JP2006079749A - 光記録媒体および光記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板(101)上に、照射光を吸収して容易に発熱する光吸収部(102)と容易に発熱しない断熱部(103)とが交互に記録層(104)に接するように配置するとともに、記録層を熱により変質および/または変形して光学特性が変化するようにした構成の光記録媒体とする。基板上に積層された光吸収部用薄膜もしくは断熱部形成用薄膜を直接レーザ光照射により変質させ、不要部分をエッチング液で除去し、光吸収部と断熱部が交互に記録層に接するように熱制御領域を形成し光記録媒体を作製する。
【選択図】図1
Description
高密度化の方法として、同じ情報量を記録する面積を小さくする方法、つまり記録ピットを小さくする方法がある。記録ピットを小さくするには、光をより小さく絞り、光のスポット径を小さくする必要がある。光のスポット径は、波長をλ、レンズの開口率をNAとすると、λ/NA に比例する。この関係から、波長を小さくするか、あるいは開口率を大きくしてスポット径を小さくすることが行われている。最近では、波長0.65μmの光を利用したDVDが実用化を迎え、さらに波長0.4μm程度の光を用いて高密度化を目指す開発が盛んに行われている。
すなわち、トラックピッチを小さくした場合、再生時において、隣接トラックに記録された信号を誤って読み取ってしまうクロストークの問題や、信号の記録・消去時において、隣接トラックに誤って信号を記録してしまうクロスライト、あるいは隣接トラックの記録信号を誤って消去してしまうクロスイレースなどの問題が起る。
さらに、記録マーク長を短くして高密度化した場合、記録マークの位置ずれによるエラーレートへの影響が大きくなるという問題がある。つまり、記録マークの位置ずれが相対的に大きくなり、信号のジッタ増加が顕著になる問題が生ずる。
しかし、この方法により記録媒体を製作するにはフォトリソグラフィなどの特殊な手法や手段を用いる必要があるほか、加工プロセスが複雑なため、製造コストが高騰する問題がある。また、このディスクは、光ビームの直接の刺激によって記録層に記録が行われるため、照射スポット内の記録層のクロスライトやクロスイレースを防止することは難しい。
前記熱制御領域は、照射光を吸収して容易に発熱する光吸収部と容易に発熱しない断熱部とを備え、かつ該光吸収部と断熱部が交互に前記記録層に接するように配置されたことを特徴とする光記録媒体である。
前記基板上に光吸収部用の光吸収層と、その一面上に断熱部を形成するための薄膜を順次積層する工程と、
該薄膜側から光を照射して所定の凸形状となるように薄膜を改質する工程と、
該光照射よって改質されない不要部分をエッチングにより除去し凸形状とする工程と、
該エッチング形成された構造体上面に記録層を形成する工程と、
を少なくとも含む光記録媒体の製造方法に係るものである。
前記基板上に断熱部用の断熱層と、その一面上に光吸収部を形成するための薄膜を順次積層する工程と、
該薄膜側から光を照射して所定の凸形状となるように薄膜を改質する工程と、
該光照射よって改質されない不要部分をエッチングにより除去し凸形状とする工程と、
該エッチング形成された構造体上面に記録層を形成する工程と、
を少なくとも含む光記録媒体の製造方法に係るものである。
前記基板上に断熱部を形成するための薄膜と、光吸収薄膜を順次積層する工程と、
該断熱部を形成するための薄膜と光吸収薄膜に光を照射して所定の形状となるように薄膜を改質する工程と、
該光照射よって改質されない部分の薄膜をフッ化水素酸でエッチングして除去する工程と、
該形成された断熱部上の光吸収薄膜を結晶化させ、この薄膜をアルカリ溶液で除去する工程と、
該断熱部が形成された構造体上面に光吸収部を形成するための薄膜を積層する工程と、
該光吸収部を形成するための薄膜の残したい部分を光照射により非晶質化させ、結晶化状態にある薄膜をアルカリ溶液で除去する工程と、
該形成された構造体上面に記録層を形成する工程と、
を少なくとも含む光記録媒体の製造方法に係るものである。
また、本発明の製造方法によれば、フォトリソグラフィなどの特殊な手法や手段を用いることなく、しかも簡便な加工プロセスで製造コストを引上げることなく光記録媒体を製造することができる。
光記録媒体には、基板101上に断熱部103が光吸収部102の一面上に凸形状に形成された熱制御領域100が設けられ、光吸収部102と断熱部103がそれぞれ交互に記録層104に接するように配置されている。
前記のように光吸収部で光を吸収し、温度が上昇することにより光吸収部と接した領域の記録層に記録マークが形成されるので、所定の狭い領域に限って記録マークを形成するためには、断熱部では温度が極力上昇しないことが望ましい。このためには、断熱部での光の吸収を小さく抑え、温度が上昇しない構成にすることが効果的である。このようにすれば、記録の領域を限定することができる。
本発明の基板に用いられる材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂などのプラスチック、またはガラスやセラミック、あるいは金属などを用いることができる。なお、基板の表面にトラッキングを制御するための溝、ピットを備えていてもよい。
すなわち、Ag、Al、Cuは熱伝導率が大きく、断熱部における熱はすぐに放熱されてしまい温度が上昇しない。このため、記録層の所定領域にのみ記録マークを形成することができ、隣接トラックへのクロスライト、クロスイレース、クロストークの抑制、あるいは記録マークの位置ずれを低減することができる。
光記録媒体には、基板101上に光吸収部102が断熱部103の一面上に凸形状に形成された熱制御領域100が設けられ、光吸収部102と断熱部103がそれぞれ交互に記録層104に接するように配置されている。
なお、前述のようにこの構成の場合、Ag、AlまたはCuから選ばれるいずれかの金属を用いて断熱部を形成するのが好ましい。
光記録媒体には、基板101上に光吸収部102と断熱部103が同一平面内に形成された熱制御領域100が設けられ、光吸収部102と断熱部103がそれぞれ交互に記録層104に接するように配置されている。
図6の平面図は、基板上に光吸収部と断熱部がそれぞれ半径方向において環状に形成された状態を模式的に示したものである。すなわち、光吸収部102と断熱部103が環状に交互に備えられている状態を示す。図6では模式的に数周期の円周のみ示したが、実際の光記録媒体では内周から外周までこのような構造が形成される。また、図中には記録層を示さなかったが、記録層はこれらの構造上に層状に形成される。
このような構造を利用してトラッキングを行うことも可能であり、その場合にはトラッキング用の溝がない基板上を用いることもできる。図6では円周状の構造を示したが、内周から外周まで渦巻状とした構造も同様に用いることができる。
図7の模式図に、本発明の光記録媒体における光吸収部を円周方向において島状に構成した場合の断面(7a)と、配置(7b)を示す。図7(a)は光記録媒体の断面を示す。紙面に平行な方向が媒体の半径方向であり、紙面に垂直方向がトラックに沿った方向である。
前記図1に示した構成、すなわち、基板上に設けられる断熱部が光吸収部の一面上に凸形状に形成される構造の場合には、次のように行われる。図9の概略工程図により説明するが、図中において基板1101と光吸収部用の光吸収層1103との間に、バッファー層1102が形成されたものを例とする。なお、1104は凸形状の断熱部を形成するための薄膜を示す。
(111)の工程で改質された薄膜をフッ酸溶液に浸漬し、該光照射よって改質されない不要部分、いわゆる未記録部分を除去する。このような溶液を使ったエッチングによれば、光照射によって改質された部分と未照射で改質されない部分における薄膜の材料密度、結晶状態、組成などが異なるため、各部分間でのエッチングレート比、すなわち選択比が大きくなり、必要な凸形状部分が残る。図9中省略しているが、エッチング形成された構造体上面に、熱により変質および/または変形して光学特性が変化する記録層(例えば、酸化ビスマス)を形成する。
上記製造方法によって、クロスライト、クロスイレースを抑制した光記録媒体を作製することが可能となる。
すなわち、この場合の光記録媒体の製造方法は、前記基板上に断熱部用の断熱層と、その一面上に光吸収部を形成するための薄膜を順次積層する工程と、該薄膜側から光を照射して所定の凸形状となるように薄膜を改質する工程と、該光照射よって改質されない不要部分をエッチングにより除去し凸形状とする工程と、該エッチング形成された構造体上面に記録層を形成する工程とを少なくとも含む光記録媒体の製造方法である。図10において、記録層の形成工程は省略している。
このような溶液を使ったエッチングによれば、光照射によって改質された部分と未照射で改質されない部分における薄膜の材料密度、結晶状態、組成などが異なるため、各部分間でのエッチングレート比、すなわち選択比が大きくなり、必要な凸形状部分が残る。図10には示していないが、エッチング形成された構造体上面に、熱により変質および/または変形して光学特性が変化する記録層(例えば、酸化ビスマス)を形成する。
上記製造方法によって、クロスライト、クロスイレースを抑制した光記録媒体を作製することが可能となる。
前記と同様に、この製造方法によって、クロスライト、クロスイレースを抑制した光記録媒体を作製することが可能となる。
図12に示す構成の本発明の光記録媒体を作製した。
図12において、基板101はポリカーボネートであり、厚みは0.6mmである。バッファー層108として誘電体を用いた。誘電体はZnS・SiO2(ZnS:SiO2=8:2)の複合化合物であり、膜厚は50nmである。光吸収部102はAgInSbTeであり、膜厚は20nmである。断熱部103はZnSとSiO2を含有する複合化合物であり、光吸収部上面からの高さは50nmである。凸形状断熱部のトラック方向周期109は200nmである。その上面に記録層104として酸化ビスマスの層を膜厚10nmで設け、光記録媒体とした。
前記図7に示す構成の本発明の光記録媒体を作製した。
基板101はポリカーボネートであり、厚みは0.6mmである。また、誘電体層107はSiNであり、膜厚は50nmである。断熱部103にZnS・SiO2(ZnS:SiO2=8:2)の複合化合物を用い、膜厚を45nmとした。その上に光吸収部102として島状に膜厚20nmのSbTeの層を形成した。ここでトラックピッチ、つまり島状の光吸収部のピッチは137nmである。その上に記録層として酸化ビスマスを15nmの膜厚で製膜した。
光のスポット中には島状の領域が複数個入るが、光スポットの中心付近のみ記録を行うことができるので島状の構造に倣うように記録マークが形成された。
前記図7に示す構成の本発明の光記録媒体を作製した。
すなわち、断熱層として厚さ50nmのAgを用いたこと以外は実施例2と同様に各構成層を形成した。
上記光記録媒体を用いて、レーザー光により記録を行った。記録に用いたレーザー光は、波長405nm、対物レンズの開口数は0.85である。記録パワーは4mWで島状光吸収部のトラックに沿った方向のピッチに合わせてパルス状の光照射を行って記録を行った。
Agに接した部分の記録層は記録マークが形成されず、凸形状に形成されている光吸収部であるSbTeの形状に対応する記録層に記録マークが形成された。
前記図9に示す構成の本発明における光記録媒体の製造方法により光記録媒体を製造した。
すなわち、図9の基板1101の材質はポリカーボネートである。バッファー層1102の材料はZnS・SiO2(ZnS:SiO2=8:2)の複合化合物であり、膜厚は50nmである。光吸収層1103の材質はAgInSbTeであり、膜厚は20nmである。また、凸形状の断熱部を形成する薄膜1104の材質はZnS・SiO2(ZnS:SiO2=8:2)である。この断熱部の膜厚は100nmであり、λ/4(405nm/4≒100nm)に設定した。各層はスパッタリング法によって成膜した。成膜は室温、Ar雰囲気で行った。
光記録媒体は前述の工程によって製造した。工程(111)と工程(112)は次のようである。
レーザー光1111を凸形状の断熱部を形成するための薄膜1104側から照射し、作製したい構造の形状を決定した。用いたレーザー光の波長は405nm、対物レンズの開口数は0.85である。改質部分1112は凸形状の断熱部として残す部分であり、ZnS・SiO2(ZnS:SiO2=8:2)である。ここで、凸形状の断熱部として残す部分は結晶相に変質させられる部分であり、除去される不必要な部分は非晶質相である。
図9(112)はエッチング工程を示す。光照射後に凸形状の断熱部を形成するための薄膜(ZnS−SiO2)の不必要な部分を除去し、凸形状に加工した。1121は凸形状の構造体を示す。不必要な部分の除去は、溶液エッチングで行った。エッチング溶液には、フッ酸(HF)と水(H2O)の混合液を用いた。フッ酸としては50%希釈溶液を用いた。溶液比は、HF:H2O=1:2である。該溶液に記録媒体を10sec浸漬した。エッチング後、直ぐに水で洗浄し、乾燥窒素等により乾燥させた。得られた凸形状の断熱部を有する構造体の上面に記録層を製膜した。
以上の方法で凸形状の断熱部有する記録媒体を作製した。本方法によって、マスクレスで大面積において微細な凸形状の断熱部有する構造体からなる光記録媒体が形成できる。
前記図10に示す構成の本発明における光記録媒体の製造方法により光記録媒体を製造した。
すなわち、図10の基板3101の材質はポリカーボネートである。光吸収層3102の材料はSb75Te25であり、膜厚は20nmである。また、断熱部3103の材質はZnSSiO2であり、膜厚は50nmである。各層はスパッタリング法で成膜した。成膜は室温、Ar雰囲気で行った。
光記録媒体は前述の工程によって製造した。工程(311)と工程(312)は次のようである。
レーザー光3111を凸形状の光吸収部を形成するための薄膜3102側から照射し、作製したい構造の形状を決定した。用いたレーザー光の波長は405nm、対物レンズの開口数は0.85である。改質部分3112は凸形状の光吸収部として残す部分であり、SbTeである。ここで、凸形状の光吸収部として残す部分は非晶質相、不必要な部分は結晶相である。全体を予め結晶相にしておく。
以上の方法で凸形状の光吸収部を有する記録媒体を作製した。本方法によって、マスクレスで大面積において微細な凸形状の光吸収部を有する構造体からなる光記録媒体が形成できる。
前記図11に示す構成の本発明における光記録媒体の製造方法により光記録媒体を製造した。
すなわち、図11の基板4101の材質はポリカーボネートである。光吸収層4102の材料はAg3In11Sb75Te11であり、膜厚は20nmである。また、断熱部4103の材質はZnSSiO2であり、膜厚は50nmである。各層はスパッタリング法で成膜した。成膜は室温、Ar雰囲気で行った。光記録媒体は前述の工程(1)〜(7)に従って製造した。製造の概略は以下のようである。
上記工程で凸状構造体とするための加工方法は、前述の実施例4と同様であり、すなわち、レーザー光のパワーレベル変調方法に準拠して行った。パワーレベルは、P1=5mW、P2=0.7mWの2水準で変調した。T1はP1レベルに保持する期間、つまり、パルス幅を示す。Sはパルス照射のタイミング(記録周期)を示す。T1=15nsec、S=57nsecである。これらの条件で周期200nmの単周期光を照射した。
エッチング後、直ぐに水で洗浄し、乾燥窒素等により乾燥させた。得られた光吸収部と断熱部が交互に配置された構造体の上面に記録層を製膜した。
本方法によって、マスクレスで大面積において微細な光吸収部を有する構造体からなる光記録媒体が形成できる。
101 基板
102 光吸収部
103 断熱部
104 記録層
Claims (14)
- 基板上に、熱制御領域と、熱により変質および/または変形して光学特性が変化する記録層を有する光記録媒体において、
前記熱制御領域は、照射光を吸収して容易に発熱する光吸収部と容易に発熱しない断熱部とを備え、かつ該光吸収部と断熱部が交互に前記記録層に接するように配置されたことを特徴とする光記録媒体。 - 前記照射される光の波長において断熱部の光吸収が光吸収部の光吸収よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
- 前記記録層が酸化ビスマスであることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
- 前記光吸収部がSbおよび/またはTeを含む化合物からなることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
- 前記断熱部がZnSを含む化合物からなることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
- 前記断熱部がAg、AlまたはCuから選ばれるいずれかの金属からなることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
- 前記熱制御領域の光吸収部と断熱部が交互に記録層に接するように配置される構成の該断熱部が光吸収部の一面上に凸形状に形成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光記録媒体。
- 前記熱制御領域の光吸収部と断熱部が交互に記録層に接するように配置される構成の該光吸収部が断熱部の一面上に凸形状に形成されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光記録媒体。
- 前記熱制御領域の光吸収部と断熱部が交互に記録層に接するように配置される構成の該光吸収部と断熱部が同一平面内に形成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光記録媒体。
- 前記記録層に接するように配置された光吸収部と断熱部がそれぞれ半径方向において環状または渦巻状に構成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光記録媒体。
- 前記記録層に接するように配置された光吸収部が円周方向において島状に構成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光記録媒体。
- 基板上に、熱制御領域と、光照射に基づく熱により変質および/または変形して光学特性が変化する記録層を有し、前記熱制御領域は照射光を吸収して容易に発熱する光吸収部と容易に発熱しない断熱部とを備え、かつ断熱部が光吸収部の一面上に凸形状に形成されるとともに該光吸収部と断熱部が交互に前記記録層に接するように配置された光記録媒体の製造方法であって、
前記基板上に光吸収部用の光吸収層と、その一面上に断熱部を形成するための薄膜を順次積層する工程と、
該薄膜側から光を照射して所定の凸形状となるように薄膜を改質する工程と、
該光照射よって改質されない不要部分をエッチングにより除去し凸形状とする工程と、
該エッチング形成された構造体上面に記録層を形成する工程と、
を少なくとも含む光記録媒体の製造方法。 - 基板上に、熱制御領域と、光照射に基づく熱により変質および/または変形して光学特性が変化する記録層を有し、前記熱制御領域は照射光を吸収して容易に発熱する光吸収部と容易に発熱しない断熱部とを備え、かつ光吸収部が断熱部の一面上に凸形状に形成されるとともに該光吸収部と断熱部が交互に前記記録層に接するように配置された光記録媒体の製造方法であって、
前記基板上に断熱部用の断熱層と、その一面上に光吸収部を形成するための薄膜を順次積層する工程と、
該薄膜側から光を照射して所定の凸形状となるように薄膜を改質する工程と、
該光照射よって改質されない不要部分をエッチングにより除去し凸形状とする工程と、
該エッチング形成された構造体上面に記録層を形成する工程と、
を少なくとも含む光記録媒体の製造方法。 - 基板上に、熱制御領域と、光照射に基づく熱により変質および/または変形して光学特性が変化する記録層を有し、前記熱制御領域は照射光を吸収して容易に発熱する光吸収部と容易に発熱しない断熱部とを備え、かつ光吸収部と断熱部が同一平面内に形成されるとともに該光吸収部と断熱部が交互に前記記録層に接するように配置された光記録媒体の製造方法であって、
前記基板上に断熱部を形成するための薄膜と、光吸収薄膜を順次積層する工程と、
該断熱部を形成するための薄膜と光吸収薄膜に光を照射して所定の形状となるように薄膜を改質する工程と、
該光照射よって改質されない部分の薄膜をフッ化水素酸でエッチングして除去する工程と、
該形成された断熱部上の光吸収薄膜を結晶化させ、この薄膜をアルカリ溶液で除去する工程と、
該断熱部が形成された構造体上面に光吸収部を形成するための薄膜を積層する工程と、
該光吸収部を形成するための薄膜の残したい部分を光照射により非晶質化させ、結晶化状態にある薄膜をアルカリ溶液で除去する工程と、
該形成された構造体上面に記録層を形成する工程と、
を少なくとも含む光記録媒体の製造方法。
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