JP2006079913A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、発電開始前に高分子膜単体での検査を実現し、クロスリーク量が一定値以上である不良品を除去することで発電後に発現した不良品の交換作業等の作業ロスを削減し、かつ燃料電池の高効率運転、長寿命化を実現することである。
【解決手段】固体電解質型燃料電池において、膜の含水率の単位百分率増加あたりの膜面積の増加率を百分率で表した膜面積増加率と膜面積との乗算結果に運転開始前後での膜の含水率の変化量を乗算して算出した膜膨張面積以上の面積のピンホールを含有しない高分子電解質膜で構成されることを特徴とする。さらにピンホールの検査を発電前に実施することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】固体電解質型燃料電池において、膜の含水率の単位百分率増加あたりの膜面積の増加率を百分率で表した膜面積増加率と膜面積との乗算結果に運転開始前後での膜の含水率の変化量を乗算して算出した膜膨張面積以上の面積のピンホールを含有しない高分子電解質膜で構成されることを特徴とする。さらにピンホールの検査を発電前に実施することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池に関し、特に固体電解質型燃料電池を構成する高分子電解質膜に関するものである。
燃料電池は、酸素を含む酸化剤をカソードに供給し、水素を含む燃料ガスをアノードに供給して発電するものである。さらに固体電解質型燃料電池の一種である固体高分子型燃料電池は、電解質がイオン交換性を有する高分子電解質膜で構成されている。
従来の固体高分子型燃料電池は、構成部材を組み立てた後、燃料ガス、酸化剤などを供給し発電させ、出力電圧を測定して電圧が適正な範囲であれば正常品としていた。 しかし、電圧が正常範囲であっても、高分子電解質膜のクロスリーク量が一定値より多い場合、アノード側の燃料ガスが発電に使用されず直接カソード側の酸素と燃焼反応し消費されてしまい、燃料利用効率を低下させたり、燃料ガスであるH2の酸化により発生した過酸化水素の活性化ラジカルの作用により長期間に亘る発電により高分子膜を分解させる場合があった。
そこで、クロスリーク量をゼロにする理想的な高分子膜が望まれるが、燃料電池に使用される高分子膜に求められる機能として、プロトン(水素イオン)を選択的に透過する機能があり、分子構造上、数ナノから数十ナノオーダーの無数の微小なクラスター構造となっている。 そのクラスターを経由し微量な燃料ガスが水分に溶解して透過するため、クロスリーク量はゼロにはできず、さらに製造プロセス上の異物混入や搬送中の機械ダメージなどにより、膜内にピンホールが含有するという問題があった。
最も近い背景技術は特開2002−8676、特開2001−160405などに示されるセパレータおよび高分子膜である。
また、従来の固体電解質型燃料電池の構成について図3を用いて、従来の燃料電池組み立て検査手順について図4を用いて説明する。
高分子電解質膜1の膜の一方の面に白金、ルテニウムから構成される触媒粒子をカーボンに担持させたアノード触媒2を付着させアノード側の電極を形成し、他方の面に白金微粒子をカーボンに担持させたカソード触媒3を付着させカソード側の電極を形成し、膜電極体4を構成する(図4 S1)。次に膜電極体4のアノード側、カソード側にそれぞれ燃料ガス、酸化剤ガスを供給する際に、ガス拡散性を高めるために不織布や繊維で構成されたガス拡散層5を積層する(図4 S2)。次にアノード側に燃料ガス、カソード側に酸化剤ガスを選択的に供給するためのガス導入路10、ガスシール部と、発電した電流を取り出す集電機能を有したセパレータ6を積層し燃料電池セル7を構成する(図4 S3)。燃料電池セル7は取り出す電力量に合わせて、直列に積層し、燃料電池スタック8とする(図4 S4)。さらに燃料電池スタック8の状態で発電試験を実施し(図4 S5)、燃料利用効率、電圧値などを確認し、正常品と不良品を選別する(図4 S6)。そして不良品がある場合には正常品と交換する(図4 S7)。このように従来は、スタック構成後、不良品があるとステップS7、ステップS4という再組み立てロスが発生するという問題を有していた。
特開2002−008676号公報
特開2001−160405号公報
固体高分子型燃料電池を構成する高分子膜のガス透過性を一定値以下とすることで、燃料有効利用を図る。そのため燃料電池発電前に燃料利用率低水準となる、異常膜を検査し取り除き、発電後の交換再組み立て作業を削減する。また、高分子膜をクロスリークしてくる酸素と燃料の水素、水が反応してできる副生成物である過酸化水素が金属イオンの存在下で反応性の高い過酸化水素ラジカルに変化し、高分子膜を構成するパーフルオロスルホン酸のC−F結合を破壊し、膜分解させることがわかっている。高分子膜のクロスリーク量を一定値以下とすることで高分子膜の分解を防止し、燃料電池の長寿命化を図る。
本発明の目的は、発電開始前に高分子膜単体での検査を実現し、クロスリーク量が一定値以上である不良品を除去することで発電後に発現した不良品の交換作業等の作業ロスを削減し、かつ燃料電池の高効率運転、長寿命化を実現することである。
固体電解質型燃料電池において、膜の含水率の単位百分率増加あたりの膜面積の増加率を百分率で表した膜面積増加率と膜面積との乗算結果に運転開始前後での膜の含水率の変化量を乗算して算出した膜膨張面積以上の面積のピンホールを含有しない高分子電解質膜で構成されることを特徴とする
以上のように本発明によれば、燃料電池運転時は高加湿状態で膜が含水状態にあり膨潤することで膜に開いていたピンホールが膜の座屈変形により閉塞状態となることを活用し、発電開始前に許容されるピンホールサイズを規定した高分子膜で構成することで、運転時のクロスリーク量を一定値以下にすることが可能となるため、燃料利用効率の向上や膜の劣化を防ぐことで長寿命化に繋げることができる。
固体電解質型燃料電池を構成するセルは、基本的には電解質膜とその両側に配置した電極で構成される。この電極の一方に燃料ガスを供給・排出し、他方に酸素含有ガスを供給・排出するガス流路を有する一対のセパレータ板を具備することでセルが構成される。燃料ガスが供給された電極がアノード、酸素含有ガスが供給された電極がカソードである。このセルを数十から数百個積層して一つの燃料電池スタックを構成する。本発明の一実施例における高分子電解質膜の構成について図1を用いて説明する。また本発明の一実施例における高分子電解質膜の検査手順について図2を用いて説明する。
高分子電解質膜1の膜の一方の面に白金、ルテニウムから構成される触媒粒子をカーボンに担持させたアノード触媒2を付着させアノード側の電極を形成し、他方の面に白金微粒子をカーボンに担持させたカソード触媒3を付着させカソード側の電極を形成し、膜電極体4を構成する(図2 S1)。次に膜電極体4のアノード側、カソード側にそれぞれ燃料ガス、酸化剤ガスを供給する際に、ガス拡散性を高めるために不織布や繊維で構成されたガス拡散層5を積層する(図2 S2)。次にアノード側に燃料ガス、カソード側に酸化剤ガスを選択的に供給するためのガス導入路10、ガスシール部と、発電した電流を取り出す集電機能を有したセパレータ6を積層し燃料電池セル7を構成する(図2 S3)。ここで、高分子膜を透過するクロスリーク量を検査する(図2 S8)。クロスリーク量の検査基準は以下に示すような計算により決定されるピンホールサイズが存在する場合のクロスリーク量とする。
まず膜の含水率の1%増加あたりの膜面積の増加率をK、膜面積をA、発電開始前後での膜の含水率の変化量をΔWとし、膜膨張面積ΔSを
として算出する。ここで、K、ΔWは膜材料特性として予め既知であるとする。そして面積が膜膨張面積ΔSと等しいピンホールを透過するガスリーク量を検査基準のクロスリーク量とする。高分子電解質膜は水分を含むことで内部のクラスタ構造が膨潤し、膜の大きさが大きくなる。図5に示すように常温、常湿時の含水率をα0、そのときの膜の面積を100とすると、含水率がα2に上昇すると膜の面積は100+β2、含水率がα1に減少すると膜の面積は100−β1となる。
例えば、膜面積A=3600cm^2の膜の場合、K=2.0×10^−11、ΔW=10として計算すると、ΔS=72×10^−8cm^2となり、ΔSに面積が等しいピンホールの直径は約10μmとなる。また燃料ガスのガス圧損6kPaのとき、直径10μmのピンホールを透過する燃料ガス(水素ガス)の量は実験結果より10×10^−5cm^3/cm^2/secとなるため、この場合、検査基準のクロスリーク量は10×10^−5cm^3/cm^2/secと定める。クロスリーク量の検出方法としては、アノード側に水素を充填し、カソード側に窒素を充填し、燃料電池セルに外部から一定電圧を印加した際に計測される電流値でクロスリーク量を算出する電気化学手法であるクロノアンペロメトリー法でもよい。
クロスリーク量が正常範囲の場合は、燃料電池セル7は取り出す電力量に合わせて、直列に積層し、燃料電池スタック8とする(図2 S4)。さらに燃料電池スタック8の状態で発電を実施し(図2 S5)する。一方、クロスリーク量が異常の場合は高分子膜は異常品として処分し、セパレータは分離し再利用する(図2 S9)。
本願発明の作用として、燃料電池に組み込まれる高分子電解質膜は、上述のように含水によりクラスタ構造が膨潤し、膨張する。膜は燃料電池に組み込まれると、セパレータなどで膜の周囲をシールされ圧力をかけられるため、膜サイズは面方向、膜の厚さ方向への膨張を拘束される。このような膜の保持状態において、内部にピンホールがある場合は、座屈変形を起こし、膨張する膜面積分のピンホールがあっても閉塞されることになるため、ピンホールサイズの検査基準は膜膨潤による膨張面積として計算されることになる。
以上のように本発明によれば、燃料電池運転時は高加湿状態で膜が含水状態にあり膨潤することで膜に開いていたピンホールが膜の座屈変形により閉塞状態となることを活用し、運転開始前許容されるピンホールサイズを規定した高分子膜で構成することで、運転時のクロスリーク量を一定値以下にすることが可能となるため、燃料利用効率の向上や膜の劣化を防ぐことで長寿命化に繋げることができる。固体高分子型燃料電池の電解質膜の検査以外にも、海水の淡水化に用いられるイオン交換膜などの検査にも適用の可能性がある。
1 高分子電解質膜
4 膜電極体
5 ガス拡散層
6 セパレータ
7 燃料電池セル
8 燃料電池スタック
9 ピンホール
4 膜電極体
5 ガス拡散層
6 セパレータ
7 燃料電池セル
8 燃料電池スタック
9 ピンホール
Claims (5)
- 膜の含水率の単位百分率増加あたりの膜面積の増加率と膜面積との乗算結果に発電開始前後での膜の含水率の変化量を乗算して算出した膜膨張面積以上の面積のピンホールを含有しない高分子電解質膜で構成された固体電解質型燃料電池。
- 10ミクロン以上のピンホールを含有しない膜面積3600平方cm以上の高分子電解質膜で構成された固体高分子型燃料電池。
- ピンホールによる燃料ガスのクロスリーク量をガスクロマトグラフィで単位時間当たりのガス体積として検出し、前記ガス体積が一定管理値以下である請求項1または2に記載の固体高分子型燃料電池。
- ピンホールによる燃料ガスのクロスリーク量を燃料電池のアノード側に水素、カソード側に窒素を充填し、外部から直流電圧を印加するクロノアンペロメトリー法で測定される電流値で検出し、前記電流値が一定管理値以下である請求項1または2に記載の固体高分子型燃料電池。
- 一定管理値を正常な膜のクロスリーク量とした請求項3または4に記載の固体高分子型燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004261918A JP2006079913A (ja) | 2004-09-09 | 2004-09-09 | 燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004261918A JP2006079913A (ja) | 2004-09-09 | 2004-09-09 | 燃料電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=36159194
Family Applications (1)
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JP2004261918A Pending JP2006079913A (ja) | 2004-09-09 | 2004-09-09 | 燃料電池 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101033888B1 (ko) | 2009-06-26 | 2011-05-11 | 자동차부품연구원 | 연료전지의 전해질막 검사 장치 및 방법 |
JP2013054925A (ja) * | 2011-09-05 | 2013-03-21 | Toyota Motor Corp | 燃料電池の検査方法および検査装置 |
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JP2018095953A (ja) * | 2016-12-13 | 2018-06-21 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電気化学式水素圧縮装置 |
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2004
- 2004-09-09 JP JP2004261918A patent/JP2006079913A/ja active Pending
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KR101033888B1 (ko) | 2009-06-26 | 2011-05-11 | 자동차부품연구원 | 연료전지의 전해질막 검사 장치 및 방법 |
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CN103733408A (zh) * | 2011-09-05 | 2014-04-16 | 丰田自动车株式会社 | 燃料电池检查方法和检查装置 |
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