JP4303740B2 - インクジェット記録シートの製造方法 - Google Patents
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Description
<原紙の作製>
ECF(無塩素漂白)処理されたLBKP(広葉樹晒しパルプ、CSF=500ml)のパルプスラリーに、パルプに対し、カチオンでんぷん(商品名;ネオタック40T、日本食品加工社製)1.0%、軽質炭酸カルシウム(商品名;TP121、奥多摩工業社製)5.0%、中性ロジンサイズ剤(商品名;AS261、星光PMC社製)0.25%を添加し調製した紙料を長網式抄紙機で抄造し、坪量150g/m2の原紙を得た。
<下層インク受容層用塗工液の調製>
純水に、平均粒子径9μmの合成非晶質シリカ(商品名:サイロジェットP409、グレースデビソン社製)100部とpH調整剤として工業用酢酸0.2部とを添加し、セリエミキサーで30分攪拌して固形分濃度20%の顔料スラリーを調製した。この顔料スラリーに、ケン化度98%、重合度2400のポリビニルアルコール水溶液(商品名:PVA−124、クラレ社製)12.5部及び蛍光増白剤(商品名;カヤホールPASQリキッド、日本化薬社製)0.4部を加えて10分攪拌した後、インク定着剤(商品名;SR1001、住友化学社製)10部及びポリエチレン酢酸ビニルバインダー(商品名;ポリゾールEVA AD−10、昭和高分子社製)40部を添加したのち30分攪拌し、更に純水を加えて固形分濃度20%の下層インク受容層用塗工液を得た。
<下層インク受容層の形成>
前記原紙の片面に、下層インク受容層用塗工液を片面乾燥塗工量が12g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、エアドライヤで熱風乾燥した。さらに、ソフトカレンダーを用いて線圧30kg/cm、25℃、2ニップ1パスの条件で表面処理を行い、下層インク受容層形成基紙を得た。
<光沢インク受容層用湿式シリカスラリーAの調製>
純水に、珪酸ナトリウムを添加して10%水溶液とし、反応層の温度を40℃に保ちながら攪拌し、硫酸20%水溶液を添加して中和率25%となるまで反応を進めた。凝集体が生成したことを確認したのち、温度を95℃に昇温して攪拌を続けて安定化させ、しかるのち前記硫酸を再度添加して中和反応を終了した。このシリカスラリーを濾過・洗浄して固形分濃度18%の光沢インク受容層用湿式シリカスラリーAを得た。この湿式シリカスラリーA中の沈降法シリカ粒子の二次粒子径をレーザー回折式粒度分布測定機(商品名:HORIBA LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、メジアン径10μmであった。また、オーブン乾燥機で120℃1時間乾燥させた後、BET比表面積を測定したところ200m2/gであった。
<光沢インク受容層用塗工液1の調製>
純水に、前記湿式シリカスラリーAを100部、耐水化剤としてポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(以下、「p−DADMAC」と略す。商品名:ユニセンスCP−102、センカ社製)6部及びポリビニルアルコール用架橋剤として塩化ジルコニル1部を投入してセリエミキサーで10分混合した後、ケン化度88%、重合度3500のポリビニルアルコール水溶液(商品名;PVA235、クラレ社製)10部を添加し10分攪拌した後、ウレタンバインダー(商品名;スーパーフレックス620、第一工業製薬社製)12部と潤滑剤としてポリエチレンエマルジョン(商品名;メイカテックスHP70C、明成化学工業社製)3部とを加えて30分攪拌し、固形分濃度16%の光沢インク受容層用塗工液1を得た。
<光沢インク受容層用ゲル化液Aの調製>
純水969.88kgに、界面活性剤(商品名;オルフィンPD002W、日信化学工業社製)0.12kgを加え攪拌した後、硼砂10kgと硼酸20kgとを添加して1時間攪拌し、光沢インク受容層用ゲル化液Aを得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液1を、前記下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、実施例1のインクジェット記録シート1を得た。
<光沢インク受容層用湿式シリカスラリーBの調製>
純水に、珪酸ナトリウムを添加して10%水溶液とし、反応層の温度を40℃に保ちながら攪拌し、硫酸20%水溶液を添加して中和率50%となるまで反応を進めた。凝集体が生成したことを確認したのち、温度を95℃に昇温して攪拌を続けて安定化させ、しかるのち前記硫酸を再度添加して中和反応を終了した。このシリカスラリーを濾過・洗浄して固形分濃度18%の光沢インク受容層用湿式シリカスラリーBを得た。この湿式シリカスラリーB中の沈降法シリカ粒子の二次粒子径をレーザー回折式粒度分布測定機(商品名:HORIBA LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、メジアン径7μmであった。また、オーブン乾燥機で120℃1時間乾燥させた後、BET比表面積を測定したところ、270m2/gであった。
<光沢インク受容層用塗工液2の調製>
純水に、前記湿式シリカスラリーB100部、p−DADMAC(商品名:ユニセンスCP−102、センカ社製)6部及び塩化ジルコニル1部を投入してセリエミキサーで10分混合した後、ケン化度88%、重合度3500のポリビニルアルコール水溶液(商品名;PVA235、クラレ社製)10部を添加し10分攪拌した。その後、ウレタンバインダー(商品名;スーパーフレックス620、第一工業製薬社製)12部とポリエチレンエマルジョン(商品名;メイカテックスHP70C、明成化学工業社製)3部とを加えて30分攪拌し、固形分濃度16%の光沢インク受容層用塗工液2を得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液2を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、実施例2のインクジェット記録シート2を得た。
<気相法シリカスラリーAの調製>
純水に、気相法シリカ(商品名;レオロシールQS−30、トクヤマ社製)100部とp−DADMAC(商品名;ユニセンスCP−102、センカ社製)6部とを投入してカウレス分散機で混合した後、高圧噴射衝突式粉砕機(商品名;アルティマイザー、スギノマシン社製)にて湿式粉砕処理し、固形分濃度20%の気相法シリカスラリーAを得た。粉砕後のシリカの二次粒子径をレーザー回折式粒度分布測定器(商品名:HORIBA LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、メジアン径110nmであった。
<光沢インク受容層用塗工液3の調製>
純水に、前記湿式シリカスラリーA50部、前記気相法シリカスラリーA50部、p−DADMAC(商品名:ユニセンスCP−102、センカ社製)3部及び塩化ジルコニル1部を投入してセリエミキサーで10分混合した後、ケン化度88%、重合度3500のポリビニルアルコール水溶液(商品名;PVA235、クラレ社製)10部を添加し10分攪拌した。その後、ウレタンバインダー(商品名;スーパーフレックス620、第一工業製薬社製)12部とポリエチレンエマルジョン(商品名;メイカテックスHP70C、明成化学工業社製)3部とを加えて30分攪拌し、固形分濃度16%の光沢インク受容層用塗工液3を得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液3を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、実施例3のインクジェット記録シート3を得た。
<光沢インク受容層用塗工液4の調製>
純水に、前記湿式シリカスラリーA30部、前記気相法シリカスラリーA70部、p−DADMAC(商品名:ユニセンスCP−102、センカ社製)1.8部及び塩化ジルコニル1部を投入してセリエミキサーで10分混合した後、ケン化度88%、重合度3500のポリビニルアルコール水溶液(商品名;PVA235、クラレ社製)10部を添加し10分攪拌した。その後、ウレタンバインダー(商品名;スーパーフレックス620、第一工業製薬社製)12部とポリエチレンエマルジョン(商品名;メイカテックスHP70C、明成化学工業社製)3部とを加えて30分攪拌し、固形分濃度16%の光沢インク受容層用塗工液4を得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液4を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、実施例4のインクジェット記録シート4を得た。
<光沢インク受容層用湿式シリカスラリーCの調製>
純水に、珪酸ナトリウムを添加して10%水溶液とし、反応層の温度を30℃に保ちながら攪拌し、硫酸20%水溶液を添加してpH1.5の酸性シリカゾルを生成させた。これを1時間放置して固化させシリカゲルとしたのち、小片に破砕して洗浄した。これをビーズミルで湿式粉砕し、固形分濃度18%の光沢インク受容層用湿式シリカスラリーCを得た。このゲル法シリカスラリーC中のゲル法シリカ粒子の二次粒子径をレーザー回折式粒度分布測定機(商品名:HORIBA LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、メジアン径3μmであった。また、オーブン乾燥機で120℃1時間乾燥させた後、BET比表面積を測定したところ290m2/gであった。
<光沢インク受容層用塗工液5の調製>
純水に、前記湿式シリカスラリーC100部、p−DADMAC(商品名:ユニセンスCP−102、センカ社製)6部及び塩化ジルコニル1部を投入してセリエミキサーで10分混合した後、ケン化度88%、重合度3500のポリビニルアルコール水溶液(商品名;PVA235、クラレ社製)10部を添加し10分攪拌した。その後、ウレタンバインダー(商品名;スーパーフレックス620、第一工業製薬社製)12部とポリエチレンエマルジョン(商品名;メイカテックスHP70C、明成化学工業社製)3部とを加えて30分攪拌し、固形分濃度16%の光沢インク受容層用塗工液5を得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液5を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、参考例1のインクジェット記録シート5を得た。
<光沢インク受容層用湿式シリカスラリーDの調製>
純水に、珪酸ナトリウムを添加して10%水溶液とし、反応層の温度を40℃に保ちながら攪拌し、硫酸20%水溶液を添加して中和率20%となるまで反応を進めた。凝集体が生成したことを確認したのち、温度を95℃に昇温して攪拌を続けて安定化させ、しかるのち前記硫酸を再度添加して中和反応を終了した。このシリカスラリーを濾過・洗浄して固形分濃度18%の光沢インク受容層用湿式シリカスラリーDを得た。この湿式シリカスラリーD中の沈降法シリカ粒子の二次粒子径をレーザー回折式粒度分布測定機(商品名:HORIBA LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、メジアン径11μmであった。また、オーブン乾燥機で120℃1時間乾燥させた後、BET比表面積を測定したところ160m2/gであった。
<光沢インク受容層用塗工液6の調製>
純水に、前記湿式シリカスラリーD100部、p−DADMAC(商品名:ユニセンスCP−102、センカ社製)6部及び塩化ジルコニル1部を投入してセリエミキサーで10分混合した後、ケン化度88%、重合度3500のポリビニルアルコール水溶液(商品名;PVA235、クラレ社製)10部を添加し10分攪拌した。その後、ウレタンバインダー(商品名;スーパーフレックス620、第一工業製薬社製)12部とポリエチレンエマルジョン(商品名;メイカテックスHP70C、明成化学工業社製)3部とを加えて30分攪拌し、固形分濃度16%の光沢インク受容層用塗工液6を得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液6を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、実施例5のインクジェット記録シート6を得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液1を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が2g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、実施例6のインクジェット記録シート1aを得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液1を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が40g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、実施例7のインクジェット記録シート1bを得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液1を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が50g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、実施例8のインクジェット記録シート1cを得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液1を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層を熱風ドライヤで一旦乾燥させた後、60℃に加温した純水を塗布して再膨潤させたのち、表面温度120℃のキャストドラムに圧着乾燥し、実施例9のインクジェット記録シート1dを得た。
<光沢インク受容層用湿式シリカスラリーEの調製>
純水に、珪酸ナトリウムを添加して10%水溶液とし、反応層の温度を40℃に保ちながら攪拌し、硫酸20%水溶液を添加して中和率70%となるまで反応を進めた。凝集体が生成したことを確認したのち、温度を95℃に昇温して攪拌を続けて安定化させ、しかるのち前記硫酸を再度添加して中和反応を終了した。このシリカスラリーを濾過・洗浄して固形分濃度18%の光沢インク受容層用湿式シリカスラリーEを得た。この湿式シリカスラリーE中の沈降法シリカ粒子の二次粒子径をレーザー回折式粒度分布測定機(商品名:HORIBA LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、メジアン径7μmであった。また、オーブン乾燥機で120℃1時間乾燥させた後、BET比表面積を測定したところ330m2/gであった。
<光沢インク受容層用塗工液7の調製>
純水に、前記湿式シリカスラリーE100部、p−DADMAC(商品名:ユニセンスCP−102、センカ社製)6部及び塩化ジルコニル1部を投入してセリエミキサーで10分混合した後、ケン化度88%、重合度3500のポリビニルアルコール水溶液(商品名;PVA235、クラレ社製)12部を添加し10分攪拌した。その後、ウレタンバインダー(商品名;スーパーフレックス620、第一工業製薬社製)10部とポリエチレンエマルジョン(商品名;メイカテックスHP70C、明成化学工業社製)3部とを加えて30分攪拌し、固形分濃度16%の光沢インク受容層用塗工液7を得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液7を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、比較例1のインクジェット記録シート7を得た。
<光沢インク受容層用湿式シリカスラリーFの調製>
純水に、市販の沈降法シリカ(商品名:ファインシールX70、株式会社トクヤマ製)100部とp−DADMAC(商品名:ユニセンスCP−102、センカ社製)6部を投入し、セリエミキサーで30分分散して固形分濃度20%の光沢インク受容層用湿式シリカスラリーFを得た。このシリカスラリーF中の沈降法シリカ粒子の二次粒子径をレーザー回折式粒度分布測定機(商品名:HORIBA LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、メジアン径3μmであった。また、オーブン乾燥機で120℃1時間乾燥させた後、BET比表面積を測定したところ230m2/gであった。
<光沢インク受容層用塗工液8の調製>
純水に、前記湿式シリカスラリーF100部及び塩化ジルコニル1部を投入してセリエミキサーで10分混合した後、ケン化度88%、重合度3500のポリビニルアルコール水溶液(商品名;PVA235、クラレ社製)10部を添加し10分攪拌した。その後、ウレタンバインダー(商品名;スーパーフレックス620、第一工業製薬社製)12部とポリエチレンエマルジョン(商品名;メイカテックスHP70C、明成化学工業社製)3部とを加えて30分攪拌し、固形分濃度16%の光沢インク受容層用塗工液8を得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液8を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、比較例2のインクジェット記録シート8を得た。
<光沢インク受容層用湿式シリカスラリーGの調製>
純水に、市販のゲル法シリカ(商品名:ニップジェルAY200、東ソー・シリカ社製)100部とp−DADMAC(商品名:ユニセンスCP−102、センカ社製)6部とを投入し、セリエミキサーで30分分散して固形分濃度20%の光沢インク受容層用湿式シリカスラリーGを得た。このシリカスラリーG中のゲル法シリカ粒子の二次粒子径をレーザー回折式粒度分布測定機(商品名:HORIBA LA−920、堀場製作所製)で測定したところ、メジアン径4μmであった。また、オーブン乾燥機で120℃1時間乾燥させた後、BET比表面積を測定したところ280m2/gであった。
<光沢インク受容層用塗工液9の調製>
純水に、前記湿式シリカスラリーG100部及び塩化ジルコニル1部を投入してセリエミキサーで10分混合した後、ケン化度88%、重合度3500のポリビニルアルコール水溶液(商品名;PVA235、クラレ社製)10部を添加し10分攪拌した。その後、ウレタンバインダー(商品名;スーパーフレックス620、第一工業製薬社製)12部とポリエチレンエマルジョン(商品名;メイカテックスHP70C、明成化学工業社製)3部とを加えて30分攪拌し、固形分濃度16%の光沢インク受容層用塗工液9を得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液9を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、比較例3のインクジェット記録シート9を得た。
<光沢インク受容層用塗工液10の調製>
純水に、前記湿式シリカスラリーA20部、前記気相法シリカスラリーA80部、p−DADMAC(商品名:ユニセンスCP−102、センカ社製)1.2部及び塩化ジルコニル1部を投入してセリエミキサーで10分混合した後、ケン化度88%、重合度3500のポリビニルアルコール水溶液(商品名;PVA235、クラレ社製)10部を添加し10分攪拌した。その後、ウレタンバインダー(商品名;スーパーフレックス620、第一工業製薬社製)12部とポリエチレンエマルジョン(商品名;メイカテックスHP70C、明成化学工業社製)3部とを加えて30分攪拌し、固形分濃度16%の光沢インク受容層用塗工液10を得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液10を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が10g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、比較例4のインクジェット記録シート10を得た。
<光沢インク受容層の形成>
前記光沢インク受容層用塗工液1を、実施例1と同様の下層インク受容層形成基紙に片面乾燥塗工量が1g/m2となるようにエアナイフコーターで塗布し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、前記光沢インク受容層用ゲル化液Aを塗布してゲル化させたのち、表面温度105℃のキャストドラムに圧着乾燥し、比較例5のインクジェット記録シート1eを得た。
得られたインクジェット記録シートは、23℃−50%RH(相対湿度)の恒温恒湿室で24時間調湿後、同環境下でそれぞれ下記の方法によって、評価を行った。
得られたインクジェット記録シートの記録層表面の20度鏡面光沢度を、JIS Z 8741:1997「鏡面光沢度−測定方法」に準拠して測定し、光沢面の均一性を視感評価し、総合的に光沢面質を評価した。
「鮮明性」:市販の染料インクフルカラーインクジェットプリンタ(商品名;PM−G820、セイコーエプソン社製)及び顔料インクフルカラーインクジェットプリンタ(商品名;PX−G900、セイコーエプソン社製)を用いて得られたシートの記録層の光沢面に写真画像をそれぞれ印刷し、画像細部の潰れや境界部の滲み、発色の鮮やかさ及びインク吸収速度を目視観察してインクジェット印刷適性(鮮明性)を評価した。
「印字濃度」:染料及び顔料インク黒のベタ印刷部の印字濃度を、反射濃度計(商品名;DM−400、大日本スクリーン社製)を用いてそれぞれ測定した。染料インク、顔料インクともに印字濃度について次のように評価した。
2.00以上…良好(実用レベル。)、
1.90以上2.00未満…やや劣る(実用下限レベル。)、
1.90未満…劣る(実用に適さない。)。
得られたシートを10cm×10cmに断裁し、記録層の光沢面を内側に二つ折にした試料を硬く平滑な試験台上に置き、上から質量5kgの金属ロールの自重を用いて往復1回しごき、該試料を開いて折れ部から脱落した塗工層を集めた。これを10回繰り返して、集めた脱落した塗工層の全質量を測定した。粉落ち量について次のように評価した。
5mg以下…優れている、
5mg超10mg以下…良好(実用レベル。)、
10mg超13.0mg以下…やや劣る(実用下限レベル。)。
13mg超…劣る(実用に適さない。)。
◎…優れている、
○…良い(実用レベル)、
△…やや劣る(実用下限レベル)、
×…劣る(実用に適さない。)。
Claims (1)
- 基材上の少なくとも片面に、インクジェット記録層用塗工液を塗布して1層以上のインクジェット記録層を設けたインクジェット記録シートの製造方法において、
前記基材の表面に1層以上の下層インク受容層を設け、該下層インク受容層の上に、前記インクジェット記録層の最上層となる光沢インク受容層用のインクジェット記録層用塗工液として、微細顔料とバインダーとを主成分として含有し、前記微細顔料の30〜100質量%が平均二次粒子径3μm〜30μmで前記基材への塗布直前まで一度も乾燥状態を経ておらず、かつ、粉砕工程を経ていない、BET比表面積が180〜300m2/gの沈降法シリカである塗工液を使用して、乾燥塗工量が2〜40g/m2となるように、キャスト法によって光沢インク受容層を形成し、JIS Z 8741:1997「鏡面光沢度−測定方法」に準じて測定した20度鏡面光沢度が10%以上の表面に仕上げることを特徴とするインクジェット記録シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006231194A JP4303740B2 (ja) | 2006-08-28 | 2006-08-28 | インクジェット記録シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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