JP2006083049A - 撥水ガラス - Google Patents
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Abstract
【課題】耐摩耗性および高撥水性を有するガラスを作成する。
【解決手段】ガラス表面に3−アミノプロピルトリメトシシシランを塗布し、その後真空蒸着法によりガラス表面温度を25℃にて6−(Nアリル−1、1、2、2−テトラヒドロパーフルオロデシルアミノ)−1、3、5−トリアジン−2、4−ジチオールを成膜する。成膜が完了したら、ガラス表面温度を220℃で10分間加熱して成膜成分を重合させる。
【選択図】図2
【解決手段】ガラス表面に3−アミノプロピルトリメトシシシランを塗布し、その後真空蒸着法によりガラス表面温度を25℃にて6−(Nアリル−1、1、2、2−テトラヒドロパーフルオロデシルアミノ)−1、3、5−トリアジン−2、4−ジチオールを成膜する。成膜が完了したら、ガラス表面温度を220℃で10分間加熱して成膜成分を重合させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば自動車の車外に設けられているバックミラーが、降雨時に付着する水滴で視界を失う事にないように鏡面で行われる、撥水ガラスの形成方法に関するものである。
従来、この種のガラスとしては、特開昭61−286801号公報及び特開昭63−134537号公報に示されるものが知られている。前者は、ガラス表面に、−CH2、−C6H5−CF2−R(アルキル基)などの基を有する疎水性モノマーをプラズマ重合にて形成した疎水性プラズマ重合膜を設けたガラスである。一方、後者は、ガラス表面に、ハロゲン元素(F、Cl、Br)、Al、Y、Tl、In、Bi及びCeのうち少なくとも1以上の元素イオンを、50〜400keVのエネルギーで注入した無機ガラスである。
上記の手法は前者が耐摩耗性に優れているが、撥水性にはあまり適さない。一方、後者は撥水性に優れているが、耐摩耗性には全く適しておらず撥水ガラスとして使用するために、耐摩耗性及び撥水性の両面に優れたガラスを提供する事が課題である。
上記課題を解決するための技術的手段は、ガラス表面に3−アミノプロピルトリメトシシシランを塗布した後、6−(Nアリル−1、1、2、2−テトラヒドロパーフルオロデシルアミノ)−1、3、5−トリアジン−2、4−ジチオールを真空蒸着法で成膜することにより形成されたものである。
以下、本発明の実施の形態として一実施例を図1〜図2に基づいて説明する。
水100mlに一般式(CH3O)3SiC3H6NH2で示される3−アミノプロピルトリメトキシシラン及び0.05mol/l酢酸10mlを加え、撹拌し溶液を調整した。
この溶液を図1に示す装置を用いて、回転させながら表面に滴下して、コーティング膜を形成した。この操作をスピンコートと呼んでいるが、基板1が固定された台座2を、回転棒3を毎分600回転の回転速度で1分間回転させることで該スピンコートを行った。その後、表面を乾燥させるため110℃5分の熱処理を行った。
上記処理の後、その当該基板の表面へ真空蒸着法により6−(Nアリル−1、1、2、2−テトラヒドロパーフルオロデシルアミノ)−1、3、5−トリアジン−2、4−ジチオールを成膜するが、真空蒸着法に用いる装置は、図2に示されるように蒸着材料7を入れたボックス8と抵抗加熱9、蒸着する固体及び蒸着した被膜の厚さを測る膜厚計10からなる。当該基板5を固定治具4に設置した後、真空ポンプ11にて真空排気を行う、その際基板は加熱ヒーター12により25℃に加熱される。5.0×10−3Pa程度の真空度に到達したら、抵抗加熱9に毎秒1mAで印加し10mAまで電流を投入する。電流の投入による抵抗加熱9の温度上昇により、ボックス8内の6−(Nアリル−1、1、2、2−テトラヒドロパーフルオロデシルアミノ)−1、3、5−トリアジン−2、4−ジチオールが加熱される。この時点で、シャッター6は閉じられた状態である。
加熱された6−(Nアリル−1、1、2、2−テトラヒドロパーフルオロデシルアミノ)−1、3、5−トリアジン−2、4−ジチオールは、160℃にて気化が始まる。気化しているところを水晶振動子膜厚計10により確認したならば、気化速度を予定の値に調整し、整ったところでシャッター6を開き成膜を開始する。目的の膜厚になったならば、シャッター6を閉じて抵抗加熱9の電流投入を終了する。
必要な膜厚は、100〜1000Åの範囲であり、生産性を求めるならば膜厚を薄く、耐久性を求めるならば膜厚を厚くする事が望ましい。
目的の膜厚に到達した後、加熱ヒーター12により基板温度を220℃まで加熱する。基板温度が220℃に到達したならば10分間その状態を保持して6−(Nアリル−1、1、2、2−テトラヒドロパーフルオロデシルアミノ)−1、3、5−トリアジン−2、4−ジチオールの重合を促進させる。
撥水性の形成において、真空蒸着方式を用いる事で純度の高い被膜を形成することが出来る。
膜厚は100〜1000Åと大変薄いため、ガラス表面において曇りなどの概観変化をもたらさず、自動車用フロントガラス、自動車用サイドミラーなどへの適用が見込まれる。
また、通常のガラスと比較して光学特性においても遜色が無く、撥水性の要求される光学ガラス製品への適用が見込まれる。
1 基板
2 台座
3 回転棒
4 固定治具
5 基板
6 シャッター
7 蒸着材料
8 ボックス
9 抵抗加熱
10 水晶振動子膜厚計
11 真空ポンプ
12 加熱ヒーター
2 台座
3 回転棒
4 固定治具
5 基板
6 シャッター
7 蒸着材料
8 ボックス
9 抵抗加熱
10 水晶振動子膜厚計
11 真空ポンプ
12 加熱ヒーター
Claims (3)
- ガラスの表面に撥水性部材により撥水被膜を形成して成る撥水ガラスの形成方法において、被処理部材に3−アミノプロピルトリメトシシシランを塗布した後、6−(Nアリル−1、1、2、2−テトラヒドロパーフルオロデシルアミノ)−1、3、5−トリアジン−2、4−ジチオールの成膜をする事を特徴とする撥水ガラスの形成方法。
- 請求項1に記載の6−(Nアリル−1、1、2、2−テトラヒドロパーフルオロデシルアミノ)−1、3、5−トリアジン−2、4−ジチオールの成膜方法が、真空蒸着法とすることを特徴とする撥水ガラスの形成方法。
- 請求項2に記載の形成方法において、真空蒸着法による成膜の後、被処理部材を220℃まで加熱し、6−(Nアリル−1、1、2、2−テトラヒドロパーフルオロデシルアミノ)−1、3、5−トリアジン−2、4−ジチオールを重合させる事を特徴とする撥水ガラスの形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004302172A JP2006083049A (ja) | 2004-09-14 | 2004-09-14 | 撥水ガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004302172A JP2006083049A (ja) | 2004-09-14 | 2004-09-14 | 撥水ガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006083049A true JP2006083049A (ja) | 2006-03-30 |
Family
ID=36161861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004302172A Pending JP2006083049A (ja) | 2004-09-14 | 2004-09-14 | 撥水ガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006083049A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019116097A (ja) * | 2017-06-21 | 2019-07-18 | Agc株式会社 | 撥水撥油層付き物品およびその製造方法 |
-
2004
- 2004-09-14 JP JP2004302172A patent/JP2006083049A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019116097A (ja) * | 2017-06-21 | 2019-07-18 | Agc株式会社 | 撥水撥油層付き物品およびその製造方法 |
JP7063288B2 (ja) | 2017-06-21 | 2022-05-09 | Agc株式会社 | 撥水撥油層付き物品およびその製造方法 |
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