JP2006077356A - 記録用紙及びこれを用いた画像記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくともパルプを原料とする普通紙であって、分子内に三つ以上のカルボキシル基を持つ有機酸を含有し、且つ該用紙のCD伸縮率(%)が0.25から0.65%の範囲であることすることを特徴とする記録用紙。
【選択図】なし
Description
また、インクジェット記録方式でのカールを低減するべく様々な検討がなされてきた。特許文献9,10記載の発明では、ホルムアルデヒド系樹脂等を用いて水分による伸びを抑えることによりカール低減効果を狙っているが、内添で上記処理を実施するとこれら材料の反応性の高さから繊維がフロック化し地合が極端に低下してしまう。またサイズプレス処理において用いたとしても塗工前に反応が開始し、表面サイズ液が増粘・凝集し、カール低減材料が用紙中のセルロースに到達する量が少なくなり、カール低減効果が十分機能せず、有効な解決手段が未だ知られていなかった。
即ち、本発明は次のものを提供するものである。
[記録用紙]
本発明の記録用紙は、少なくともパルプを原料とする普通紙であって、分子内に三つ以上のカルボキシル基を持つ有機酸を含有し、且つ該用紙のCD伸縮率(%)が0.25から0.65%の範囲であることすることを特徴とする。
また、該有機酸の添加量は、乾燥重量で0.01g/m2から1.00g/m2が好ましく、特に0.02g/m2から0.50g/m2が好ましい。更に、0.02g/m2から0.25g/m2が好ましい。1.00g/m2を超えると用紙の酸性度が上がり用紙の強度低下が加速してしまう懸念がある。また0.01g/m2を下回ると三つ以上のカルボキシル基を持つ有機酸の量が十分でないことから、カール低減効果が低く、紙詰まりの発生を低く抑えることが困難になってしまう。
また、該有機酸は、紙中に浸透してパルプに反応することで本発明の効果を奏する。したがって、インク受容層に有機酸を含有せしめても効果は無い。
本発明において「CD伸縮率」とは、温度が23℃に保たれた恒温環境下に記録用紙を放置した際に、湿度を“65%R.H.→25%R.H.→65%R.H.→90%R.H.”で変化させる吸脱湿処理を3サイクル繰り返し、3サイクル目に湿度を“65%R.H.→25%R.H.”に変化させた時の記録用紙の寸法変化率、すなわち図1における aを意味する。記録用紙の寸法測定には王子エンジニアリング製H・K式伸縮度試験器を用いて測定した。
なお、「CD(方向)」とは記録用紙製造時の流れ方向を横断する方向であり、記録用紙の寸法測定に際しては、記録用紙製造時の流れ方向を横断する方向の寸法を測定する。 本発明において、用紙のCD伸縮率(%)は0.25から0.65%の範囲であるが、0.30〜0.60%が好ましく、特に0.30〜0.55%が好ましい。
用紙のCD伸縮率(%)を0.25から0.65%の範囲にコントロールするには、本特許の請求内容である形態安定効果による方法、使用するパルプの叩解を弱め高濾水度パルプを原料に使用する、角質化したパルプを原料に使用する、坪量を高くする、乾燥紙力増強剤の添加、紙厚を厚くする、用紙内部のサイズ剤・填料の最適化、ウエットプレス圧の低減化、繊維配向の低減化する等の方法が挙げられる。
表面サイズ液は、表面サイズ剤と水などの溶媒を主体として構成され、本特許では、有機酸も含む。表面サイズ液の濃度は5から15質量%の範囲であることが好ましく、8から12質量%の範囲であることがより好ましい。前記表面サイズ液の紙への乾燥付与量としては、記録用紙片面当り0.1から5.0g/m2の範囲であることが好ましく、1.0から3.0g/m2の範囲であることがより好ましい。
乾燥付与量が5.0g/m2を上回ると、表面サイズ剤の絶対量が多く、カール低減効果が阻害され、カールが大きくなる場合がある。また、0.1g/m2を下回ると、表面サイズ剤の絶対量が少なく、表面サイズ剤と一緒に付与する顔料などを用紙表面に定着できず、複写機等で記録用紙を走行させた際、紙粉が大量に発生し機械にトラブルを発生させてしまう場合がある。
なお、前記表面抵抗値及び体積抵抗率は、23℃50%RHの条件下に24時間保存し、調湿された記録用紙を、JIS−K−6911に準拠した方法で測定したものである。
また、木材やチップを機械的にパルプ化したグランドウッドパルプ、木材やチップに薬液を染み込ませた後に機械的にパルプ化したケミメカニカルパルプ、及び、チップをやや軟らかくなるまで蒸解した後にリファイナーでパルプ化したサーモメカニカルパルプ等も使用できる。これらはバージンパルプのみで使用してもよいし、必要に応じて古紙パルプを加えてもよい。
特にバージンで使用するパルプは、塩素ガスを使用せず二酸化塩素を使用する漂白方法(Elementally Chlorine Free;ECF)や塩素化合物を一切使用せずにオゾン/過酸化水素等を主に使用して漂白する方法(Total Chlorine Free;TCF)で漂白処理されたものが好ましい。
本発明に用いられる原紙に使用される古紙パルプとしては、前記古紙原料を、オゾン漂白処理又は過酸化水素漂白処理の少なくとも一方で処理して得られたものが望ましい。また、より白色度の高い原紙を得るためには、上記漂白処理によって得られた古紙パルプの配合率を50%以上100%以下とすることが望ましい。さらに資源の再利用という観点からは、前記古紙パルプの配合率を70%以上100%以下とすることがより望ましい。
また、記録用紙の表面をカチオン性に調整する場合には、カチオン性物質としては、例えば、親水性のカチオン樹脂等を表面に処理することができるが、このカチオン性樹脂の内部への浸透を抑制するためには、このカチオン性樹脂を付与する前の用紙サイズ度は10秒以上60秒未満であることが好ましい。
本発明の記録用紙の坪量は特に限定されるものではないが、60から128 g/m2の範囲内が好ましく、60から100g/m2の範囲内がより好ましく、60から90g/m2の範囲内が更に好ましい。坪量が高い程カール、波打ちには有利であるが、坪量が128g/m2を超えると用紙の腰が強くなり過ぎるためプリンターの用紙走行性が低下することがある。また60g/m2より低いと、カール、波打ちの発生を小さく抑えることが難しくなる場合があり、また、裏移りの観点からも好ましくない。
=MD方向超音波伝播速度÷CD方向超音波伝播速度
記録用紙表面に含まれるカチオンポリマー、多価金属塩の含有量としては、0.1から2.0g/m2の範囲であることが好ましく0.5から1.0g/m2の範囲であることがより好ましい。含有量が0.1g/m2より少ないと、インク中の顔料やアニオン高分子との反応が弱まるため、結果として画質の低下、印字直後のカール、波打ち、放置乾燥後のカール、波打ちが大きくなる場合がある。また、含有量が2.0 g/m2を越える場合は、インクの浸透性が悪化し、高速印字においてインク乾燥性が悪化する場合がある。
本発明における電子写真方式の画像記録方法は、静電潜像担持体表面を均一に帯電する帯電工程と、該静電潜像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光工程と、該静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を記録用紙表面に転写する転写工程と、該記録用紙表面のトナー画像を定着する定着工程とを含み、前記記録用紙が既述の本発明の記録用紙であることを特徴とする。
本発明における電子写真方式の画像記録方法は、従来と同様に高画質な画像が得られると共に、印字直後に発生するカールを抑制することができる。
また、本発明における電子写真方式の画像記録方法に用いられる画像形成装置は、前記帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程及び定着工程を有する電子写真方式を利用するものであれば特に限定されない。たとえば、シアン、マゼンタ、イエロー、および、ブラックの4色のトナーを用いる場合には、1つの感光体に、各色のトナーを含む現像剤を順次付与してトナー像を形成する4サイクルの現像方式によるカラー画像形成装置や、各色毎に対応した現像ユニットを4つ備えたカラー画像形成装置(所謂タンデム機)等が利用できる。
画像形成に際して用いられるトナーも公知のものであれば特に限定されないが、例えば、高精度な画像が得られる点で、球状で、粒子径、粒度分布の小さいトナーを用いたり、省エネルギーに対応するために、低温定着が可能な融点の低い結着樹脂を含むトナーを用いたりすることができる。
本発明におけるインクジェット記録方法は、公知のインクジェット装置であれば、いずれのインクジェット記録方式を用いたものであっても良好な印字品質を得ることができる。さらに、印字中又は印字の前後に記録用紙等の加熱手段を設け、記録用紙及びインクを50℃から200℃の温度で加熱し、インクの吸収及び定着を促進する機能を持った方式に対しても、本発明におけるインクジェット記録方法を適用することができる。
次に、本発明におけるインクジェット記録方法を実施するのに適したインクジェット記録装置の一例について説明する。この例はいわゆるマルチパス方式と呼ばれるもので、記録ヘッドが記録用紙表面を複数回走査することによって画像を形成するものである。
ノズルからインクを吐出する方式は、まず、ノズル内に備えられたヒータに通電加熱することによってノズル内のインクを発泡させ、その圧力によってインクを吐出する、いわゆるサーマルインクジェット方式がある。また、圧電素子に通電することにより該素子を物理的に変形させて、その変形によって生ずる力を利用してノズルからインクを吐出する方式もある。この方式では、圧電素子にピエゾ素子を使用したものが代表的である。本発明におけるインクジェット記録方法において用いられるインクジェット記録装置においては、ノズルからインクを吐出する方式は前記いずれの方式であってもよく、またこれらの方式に限定されるものではない。
広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプを離解し、濾水度420mlになるよう叩解調整した後、パルプ固形分が0.3質量%になるようパルプ分散液を調整した。
このパルプ分散液に、パルプ分散液中に含まれるパルプ固形分100質量部に対して無水コハク酸(ASA)内添サイズ剤(日本エヌエスシー(株)製Fibran−81)を0.3質量部と、カチオン化澱粉(日本エヌエスシー(株)製Cato−304)0.5質量部とを配合し、熊谷理機工業製実験用配向性抄紙機により、80メッシュワイヤーを用い、抄速1000m/min、紙料吐出圧力1.5kg/cm2の条件でで抄紙した。その後、そのセットを熊谷理機工業製角型シートマシン用プレスにより、10kg/cm2で3分間圧搾した後、熊谷理機工業製KRK回転型乾燥機で120℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量68g/m2の記録用紙を得た。この記録用紙に、表面サイズ剤として自家酵素変性澱粉(日本食品化工株式会社製、コーンスターチYをα-アミラーゼで変性した澱粉)固形分100質量部に対して10質量部のボウ硝、3質量部のクエン酸(磐田化学工業製クエン酸)を含む8質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を50℃に加温し、用紙への処理量が2g/m2になるように(有機酸付着量は0.06g/m2)、熊谷理機工業製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機工業製KRK回転型乾燥機で120℃、0.5m/min条件で乾燥し坪量が70g/m2の記録用紙(1)を得た。
広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプを離解し、濾水度420mlになるよう叩解調整した後、パルプ固形分が0.3質量%になるようパルプ分散液を調整した。
このパルプ分散液に、パルプ分散液中に含まれるパルプ固形分100質量部に対して無水コハク酸(ASA)内添サイズ剤(日本エヌエスシー(株)製Fibran−81)を0.3質量部と、カチオン化澱粉(日本エヌエスシー(株)製Cato−304)0.5質量部とを配合し、熊谷理機工業製実験用配向性抄紙機により、80メッシュワイヤーを用い、抄速1000m/min、紙料吐出圧力1.5kg/cm2の条件でで抄紙した。その後、そのセットを熊谷理機工業製角型シートマシン用プレスにより、10kg/cm2で3分間圧搾した後、熊谷理機工業製KRK回転型乾燥機で120℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量68g/m2の記録用紙を得た。この記録用紙に、表面サイズ剤として自家酵素変性澱粉(日本食品化工株式会社製、コーンスターチYをα-アミラーゼで変性した澱粉)固形分100質量部に対して10質量部のボウ硝、5質量部の1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸を含む8質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を50℃に加温し、用紙への処理量が2g/m2になるように(有機酸付着量は0.09g/m2)、熊谷理機工業製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機工業製KRK回転型乾燥機で120℃、0.5m/min条件で乾燥し坪量が70g/m2の記録用紙(2)を得た。
広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプを離解し、濾水度420mlになるよう叩解調整したパルプ分散液から、中質古紙7質量部に対し広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプ3質量部を用いて濾水度350mlになるよう叩解調整したパルプ分散液に変更した以外は、記録用紙2に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(3)を得た。
記録用紙(1)における有機酸を1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸から1,2,3-プロパントリカルボン酸に変更した以外は、記録用紙2に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(4)を得た。
(記録用紙5)
記録用紙2における有機酸を1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸からオキシジコハク酸に変更した以外は、記録用紙2に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(5)を得た。
(記録用紙6)
記録用紙2における有機酸を1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸からターレートジコハク酸に変更した以外は記録用紙2に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(6)を得た。
記録用紙1における表面サイズ剤を自家酵素変性澱粉から、酸化澱粉(エースA:王子コーンスターチ株式会社製)に変更した以外は、記録用紙(1)に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(7)を得た。
広葉樹クラフトパルプからなるドライパルプを離解し、濾水度420mlになるよう叩解調整した後、パルプ固形分が0.3質量%になるようパルプ分散液を調整した。
このパルプ分散液に、パルプ分散液中に含まれるパルプ固形分100質量部に対して無水コハク酸(ASA)内添サイズ剤(日本エヌエスシー(株)製Fibran−81)を0.3質量部と、カチオン化澱粉(日本エヌエスシー(株)製Cato−304)0.5質量部、クエン酸3質量部(有機酸付着量は0.06g/m2)とを配合し、熊谷理機工業製実験用配向性抄紙機により、80メッシュワイヤーを用い、抄速1000m/min、紙料吐出圧力1.5kg/cm2の条件でで抄紙した。その後、そのセットを熊谷理機工業製角型シートマシン用プレスにより、10kg/cm2で3分間圧搾した後、熊谷理機工業製KRK回転型乾燥機で120℃、0.5m/min条件で乾燥し、坪量68g/m2の記録用紙を得た。この記録用紙に、表面サイズ剤として自家酵素変性澱粉(日本食品化工株式会社製、コーンスターチYをα-アミラーゼで変性した澱粉)固形分100質量部に対して10質量部のボウ硝を含む8質量%濃度の水溶液(表面サイズ液)を50℃に加温し、用紙への処理量が2g/m2になるように、熊谷理機工業製試験用サイズプレスでサイズプレスした後、熊谷理機工業製KRK回転型乾燥機で120℃、0.5m/min条件で乾燥し坪量が70g/m2の記録用紙(8)を得た。
記録用紙(1)において、表面サイズ剤として自家酵素変性澱粉(日本食品化工株式会社製、コーンスターチYをα-アミラーゼで変性した澱粉)固形分100質量部に対して、3質量部のクエン酸(磐田化学工業製クエン酸)から50質量部に変更した以外は、記録用紙(1)に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(9)を得た。
(記録用紙10)
記録用紙(1)において、表面サイズ剤として自家酵素変性澱粉(日本食品化工株式会社製、コーンスターチYをα-アミラーゼで変性した澱粉)固形分100質量部に対して、3質量部のクエン酸(磐田化学工業製クエン酸)から100質量部に変更した以外は、記録用紙(1)に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(10)を得た。
(記録用紙11)
記録用紙(1)において、表面サイズ剤として自家酵素変性澱粉(日本食品化工株式会社製、コーンスターチYをα-アミラーゼで変性した澱粉)固形分100質量部に対して、3質量部のクエン酸(磐田化学工業製クエン酸)から0.5質量部に変更した以外は、記録用紙(1)に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(11)を得た。
記録用紙(1)における有機酸をクエン酸からグルタミン酸に変更した以外は、記録用紙(1)に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(12)を得た。
(記録用紙13)
記録用紙(1)における有機酸をクエン酸からアスコルビン酸に変更した以外は、記録用紙(1)に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(13)を得た。
(記録用紙14)
記録用紙(1)における有機酸をクエン酸から酢酸に変更した以外は、記録用紙(1)に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(14)を得た。
(記録用紙15)
記録用紙(1)における有機酸をクエン酸からフマル酸に変更した以外は、記録用紙(1)に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(15)を得た。
記録用紙(1)における有機酸をクエン酸から形態安定化剤として、グリオキザールに変更した以外は、記録用紙(1)に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(16)を得た。
(記録用紙17)
記録用紙8における有機酸をクエン酸から形態安定化剤として、グリオキザールに変更した以外は、記録用紙(1)に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(17)を得た。
(記録用紙18)
記録用紙(1)における有機酸をクエン酸から形態安定化剤としてとして、エピクロロヒドリン樹脂に変更した以外は、記録用紙(1)に同様の坪量が70g/m2の記録用紙(18)を得た。
以上の実施例、比較例を表1にまとめて示す。
(1)電子写真記録方式でのカール評価
上記方法にて作成された用紙を23℃、65%RH環境にて12時間以上調湿し、用紙のフェルトサイド面(抄紙時での脱水面の反対面)が印字面になるようにし、富士ゼロックスプリンティングシステムズ(株)製のDocuPrint 260を使用し片面コピーを行い、下記の評価を行った。MD方向(用紙の抄造方向)が長手方向になるようにB5サイズに断裁した用紙に、画像をのせずプリンター出力を行い、下記の評価基準で走行性能を評価した。
図2は、熱定着後のカールの測定についての説明図であり、hは熱定着後の用紙Aのカール高さを示す。○、△が許容レベルである。
○:h<45mm
△:45mm≦h<55mm
×:h≧55mm
上記方法にて作成された用紙を23℃、65%RH環境にて12時間以上調湿し、用紙のフェルトサイド面(抄紙時での脱水面の反対面)が印字面になるようにし、網点面積率が100%の単色の黒色が出力できるチャートを使用し、富士ゼロックスプリンティングシステムズ(株)製のDocuPrintC3530を使用してプリンター出力を行い、下記の評価基準でトナーの転写むらを目視評価した。○が許容レベルである。
○:トナー転写むらがなく極めて優れている。実用上問題ない。
△:トナー転写むらがあり僅かに劣っている。実用上問題がある。
×:トナー転写むらが多くあり劣っている。実用上問題がある。
−印字直後カール評価−
はがきサイズの記録用紙に余白を5mm取り、Magenta 100%ベタ画像を印字し、印字面とは反対面に発生する印字直後ハンギングカール発生量を測定した。測定値を曲率に換算し評価を行った。評価基準は以下の通りで、○、△が許容レベルである。
○:35m−1未満
△:35m−1以上50m−1未満
×:50m−1以上
はがきサイズの記録用紙に余白を5mm取り、Magenta 100%ベタ画像を印字し、23℃、50%RHの環境に印字面を上に平置きに放置し、印字後100時間放置した後に発生するハンギングカール発生量を測定した。測定値をカール曲率に換算し評価を行った。評価基準は以下の通りで、○、△が許容レベルである。
○:30m−1未満
△:30m−1以上75m−1未満
×:75m−1以上
上記方法にて作成された用紙を23℃、50%RH環境にて12時間以上調湿し、JAPAN-TAPPI No,49-2の表面pHの測定方法に従って、測定した。評価基準は以下の通りで、○、△が許容レベルである。
○:pH≧6.5
△:6.0≦pH<6.5
×:pH<6.0
Claims (4)
- 少なくともパルプを原料とする普通紙であって、分子内に三つ以上のカルボキシル基を持つ有機酸を含有し、且つ該用紙のCD伸縮率(%)が0.25から0.65%の範囲であることを特徴とする記録用紙。
- 分子内に三つ以上のカルボキシル基を持つ有機酸がクエン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3プロパントリカルボン酸、オキシジコハク酸、ターレートジコハク酸、カルボキシエチルチオコハク酸及びカルボキシメチルチオコハク酸から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の記録用紙。
- 静電潜像担持体表面を均一に帯電する帯電工程と、該静電潜像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光工程と、該静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を記録用紙表面に転写する転写工程と、該記録用紙表面のトナー画像を定着する定着工程とを含む電子写真方式の画像記録方法であって、前記記録用紙が、請求項1又は2記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法。
- インクの液滴を記録用紙へ吐出させ、該記録用紙表面に画像を記録するインクジェット記録方式の画像記録方法であって、前記記録用紙が、請求項1又は2記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法。
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