JP2006086358A - 両面プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 両面導電積層板を用い、両面の回路間の導通のために、ビアホールを形成しその側壁をめっきする工程を有する両面プリント配線板(両面フレキシブルプリント配線板を含む。)の製造方法であって、従来の方法より生産能率の高い製造方法を提供する。
【解決手段】 絶縁層の両面に導電層を有する両面導電積層板を、両面粘着フィルム又は熱発泡フィルムに貼り付ける工程、外側の導電層及び絶縁層を貫通し内側の導電層に至るビアホールを形成する工程、該ビアホール内をめっきして外側の導電層と内側の導電層間を接続する工程、該両面導電積層板を該両面粘着フィルム又は熱発泡フィルムより剥離する工程、及び該導電層を加工して回路を形成する工程を有することを特徴とする両面プリント配線板の製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 絶縁層の両面に導電層を有する両面導電積層板を、両面粘着フィルム又は熱発泡フィルムに貼り付ける工程、外側の導電層及び絶縁層を貫通し内側の導電層に至るビアホールを形成する工程、該ビアホール内をめっきして外側の導電層と内側の導電層間を接続する工程、該両面導電積層板を該両面粘着フィルム又は熱発泡フィルムより剥離する工程、及び該導電層を加工して回路を形成する工程を有することを特徴とする両面プリント配線板の製造方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、絶縁層の両面に導体回路(プリント配線)を有し、両面の回路間が電気的に接続されている両面プリント配線板(両面フレキシブルプリント配線板を含む。以下同じ。)の製造方法に関する。
両面プリント配線板、特に両面フレキシブルプリント配線板は、部品間を短い距離で接続でき、電子機器の小型化、高密度化、信号伝搬の高速化を容易に実現することができる配線板として知られており、特開昭57−79697号公報や特公平7−120852号公報等に開示されている。
このような両面プリント配線板は、両面に導電層を有する絶縁層からなる両面導電積層板を用い、該導電層の加工により導体回路を形成するとともに、該絶縁層を貫通するビアホールの形成及びその側壁のめっき等により両面の回路間を電気的に接続(導通)して製造することができ、より具体的には、次に示すような工程を経て製造されている。
先ず、両面導電積層板の一方の面にドライフィルム(感光性フィルム)、他方の面にバッキングフィルムをラミネートして貼り合わせた後、ドライフィルムの面側を露光、現像、エッチングすることで、ドライフィルム側の導電層にビアホール形成用の穴を形成する。
次に、ドライフィルムを剥離し、その後、レーザ照射等により、導電層に形成したビアホール形成用の穴の下の絶縁層に、バッキングフィルム側の導電層に達する孔を開け、ビアホールを形成する。デスミア処理により孔内を清掃した後、ビアホールの側壁をめっきする。バッキングフィルムを剥離した後、両面にドライフィルムをラミネートし、フォトリソグラフィーにより回路パターンを形成することにより、両面プリント配線板を得ることができる。
ここで、バッキングフィルムは、バッキングフィルム側の導電層のエッチングを防ぐ等の目的で、両面導電積層板の片面に貼り合わされる。バッキングフィルムとしては、その表面に微粘着剤を有するものが用いられており、該微粘着剤により、バッキングフィルムと両面導電積層板が貼り合わされる。バッキングフィルムは、めっき後剥離される。
このように、前記のような方法により両面プリント配線板を製造できるが、製造コスト削減のため、より製造能率の高い製造方法の開発が望まれている。例えば、前記の方法では、バッキングフィルムの剥離後、両面プリント配線板に微粘着剤の一部が付着して残り、その除去が必要であり、アルコール拭き等の工程を要していた。そこで、バッキングフィルムの剥離が容易で、このような工程を必要としないより製造能率の高い製造方法が望まれていた。
特開昭57−79697号公報
特公平7−120852号公報
本発明は、両面導電積層板を用い、両面の回路間の導通のために、ビアホールの形成及びその側壁のめっき工程を有する両面プリント配線板の製造方法であって、従来の方法より製造能率の高い製造方法を提供することを課題とする。
前記の課題は、絶縁層の両面に導電層を有する両面導電積層板を、両面粘着フィルムの両面に貼り付ける工程(1)、工程(1)後、外側の導電層及び絶縁層を貫通し内側の導電層に至るビアホールを形成する工程(2)、工程(2)後、該ビアホール内をめっきして外側の導電層と内側の導電層間を接続する工程(3)、工程(3)後、該両面導電積層板を該両面粘着フィルムより剥離する工程(4)、及び該導電層を加工して回路を形成する工程(5)を有することを特徴とする両面プリント配線板の製造方法(請求項1)、により達成される。
この請求項1の構成によれば、両面粘着フィルムの両面のそれぞれにおいて、両面プリント配線板の形成が行われ、ビアホールの形成やビアホール内のめっきを、両面同時に、同一工程で行うことができるので、従来の方法に比べ、製造能率を向上させることができる。
ここで、両面粘着フィルムとは、その両面に微粘着剤を有するフィルムである。微粘着剤とは、貼付された両面導電積層板を固定できる一方、外力を加えることにより該両面導電積層板を剥離することができるような粘着力を有する粘着剤である。この構成によれば、両面導電積層板の片面は、両面粘着フィルムで覆われ、さらに他の両面導電積層板で覆われる。そこで、その面側にある導電層は、ビアホール形成の際のエッチング工程において、エッチングされることはない。すなわち、両面粘着フィルム等は、従来技術におけるバッキングフィルムと同様、両面粘着フィルム側にある導電層等を保護する役割を奏する。
両面粘着フィルムとしては、好ましくは熱発泡フィルムが用いられる。熱発泡フィルムを用い、両面導電積層板の剥離を、該熱発泡フィルムの加熱により行えば、加熱により熱発泡フィルムが発泡して容易に両面導電積層板を剥離することができる。又、剥離後の導電層に微粘着剤の付着はほとんどないので、アルコール拭き等の工程を要しない。従って、さらに能率の高い製造方法となる。請求項2は、この好ましい態様に該当する。ここで、熱発泡フィルムとは、少なくとも一方の面に微粘着剤を有する粘着フィルムであって、かつ所定の温度以上に加熱したときに内部で発泡が生じて、粘着力が低下するフィルムである。
前記の本発明の課題は、絶縁層の両面に導電層を有する両面導電積層板を、熱発泡フィルムの一方の面に貼り付ける工程(11)、工程(11)後、外側の導電層及び絶縁層を貫通し内側の導電層に至るビアホールを形成する工程(12)、工程(12)後、該ビアホール内をめっきして外側の導電層と内側の導電層間を接続する工程(13)、工程(13)後、該熱発泡フィルムを加熱し発泡して、両面導電積層板を該熱発泡フィルムより剥離する工程(14)、及び該導電層を加工して回路を形成する工程(15)を有することを特徴とする両面プリント配線板の製造方法(請求項3)、によっても達成される。
前記のように、両面導電積層板を熱発泡フィルムに貼り合わせ、両面導電積層板の剥離を、該熱発泡フィルムの加熱により行えば、その剥離が容易であり、従来の方法より能率の高い製造方法となる。
請求項1及び請求項3の構成において用いられる両面導電積層板とは、絶縁層の両面上に導電層が形成されてなるものである。両面フレキシブルプリント配線板を得るためには、絶縁層として、機械的強度及び耐熱性に優れた可撓性のポリイミドフィルムが好ましく用いられる。この厚みは、通常10μm〜150μmの範囲である。厚みが10μm未満の場合は、充分な機械的強度が得られない場合があり、又厚みが150μmを越える場合は、配線板の柔軟性を低下させ、また配線板全体を厚くするので、好ましくない場合が多い。絶縁層として用いられるポリイミドフィルムとしては、市販の、カプトンH、カプトンV、カプトンEN等が挙げられる。又、リジッドな両面プリント配線板を得る場合には、絶縁層としては、リジッドタイプの通常のガラスエポキシ板等を用いることができる。
絶縁層の両面上に形成される導電層は、通常は銅箔(銅の薄膜)である。銅箔としては、圧延銅箔又は電解銅箔等が用いられ、その厚みは特に限定されず、配線板の用途や使用条件等によって好ましい範囲は異なるが、通常5〜50μm程度、特に10〜30μm程度の場合が多い。配線板の柔軟性を向上するためには、導電層も薄い方が好ましいが、薄い導電層は、製造や取扱いが困難な場合が多い。
以上述べたように、両面導電積層板としては、ポリイミドフィルムの両面に銅箔を有する「両面銅貼り積層板」(CCL:Copper Clad Laminate)が好ましく用いられ、これは市販品等を用いることができる。請求項4は、この好ましい態様に該当する。
請求項1の発明及び請求項3の発明においては、先ず両面導電積層板が、微粘着剤により、両面粘着フィルム(請求項1の発明)又は熱発泡フィルム(請求項3の発明)に貼り合わされる(工程(1)又は工程(11))。請求項1の発明においては、両面導電積層板は、両面粘着フィルムの両面に貼り合わされる。
工程(1)又は工程(11)の後、両面導電積層板に、外側の導電層及び絶縁層を貫通し内側の導電層に至るビアホールが形成される(工程(2)又は工程(12))。ここで、内側の導電層とは、両面粘着フィルム又は熱発泡フィルムに貼り合わされている側の導電層であり、外側の導電層とは、両面粘着フィルム又は熱発泡フィルム側とは、反対側にあり、外界と接している側の導電層である。
ビアホールの形成は、好ましくは次に示す方法により行われる。先ず、外側の導電層にビアホール形成用の穴が形成される。この穴形成の方法としては、外側の導電層を感光性フィルム(ドライフィルム)で被覆し、マスクを介する等の方法により所定の部分を露光して現像することにより、該感光性フィルムの、穴に相当する部分を開口し、その後エッチング液への浸漬により、該穴部分をエッチングして除去する方法が好ましく例示される。この際、内側の導電層は、両面粘着フィルム又は熱発泡フィルムにより覆われているので、エッチングされない。又、請求項1の発明においては、同一工程で、両面にある2つの両面導電積層板についてエッチングがされるので、製造能率が良い。エッチング後、感光性フィルムは剥がされる。
外側の導電層にビアホール形成用の穴が形成された後、その下の絶縁層に孔が開けられ、ビアホールが形成される。絶縁層の孔開けは、好ましくは、絶縁層上へのレーザ照射により行われ、導電層に覆われていない部分(すなわち穴の部分)の絶縁層が除去され、内側の導電層に至る孔が開けられる。
このようにビアホールの形成は、導電層のエッチング、及び絶縁層へのレーザ照射により行われることが好ましいが、請求項5は、この好ましい態様に該当する。なお、レーザとしてはCO2レーザが例示される。又、レーザ照射によりビアホールが形成された後、レーザによる絶縁層の燃えかす(スミア)を除去するため、デスミア処理がされる。デスミア処理は、例えば、化学薬品を用いて行われる。
工程(2)又は工程(12)の後、すなわちビアホールが形成された後、該ビアホールの側壁のめっき(PTH:Plaiting Through Hole)がされ、このめっきにより両面の導電層間が導通される(工程(3)又は工程(13))。具体的には、例えば、ビアホールの側壁を無電解めっき等により導電処理を行った後、電気めっきを施す方法によりめっきがされる。請求項6は、この態様に該当する。
工程(3)又は工程(13)の後、すなわち両面の導電層間が導通された後、両面導電積層板は、両面粘着フィルム又は熱発泡フィルムより剥離される(工程(4)又は工程(14))。請求項3の発明の場合、又は、請求項1の発明において両面粘着フィルムとして熱発泡フィルムを使用した場合(請求項2の態様)は、この剥離は、熱発泡フィルムを加熱して発泡させることにより行われる。この場合は、剥離が容易であり、又剥離後、微粘着剤が両面導電積層板に付着していないので、その除去等の必要がない。
請求項1及び請求項3の発明において、両面導電積層板の両面の導電層は、加工されて導体回路が形成される(工程(5)又は工程(15))。回路の形成は、好ましくは、フォトリソグラフィーにより行われる。具体的には、導電層を感光性フィルム(ドライフィルム)で被覆し、露光して現像することにより、感光性フィルムに回路に相当するパターンを形成し、その後エッチングして、回路部分以外の導電層を除去する方法が好ましく例示される。請求項7は、この好ましい態様に該当する。
回路の形成は、前記の工程(4)又は工程(14)の後に行ってもよいし、工程(1)又は工程(11)の前に行ってもよい。工程(1)又は工程(11)の前に回路の形成が行われる場合は、工程(1)〜(4)又は工程(11)〜(14)における導電層とは、導体回路である。
請求項1の製造方法によれば、両面粘着フィルムの両面に貼り合わされた、2枚の両面導電積層板について、ビアホールを形成する工程(2)、該ビアホール内をめっきして導電層間を接続する工程等を、同一工程で行うことができるので、製造能率が大きく向上する。又、請求項3の製造方法によれば、ビアホール内のめっき後、両面導電積層板の熱発泡フィルムからの剥離が容易であり、又剥離後、微粘着剤が両面導電積層板に付着しておらずその除去等の必要がないので、この方法によっても製造能率が大きく向上する。
特に、両面粘着フィルムの両面に両面導電積層板を貼り合わせるとともに、両面粘着フィルムとして熱発泡フィルムを用いることを特徴とする請求項2の発明によれば、2枚の両面導電積層板について、ビアホールを形成する工程(2)、該ビアホール内をめっきして導電層間を接続する工程等を、同一工程で行うことができるとともに、ビアホール内のめっき後の両面導電積層板の剥離が容易であり、又剥離後の微粘着剤の除去等の必要がないので、製造能率をより大きく向上させることができる。
次に本発明を実施するための最良の形態を、図を用いて説明する。なお、本発明はこの形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない限り、他の形態へ変更することができる。
図1は、請求項2の発明の一例を示す断面工程図である。図1aは、熱発泡フィルム1の両面に、両面導電積層板2及び2’を、熱発泡フィルム1の微粘着剤により、貼り合わせた積層体の断面を示す。両面導電積層板2及び2’は、それぞれ、ポリイミドフィルム3、3’(絶縁層)の両面に、銅箔4、4’(導電層)を形成してなる両面銅貼り積層板(CCL)である。本例では、銅箔4、4’の厚みは、それぞれ18μmである。製造される配線板の屈曲特性(柔軟性)及びCCLの作りやすさの観点より、ポリイミドフィルム3、3’の厚みは25μm程度が標準的である。熱発泡フィルム1としては、市販品を用いることができ、例えば、ソマタックTE(登録商標、ソマール株式会社製)が挙げられる。
このようにして得られた積層板の両面には、ドライフィルム(感光性フィルム)がラミネートされる。図1bは、ドライフィルム5、5’が、前記で得られた積層板の両面にラミネートされた後の積層体の断面を示す。好ましくは、ドライフィルムのラミネート前に、ドライフィルムの密着性を上げ、ラミネーションの信頼性を得るために、ドライフィルムとの密着性を増し、ラミネーションの信頼性を得るために、ラミネートされる側の銅箔表面の洗浄が行われる。洗浄は、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、硫酸と過酸化水素水の混合液等のソフトエッチング液を用いて、銅箔表面を均一にエッチングして研磨する方法(ソフトエッチング)により行うことができる。
ラミネートされたドライフィルム5、5’は、露光され、現像される。本例のドライフィルム5、5’は、ネガ型であり、ビアホールを形成する部分のみが露光されない。現像によりビアホールを形成する部分のドライフィルムが溶解し、外側の銅箔4、4’の一部分が露出する。図1bのp部は、露光されずにドライフィルムが溶解する部分を示す。
現像により銅箔の一部分が露出した積層体は、エッチング液に浸漬されてエッチングが行われ、露出部の銅箔が除去され、ビアホール形成用の穴6が形成される。露出部の銅箔の除去後、ドライフィルム5、5’は積層体から剥がされ、除去される。図1cは、外側の銅箔4、4’の一部分がエッチングされ、ドライフィルム5、5’が除去された後の積層体の断面を示す。
次に、表面、裏面のそれぞれに、CO2レーザが照射され、ビアホール形成用の穴6の下のポリイミド樹脂がレーザにより除去され、内側の銅箔4、4’に達するビアホール7が形成される。ビアホール7の形成後、レーザによるポリイミド樹脂の燃えかすを除去するため、化学薬品によるデスミア処理がされる。図1dは、ビアホール7が形成され、デスミア処理がされた後の積層体の断面を示す。
その後、積層体は無電解めっき液に浸漬され、ビアホール7の側壁の導電処理を行った後、電気めっきがされ、ビアホール7の側壁に導電金属層8、8’が形成される(ビアめっき工程)。その結果、両面導電積層板2及び2’の表面及び裏面にある銅箔4、4’間が導通される。なお、本例では、導電金属層の厚み8、8’は12μmである。また、ビアホール7の側壁だけでなく、外側の銅箔4、4’の表面等にも導電金属層8、8’が形成される。従って、外側の導電層は、外側を銅箔4、4’とめっきにより形成された導電金属層8、8’からなるので、本例では、その厚みは30μmとなる。図1eは、導電金属層8、8’が形成された後の積層体の断面を示す。
導電金属層8、8’が形成された後、積層体を加熱する。加熱により、熱発泡フィルム1が発泡し、粘着力が低下するので、両面導電積層板2及び2’は、熱発泡フィルム1より容易に剥離され、両面の銅箔間が導通された2枚の両面導電積層板が得られる。以上の方法によれば、ソフトエッチング、露光、現像、エッチング、デスミア処理、ビアめっき工程等は、表面、裏面の2枚について同時に同一工程で行うことができるので、2枚のそれぞれについて別個に行う従来の方法に比べて製造能率が大きく向上する。又、剥離後の両面導電積層板2及び2’には、微粘着剤の付着はなく、その除去は不要である。このように、本例の方法によれば剥離も容易であり、この点からも従来の方法に比べて製造能率が大きく向上する。
図2aは、図1の例の方法により製造された両面導電積層板2、すなわち熱発泡フィルム1より剥離された後の両面導電積層板2の断面を示す。本例では、熱発泡フィルム1より剥離後、銅箔4の加工が行われ、回路が形成される。
先ず、両面導電積層板2の両面にドライフィルム9、9’がラミネートされる。図2bは、ドライフィルム9、9’がラミネートされた両面導電積層板2の断面を示す。ラミネートされたドライフィルム9、9’は、露光され、現像される。本例のドライフィルム9、9’はネガ型であり、露光されない部分のドライフィルムが現像により溶解する。図2bのp部は、ドライフィルムが溶解する部分を示す。
ドライフィルム9、9’の現像後、銅箔のエッチングが行われ、ドライフィルムが溶解された部分の銅箔、すなわち露出された銅箔の部分が除去されて回路が形成される。その後ドライフィルム9、9’は除去されて、両面プリント配線板が得られる。図2cは、得られた両面プリント配線板の断面を示す。
図3は、請求項2の発明の他の一例を示す断面工程図である。本例では、先ず両面導電積層板12の両面に、ドライフィルム15、15’がラミネートされる。図3aは、ドライフィルム15、15’がラミネートされた後の両面導電積層板12の断面を示す。
ここで、両面導電積層板12は、ポリイミドフィルム13の両面に、銅箔14を形成してなる両面銅貼り積層板(CCL)である。本例においても、銅箔14の厚みは18μmである。なお、好ましくは、ドライフィルムのラミネート前に、ドライフィルムの密着性を上げ、ラミネーションの信頼性を得るために、ソフトエッチング等によりラミネートされる側の銅箔表面の洗浄が行われる。
ラミネートされたドライフィルム15、15’は、露光され、現像される。図3aのp部及びp’部は、現像によりドライフィルムが溶解する部分を示す。なお、p’部は積層時の位置合せのためのアライメントマークを形成する部分である。アライメントマークの形成のため、ドライフィルムは両面にラミネートされるが、ビアホール形成用の穴を形成するためのドライフィルムの溶解部(p部)は、ドライフィルム15のみに形成される。
現像によりドライフィルムが溶解し、銅箔14の一部分が露出した後、両面導電積層板12はエッチング液に浸漬されエッチングが行われる。エッチングにより、銅箔14の露出部が除去され、ビアホール形成用の穴16が形成される(同時にアライメントマークaも形成される。)。銅箔14の露出部の除去後、ドライフィルム15、15’は積層体から剥がされ、除去される。図3bは、銅箔14の一部分がエッチングされ、ドライフィルム15、15’が除去された後の両面導電積層板12の断面を示す。
次に、このようにして得られた両面導電積層板12、及び同様な方法により得られた両面導電積層板12’は、熱発泡フィルム11の両面に貼り合わされる。その後は、図1の例の図1c以後と同様な方法により、CO2レーザの照射によるビアホールの形成、デスミア処理、ビアめっき、剥離、回路の形成が行われ、両面プリント配線板が得られる。
この方法によっても、デスミア処理、ビアめっき工程等は、表面、裏面の2枚について同時に同一工程で行うことができるので、従来の方法に比べて製造能率が向上する。又、剥離も容易であり、この点からも従来の方法に比べて製造能率が向上する。
本発明の方法により、高密度で精密な回路を有する両面プリント配線板、特に両面フレキシブルプリント配線板を、高い製造能率で製造できる。両面プリント配線板を用いることにより、部品間を短い距離で接続できるが、本発明の方法により製造された両面プリント配線板、特に両面フレキシブルプリント配線板は、高密度で精密な回路を有するので、電子機器の小型化、高密度化、信号伝搬の高速化に大きく寄与することができ、電子機器の製造に好適に用いられる。
1 熱発泡フィルム
2、2’、12、12’ 両面導電積層板
3、3’、13 ポリイミドフィルム
4、4’、14 銅箔
5、5’、15、15’ ドライフィルム
6、16 ビアホール形成用の穴
7 ビアホール
8、8’ 導電金属層
9、9’ ドライフィルム
2、2’、12、12’ 両面導電積層板
3、3’、13 ポリイミドフィルム
4、4’、14 銅箔
5、5’、15、15’ ドライフィルム
6、16 ビアホール形成用の穴
7 ビアホール
8、8’ 導電金属層
9、9’ ドライフィルム
Claims (7)
- 絶縁層の両面に導電層を有する両面導電積層板を、両面粘着フィルムの両面に貼り付ける工程(1)、工程(1)後、外側の導電層及び絶縁層を貫通し内側の導電層に至るビアホールを形成する工程(2)、工程(2)後、該ビアホール内をめっきして外側の導電層と内側の導電層間を接続する工程(3)、工程(3)後、該両面導電積層板を該両面粘着フィルムより剥離する工程(4)、及び該導電層を加工して回路を形成する工程(5)を有することを特徴とする両面プリント配線板の製造方法。
- 両面粘着フィルムが熱発泡フィルムであり、該熱発泡フィルムを加熱して発泡させることにより、両面導電積層板の剥離を行うことを特徴とする請求項1に記載の両面プリント配線板の製造方法。
- 絶縁層の両面に導電層を有する両面導電積層板を、熱発泡フィルムの一方の面に貼り付ける工程(11)、工程(11)後、外側の導電層及び絶縁層を貫通し内側の導電層に至るビアホールを形成する工程(12)、工程(12)後、該ビアホール内をめっきして外側の導電層と内側の導電層間を接続する工程(13)、工程(13)後、該熱発泡フィルムを加熱し発泡して、両面導電積層板を該熱発泡フィルムより剥離する工程(14)、及び該導電層を加工して回路を形成する工程(15)を有することを特徴とする両面プリント配線板の製造方法。
- 導電層が銅箔であり、絶縁層がポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の両面プリント配線板の製造方法。
- ビアホールの形成が、導電層のエッチング、及び絶縁層へのレーザ照射により行われることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の両面プリント配線板の製造方法。
- ビアホール内のめっきが、無電解めっき、及びその後の電気めっきにより行われることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の両面プリント配線板の製造方法。
- 回路の形成が、導電層のエッチングにより行われることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の両面プリント配線板の製造方法。
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