JP2006076190A - インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド Download PDF

Info

Publication number
JP2006076190A
JP2006076190A JP2004263895A JP2004263895A JP2006076190A JP 2006076190 A JP2006076190 A JP 2006076190A JP 2004263895 A JP2004263895 A JP 2004263895A JP 2004263895 A JP2004263895 A JP 2004263895A JP 2006076190 A JP2006076190 A JP 2006076190A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzles
ink
inkjet head
nozzle
ejection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004263895A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4580203B2 (ja
Inventor
Takashi Harakawa
崇 原川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba TEC Corp filed Critical Toshiba TEC Corp
Priority to JP2004263895A priority Critical patent/JP4580203B2/ja
Publication of JP2006076190A publication Critical patent/JP2006076190A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4580203B2 publication Critical patent/JP4580203B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】 インクジェットヘッドのインク吐出量の均一化を容易に実現し、効率良くインクジェットヘッドを製造することである。
【解決手段】 複数のノズル4毎に吐出力発生部材である圧電部材8,9の電気特性である静電容量を測定し、測定した複数のノズル4毎の圧電部材8,9の静電容量に応じて複数のノズル4のノズル容積を変え、複数のノズル4からそれぞれ吐出するインクの各インク吐出量が所定のインク吐出量になるように複数のノズル4を形成するようにした。これにより、短い製造工程でインク吐出量が精度良く均一に調整されるので、インクジェットヘッド1のインク吐出量の均一化を容易に実現し、効率良くインクジェットヘッド1を製造することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッドに関する。
インクジェットヘッドは、プリンタやFAX等に使用されており、さらに、液晶表示装置が備えるフィルタ等を製造するために使用され、工業用途にも広く普及している。インクジェットヘッドとしては、複数のノズルからインク滴を吐出させる方式のインクジェットヘッドが一般的であり、その吐出力を発生させる吐出力発生部材として圧電部材を使用する圧電方式のインクジェットヘッドや、吐出発生部材として発熱体を使用するサーマル方式のインクジェットヘッド等が開発されている。
このようなインクジェットヘッドにおいては、画質低下を防止するため、複数のノズルから吐出するインクのインク吐出量の均一化が求められている。また、カラー印刷や大型用紙への印刷等のため複数のインクジェットヘッドを用いる場合にも、画質低下を防止するため、それらのインクジェットヘッド間でのインク吐出量の均一化が求められている。インクジェットヘッドのインク吐出量が不均一になる要因は多々存在するが、インクジェットヘッドの製造工程における検査や加工精度の制御等によりインク吐出量のばらつきをある程度抑えることは可能である。しかし、それにも限度があり、インク吐出量を均一にすることは困難である。
圧電方式のインクジェットヘッドを用いた場合には、圧電部材の特性のばらつきにより、インク吐出量が不均一になることがある。特に、圧電部材として焼結体セラミックであるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を用いる場合には、その特性を一定に保つことは困難である。これは、PZTの特性がその場所によって異なったり、その製造ロット等によって段階的に異なったりするためである。通常、大きな塊のPZTは数十ミクロン単位の切片に切り分けられて圧電部材としてインクジェットヘッドに用いられるため、切片内で特性が異なる切片が用いられたり、複数のインクジェットヘッド間で特性が異なる切片が用いられたりしてしまう。
PZTをスクリーン印刷等で成形して焼結した場合にも、PZTの体積、主に厚さ方向に誤差が生じるため、大きな塊のPZTを使用した場合と同様にインク吐出量が不均一になってしまう。また、サーマル方式のインクジェットヘッドを用いた場合にも、発熱体の抵抗値のばらつきにより、インク吐出量が不均一になることがある。発熱体は主にスパッタリング法で作成されるため、発熱体の抵抗値はその膜厚分布によりばらついてしまう。
インク吐出量を均一にするためには、いくつかの方法が提案されている。例えば、インクジェットヘッドからインクを吐出させる際の条件を変化させる方法がある。この方法は、インクジェットヘッドのノズル毎に電圧の印加条件を変化させてインク吐出量を均一にする方法である。また、特許文献1では、インクを吐出させるための吐出室をレーザ加工機により削ることで、吐出条件を均一化にしている。特許文献2では、ノズル面積及びノズル容積の調整を行うことで、インク吐出量(吐出体積)のばらつきを抑えている。特許文献3では、圧電素子の静電容量を測定することで圧電素子を有するアクチュエータユニットをランク分けして、同一ランクのアクチュエータユニットを組み合わせてインクジェットヘッドに搭載することで、吐出特性を均一にしている。
特開2003−136708公報 特開2003−94666公報 特開2003−326723公報
しかしながら、ノズル毎に電圧の印加条件を変化させる方法では、数十から数百存在するノズルのそれぞれの条件に応じて駆動を行うため、駆動制御が困難となる。また、特許文献1及び特許文献2では、いずれも完成後のインクジェットヘッドのインク吐出量(吐出体積)を実測している。このため、インクジェットヘッドの完成後に吐出→測定→洗浄→加工の製造工程を行っており、製造工程が長くなるため非効率である。
特許文献1では、インク吐出量はレーザ加工機で振動板を削る切削加工を行うため一方向にしか調整できない。また、特許文献2では、ノズルを形成した後、再びノズルを加工するため、再加工時にノズルピッチを維持するために微小な位置合わせが必要となり、その位置合わせ作業は困難である。さらに、特許文献3では、ノズル数に相当する数の圧電素子を測定し、アクチュエータユニットをランク分けして、同一ランクのアクチュエータユニットを組み合わせる作業を行っているが、その作業は容易ではなく非効率である。
本発明の目的は、インクジェットヘッドのインク吐出量の均一化を容易に実現し、効率良くインクジェットヘッドを製造することである。
本発明は、吐出力を発生させる吐出力発生部材によって複数のノズルからインク滴を吐出させるインクジェットヘッドを製造するインクジェットヘッドの製造方法において、前記吐出力を変動させる特性である前記吐出力発生部材の電気特性を複数の前記ノズル毎に測定する工程と、測定した複数の前記ノズル毎の前記吐出力発生部材の電気特性に応じて複数の前記ノズルの各ノズル容積を変えて、複数の前記ノズルからそれぞれ吐出するインクの各インク吐出量が所定のインク吐出量になるように複数の前記ノズルを形成する工程と、を備えることを特徴とする。
したがって、複数のノズル毎の吐出力発生部材の電気特性に応じて複数のノズルの各ノズル容積が変更され、それらの各インク吐出量は所定のインク吐出量になる。
本発明によれば、短い製造工程でインク吐出量が精度良く均一に調整されるため、インクジェットヘッドのインク吐出量の均一化を容易に実現し、効率良くインクジェットヘッドを製造することができる。
本発明を実施するための最良の一形態を図面に基づいて説明する。
<インクジェットヘッド>
本実施の形態のインクジェットヘッド1について図1を参照して説明する。図1は本実施の形態のインクジェットヘッド1を概略的に示す分解斜視図である。
図1に示すように、インクジェットヘッド1は、インクをそれぞれ収容する複数のインク室2を有するヘッド本体3、複数のインク室2にそれぞれ連通する複数の貫通孔であるノズル4を有するノズルプレート5、及びヘッド本体3に設けられインク室2に連通する共通インク室6を有する天板7等から構成されている。
ヘッド本体3は、少なくとも一方が圧電部材よりなる上層基板8及び下層基板9が積層されて形成されている。なお、本実施の形態では、ヘッド本体3は、板厚方向に分極した2枚の圧電部材よりなる上層基板8及び下層基板9を分極方向が逆向きとなるように接着して形成されている。圧電部材としては、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が用いられている。この圧電部材が吐出力発生部材として機能する。
ヘッド本体3には、上層基板8及び下層基板9をその積層方向にダイヤモンドホイール等により削り、上層基板8の上面から下層基板9の内部まで達する複数の溝10が形成されている。これらの溝10は、上層基板8の上面から下層基板9の内部まで到達するとともに、前面が開口し後部が閉鎖するように形成されている。すなわち、複数の溝10は、ヘッド本体3にその前面から後面に向けてその途中まで略平行に伸びている。
複数の溝10の内面には、無電界ニッケルメッキ法等により電極(図示せず)が形成されている。また、上層基板8の上面には、電極と連続する配線パターン11が形成されている。なお、インクとして水性インクを使用する場合には、電極及び配線パターン11の一部、すなわちインクと接触する部分に絶縁膜(図示せず)が形成されている。ここで、インク室2は、溝10の底壁12、溝10の両側に形成された側壁13及び天板7の一部により構成されており、圧力室として機能する。
ノズルプレート5には、複数のノズル4が略直線上に並べられて形成されている。これらのノズル4は、略円柱状に形成された貫通孔であるが、これに限るものではなく、例えば略円錐状に形成された貫通孔であっても良い。複数のノズル4は、その容積(貫通孔の容積)をノズル4毎に、吐出力を変動させる特性である圧電部材の電気特性、例えば静電容量に応じて、複数のノズル4からそれぞれ吐出するインクの各インク吐出量が所定のインク吐出量になるように変えて形成されている。これにより、インクジェットヘッド1のインク吐出量が均一になるため、画質低下を防止することができる。また、複数のインクジェットヘッド1を用いる場合でも、それらのインクジェットヘッド1の間でのインク吐出量の均一化を実現し、濃度ばらつきを抑えることができる。
天板7には、インクタンク(図示せず)等から供給されるインクが流入するインク流入口14が形成されている。インク流入口14は共通インク室6に連通している。このような天板7は、例えば熱硬化型の接着剤(加熱接着)等によりヘッド本体3に固定されている。なお、インクは、インク流入口14から共通インク室6に供給される。
このようなインクジェットヘッド1は、その駆動を制御する制御回路(図示せず)等に接続されている。この制御回路による制御によって、インクジェットヘッド1は、所望のインク室2の体積を変化させてインクに圧力を加えることで、インク室2に供給されたインクを複数のノズル4から選択的にインク滴として吐出させる。なお、インク室2の体積を変化させるためには、上層基板8及び下層基板9の圧電部材を変形させる。
インクとしては、例えば水性インク、油性インク、溶剤インク及びUVインク(紫外線硬化型インク)等の様々なインクが用いられる。UVインクは、例えば、顔料、モノマー、オリゴマー、光重合開始剤、分散剤やその他の添加剤(例えば表面張力調整剤)等から構成されている。
なお、本実施の形態においては、吐出力発生部材として圧電部材(例えばピエゾ素子)を利用する圧電方式のインクジェットヘッド1が用いられているが、これに限るものではなく、例えば吐出力発生部材として発熱体を利用するサーマル方式のインクジェットヘッドが用いられても良い。この場合には、発熱体はノズル4に連通する溝10、すなわちインク室2に設けられる。例えば、発熱体は溝10の底壁12として形成される。なお、どちらの方式でも、インク室2のインクに圧力(インク室2の体積変化による圧力又は気泡による圧力)を加えることで、インク室2内のインクをノズル4からインク滴として吐出させている。
<インクジェットヘッドの製造方法>
本実施の形態のインクジェットヘッド1の製造方法について図2を参照して説明する。図2は本実施の形態のインクジェットヘッド1の製造工程を概略的に示す斜視図である。
図2に示すように、インクジェットヘッド1の製造方法は、圧電部材よりなる上層基板8及び下層基板9を積層してヘッド本体3を形成する工程(積層工程:図2(a)参照)と、ヘッド本体3に複数の溝10を形成する工程(溝形成工程:図2(b)参照)と、複数の溝10に電極及び配線パターン11を形成する工程(電極形成工程:図2(c)参照)と、複数のインク室2毎、すなわち複数のノズル4毎に上層基板8及び下層基板9の圧電部材の電気特性である静電容量を測定する工程(測定工程)と、天板7をその共通インク室6が複数の溝10に対向するようにヘッド本体3に設け、ノズル4が形成されていないノズルプレート5を複数の溝10に対向させてヘッド本体3に設ける工程(設置工程:図2(d)参照)と、測定された複数のノズル4毎の圧電部材の静電容量に基づいて、ヘッド本体3に設けられたノズルプレート5に複数のノズル4を形成する工程(ノズル形成工程:図2(e)参照)とから構成されている。
ヘッド本体3を形成する工程(積層工程:図2(a)参照)では、上層基板8と下層基板9とを接着剤等により貼り合わせる。接着剤としては、例えば加熱硬化型の接着剤が用いられる。この接着剤は、例えば上層基板8にスクリーン印刷等により塗布される。なお、接着剤の塗布方法としては、スクリーン印刷の他にも、使用する接着剤に合わせてスピンコータ、スプレー塗布及び刷毛塗り等の方法を選択可能である。加熱硬化型の接着剤を用いた場合には、貼り合わされた上層基板8及び下層基板9をオートクレーブ装置(図示せず)に入れて加圧加熱し、接着剤を硬化させる(加熱接着)。なお、貼り合わされた上層基板8及び下層基板9を治具等により機械的に押さえ、その加圧状態でオーブンに入れて加熱硬化させても良い。また、ここでは、接着剤を硬化させず、後工程で接着剤を硬化させても良い。
複数の溝10を形成する工程(溝形成工程:図2(b)参照)では、ヘッド本体3にその前面から後面に向けてその途中まで略平行に伸びる複数の溝10を形成する加工を行う。この溝加工は、ICウエハの切断等に用いるダイシングソーのダイヤモンドホイール等を使用して行われる。
電極及び配線パターン11を形成する工程(電極形成工程:図2(c)参照)では、複数の溝10の内面及び上層基板8の表面に無電界ニッケルメッキ法等によりそれぞれ電極及び配線パターン11を形成する。このとき、電極と配線パターン11とは連続している。なお、インクとして水性インクを使用する場合には、電極及び配線パターン11の一部、すなわちインクと接触する部分に絶縁膜(図示せず)を形成する。この絶縁膜は、例えば電着塗料により形成される。電着塗料の溶液は溝10の内部まで行き渡るため、絶縁膜は電極の上に均一に形成される。
圧電部材の静電容量を測定する工程(測定工程)では、複数のインク室2毎、すなわち複数のノズル4毎に上層基板8及び下層基板9の圧電部材の静電容量を測定する。このとき、圧電部材の静電容量が測定されると共に、配線のショートやオープン等の検査も行われる。
天板7及びノズルプレート5を設ける工程(設置工程:図2(d)参照)では、ヘッド本体3に天板7及びノズル4が形成されていないノズルプレート5を接着剤等により貼り合わせる。接着剤としては、例えば加熱硬化型の接着剤が用いられる。接着剤は、例えば天板7及びノズルプレート5にスクリーン印刷等により塗布される。なお、接着剤の塗布方法としては、スクリーン印刷の他にも、使用する接着剤に合わせてスプレー塗布や刷毛塗り等の方法を選択可能である。加熱硬化型の接着剤を用いた場合には、天板7及びノズルプレート5が貼り合わされたヘッド本体3をオートクレーブ装置(図示せず)に入れて加圧加熱し、接着剤を硬化させる(加熱接着)。なお、貼り合わされた天板7及びノズルプレート5を治具等により機械的に押さえ、その加圧状態でオーブンに入れて加熱硬化させても良い。なお、ヘッド本体3を形成する工程で、接着剤を硬化させなかった場合には、この設置工程で同時に接着剤を硬化させても良い。
ノズルプレート5に複数のノズル4を形成する工程(ノズル形成工程:図2(e)参照)では、測定された複数のノズル4毎の圧電部材の静電容量に基づいて、例えばレーザ加工機等により、ヘッド本体3に設けられたノズルプレート5に複数のノズル4を形成する。すなわち、測定された複数のノズル4毎の圧電部材の静電容量に応じて複数のノズル4のノズル容積を変え、複数のノズル4からそれぞれ吐出するインクの各インク吐出量が所定のインク吐出量になるように複数のノズル4を形成する。
具体的には、複数のノズル4毎の圧電部材の静電容量に基づいて、複数のノズル4の穴径が決定され、それらの穴径で複数のノズル4がノズルプレート5に一つずつ形成される。これにより、複数のノズル4からそれぞれ吐出するインクの各インク吐出量は所定のインク吐出量に設定される。穴径はインクジェットヘッド1の解像度により異なるが、その調整範囲は±10%が目安となる。この調整範囲は、インクの吐出スピードが穴径の変化によりインク吐出量(吐出体積)と共に変化するので、その吐出スピードが大きく変化して画質が低下することを防止するための範囲である。
レーザ加工機によりノズル4の穴径を変えて調整する方法としては、レーザ加工機で使用するマスクを複数枚用意してそれらを切り替えて使用する方法やレーザ光の焦点位置をずらす方法等が用いられる。このように複数のノズル4毎にレーザ加工機のレーザ加工条件を変更することで、所望の穴径をそれぞれ有する複数のノズル4をノズルプレート5に形成することが可能になる。
このように本実施の形態によれば、複数のノズル4毎の圧電部材の静電容量に応じてそれぞれのノズル4のノズル容積が変更され、複数のノズル4はそれぞれのインク吐出量が所定のインク吐出量になるように形成される。これにより、短い製造工程でインク吐出量が精度良く均一に調整されるため、インクジェットヘッド1のインク吐出量の均一化を容易に実現し、効率良くインクジェットヘッド1を製造することができる。特に、インクジェットヘッド1のインク吐出量が均一になるため、画質低下を防止することができる。また、複数のインクジェットヘッド1を用いる場合でも、それらのインクジェットヘッド1の間でのインク吐出量の均一化を実現し、濃度ばらつきを抑えることができる。
なお、圧電部材の静電容量を測定する工程は、図2(d)に示すような天板7及びノズルプレート5を設ける工程後に行われても良い。また、図2(e)に示すようなノズルプレート5に複数のノズル4を形成する工程は、図2(d)に示すような天板7及びノズルプレート5を設ける工程前に行われても良い。この場合には、ノズル4が形成されていないノズルプレート5に、測定された圧電部材の静電容量に基づいて複数のノズル4を形成し、その後、ノズル4が形成されたノズルプレート5と天板7とをヘッド本体3に設ける。このようにノズルプレート5をヘッド本体3に設ける前にノズルプレート5に複数のノズル4を形成する場合には、レーザ加工、プレス及び電鋳等によりノズル4をノズルプレート5に形成することが可能である。
また、ノズルプレート5に複数のノズル4を形成する工程では、ノズル4の穴径を変更することによりノズル容積を変えることによってインク吐出量を調整しているが、これに限るものではなく、例えば、ノズル4のテーパ角度を変更することによりノズル容積を変えることによってインク吐出量を調整するようにしても良い。
ここで、ノズル容積の調整について図3を参照して説明する。図3は、ノズル4の形状を概略的に示し、(a)テーパ角度が小さい場合の縦断側面図、(b)テーパ角度が大きい場合の縦断側面図である。
図3(a)では、インク吐出側のノズル径をaとし、インク側のノズル径をbとし、テーパ角度をcとする。なお、図3では、ノズル4のテーパ角度cは、(b)に示すノズル4の方が(a)に示すノズル4より大きい。
例えば、テーパ角度cを一定にする場合には、インク吐出側のノズル径aを変化させることでノズル容積を調整する(レーザ加工機で使用するマスクを変更)。このとき、インク側のノズル径bも変化する。一方、インク吐出側のノズル径aを一定にする場合には、テーパ角度cを変化させることで(図3(a)から図3(b)に変化させることで)ノズル容積を調整する(レーザ加工機でのレーザパワーやレーザ角度の調整)。このとき、インク側のノズル径bも変化する。なお、ノズル4のテーパ角度cは、レーザ加工機のレーザ発振出力の制御、アッテネータの使用、及びショット数の調整等によりレーザ光を調整することによって変更される。また、光学系の調整(例えばズーム等)によっても穴径やテーパ角cの調整は可能である。
また、ノズルプレート5に複数のノズル4を形成する工程では、複数のノズル4毎の圧電部材の静電容量に基づいて、複数のノズル4の穴径を決定し、それらの穴径で複数のノズル4をノズルプレート5に一つずつ形成しているが、これに限るものではく、例えば、複数のノズル4を数ブロックに分けて、ブロック毎のノズル4を同時に形成するようにしても良い。この場合には、複数のノズル4毎の圧電部材の静電容量に基づいて、ブロック毎のインク吐出量の違いを考慮して、ブロック毎のノズル4穴径が決定される。また、隣接するブロックでそれぞれのノズル4の穴径が変わると、それらのブロックの境界での濃度差が目立ってしまうため、隣接するブロックの穴径の変化は±5%以内、特に±1%以内とすることが望ましい。なお、1つのブロックは、ノズルプレート5に形成するノズル4の数に応じて設定されるが、2〜200ノズル程度の単位で構成される。なお、インクジェットヘッド1としては、ノズル4の数が少ない数十ノズル程度のインクジェットヘッド1もあれば、ノズル4の数が多い数百ノズル以上のインクジェットヘッド1もある。
なお、本実施の形態では、溝加工後の静電容量に基づいてノズル4の穴径を変化させてノズル加工を行っているが、これに限るものではない。例えば、埋込前のピエゾ素子の電気特性、例えば機械結合定数や圧電定数等の値によりインクジェットヘッド1の全体のノズル4の加工条件を変化させることで、インクジェットヘッド1間の濃度を均一にすることもできる。
また、本実施の形態では、複数のノズル4毎に圧電部材の静電容量を測定しているが、これに限るものではない。例えば、吐出力発生部材として発熱体を使用するサーマル式のインクジェットヘッドを用いる場合には、複数のノズル4毎に発熱体の電気特性である抵抗値を測定し、その抵抗値に応じて複数のノズル4のノズル容積を変えて、複数のノズル4の各インク吐出量が所定のインク吐出量になるように複数のノズル4を形成することで、インク吐出量の均一化を実現することができる。具体的には、複数のノズル4毎の発熱体の抵抗値に基づいて複数のノズル4の穴径を決定し、その穴径でノズル4を形成する。これにより、複数のノズル4の各インク吐出量は所定のインク吐出量に設定される。
本実施の形態においては、複数のノズル4を形成する工程は、複数のノズル4を一つずつ形成することから、精度良くインク吐出量を均一にすることができる。
本実施の形態においては、複数のノズル4を形成する工程は、複数のノズル4を数ブロックに分けて、ブロック毎のノズル4を同時に形成することから、インク吐出量の均一化を実現しながら、製造時間を短縮することができる。
本実施の形態においては、吐出力を発生させる吐出力発生部材である圧電部材によって複数のノズル4からインク滴を吐出させるインクジェットヘッド1において、複数のノズル4は、各ノズル4からそれぞれ吐出するインクのインク吐出量が所定のインク吐出量になるようにノズル4毎の吐出力を変動させる特性である圧電部材の電気特性、例えば静電容量に応じて各ノズル容積を変えて形成されていることから、インクジェットヘッド1のインク吐出量が均一になるため、画質低下を防止することができる。
本発明の実施の一形態のインクジェットヘッドを概略的に示す分解斜視図である。 本発明の実施の一形態のインクジェットヘッドの製造工程を概略的に示す斜視図である。 ノズルの形状を概略的に示し、(a)テーパ角度が小さい場合の縦断側面図、(b)テーパ角度が大きい場合の縦断側面図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
4 ノズル
8,9 吐出力発生部材(上層基板,下層基板)

Claims (4)

  1. 吐出力を発生させる吐出力発生部材によって複数のノズルからインク滴を吐出させるインクジェットヘッドを製造するインクジェットヘッドの製造方法において、
    前記吐出力を変動させる特性である前記吐出力発生部材の電気特性を複数の前記ノズル毎に測定する工程と、
    測定した複数の前記ノズル毎の前記吐出力発生部材の電気特性に応じて複数の前記ノズルの各ノズル容積を変えて、複数の前記ノズルからそれぞれ吐出するインクの各インク吐出量が所定のインク吐出量になるように複数の前記ノズルを形成する工程と、
    を備えることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. 複数の前記ノズルを形成する工程は、複数の前記ノズルを一つずつ形成する、
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 複数の前記ノズルを形成する工程は、複数の前記ノズルを数ブロックに分けて、ブロック毎のノズルを同時に形成する、
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  4. 吐出力を発生させる吐出力発生部材によって複数のノズルからインク滴を吐出させるインクジェットヘッドにおいて、
    複数の前記ノズルは、各ノズルからそれぞれ吐出するインクのインク吐出量が所定のインク吐出量になるようにノズル毎の前記吐出力を変動させる特性である前記吐出力発生部材の電気特性に応じて各ノズル容積を変えて形成されている、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。


JP2004263895A 2004-09-10 2004-09-10 インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド Expired - Fee Related JP4580203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004263895A JP4580203B2 (ja) 2004-09-10 2004-09-10 インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004263895A JP4580203B2 (ja) 2004-09-10 2004-09-10 インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006076190A true JP2006076190A (ja) 2006-03-23
JP4580203B2 JP4580203B2 (ja) 2010-11-10

Family

ID=36156042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004263895A Expired - Fee Related JP4580203B2 (ja) 2004-09-10 2004-09-10 インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4580203B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010247537A (ja) * 2009-04-17 2010-11-04 Xerox Corp インクジェット印刷システム

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07314675A (ja) * 1994-05-27 1995-12-05 Tec Corp インクジェットプリンタヘッド
JPH1016245A (ja) * 1996-07-02 1998-01-20 Canon Inc 液体噴射記録ヘッドの製造方法
JP2003094666A (ja) * 2001-09-26 2003-04-03 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット記録ヘッドの製造方法
JP2003136708A (ja) * 2001-11-02 2003-05-14 Seiko Epson Corp インクジェットヘッド及びインクジェットヘッド製造方法及び製造装置並びにインクジェット記録装置、その製造方法及びインクジェット記録方法、カラーフィルタ製造装置、その製造方法及びカラーフィルタ製造方法並びに電界発光基板製造装置、その製造方法及び電界発光基板製造方法
JP2003231263A (ja) * 2002-02-05 2003-08-19 Brother Ind Ltd 圧電トランスデューサの製造方法
JP2003326723A (ja) * 2002-05-13 2003-11-19 Seiko Epson Corp アクチュエータ装置の検査方法及びインクジェット式記録ヘッドの検査方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07314675A (ja) * 1994-05-27 1995-12-05 Tec Corp インクジェットプリンタヘッド
JPH1016245A (ja) * 1996-07-02 1998-01-20 Canon Inc 液体噴射記録ヘッドの製造方法
JP2003094666A (ja) * 2001-09-26 2003-04-03 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット記録ヘッドの製造方法
JP2003136708A (ja) * 2001-11-02 2003-05-14 Seiko Epson Corp インクジェットヘッド及びインクジェットヘッド製造方法及び製造装置並びにインクジェット記録装置、その製造方法及びインクジェット記録方法、カラーフィルタ製造装置、その製造方法及びカラーフィルタ製造方法並びに電界発光基板製造装置、その製造方法及び電界発光基板製造方法
JP2003231263A (ja) * 2002-02-05 2003-08-19 Brother Ind Ltd 圧電トランスデューサの製造方法
JP2003326723A (ja) * 2002-05-13 2003-11-19 Seiko Epson Corp アクチュエータ装置の検査方法及びインクジェット式記録ヘッドの検査方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010247537A (ja) * 2009-04-17 2010-11-04 Xerox Corp インクジェット印刷システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4580203B2 (ja) 2010-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20110032311A1 (en) Inkjet print head and method of manufacture therefor
US8985748B2 (en) Liquid ejection head and method of manufacturing liquid ejection head
JP2015131475A (ja) インクジェット装置
JP5422529B2 (ja) インクジェットヘッド
US20090002462A1 (en) Actuator unit and manufacturing method thereof, and liquid ejection head
JP2010214894A (ja) インクジェットヘッドおよびノズルプレート
JP2013067178A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2010201729A (ja) 液体吐出ヘッド及びこれを含む記録装置の製造方法、並びに、液体吐出ヘッド及び記録装置
US8870346B2 (en) Liquid ejection head and image forming apparatus including same
WO2014023981A1 (en) Droplet deposition apparatus and method for depositing droplets of fluid
JP5042866B2 (ja) インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法
JP4580203B2 (ja) インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド
JP2017128113A (ja) 液体吐出装置、インクジェットシステム、フラッシング方法
JP2004358872A (ja) インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置
JP2008307772A (ja) インクジェットヘッド
US7401904B2 (en) Ink jet head and method of manufacturing the ink jet head
JP6238132B2 (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
KR100745758B1 (ko) 압전 액츄에이터를 채용한 잉크젯 프린트헤드
JPH03264360A (ja) インクジェット記録ヘッド
KR20080013625A (ko) 압전 방식 잉크젯 프린터 헤드 및 그 제조방법
JPH11992A (ja) インクジェットヘッド
WO2004052651A1 (ja) インクジェットヘッドの製造方法、及びインクジェット式記録装置
JP2012130880A (ja) 液体吐出ヘッドの製造方法
JP2003039657A (ja) 圧電アクチュエータ及びこれを用いたインクジェットプリントヘッド
JP2000127413A (ja) インクジェットヘッド装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070524

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20091028

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100824

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100827

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees