JP7172622B2 - サーバ、システム、方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

サーバ、システム、方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、サーバ、システム、方法、及びコンピュータプログラムに関する。
自動車及び自動二輪車等(以下、車両という)へのカーナビゲーション装置等の情報提供装置の普及に伴い、ディスプレイ等に車両の走行に役立つ種々の情報が提供されている。例えば、ドライバ(ユーザ)が出発地及び目的地を指定し、出発地から目的地までの走行ルート(以下、走行経路ともいう)を計算(以下、探索ともいう)して提供するサービスにおいて、ドライバが走行ポリシー(例えば、時間優先、距離優先、料金優先等)を指定して走行ルートを探索するサービスが知られている。サーバコンピュータ(以下、単にサーバという)の経路計算エンジンでは、地図に紐づけられた動的情報及び静的情報を使ってそれらの優先項目を満たすような経路を探索する。例えば時間優先であれば渋滞情報を加味して最も早く着くルートを探索し、距離優先であれば目的地までの距離が最短であるルートを探索することが可能である。
道路には、ドライバが走り易いと感じる道路も、走り難いと感じる道路もあり、「走り易さ」(ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性)は、走行ルート探索における走行ポリシーの1つと言える。下記非特許文献1には、道路の走り易さに関する情報が開示されている。例えば、市街地部の道路に関して、下記のように分類し、A、B、C、Dの順で走り易さが低下すると解釈することが開示されている。
A:2車線以上であり、カーブ及び勾配が緩やかである道路、又は、両側に自転車が走行できる歩道があり、カーブが緩やかであり、路肩が広い道路。
B:2車線以上であり、両側に歩道がある道路。
C:2車線以上であり、片側に歩道がある又は歩道がない道路。
D:1車線の道路、又は、歩道がない道路。
"道路の走りやすさマップ"、[online]、国土交通省 九州地方整備局、[平成30年12月10日検索]、インターネット(URL:http://www.qsr.mlit.go.jp/kyukan/map05/gaiyou.pdf)
しかし、「走り易さ」に関しては、地図に紐付けられた情報がなく、車両の走行ルート探索のサービスに利用できない。一般的な市街地であれば、走り易い道路、走りにくい道路は、道路種別、歩道の有無等で判定することは可能であるが、地図上では歩道の有無までは判定できない。また、広い道路であっても走り難い道路は存在するが、地図上からは判定できない。逆に細い道であっても走り易い道は存在する。さらに、地図上の道幅はレンジが粗いものが多い(例えば、道幅3.0m~5.5m、5.5m~13m、13m以上の区分等)。したがって、非特許文献1に開示された情報を走行ルート探索に使用することはできない。
したがって、本発明は、走り易さをより適切に表すことができる指標を用いて、走行ルートを探索できるサーバ、システム、方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明のある局面に係るサーバは、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得部と、プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定部とを含み、決定部は、指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて指標を決定する指標決定部を含み、道路を表す情報と指標とを対応させて記憶する記憶部をさらに含む。
本発明の別の局面に係るシステムは、サーバと、車両に搭載され、サーバに情報を提供する情報装置とを含むシステムであって、情報装置は、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータをサーバに提供し、サーバは、情報装置から提供されるプローブデータを取得する取得部と、プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定部とを含み、決定部は、指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて指標を決定する指標決定部を含み、サーバは、道路を表す情報と指標とを対応させて記憶する記憶部をさらに含む。
本発明のさらに別の局面に係る方法は、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得ステップと、プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定ステップとを含み、決定ステップは、指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて指標を決定する指標決定ステップを含み、道路を表す情報と指標とを対応させて記憶する記憶ステップをさらに含む。
本発明のさらに別の局面に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得機能と、プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定機能とを実現させるためのコンピュータプログラムであって、決定機能は、指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて指標を決定する指標決定機能とを含み、コンピュータに、道路を表す情報と指標とを対応させて記憶する記憶機能をさらに実現させる。
本発明によれば、走り易さをより適切に表すことができる指標を用いて、走行ルートを探索できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るシステムの構成を示す模式図である。 図2は、車載装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図3は、サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。 図4は、サーバの機能的構成を示すブロック図である。 図5は、経路の決定方法を示す模式図である。 図6は、サーバの動作を示すフローチャートである。 図7は、サーバによる分析処理を示すフローチャートである。 図8は、サーバによる経路計算処理を示すフローチャートである。 図9は、本発明の第2実施形態に係るシステムにおけるサーバの機能的構成を示すブロック図である。 図10は、燃費に影響する要因を表形式で示す図である。 図11は、燃費を表す正規分布と判定値との関係の一例を示すグラフである。 図12は、集計単位及び道路単位毎の判定値を表形式で示す図である。 図13は、本発明の第2実施形態に係るシステムにおけるサーバによる分析処理を示すフローチャートである。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施の形態の内容を列記して説明する。以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組合せてもよい。
(1)本発明の第1の局面に係るサーバは、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得部と、プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定部とを含み、決定部は、指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて指標を決定する指標決定部を含み、道路を表す情報と指標とを対応させてさらに記憶する記憶部をさらに含む。これにより、車両の走行ルート探索のサービスにおいて、道路の走り易さを考慮した探索が可能になる。
(2)好ましくは、決定部は、プローブデータを用いて、車両の走行状態を表す評価データを算出する評価データ算出部をさらに含み、評価データは、プローブデータから車両毎に算出される、指標を決定する対象である道路の単位距離当たりの、車両が走行状態から所定時間停止した後に走行を再開した回数を表す第1の回数、単位距離当たりの、車両が第1所定値以上の大きさの負の加速を行なった回数を表す第2の回数、及び、単位距離当たりの、車両が第2所定値以上の大きさの正の加速を行なった回数を表す第3の回数のうち少なくとも1つの回数を含み、指標決定部は、少なくとも1つの回数の集合を代表する代表値を算出する代表値算出部を含み、代表値に応じて指標を決定する。これにより、走り易さを表す指標を適切に決定できる。
(3)より好ましくは、指標決定部は、代表値が小さいほど、車両運転がより容易であることを表す指標を決定する。これにより、走り易さを適切に表す指標を決定できる。
(4)さらに好ましくは、代表値算出部は、第1の回数の集合を代表する第1の代表値、第2の回数の集合を代表する第2の代表値、及び、第3の回数の集合を代表する第3の代表値を算出し、決定部は、第1の代表値、第2の代表値、及び第3の代表値のうち、最も小さい代表値に応じて指標を決定する。これにより、走り易さを表す指標を決定する処理を、効率的に行なうことができる。
(5)好ましくは、第1の代表値は、第1の回数の集合の平均値であり、第2の代表値は、第2の回数の集合の平均値であり、第3の代表値は、第3の回数の集合の平均値である。これにより、走り易さをより適切に表す指標を決定できる。
(6)より好ましくは、プローブデータは、車両の車種を表す車種情報と、当該車両の走行中の燃費を表す燃費情報とをさらに含み、記憶部は、車両の車種を表す情報と、燃費の分布を表す分布情報とを対応させてさらに記憶し、決定部は、プローブデータから、車種毎に、燃費情報の代表値を算出する燃費代表値算出部と、プローブデータを用いて、車両の走行状態を表す評価データを算出する評価データ算出部とを含み、評価データは、代表値を分類するラベルであり、ラベルは、車種を表す情報に対応する分布情報により特定される分布における、当該車種の代表値の位置により決定され、ラベルは、位置が高い燃費を表すほどより走り易いことを表し、指標決定部は、車種毎に決定されたラベルのうち、同じラベルの数が、ラベルを決定した車種の総数の過半数であれば、当該同じラベルを指標として決定し、過半数である同じラベルがなければ、ラベルを走り易さで順序付けたとき、中央に位置するラベルを指標とする。これにより、走り易さを表す指標を適切に決定できる。
(7)さらに好ましくは、分布情報は、平均値及び標準偏差であり、ラベルは、車種を表す情報に対応する平均値及び標準偏差を有する正規分布における、当該車種の代表値の偏差値により決定される。これにより、走り易さを適切に表す指標を決定できる。
(8)好ましくは、代表値は、車種毎の燃費情報の平均値である。これにより、走り易さをより適切に表す指標を決定できる。
(9)より好ましくは、サーバは、指標に対応する定量値を決定する定量化部を含み、定量化部は、より走り易いことを表す指標に対してより小さい値を定量値として決定する。これにより、道路の走り易さを定量的に表すことができ、走り易い走行ルートを効率的に決定できる。
(10)さらに好ましくは、取得部は、外部装置から経路計算の要求及び計算条件をさらに取得し、計算条件及び指標に基づき経路を計算する経路計算部と、外部装置に、経路計算部による計算結果である経路を提供する提供部とをさらに含む。これにより、ユーザに、道路の走り易さを優先した走行ルートを提供できる。
(11)好ましくは、計算条件は、出発地を表す情報及び目的地を表す情報を含み、経路計算部は、出発地から目的地に至る複数の経路の各々に関して、当該経路に含まれる道路に対応する指標に対応して、より走り易いことを表す指標に対してより小さい値が設定された定量値を加算して合計値を算出する加算部を含み、複数の経路のうち、加算部により算出された合計値が最小である経路を計算結果として決定する。これにより、走り易い走行ルートを効率的に決定できる。
(12)より好ましくは、取得部は、車両に搭載された車載装置からプローブデータを取得し、記憶部は、プローブデータをさらに記憶し、決定部は、指標を決定する対象である道路を指定する指定部と、記憶部に記憶されたプローブデータの中から、所定条件を満たすプローブデータであって、さらに指定部により指定された道路を走行した車両のプローブデータを、抽出する抽出部と、抽出部により抽出されたプローブデータを用いて、車両の走行状態を表す評価データを算出する評価データ算出部とをさらに含み、指標決定部は、評価データに基づき指標を決定する。これにより、指標を効率的に決定できる。
(13)本発明の第2の局面に係るシステムは、サーバと、車両に搭載され、サーバに情報を提供する情報装置とを含むシステムであって、情報装置は、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータをサーバに提供し、サーバは、情報装置から提供されるプローブデータを取得する取得部と、プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定部とを含み、決定部は、指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて指標を決定する指標決定部を含み、道路を表す情報と指標とを対応させて記憶する記憶部をさらに含む。これにより、車両の走行ルート探索のサービスにおいて、道路の走り易さを考慮した探索が可能になる。
(14)本発明の第3の局面に係る方法は、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得ステップと、プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定ステップとを含み、決定ステップは、指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて指標を決定する指標決定ステップを含み、道路を表す情報と、指標とを対応させて記憶する記憶ステップをさらに含む。これにより、車両の走行ルート探索のサービスにおいて、道路の走り易さを考慮した探索が可能になる。
(15)本発明の第4の局面に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得機能と、プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定機能とを実現させるためのコンピュータプログラムであって、決定機能は、指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて指標を決定する指標決定機能を含み、コンピュータに、道路を表す情報と指標とを対応させて記憶する記憶機能をさらに実現させる。これにより、車両の走行ルート探索のサービスにおいて、道路の走り易さを考慮した探索が可能になる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
(第1実施形態)
[全体構成]
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るシステム100は、サーバ102、基地局104及び106、ネットワーク108、並びに、車両110及び112を含む。サーバ102、並びに、基地局104及び106は、ネットワーク108に接続されており、サーバ102は、基地局104及び106の各々とネットワーク108を介して通信できる。
基地局104及び106は、移動体通信回線(LTE回線、5G回線等)によるサービスを提供する。車両110及び112は、それぞれ車載装置114及び116を搭載している。車載装置114及び116は、移動体通信回線を介する通信機能を有している。これにより、車載装置114及び116の各々は、基地局104及び106と通信できる。したがって、サーバ102は、車載装置114及び116と基地局104及び106を介して通信できる。
図1には、複数の基地局の代表として2つの基地局を示しているが、これに限定されない。通常、より多くの基地局が設けられている。車両に関しても、図1では代表的に2台の車両を示しているが、これに限定されず、サーバ102はより多くの車両と通信する。
車載装置114及び116の各々は、現在時刻を表す情報(以下、時刻情報という)と、現在時刻における各々が搭載されている車両110及び112の位置を特定するための情報(以下、位置情報という)とを取得し、各々の車両を特定する情報(以下、車両IDという)を付加して、サーバ102に送信することを繰返す。位置情報は、例えば、GPS(Global Positioning System)(図示せず)から取得できる。現在時刻は、車両110及び112に搭載されている時計から取得できる。時計の時刻合わせは、例えば、標準電波送信局(図示せず)から送信される標準電波を受信して行なうことができる。
車両110及び112のように、自車両に関する情報を、移動体通信回線を介してサーバ等にアップロードする機能を有する車両は、プローブ車両と呼ばれる。自車両に関する情報は、プローブデータと呼ばれ、上記の車両ID、時刻情報及び位置情報が含まれ、それら以外に、車両速度、車両方位等も含まれ得る。ここでは、プローブデータとは、{車両ID,時刻情報,位置情報}の組を意味することとする。これにより、サーバ102は、車両110及び112の各々に関するプローブデータを収集し、収集したデータの集合を分析して、運転に役立つ道路情報を生成し、各車両に提供するサービスを行なう。また、サーバ102は、ユーザの操作により車載装置114及び116の各々から送信される要求(例えば、目的地までの経路計算の要求)を受けて、所定の処理(経路計算等)を行ない、その結果を要求元の車載装置に提供するサービスを行なう。
[車載装置のハードウェア構成]
図2を参照して、車両110に搭載されている車載装置114のハードウェア構成の一例を示す。車載装置114は、表示部120及び操作部122を備えるタッチパネルディスプレイ124、移動体通信を行なう通信部126、データを記憶するメモリ128、それらを制御する制御部130、及び各部の間でデータを交換するためのバス132を含む。車載装置114は、例えば、カーナビゲーション装置である。車載装置116も車載装置114と同様に構成されている。
例えば、表示部120及び操作部122は、それぞれ液晶ディスプレイ及びその上に配置されたタッチパネルである。ユーザは、タッチパネルディスプレイ124の操作画面にタッチすることにより、車載装置114に指示を入力できる。入力される指示は、制御部130に伝送される。
通信部126は、移動体通信回線を介した通信機能を有し、基地局104及び106との通信を行なう。通信部126は、移動体通信回線で採用されている変調及び多重化を行なうためのIC(Integrated Circuit)、所定周波数の無線電波を放射及び受信するためのアンテナ、並びにRF(Radio Frequency)回路等を含む。
メモリ128は、例えば書換可能な不揮発性の半導体メモリ、又はハードディスクドライブ(以下、HDDという)である。制御部130は、CPU(Central Processing Unit)を含み、各部を制御することにより、上記したプローブデータのアップロード等、車載装置114の機能を実現する。
[サーバのハードウェア構成]
図3を参照して、サーバ102は、制御部140、メモリ142、通信部144及びバス146を含む。各部の間のデータ伝送は、バス146を介して行なわれる。制御部140は、例えばCPUを含み、各部を制御し、サーバ102の種々の機能を実現する。通信部144は、車両110及び112からアップロードされるプローブデータを、基地局104又は106を介して受信する。
メモリ142は、書換可能な半導体の不揮発メモリ及びHDD等の大容量記憶装置を含む。通信部144により受信されたプローブデータは、メモリ142に伝送され、データベースとして記憶される。メモリ142には、プローブデータ以外に、道路地図情報、渋滞情報等が記憶される。制御部140は、メモリ142から適宜プローブデータを読出し、後述するように、分析処理を実行し、その分析結果(道路毎の走り易さ指標)をメモリ142に記憶する。
[サーバの機能的構成]
図4を参照して、サーバ102の機能について説明する。サーバ102は、パケット受信部240、パケット送信部242、フィルタ部244、プローブデータ記憶部246、分析部248、道路情報DB256及び経路計算部258を含む。分析部248は、プローブデータ抽出部250、評価データ算出部252、及び走り易さ指標決定部254を含む。
パケット受信部240は、車載装置114等から送信されるパケットデータ(プローブデータ等)を受信する。パケット送信部242は、車載装置114等にパケットデータを送信する。フィルタ部244は、パケット受信部240から出力される受信データを分類し、プローブデータ記憶部246又は経路計算部258に出力する。具体的には、フィルタ部244は、入力されるデータがプローブデータを含んでいれば、プローブデータ記憶部246に出力し、経路計算要求(例えば、車両ID、所定コード、経路の始点(以下、出発地ともいう)及び終点(以下、目的地ともいう)の情報)を含んでいれば、経路計算部258に出力する。
プローブデータ記憶部246は、入力されるプローブデータを記憶する。プローブデータは、複数の車両に搭載された車載装置から繰返し送信され、パケット受信部240により受信されてプローブデータ記憶部246に記憶される。記憶されたプローブデータは所定の期間記憶され、不要になったプローブデータは適宜削除される。
分析部248は、プローブデータ記憶部246に記憶されたデータ(プローブデータ)に対して所定の処理を実行し、その結果を、道路情報DB256に出力する。道路情報DB256は、分析部248から入力される処理結果(道路毎の走り易さ指標)を記憶する。記憶された走り易さ指標は、経路計算を実行する際に参照される。
分析部248の機能を具体的に説明する。分析部248は、例えば、スケジュールされた時刻に、プローブデータ記憶部246に記憶されているプローブデータに対して実行される。プローブデータ抽出部250は、分析する集計単位を指定し、且つ、道路情報DB256の道路情報(道路地図)を参照して分析する道路単位を指定し、それらに該当するプローブデータをプローブデータ記憶部246から読出し、評価データ算出部252に出力する。
道路単位は予め設定されている。例えば、交差点で区切られた各道路である。幹線道路に関しては、複数の交差点を含む所定距離の道路が道路単位であってもよい。集計単位は、予め期間で規定されており、例えば、「過去1カ月間の平日の午前中」等と規定されている。道路を走行する車両数は、平日、土曜日又は日曜日によって異なり、それに応じて、同じ道路であっても走り易さは変化する。したがって、各道路に走り易さを設定する場合、集計単位毎に走り易さを評価することが好ましい。
例えば、プローブデータ抽出部250は、プローブデータ記憶部246から、プローブデータの時刻情報が、1つの集計単位を規定している期間に含まれるプローブデータを抽出する。さらに、プローブデータ抽出部250は、抽出したプローブデータの中から、プローブデータの位置情報が、指定された1つの道路単位に含まれるプローブデータを選択して、評価データ算出部252に出力する。
評価データ算出部252は、プローブデータ抽出部250から入力されるプローブデータ(集計単位及び道路単位に該当するデータ)を用いて、その道路(道路単位)の走り易さを判定するために、その道路を走行した各車両の走行状態を表すデータ(以下、評価データという)を算出し、算出結果を走り易さ指標決定部254に出力する。具体的には、評価データ算出部252は、各車両に関して、走行状態から、赤信号等で所定時間停止した後に走行を再開(以下、ストップアンドゴー(Stop&Go)という)した回数、所定値以上の大きさの負の加速(以下、急減速という)を行なった回数、所定値以上の大きさの正の加速(以下、急加速という)を行なった回数を算出する。車両IDが同じ一連のプローブデータの時刻情報及び位置情報から、時間経過に伴う車両位置の変化が分かるので、ストップアンドゴー、急減速及び急加速を検出できる。したがって、道路単位におけるストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数を算出できる。なお、道路単位の道路長(距離)は同じではないので、ストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数は、その道路単位における各々の回数を道路長で除して得られる単位距離当たりの回数(例えば、回/kmの単位)である。これにより、後述するように、走り易さを適切に表す指標を決定できる。
急減速、急加速を判定する所定値(しきい値)は、例えば、1.0m/sである。これは車両の乗客(座位乗客)が許容できる限界である。これ以外の値を使用してもよい。また、急減速と急加速とで異なるしきい値を使用してもよい。なお、道路を走行途中に、駐車場に停車した場合等、所定時間以上停車(駐車)した場合には、評価データの算出対象から除外するのが好ましい。
さらに、車両毎に算出したストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数(評価データ)の各々の集合に関して、代表値を算出する。代表値は、例えば、それぞれの回数の平均値である。平均値を用いることにより、後述するように、走り易さをより適切に表す指標を決定できる。なお、代表値は、各集合を代表するものであればよく、中央値又は最頻値であってもよい。
上記の処理が、異なる道路単位に関して繰返されることにより、1つの集計単位に関して、表1に示すように、道路番号で表される道路単位毎に評価データが生成される。
Figure 0007172622000001
走り易さ指標決定部254は、評価データ算出部252から入力される評価データを用いて、走り易さ指標を決定する。走り易さ指標決定部254は、ストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数の各々に関して、回数に応じて、走り易さ指標を設定する。走り易さ指標には、後述する経路探索で使用される走行コストが割り得てられている。例えば、表2に示すように、各回数に応じて走り易さ指標が割当てられ、走り易さ指標に対して走行コストが割当てられる。数値の走行コストを使用することにより、道路の走り易さを定量的に表すことができ、走り易い走行ルートを効率的に決定できる。
Figure 0007172622000002
走り易さ指標は、A、B、C、D、Eの順で走り易さが低下する(Aが最も走り易く、Eが最も走り難いことを表す)。走り易さ指標A、B、C、D及びEの各々に対して、走行コスト0、1、2、3及び4が設定される。走り易さ指標決定部254は、ストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数の各々に対応する走り易さ指標を特定し、特定された3つの指標のうち、走り易さが最も低いものを、{ストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数}の組に対する走り易さ指標として決定する。例えば、{ストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数}が{1.3(回/km),3.1(回/km),1.5(回/km)}である場合、表2に基づけば、対応する走り易さ指標は{B,C,B}となるので、その組の走り易さ指標はCに決定される。このようにすることにより、走り易さを表す指標を決定する処理を、効率的に行なうことができる。
上記の処理を、道路単位毎に繰返して、各道路単位の走り易さ指標及び走行コストを決定し、さらに、集計単位を変更して同様に繰返すことにより、集計単位及び道路単位の組合せ毎に、走り易さ指標及び走行コストを決定できる。集計単位及び道路単位の組合せ毎に決定された走り易さ指標及び走行コストは、道路情報DB256に入力され、道路情報DB256により対応させて記憶される。道路情報DB256は、例えば、{集計単位,道路単位,走り易さ指標,走行コスト}の組として記憶する。道路情報DB256は、地図上の道路に対応させて{集計単位,走り易さ指標,走行コスト}を記憶(マッピング)してもよい。これにより、車両の走行ルート探索のサービスにおいて、道路の走り易さを考慮した探索が可能になる。
経路計算部258は、フィルタ部244から経路計算の要求が入力されると、道路情報DB256に記憶されている道路情報を参照して、指定された経路の始点から終点に至る経路を、公知の距離優先(走行距離が最も短い経路)、時間優先(走行時間が最も短い経路)、高速道路優先、及び一般道路優先等の条件とは異なり、走り易さを優先して計算する。計算結果は、パケット送信部242から、要求を送信した車両の車載装置に送信される。それを受信した車載装置の表示部には、走り易さ優先で計算された結果である走行ルートが表示される。これにより、ユーザは、目的地までの走り易い走行ルートを得ることができる。
図5を参照して、走り易さ優先の経路探索方法に関して説明する。図5において、出発地から目的地まで走行可能な経路を示す。道路情報DB256には、出発地と目的地との間には、a~gの地点(例えば交差点)が存在することが記憶されており、地点a~g、出発地及び目的地のうち2点間を結ぶ道路(道路単位)に対応する走り易さ指標及び走行コスト(括弧内の値)が記憶されている。
経路計算部258は、244から取得した出発地及び目的地の情報に基づき、道路情報DB256から図5の情報を取得する。経路計算部258は、出発地から目的地に至る可能な複数の走行ルートの各々に関して、走行コストの合計値を算出する。例えば、出発地→a→b→f→目的地の走行ルートに関する走り易さ指標は{A,A,D,C}となり、走行コストの合計値は、0+0+3+2=5となる。同様に、
出発地→a→e→f→目的地の走行ルートの走り易さ指標は{A,C,B,C}、走行コスト(合計値)は、0+2+1+2=5となり、
出発地→a→e→g→目的地の走行ルートの走り易さ指標は{A,C,C,A}、走行コスト(合計値)は、0+2+2+0=4となり、
出発地→c→d→g→目的地の走行ルートの走り易さ指標は{B,B,A,A}、走行コスト(合計値)は、1+1+0+0=2となり、
出発地→c→e→f→目的地の走行ルートの走り易さ指標は{B,B,B,C}、走行コスト(合計値)は、1+1+1+2=5となり、
出発地→c→e→g→目的地の走行ルートの走り易さ指標は{B,B,C,A}、走行コスト(合計値)は、1+1+2+0=4となる。
算出された走行コストの合計値のうち、最小値は2であり、それに対応する走行ルートは、出発地→c→d→g→目的地である。即ち、走り易さ優先の探索結果として、図5に矢印で示すように、出発地→c→d→g→目的地の走行ルートが決定される。これにより、走り易い走行ルートを効率的に決定できる。経路計算部258は、得られた経由地及び経由する順序を表す情報(例えば{c,d,g})を、パケット送信部242を介して、経路計算要求を送信した車載装置に送信する。
[サーバの動作]
図6~図8を参照して、サーバ102の動作をさらに詳しく説明する。図6~図8に示した処理は、制御部140が、所定のプログラムをメモリ142から読出して実行することにより実現される。
ステップ300において、制御部140は、通信部144を介してパケットデータを受信したか否かを判定する。受信したと判定された場合、制御はステップ302に移行する。そうでなければ、制御はステップ308に移行する。ステップ300の処理は、図4を参照して上記したパケット受信部240の機能に対応する。
ステップ302において、制御部140は、ステップ300で受信したデータがプローブデータを含むか否かを判定する。プローブデータを含むと判定された場合、制御はステップ304に移行する。そうでなければ、制御はステップ306に移行する。プローブデータを含むパケットデータは、車両110及び112の車載装置114及び116からアップロードされたものである。ステップ302の処理は、図4を参照して上記したフィルタ部244の機能に対応する。
ステップ304において、制御部140は、ステップ300で受信したパケットデータに含まれているプローブデータをメモリ142に記憶させる。その後、制御はステップ312に移行する。これにより、メモリ142には、プローブデータ{車両ID,時刻情報,位置情報}が蓄積される。ステップ304の処理は、図4を参照して上記したプローブデータ記憶部246の機能に対応する。
ステップ306において、制御部140は、ステップ300で受信したデータが経路計算要求(例えば、車両ID、所定コード、経路の始点及び終点の情報)を含むか否かを判定する。含むと判定された場合、制御はステップ308に移行する。そうでなければ、制御はステップ310に移行する。
ステップ308において、制御部140は、経路計算処理を実行し、その結果を車両IDで特定される車載装置に送信する。その後、制御はステップ312に移行する。経路計算処理に関しては、図8を参照して後述する。
ステップ310において、制御部140は、受信したパケットデータに応じて該当する処理を実行する。その後、制御はステップ312に移行する。
ステップ312において、制御部140は、分析処理を実行するか否かを判定する。分析処理を実行すると判定された場合、制御はステップ314に移行する。そうでなければ、制御は、ステップ316に移行する。例えば、分析処理は、スケジュール(所定の時刻、所定の時間間隔等)にしたがって実行される。
ステップ316において、制御部140は、終了の指示を受けたか否かを判定する。終了の指示を受けたと判定された場合、本プログラムは終了する。そうでなければ、制御はステップ300に戻る。終了の指示は、例えば、サーバ102が管理者等により操作されることにより行なわれる。これにより、車載装置からアップロードされるプローブデータがメモリ142に蓄積される。
<分析処理>
ステップ312において、分析処理を実行すると判定された場合、ステップ314において、メモリ142に蓄積されているプローブデータに対して分析処理が実行される。分析処理は、図4を参照して上記した分析部248により実行される機能に対応する。具体的には、制御部140は、図7のフローチャートを実行する。
ステップ400において、制御部140は、メモリ142に記憶された集計単位を1つ指定する。集計単位は、上記したように期間で規定され、予め複数の集計単位がメモリ142に記憶されている。その後、制御はステップ402に移行する。
ステップ402において、制御部140は、メモリ142に記憶された道路情報を参照して、道路単位を1つ指定する。道路単位は、上記したように、例えば交差点間の道路として、予めメモリ142に記憶されている。その後、制御はステップ404に移行する。ステップ400及び402の処理は、図4を参照して上記したプローブデータ抽出部250の機能に対応する。
ステップ404において、制御部140は、ステップ400で指定された集計単位及びステップ402で指定された道路単位に該当するプローブデータをメモリ142から読出し、読出したプローブデータから、上記したように、車両毎の評価データを生成する。具体的には、各車両に関して、指定された道路単位におけるストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数を算出する。その後、制御はステップ406に移行する。
ステップ406において、制御部140は、ステップ404で算出された車両毎の評価データの平均値を算出する。具体的には、上記したように、ストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数の各々の集合の平均値を算出する。その後、制御はステップ408に移行する。ステップ404及び406は、図4を参照して上記したプローブデータ抽出部250及び評価データ算出部252の機能に対応する。
ステップ408において、制御部140は、ステップ406で算出した各評価データの平均値から、走り易さ指標を決定する。具体的には、上記したように、表2を参照して、ストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数の各々の平均値に対応する走り易さ指標を特定し、特定された3つの指標のうち最も低い指標を、その道路単位の走り易さ指標として決定する。走り易さ指標が決定されると、対応する走行コストも決定される。その後、制御はステップ410に移行する。ステップ408の機能は、図4を参照して上記した走り易さ指標決定部254の機能に対応する。
ステップ410において、制御部140は、ステップ408で決定された走り易さ指標及び走行コストを、ステップ402で指定された道路単位に対応させて、メモリ142に記憶する。その後、制御はステップ412に移行する。ステップ410の機能は、図4を参照して上記した道路情報DB256の機能に対応する。
ステップ412において、制御部140は、全ての道路単位に関して、ステップ404~410の処理が完了したか否かを判定する。完了したと判定された場合、制御はステップ414に移行する。そうでなければ、制御はステップ402に戻り、ステップ402において、未指定の道路単位が指定され、上記したように、ステップ404~410の処理が実行される。これにより、1つの集計単位に関して、道路単位毎に、対応する走り易さ指標及び走行コストが決定される。
ステップ414において、制御部140は、全ての集計単位に関して、ステップ402~410の処理が完了したか否かを判定する。完了したと判定された場合、制御は図6のステップ316に移行する。そうでなければ、制御はステップ400に戻り、ステップ400において、未指定の集計単位が指定され、上記したように、ステップ402~410の処理が実行される。これにより、集計単位及び道路単位の組合せ毎に、対応する走り易さ指標及び走行コストが決定される。
以上により、メモリ142には、例えば、予め定められた集計単位及び道路単位に関して、{集計単位,道路単位,走り易さ指標,走行コスト}のセットが記憶される。したがって、後述するように、走り易さ優先の経路計算が可能になる。
<経路計算処理>
ステップ306において、経路計算要求を受信したと判定された場合、制御部140は、図8のフローチャートを実行する。
ステップ420において、制御部140は、経路計算要求に含まれる出発地及び目的地を表す情報を用いて、メモリ142に記憶されている地図情報から、出発地から目的地に至る可能な経路(走行ルート)を複数特定する。その後、制御はステップ422に移行する。
ステップ422において、制御部140は、経路計算要求を受信した時刻から、対象とする集計単位を特定する。具体的には、制御部140は、経路計算要求を受信した時刻が、集計単位を規定している期間に含まれる1日の時間帯に含まれるか否かを判定する。例えば、集計単位が、「過去1カ月間の平日の午前中」であれば、経路計算要求を受信した時刻が「午前中」であれば、その集計単位が対象の集計単位として特定される。
ステップ424において、制御部140は、ステップ420で特定された複数の経路のうち、1つの経路を指定する。例えば、図5を参照して、出発地→a→b→f→目的地の経路を指定する。その後、制御はステップ426に移行する。
ステップ426において、制御部140は、ステップ424で指定された経路の走行コストを算出する。具体的には、制御部140は、ステップ424で指定された経路に含まれる道路単位を特定し、各道路単位に対応する走り易さ指標に対応する走行コストを合計する。例えば、図5を参照して、出発地→a→b→f→目的地の経路がステップ424で指定された場合、制御部140は、走り易さ指標として{A,A,D,C}を特定し、対応する走行コスト{0,0,3,2}を合計して、ステップ424で指定された経路の走行コストとして5を算出する。
ステップ428において、ステップ420で特定された全ての可能な経路に関して、ステップ426の処理が完了したか否かを判定する。完了したと判定された場合、制御はステップ430に移行する。そうでなければ、制御はステップ424に戻り、ステップ424において、未指定の経路が1つ指定され、ステップ426の処理が実行される。これにより、ステップ420で特定された全ての可能な経路に関して、走り易さコストが算出される。
ステップ430において、制御部140は、ステップ420で特定された全ての可能な経路のうち、最も走り易い経路を決定する。具体的には、制御部140は、ステップ420で特定された全ての可能な経路に関して算出された走行コストの合計値のうち、最小値を特定し、それに対応する経路を最も走り易い経路として決定する。その後、制御はステップ432に移行する。
ステップ432において、制御部140は、ステップ430で決定した経路を特定するための情報(経路データ)を、経路計算要求を送信した車載装置に送信する。
これにより、サーバ102は、ユーザに、道路の走り易さを優先した走行ルートを提供できる。即ち、ユーザは、指定した出発地及び目的地に対して、最も走り易い走行ルートの情報を得ることができる。ユーザは、提示された走行ルートでよければ、車載装置にセットして、車両走行中にナビゲーション(案内、助言等)を受けることができる。
なお、走行コストの合計値の集合に最小値が複数存在する場合には、それらの経路のうち、所定の条件を満たすものを、最も走り易い経路として決定すればよい。例えば、それらの経路のうち、目的地までの到着時間が最短の経路を、最も走り易い経路として決定できる。また、それらの経路のうち、目的地までの距離が最短の経路を、最も走り易い経路として決定してもよい。また、それらの経路の全てを、最も走り易い経路として決定してもよい。その場合、複数の経路を車載装置に送信し、ユーザが選択できるようにすればよい。
(第2実施形態)
第1実施形態では、道路の走り易さを、車両の走行状態を表すストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数で評価する場合を説明した。しかし、車両の走行状態を表すパラメータは、それらに限定されない。車両の走行状態を表すパラメータとして、燃費(単位量当りの燃料での車両の走行距離)がある。誰が車両を走行させても、燃費が悪い道路は走り難い道路と考えることができ、逆に燃費が良い道路は走り易い道路と考えることができる。第2実施形態では、車両の走行状態を表すパラメータとして燃費を採用し、それにより道路の走り易さを評価する。
第2実施形態に係るシステムの構成、並びに、システムを構成する車載装置のハードウェア構成はそれぞれ、図1及び2と同様である。したがって、適宜、図1及び2の参照符号を引用する。異なる点として、このシステムは、第1実施形態のサーバ102に替えて後述のサーバ450を含み、車載装置114及び116からアップロードされるプローブデータには、各車載装置が搭載されている車両の現在の燃費を表す燃費情報と、その車両の車種を表す情報である車種情報とが含まれる点がある。即ち、プローブデータとは、{車両ID,時刻情報,位置情報,燃費情報,車種情報}の組を意味することとする。なお、サーバ450のハードウェア構成は図2と同様であるので、適宜、図2の参照符号を引用する。
車両110及び112は、燃費計を備えており、例えば、車両を制御するマイコンは、エンジンへの燃料噴射量から燃料消費量を算出し、走行距離を燃料消費量で除して燃費(km/L)を算出し、燃費計に表示する。したがって、車載装置114及び116は、車両を制御するマイコンから燃費情報を取得できる。車種情報をアップロードするのは、燃費は車種に依存するので、車種情報は、燃費を適切に評価するために必要な情報であるからである。例えば、ユーザが車載装置を操作して、自車両の車種を登録すれば、車載装置は車載情報をアップロードできる。
[サーバの機能的構成]
図9を参照して、サーバ450の機能について説明する。図9のサーバ450が、図4のサーバ102と異なる点は、燃費DB260が追加され、分析部248に替えて、分析部248において評価データ算出部252が判定値算出部262で代替された分析部460を含むことだけである。図9において、図4と同じ符号を付した構成要素は、図4と同様の機能を有するので、重複説明を繰返さず、主として異なる点に関して説明する。
パケット受信部240が、車載装置114等から受信するパケットデータ(プローブデータ)には、燃費情報及び車種情報が含まれているので、フィルタ部244により振り分けられたプローブデータを記憶するプローブデータ記憶部246には、{車両ID,時刻情報,位置情報,燃費情報,車種情報}が記憶される。
燃費DB260は、車種毎に燃費に関する情報を記憶している。例えば、燃費DB260は、車種に対応する燃費の正規分布を表す平均値及び標準偏差を記憶している。サーバ450は、例えば、ユーザからアップロードされた車種及び燃費のデータを提供しているWebページ(https://e-nenpi.com/?utm_source=gnav)から、各車種の燃費データを取得し、燃費データが正規分布するとして、平均値及び標準偏差を算出し、算出した平均値及び標準偏差を車種と対応させて記憶できる。
プローブデータ抽出部250は、第1実施形態と同様に、分析する集計単位を指定し、且つ、道路情報DB256の道路情報(道路地図)を参照して分析する道路単位を指定し、それらに該当するプローブデータをプローブデータ記憶部246から読出し、判定値算出部262に出力する。但し、集計単位は、第1実施形態とは異なる。
集計単位としては、燃料を消費する要因を考慮して、予め設定することが好ましい。ここでは、燃料とは、エンジンで消費されるガソリン、軽油等を意味し、ハイブリッド車及び電気自動車で消費される電気を含まない。燃料消費に関連する主な要因として、図10に示すものがある。集計単位は、図10に示した要因を組合せて設定できる。ここでは、集計単位として、表3に示す18種類が予めメモリ142に記憶されているとする。
Figure 0007172622000003
表3において、集計単位は1~18の番号で指定され、集計単位の番号を指定すれば、時間帯(昼間、夜間)、天候(晴(曇りを含む)、雨、雪)及び気温(高い、普通、低い)の組合せが特定される。
サーバ450は、天候及び気温の情報を、地域毎の天気情報を提供しているWebページから取得できる。気温は、所定のしきい値を用いて、複数に区分(高い、普通、低い)すればよい。集計単位の要素に、時間帯(昼間、夜間)が含まれるのは、夜間には車両のライトを点灯するので燃費に影響するからである。天候が含まれるのは、天候が異なると路面の状態が異なり、燃費に影響するからである。気温が含まれるのは、気温が異なると路面の状態(路面温度)が異なることに加えて、電装品(エアコン等)の使用の有無に影響し、燃費に影響するからである。
判定値算出部262は、プローブデータ抽出部250から入力されるプローブデータ(集計単位及び道路単位に該当するデータ)を用いて、その道路(道路単位)の走り易さを判定するために、その道路を走行した各車両の燃費の平均値(以下、車両平均燃費という)を算出する。さらに、判定値算出部262は、同じ車種に関して、車両平均燃費の平均値(以下、車種平均燃費という)を算出し、それに対応する判定値(ラベル)を決定する。これにより、後述するように、走り易さをより適切に表す指標を決定できる。
車種平均燃費から判定値を決定するには、判定値算出部262は、燃費DB260から車種毎に記憶している正規分布を表す平均値μ及び標準偏差σを読出し(添字iは車種に対応する)、図11に示すように、車種平均燃費Xに対応する判定値(A~Eのいずれか)を決定する。図11は、所定の車種の燃費に関する平均値μ及び標準偏差σの正規分布を示す。これは、車種平均燃費Xの偏差値により判定値を決定することを意味する。具体的には、例えば次の判定式により判定値を決定する。
μ+2σ≦Xであれば、判定値はAとする。
μ+σ≦X<μ+2σであれば、判定値はBとする。
μ-σ≦X<μ+σであれば、判定値はCとする。
μ-2σ≦X<μ-σであれば、判定値はDとする。
<μ-2σであれば、判定値はEとする。
判定値は、A、B、C、D、Eの順で走り易さが低下する(Aが最も走り易く、Eが最も走り難いことを表す)。これにより、表4に示すように、車種毎に判定値が1つ決定される。指定された道路単位に関する判定値(ラベル)は、第1実施形態の評価データに対応する。
Figure 0007172622000004
上記の処理を、道路単位毎に繰返して、各道路単位に関する車種毎の判定値を決定し(表4参照)、さらに、集計単位を変更して同様に繰返すことにより、例えば、図12に示すように、{集計単位,道路単位,車種}の組合せ毎に判定値を決定できる。図12において、集計単位の列には、表3に示した集計単位の番号が示されている。道路番号は、道路単位を特定するためのものである。
走り易さ指標決定部254は、判定値算出部262から入力される評価データを用いて、走り易さ指標を決定する。ここでは、評価データが判定値であるので、走り易さ指標決定部254は、第1実施形態とは異なる方法で走り易さ指標を決定する。即ち、走り易さ指標決定部254は、複数の判定値(ラベル)に関して、同じ判定値の数を算出し、過半数を占める判定値があれば、その判定値を走り易さ指標として決定する。例えば、指定された道路単位を走行した車両の車種が10種類であり、各車種の判定値がA、A、A、B、C、D、A、A、A、Cである場合、Aが過半数を占めるので、判定値Aが走り易さ指標として決定される。どの判定値も過半数に満たない場合、例えば、判定値の中央値(ここでは判定値C)を、当該道路単位の走り易さ指標として決定する。なお、どの判定値も過半数に満たない場合、判定値の最頻値を、当該道路単位の走り易さ指標として決定してもよい。これにより、走り易さを適切に表す指標を決定できる。
上記の処理を、道路単位毎に繰返して、各道路単位の走り易さ指標を決定し、さらに、集計単位を変更して同様に繰返すことにより、集計単位及び道路単位の組合せ毎に、走り易さ指標を決定できる。走り易さ指標には、後述する経路探索で使用される走行コストが割り得てられる。例えば、判定値A、B、C、D及びEのそれぞれに対して、走行コスト0、1、2、3及び4が割当てられる。
集計単位及び道路単位の組合せ毎に決定された走り易さ指標及び走行コストは、道路情報DB256に入力され、道路情報DB256により対応させて記憶される。これにより、車両の走行ルート探索のサービスにおいて、道路の走り易さを考慮した探索が可能になる。即ち、経路計算部258は、フィルタ部244から経路計算の要求が入力された場合、第1実施形態と同様に、走行コストを用いて、走り易さを優先した経路探索を実行できる。計算結果は、パケット送信部242から、要求を送信した車両の車載装置に送信されるので、それを受信した車載装置の表示部には、走り易さ優先で探索された結果の走行ルートが表示される。これにより、ユーザは、目的地までの走り易い走行ルートを得ることができる。
[サーバの動作(分析処理)]
図13を参照して、サーバ450による分析処理に関してさらに詳しく説明する。図13に示した処理は、制御部140が、所定のプログラムをメモリ142から読出して実行することにより実現される。本実施形態においても、第1実施形態と同様に、サーバ450は、図6及び図8の処理を実行する。しかし、分析処理に関しては、サーバ450は、第1実施形態の図7に示した処理に代えて、図13に示した処理を実行する。
ステップ500において、制御部140は、メモリ142に記憶された集計単位を1つ指定する。集計単位は、上記したように期間で規定され、予め複数の集計単位がメモリ142に記憶されている。その後、制御はステップ502に移行する。
ステップ502において、制御部140は、メモリ142に記憶された道路情報を参照して、道路単位を1つ指定する。道路単位は、上記したように、例えば交差点間の道路として、予めメモリ142に記憶されている。その後、制御はステップ504に移行する。ステップ500及び502の処理は、図9を参照して上記したプローブデータ抽出部250の機能に対応する。
ステップ504において、制御部140は、メモリ142に記憶された車種を1つ指定する。その後、制御はステップ506に移行する。メモリ142には、予め複数の車種の情報が記憶されている。これは、図9を参照して上記した燃費DB260の機能に対応する。
ステップ506において、制御部140は、ステップ500で指定された集計単位、ステップ502で指定された道路単位、及び、ステップ504で指定された車種に該当するプローブデータをメモリ142から読出し、読出したプローブデータから、上記したように、車両毎の車両平均燃費を算出し、それを平均して車種平均燃費を算出する。その後、制御はステップ508に移行する。
ステップ508において、制御部140は、ステップ506で算出した車種平均燃費に対応する判定値を決定する。具体的には、制御部140は、上記したように、車種平均燃費が、車種の燃費に関する平均値μ及び標準偏差σの正規分布のどこに位置するかにより、判定値(A~Eのいずれか)を決定する。その後、制御はステップ510に移行する。ステップ504~508の処理は、図9を参照して上記した判定値算出部262の機能に対応する。
ステップ510において、制御部140は、全ての車種に関して、ステップ506及び508の処理が完了したか否かを判定する。完了したと判定された場合、制御はステップ512に移行する。そうでなければ、制御はステップ504に戻り、ステップ504において、未指定の車種が指定され、ステップ506及び508の処理が実行される。これにより、1組の集計単位及び道路単位に関して、車種毎に、対応する判定値が決定される。
ステップ512において、制御部140は、車種毎に決定された判定値から、ステップ502で指定された道路単位に関して走り易さ指標を決定する。具体的には、制御部140は、上記したように、複数の判定値に関して、同じ判定値の数を算出し、過半数を占める判定値があれば、その判定値を走り易さ指標として決定し、過半数を占める判定値がなければ、中央値を走り易さ指標として決定する。また、制御部140は、決定した走り易さ指標に対応する走行コストを、上記したように決定する。その後、制御はステップ514に移行する。
ステップ514において、制御部140は、ステップ512で決定された走り易さ指標及び走行コストを、ステップ502で指定された道路単位に対応させて、メモリ142に記憶する。その後、制御はステップ516に移行する。ステップ514の機能は、図9を参照して上記した道路情報DB256の機能に対応する。
ステップ516において、制御部140は、全ての道路単位に関して、ステップ504~514の処理が完了したか否かを判定する。完了したと判定された場合、制御はステップ518に移行する。そうでなければ、制御はステップ502に戻り、ステップ502において、未指定の道路単位が指定され、上記したように、ステップ504~514の処理が実行される。これにより、ステップ500で指定された集計単位に関して、道路単位毎に、対応する走り易さ指標及び走行コストが決定される。
ステップ518において、制御部140は、全ての集計単位に関して、ステップ502~514の処理が完了したか否かを判定する。完了したと判定された場合、制御は図6のステップ316に移行する。そうでなければ、制御はステップ500に戻り、ステップ500において、未指定の集計単位が指定され、上記したように、ステップ502~514の処理が実行される。これにより、集計単位及び道路単位の組合せ毎に、対応する走り易さ指標及び走行コストが決定される。
以上により、メモリ142には、例えば、予め定められた集計単位及び道路単位に関して、{集計単位,道路単位,走り易さ指標}のセットが記憶される。したがって、第1実施形態と同様に、サーバ450は、車載装置から経路計算要求を受信した場合、走り易さ優先の走行ルートを計算し、計算結果を表す情報を、経路計算要求を送信した車載装置に送信することにより、ユーザに最も走り易い走行ルートを提示できる。
上記では、第1実施形態において、走り易さ指標が5段階である場合を説明したが、これに限定されない。4段階未満であっても、6段階以上であってもよい。第2実施形態における判定値に関しても同様である。
走行コストの値は、上記した0~4の整数に限定されない。より走り易い指標に対して、より小さい値が設定されていればよい。正の値に限定されず、負の値であってもよい。また、整数以外の実数であってよい。
上記では、経路計算要求を受信した場合、サーバが走り易さを考慮して経路計算を行なう場合を説明したが、これに限定されない。経路計算要求に走り易さを考慮して経路計算を実行するように指定されている場合のみ、上記したように走り易さを考慮して経路計算を実行し、そうでなければ、距離優先、料金優先、時間優先等の条件で経路計算を実行してもよい。また、経路計算要求を受信した場合、走り易さ優先、距離優先、料金優先、及び時間優先の全ての条件で経路計算を実行し、その結果を車載装置に送信してもよい。その場合、ユーザは、車載装置の表示部にそれぞれの条件での経路計算結果を表示して、好みの走行ルートを選択できる。
上記では、車載装置がカーナビゲーション装置である場合を説明したが、これに限定されない。車両に常時又は一時的に搭載され、その車両のプローブデータをアップロードできる情報装置であればよい。例えば、車両に乗車しているユーザの携帯端末装置(スマートフォン等)から、時刻情報と、その時刻におけるその携帯端末装置の位置情報とを、その車両のプローブデータとしてアップロードしてもよい。
経路計算要求の送信主体は車載装置に限定されない。パーソナルコンピュータ、携帯端末装置等から経路計算要求を送信し、それに対してサーバが経路計算を実行し、その結果を、経路計算要求を送信した装置に送信してもよい。これにより、ユーザは、車両を運転する前日等、事前に自宅のパーソナルコンピュータ等で走行ルートを確認できる。
上記では、第1実施形態において、ストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数から、走り易さ指標を決定する場合を説明したが、これに限定されない。ストップアンドゴーの回数、急減速の回数、及び急加速の回数のうちの少なくとも1つの回数を用いて走り易さ指標を決定してもよい。
上記では、第2実施形態において、同じ車種の車両における燃費データの分布が正規分布で表されるとして、その平均値及び標準偏差を用いる場合を説明したが、これに限定されない。燃費データの分布を表すことができる情報であればよい。燃費データの分布を表す情報として、例えば分位数(例えば、四分位数)を用いてもよい。
以上、実施の形態を説明することにより本発明を説明したが、上記した実施の形態は例示であって、本発明は上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
100 システム
102、450 サーバ
104、106 基地局
108 ネットワーク
110、112 車両
114、116 車載装置
120 表示部
122 操作部
124 タッチパネルディスプレイ
126、144 通信部
128、142 メモリ
130、140 制御部
132、146 バス
240 パケット受信部
242 パケット送信部
244 フィルタ部
246 プローブデータ記憶部
248、460 分析部
250 プローブデータ抽出部
252 評価データ算出部
254 走り易さ指標決定部
256 道路情報DB
258 経路計算部
260 燃費DB
262 判定値算出部

Claims (14)

  1. 時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得部と、
    前記プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定部とを含み、
    前記決定部は、前記指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて前記指標を決定する指標決定部を含み、
    前記道路を表す情報と前記指標とを対応させて記憶する記憶部をさらに含み、
    前記プローブデータは、前記車両の車種を表す車種情報と、当該車両の走行中の燃費を表す燃費情報とをさらに含み、
    前記記憶部は、車両の車種を表す情報と、燃費の分布を表す分布情報とを対応させてさらに記憶し、
    前記決定部は、前記プローブデータから、車種毎に、前記燃費情報の代表値を算出する燃費代表値算出部をさらに含み、
    前記指標決定部は、前記代表値及び前記分布情報を用いて前記指標を決定する、サーバ。
  2. 時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得部と、
    前記プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定部とを含み、
    前記決定部は、前記指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて前記指標を決定する指標決定部を含み、
    前記道路を表す情報と前記指標とを対応させて記憶する記憶部をさらに含み、
    前記決定部は、前記プローブデータを用いて、前記車両の走行状態を表す評価データを算出する評価データ算出部をさらに含み、
    前記評価データは、前記プローブデータから車両毎に算出される、
    前記指標を決定する対象である前記道路の単位距離当たりの、前記車両が走行状態から所定時間停止した後に走行を再開した回数を表す第1の回数、
    前記単位距離当たりの、前記車両が第1所定値以上の大きさの負の加速を行なった回数を表す第2の回数、及び、
    前記単位距離当たりの、前記車両が第2所定値以上の大きさの正の加速を行なった回数を表す第3の回数のうち少なくとも1つの回数を含み、
    前記指標決定部は、
    前記少なくとも1つの回数の集合を代表する代表値を算出する代表値算出部を含み、
    前記代表値に応じて前記指標を決定し、
    前記代表値算出部は、前記第1の回数の集合を代表する第1の代表値、前記第2の回数の集合を代表する第2の代表値、及び、前記第3の回数の集合を代表する第3の代表値を算出し、
    前記指標決定部は、前記第1の代表値、前記第2の代表値、及び前記第3の代表値のうち、最も大きい代表値に応じて前記指標を決定する、サーバ。
  3. 前記指標決定部は、前記代表値が小さいほど、車両運転がより容易であることを表す指標を決定する、請求項2に記載のサーバ。
  4. 前記第1の代表値は、前記第1の回数の集合の平均値であり、
    前記第2の代表値は、前記第2の回数の集合の平均値であり、
    前記第3の代表値は、前記第3の回数の集合の平均値である、請求項2又は請求項3に記載のサーバ。
  5. 記決定部は、前記プローブデータを用いて、前記車両の走行状態を表す評価データを算出する評価データ算出部をさらに含み、
    前記評価データは、前記代表値を分類するラベルであり、
    前記ラベルは、車種を表す前記情報に対応する前記分布情報により特定される分布における、当該車種の前記代表値の位置により決定され、
    前記ラベルは、前記位置が高い燃費を表すほどより走り易いことを表し、
    前記指標決定部は、
    前記車種毎に決定された前記ラベルのうち、同じラベルの数が、前記ラベルを決定した車種の総数の過半数であれば、当該同じラベルを前記指標として決定し、
    前記過半数である同じラベルがなければ、前記ラベルを走り易さで順序付けたとき、中央に位置するラベルを前記指標とする、請求項1に記載のサーバ。
  6. 前記分布情報は、平均値及び標準偏差であり、
    前記ラベルは、車種を表す前記情報に対応する前記平均値及び前記標準偏差を有する正規分布における、当該車種の前記代表値の偏差値により決定される、請求項に記載のサーバ。
  7. 前記代表値は、前記車種毎の前記燃費情報の平均値である、請求項又は請求項6に記載のサーバ。
  8. 前記指標に対応する定量値を決定する定量化部を含み、
    前記定量化部は、より走り易いことを表す前記指標に対してより小さい値を前記定量値として決定する、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のサーバ。
  9. 前記取得部は、外部装置から経路計算の要求及び計算条件をさらに取得し、
    前記計算条件及び前記指標に基づき経路を計算する経路計算部と、
    前記外部装置に、前記経路計算部による計算結果である経路を提供する提供部とをさらに含む、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のサーバ。
  10. 前記計算条件は、出発地を表す情報及び目的地を表す情報を含み、
    前記経路計算部は、
    前記出発地から前記目的地に至る複数の経路の各々に関して、当該経路に含まれる道路に対応する前記指標に対応して、より走り易いことを表す前記指標に対してより小さい値が設定された定量値を加算して合計値を算出する加算部を含み、
    前記複数の経路のうち、前記加算部により算出された前記合計値が最小である経路を計算結果として決定する、請求項に記載のサーバ。
  11. 前記取得部は、車両に搭載された車載装置から前記プローブデータを取得し、
    前記記憶部は、前記プローブデータをさらに記憶し、
    前記決定部は、
    前記指標を決定する対象である道路を指定する指定部と、
    前記記憶部に記憶された前記プローブデータの中から、所定条件を満たすプローブデータであって、さらに前記指定部により指定された前記道路を走行した車両のプローブデータを、抽出する抽出部とをさらに含み、
    前記燃費代表値算出部は、前記抽出部により抽出された前記プローブデータを用いて、前記代表値を算出する、請求項1に記載のサーバ。
  12. サーバと、車両に搭載され、前記サーバへ情報を提供する情報装置とを含むシステムであって、
    前記情報装置は、時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における前記車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを前記サーバに提供し、
    前記サーバは、
    前記情報装置から提供される前記プローブデータを取得する取得部と、
    前記プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定部とを含み、
    前記決定部は、前記指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて前記指標を決定する指標決定部を含み、
    前記サーバは、前記道路を表す情報と前記指標とを対応させて記憶する記憶部をさらに含み、
    前記プローブデータは、前記車両の車種を表す車種情報と、当該車両の走行中の燃費を表す燃費情報とをさらに含み、
    前記記憶部は、車両の車種を表す情報と、燃費の分布を表す分布情報とを対応させてさらに記憶し、
    前記決定部は、前記プローブデータから、車種毎に、前記燃費情報の代表値を算出する燃費代表値算出部をさらに含み、
    前記指標決定部は、前記代表値及び前記分布情報を用いて前記指標を決定する、システム。
  13. 時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得ステップと、
    前記プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定ステップとを含み、
    前記決定ステップは、前記指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて前記指標を決定する指標決定ステップを含み、
    前記道路を表す情報と前記指標とを対応させて記憶する記憶ステップをさらに含み、
    前記プローブデータは、前記車両の車種を表す車種情報と、当該車両の走行中の燃費を表す燃費情報とをさらに含み、
    前記記憶ステップは、車両の車種を表す情報と、燃費の分布を表す分布情報とを対応させてさらに記憶するステップを含み、
    前記決定ステップは、前記プローブデータから、車種毎に、前記燃費情報の代表値を算出する燃費代表値算出ステップをさらに含み、
    前記指標決定ステップは、前記代表値及び前記分布情報を用いて前記指標を決定するステップを含む、方法。
  14. コンピュータに、
    時刻情報、及び、当該時刻情報により特定される時刻における車両の位置を特定する位置情報を含むプローブデータを取得する取得機能と、
    前記プローブデータに基づいて、ドライバが道路に対して感じる車両運転の容易性を表す指標を決定する決定機能とを実現させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記決定機能は、前記指標を決定する対象である道路を走行した車両のプローブデータを用いて前記指標を決定する指標決定機能を含み、
    前記コンピュータに、前記道路を表す情報と前記指標とを対応させて記憶する記憶機能をさらに実現させ
    前記プローブデータは、前記車両の車種を表す車種情報と、当該車両の走行中の燃費を表す燃費情報とをさらに含み、
    前記記憶機能は、車両の車種を表す情報と、燃費の分布を表す分布情報とを対応させてさらに記憶する機能を含み、
    前記決定機能は、前記プローブデータから、車種毎に、前記燃費情報の代表値を算出する燃費代表値算出機能をさらに含み、
    前記指標決定機能は、前記代表値及び前記分布情報を用いて前記指標を決定する機能を含む、コンピュータプログラム。
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