JP2006077575A - オイルフィルタの取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関1の外壁部(7)にオイルフィルタ10をブラケット20を介して内燃機関1に対し離隔配置した状態で取り付けた構造において、オイルフィルタ10の取付対象となる内燃機関1の重量増加ならびにコスト増加を抑制または防止したうえで、静粛性を高める。
【解決手段】ブラケット20と内燃機関1との間に弾性体30が介装され、この弾性体30およびブラケット20に内燃機関1とオイルフィルタ10との間でオイルを流通可能とする通路31〜33,24〜26が設けられている。弾性体30は、内燃機関1からオイルフィルタ10への振動伝達を減衰するので、オイルフィルタ10およびブラケット20が内燃機関1の振動を増幅することを抑制または防止できるようになる。これにより、従来例のような専用のダイナミックダンパが不要となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関で使用される潤滑、冷却用のオイルを濾過するオイルフィルタを内燃機関の外壁部にブラケットを介して内燃機関に対し離隔配置した状態で取り付けるための構造に関する。
内燃機関では、主としてクランクシャフトやピストン等にオイルを供給して潤滑と冷却とを行うようにしているが、使用経過に伴いオイル内に異物が混入するので、このオイルをオイルフィルタで濾過することにより、オイル内の異物を取り除くようにしている。
このオイルフィルタは、内燃機関に直接的に取り付ける場合と、内燃機関にブラケットを介して間接的に取り付ける場合とがある。後者の場合、ブラケットを長くしてオイルフィルタを内燃機関から比較的遠く離れた位置に配置することがある(例えば特許文献1参照。)。このブラケットは、オイルを内燃機関側からオイルフィルタ側へ導く往路と、オイルをオイルフィルタ側から内燃機関側へ戻す復路とを有し、この往路と復路の各一端側が、内燃機関に設けられる往路と復路とにそれぞれ対応して連通連結され、また、ブラケットの往路と復路の各他端側が、オイルフィルタに設けられる往路と復路とにそれぞれ対応して連通連結される。また、ブラケットは、直接、内燃機関の外壁部にボルト等の締結部材を介して取り付けられる。ブラケットと内燃機関の外壁部との突合せ面にはOリングあるいはガスケット等のシールが配置されている。
特開2002−242641号
上記従来例では、オイルフィルタを内燃機関に対し離隔した位置に取り付けているとともに、内燃機関とブラケットとを直接的に取り付けているので、内燃機関の振動がブラケットおよびオイルフィルタに伝達されて増幅されることがある等、静粛化の観点からは好ましくない。
これに対し、内燃機関に、別途、質量およびばねで構成するダイナミックダンパを取り付けることにより振動低減を図ることも考えられるが、その場合、オイルフィルタの振動増幅を防ぐものではなく、内燃機関に発生した振動を減衰しようとするものであるため、十分な振動減衰性を確保しようとすると、ダイナミックダンパの質量を増大させる必要がある等、内燃機関の重量増加ならびにコスト増加につながると考えられる。
本発明は、内燃機関の外壁部にオイルフィルタをブラケットを介して内燃機関に対し離隔配置した状態で取り付けた構造において、オイルフィルタの取付対象となる内燃機関の重量増加ならびにコスト増加を抑制または防止したうえで、静粛性を高めることを目的としている。
本発明に係るオイルフィルタの取付構造は、内燃機関の外壁部にブラケットを介してオイルフィルタを内燃機関に対し離隔配置した状態で取り付けた構造であって、前記ブラケットと内燃機関との間に弾性体が介装され、この弾性体および前記ブラケットに前記内燃機関とオイルフィルタとの間でオイルを流通可能とする通路が設けられていることを特徴としている。
この場合、内燃機関とブラケットとの間の弾性体が内燃機関からオイルフィルタへの振動伝達を低減あるいは遮断することが可能になるから、オイルフィルタによる振動増幅作用が抑制または防止され、静粛性を高めるうえで有利となる。これにより、従来例のように内燃機関に専用のダイナミックダンパを設ける必要がなくなるから、オイルフィルタの取付対象となる内燃機関全体の重量増加ならびにコスト増加を抑制または防止することが可能になる。
好ましくは、前記弾性体を、ダイナミックダンパのばねとして構成することができる。この場合、オイルフィルタおよびブラケットがダイナミックダンパの質量となって、弾性体と、内燃機関に既設のオイルフィルタおよびブラケットとでもってダイナミックダンパを構成することができるから、弾性体によるオイルフィルタ側への振動遮断作用に加えて、ダイナミックダンパの作用によって内燃機関で発生する振動を効果的に減衰することが可能になる。したがって、従来例のように内燃機関に専用のダイナミックダンパを別個に取り付けるという無駄がなくなるから、オイルフィルタの取付対象となる内燃機関全体の重量増加ならびにコスト増加を抑制または防止することが可能になる。
好ましくは、前記オイルフィルタを、そのオイル収容量を増減変更できる構造とすることができる。この場合、オイルフィルタのオイル収容量を増減変更できるから、ダイナミックダンパの質量を調整できることになり、いわば可変式のダイナミックダンパを構成することが可能になる。例えば、オイルフィルタのオイル収容量は、内燃機関を搭載する車両の運転状態または内燃機関パワープラント系の曲げ振動周波数及びねじり振動周波数の変化を考慮して、適宜調節することができる。
好ましくは、前記オイルフィルタのケースを上下2つに分割したアッパーケースおよびロアーケースの組立体とし、前記アッパーケースを前記ブラケットに取り付け、このアッパーケースの内周にロアーケースを遠近変位可能に嵌入し、ロアーケースを駆動装置でアッパーケースに対し遠近変位させるよう構成することができる。
好ましくは、前記駆動装置は、アッパーケースに支持部材を介してロアーケースの底部外側に配置されるモータと、このモータの回転動力を直線推進力に変換する送りねじ機構とで構成されたものとすることができる。
なお、本発明に係るオイルフィルタの取付対象は、自動車の内燃機関に限らず、その他の一般的に周知のあらゆる用途に利用される内燃機関も含む。
本発明によれば、重量増加ならびにコスト増加を抑制または防止したうえで、内燃機関の静粛性を高めることができる。
以下、本発明の最良の実施形態を図1から図6に示して説明する。図1において、符号1は内燃機関を示している。内燃機関1は、一般的に周知なので詳細な説明を割愛するが、少なくとも、シリンダブロック2、シリンダヘッド3、オイルパン4、クランクシャフト5、ピストン6、タイミングチェーンケース7等を有する構成になっている。シリンダブロック2には変速機8が取り付けられている。
この内燃機関1には、オイルフィルタ10がブラケット20を介して内燃機関1の外壁部から所定距離離された状態で取り付けられている。具体的に、この実施形態では、オイルフィルタ10を、内燃機関1のタイミングチェーンケース7の外壁面下方に、当該外壁面から所定距離、離隔された状態で取り付けている。
オイルフィルタ10は、内燃機関1の内部に封入される潤滑、冷却用のオイルを濾過することによりオイル中に混入する異物を除去するものである。このオイルフィルタ10は、一般的に周知の構成であるが、例えば、図5および図6に示すように、ケース11内にフィルタエレメント12、メッシュスリーブ13を収納した構成である。ケース11は、有底円筒形の胴部14の開口部に環状板からなる蓋15を取り付けた構成である。蓋15の内側面には、その中心孔15aと連続する内孔を有する円筒ボス部16が突出するように設けられ、これら中心孔15aと円筒ボス部16の中心孔とにねじ溝が形成されている。また、蓋15の外側面には、中心孔15aを囲むように環状溝17が設けられており、この環状溝17の溝底の円周数ヶ所には、オイル導入路18として蓋15の厚み方向に貫通する孔が設けられている。蓋15の環状溝17のさらに外周には、シールリング19が取り付けられている。なお、蓋15の中心孔15aおよび円筒ボス部16の中心孔がオイル還流路となる。
ブラケット20は、その胴部21の一端側にオイルフィルタ10を取り付けるための台座22が設けられており、胴部21の他端側にタイミングチェーンケース7に取り付けられる取付部23が設けられている。台座22の端面と取付部23の端面とは所定の角度を持たされている。台座22の端面から胴部21を経て取付部23の端面に至るまでの全長の内部には、内燃機関1内のオイルをオイルフィルタ10へ導く2つの往路24,25と、オイルフィルタ10で濾過したオイルを内燃機関1へ戻すための1つの復路26とが設けられている。また、台座22の円形の端面の中心には、図5に示すように、外周面にねじ溝が形成された雄ねじ凸部27が設けられており、この雄ねじ凸部27を囲むように環状溝22aが設けられている。この雄ねじ凸部27の中心に、上述した復路26が設けられている。
ブラケット20とオイルフィルタ10との結合は、図5に示すように、ブラケット20の台座22の端面に、オイルフィルタ10の蓋15をあてがい、オイルフィルタ10そのものを回転させることによって、ブラケット20の雄ねじ凸部27にオイルフィルタ10の円筒ボス部16のねじ孔を螺合させることにより、行われる。一方、オイルフィルタ10を取り外すときは、オイルフィルタ10そのものを前記と反対に回転させることによって行う。
ブラケット20の台座22にオイルフィルタ10を結合した状態では、ブラケット20の雄ねじ凸部27の復路26がオイルフィルタ10の円筒ボス部16の中心孔に連通連結され、また、ブラケット20の環状溝22aとオイルフィルタ10の環状溝17とで閉塞した環状空間が形成され、ブラケット20側の往路24,25がオイルフィルタ10側のオイル導入路18に連通連結される。これにより、ブラケット20の往路24,25から吐出されるオイルは、オイルフィルタ10の環状溝17およびオイル導入路18を介して胴部14内に入り、フィルタエレメント12およびメッシュスリーブ13で濾過されてから、円筒ボス部16の中心孔を通じてブラケット20の復路26へ戻される。
なお、内燃機関1のタイミングチェーンケース7には、オイルパン4内に貯留され図示しないオイルポンプで吸い上げられたオイルをオイルフィルタ10側へ導出する2つの往路7a,7bと、オイルフィルタ10で濾過したオイルをオイルパン4側へ戻すための復路7cとが設けられている。
ここで、ブラケット20の取付部23とタイミングチェーンケース7との間に、図2から図4に示すように、内燃機関1からオイルフィルタ10側への振動伝達を遮断するため、ならびに、オイルフィルタ10およびブラケット20をダイナミックダンパの質量として利用するために、弾性体30を介装しているので、以下で詳しく説明する。
この弾性体30は、円盤状で所定の厚み、質量を有するものであり、厚み方向に貫通する3つの貫通孔31〜33が設けられている。これらの各貫通孔31〜33の各一方開口部は、ブラケット20に設けてある第1、第2往路24,25および1つの復路26における取付部23側の各開口部にそれぞれ対応して連通され、また、各貫通孔31〜33の各他方開口部は、内燃機関1のタイミングチェーンケース7の2つの往路7a,7bおよび1つの復路7cにそれぞれ対応して連通される。
この各貫通孔31〜33とブラケット20に設けてある第1、第2往路24,25および1つの復路26およびタイミングチェーンケース7に設けてある2つの往路7a,7bおよび1つの復路7cとの連通部分は、ブラケット20およびタイミングチェーンケース7に弾性体30を溶着あるいは接着することによって、十分な密封性を確保することができる。そのため、従来必要であったシールが不要になる。
なお、弾性体30は、例えばニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化ニトリルブタジエンゴム(H−NBR)、ふっ素系ゴム(FKM),フロロシリコンゴム(FVMQ)、あるいはニトリルブタジエンゴム/ポリ塩化ビニルブレンド材(NBR・PVC)、FKM/FVMQブレンド材、アクリルゴム(ACM),シリコンゴム(Q)等、適宜の弾性材料で形成することができる。但し、上述したように弾性体30に形成した貫通孔31〜33そのものをオイル通路として利用する場合には、弾性体30をふっ素系の適宜のゴムを材料として形成するのが好ましい。
また、この実施形態では、タイミングチェーンケース7における2つの往路7a,7bおよび1つの復路7cを内燃機関1のピストン6の往復方向に沿って一直線上に配置しているので、それにあわせて、弾性体30における3つの貫通孔31〜33を弾性体30の中心を通る径方向線上に一直線上に並べて設けているとともに、ブラケット20の2つの往路24,25および1つの復路26における両端側の開口部を台座22および取付部23の端面の中心を通る径方向線上に一直線上に並べて設けている。
引き続き、上記弾性体30の取り付け状態を詳しく説明する。この実施形態では、ブラケット20の取付部23とタイミングチェーンケース7とに、弾性体30を位置決めするための凹み23a,7dを設けている。ブラケット20の取付部23の中心に設けた凹み23aは、弾性体30をその一部を突出させた状態で嵌入できる深さに設定されており、また、タイミングチェーンケース7に設けた凹み7dも、弾性体30をその一部を突出させた状態で嵌入できる深さに設定されている。これにより、ブラケット20の取付部23とタイミングチェーンケース7とを非接触にしている。
そして、弾性体30は、ブラケットの取付部23とタイミングチェーンケース7とに対し、適宜の接着剤を用いて接合されている。なお、弾性体30をブラケットの取付部23とタイミングチェーンケース7とに対し、加硫接着により接合することも可能である。
次に、オイルの流れを簡単に説明する。
内燃機関1のオイルパン4内に貯留され図示しないオイルポンプで吸い上げられたオイルは、タイミングチェーンケース7の第1、第2往路7a,7b、弾性体30の第1、第2貫通孔31,32、ブラケット20の第1、第2往路24,25を介してオイルフィルタ10内に導入されて、オイルフィルタ10内で濾過される。オイルフィルタ10で濾過されたオイルは、ブラケット20の復路26、弾性体30の第3貫通孔33、タイミングチェーンケース7の復路7cを介してオイルパン4内に戻される。
ここで、内燃機関1が運転されている状態では、内燃機関1の運転サイクルに基づいて振動が発生するが、この内燃機関1とブラケット20およびオイルフィルタ10とを弾性体30で縁切りしているので、内燃機関1で発生する振動がブラケット20およびオイルフィルタ10へ伝達することが抑制または遮断されることになり、内燃機関1で発生する振動がブラケット20およびオイルフィルタ10で増幅されにくくなる。また、弾性体30を内燃機関1のタイミングチェーンケース7に直接的に接触させているので、弾性体30がダンパとして機能し、内燃機関1の振動を減衰する。
しかも、弾性体30、ブラケット20およびオイルフィルタ10は、内燃機関1に対して付加的な振動系となり、ダイナミックダンパを構成する。つまり、弾性体30は、内燃機関1の振動によって弾性的に撓むので、この弾性体30がダイナミックダンパのばねとなり、また、この弾性体30を介して内燃機関1に取り付けているブラケット20およびオイルフィルタ10がダイナミックダンパの質量となる。このダイナミックダンパは、内燃機関1及び内燃機関1を含むパワープラント系で発生する振動によって共振振動して、内燃機関1及び内燃機関1を含むパワープラント系の振動を減衰、吸収する。このように、ダイナミックダンパを構成する弾性体30、ブラケット20およびオイルフィルタ10については、弾性体30のばね常数(材料、硬度、厚み等)や、ブラケット20およびオイルフィルタ10の質量を、内燃機関1及び内燃機関1を含むパワープラント系で発生する振動に応じて、適宜、設定するのが好ましい。
以上説明した実施形態によれば、ブラケット20の取付部23とタイミングチェーンケース7との間に弾性体30を介装するだけで、内燃機関1及び内燃機関1を含むパワープラント系で発生した振動がブラケット20ならびにオイルフィルタ10側へ伝達することを遮断または抑制することができる。
しかも、上記実施形態では、弾性体30と、内燃機関1に既設のブラケット20およびオイルフィルタ10とでダイナミックダンパを構成しているので、内燃機関1及び内燃機関1を含むパワープラント系で発生する振動そのものを減衰することができる。これにより、従来例のように内燃機関1にわざわざ専用のダイナミックダンパを取り付けるといった無駄をなくすことができるので、内燃機関1の重量が増加することを抑制または防止できるとともに、無駄なコストアップを抑制または防止できるようになる。
これらのことにより、上記実施形態の構成によれば、簡易かつ安価な対策でもって、内燃機関1の静粛性を高めることができ、内燃機関1に付設される諸々の部品に対する悪影響を低減できるとともに、前記部品を内燃機関1に取り付けるためのボルト等の締結部材の緩みを抑制または防止できるようになる点でも有利となる。
以下、本発明の応用例や変形例を説明する。
(1)上記実施形態において、ブラケット20の取付部23とタイミングチェーンケース7とに、弾性体30の位置決め用の凹み23a,7dを設けた例を挙げたが、この凹み23a,7dを設けていない構造としてもよい。
(2)図7から図9を参照して、本発明の他の実施形態を説明する。この実施形態では、ブラケット20をタイミングチェーンケース7にボルト9を介して取り付けるようにしている。具体的に、取付部23の外周側には、軸方向に貫通するボルト挿通用の貫通孔23bが円周等間隔に複数(例えば3つ)設けられている。この貫通孔23bそれぞれには、弾性体からなるブッシュ35および金属あるいは合成樹脂等の硬質材からなるカラー36が挿入され、このカラー36の内孔にボルト9が挿通され、このボルト9でブラケット20および弾性体30をタイミングチェーンケース7に固定するようになっている。
カラー36は、ブラケット20の取付部23の厚みよりも長く設定されており、その両端が貫通孔23bの一方開口端よりも突出した状態にしている。これにより、カラー36の一端側をタイミングチェーンケース7に当接させて、カラー36の他端側にボルト9の頭部座面を当接させるようにすることによって、ボルト9によるブラケット20の取り付けを強固にしているとともに、弾性体30の潰れ代を管理するようにしている。このカラー36およびボルト9は、タイミングチェーンケース7に直接当接されるものの、カラー36およびボルト9とブラケット20との間に介在させたブッシュ35の存在によって、タイミングチェーンケース7の振動をカラー36およびボルト9を通じてブラケット20側へ伝達することが可能になる。
(3)弾性体30の外形形状については特に限定されるものではない。また、例えば、弾性体30の各貫通孔31〜33とブラケット20に設けてある第1、第2往路24,25および1つの復路26およびタイミングチェーンケース7に設けてある2つの往路7a,7bおよび1つの復路7cとの連通部分の密封性をさらに高めるために、図示していないが、弾性体30において各貫通孔31〜33の両開口端の周縁に、弾性体30と一体の輪状突起を設けてもよい。この場合、輪状突起がシールリングのような役割をなすので、上記各オイル通路相互の連通部分の密封性がさらに向上するようになる。
(4)上記実施形態では、内燃機関1からオイルを導出する往路を2つにしたものを例に挙げたので、ブラケット20の往路の数および弾性体30の往路用貫通孔の数をそれぞれ2つにしたが、その数は特に限定されず、要するに、内燃機関1からオイルを導出する往路の数と、ブラケット20の往路の数や弾性体30の往路用貫通孔の数とを同数に設定すればよい。
(5)弾性体30に設けている貫通孔31〜33に耐油性に優れた管体を挿入固定するようにしてもよい。その場合、例えば図10から図12に示すように、弾性体30に設けている貫通孔31〜33に、2つの往路管40,41および1つの復路管42をそれぞれ弾性体30の厚み方向両端面から張り出した状態で挿入固定してもよい。
この場合、第1、第2往路管40,41および1つの復路管42の各一端側を、ブラケット20に設けてある第1、第2往路24,25および1つの復路26における取付部23側の各開口部にそれぞれ対応して連通連結させ、また、第1、第2往路管40,41および1つの復路管42の各他端側を、内燃機関1のタイミングチェーンケース7の2つの往路7a,7bおよび1つの復路7cにそれぞれ対応して連通連結させればよい。
但し、内燃機関1及び内燃機関1を含むパワープラント系で発生する振動が第1、第2往路管40,41および1つの復路管42からブラケット20に直接的に伝達されてしまうことを防止するために、図12に示すように、第1、第2往路管40,41および1つの復路管42の各一端側に対し、ブラケット20に設けてある第1、第2往路24,25および1つの復路26における取付部23側の各開口部の内径を大きくすることによりそれぞれ隙間43を作るようにして非接触にさせるのが好ましい。
(6)ブラケット20を内燃機関1のタイミングチェーンケース7に取り付けるようにした例を挙げているが、内燃機関1の他の部分、例えばシリンダブロックやクランクケース等に取り付けるようにしたものも本発明に含まれる。
(7)図13および図14を参照して、オイルフィルタ10の変形例を説明する。オイルフィルタ10は、そのオイル収容量を増減変更できるように構成しており、この容量可変式のオイルフィルタ10を用いることによって、可変式のダイナミックダンパを構成す
ることができる。
具体的に、オイルフィルタ10は、ケース14を上下2つに分割したアッパーケース51およびロアーケース52の組立体とし、ブラケット20に取り付けられるアッパーケース51の内周にロアーケース52を遠近変位可能に嵌入し、ロアーケース52を駆動装置でアッパーケース51に対し遠近変位させるよう構成されている。
駆動装置は、アッパーケース52に支持部材53を介してロアーケース52の底部外側に配置されるモータ54と、このモータ54の回転動力を直線推進力に変換する送りねじ機構とで構成されている。送りねじ機構は、ねじ軸55とナット部材56とで構成されるが、この例では、ねじ軸55を、モータ54の出力軸の外周にねじ溝を形成して代用しており、また、ナット部材56を、ロアーケース52の底部中心に設けた円筒形ボス部52aの内孔にねじ溝を形成して代用している。
このオイルフィルタ10のオイル収容量を変更するときの動作を説明する。まず、モータ54を駆動することによりねじ軸55を一方向に回転させると、例えば図13に示すように、円筒形ボス部52aの内孔に対するねじ軸55のねじ込み深さが浅くなって、ロアーケース52がアッパーケース51に対し近づけられる方向に変位されるので、オイルフィルタ10のオイル収容量が減少する。図13では、オイル収容量を最小にした状態を示している。一方、モータ54のねじ軸55を前記とは逆の他方向に回転させると、例えば図11に示すように、円筒形ボス部52aの内孔に対するねじ軸55のねじ込み深さが深くなって、ロアーケース52がアッパーケース51に対し遠ざけられる方向に変位されるので、オイルフィルタ10のオイル収容量が増加する。図14では、オイル収容量を最大にした状態を示している。
このようにオイル収容量を可変式にしたオイルフィルタ10を用いる場合、オイルフィルタ10内のオイル収容量を変更することで、オイルフィルタ10の質量が増減変化するので、オイルフィルタ10、ブラケット20ならびに弾性体30からなるダイナミックダンパの質量、つまりオイルフィルタ10およびブラケット20の質量を可変することができる。したがって、例えば、オイルフィルタ10のオイル収容量は、内燃機関1を搭載する車両の運転状態または内燃機関パワープラント系の曲げ振動周波数やねじり振動周波数の変化を考慮して、適宜変更することができる。しかも、例えば、車両の運転状態または内燃機関パワープラント系の曲げ振動周波数やねじり振動周波数の変化を適宜の検出手段でもってリアルタイムで検出し、この検出結果に基づいてモータ54をアクティブ制御するように構成することができる。この場合、内燃機関1の運転状態に応じて、オイルフィルタ10のオイル収容量を適宜変更して、ダイナミックダンパの質量を調節できるようになる等、内燃機関1から発生する振動を効率よく減衰できるようになる。
この実施形態において、図示していないが、モータ54および送りねじ機構をアッパーケース51側に取り付けるようにしてもよい。
本発明に係るオイルフィルタの取付構造の一実施形態を模式的に示す側面図である。 図1のオイルフィルタの取付構造を分解した側面図である。 図1のオイルフィルタの取付構造を分解した斜視図である。 図1の弾性体とブラケットおよびタイミングチェーンケースとの結合部分を拡大して示す断面図である。 図1のオイルフィルタとブラケットとを分離して示す斜視図である。 図1のオイルフィルタとブラケットとを分離して示す断面図である。 本発明に係るオイルフィルタの取付構造の他の実施形態で、図2に対応する図である。 図7のオイルフィルタの取付構造を分解した斜視図である。 図7の弾性体とブラケットおよびタイミングチェーンケースとの結合部分を拡大して示す断面図である。 本発明に係るオイルフィルタの取付構造の他の実施形態で、図2に対応する図である。 図10のオイルフィルタの取付構造を分解した斜視図である。 図10の弾性体とブラケットおよびタイミングチェーンケースとの結合部分を拡大して示す断面図である。 オイルフィルタの変形例で、そのオイル収容量を最小にした状態を示す断面図である。 図13のオイルフィルタのオイル収容量を最大にした状態を示す断面図である。
符号の説明
1 内燃機関
7 タイミングチェーンケース(内燃機関の一部)
7a 第1往路
7b 第2往路
7c 復路
10 オイルフィルタ
15a 蓋の孔(オイル還流路)
18 オイル導入路
20 ブラケット
22 台座
23 取付部
24 第1往路
25 第2往路
26 復路
30 弾性体
31 第1往路
32 第2往路
33 復路

Claims (5)

  1. 内燃機関の外壁部にブラケットを介してオイルフィルタを内燃機関に対し離隔配置した状態で取り付けた構造であって、
    前記ブラケットと内燃機関との間に弾性体が介装され、この弾性体および前記ブラケットに前記内燃機関とオイルフィルタとの間でオイルを流通可能とする通路が設けられていることを特徴とするオイルフィルタの取付構造。
  2. 請求項1に記載のオイルフィルタの取付構造において、
    前記弾性体を、ダイナミックダンパのばねとして構成していることを特徴とするオイルフィルタの取付構造。
  3. 請求項2に記載のオイルフィルタの取付構造において、
    前記オイルフィルタを、そのオイル収容量を増減変更できる構造としたことを特徴とするオイルフィルタの取付構造。
  4. 請求項3に記載のオイルフィルタの取付構造において、
    前記オイルフィルタのケースを上下2つに分割したアッパーケースおよびロアーケースの組立体とし、前記アッパーケースを前記ブラケットに取り付け、このアッパーケースの内周にロアーケースを遠近変位可能に嵌入し、ロアーケースを駆動装置でアッパーケースに対し遠近変位させるよう構成したことを特徴とするオイルフィルタの取付構造。
  5. 前記駆動装置は、アッパーケースに支持部材を介してロアーケースの底部外側に配置されるモータと、このモータの回転動力を直線推進力に変換する送りねじ機構とで構成されていることを特徴とするオイルフィルタの取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101059264B1 (ko) 2008-01-08 2011-08-24 히다찌 겐끼 가부시키가이샤 건설 기계
KR101710311B1 (ko) * 2016-11-28 2017-02-24 오병후 차량용 작동유의 불순물 여과기

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