実施例2の完全生分解性薬剤溶出型ステントは、比較例の非分解性ステントと比較して、狭窄率が低くなることが確認できた。ここで、上記実施例2と比較例とでは炎症反応に顕著な差は確認できなかった。これは12週間という比較的短期間の試験であったためであると考えられる。
1 ステント(ステント本体)
11 略菱形の要素
12 環状ユニット
13 連結部材
2 線状部材
31 外側面
32 内側面
34 生物学的生理活性物質と生分解性ポリマーとの層
4 デリバリーカテーテル
5 バルーン
6 ブタ
7 右頸動脈
8 冠状動脈
11 略菱形の要素
12 環状ユニット
13 連結部材
2 線状部材
31 外側面
32 内側面
34 生物学的生理活性物質と生分解性ポリマーとの層
4 デリバリーカテーテル
5 バルーン
6 ブタ
7 右頸動脈
8 冠状動脈
Claims (13)
- 医療用インプラントであって、
インプラント本体が生分解性金属を含む組成物からなり、
該インプラント本体の表面に、生物学的生理活性物質と、生分解性ポリマーと、を有する医療用インプラント。 - 前記生分解性金属がマグネシウムである請求項1に記載の医療用インプラント。
- 前記組成物が合金である請求項1または請求項2に記載の医療用インプラント。
- 前記インプラント本体が純マグネシウムからなる請求項1に記載の医療用インプラント。
- 前記組成物が、Zr、Y、Ti、Ta、Nd、Nb、Zn、Ca、Al、Li、およびMnからなる生体適合性元素群から選択される少なくとも1つの元素を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の医療用インプラント。
- 前記インプラント本体の表面に、前記生物学的生理活性物質と前記生分解性ポリマーとの組成物からなる層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の医療用インプラント。
- 前記インプラント本体の表面に、前記生物学的生理活性物質からなる層と、前記生分解性ポリマーからなる層と、を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の医療用インプラント。
- 前記生分解性ポリマーが可塑剤を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の医療用インプラント。
- 管状体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の医療用インプラント。
- ステントであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の医療用インプラント。
- 前記生物学的生理活性物質が、抗癌剤、免疫抑制剤、抗生物質、抗リウマチ剤、抗血栓薬、HMG−CoA還元酵素阻害剤、ACE阻害剤、カルシウム拮抗剤、抗高脂血症薬、インテグリン阻害薬、抗アレルギー剤、抗酸化剤、GPIIbIIIa拮抗薬、レチノイド、フラボノイド、カロチノイド、脂質改善薬、DNA合成阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗血小板薬、抗炎症薬、生体由来材料、インターフェロン、およびNO産生促進物質からなる群から選択される少なくとも1つである請求項1〜10のいずれかに記載の医療用インプラント。
- 前記生分解性ポリマーが、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、セルロース、ポリヒドロキシブチレイト吉草酸、およびポリオルソエステルからなる群から選択される少なくとも1つ、もしくは、これらの共重合体、混合物、または複合物である請求項1〜11のいずれかに記載の医療用インプラント。
- 前記可塑剤が、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、モノグリセライド、およびアセチル化モノグリセライドからなる群から選択される少なくとも1つ、または、これらの混合物である請求項8〜12のいずれかに記載の医療用インプラント。
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-
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- 2004-09-24 JP JP2004277381A patent/JP2006087704A/ja not_active Withdrawn
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