JP2006079544A - 旅行時間提供方法、装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】旅行時間を予測しようとする道路区間の、当日の現在時刻までの旅行時間実測データと、同じ道路区間の過去の旅行時間統計データとを用いて、当日の将来時刻における旅行時間を精度よく予測し提供する。
【解決手段】旅行時間を予測しようとする道路区間の、当日の現在時刻までの旅行時間実測データを収集し、前記道路区間について、当日と同じ交通条件の日の、過去に収集された1又は複数の旅行時間統計データを取得し、前記旅行時間統計データの現在時刻以後のデータ列に基づき、現在時刻以後のある時刻tの旅行時間予測データを予測し、その予測された旅行時間予測データを当該時刻tより所定時間前(t−t0)の旅行時間予測データとして提供する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、旅行時間を予測しようとする道路区間の、当日の現在時刻までの旅行時間実測データと、同じ道路区間の過去の旅行時間統計データとを用いて、道路区間の当日の将来時刻の旅行時間を予測し提供する方法、装置及びプログラムに関するものである。
最近の交通需要の増大と、インターネット、携帯電話などの情報伝達媒体の普及に伴い、交通情報予測に対するニーズが高まっている。交通情報のうち、走行車両が道路区間を走行するのに要する時間(旅行時間という)の情報は、交通渋滞の把握、目的地に到達する最短経路や迂回経路の算出、などに有用である。
特に、ある道路区間に注目して、当日の将来時刻の旅行時間を予測することが重要である。将来時刻の旅行時間を予測できれば、渋滞などが予測できるので、当該道路区間を避けた目的地までの経路を探索して車両に通知したり、車両に迂回指示を出したりすることができ、未然に交通渋滞の回避ができる。
そこで、交通計測を行って収集した旅行時間実測データや過去の旅行時間統計データを使って、将来の旅行時間を予測する方法が提案されている。この方法は、当日の現時刻までの旅行時間実測データを取り込み、旅行時間データベースに蓄積された旅行時間統計データの中から、現時刻までの旅行時間実測データの旅行時間の傾向に最も類似するパターンを検索し、類似パターンが現時刻までの旅行時間実測データの変化傾向と似ているときは、類似パターンをそのまま旅行時間予測値として用い、変化傾向は似ているが全体に旅行時間に時間差の生じているときは、その両データの比率を類似パターンに乗算することにより、旅行時間予測データを作成する。
特開2001-126180号公報
ところが、交通計測を行って旅行時間実測データを収集する際に、路上計測装置で車両の計測を行う時刻と、路上計測装置から交通情報センターに車両計測データが送信されて、交通情報センターで旅行時間実測データを算出するまでの時刻に時間差が発生する。
この旅行時間実測データに基づいて旅行時間予測データを算出し、算出された旅行時間予測データを、経路サービスを提供する機関や車両ドライバなどに提供すると、前記時間差がそのまま残っているので、被提供者は、時間のずれたデータを受け取ることになる。
そこで本発明は、旅行時間を予測しようとする道路区間の、当日の現在時刻までの旅行時間実測データと、同じ道路区間の過去の旅行時間統計データとを用いて、時間ずれのない精度のよい予測データを提供することができる旅行時間提供方法、装置及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の旅行時間提供方法は、旅行時間を予測しようとする道路区間の、当日の現在時刻までの旅行時間実測データを収集し、前記道路区間について、当日と同じ交通条件の日の、過去に収集された1又は複数の旅行時間統計データを取得し、前記旅行時間統計データのデータ列に基づき、現在時刻以後のある時刻tの旅行時間予測データを予測し、その予測された旅行時間予測データを当該時刻tより所定時間前(t−t0)の旅行時間予測データとして提供する方法である(請求項1)。
前記の方法によれば、旅行時間を予測しようとする道路区間の当日の現在時刻までの旅行時間実測データと、当日と同じ交通条件の日の、過去に収集された1又は複数の旅行時間統計データとを用いて、現在時刻以後の旅行時間を予測する。
ところが、路上計測装置で車両の計測を行ってから、路上計測装置から交通情報センターに車両計測データが送信されて交通情報センターで旅行時間実測データを算出するまでに時間差が現れる。
旅行時間統計データは、旅行時間実測データに基づいて作成されるので、旅行時間統計データには、この時間差がそのまま残るから、時間変動傾向のパターンを比較する場合、特に時間差を考慮することはない。
しかし、旅行時間予測データを算出し提供するとき、この時間差は表に現れる。
そこで、本発明では、旅行時間予測データを提供するとき、所定時間だけ前にずらした時点のデータとして提供する。こうすれば、時間ずれのない旅行時間予測データとなる。例えば、前記時間差が15分であるとき、午前9時のタイムスタンプの押された旅行時間統計データを用いて旅行時間を予測したとき、その旅行時間予測データを、8時45分時点の予測データとして提供する。
これにより、現在時刻以後の旅行時間を精度よく予測することができ、被提供者の使いやすいデータとなる。
前記所定時間t0は、路上で車両を検知する時刻と、その車両を検知したデータに基づいて旅行時間実測値を求め、旅行時間予測データを予測するまでの時刻又は旅行時間予測データを予測し提供するまでの時刻との時間差である(請求項2)。
旅行時間実測データや旅行時間統計データは、所定範囲の時間にわたって平滑化された旅行時間統計データであることが望ましい(請求項3,4)。平滑化するのは、平滑化されない生のデータにはノイズが多く含まれているからである。
前記交通条件が同じ日の旅行時間統計データには、当日と同じ日の旅行時間統計データ、当日と同じ曜日の旅行時間統計データ、当日と同じ天気の日の旅行時間統計データ、当日に催事があれば同じ催事があった日の旅行時間統計データなどがある(請求項5)。
さらに本発明の旅行時間提供装置は、前記請求項1から請求項5までのいずれかに記載の旅行時間提供方法を実施するものである(請求項6)。
また本発明の旅行時間提供プログラムは、前記請求項1から請求項5までのいずれかに記載の旅行時間提供方法をコンピュータに実行させるものである(請求項7)。
以上のように本発明によれば、予測された旅行時間予測データを当該時刻tより所定時間前(t−t0)の旅行時間予測データとして提供することにより、時間差を補正することができるので、精度のよい予測を行うことができる。したがって、予測した旅行時間を、渋滞予測や、最短経路や迂回経路などの算出に活用することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は道路地図であり、交差点から交差点までの間の一方向の道路区間Lを示している。車両感知器や路側ビーコンは、この道路区間Lのいずれかの位置、例えば片端に設けられている。車両感知器は、道路の上から超音波や光のパルスを発射して、戻ってくる時間を測定することによって車両の存在を感知するセンサである。路側ビーコンは、車載通信装置と双方向通信を行うことによって、車両の識別を行うとともに、その車両が前回通過した路上ビーコンの情報やその通過時刻の情報を取得する通信装置である。
図2は、旅行時間提供方法を実施するための旅行時間提供装置の概略図である。旅行時間提供装置は、コンピュータなどを含む処理装置1と、旅行時間実測データなどを記憶する記憶装置2と、管轄道路の各地点に設置された車両感知器や路上ビーコンからの信号を取り入れるためのインターフェイス3と、表示装置、キーボードなどの入出力装置4とを備えている。
処理装置1が、旅行時間のデータを収集する方法をいくつか説明する。処理装置1は、車両感知器の感知信号に基づいて交通量q(単位時間(例えば5分間)あたりの車両の通過台数)を算出する。車両感知器は道路区間ごとに設置されているので、交通量qも道路区間ごとに求められる。さらに処理装置1は、占有時間O(単位時間(例えば5分間)内に、各車両kが車両感知器を横切った時間tkの総和Σtk)を検知する。処理装置1は、交通量q、占有時間O、及び平均車長(一定値とする)Iを用いて、式V=I・q/Oにより車両の平均速度Vを計算し、これと道路区間の長さLを用いて、式T=L/Vにより旅行時間Tを計算する。
道路区間に路上ビーコンが設置されていて、車載装置との双方向通信により車両が識別できるときは、同一車両が道路区間の端を通過した時刻と道路区間の他の端を通過した時刻とから、道路区間を走行するのに要した旅行時間を求めることもできる。単位時間(例えば5分間)内に複数の車両を同定できたならば、各車両の旅行時間の平均をとる。
以上の他に、カメラの計測画像から車両のプレートナンバーをマッチングして車両を同定し、同一車両が道路区間の端を通過した時刻と道路区間の他の端を通過した時刻とから、道路区間を走行するのに要した時間Tを求めるようにしてもよい。この場合も、単位時間(例えば5分間)内に複数の車両を同定できたときは、各車両の旅行時間の平均をとる。
以上のようにして求めた複数種類の旅行時間について、重み付き平均値をとって、これを旅行時間としてもよい。重みとしては、経験上定めた値を採用すればよい。
処理装置1は、旅行時間のデータを、道路区間ごと時間帯ごとに記憶装置2に蓄積する。この蓄積されたデータを「旅行時間統計データ」という。この蓄積をするときに、時系列データのばらつきを排除するため、データの平滑化を行うことが望ましい。平滑化は、後述するように、移動平均、指数平滑等の平滑化手法を用いて行う。しかし、これ以外に、時系列データに対して離散コサイン変換をして複数の周波数成分に分解し、分解された周波数成分のうち、周波数の高い部分は除去し、残った周波数の低い成分だけを用いて離散コサイン逆変換をして、ばらつきの影響が排除された時系列データを作成してもよい。前記離散コサイン変換に代えて、フーリエ変換やウェーブレット変換を採用してもよい。
次に処理装置1は、当日の予測したい道路区間について、以下の処理により旅行時間の予測を行う。
図3は、旅行時間の予測処理を説明するためのフローチャートである。
まず、処理装置1は、管轄道路の中から予測したい道路区間を指定する。そして、当日と同じ日、曜日、天候、催事の有無などを満たす日を選定し、その日の時間帯(例えば5分間)ごとの旅行時間統計データを抽出する(ステップS1)。ここに、日、曜日、天候、催事の有無など、旅行時間とその分布に影響を与える条件を「交通条件」という。交通条件の同じ日の旅行時間統計データを抽出するのは、交通条件が同じ日であれば、その日に突発的な事象(事故、道路工事、異常気象など)が起こらなかった限り、旅行時間とその分布が似ていると考えられるので、精度のよい旅行時間の予測ができるからである。
例えば、「1月1日」という特異な日の旅行時間を予想したい場合、経験上、「日」が交通条件の最大の要素となるので、去年の1月1日、一昨年の1月1日といった旅行時間統計データを抽出する。当日が「雨の金曜日」であることに注目するならば、前回雨であった金曜日、前々回雨であった金曜日などの旅行時間統計データを抽出する。
次に処理装置1は、記憶装置2から当日収集された旅行時間データ(「旅行時間実測データ」という)を読み出す。これにより、特定された各道路区間について、現在時刻に至るまでの時間帯(例えば5分間)ごとの時系列データが得られる。
ただし、車両感知器や路上ビーコンで車両が道路で計測された時刻と、その計測に基づき旅行時間実測データが算出され、旅行時間実測データに刻印された時刻とは、通常15分くらいの時間のずれがある。この時間のずれを考慮して旅行時間を提供する方法については後に説明する。
処理装置1は、交通条件の同じ日の旅行時間統計データの中から、この当日の旅行時間実測データと時間変動の傾向(パターン、トレンド)の似ている旅行時間統計データを、通常は複数選定する(ステップS2)。この選定方法は、後に詳述する。
つぎに、選定された旅行時間統計データの現在時刻以後の将来に注目し、この将来時刻において、平均的傾向からかけ離れたデータ部分を除外する(ステップS3)。これは、その日に突発的な事象(事故、道路工事、異常気象など)が起こって、旅行時間に異常値が現れた場合にそのデータを除外するためである。この除外処理も後述する。
そして、除外済みの旅行時間統計データに対して、それらのデータを代表するデータを算出する(ステップS4)。例えば、単純平均をとる、重み付け平均をとる、中央値をとる、などである。
さらにこの代表データの現在時刻の旅行時間に対して、当日の旅行時間実測データの現在時刻の旅行時間との差又は比をとる(ステップS5)。この差又は比に基づいて、当日の将来時刻の旅行時間予測データを算出する(ステップS6)。
次に以上の各ステップの手順を、具体例をあげて詳しく説明する。
まず記号を導入する。当日の旅行時間実測データをT0(j)と書く。添え字"0"は当日であることを表す。また、旅行時間統計データをTk(j)と書く。添え字kが"1"であれば交通条件が同じである前日を表し、添え字kが"2"であれば交通条件が同じである前々日などを表す。括弧内の"j"は時間帯を表す。現在の時間帯ならばj=0、1つ前の時間帯ならばj=−1、2つ前の時間帯ならばj=−2、1つ先の時間帯ならばj=1、2つ先の時間帯ならばj=2、などである。
図4は、当日の旅行時間実測データT0(j)と、ステップS1で抽出された交通条件の同じ日の旅行時間統計データT1(j) ,T2(j) ,...,TN(j)を描いたグラフである。Nは抽出された旅行時間統計データの総数である。現在時刻とそれ以前の時刻j=0,−1,−2,・・・のデータのみを描いている。
ここで、旅行時間実測データT0(j)と旅行時間統計データT1(j) ,T2(j) ,...,TN(j)とは、前述したように、平滑化されたデータを用いる。平滑化されていないデータを用いれば、変動が多すぎて、実用になりにくいからである。
平滑化方法として、当該時刻を含む過去の範囲の時刻にわたって平均をとられたデータを用いることが好ましい。過去の範囲の時刻にわたって平均をとるのは、旅行時間実測データT0(j)は過去のデータしか収集できないので、将来の時刻にわたって平均をとることができない。例えば、指数平滑を採用する。指数平滑とは、今回のデータと前回のデータとを重みをつけて足すことにより平滑化する方法である。前回のデータも、前々回のデータの重みがかかっているので、過去の履歴を引きずったデータとなる。
処理装置1は、旅行時間実測データT0(j)と、時間変動の傾向(パターン、トレンド)の似ている旅行時間統計データをT1(j) ,T2(j),...を選択する。この似ているかどうかの判定には、各旅行時間統計データTk(j)にごとに、次のような距離評価関数F(k)を作成する。k=1からNまでのいずれかである。
F(k)={Σ[T0(j)−Tk(j)]21/2
ここで総和Σは、現在時刻からj=0から、過去に遡った所定の時刻(例えば当日の始まり、早朝の時刻)までとる。1つ1つの旅行時間統計データTk(j)に対応するF(k)が小さいほど、T0(j)とTk(j)との距離が短く、時間変動の傾向(パターン、トレンド)が似ている。
なお、F(k)を算出するときに、旅行時間統計データTk(j)の時刻jを少し前後にずらせば(つまり旅行時間統計データのパターンを時間方向に平行移動させれば)、F(k)が激減することがある。この場合、旅行時間統計データの時刻をずらしたものを改めて旅行時間統計データとして使用する。時刻jをずらす量をあまり長くとれば、パターン比較における時刻の信頼性が低下してしまうので、時刻jをずらす上限値(例えば前後10分)を設けるとよい。
また、他の評価関数として、傾きの関数G(k)を採用してもよい。
G(k)={Σ[(T0(j)−T0(j-1))−(Tk(j)−Tk(j-1))]21/2
総和Σは、現在時刻からj=0から、過去に遡った所定の時刻までとる。G(k)が小さいほどT0(j)の傾きとTk(j)の傾きが近いので、時間変動の傾向(パターン、トレンド)が似ている。G(k)を算出するときに、旅行時間統計データTk(j)の時刻jを少し前後にずらせばG(k)が激減する場合は、旅行時間統計データの時刻をずらしたものを改めて旅行時間統計データとして使用してもよい。 この場合も時刻jをずらすのに上限値(例えば前後10分)を設けるとよい。
前記評価関数F(k)とG(k)との線形和
H(k)=αF(k)+βG(k)
を評価関数としてもよい。
この評価関数の値(評価値という)がしきい値よりも小さな旅行時間統計データTk(j)を、1又は複数選択する。しきい値よりも大きな旅行時間統計データは捨てる。
図5は、しきい値を固定した場合の旅行時間統計データTk(j)の個数分布のグラフであり、横軸は評価値を示す。しきい値よりも小さな旅行時間統計データTk(j)が採用される。
図6は、しきい値を変数とした場合の旅行時間統計データTk(j)の個数分布を示すグラフである。もっとも評価値の小さな旅行時間統計データTk(j)の評価値aに定数rをかけた値raをしきい値としている。
このようにして、当日の旅行時間実測データとパターン、トレンドの似ている1又は複数の旅行時間統計データが選定される。選択された旅行時間統計データTk(j)の個数をMとする。
次に、これらの選定された旅行時間統計データに対して、現在時刻より後の値に基づいた処理を行う。
図7は、当日の旅行時間実測データT0(j)と、当日の旅行時間実測データT0(j)とパターン、トレンドが似ているとして選定された旅行時間統計データT1(j) ,T2(j),・・,TM(j)を描いたグラフである。現在時刻とそれ以後の時刻j=0,1,2,・・・のデータのみを描いている。
ここで、旅行時間統計データT1(j) ,T2(j)等は、平滑化されたデータを用いる。平滑化されていないデータを用いれば、変動が多すぎて、実用になりにくいからである。平滑化方法として、当該時刻を含む前後の範囲の時刻にわたって平均をとることが望ましい。例えば移動平均をとる。移動平均とは、今回のデータとその前後一定数のデータとを重みをつけて足すことにより平滑化する方法である。旅行時間統計データは、すでに全時間にわたって取得され蓄積されているデータであるので、平均をとるにあたって、将来時刻のデータも含めることができる。
まず、将来時刻において、選定された旅行時間統計データT1(j) ,T2(j) ,・・,TM(j)の平均をとる。この平均をとった旅行時間統計データをTm(j)として太線で描いている。
この平均旅行時間統計データTm(j)から大きく離れた旅行時間統計データを考慮すれば旅行時間予測精度の低下につながるので、そのような、平均旅行時間統計データTm(j)から大きく離れた部分を除外する。このために時間帯jにおける偏差値Y(k.j)を導入する。
Y(k,j)={[Tk(j)−Tm(j)]2/N}1/2
この偏差値Y(k.j)がしきい値以上あれば、平均旅行時間統計データTm(j)から距離が離れているとして、当該時間帯のデータTk(j)を除外する。
なお、平均旅行時間統計データTm(j)を求めたときに求まった標準偏差を含む、次のような偏差値Z(k,j)を用いてもよい。
Z(k,j)=50+10[Tk(j)−Tm(j)]/(標準偏差)
この偏差値Z(k,j)が、例えば30未満又は70以上の場合、当該時間帯のデータTk(j)を除外する。
これらの平均的傾向からかけ離れたデータは、突発的な事象(事故、道路工事、異常気象など)に基づくものと考えられるので、旅行時間の予測精度の低下要因になると考えられるからである。
図7のグラフの場合、T4(2), T4(3)といった離れたデータが除外される。
除外処理が終われば、除外されなかった旅行時間統計データの平均をとる。この除外されなかった旅行時間統計データについての平均旅行時間統計データをTm′(j)と書く。この平均旅行時間統計データTm′(j)は、平均的傾向からかけ離れたデータが除外されているという点で、前述した平均旅行時間統計データTm(j)よりもさらに精度がよくなっている。
次に、この精度のよい平均旅行時間統計データTm′(j)を用いて、当日の旅行時間実測データT0(j)を、将来時刻に向かって延長する。この延長されたデータを「旅行時間予測データ」という。図8は、旅行時間予測データを求める方法を示すグラフである。
図8に示すように、旅行時間予測データ(破線)は、当日の旅行時間実測データの現在値T0(0)と、平均旅行時間統計データの現在値Tm′(0)との差ΔTを、平均旅行時間統計データTm′(j)に加えることにより求まる。
また、当日の旅行時間実測データの現在値T0(0)と、平均旅行時間統計データの現在値Tm′(0)との比ΔRを、平均旅行時間統計データTm′(j)にかけて求めてもよい。
以上のようにして、当日と交通条件が同じ日の旅行時間統計データの中から、旅行時間実測データとパターン、トレンドの類似する旅行時間統計データを採用し、さらに将来時刻において、その旅行時間統計データの中からかけ離れた値を除外した上で旅行時間統計データの平均をとり、この平均をとった旅行時間統計データに基づいて、旅行時間実測データを延長することにより、当日の旅行時間予測データを算出する。この処理により、当日の将来時刻の旅行時間を精度よく算出することができる。
次に、本発明の旅行時間提供方法を説明する。前述したように、旅行時間実測データは、路上で車両を検知する時刻と、処理装置1にデータが送られてきて処理するまでの時刻との間に時間差(通常15分位)がある。旅行時間統計データも旅行時間実測データに基づいて作成されるため、同様の時間差がある。そこで、処理装置1が旅行時間予測データを外部機関に提供する際に、旅行時間予測データの刻印時刻を、前記時間差だけ前にずらした上で、外部機関に提供することが望ましい。
図9は、過去のある日に取得された旅行時間実測データT0(j)、同じ日の前記時間差だけ前にずらした旅行時間予測データTk′(j)、同じ日の前記時間差補正をしていない旅行時間予測データTk(j)、の各パターンを示すグラフである。横軸は時刻、縦軸は旅行時間(単位は任意)を表す。旅行時間実測データT0(j)は、実際に車両を計測した時刻のデータとするため、刻印された処理時刻から所定時間だけ前にずらしている。したがって、実際の交通流を表したグラフとみなすことができる。
前記時間差だけ前にずらした旅行時間予測データTk′(j)を提供することにより、旅行時間予測データTk′(j)は、旅行時間予測データTk(j)と比較して、実際の交通流である旅行時間実測データT0(j)に、より近い形をとってくる。このように時間差だけ前にずらした旅行時間予測データTk′(j)を用いれば、特に、午前5時あたりからの旅行時間の立ち上がり(車両が混み始める時刻)を素早くとらえることができる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更を施すことができる。
交差点から交差点までの間の一方向の道路区間Lを示す道路地図である。 本発明の旅行時間提供方法を実施するための旅行時間提供装置の概略図である。 本発明の旅行時間提供方法の流れを説明するためのフローチャートである。 当日の旅行時間実測データT0(j)、及び交通条件の同じ日の旅行時間統計データT1(j) ,T2(j)を描いたグラフである。 しきい値を固定した場合の旅行時間統計データTk(j)の個数分布のグラフである。 しきい値を変数とした場合の旅行時間統計データTk(j)の個数分布を示すグラフである。 当日の旅行時間実測データT0(j)とパターン、トレンドの似ている旅行時間統計データT1(j) ,T2(j),・・・を描いたグラフである。 当日の将来時刻の旅行時間予測データを求める方法を説明するためのグラフである。 処理装置1が旅行時間予測データを外部機関に提供する際に、旅行時間予測データの時刻を、所定時間差だけ前にずらした上で提供することの効果を説明するためのグラフである。
符号の説明
1 処理装置
2 記憶装置
3 インターフェイス
4 入出力装置
L 道路

Claims (7)

  1. (a)旅行時間を予測しようとする道路区間の、当日の現在時刻までの旅行時間実測データを収集し、
    (b)前記道路区間について、当日と同じ交通条件の日の、過去に収集された1又は複数の旅行時間統計データを取得し、
    (c)前記旅行時間統計データのデータ列に基づき、現在時刻以後のある時刻tの旅行時間予測データを予測し、
    (d)その予測された旅行時間予測データを当該時刻tより所定時間前(t−t0)の旅行時間予測データとして提供することを特徴とする旅行時間提供方法。
  2. 前記所定時間t0は、路上で車両を検知する時刻と、その車両を検知したデータに基づいて旅行時間実測値を求め、旅行時間予測データを予測するまでの時刻又は旅行時間予測データを予測し提供するまでの時刻との時間差である請求項1記載の旅行時間提供方法。
  3. 前記(a)の手順で用いる旅行時間実測データは、所定範囲の時間にわたって平滑化された旅行時間実測データである請求項1記載の旅行時間提供方法。
  4. 前記(b)の手順で用いる旅行時間統計データは、所定範囲の時間にわたって平滑化された旅行時間統計データである請求項1記載の旅行時間提供方法。
  5. 前記(b)の手順で、当日と同じ交通条件の日の旅行時間統計データとは、次の(1)から(4)までのいずれかの旅行時間統計データである請求項1記載の旅行時間提供方法。
    (1) 当日と同じ日の旅行時間統計データ、
    (2) 当日と同じ曜日の旅行時間統計データ、
    (3) 当日と同じ天気の日の旅行時間統計データ、
    (4) 当日に催事があれば同じ催事があった日の旅行時間統計データ。
  6. 道路ネットワーク上で収集された各道路区間の旅行時間実測データを記憶した旅行時間データベースを用いて、道路区間の将来の旅行時間を予測し提供する装置であって、
    前記請求項1から請求項5までのいずれかに記載の旅行時間提供方法を実施することを特徴とする旅行時間提供装置。
  7. 道路ネットワーク上で収集された各道路区間の旅行時間実測データを記憶した旅行時間データベースを用いて、道路区間の将来の旅行時間を予測し提供するためのプログラムであって、
    前記請求項1から請求項5までのいずれかに記載の旅行時間提供方法をコンピュータに実行させることを特徴とする旅行時間提供プログラム。
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