JP2006082340A - インクジェット記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インク吸収性に優れ、発色濃度の高い記録物の得られるインクジェット記録媒体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基材上に、CaCO/SiOのモル比が0.5〜9の炭酸カルシウムシリカ複合粒子を含有する基材側多孔質層を有し、さらに、その上層に、アルミナ水和物、シリカ及びシリカアルミナ複合体からなる群より選ばれる平均粒径1μm以下の無機粒子を含有する表面多孔質層を積層したインクジェット記録媒体。
【選択図】なし

Description

本発明は、インク吸収性に優れ、発色濃度の高い記録物の得られるインクジェット記録媒体及びその製造方法に関する。
近年、インクジェット記録方式には、色再現性、画像密度、光沢性、耐候性等の点で、銀塩写真に近い品質、性能のものが求められてきている。この記録画像の高精細化、高速化等に対応するため、シリカ等の様々な無機顔料を使用した多孔質層からなるインクジェット記録媒体が検討されている。この検討の一環として、無機顔料に炭酸カルシウム複合シリカ粒子を使用して多孔質層を形成することにより、インク吸収性、光沢性に優れたインクジェット記録媒体の得られることが報告されている(特許文献1)。しかし、この炭酸カルシウム複合シリカ粒子を使用した場合、得られる多孔質層のインク吸収性が通常使用されるシリカ粉末粒子を使用した場合に比べて劣るという問題があった。また、さらには、得られる多孔質層が白濁化しやすく光沢性を付与するためにキャストコートすることが必要であり、インクジェット記録媒体の製造工程が大掛かりとなり、コストが上がるという問題があった。
特開平5−59694号公報(特許請求の範囲)
本発明は、インク吸収性に優れ、発色濃度の高い記録物の得られるインクジェット記録媒体を提供する。また、本発明では、高濃度の塗工液を使用することができ、タクト時間の短いインクジェット記録媒体の製造方法を提供する。
本発明は、基材上に、CaCO/SiOのモル比が0.5〜9の炭酸カルシウムシリカ複合粒子(以下、本複合粒子という)を含有する基材側多孔質層を有し、さらに、その上層に、アルミナ水和物、シリカ及びシリカアルミナ複合体からなる群より選ばれる平均粒径1μm以下の無機粒子(以下、本無機粒子という)を含有する表面多孔質層を積層したインクジェット記録媒体を提供する。なお、本明細書において、平均粒径は質量基準のものである。
また、本発明は、基材上に、CaCO/SiOのモル比が0.5〜9の炭酸カルシウムシリカ複合粒子及びバインダを含有し、かつ、固形分濃度が20〜55質量%である塗工液を塗工して基材側多孔質層を形成し、さらに、その上層に本無機粒子及びバインダを含有する塗工液を塗工して表面多孔質層を形成するインクジェット記録媒体の製造方法も提供する。
本発明により、インク吸収性に優れ、発色濃度の高い記録物を得ることのできるインクジェット記録媒体が得られる。また、本発明により、高濃度の塗工液を使用することができ、タクト時間の短いインクジェット記録媒体の製造方法を提供することができる。
本発明のインクジェット記録媒体は、基材上に、本複合粒子を含有する基材側多孔質層を有する。
基材としては、特に限定されるものではなく、紙、プラスチック、セラミック、金属等が挙げられるが、パルプを主成分とする紙基材が好ましい。紙基材としては、パルプを70質量%以上含有するものが好ましく、80質量%以上含有するものが特に好ましい。紙基材を構成するパルプとしては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、針葉樹及び広葉樹の混合パルプを主成分とした天然パルプが好ましい。これらは、クラフトパルプ、サルファイドパルプ、ソーダパルプなどの晒パルプの状態で使用できる。また、天然パルプのほか、合成繊維や合成パルプを配合した紙基材も使用できる。また、紙基材には、塗工紙分野で使用される酸性紙、中性紙、コーテッド紙等も使用できる。これら紙基材は、坪量60〜250g/mであることが好ましく、坪量100〜230g/mであることが特に好ましい。また、紙基材は、カレンダ処理等の平滑化処理を適宜必要に応じて行うことが好ましい。
基材の厚さは、適宜必要に応じて選択されるが、厚さ70〜280μmであることが搬送性等の面から好ましい。また、基材には、適宜必要に応じて各種添加剤、例えば、填料、サイズ剤、紙力増強剤、pH調整剤、歩留まり向上剤等を含有することができる。また、基材には多孔質層を有する面とは反対側の表面に各種の裏面塗工層を設けることにより、カール防止や用紙搬送性を向上させることができる。
本複合粒子は、CaCO/SiOのモル比が0.5〜9であることが必要である。本複合粒子において、CaCO/SiOのモル比が0.5未満であると、得られる塗工液の分散性が低下し、塗工性が悪くなる他、固形分濃度の高い塗工液を得ることができなくなるおそれがあるので好ましくなく、モル比が9超であると、本複合粒子の表面積が減少し、得られる基材側多孔質層のインク吸収性が低下するおそれがあるので好ましくない。CaCO/SiOのモル比が1〜5である場合は、高い塗工安定性と高吸収性が両立するので特に好ましい。
本複合粒子は、炭酸カルシウム粉末をシリカで被覆処理することにより得られる。本複合粒子を製造する方法としては、平均粒径5〜50nmの炭酸カルシウム粉末を水に分散させ、ケイ酸ナトリウムと塩化カルシウムを混合した後、炭酸ガスを吹き込むことにより得られる。炭酸カルシウム粉末の平均粒径が5nm未満であると、工業的に得るのが難しく、得られてもコスト高となるので好ましくなく、平均粒径50nm超であると、本複合粒子の表面積が小さくなり、得られる基材側多孔質層のインク吸収性が低下するおそれがあるので好ましくない。炭酸カルシウム粉末は平均粒径7〜25nmであることが特に好ましい。
また、本複合粒子は平均粒径0.3〜20μmであることが好ましい。本複合粒子が平均粒径0.3μm未満であると、得られる基材側多孔質層において、本複合粒子間の空隙が小さくなり、インク吸収性が低下するおそれがあるので好ましくなく、平均粒径20μm超であると、得られる基材側多孔質層表面の平滑性が悪くなり、得られる記録物の発色濃度が低下するおそれがあるので好ましくない。本複合粒子は平均粒径0.6〜10μmであることが特に好ましい。
本複合粒子は、JIS K5101に規定する吸油量が130〜300ml/100gであることが好ましい。本複合粒子の吸油量が130ml/100g未満であると、得られる基材側多孔質層のインク吸収性が低下するおそれがあるので好ましくなく、吸油量が300ml/100g超であると、本複合粒子が嵩高くなり、反射光が散乱するために得られる基材側多孔質層の透明性が低下するおそれがあるので好ましくない。吸油量は130〜200ml/100gであることが特に好ましい。
基材側多孔質層は、本複合粒子100質量部に対して、バインダを1〜50質量部含有することが好ましい。バインダの含有量が1質量部未満であると、得られる基材側多孔質層の強度が低下するおそれがあるので好ましくなく、含有量が50質量部超であると、得られる基材側多孔質層のインク吸収性が低下するおそれがあるので好ましくない。バインダの含有量は3〜30質量部であることが特に好ましい。
バインダとしては、例えば、ゼラチン、でんぷん又はその変性物、ポリビニルアルコール又はその変性物、ポリビニルピロリドン、スチレン・ブタジエンゴムラテックス、ニトリル・ブタジエンゴムラテックス、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子、アルコール可溶性の高分子、ポリアクリル酸エステル粒子又はポリウレタン粒子を含有するエマルジョン等が好ましい。なかでも、ポリアクリル酸エステル粒子又はポリウレタン粒子を含有するエマルジョンが塗工液の濃度をより濃くすることができ、また、得られる塗膜の強度が高いことから特に好ましい。これらのエマルジョンの平均粒径は10〜300nmであることが好ましい。平均粒径10nm未満であると、エマルジョンの安定性が低下することにより塗工液の分散性が低下するおそれがあるので好ましくなく、平均粒径300nm超であると、得られる基材側多孔質層の強度が不充分となるおそれがあるので好ましくない。
また、本発明において、基材側多孔質層には、本複合粒子以外に、適宜必要に応じて、他の無機顔料又は有機顔料を1種以上使用することができる。無機顔料としては、例えば、アルミナ、ベーマイト等のアルミナ水和物、コロイダルシリカ、合成微粒子シリカ及び気相法合成シリカ等のシリカ、シリカアルミナ複合体、合成微粒子アルミノシリケート、ゼオライト、モンモリロナイト群鉱物、バイデライト群鉱物、サポナイト群鉱物、ヘクトライト群鉱物、スチーブンサイト群鉱物、ハイドロタルサイト群鉱物、スメクタイト群鉱物、ベントナイト群鉱物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、カオリン、タルク等が挙げられる。有機顔料としては、例えば、尿素樹脂粒子、セルロース粒子、デンプン粒子等が挙げられる。
基材側多孔質層は、平均細孔半径3〜40nmであり、かつ、細孔容積0.05〜10cm/gであることが好ましい。これにより、得られる基材側多孔質層のインク吸収性が良好となるので好ましい。基材側多孔質層は、平均細孔半径5〜25nmで、かつ、細孔容積0.1〜2cm/gであることが特に好ましい。なお、本発明における細孔径特性は、窒素吸脱着法により測定することが好ましい。
基材側多孔質層の厚さは1〜60μmであることが好ましい。厚さが1μm未満であると、インク吸収性が低下するおそれがあるので好ましくなく、厚さ60μm超であると、得られる基材側多孔質層の強度が低下するおそれがあるので好ましくない。基材側多孔質層の厚さは5〜30μmであることが特に好ましい。
本発明のインクジェット記録媒体では、基材側多孔質層の上層に本無機粒子を含有する表面多孔質層を有する。これにより、本発明のインクジェット記録媒体は、発色濃度に優れたものとして得られる。本無機粒子は、アルミナ水和物、シリカ及びシリカアルミナ複合体からなる群より選ばれるいずれかの無機粒子である。アルミナ水和物としては、ベーマイトが好ましく、シリカとしてはコロイダルシリカ、合成微粒子シリカ、気相法合成シリカが好ましい。なお、シリカアルミナ複合体としては、従来より公知のものが適宜使用できるが、本無機粒子としては、シリカ粒子を含むシリカゾルに、水に溶解したときの液性が酸性を示すアルミニウム塩を徐々に添加することにより得られるシリカとアルミナとからなる凝集粒子が好ましい。本無機粒子は、得られる表面多孔質層の透明性に優れる点からベーマイト又は気相法合成シリカが特に好ましい。また、本無機粒子は平均粒径1μm以下であることが必要である。これにより、得られる表面多孔質層の平滑性が向上し、反射光の散乱が抑制され、発色濃度が向上するので好ましい。本無機粒子は平均粒径50〜500nmであることが特に好ましい。
本発明では、表面多孔質層も基材側多孔質層と同様に、本無機粒子をバインダで結合した構造よりなる多孔質層であることが好ましい。バインダとしては、上述の基材側多孔質層に使用されるのと同じものが使用でき、ポリビニルアルコール又はその変性物が、強度の高い表面多孔質層が得られることから特に好ましい。
表面多孔質層は、本無機粒子100質量部に対してバインダ1〜50質量部であることが好ましい。バインダが1質量部未満であると、得られる表面多孔質層の強度が低下するおそれのあることから好ましくなく、バインダが50質量部超であると、インク吸収性が低下するおそれがあることから好ましくない。バインダは3〜20質量部であることが特に好ましい。
表面多孔質層は、平均細孔半径3〜25nmであり、かつ、細孔容積0.3〜2cm/gであることが好ましい。これにより、得られる表面多孔質層の透明性が高くなることから発色濃度の高い記録物を得ることができ、また、インク吸収速度も高くなるので好ましい。平均細孔半径5〜15nmで、かつ、細孔容積0.5〜1.5cm/gであることが特に好ましい。
表面多孔質層の厚さは3〜30μmであることが好ましい。表面多孔質層の厚さが3μm未満であると、得られる記録物の発色濃度が不充分となるおそれがあることから好ましくなく、厚さ30μm超であると、これ以上塗工しても効果は向上せず、経済的にもメリットがないことから好ましくない。表面多孔質層の厚さは5〜15μmであることが特に好ましい。
本発明のインクジェット記録媒体は、基材上に、本複合粒子及びバインダを含有し、かつ、固形分濃度が20〜55質量%である塗工液を塗工して基材側多孔質層を形成し、さらに、その上層に本無機粒子及びバインダを含有する塗工液を塗工して表面多孔質層を形成することが好ましい。
基材側多孔質層を形成するための塗工液は、固形分濃度が20〜55質量%であることが好ましい。これにより、塗工厚の厚い基材側多孔質層を形成する際、塗工する回数を少なくすることができ、タクト時間を大きく減少することができるので好ましい。塗工液の固形分濃度が20質量%未満であると、塗工回数が増加するので好ましくなく、固形分濃度が55質量%超であると、塗工液の粘度が上がり、塗工性が低下するおそれがあるので好ましくない。基材側多孔質層を形成するための塗工液の固形分濃度は30〜50質量%であることが特に好ましい。
また、表面多孔質層を形成するための塗工液は、固形分濃度が10〜25質量%であることが好ましい。塗工液の固形分濃度が10質量%未満であると、塗工回数が増加するので好ましくなく、固形分濃度が25質量%超であると、塗工液の粘度が上がり、塗工性が低下するおそれがあるので好ましくない。表面多孔質層を形成するための塗工液の固形分濃度は13〜20質量%であることが特に好ましい。
基材側多孔質層及び表面多孔質層を形成する手段としては、いずれとも、従来より公知の方法により行うことができる。基材側多孔質層の場合は、例えば、本複合粒子にバインダを加えてスラリとし、これをロールコータ、エアナイフコータ、ブレードコータ、ロッドコータ、バーコータ、コンマコータ、グラビアコータ、ダイコータ、カーテンコータ、スプレーコータ、スライドダイコータ等を使用して塗布し、乾燥する方法が挙げられる。また、表面多孔質層の場合も同様にして、例えば、本無機粒子にバインダを加えてスラリとし、これを塗布乾燥することにより形成することができる。
本発明により、得られるインクジェット記録媒体は、染料インク、顔料インクのいずれにも好ましく使用できる。
以下に、例1〜3(実施例)及び例4〜6(比較例)を示す。なお、本実施例において、特に断らない限り、部は質量部を示し、%は質量%を示す。
[例1]
広葉樹の漂白クラフトパルプ85部(固形分)と、針葉樹の漂白クラフトパルプ15部(固形分)とを叩解度320CSF(カナダ標準濾水度)になるように叩解した後、軽質炭酸カルシウム15部、カチオンデンプン1部、無水アルケニルコハク酸系中性サイズ剤0.1部を添加して充分に混合することにより紙料スラリを調製した。
次いで、上記紙料スラリを長網抄紙機を使用して抄紙し、その両面にサイズプレス機で酸化デンプンの5%水溶液を5g/m塗布した後、水分含有量が7%になるまで乾燥することにより、坪量157g/mの上質紙を製造した。
得られた上質紙上に、下記基材側多孔質層処方1を、バーコータを使用して乾燥後の塗工厚が10μmとなるように塗工し、120℃で2分間乾燥して基材側多孔質層を形成した後、さらに、その上層に、下記表面多孔質層処方1を乾燥後の塗工厚が10μmとなるように塗工し、120℃で2分間乾燥して表面多孔質層を形成した。その後、表面多孔質層の表面を、ミニスーパーカレンダ(由利ロール機械社製)でカレンダ処理(ライン速度:5m/分、ロール温度:20℃、ニップ圧:50kN/m)して、インクジェット記録紙を得た。
基材側多孔質層処方1(総固形分濃度:44%):
炭酸カルシウムシリカ複合粒子を含有する分散液(米庄石灰工業社製、商品名:アブソライトTB−299、CaCO/SiOのモル比:2.3、固形分濃度:44.5%、平均粒径:3.2μm、分散液を乾固させて得られる炭酸カルシウムシリカ複合粒子の比表面積:146m/g、吸油量:175ml/100g):100部
スチレン・アクリル酸共重合体エマルジョン(明成化学工業社製、商品名:パスコールJK−710、固形分濃度:40%、平均粒径:150nm、以下同じ):13部
表面多孔質層処方1:(総固形分濃度:17.9%)
アルミナゾル(固形分濃度:21%):100部
ポリビニルアルコール水溶液(クラレ製、商品名:PVA−124、固形分濃度:7%):28.6部。
なお、アルミナゾルは以下の方法で製造した。
容量2リットルのガラス製反応器に、ポリ塩化アルミニウム水溶液(アルミニウム濃度がAlに換算して23.5%、Cl濃度:8.1%、塩基度:84%、多木化学社製、商品名:タキバイン#1500)327gと水1548gを仕込み、95℃に昇温した。次いで市販のアルミン酸ナトリウム溶液(Al:20%、NaO:19%)125gと添加し、撹拌しながら液温を95℃に保持して24時間熟成してスラリを得た。なお、アルミン酸ナトリウム溶液添加直後の液のpHは、95℃において、8.7であった。熟成後のスラリを限外濾過装置を用いて洗浄した後、再び95℃に昇温し、この洗浄後のスラリの総固形分量の2%となる量のアミド硫酸を添加し、総固形分濃度が21%となるまで減圧濃縮した後、超音波分散してpH4.5のベーマイト結晶粒子からなるアルミナゾルを得た。なお、アルミナゾル中において、ベーマイト結晶粒子は凝集粒子であり、粒度測定機(大塚電子社製、型式:LPA−30100)を使用して動的光散乱法にて測定したところ、平均粒子径が190nmであった。
得られたインクジェット記録紙について下記評価を行った。評価結果を表1に示す。以下、例2〜6についても同様に評価を行い、その結果を例1と併せて表1にまとめる。
[光沢度]
ハンディ光沢度計(日本電色工業社製、型式:PG−1M)を使用して、60°光沢度を測定した。
[染料インク吸収性]
染料インク搭載インクジェットプリンタ(セイコーエプソン社製、型式:PM950C、以下同じ)を使用して重色ベタ印刷を行い、印刷部のインク吸収性を目視評価した。なお、インクの溢れのないものを○、インクの溢れが散見されるものを×として評価した。
[染料インク発色濃度]
染料インク搭載インクジェットプリンタを使用して黒ベタ印刷を行い、印刷部の発色濃度を測色計(GRETAG−MACBETH社製、型式:SPM100−II、以下同じ)を使用して測定した。
[顔料インク吸収性]
顔料インク搭載インクジェットプリンタ(セイコーエプソン社製、型式:PM4000PX、以下同じ)を使用して重色ベタ印刷を行い、印刷部のインク吸収性を目視評価した。なお、インクの溢れのないものを○、インクの溢れが散見されるものを×として評価した。
[顔料インク発色濃度]
顔料インク搭載インクジェットプリンタを使用して黒ベタ印刷を行い、印刷部の発色濃度を測色計を使用して測定した。
[例2]
表面多孔質層処方1の代わりに、表面多孔質層処方2を使用した以外は、例1と同様にして操作を行い、インクジェット記録紙を得た。
表面多孔質層処方2:(総固形分濃度:11.7%)
シリカ分散液(固形分濃度:14%):100部
ポリビニルアルコール水溶液(クラレ社製、商品名:PVA−420、固形分濃度:7%):50部。
なお、シリカ分散液は、気相法合成シリカ微粒子(日本アエロジル社製、商品名:アエロジル300、平均粒径7μm)と水との混合液を、高速回転式コロイドミル(エム・テクニック社製、商品名:クリアミックス)を使用して、10,000rpmで30分間分散処理を行うことにより得た。
[例3]
表面多孔質層処方1の代わりに、表面多孔質層処方3を使用した以外は、例1と同様にして操作を行い、インクジェット記録紙を得た。
表面多孔質層処方3:(総固形分濃度:21.5%)
アルミナゾル(固形分濃度:21%):100部
アクリル酸エステル共重合体エマルジョン(明成化学工業社製、商品名:パスコールJK−734、固形分濃度:28%、平均粒径:30nm):7部。
[例4]
例1において、基材側多孔質層の厚さを20μmとし、表面多孔質層を設けない以外は同様にして操作を行い、インクジェット記録紙を得た。
[例5]
例1において、基材側多孔質層設けないで、表面多孔質層の厚さを20μmとした以外は同様にして操作を行い、インクジェット記録紙を得た。
Figure 2006082340
本発明のインクジェット記録媒体は、顔料インクジェットプリンタ又は染料インクジェットプリンタのいずれにも最適である。

Claims (4)

  1. 基材上に、CaCO/SiOのモル比が0.5〜9の炭酸カルシウムシリカ複合粒子を含有する基材側多孔質層を有し、さらに、その上層に、アルミナ水和物、シリカ及びシリカアルミナ複合体からなる群より選ばれる平均粒径1μm以下の無機粒子を含有する表面多孔質層を積層したインクジェット記録媒体。
  2. 前記炭酸カルシウムシリカ複合粒子が、炭酸カルシウム粉末をシリカで被覆処理して得られる平均粒径0.3〜20μmの粒子である請求項1に記載のインクジェット記録媒体。
  3. 前記炭酸カルシウムシリカ複合粒子のJIS K5101に規定する吸油量が130〜300ml/100gである請求項1又は2に記載のインクジェット記録媒体。
  4. 基材上に、CaCO/SiOのモル比が0.5〜9の炭酸カルシウムシリカ複合粒子及びバインダを含有し、かつ、固形分濃度が20〜55質量%である塗工液を塗工して基材側多孔質層を形成し、さらに、その上層に、アルミナ水和物、シリカ及びシリカアルミナ複合体からなる群より選ばれる平均粒径1μm以下の無機粒子及びバインダを含有する塗工液を塗工して表面多孔質層を形成するインクジェット記録媒体の製造方法。
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