JP2006086053A - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

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Abstract


【課題】 燃料電池スタックの排熱を効率良く利用した熱効率の良い固体酸化物形燃料電池を提供する。
【解決手段】 発電セルとセパレータを交互に積層して燃料電池スタック3を構成し、発電反応室21内に収納する。発電反応室21内において、前記燃料電池スタック3を、前記発電反応室21内のほぼ中央に配置し、当該燃料電池スタック3を挟んで一方側に燃料改質器30を配置する。また、当該燃料改質器30と対向する他方側に、少なくとも水蒸気発生器34および空気熱交換器16を含む熱交換装置類を配置する。燃料電池スタック3に対し、前記水蒸気発生器34を前記空気熱交換器16の後方に配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内部改質式の燃料電池に関し、詳しくは、燃料電池スタックの排熱を有効利用した高効率の固体酸化物形燃料電池に関する。
固体酸化物形燃料電池は、第三世代の発電用燃料電池として開発が進んでいる。現在、固体酸化物形燃料電池は、円筒型、モノリス型、および平板積層型の3種類が提案されており、何れも酸化物イオン伝導体から成る固体電解質を空気極層と燃料極層との間に挟んだ積層構造を有する。この積層体から成る発電セルとセパレータを交互に積層することにより燃料電池スタックが構成される。
発電セルには、空気極側に酸化剤ガスとしての酸素(空気)が、燃料極側に燃料ガス(H2、CO、CH4等)が供給される。空気極と燃料極は、ガスが固体電解質との界面に到達することができるように、いずれも多孔質とされている。空気極側に供給された酸素は、空気極層内の気孔を通って固体電解質層との界面近傍に到達し、この部分で、空気極から電子を受け取って酸化物イオン(O2-)にイオン化される。この酸化物イオンは、燃料極の方向に向かって固体電解質層内を拡散移動する。燃料極との界面近傍に到達した酸化物イオンは、この部分で、燃料ガスと反応して反応生成物(H2O、CO2等)を生じ、燃料極に電子を放出する。
燃料に水素を用いた場合の電極反応は次のようになる。
空気極: 1/2 O2 + 2e- → O2-
燃料極: H2 + O2- → H2 O+2e-
全体 : H2 + 1/2 O2 → H2
ところで、燃料電池に使用される燃料ガスは天然ガス(メタンガス)等の炭化水素化合物(原燃料と言う)であるため、実際はこの原燃料を水素を主成分とする燃料ガスに改質してから使用する必要がある。改質の方法として、原燃料が炭化水素系の気体燃料や液体燃料の場合、通常は水蒸気改質法が用いられている。
例えば、メタンガスを原燃料とする改質反応は次のようになる。
脱硫されたメタンガスは、改質器で水蒸気を加えられて、水素と一酸化炭素になる。この改質反応は吸熱反応であって、温度は650〜800℃程の高温となる。
CH4+H2O→3H2+CO
この時、生成された一酸化炭素は、さらに水蒸気と反応して水素と二酸化炭素に変わる。
CO+H2O→H2+CO2
従来より、燃料電池の改質方法として、燃料電池の外に改質器を設置する外部改質法や、高温の燃料電池スタックの内部に直接燃料改質機構を組み込んだ内部改質法が知られている。水蒸気改質反応が吸熱反応であることから、改質反応のための熱を別途供給する必要がある外部改質法は発電効率が悪く燃料電池の燃料改質機構には不向きであり、発電時に燃料電池より発生する熱の一部を改質反応の吸熱反応に利用できる効率的な内部改質法が注目されている。
既述したように、改質反応は吸熱反応であり、十分な改質反応を行うには改質触媒を少なくとも640℃以上、望ましくは700℃以上に加熱する必要があることから、内部改質式の燃料電池では、改質用の熱エネルギーとして燃料電池スタックからの高温排熱が利用されている。
尚、燃料電池スタックからの排熱を回収して反応ガス(燃料ガス、空気)の予熱や改質反応等に有効利用する技術として特許文献1が開示されている。
特開昭62−283570号公報
ところで、固体酸化物形燃料電池を例にとると、作動温度が1000℃前後の高温型固体酸化物形燃料電池では、排出される熱エネルギー量が多いため、改質に要する熱エネルギーを回収するのは比較的容易であるが、作動温度が700℃前後の低温作動型の固体酸化物形燃料電池の場合は、先の高温型に比べて排出される熱エネルギー量も少なく熱的にゆとりが無いため、効率的な熱回収が行われないと改質反応が不十分になる恐れがある。改質不十分であると、メタン(未改質ガス)からの炭素析出で電池性能が急激に低下したり、発電セル内にメタンが導入されると吸熱反応による熱応力で燃料極が剥離し、寿命が短くなるといった弊害が生じる。
従って、上記した弊害を無くして安定した発電性能を得るには、燃料電池から排出される余剰エネルギー(排熱)をいかに効率良く回収し、そして発電反応に有効使用するかが大きな課題となっている。
本発明は、このような従来からの課題に鑑みて成されたもので、燃料電池スタックからの排熱を効率良く利用した熱効率の良い固体酸化物形燃料電池を提供することを目的としている。
すなわち、請求項1に記載の本発明は、発電セルとセパレータを交互に積層して燃料電池スタックを構成し、発電反応室内に収納すると共に、運転時に前記燃料電池スタック内へ反応用ガスを供給して発電反応を生じさせる内部改質式の固体酸化物形燃料電池において、前記燃料電池スタックを、前記発電反応室内の中央付近に配置すると共に、当該燃料電池スタックを挟んで一方側に燃料改質器を配置し、且つ、当該燃料改質器と対向する他方側に、少なくとも水蒸気発生器および空気熱交換器を含む熱交換装置類を配置したことを特徴としている。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池において、前記燃料改質器を前記燃料電池スタックの近傍に配置したことを特徴としている。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2に何れかに記載の固体酸化物形燃料電池において、前記燃料電池スタックに対し、前記水蒸気発生器を前記空気熱交換器より後方に配置したことを特徴としている。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1から請求項3までの何れかに記載の固体酸化物形燃料電池において、前記水蒸気発生器および前記空気熱交換器にフィンを設けると共に、前記水蒸気発生器内にアルミナビーズを充填したことを特徴としている。
また、請求項5に記載の本発明は、請求項1から請求項4までの何れかに記載の固体酸化物形燃料電池において、前記発電反応室が、内部缶体による気密構造を備えることを特徴としている。
また、請求項6に記載の本発明は、請求項1から請求項5までの何れかに記載の固体酸化物形燃料電池において、燃料電池モジュールの外部に前記燃料電池スタックからの高温排ガスを熱源とする水排ガス熱交換器を設け、当該水排ガス熱交換器からの熱交換水を前記水蒸気発生器に供給することを特徴としている。
また、請求項7に記載の本発明は、請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池において、前記燃料電池モジュールの排気口付近に燃焼触媒を配置し、当該燃焼触媒で生成した燃焼ガスを前記水排ガス熱交換器の熱源に利用することを特徴としている。
発電反応室内において、燃料改質器は改質反応(吸熱反応)のための高温を必要とし、一方、水蒸気発生器は、改質反応のような高い温度よりも寧ろ多量の熱量を必要としている。
そこで、本発明では、高温を必要とする燃料改質器を燃料電池スタックからの放射熱を直接受熱できる燃料電池スタックの周囲近傍に配置し、且つ、上記した水蒸気発生器や空気熱交換器等による吸熱作用がこの燃料改質器の吸熱反応に熱的影響を及ぼさないよう、燃料電池スタックを挟んでこれら熱交換装置類を対向位置に配置し、燃料改質器と熱交換装置を熱的に分離する構成とした。
また、熱交換装置類の内、特に、水蒸気発生器については、高温よりも寧ろ多量の熱量を必要とすることから、上記した熱的影響を極力少なくするために、燃料電池スタックより離間した空気熱交換器よりも外側の部位に配置した。
これにより、燃料改質器は、燃料電池スタックの近傍にあって放射熱を効率良く受熱して十分な改質を行うことができると共に、水蒸気発生器にあっては、発電反応室内の高温雰囲気下で多量の熱量を吸収して高温水蒸気を発生し、燃料改質器に供給することができる。これにより、燃料電池からの排熱を有効に利用した高効率発電システムを実現できる。
また、請求項6、7に記載のように、ハウジングの外部に水排ガス熱交換器を設け、水蒸気発生器に供給する水を予め熱しておくことにより、水蒸気発生器での水気化に必要な熱量を少なくでき、その分、水蒸気発生器を燃料電池スタックより極力離間した外側寄りに配置することができ、水蒸気発生器の水気化が燃料改質器に与える熱的影響をより少なくできる。
以上説明したように、本発明によれば、燃料改質器は、燃料電池スタックからの放射熱を直接効率良く受熱し、十分な改質を行うことができると共に、水蒸気発生器にあっては、発電反応室内の高温排ガスによる高温雰囲気下で多量の熱量を吸収して効率的に高温水蒸気を発生することができる。
また、燃料電池スタックを挟んで燃料改質器と空気予熱器、水蒸気発生器を対向配置し、燃料改質器とこれら熱交換装置類を熱的に分離すことにより、水蒸気発生器や空気熱交換器による吸熱作用がこの燃料改質器の吸熱反応に熱的影響を及ぼさないようにすることができ、加えて、発電反応室の気密構造により、断熱材の隙間から高温排ガスが無駄に放出されるのが防止でき、燃料改質器の周りに十分な改質反応が行える安定した高温雰囲気状態を確保することができる。
これにより、燃料電池からの排熱を有効に利用した高効率発電システムを実現できる。
以下、図1〜図3に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1、図2は本発明が適用された固体酸化物形燃料電池の内部概略構成を示し、図3は燃料電池スタックにおける運転時のガスの流れを示している。
先ず、図1〜図3に基づいて固体酸化物形燃料電池の構成を説明する。
図1、図2において、符号1は固体酸化物形燃料電池1(燃料電池モジュール1)、符号2はハウジングとしての円筒状のモジュール缶体、符号28は円筒状の内部缶体で、このモジュール缶体2と内部缶体28の間に断熱材27が介装されている。内部缶体28は、缶内(発電反応室21)を気密状態に保持している。この発電反応室21のほぼ中央に積層方向を縦にして燃料電池スタック3が配設されている。
この燃料電池スタック3は、図3に示すように、固体電解質層4の両面に燃料極層5および空気極層6(酸化剤極層)を配した発電セル7と、燃料極層5の外側の燃料極集電体8と、空気極層6の外側の空気極集電体9(酸化剤極集電体)と、各集電体8、9の外側のセパレータ10を順番に積層した構造を有する筒状体である。
ここで、例えば、固体電解質層4はイットリアを添加した安定化ジルコニア(YSZ)等で構成され、燃料極層5はNi、Co等の金属あるいはNi−YSZ、Co−YSZ等のサーメットで構成され、空気極層6はLaMnO3、LaCoO3等で構成され、燃料極集電体8はNi基合金等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で構成され、空気極集電体9はAg基合金等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で構成され、セパレータ10はステンレス等で構成されている。
また、燃料電池スタック3の側方には、各セパレータ10の燃料通路26に接続管11を通して燃料ガスを供給する燃料用マニホールド13と、各セパレータ10の酸化剤通路25に接続管12を通して酸化剤ガスとしての空気を供給する酸化剤用マニホールド14とが、発電セル7の積層方向に延在して設けられている。
また、この燃料電池モジュール1は、発電セル7の外周部にガス漏れ防止シールを設けないシールレス構造とされており、運転時には、図3に示すように、燃料通路26および酸化剤通路25を通してセパレータ10の略中心部から発電セル7に向けて供給される燃料ガスおよび酸化剤ガス(空気)を、発電セル7の外周方向に拡散させながら燃料極層5および空気極層6の全面に良好な分布で行き渡らせて発電反応を生じさせると共に、発電反応で消費されなかった残余の高温ガスを、発電セル7の外周部から発電反応室21内に自由に放出するようになっている。
また、モジュール缶体2には、発電反応室21に放出された余剰ガスを燃料電池モジュール1の外に排出するための排気管22a、22bが設けてある。
ところで、本実施形態の燃料電池モジュール1では、図1、図2に示すように、発電反応室21内において、燃料電池スタック3の放射伝熱が可能となる燃料電池スタック3の近傍に炭化水素触媒を充填した燃料改質器30が燃料電池スタック3からの放熱を効率良く受熱できるように燃料電池スタック3の片側を覆うように配設されている。
尚、改質器30のガス導入口39は配管により燃料熱交換器15の一端に接続されていると共に、改質器30の出口は、配管により燃料用マニホールド13に接続されている(図1参照)。尚、上記燃料熱交換機15は、燃料ガス予熱用である。
改質器30は、ガス流路の内部にペレット触媒(例えば、Ni系またはRu系の炭化水素改質用触媒を分散して付着させたもの)を充填した燃料改質構造としても良いし、或いは、ハニカム(蜂の巣)触媒を用いても良い。また、箱内に仕切板を設けてガス流路を形成しても良い。
何れの場合も、燃料改質器30内のSV(SV:反応ガス体積流量/触媒体積)を良好な改質反応が得られる500〜5000h-1 を確保できるようにガス流路のサイズや触媒量が設定されている。
一方、燃料電池スタック3を挟んで、この燃料改質器30に対向する発電反応室21の反対側の部位には、空気熱交換器16と水蒸気発生器34が配設されている。
空気熱交換器16は、酸化剤用マニホールド14へ供給する空気を予熱するための熱交換器であって、予熱のために比較的高い温度を必要とすることから、燃料電池スタック3からの放射熱を直接受熱できる燃料電池スタック3の周囲近傍にスタック3の片側を覆うように配置されている。
尚、この空気熱交換器16には、外部から酸化剤ガス(空気)を導入するための酸化剤ガス供給管18が接続されている。
また、水蒸気発生器34は、改質用の高温水蒸気を得るための熱交換器であって、高温よりも寧ろ多量の熱量を必要とすることから、燃料電池スタック3より離間し、且つ、空気熱交換器16よりも外側の部位に配設されている。
水蒸気発生器34は、中央の燃料電池スタック3を取り囲むように所定の間隔を持って配設された高さ方向に延びる複数のフィン付き加熱塔で構成されている。そして、各々加熱塔の下端部は図示しない管部材により連結されており、後述する水排ガス熱交換器40から供給される水蒸気発生用の水は温水供給管41を通して各加熱塔に導入され、加熱塔内において熱交換されて高温水蒸気を発生する。高温水蒸気は各加熱塔の上端部より図示しない管部材より燃料改質器30に導入されるようになっている。
この加熱塔37の内部には、熱伝導率の高いアルミナビーズ(図示せず)が充填されており、外表のフィンとこのアルミナビーズの熱伝導により、水蒸気発生器34の熱交換効率を大幅に向上している。
燃料改質には、改質反応のための高温(650〜800℃)が必要であり、一方、改質用の高温水蒸気を得るには改質反応のような高温は必要なく、寧ろ上記したように多量の熱量を必要とする。因みに、水蒸気発生器34の周囲温度は300℃程度確保できれば水蒸気の発生には十分である。
本構成において、燃料改質器30は、発電反応室21内において、燃料電池スタック3からの放射熱を直接効率良く受熱し、十分な改質を行うことができると共に、水蒸気発生器34にあっては発電反応室21内の高温雰囲気下で多量の熱量を吸収して効率的に高温水蒸気を発生することができる。
また、本実施形態のように、燃料電池スタック3を挟んで燃料改質器30と空気予熱器16、水蒸気発生器34を対向位置に配置し、燃料改質器30とこれら熱交換装置を熱的に分離することにより、水蒸気発生器34や空気熱交換器16等による吸熱作用が、この燃料改質器30の吸熱反応に熱的影響を及ぼさないようにすることができ、加えて、内部缶体28による発電反応室21の気密構造により、周囲の断熱材27の隙間から発電反応室21内の高温排ガスが外部に無駄に放出されるのが防止され、燃料改質器30の周りに十分な改質反応が行える安定した高温雰囲気状態を確保することができる。
これにより、燃料電池からの排熱を有効に利用した高効率発電システムを実現できる。
ところで、図2に示すように、燃料電池モジュール1の下部には、水排ガス熱交換器40が配設されている。
この水排ガス熱交換器40は、断熱材44で包囲された空間内に外部供給水(水、窒素)が流入する熱交換部45を備えており、熱交換器40内部において熱交換部45内の水が発電反応室21より排気管22bを介して導入された高温排ガスと熱交換し、湯水供給管41を通して温水を前記した水蒸気発生器34に誘導するようになっている。
また、排気管22bに通じる排気口42の周りに燃焼触媒43が配置されており、この燃焼触媒43により生成される燃焼ガスを熱交換部45での熱源に利用している。燃焼触媒43として、Pt、Rh、Ce、Os等を用い、アルミナに担持した状態で水排ガス熱交換器40側の排気口42の周辺に分散したり、 ウオッシュコーティングして層状に配置したりする。
これにより、排ガスの熱エネルギーを有効に利用でき、発電システムの効率をより一層高めることができる。
このように、水蒸気発生器34に供給する水を予め熱しておくことにより(一部は水蒸気となっている)、水蒸気発生器34での水気化に必要な熱量を少なくでき、その分、水蒸気発生器34を燃料電池スタック3より極力離間した内部缶体28の外側寄りに配置することが可能となり、これにより、水蒸気発生器34の水気化作用が燃料改質器30に与える熱的影響をより少なくすることができる。
次に、本実施形態の動作を説明する。
燃料電池の運転時には、燃料ガス供給管17を介して外部より供給された炭化水素ガスと水蒸気発生器34からの高温水蒸気の混合ガスが、燃料改質器30のガス導入口39より改質器30に導入される。尚、燃料ガスは、水蒸気発生器34で生成された高温水蒸気と図示しない配管で合流・混合された後、図1に示す燃料熱交換器15によって予熱されるようになっている。
この混合ガスは改質器30に誘導され、改質器内を流通する過程で炭化水素触媒に接触して水蒸気改質法による炭化水素ガスの改質反応が行われる。この改質反応は吸熱反応であって、改質反応に必要な高熱(例えば、650〜800℃)は、燃料電池スタック3からの放射熱を受熱して得られる。
燃料改質器30は燃料電池スタック3の周囲方向の放射伝熱可能な好適位置に配置されているので、改質反応の吸熱反応に必要とされる十分な高熱を直接受熱することができる。
改質器30で改質された燃料ガスは配管を通して図1に示す燃料用マニホールド13に誘導され、ここから各接続管11を通して各セパレータ10の側部に導入される。
図3に示すように、改質ガスはさらにセパレータ10の側面から燃料通路26を通して燃料極側に吐出し、燃料極集電体8内を拡散移動して燃料極層5に達し、発電反応が行われる。
一方、酸化剤ガス供給管18を介して外部から供給される酸化剤ガス(空気)は空気熱交換器16で予熱され、この予熱空気が酸化剤用マニホールド14に誘導されると共に、各接続管12を通して各セパレータ10の側部に導入される。図3に示すように、空気はさらにセパレータ10の側面から酸化剤通路25を通して空気極側に吐出し、空気極集電体9内を拡散移動して空気極層6に達する。
本発明に係る燃料電池スタックの内部概略構成を示す上面図。 同、燃料電池スタックの内部概略構造を示す側面図。 燃料電池スタックにおける運転時のガスの流れを示す。
符号の説明
1 固体酸化物形燃料電池(燃料電池モジュール)
3 燃料電池スタック
7 発電セル
10 セパレータ
16 空気熱交換器
21 発電反応室
28 内部缶体
30 燃料改質器
34 水蒸気発生器
40 水排ガス熱交換器

Claims (7)

  1. 発電セルとセパレータを交互に積層して燃料電池スタックを構成し、発電反応室内に収納すると共に、運転時に前記燃料電池スタック内へ反応用ガスを供給して発電反応を生じさせる内部改質式の固体酸化物形燃料電池において、
    前記燃料電池スタックを、前記発電反応室内の中央付近に配置すると共に、当該燃料電池スタックを挟んで一方側に燃料改質器を配置し、且つ、当該燃料改質器と対向する他方側に、少なくとも水蒸気発生器および空気熱交換器を含む熱交換装置類を配置したことを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  2. 前記燃料改質器を前記燃料電池スタックの近傍に配置したことを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池。
  3. 前記燃料電池スタックに対し、前記水蒸気発生器を前記空気熱交換器より後方に配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に何れかに記載の固体酸化物形燃料電池。
  4. 前記水蒸気発生器および前記空気熱交換器にフィンを設けると共に、前記水蒸気発生器内にアルミナビーズを充填したことを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の固体酸化物形燃料電池。
  5. 前記発電反応室が、内部缶体による気密構造を備えることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れかに記載の固体酸化物形燃料電池。
  6. 燃料電池モジュールの外部に前記燃料電池スタックからの高温排ガスを熱源とする水排ガス熱交換器を設け、当該水排ガス熱交換器からの熱交換水を前記水蒸気発生器に供給することを特徴とする請求項1から請求項5までの何れかに記載の固体酸化物形燃料電池。
  7. 前記燃料電池モジュールの排気口付近に燃焼触媒を配置し、当該燃焼触媒で生成した燃焼ガスを前記水排ガス熱交換器の熱源に利用することを特徴とする請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池。
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