JP2006075681A - 汚染土壌浄化システム及び汚染土壌浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 汚染領域全体に酸素を供給することができ、原位置で通水洗浄及び好気性微生物による浄化を迅速かつ効率よく行うことができる、汚染土壌浄化システム及び汚染土壌浄化方法を提供すること。
【解決手段】 汚染領域60を挟むように注水井10と揚水井20とをそれぞれ設置し、注水井10と揚水井20との間に注気井30を設置する。注気井30は、超微細気泡を形成することができる超微細気泡発生装置40を備えており、これにより、注気井30を通過する水に酸素を供給することができる。従って、汚染領域60全体に酸素を供給することができ、原位置で通水洗浄及び好気性微生物による浄化を迅速かつ効率よく行うことが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、汚染土壌浄化システム及び汚染土壌浄化方法に関する。
汚染物質により汚染された土壌を原位置(汚染された土壌の場所)で浄化する方法として、汚染領域を挟んで注水井と揚水井とを設置し、汚染領域に水を通水させて土壌を洗浄する通水洗浄法と、汚染領域に存在する好気性微生物を利用して土壌中の汚染物質を分解(無害化も含む)するバイオレメディエーション法とを組み合わせた汚染土壌浄化方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この汚染土壌浄化方法は、汚染領域に通水させる水に予め酸素や基質(栄養)を溶かすことにより土壌中の好気性微生物を活性化させ、微生物による浄化効率を高めながら、さらに水を通水させることによる洗浄効果も得ることができるという技術である。
特開平10−216696号公報
しかしながら、上記技術では、汚染領域を挟んで設置された注水井と揚水井との間に距離がある場合や、水を通水させる領域に好気性微生物の数が多く存在している場合には、酸素を溶かした水を汚染領域に通水させても、微生物の活性や増殖により汚染領域の途中で水中の酸素が消費されて汚染領域全体に酸素を供給することができず、効率よく好気性微生物による分解を利用しているとはいえなかった。
そこで、本発明は、汚染領域全体に酸素を供給することができ、原位置で通水洗浄及び好気性微生物による浄化を迅速かつ効率よく行うことができる、汚染土壌浄化システム及び汚染土壌浄化方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係る汚染土壌浄化システムは、現場における土壌が汚染物質で汚染されている場合に、前記汚染物質で汚染された汚染領域を好気性微生物により浄化するとともに、前記汚染領域に水を通水させて土壌を浄化するシステムであって、酸素で曝気した水を前記汚染領域に通水するための注水井と、酸素を含み、2〜74μmの範囲内の径からなる超微細気泡を前記汚染領域の下方において形成するための注気井と、前記通水により、前記汚染領域において土壌から溶出した汚染物質を含む水を回収するための揚水井と、を備えることとする。なお、本発明に係る汚染土壌浄化システムに、前記揚水井が回収した水に含まれる汚染物質を処理するための汚染物質処理装置をさらに備えることとしてもよい。また、前記酸素で曝気した水には好気性微生物の栄養源を含ませることが好ましい。
さらに、本発明に係る汚染土壌浄化方法は、現場における土壌が汚染物質で汚染されている場合に、前記汚染物質で汚染された汚染領域を好気性微生物により浄化するとともに、前記汚染領域に水を通水させて土壌を浄化する方法であって、酸素で曝気した水を前記汚染領域に通水する工程と、酸素を含み、2〜74μmの範囲内の径からなる超微細気泡を前記汚染領域の下方において形成する工程と、前記通水により、前記汚染領域において土壌から溶出した汚染物質を含む水を回収する工程と、を含むこととする。なお、本発明に係る汚染土壌浄化方法に、回収した前記水に含まれる汚染物質を除去する工程と、汚染物質が除去された水を酸素で曝気する工程と、をさらに含ませることとしてもよい。
本発明によれば、汚染領域全体に酸素を供給することができ、原位置で通水洗浄及び好気性微生物による浄化を迅速かつ効率よく行うことができる、汚染土壌浄化システム及び汚染土壌浄化方法を提供することができる。
上記知見に基づき完成した本発明を実施するための形態を、実施例を挙げながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る一実施の形態として説明する汚染土壌浄化システム100の構成図を示す。図1に示すように、本発明に係る汚染土壌浄化システム100は、汚染領域60に含まれる汚染物質を洗浄処理するための注水井10、揚水井20、注気井30、汚染物質処理部50などを備えている。
注水井10と揚水井20は、汚染領域60を挟むように設置されており、地下水の流れ(図1における飽和層内の矢印参照)に対して上流側に注水井10が、下流側に揚水井20がそれぞれ堀削されて設けられている。なお、本実施の形態においては、堀削した揚水井20の深さを不透水層まで達することとしているが、堀削した揚水井20の深さは、汚染領域60を通過する地下水を回収することができる深さであれば特に制限されるものではない。堀削した注水井10の深さも、汚染領域60に水を通水することができる深さであれば特に制限されるものではない。
なお、本実施の形態においては、注水井10と揚水井20とをそれぞれ1つずつ設けることとしているが、それぞれ2以上設けることとしてもよい。
注気井30は、注気井30を通過する水に酸素を供給するための井戸であり、酸素の供給が必要な場所に設置される。注気井30を通過する水への酸素の供給は、径が2〜74μmの範囲内の超微細気泡(酸素からなる気泡)を気泡放出部41から注気井30における水に放出することが可能な超微細気泡発生装置40を用いて行われる。気泡放出部41は、汚染領域60の下方であって、注気井30を通過する水に酸素を供給することができる深さに設置される。
上述において、超微細気泡の径を2〜74μmの範囲内としたのは、気泡の径が小さいため酸素が水に溶け込みやすく、また、土壌に含まれる成分であるシルトや粘土の粒径がそれぞれ5〜74μm、2μm以上であり、これらの粒径と同じであることにより、シルト層や粘土層における間隙部分に侵入しやすいため、通水性能を阻害するという問題を防止することができるからである。なお、超微細気泡の径としては、3〜10μmの範囲内のものが、浮力が小さく、水に非常に溶けやすい点で特に好ましい。この大きさの気泡を超微細気泡発生装置40により形成させることにより、注気井30を通過する水の溶存酸素濃度を効率よく高めることができる。
注気井30の設置は、注水井10と揚水井20との間であって、注水井10から通水された水が流れる場所であればどのような位置であってもよいが、汚染領域60において溶存酸素濃度が低い場所、汚染物質の濃度が高い領域の周辺(該領域の上流側又は下流側)、汚染物質を分解する好気性微生物の濃度が低い領域又は好気性微生物の増殖率が低い領域の上流側などに設置することが好ましい。なお、汚染物質の濃度が高い領域の周辺に注気井30を設置する理由としては、汚染物質を栄養源とする好気性微生物の増殖が予測され、酸素の供給が必要であると考えられるからである。汚染物質を分解する好気性微生物の濃度が低い領域又は好気性微生物の増殖率が低い領域の上流側に注気井30を設置する理由としては、汚染物質を分解する好気性微生物の増殖を促進するためである。なお、上記溶存酸素濃度の測定は、溶存酸素電極や酸素センサーを用いて行うことができ、汚染物質の濃度の測定は、例えば、日本工業規格による測定方法に準じて行うことができる。
以上のように注気井30を設置することにより、注気井30を通過する水に酸素を供給することができ、もって溶存酸素濃度を高めることが可能となる。従って、汚染領域60Bに存在する汚染物質を分解する好気性微生物に酸素を供給して活性化又は増殖を促し、汚染領域60の汚染物質を迅速かつ効率よく浄化することが可能になる。
汚染物質処理部50は、揚水井20が回収した水に含まれる汚染物質を除去するためのシステムである。本実施の形態においては、水に含まれる汚染物質を除去するための装置、及び汚染物質を除去した水を曝気するための装置が備えられていることとするが、汚染物質を除去した水を曝気するための装置は注水井10に備えられていることとしてもよい。
次に、汚染領域60(60A,60B)における土壌の浄化処理の流れについて説明する。
注水井10は、汚染領域60に酸素で曝気した水を通水する。通水された水は、前記汚染領域60を通って注気井30に流れる。これにより、汚染領域60Aに酸素を含む水が流れることにより、該領域60Aに存在する汚染物質を分解する好気性微生物に酸素を供給するとともに、該領域60Aに含まれる汚染物質を溶解することができる。
注気井30では、超微細気泡発生装置40によって形成された気泡が気泡発生部41から放出されており、その気泡が注気井30に流れてきた水に接触して酸素を供給する。注気井30において酸素を取り込んだ水は、注気井30から揚水井20へと汚染領域60Bを通って流れ、該領域に存在する汚染物質を分解する好気性微生物に酸素を供給しながら、該領域の汚染物質を溶解する。
揚水井20では、揚水井20に流れてきた水を回収し、例えば、ポンプにより汚染物質処理部50に移送する。汚染物質処理部50では、汚染物質処理装置により揚水井20から移送された水に含まれる汚染物質を除去し、その後、汚染物質を除去した水を曝気するための装置により酸素で曝気処理されてポンプにより注水井10へと移送されて利用される。このように汚染物質を含む水を処理することにより、注水井10において通水させる水として再利用することが可能となる。
以上のように、本発明に係る汚染土壌浄化システム100又は汚染土壌浄化方法により、汚染領域を通水洗浄することができるばかりではなく、汚染領域全体に酸素を供給することができるようになるので、汚染領域に存在する全ての好気性微生物を活性化及び増殖させることができ、効率よく汚染領域全体の汚染物質を分解(無害化)させることも可能となる。従って、汚染土壌の浄化工期も短縮させることができるようになる。
本発明の一実施例として説明する汚染土壌浄化システムの構成を示す図である。
符号の説明
10 注水井
20 揚水井
30 注気井
40 超微細気泡発生装置
41 気泡発生部
50 汚染物質処理部
60(60A,60B) 汚染領域
100 汚染土壌浄化システム

Claims (5)

  1. 現場における土壌が汚染物質で汚染されている場合に、前記汚染物質で汚染された汚染領域を好気性微生物により浄化するとともに、前記汚染領域に水を通水させて土壌を浄化する汚染土壌浄化システムであって、
    酸素で曝気した水を前記汚染領域に通水するための注水井と、
    酸素を含み、2〜74μmの範囲内の径からなる超微細気泡を前記汚染領域の下方において形成するための注気井と、
    前記通水により、前記汚染領域において土壌から溶出した汚染物質を含む水を回収するための揚水井と、
    を備えることを特徴とする汚染土壌浄化システム。
  2. さらに、前記揚水井が回収した水に含まれる汚染物質を処理するための汚染物質処理装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の汚染土壌浄化システム。
  3. 前記酸素で曝気した水に好気性微生物の栄養源を含ませることを特徴とする請求項1又は2に記載の汚染土壌浄化システム。
  4. 現場における土壌が汚染物質で汚染されている場合に、前記汚染物質で汚染された汚染領域を好気性微生物により浄化するとともに、前記汚染領域に水を通水させて土壌を浄化する汚染土壌浄化方法であって、
    酸素で曝気した水を前記汚染領域に通水する工程と、
    酸素を含み、2〜74μmの範囲内の径からなる超微細気泡を前記汚染領域の下方において形成する工程と、
    前記通水により、前記汚染領域において土壌から溶出した汚染物質を含む水を回収する工程と、
    を含むことを特徴とする汚染土壌浄化方法。
  5. さらに、回収した前記水に含まれる汚染物質を除去する工程と、汚染物質が除去された水を酸素で曝気する工程と、を含むことを特徴とする請求項4に記載の汚染土壌浄化方法。

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008272686A (ja) * 2007-04-27 2008-11-13 Dowa Eco-System Co Ltd 汚染土壌の処理方法およびシステム
JP2009006304A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Kokusai Kogyo Co Ltd 油汚染土壌の浄化システム及び浄化方法
JP2011246950A (ja) * 2010-05-26 2011-12-08 Ohbayashi Corp シールドトンネル構築システム、及び、シールド工法
JP2014221969A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 鹿島建設株式会社 地盤不飽和化システム、及び、地盤の改良方法

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