JP2006077518A - サッシ窓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】窓枠5内を無目6で仕切った下側矩形領域5Bに障子10を配設し、上側矩形領域5Aに機能面材20を配設することで、機能面材20に設けられた換気扇ユニット22の換気機能を縦辷り出し窓1に付加することができる。また、換気扇ユニット22は、機能面材20に組み込まれた状態で窓枠5に取り付けられるので、特殊な形状の上枠や下枠、縦枠等を製造する必要がなく、汎用の窓枠5を使用することができ、製造コストの増加を防止することができる。さらに、機能面材20を窓枠5から取り外して、新たな換気扇ユニット22を組み込んだ機能面材20を取り付けるだけで、窓枠5を交換しなくても換気扇ユニット22の交換や更新が容易にできる。
【選択図】 図6
Description
また、機能や性能が追加、向上された新たな換気扇に交換しようとした場合に、この新たな換気扇のサイズや取付部の取り合い等が変更されていると、既存の上枠に組み込むことができない、あるいは新たな換気扇に合わせた窓枠を製造して窓枠全体を交換する必要が生じるため、換気扇の交換や更新が困難であるという問題もある。
なお、以上の問題は、換気扇に限らず、各種の機能部品を窓枠に組み込んだサッシ窓において同様に生じる問題であり、その解決が望まれていた。
さらに、機能部品を交換または更新する際に新たな機能部品のサイズや機能が変更されていた場合でも、機能面材を窓枠から取り外して、新たな機能部品を組み込んだ機能面材を取り付けるだけでよいため、窓枠を新たに製造して交換しなくても機能部品の交換や更新が容易にできる。
さらに、既存のサッシ窓に機能部品を追加するというリニューアルの要求に対しても、既存の窓枠に仕切り部材を追加して取り付け、窓枠内部を矩形領域に仕切ることで、新たに障子および機能面材を取り付けることができ、機能部品を付加してサッシ窓を改装することができる。
このような構成によれば、窓枠内の上段に機能面材が配設されて下段に障子が配設されたサッシ窓を形成することができる。この際、障子の上框が取り合う無目の底面側の取合部が上枠の取合部と略同一寸法に形成されるので、この窓枠全体に取り付けられるように設計された障子の上下(縦)方向の寸法を短くして製造するだけで、窓枠や障子の設計変更の必要がなく、この障子を容易に窓枠の下部矩形領域に取り付けることができる。
このような構成によれば、サッシ窓に換気機能を付加することができる。さらに、換気扇ユニットが室内側に突出した突出部分をカバー部材で覆うことで、サッシ窓の室内側の外観意匠を良好にすることができるとともに、障子の見込み寸法に関わらずに、要求される機能に応じたサイズの通風ダクトや送風ファンを選択することができる。
このような構成によれば、窓枠の室外側から障子および機能面材を矩形領域に嵌めて、窓枠および仕切り部材の取合部の当接部に被取合部の被当接部を当接させることで、障子および機能面材を容易に位置決めして取り付けることができる。この際、取合部の当接部および被取合部の被当接部の少なくとも一方を、他方に当接して室内外を気密する気密材で構成すれば、四周連続した気密材により窓枠と障子および機能面材との気密性を確保することができる。
このような構成によれば、見込み方向に2箇所ずつ設けられた室内側被当接部と室外側被当接部とが、障子の上框、下框、および縦框と、機能面材の上辺、下辺、および縦辺とにおいて、それぞれ略同一の相対位置に設けられている。すなわち、障子の上框および機能面材の上辺、障子の下框および機能面材の下辺、障子の縦框および機能面材の縦辺が、それぞれ略同一寸法の被取合部を有していることで、障子と窓枠との取り付け部の納まり、および機能面材と窓枠との取り付け部の納まりを共通化することができる。従って、例えば窓枠を仕切り部材で上下に仕切り、上下の矩形領域の上側に障子を配設するか機能面材を配設するかによって仕切り部材の断面形状を変更する必要がなく、部品の共通化を一層促進させることができる。また、2箇所の当接部および被当接部に気密材を用いるようにすれば、気密性を向上させることができる。
このような構成によれば、機能面材の四周四辺のうちの少なくとも対向する二辺を、窓枠や仕切り部材の取合部の見付け面にビス止め固定するだけで、機能面材を簡単に窓枠に対して固定することができる。また、室内側からビス止めすることにより、室外側から機能面材を取り外すことができないので、防犯性を確保することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るサッシ窓である縦辷り出し窓1を示す正面図である。図2は、縦辷り出し窓1を示す縦断面図である。図3は、縦辷り出し窓1を示す横断面図であり、図1に矢視III−III線で示す断面図である。図4は、縦辷り出し窓1を示す横断面図であり、図1に矢視IV−IV線で示す断面図である。
また、無目6は、室内側に配置される室内部材6Aと、室外側に配置される室外部材6Bと、これらアルミ押出形材製の室内部材6Aおよび室外部材6Bを連結する断熱部材6Cとを備えて構成されている。そして、無目6は、室内部材6Aおよび室外部材6Bに設けられたビスホールに縦枠4を貫通したビスを螺合することで窓枠5に固定されている。
図5は、無目6における障子10および機能面材20との取り合いを示す縦断面図である。図6は、縦辷り出し窓1を示す分解斜視図である。図7(A),(B)は、縦辷り出し窓1の障子10および機能面材20を簡略して示す縦断面図である。図8(A),(B)は、縦辷り出し窓1の障子10および機能面材20を簡略して示す横断面図である。
一方、機能面材20のケース体21における上辺部211には、上枠2の突出片2Dに対向して上下に延びる室内側側面部211Aと、上枠2の側面部2Fに対向して上下に延びる室外側側面部211Bとが形成されている。そして、これらの室内側および室外側の側面部211A,211Bは、上枠2のAT材2E,2Gに当接され、上枠2および機能面材20間の気密性および水密性が確保されるようになっている。すなわち、AT材2E,2Gによって上枠2の室内側および室外側の当接部が構成され、機能面材20の室内側および室外側の側面部211A,211Bによって上辺部211における室内側および室外側の被当接部が構成されている。
一方、機能面材20のケース体21における下辺部212には、無目6の突出片6Dに対向して上下に延びる室内側側面部212Aと、無目6の側面部6Fに対向して上下に延びる室外側側面部212Bとが形成されている。そして、これらの室内側および室外側の側面部212A,212Bは、無目6のAT材6E,6Gに当接され、無目6および機能面材20間の気密性および水密性が確保されるようになっている。すなわち、AT材6E,6Gによって無目6の室内側および室外側の当接部が構成され、機能面材20の室内側および室外側の側面部212A,212Bによって下辺部212における室内側および室外側の被当接部が構成されている。
一方、障子10の縦框13における室内部材13Bの側面部13Cが縦枠4のAT材4Eに当接され、室外部材13Aの室外側から見付け方向外側に延びる側面部13DがAT材4Gに当接され、縦枠4および縦框13間の気密性および水密性が確保されるようになっている。すなわち、AT材4E,4Gによって縦枠4の室内側および室外側の当接部が構成され、縦框13の側面部13C,13Dによって室内側および室外側の被当接部が構成されている。
さらに、縦辺部213の室内端には、室内側に向かって突出するとともに縦枠4の突出片4Dに沿って折れ曲がる固定片部213Cが形成されている。そして、固定片部213Cには、突出片4Dを室内側から貫通するビスが螺合され、これにより、機能面材20が窓枠5に固定されるようになっている。
なお、本実施形態では、下枠3と下框12との2つの当接位置間の間隔寸法Cと、無目6と機能面材20との2つの当接位置間の間隔寸法Cとを、同一に設定したが、これらの間隔寸法が下枠3位置と無目6の上面位置とで異なっていてもよい。つまり、下枠3や無目6の上面においては、止水性能や排水性能が特に要求されるため、障子10や機能面材20の形状や大きさ等に応じて、最適な下枠3の形状や無目6の上面形状に設定すればよい。
(1)すなわち、窓枠5内を無目6で仕切った上下の矩形領域5A,5Bのうち、下側矩形領域5Bに障子10を配設し、上側矩形領域5Aに機能面材20を配設することで、機能面材20に設けられた換気扇ユニット22の換気機能を縦辷り出し窓1に付加することができる。
例えば、前記各実施形態においては、縦辷り出し窓1を例示して説明したが、本発明のサッシ窓はこのような縦辷り出し窓1に限られず、開き窓や横辷り出し窓等であってもよい。つまり、縦辷り出し形式の障子10に代えて、外開き形式の障子や横辷り出し形式の障子を取り付けることで、開き窓や横辷り出し窓を構成することができる。
また、機能部品としては、換気扇ユニット22に限らず、太陽光発電ユニットや防犯設備ユニットなどが適用可能である。
さらに、無目6や方立を複数本配置してもよく、また無目と方立を組み合わせて窓枠内部を格子状に仕切ってもよい。この場合、複数の矩形領域が形成されるので、これら複数の矩形領域に、複数の障子と1つの機能面材とを配設してもよく、また1つの障子と複数の機能面材とを配設してもよく、さらに複数の障子と複数の機能面材とを配設してもよい。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (6)
- 上枠、下枠、および左右の縦枠を四周枠組みして形成された窓枠と、
前記上枠と下枠との間または前記縦枠同士の間に架設され、前記窓枠を少なくとも2つの矩形領域に仕切る少なくとも1本の仕切り部材と、
上框、下框、および左右の縦框を四周框組みした内部に面材を嵌め込んで形成され、かつ前記矩形領域のうちの少なくとも1つに配設されて当該矩形領域を塞ぐ障子と、
所定の機能部品を組み込んで形成され、かつ前記障子が配設された矩形領域以外の矩形領域に配設されて当該矩形領域を塞ぐ機能面材とを備え、
前記矩形領域の四周を構成する前記上枠、下枠、縦枠、および前記仕切り部材には、当該矩形領域に配設される障子または機能面材の四周と取り合う取合部が形成され、
前記障子および機能面材の四周には、それぞれ前記各取合部に対応した被取合部が形成され、これらの被取合部のうち、少なくとも前記障子の上框および縦框の被取合部と前記機能面材の上辺および縦辺の被取合部とが互いに略同一の見込み寸法および見付け寸法に形成されているサッシ窓。 - 前記仕切り部材は、前記窓枠の上枠および下枠に平行に、かつ前記縦枠同士の間に架設された1本の無目であって、この無目の上側に上部矩形領域が形成され、当該無目の下側に下部矩形領域が形成されており、
前記下部矩形領域に前記障子が配設され、前記上部矩形領域に前記機能面材が配設されている請求項1に記載のサッシ窓。 - 前記機能部品は、通風ダクトおよび送風ファンを有して室内空間の空気を室外空間に排出する換気扇ユニットであって、この換気扇ユニットは、前記被取合部よりも室内側に突出して形成されており、
前記機能面材の室外側側面には、前記換気扇ユニットの通風ダクトを室外空間に連通させる室外側通気口が形成され、
前記機能面材の室内側には、前記換気扇ユニットの室内側突出部分を覆うカバー部材が設けられ、このカバー部材には、当該換気扇ユニットの通風ダクトを室内空間に連通させる室内側通気口が形成されている請求項1または請求項2に記載のサッシ窓。 - 前記上枠、下枠、縦枠、および前記仕切り部材に形成された前記取合部は、前記矩形領域に向かって延びる見付け面と、この見付け面の室外側側面に設けられた当接部とを有して構成され、
前記障子および機能面材に形成された前記被取合部は、前記取合部の見付け面に対向しかつ室外側から前記当接部に当接される被当接部を有して構成され、
前記障子および前記機能面材において、前記被当接部は、略同一の見込み位置に四周連続して設けられている請求項1から請求項3のいずれかに記載のサッシ窓。 - 前記取合部の見付け面および当接部と前記被取合部の被当接部とは、それぞれ見込み位置が異なる2箇所ずつに設けられ、室内側被当接部は、室外側被当接部よりも見付け方向内側に形成されており、
前記障子の上框および前記機能面材の上辺において、室内側被当接部と室外側被当接部との相対位置は、見込みおよび見付けの両方向に関して略同一とされ、
前記障子の下框および前記機能面材の下辺において、室内側被当接部と室外側被当接部との相対位置は、見込みおよび見付けの両方向に関して略同一とされ、
前記障子の縦框および前記機能面材の縦辺において、室内側被当接部と室外側被当接部との相対位置は、見込みおよび見付けの両方向に関して略同一とされている請求項4に記載のサッシ窓。 - 前記機能面材は、上辺、下辺および左右の縦辺のうちの少なくとも対向する二辺が前記取合部の見付け面に室内側からビス止め固定されている請求項4または請求項5に記載のサッシ窓。
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