JP7275582B2 - 移動トレンド検知システム、サーバコンピュータ、方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

移動トレンド検知システム、サーバコンピュータ、方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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本発明は、移動トレンド検知システム、サーバコンピュータ、方法、及びコンピュータプログラムに関する。
自動車及び自動二輪車等(以下、車両という)へのカーナビゲーション装置等の情報提供装置の普及に伴い、ディスプレイ等に車両の走行に役立つ種々の情報を提供することが試みられている。新しい抜け道(主要道路以外の近道)、又は、これまであまり利用されていなかった経路上に設置された価値のあるオブジェクト(流行りの施設等)を発見するために、道路周辺の状況を監視する、又は、SNS等から発信される情報を確認すること等が行なわれている。例えば、下記特許文献1には、インターネットのWEBサイトに公開された情報を幅広く活用して生成した道路状況のデータをユーザ(ドライバ)に提供する道路情報提供サービスセンタ装置が開示されている。
特開2010-122841号公報
車両のドライバに対して経路案内又は推奨情報等を提供するサービスを行なう主体(会社等)にとって、抜け道をいち早く検知して必要なユーザに情報を提供すること、又は、流行に敏感なユーザに対していち早く鮮度の高い情報に基づいた推奨情報を提供すること等は、顧客満足度向上の観点から非常に重要である。しかし、タイムリーに情報提供できていない問題がある。
特許文献1の道路情報提供サービスセンタ装置は、WEBサイトに公開された情報をユーザに提供できるが、WEBサイトから収集できる情報は限られたものであり、リアルタイム性に欠けるため、上記の問題を解決することはできない。また、WEBの情報を収集することは手間がかかる問題もある。
したがって、本発明は、道路網における車両交通状況(交通量等)の変動である移動トレンドに関して、通常状態とは異なる状態をいち早く検知できる移動トレンド検知システム、サーバコンピュータ、方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明のある局面に係るサーバコンピュータは、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得部と、取得部により取得されたプローブデータを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されたプローブデータを用いて、車両交通の移動トレンドの変化を検知する検知部とを含み、検知部は、記憶部に記憶されたプローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出部と、道路地図上において、第1エリア及び第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定部と、抽出部により抽出されたプローブデータの各々について、複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成部と、生成部により生成されたデータセットの集合に対してアソシエーション分析を実行し、経路上で隣接する要素の対毎に支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出部と、算出部により算出された少なくとも一方の値の変化に基づき、第1エリアから第2エリアに至る車両交通の移動トレンドの変化を判定する判定部とを含む。
本発明の別の局面に係るシステムは、サーバコンピュータと、車両に搭載され、サーバコンピュータへ情報を提供する情報装置とを含むシステムであって、情報装置は、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータをサーバコンピュータに提供し、サーバコンピュータは、情報装置から提供されるプローブデータを取得する取得部と、取得部により取得されたプローブデータを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されたプローブデータを用いて、車両交通の移動トレンドを検知する検知部とを含み、検知部は、記憶部に記憶されたプローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出部と、道路地図上において、第1エリア及び第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定部と、抽出部により抽出されたプローブデータの各々について、複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成部と、生成部により生成されたデータセットの集合に対してアソシエーション分析を実行し、経路上で隣接する要素の対に関する支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出部と、算出部により算出された少なくとも一方の値の変化に基づき、第1エリアから第2エリアに至る車両交通の移動トレンドの変化を判定する判定部とを含む。
本発明のさらに別の局面に係る移動トレンド検知方法は、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得ステップと、取得ステップにより取得されたプローブデータを記憶する記憶ステップと、記憶ステップにより記憶されたプローブデータを用いて車両交通の移動トレンドの変化を検知する検知ステップとを含み、検知ステップは、記憶ステップにより記憶されたプローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出ステップと、道路地図上において、第1エリア及び第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定ステップと、抽出部により抽出されたプローブデータの各々について、複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成ステップと、生成ステップにより生成されたデータセットの集合に対してアソシエーション分析を実行し、経路上で隣接する要素の対に関する支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出ステップと、算出ステップにより算出された少なくとも一方の値の変化に基づき、第1エリアから第2エリアに至る車両交通の移動トレンドの変化を判定する判定ステップとを含む。
本発明のさらに別の局面に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得機能と、取得機能により取得されたプローブデータを記憶する記憶機能と、記憶機能により記憶されたプローブデータを用いて車両交通の移動トレンドの変化を検知する検知機能とを実現させるためのコンピュータプログラムであって、検知機能は、記憶機能により記憶されたプローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出機能と、道路地図上において、第1エリア及び第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定機能と、抽出機能により抽出されたプローブデータの各々について、複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成機能と、生成機能により生成されたデータセットの集合に対してアソシエーション分析を実行し、経路上で隣接する要素の対に関する支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出機能と、算出機能により算出された少なくとも一方の値の変化に基づき、第1エリアから第2エリアに至る車両交通の移動トレンドの変化を判定する判定機能とを含む。
本発明によれば、車両交通の移動トレンドに関して、通常状態とは異なる状態をいち早く検知できる。
図1は、本発明の実施の形態に係る移動トレンド検知システムの構成を示す模式図である。 図2は、車載装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図3は、サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。 図4は、サーバの機能的構成を示すブロック図である。 図5は、プローブデータにより特定される走行経路を示す模式図である。 図6は、分析対象データの生成例を示す模式図である。 図7は、サーバの動作を示すフローチャートである。 図8は、サーバによる分析処理を示すフローチャートである。 図9は、アソシエーション分析結果の従来の解釈例を示す図である。 図10は、移動トレンド検知システムにおけるアソシエーション分析結果の解釈例を示す図である。 図11は、確信度の変化率から移動トレンド変化を検知する例を示す模式図である。 図12は、支持度及び確信度の変化から移動トレンド変化を検知する例を示す模式図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施の形態の内容を列記して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本発明の第1の局面に係るサーバコンピュータは、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得部と、取得部により取得されたプローブデータを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されたプローブデータを用いて、車両交通の移動トレンドの変化を検知する検知部とを含み、検知部は、記憶部に記憶されたプローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出部と、道路地図上において、第1エリア及び第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定部と、抽出部により抽出されたプローブデータの各々について、複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成部と、生成部により生成されたデータセットの集合に対してアソシエーション分析を実行し、経路上で隣接する要素の対毎に支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出部と、算出部により算出された少なくとも一方の値の変化に基づき、第1エリアから第2エリアに至る車両交通の移動トレンドの変化を判定する判定部とを含む。これにより、車両交通の移動トレンドに関して、通常状態とは異なる状態をいち早く検知できる。
(2)好ましくは、判定部は、経路上で隣接する要素の対の一方から他方への車両の走行に関して、少なくとも一方の値が所定値よりも大きいか否かを判定することにより、車両が一方を通過する頻度、及び、車両が一方から他方に走行する頻度を判定する。これにより、精度よく移動トレンドの変化を検知できる。
(3)より好ましくは、経由地は交差点を含む。これにより、移動トレンドの算出のための経由地を効率よく設定できる。
(4)さらに好ましくは、算出部は、確信度を算出し、判定部は、確信度の変化に基づき、移動トレンドの変化の原因を推定する推定部を含む。これにより、移動トレンドの変化の原因を推定できる。
(5)好ましくは、算出部は、支持度をさらに算出し、推定部は、経路上で隣接する要素の対に関して、支持度が所定値よりも大きい値に維持された状態で、確信度が増大した場合、道路地図上において、経路上で隣接する要素の対を結ぶ経路に新たな原因が生じたと推定する。これにより、移動トレンドの変化の原因を精度よく推定できる。
(6)より好ましくは、算出部は、確信度及び支持度を算出し、判定部は、支持度の変化及び確信度の変化の組合せ基づき、移動トレンドの変化の原因を推定する推定部を含む。これにより、移動トレンドの変化の原因を推定できる。
(7)さらに好ましくは、推定部は、経路上で隣接する要素の対に関して、支持度が増大し、且つ、確信度が増大した場合、道路地図上において、経路上で隣接する要素の対を結ぶ経路に新たな原因が生じたと推定する。これにより、移動トレンドの変化の原因を精度よく推定できる。
(8)好ましくは、取得部は、外部装置から、経路計算の要求及び計算条件をさらに取得し、計算条件と移動トレンドの変化の原因とに基づき経路を計算する経路計算部と、外部装置に、経路計算部により計算された経路を提供する提供部とをさらに含む。これにより、経路計算結果に移動トレンドの変化の原因を反映でき、顧客満足度を向上できる。
(9)より好ましくは、所定条件は、プローブデータに含まれる時刻情報に関する条件である。これにより、分析対象のプローブデータを選別して、より精度よく移動トレンドを算出できる。
(10)さらに好ましくは、プローブデータは、車両の走行目的をさらに含み、所定条件は、走行目的に関する条件である。これにより、分析対象のプローブデータを選別して、より精度よく移動トレンドを算出できる。
(11)好ましくは、算出部は、確信度及び支持度を算出し、算出部は、アソシエーション分析により、経路上で隣接する要素の対毎にリフト値をさらに算出し、判定部は、算出部により算出された支持度及び確信度のうち有効な支持度及び確信度を、リフト値に基づき選択し、選択した支持度及び確信度を用いて、移動トレンドの変化を判定する。これにより、適切な要素の対を選択でき、より精度よく移動トレンドの変化を検知できる。
(12)本発明の第2の局面に係るシステムは、サーバコンピュータと、車両に搭載され、サーバコンピュータへ情報を提供する情報装置とを含むシステムであって、情報装置は、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータをサーバコンピュータに提供し、サーバコンピュータは、情報装置から提供されるプローブデータを取得する取得部と、取得部により取得されたプローブデータを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されたプローブデータを用いて、車両交通の移動トレンドを検知する検知部とを含み、検知部は、記憶部に記憶されたプローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出部と、道路地図上において、第1エリア及び第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定部と、抽出部により抽出されたプローブデータの各々について、複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成部と、生成部により生成されたデータセットの集合に対してアソシエーション分析を実行し、経路上で隣接する要素の対に関する支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出部と、算出部により算出された支持度及び確信度の少なくとも一方の値の変化に基づき、第1エリアから第2エリアに至る車両交通の移動トレンドの変化を判定する判定部とを含む。これにより、車両の移動トレンドに関して、通常状態とは異なる状態をいち早く検知できる。
(13)本発明の第3の局面に係る移動トレンド検知方法は、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得ステップと、取得ステップにより取得されたプローブデータを記憶する記憶ステップと、記憶ステップにより記憶されたプローブデータを用いて車両交通の移動トレンドの変化を検知する検知ステップとを含み、検知ステップは、記憶ステップにより記憶されたプローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出ステップと、道路地図上において、第1エリア及び第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定ステップと、抽出ステップにより抽出されたプローブデータの各々について、複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成ステップと、生成ステップにより生成されたデータセットに対してアソシエーション分析を実行し、経路上で隣接する要素の対に関する支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出ステップと、算出ステップにより算出された少なくとも一方の値の変化に基づき、第1エリアから第2エリアに至る車両交通の移動トレンドの変化を判定する判定ステップとを含む。これにより、車両の移動トレンドに関して、通常状態とは異なる状態をいち早く検知できる。
(14)本発明の第4の局面に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得機能と、取得機能により取得されたプローブデータを記憶する記憶機能と、記憶機能により記憶されたプローブデータを用いて車両交通の移動トレンドの変化を検知する検知機能とを実現させるためのコンピュータプログラムであって、検知機能は、記憶機能により記憶されたプローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出機能と、道路地図上において、第1エリア及び第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定機能と、抽出機能により抽出されたプローブデータの各々について、複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成機能と、生成機能により生成されたデータセットの集合に対してアソシエーション分析を実行し、経路上で隣接する要素の対に関する支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出機能と、算出機能により算出された少なくとも一方の値の変化に基づき、第1エリアから第2エリアに至る車両交通の移動トレンドの変化を判定する判定機能とを含む。これにより、車両の移動トレンドに関して、通常状態とは異なる状態をいち早く検知できる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
(実施の形態)
[全体構成]
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る移動トレンド検知システム100は、サーバコンピュータ(以下、単にサーバともいう)102、基地局104及び106、ネットワーク108、並びに、車両110及び112を含む。サーバ102、並びに、基地局104及び106は、ネットワーク108に接続されており、サーバ102は、基地局104及び106の各々とネットワーク108を介して通信できる。
基地局104及び106は、移動体通信回線(LTE回線、5G回線等)によるサービスを提供する。車両110及び112は、それぞれ車載装置114及び116を搭載している。車載装置114及び116は、移動体通信回線を介する通信機能を有している。これにより、車載装置114及び116の各々は、基地局104及び106と通信できる。したがって、サーバ102は、車載装置114及び116と基地局104及び106を介して通信できる。
図1には、複数の基地局の代表として2つの基地局を示しているが、これに限定されない。通常、より多くの基地局が設けられている。車両に関しても、図1では代表的に2台の車両を示しているが、これに限定されず、サーバ102はより多くの車両と通信する。
車載装置114及び116の各々は、現在時刻を表す情報(以下、時刻情報という)と、現在時刻における各々が搭載されている車両110及び112の位置を特定するための情報(以下、位置情報という)とを取得し、各々の車両を特定する情報(以下、車両IDという)を付加して、サーバ102に送信することを繰返す。位置情報は、例えば、GPS(Global Positioning System)(図示せず)から取得できる。現在時刻は、車両110及び112に搭載されている時計から取得できる。時計の時刻合わせは、例えば、標準電波送信局(図示せず)から送信される標準電波を受信して行なうことができる。
車両110及び112のように、自車両に関する情報を、移動体通信回線を介してサーバ等にアップロードする機能を有する車両は、プローブ車両と呼ばれる。自車両に関する情報は、プローブデータと呼ばれ、上記の車両ID、時刻情報及び位置情報が含まれ、それら以外に、車両速度、車両方位等も含まれ得る。ここでは、プローブデータとは、{車両ID,時刻情報,位置情報}の組を意味することとする。これにより、サーバ102は、車両110及び112の各々に関するプローブデータを収集し、収集したデータの集合を分析して、運転に役立つ道路情報を生成し、各車両に提供するサービスを行なう。また、サーバ102は、ユーザの操作により車載装置114及び116の各々から送信される要求(例えば、目的地までの経路計算の要求)を受けて、処理(経路計算等)を行ない、その結果を要求元の車載装置に提供するサービスを行なう。
[車載装置のハードウェア構成]
図2を参照して、車両110に搭載されている車載装置114のハードウェア構成の一例を示す。車載装置114は、表示部120及び操作部122を備えるタッチパネルディスプレイ124、移動体通信を行なう通信部126、データを記憶するメモリ128、それらを制御する制御部130、及び各部の間でデータを交換するためのバス132を含む。車載装置114は、例えば、カーナビゲーション装置である。車載装置116も車載装置114と同様に構成されている。
例えば、表示部120及び操作部122は、それぞれ液晶ディスプレイ及びその上に配置されたタッチパネルである。ユーザは、タッチパネルディスプレイ124の操作画面にタッチすることにより、車載装置114に指示を入力できる。入力される指示は、制御部130に伝送される。
通信部126は、移動体通信回線を介した通信機能を有し、基地局104及び106との通信を行なう。通信部126は、移動体通信回線で採用されている変調及び多重化を行なうためのIC(Integrated Circuit)、所定周波数の無線電波を放射及び受信するためのアンテナ、並びにRF(Radio Frequency)回路等を含む。
メモリ128は、例えば書換可能な不揮発性の半導体メモリ、又はハードディスクドライブ(以下、HDDという)である。制御部130は、CPU(Central Processing Unit)を含み、各部を制御することにより、上記したプローブデータのアップロード等、車載装置114の機能を実現する。
[サーバのハードウェア構成]
図3を参照して、サーバ102は、制御部140、メモリ142、通信部144及びバス146を含む。各部の間のデータ伝送は、バス146を介して行なわれる。制御部140は、例えばCPUを含み、各部を制御し、サーバ102の種々の機能を実現する。通信部144は、車両110及び112からアップロードされるプローブデータを、基地局104又は106を介して受信する。
メモリ142は、書換可能な半導体の不揮発メモリ及びHDD等の大容量記憶装置を含む。通信部144により受信されたプローブデータは、メモリ142に伝送され、データベースとして記憶される。メモリ142には、プローブデータ以外に、道路地図情報、渋滞情報等が記憶される。制御部140は、メモリ142から適宜プローブデータを読出し、後述するように、分析処理を実行し、その分析結果(移動トレンドの変化を表す情報)をメモリ142に記憶する。
[サーバの機能的構成]
図4を参照して、サーバ102の機能について説明する。サーバ102は、パケット受信部240、パケット送信部242、フィルタ部244、プローブデータ記憶部246、トレンド検知部248、道路情報DB260及び経路計算部262を含む。トレンド検知部248は、プローブデータ抽出部250、経由地指定部252、データセット生成部254、アソシエーション分析部256、及び判定部258を含む。
パケット受信部240は、車載装置114等から送信されるパケットデータ(プローブデータ等)を受信する。パケット送信部242は、車載装置114等にパケットデータを送信する。フィルタ部244は、パケット受信部240から出力される受信データを分類し、プローブデータ記憶部246又は経路計算部262に入力する。具体的には、フィルタ部244は、入力されるデータがプローブデータを含んでいれば、プローブデータ記憶部246に出力し、経路計算要求(例えば、車両ID、所定コード、経路の始点及び終点の情報)を含んでいれば、経路計算部262に出力する。
プローブデータ記憶部246は、入力されるプローブデータを記憶する。プローブデータは、複数の車両に搭載された車載装置から繰返し送信され、パケット受信部240により受信されてプローブデータ記憶部246に記憶される。記憶されたプローブデータは所定の期間記憶され、不要になったプローブデータは適宜削除される。
トレンド検知部248は、プローブデータ記憶部246に記憶されたデータ(プローブデータ)に対して所定の処理を実行し、その結果を、道路情報DB260に出力する。道路情報DB260は、トレンド検知部248から入力される処理結果(移動トレンドの変化を表す情報)を記憶する。記憶された移動トレンドの変化は、適宜、管理者等に提示され、管理者により、その変化の原因(道の整備、拡幅、車線数増加、新たな抜け道の出現、新規道路の開通、施設の新設、新規サービスの提供等)が推定される。推定結果は、道路情報DB260に記憶されている道路情報に反映される(例えば、道路地図に付加される)。
経路計算部262は、フィルタ部244から経路計算の要求が入力されると、道路情報DB260に記憶されている道路情報を参照して、指定された経路の始点から終点に至る経路を、距離優先(走行距離が最も短い経路)、時間優先(走行時間が最も短い経路)、高速道路優先、一般道路優先等の予め定められた複数のパターンで計算する。このとき、上記の推定結果が道路地図に含まれていれば、その情報をも考慮して計算が実行される、又は、計算結果に推定結果を表す情報が付加される。計算結果は、パケット送信部242から、要求を送信した車両の車載装置に送信される。推定結果の情報が付加されていれば、それを受信した車載装置の表示部に、推定結果(例えば、新たな抜け道の出現、新規道路の開通、経路上の新設施設等)が表示される。これにより、経路計算結果に移動トレンドの変化の原因を反映でき、顧客満足度を向上できる。
トレンド検知部248の機能を具体的に説明する。トレンド検知部248は、例えば、スケジュールされた時刻に、プローブデータ記憶部246に記憶されているプローブデータに対して実行される。プローブデータ抽出部250は、道路情報DB260の道路情報(道路地図)を参照して、出発エリア(出発地)及び目的エリア(目的地)、並びに、走行期間を指定し、該当するプローブデータをプローブデータ記憶部246から読出す。図5に、エリアa及びエリアb間を走行した車両のプローブデータを矢印で示す。実線の矢印は、エリアaからエリアbに走行した車両のプローブデータを表し、破線の矢印は、エリアbからエリアaに走行した車両のプローブデータを表している。図5では直線の矢印で示しているが、プローブデータで特定される走行経路は、道路地図上の道路に沿った経路である。エリアは、道路地図上である程度の広がりのある領域が予め設定され、道路情報DB260に記憶されている。エリアは、例えば、町、市等である。走行期間は、例えば、日種(曜日、祝日等)及び時間等で指定される。したがって、トレンド検知の対象データは、出発地及び目的地がそれぞれある程度同じエリアに含まれ、且つ、時刻情報が走行期間内であるプローブデータである。例えば、平日の午前6時~午前9時の間に、エリアaからエリアbに走行した車両のプローブデータである。これにより、分析対象のプローブデータを選別して、より精度よく移動トレンドを算出できる。
経由地指定部252は、プローブデータ抽出部250が指定した出発エリア及び目的エリア間の監視対象地点として、車両が走行中に経由する地点(以下、経由地という)を特定する。経由地は、道路地図上で予め設定された地点(所定の領域を含む)であり、道路情報DB260に記憶されている。経由地は、例えば交差点である。交差点を経由地とすれば、後述する移動トレンドの算出のための経由地を効率よく設定できる。
経由地指定部252は、プローブデータ抽出部250から出発エリア及び目的エリアを取得し、道路情報DB260の道路地図を参照し、それらの間の走行経路に含まれる経由地を特定する。図6の上段に、エリアa及びエリアbの間の経由地A~Hと、矢印で車両の走行経路を示す。図6では、車両毎に線分の種類(実線、破線等)が異なる矢印を使用している。
データセット生成部254は、プローブデータ抽出部250から選択されたプローブデータ、出発エリア及び目的エリアを取得し、経由地指定部252から経由地情報を取得し、それらを用いて後述の分析の対象データを生成する。具体的には、データセット生成部254は、プローブデータからそれに対する車両の走行経路上に位置する経由地の全てからなるセットを生成する。例えば、図6を参照して、第1プローブ車両は実線の矢印で表されており、その走行経路上には経由地A、D及びGが存在するので、データセットとして{A,D,G}が生成される。第3プローブ車両は破線の矢印で表されており、その走行経路上には経由地A、C、E及びHが存在するので、データセットとして{A,C,E,H}が生成される。第2、第4及び第5プローブ車両のプローブデータから、同様にして、{A,B,D,F,G}、{C,E,F}及び{C,D,F,H}が生成される。このようにして、1つの車両の走行経路を表す1組のプローブデータから、経由地を要素とする1つのデータセットが生成され、これを全てのプローブデータに対して実行することでデータセットの集合が生成される。なお、出発エリア及び目的エリアに対応するエリアa及びエリアbは、全ての走行経路に共通するので、それらを含めてデータセットを構成しても、含めずにデータセットを構成してもよい。
アソシエーション分析部256は、データセット生成部254で生成されたデータセットの集合に対して、アソシエーション分析を実行する。アソシエーション分析では、複数の要素データの集まりを1つのセットとして扱い、複数のセット(以下、単にデータともいう)を分析対象とし、支持度、確信度及びリフト値を算出する。「支持度」は、全データのうち、要素データXと要素データYとが同時に出現する割合を意味する。即ち、支持度は、支持度=(XとYとを含むデータ件数)/(全データ件数)で算出される。
「確信度」は、Xが出現したときにYが出現する割合を意味する。即ち、確信度は、
確信度=(XとYとを含むデータ件数)/(Xを含むデータ件数)で算出される。
「リフト値」は、XのときにおけるYの起こり易さを意味する。即ち、リフト値は、
リフト値={(XとYとを含むデータ件数)/(Xを含むデータ件数)}/{(Yを含むデータ件数)/(全データ件数)}=(確信度)/{(Yを含むデータ件数)/(全データ件数)}で算出される。要素データXを条件と解釈し、要素データYを結論と解釈すると、通常、リフト値が1以上のものを有効なルールとする。
例えば、次の7つのデータを対象としてアソシエーション分析を行なうと、表1の結果が得られる。
{A,B,C}、{A,B}、{A,C}、{A,B}、{A,B}、{A,D}、{B,C}({A,B}が3セット、それ以外は各1セット)
Figure 0007275582000001
アソシエーション分析部256は、データセット生成部254で生成されたデータセットの集合を対象として、2つの経由地(以下、経由地の対という)を結ぶ経路毎に、上記した支持度、確信度及びリフト値を算出する。アソシエーション分析部256は、支持度、確信度及びリフト値が算出された経由地の対のうち、リフト値が所定値以上である経由地の対を有効な経由地の対として特定し、特定された経由地の対を表す情報と、その支持度及び確信度とを対応させて、移動トレンドとして記憶する。上記したように、トレンド検知は所定のスケジュールで、その時点でプローブデータ記憶部246に記憶されているプローブデータを用いて繰返し実行されるので、アソシエーション分析部256による分析結果は、その都度記憶される。
判定部258は、アソシエーション分析部256から、最新及び前回のアソシエーション分析の結果(有効な経由地の対、その支持度及び確信度)を取得し、移動トレンドの時間変化を評価し、変化があったと判定された移動トレンドの情報を、道路情報DB260に出力する。具体的には、同じ経由地の対に関して、最新の支持度及び確信度と前回の支持度及び確信度とを比較し、支持度及び確信度の少なくとも一方に所定値以上の変化があれば、その経由地の対を、移動トレンドの変化があったとして選択する。移動トレンドの変化があった経由地の対は複数選択され得る。判定部258は、選択した経由地の対を表す情報と、対応する支持度及び確信度とを道路情報DB260に出力する。道路情報DB260は、上記したように、入力されるデータを記憶する。
上記の機能が、プローブデータ抽出部250により出発エリア及び目的エリアが重複しないように選択される度に実行されことにより、道路情報DB260には、サーバ102が監視対象としている全エリアに関して、移動トレンドの変化が、経由地の対を表す情報として記憶される。上記したように、移動トレンドの変化は、適宜、管理者等に提示され、管理者により、その変化の原因が推定され、推定結果は、道路情報DB260に記憶されている道路情報に反映され(例えば、道路地図にマップ化され)、ユーザからの経路計算の要求等を受けた場合に、経路計算の結果と共に推定結果を情報提供できる。
[サーバの動作]
図7及び図8を参照して、サーバ102の動作をさらに詳しく説明する。図7及び図8に示した処理は、制御部140が、所定のプログラムをメモリ142から読出して実行することにより実現される。
ステップ300において、制御部140は、通信部144を介してパケットデータを受信したか否かを判定する。受信したと判定された場合、制御はステップ302に移行する。そうでなければ、制御はステップ308に移行する。ステップ300の処理は、図4を参照して上記したパケット受信部240の機能に対応する。
ステップ302において、制御部140は、ステップ300で受信したデータがプローブデータを含むか否かを判定する。プローブデータを含むと判定された場合、制御はステップ304に移行する。そうでなければ、制御はステップ306に移行する。プローブデータを含むパケットデータは、車両110及び112の車載装置114及び116からアップロードされたものである。ステップ302の処理は、図4を参照して上記したフィルタ部244の機能に対応する。
ステップ304において、制御部140は、ステップ300で受信したパケットデータに含まれているプローブデータをメモリ142に記憶する。その後、制御はステップ308に移行する。これにより、メモリ142には、プローブデータ{車両ID,時刻情報,位置情報}が蓄積される。ステップ304の処理は、図4を参照して上記したプローブデータ記憶部246の機能に対応する。
ステップ306において、制御部140は、受信したパケットデータに応じて該当する処理を実行する。例えば、上記したように、経路計算の要求(例えば、車両ID、所定コード、経路の始点及び終点の情報)を受信した場合、経路計算を実行し、その結果を車両IDで特定される車両に送信する。この処理は、図4を参照して上記した経路計算部262の機能に対応する。その後、制御はステップ308に移行する。
ステップ308において、制御部140は、分析処理を実行するか否かを判定する。分析処理を実行すると判定された場合、制御はステップ310に移行する。そうでなければ、制御は、ステップ312に移行する。例えば、分析処理は、スケジュール(所定の時刻、所定の時間間隔等)にしたがって実行される。
ステップ312において、制御部140は、終了の指示を受けたか否かを判定する。終了の指示を受けたと判定された場合、本プログラムは終了する。そうでなければ、制御はステップ300に戻る。終了の指示は、例えば、サーバ102が管理者等により操作されることにより行なわれる。これにより、分析処理が実行されない間、車載装置からアップロードされるプローブデータがメモリ142に蓄積される。
一方、ステップ308において、分析処理を実行すると判定された場合、ステップ310において、メモリ142に蓄積されているプローブデータに対して分析処理が実行される。分析処理は、図4を参照して上記したトレンド検知部248により実行される機能に対応する。具体的には、制御部140は、図8のフローチャートを実行する。
ステップ400において、制御部140は、メモリ142に記憶された道路情報を参照して、出発エリア及び目的エリアを1組選択する。出発エリア及び目的エリアの選択は、予め設定されている複数のエリアの中から異なる2つのエリア(第1エリア、第2エリア)を選択することにより行なわれる。その後、制御はステップ402に移行する。ステップ400の処理は、図4を参照して上記したプローブデータ抽出部250の機能に対応する。
ステップ402において、制御部140は、メモリ142に記憶された道路情報を参照して、ステップ400で指定された出発エリア及び目的エリア間の監視対象地点(経由地)を特定する。その後、制御はステップ404に移行する。ステップ402の処理は、図4を参照して上記した経由地指定部252の機能に対応する。
ステップ404において、制御部140は、分析条件を1つ選択する。分析条件は、例えば、上記した走行期間として設定され、設定された走行期間に含まれる時刻情報を含むプローブデータを選択するために使用される。分析条件は、例えば、予め管理者等により、複数設定されて、メモリ142に記憶されており、制御部140は、複数の分析条件の中から重複しないように、即ち同じ分析条件を2回選択しないように1つ選択する。
ステップ406において、制御部140は、ステップ400及び404で選択された出発エリア、目的エリア及び分析条件と、ステップ402で特定された経由地とから、分析対象のデータとなる分析データを生成する。この処理は、図4を参照して上記したデータセット生成部254の機能に対応する。即ち、制御部140は、メモリ142に蓄積されているプローブデータにより特定される車両毎の走行経路に関して、走行経路上に、出発エリア、目的エリア及び経由地が含まれ、且つ、プローブデータの時刻情報が分析条件を満たす走行経路を選択し、選択した走行経路に含まれる経由地を要素とするデータセットを生成する(図6参照)。制御部140は、生成したデータセットをメモリ142に記憶する。その後、制御は、ステップ408に移行する。
ステップ408において、制御部140は、メモリ142に記憶したデータセットの集合をメモリ142から読出し、移動トレンドを算出し、算出結果をメモリ142に記憶する。この処理は、図4を参照して上記したアソシエーション分析部256の機能に対応する。即ち、制御部140は、データセットの集合を対象として、経由地の対毎に、上記した支持度、確信度及びリフト値を算出し、リフト値が所定値以上である有効な経由地の対を特定し、特定された経由地の対を表す情報、その支持度及び確信度(即ち、移動トレンド)をメモリ142に記憶する。
ステップ410において、制御部140は、ステップ408で算出された移動トレンドと、同様に前回算出された移動トレンドとを比較し、変化があった箇所を選択する。この処理は、図4を参照して上記した判定部258の機能に対応する。具体的には、制御部140は、同じ経由地の対の各々に関して、最新の支持度及び確信度と前回の支持度及び確信度とをそれぞれ比較し、支持度及び確信度の少なくとも一方に所定値以上の変化があれば、その経由地の対を、移動トレンドの変化があった箇所として選択する。制御部140は、選択された1つ又は複数の経由地の対をメモリ142に記憶する。これにより、車両交通の移動トレンドに関して、通常状態とは異なる状態をいち早く検知できる。
ステップ412において、制御部140は、全ての分析条件に関して、ステップ404~410の処理が完了したか否かを判定する。完了したと判定された場合、制御はステップ414に移行する。そうでなければ、制御はステップ404に戻る。これにより、1組の出発エリア及び目的エリアに関して、各々の分析条件を満たす移動トレンドが算出されてメモリ142に記憶される。
ステップ414において、制御部140は、全ての出発エリア及び目的エリアに関して、ステップ400~410の処理が完了したか否かを判定する。完了したと判定された場合、制御は図7のステップ312に移行する。そうでなければ、制御はステップ400に戻る。
以上により、出発エリア及び目的エリアと分析条件との全ての組合せに関して、移動トレンドが算出されてメモリ142に記憶される。したがって、サーバ102は、適宜、移動トレンドの変化を管理者等に提示でき、管理者は、その変化の原因を推定し、推定結果を、メモリ142に記憶されている道路情報に反映させることができる。サーバ102は、車載装置から経路計算の要求を受信した場合、経路計算の実行時に、推定結果がマッピングされた道路情報を使用することができ、計算結果に推定結果を反映させることができる。サーバ102が、推定結果が反映された計算結果を、車両IDで特定された車両に送信することにより、車載装置の表示部上に、新たな抜け道の出現等の情報を提示できる。したがって、情報提供サービスの顧客満足度を向上できる。
[推定処理]
移動トレンドの変化から、その変化の原因を推定する処理に関して、具体的に説明する。図9に、アソシエーション分析の結果(支持度及び確信度)に関する従来の解釈例を示す。縦軸は支持度を表し、上方向は支持度が増大する方向である。横軸は確信度を表し、右方向は確信度が増大する方向である。支持度及び確信度の高/低(大/小)に応じて、4つのカテゴリに分類できる。「高」又は「低」に区分するには、所定のしきい値を設ければよい。なお、支持度を2つに区分するためのしきい値と、確信度を2つに区分するしきい値とは個別に設定すればよい。
ここでは、従来の解釈とは異なり、車両のプローブデータから得られる車両交通の移動トレンドが対象であるので、図10に示すように解釈する。図10において、縦軸及び横軸の意味、及び、カテゴリの区分方法は図9と同じである。図10を参照して、地点X及び地点Yに関する分析結果(支持度、確信度)が、支持度「高」且つ確信度「低」の領域に含まれる場合、「地点Xは利用されることが多い主要地点であるため、中には地点Yに行く車両もある。」と解釈する。したがって、「地点Xはハブ地点である」可能性があると判定する。
地点X及び地点Yに関する分析結果が、支持度「高」且つ確信度「高」の領域に含まれる場合、「地点Xは利用されることが多く、そこから地点Yに行く車両が多い。」と解釈する。したがって、「地点Xから地点Yに向かう経路は、交通量の多い経路である」可能性があると判定する。
地点X及び地点Yに関する分析結果が、支持度「低」且つ確信度「高」の領域に含まれる場合、「地点Xは利用されることは多くないが、地点Xを経由する車両は地点Yに行くことが多い。」と解釈する。したがって、「地点Xから地点Yに向かう経路しかない」又は「地点Xから地点Yに向かう経路は新しい組合せである」可能性があると判定する。
したがって、サーバ102が、図10に示した解釈をデータとしてメモリ142に記憶しておけば、制御部140は、上記したように、ステップ410(図8)で選択された経由地の対の支持度及び確信度の組合せが、図10に示したどの領域に含まれるかを特定すれば、図10に可能性として示した事項を特定できる。特定された事項は、移動トレンド変化の原因の推定に役立てることができ、精度よく移動トレンドの変化を検知できる。
図11及び図12に具体例を示す。図11に、現在、1日前、2日前におけるプローブデータの分析結果を示す。各枠内には、図6と同様に経由地を配置し、経由地間を走行する車両方向を矢印の向きで示し、走行車両の数を、矢印の線分の幅(以下、矢印の太さという)で相対的に表している。各枠において、経由地Aから経由地Bの間を走行した車両は、経由地Cに直接至る車両と、経由地Dを通ってから経由地Cに至る車両と、経由地Eを通ってから経由地Cに至る車両とに分かれる。矢印の太さから、経由地Dを通ってから経由地Cに至る車両の数、経由地Eを通ってから経由地Cに至る車両の数、経由地Cに直接至る車両の数の順で小さくなっていることが分かる。
各枠内には、経由地Bから経由地Cに直接至る車両に関する支持度及び確信度を示す。2日前、1日前、及び現在のいずれの分析結果に関しても、支持度は約1であり「高」に該当し、確信度は、0.1又は0.2であり「低」に該当する。したがって、いずれも、図10に示した4領域のうち、左上の領域に該当すると判定できる。
監視対象となる経由地B及び経由地Cは、データ全体からみても出現率が高いことから、主要都市又は主要交差点である可能性が高い。即ち、以前より経由地Bから経由地Cへの移動のモチベーションはあったもの、これまでは直接の関連が薄かった経由地Bと経由地Cとに関連性が増加した原因としては、「走りにくい(道が狭い、道が整備されていないことを含む)道が走り易くなった」、「多くのドライバが(直接経由地Bから経由地Cへの道の)存在を知らなかったが、何かのタイミングで知るようになった(新たな抜け道の発見)」、「そもそも経由地Bから経由地Cへの移動経路がなかったが、新たに開通した」、「時間がかかっていたが改善された」等を推定できる。
図11と同様に、図12に、現在、1日前、2日前におけるプローブデータの分析結果を示す。各枠内には、図6と同様に経由地を配置し、経由地間を走行する車両方向を矢印の向きで示し、走行車両の数を矢印の太さで相対的に表している。
各枠内には、経由地Eから経由地Fに直接至る車両に関する支持度及び確信度を示す。1日前までは支持度及び確信度は約0であった。これは、図10に示した4領域のうち、左下の領域に該当する。しかし、現在では支持度は少し増大して0.1になり、確信度は大きく増大し、約1になっている。これは、図10に示した4領域のうち、右下の領域に該当する。
監視対象となる経由地E及び経由地Fは、データ全体に対して出現率が低いため、主要都市又は主要交差点であるとは考えづらい。以前(1日前まで)は移動のモチベーションがなかった経由地E及び経由地Fに、移動のモチベーションが発生している可能性があり、関連性が増した原因として、「新規施設の設置」、「新規サービスの開始」、「新規道路開通(抜け道を含む)」等を推定できる。
図11に示したように移動トレンドが変化した場合、既にあるものに対して改善が施された可能性が高い(但し、例外はある)。それに対して、図12に示したように移動トレンドが変化した場合、サービス等何かが新しく発生した可能性が高い(但し、例外はある)。なお、図11に示した移動トレンド変化の原因と、図12に示した移動トレンドの変化の原因とが別であるというわけでもなく、単に可能性の問題である。即ち、図11に示した移動トレンド変化の原因が、図12を参照して示した原因であることも想定できる。逆に、図12に示した移動トレンド変化の原因が、図11を参照して示した原因であることも想定できる。
上記では、リフト値が所定値以上である経由地の対を有効な経由地として選択する場合を説明したが、これに限定されない。リフト値による選択を行なうことなく、算出された全ての経由地の対に関する支持度及び確信度を用いて、移動トレンドの変化を検知してもよい。なお、リフト値を用いて有効な経由地を選択すれば、適切な経由地の対を選択でき、リフト値による選択を行なわない場合よりも精度よく移動トレンドの変化を検知できるので好ましい。
上記では、移動トレンドとして、支持度及び確信度を算出する場合を説明したが、これに限定されない。支持度及び確信度のいずれか一方のみを算出し、算出した値を移動トレンドとして所定のしきい値と比較し、移動トレンドの変化の有無を判定してもよい。
上記では、移動トレンドの変化の原因を、人が推定する場合を説明したが、これに限定されない。例えば、機械学習により原因を自動的に推定できるようにしてもよい。移動トレンドの変化(例えば、支持度及び確信度の少なくとも一方に変化があった経由地の対で表す)及び対応する原因のデータを蓄積し、それを用いてニューラルネットワークを学習させれば、学習後のニューラルネットワークに移動トレンドの変化を入力して、原因を自動的に特定(推定)できる。
また、サーバは、プローブデータから移動トレンドが変化したことを検知した場合に、その原因を、外部から取得した情報(Webサーバのイベント情報、SNSの情報等)をも考慮して、自動的に推定してもよい。この結果を用いれば上記ニューラルネットワークの学習データを自動的に生成できる。
上記では、分析対象のプローブデータを選択する条件として、走行期間を使用する場合を説明したが、これに限定さない。例えば、ドライブの目的(以下、走行目的という)等であってもよい。走行目的は、例えば、レジャー、仕事、通勤等である。走行目的により分析対象のプローブデータを選択する場合には、車載装置からアップロードされるプローブデータに走行目的を表す情報を付加する必要がある。例えば、車載装置の表示部に選択肢を表示して、ドライバに選択させればよい。また、車載装置が車両の走行履歴(走行曜日、走行時間帯、到着地)を一定期間蓄積し(到着地は地図情報を参照して施設、建物等に対応させる)、蓄積データを学習することにより、走行開始時点における曜日及び時刻から、走行目的を推定し、プローブデータに付加するようにしてもよい。これにより、分析対象のプローブデータを選別して、より精度よく移動トレンドを算出できる。
上記では、車載装置から、経路計算の要求を受けたときに、サーバから経路計算結果に移動トレンド変化の検知結果(原因を表す情報等)を付加して送信する場合を説明したが、これに限定されない。車載装置からの情報提供の要求を受けて、移動トレンド変化の検知結果を送信してもよい。また、車載装置から何も要求を受けずに、移動トレンド変化の検知結果を、車載装置にブロードキャスト送信してもよい。
上記では、車載装置がカーナビゲーション装置である場合を説明したが、これに限定されない。車両に常時又は一時的に搭載され、その車両のプローブデータをアップロードできる情報装置であればよい。例えば、車両に乗車しているユーザの携帯端末装置(スマートフォン等)から、時刻情報と、その時刻におけるその携帯端末装置の位置情報とを、その車両のプローブデータとしてアップロードしてもよい。
また、経路計算の要求をサーバに送信する主体は車載装置に限定されない。パーソナルコンピュータ又は携帯端末装置等であってもよい。ユーザは、車両を運転する前日等、事前に自宅のパーソナルコンピュータ等で走行ルートを確認できる。
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
100 移動トレンド検知システム
102 サーバ
104、106 基地局
108 ネットワーク
110、112 車両
114、116 車載装置
120 表示部
122 操作部
124 タッチパネルディスプレイ
126、144 通信部
128、142 メモリ
130、140 制御部
132、146 バス
240 パケット受信部
242 パケット送信部
244 フィルタ部
246 プローブデータ記憶部
248 トレンド検知部
250 プローブデータ抽出部
252 経由地指定部
254 データセット生成部
256 アソシエーション分析部
258 判定部
260 道路情報DB
262 経路計算部
A、B、C、D、E、F、G、H 経由地

Claims (14)

  1. 時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得部と、
    前記取得部により取得された前記プローブデータを記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された前記プローブデータを用いて、車両交通の移動トレンドの変化を検知する検知部とを含み、
    前記検知部は、
    前記記憶部に記憶された前記プローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出部と、
    前記道路地図上において、前記第1エリア及び前記第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定部と、
    前記抽出部により抽出された前記プローブデータの各々について、前記複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成部と、
    前記生成部により生成された前記データセットの集合に対してアソシエーション分析を実行し、前記経路上で隣接する前記要素の対毎に支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された前記少なくとも一方の値の変化に基づき、前記第1エリアから前記第2エリアに至る前記車両交通の前記移動トレンドの変化を判定する判定部とを含み、
    前記経路上で隣接する前記要素の前記対を構成する2つの前記要素をX及びYとして、前記支持度は、(XとYとを含む前記データセットの件数)/(前記集合の全ての前記データセットの件数)により算出され、前記確信度は、(XとYとを含む前記データセットの件数)/(Xを含む前記データセットの件数)により算出される、サーバコンピュータ。
  2. 前記判定部は、前記経路上で隣接する前記要素の対の一方から他方への車両の走行に関して、前記少なくとも一方の値が所定値よりも大きいか否かを判定することにより、車両が前記一方を通過する頻度、及び、車両が前記一方から前記他方に走行する頻度を判定する、請求項1に記載のサーバコンピュータ。
  3. 前記経由地は、交差点を含む、請求項1又は2に記載のサーバコンピュータ。
  4. 前記算出部は、前記確信度を算出し、
    前記判定部は、前記確信度の変化に基づき、前記移動トレンドの変化の原因を推定する推定部を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のサーバコンピュータ。
  5. 前記算出部は、前記支持度をさらに算出し、
    前記推定部は、前記経路上で隣接する前記要素の対に関して、前記支持度が所定値よりも大きい値に維持された状態で、前記確信度が増大した場合、前記道路地図上において、前記経路上で隣接する前記要素の対を結ぶ経路に新たな前記原因が生じたと推定する、請求項4に記載のサーバコンピュータ。
  6. 前記算出部は、前記確信度及び前記支持度を算出し、
    前記判定部は、前記支持度の変化及び前記確信度の変化の組合せに基づき、前記移動トレンドの変化の原因を推定する推定部を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のサーバコンピュータ。
  7. 前記推定部は、前記経路上で隣接する前記要素の対に関して、前記支持度が増大し、且つ、前記確信度が増大した場合、前記道路地図上において、前記経路上で隣接する前記要素の対を結ぶ経路に新たな前記原因が生じたと推定する、請求項6に記載のサーバコンピュータ。
  8. 前記取得部は、外部装置から、経路計算の要求及び計算条件をさらに取得し、
    前記計算条件と前記移動トレンドの変化の前記原因とに基づき経路を計算する経路計算部と、
    前記外部装置に、前記経路計算部により計算された経路を提供する提供部とをさらに含む、請求項4から請求項7のいずれか1項に記載のサーバコンピュータ。
  9. 前記所定条件は、前記プローブデータに含まれる前記時刻情報に関する条件である、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のサーバコンピュータ。
  10. 前記プローブデータは、前記車両の走行目的をさらに含み、
    前記所定条件は、前記走行目的に関する条件である、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のサーバコンピュータ。
  11. 前記算出部は、前記確信度及び前記支持度を算出し、
    前記算出部は、前記アソシエーション分析により、前記経路上で隣接する前記要素の対毎にリフト値をさらに算出し、
    前記リフト値は、前記確信度/{(Yを含む前記データセットの件数)/(前記集合の全ての前記データセットの件数)}により算出され、
    前記判定部は、
    前記算出部により算出された前記支持度及び前記確信度のうち有効な前記支持度及び前記確信度を、前記リフト値に基づき選択し、
    選択した前記支持度及び前記確信度を用いて、前記移動トレンドの変化を判定する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のサーバコンピュータ。
  12. サーバコンピュータと、車両に搭載され、前記サーバコンピュータへ情報を提供する情報装置とを含むシステムであって、
    前記情報装置は、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における前記車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを前記サーバコンピュータに提供し、
    前記サーバコンピュータは、
    前記情報装置から提供される前記プローブデータを取得する取得部と、
    前記取得部により取得された前記プローブデータを記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された前記プローブデータを用いて、車両交通の移動トレンドを検知する検知部とを含み、
    前記検知部は、
    前記記憶部に記憶された前記プローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出部と、
    前記道路地図上において、前記第1エリア及び前記第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定部と、
    前記抽出部により抽出された前記プローブデータの各々について、前記複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成部と、
    前記生成部により生成された前記データセットの集合に対してアソシエーション分析を実行し、前記経路上で隣接する前記要素の対に関する支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出部と、
    前記算出部により算出された前記少なくとも一方の値の変化に基づき、前記第1エリアから前記第2エリアに至る前記車両交通の前記移動トレンドの変化を判定する判定部とを含み、
    前記経路上で隣接する前記要素の前記対を構成する2つの前記要素をX及びYとして、前記支持度は、(XとYとを含む前記データセットの件数)/(前記集合の全ての前記データセットの件数)により算出され、前記確信度は、(XとYとを含む前記データセットの件数)/(Xを含む前記データセットの件数)により算出される、システム。
  13. 時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにより取得された前記プローブデータを記憶する記憶ステップと、
    前記記憶ステップにより記憶された前記プローブデータを用いて車両交通の移動トレンドの変化を検知する検知ステップとを含み、
    前記検知ステップは、
    前記記憶ステップにより記憶された前記プローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出ステップと、
    前記道路地図上において、前記第1エリア及び前記第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定ステップと、
    前記抽出ステップにより抽出された前記プローブデータの各々について、前記複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成ステップと、
    前記生成ステップにより生成された前記データセットの集合に対してアソシエーション分析を実行し、前記経路上で隣接する前記要素の対に関する支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにより算出された前記少なくとも一方の値の変化に基づき、前記第1エリアから前記第2エリアに至る前記車両交通の前記移動トレンドの変化を判定する判定ステップとを含み、
    前記経路上で隣接する前記要素の前記対を構成する2つの前記要素をX及びYとして、前記支持度は、(XとYとを含む前記データセットの件数)/(前記集合の全ての前記データセットの件数)により算出され、前記確信度は、(XとYとを含む前記データセットの件数)/(Xを含む前記データセットの件数)により算出される、移動トレンド検知方法。
  14. コンピュータに、
    時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における前記車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得機能と、
    前記取得機能により取得された前記プローブデータを記憶する記憶機能と、
    前記記憶機能により記憶された前記プローブデータを用いて車両交通の移動トレンドの変化を検知する検知機能とを実現させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記検知機能は、
    前記記憶機能により記憶された前記プローブデータの中から、所定条件を満たし、且つ、道路地図上の第1エリアから第2エリアに至る経路を走行した車両のプローブデータを抽出する抽出機能と、
    前記道路地図上において、前記第1エリア及び前記第2エリアの間に複数の経由地を指定する指定機能と、
    前記抽出機能により抽出された前記プローブデータの各々について、前記複数の経由地の中で、当該プローブデータにより特定される経路上に位置する全ての経由地を要素として少なくとも含むデータセットを生成する生成機能と、
    前記生成機能により生成された前記データセットの集合に対してアソシエーション分析を実行し、前記経路上で隣接する前記要素の対に関する支持度及び確信度の少なくとも一方の値を算出する算出機能と、
    前記算出機能により算出された前記少なくとも一方の値の変化に基づき、前記第1エリアから前記第2エリアに至る前記車両交通の前記移動トレンドの変化を判定する判定機能とを含み、
    前記経路上で隣接する前記要素の前記対を構成する2つの前記要素をX及びYとして、前記支持度は、(XとYとを含む前記データセットの件数)/(前記集合の全ての前記データセットの件数)により算出され、前記確信度は、(XとYとを含む前記データセットの件数)/(Xを含む前記データセットの件数)により算出される、コンピュータプログラム。
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