JP2006074973A - Dc−dcコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】オンオフ型のDC−DCコンバータの過渡応答特性を改善することを目的とする。
【解決手段】制御部20は、出力電圧を制御するための制御信号を発生する制御回路21と、コンデンサ22と、入力電圧に比例する電流でコンデンサ22を充電する第1の充電回路23と、コンデンサ22を急速に充電する第2の充電回路24と、出力電圧に比例する電流でコンデンサ22を放電する放電回路25と、駆動回路26とを有しており、駆動回路26は、コンデンサ22の電圧Vcが第1の電位を下回ると、第1の充電回路23を動作させてスイッチ3をオン状態とし、電圧Vcが第2の電位を上回ると、放電回路25を動作させてスイッチ3をオフ状態とし、制御信号に基づくタイミングで第2の充電回路24を動作させることにより、最大オン時間を入力電圧に、オフ時間を出力電圧にそれぞれ反比例させている。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種電子回路に電源電圧を供給するDC−DCコンバータに関する。
近年、高効率な電力変換特性を有するDC−DCコンバータは各種電子回路の電源として多用されている。DC−DCコンバータは、スイッチと、トランスやインダクタのような磁性部品と、ダイオードや同期整流回路のような整流器と、コンデンサのような平滑手段と、スイッチのオンオフ動作を制御する制御手段とから構成される。以上の構成要素の選定や接続関係によって、特性の異なる各種のDC−DCコンバータがあるが、スイッチがオン状態の時に磁性部品に蓄積したエネルギーを、スイッチがオフ状態の時にのみ出力へ放出する方式をオンオフ型という。これに対し、スイッチがオン状態の時にも電力を出力する方式のものをオンオン型という。
磁性部品にトランスを用いたオンオフ型DC−DCコンバータは、フライバックコンバータと呼ばれており、回路規模が小さいので比較的小電力の入出力絶縁型電源によく用いられている。磁性部品にインダクタを用いた入出力非絶縁型のオンオフ型DC−DCコンバータには、昇圧コンバータと反転コンバータがある。昇圧コンバータは入力電圧より高い電圧を出力することができる。反転コンバータは、入力電圧と逆極性の負電圧を出力することができる。以上のようなDC−DCコンバータへの要求性能としては、起動時間が速く、負荷急変に対して出力電圧変動が小さいことが挙げられる。
図7は従来のオンオフ型DC−DCコンバータの一例であって、特許文献1の図1に開示されている昇圧コンバータを示す。尚、図7に示した昇圧コンバータは、特許文献1の図1とは基本構成は等しいが、スイッチングトランジスタをスイッチで表示し、動作説明上重要でないフィルタ手段を省略するなど、構成要素や付与番号を変更している。図6において、入力電圧Viを出力する入力電源1にはインダクタ2の一端が接続される。インダクタ2の他端には制御端子を有するスイッチ3が接続される。スイッチ3がオン状態の時に入力電圧Viがインダクタ2に印加される。インダクタ2とスイッチ3の接続点にはダイオード4のアノードが接続される。
コンデンサ5は、ダイオード4から出力されたスイッチング電力を平滑化し、負荷6に出力電圧Voを供給する。電流検出手段7は、スイッチ3のオン状態の時に流れる電流を検出する。出力電圧検出手段8は出力電圧Voを検出する。電流検出比較手段9は、電流検出手段7からの信号と、出力電圧検出手段8からの信号との比較結果を出力する。電流モード駆動阻止手段10は、出力電圧検出手段8からの信号が入力されて、出力電圧Voが所定値以下の時に電流検出比較手段9の制御を禁止する阻止信号を出力する。駆動制御手段11は、所定のスイッチング周期Tでスイッチ3をオンオフ駆動し、通常は電流検出比較手段9からの信号に基づいてスイッチ3のオンオフ時間比を調整し、電流モード駆動阻止手段10からの阻止信号を受けると、スイッチ3を最大オン時間で駆動する。
以下に、図7に示した従来の昇圧コンバータの通常時の動作を説明する。駆動制御手段11によってスイッチ3がオン状態である時、入力電源1→インダクタ2→スイッチ3→入力電源1と電流が流れる。この電流は、インダクタ2に磁気エネルギーを蓄えながら増加し、同時に電流検出手段7によって検出される。一方、出力電圧Voは出力電圧検出手段8によって検出される。電流検出比較手段9において、電流検出手段7からの信号レベルが出力電圧検出手段8からの信号レベルに達すると、電流検出比較手段9から出力された信号によって駆動制御手段11はスイッチ3をターンオフする。即ち、スイッチ3に流れる電流が、出力電圧Voを安定化するために設定された所定値に達すると、スイッチ3はターンオフする。スイッチ3がオフ状態になると、インダクタ2に蓄えられた磁気エネルギーは、入力電源1→インダクタ2→ダイオード4→コンデンサ5→入力電源1と電流が流れることにより放出されていく。所定のスイッチング周期Tの終了とともに、駆動制御手段11はスイッチ3をターンオンし、上記スイッチング動作を繰り返す。スイッチング周期Tに対し、スイッチ3のオン時間をTon とすると、入出力電圧の関係は、次式(1)で表される。
Vo=Vi・T/(T−Ton ) (1)
即ち、スイッチ3のオン時間Ton を調整することにより出力電圧Voを所望値に安定化させることができる。スイッチ3のオン時間Ton は、スイッチ3のオン状態の時に流れる電流の最大値を調整することにより調整される。このように、スイッチやインダクタに流れる電流を調整することにより出力電圧を安定化させる制御方式を電流モード制御方式という。これに対し、電流波形ではなく、例えば発振回路によって生成された発振波形を用いてオン時間Ton を調整する方式を電圧モード制御方式という。電流モード制御方式は、インダクタを電流源として使用するため、制御動作にインダクタとコンデンサとのLC共振の影響を受けにくいという特長がある。このため、一般に電流モード制御方式は、電圧モード制御方式に比べて帰還制御が容易で、過渡応答性能の高速化が可能である。
次に、図7に示した従来の昇圧コンバータにおいて、例えば起動時のように出力電圧Voが所定値以下のような場合の動作について説明する。このような場合、電流モード駆動阻止手段10は、出力電圧検出手段8から出力電圧Voが所定値以下であることを示す信号が入力されて、駆動制御手段11において電流検出比較手段9からの出力信号による制御を禁止する阻止信号を出力する。このため、駆動制御手段11は、電流モード制御を行わずスイッチ3を最大オン時間で駆動する。従って、インダクタ2の電流は急速に増加し、出力電圧が所望値に達するまでの起動時間が短くなる。即ち、出力電圧Voが所望値近辺にある通常時の高速な過渡応答性能に加えて、出力電圧Voが所定値以下のような制御が外れた状況においては、強制的にスイッチ3を最大オン時間駆動する強制最大オン時間駆動方式により、起動特性を改善している。
特開平6−351231号公報
しかしながら、従来のオンオフ型のDC−DCコンバータにおいては、電流モード制御方式や強制最大オン時間駆動方式であっても、過渡応答時に出力電圧にアンダーシュートが発生するという問題があった。オンオフ型のDC−DCコンバータは、スイッチのオン状態の時にインダクタに蓄えた磁気エネルギーを、スイッチのオフ状態の時に出力へ放出する。起動時や負荷が急に増加したために出力電圧が低下した時においては、通常の制御であればスイッチのオン時間が長くなるように帰還がかかる。若しくは、前述の強制最大オン時間駆動方式においてはスイッチを強制的に最大オン時間で駆動する。しかし、このような動作は磁気エネルギーの蓄積量やスイッチング電流を急速に増加させるものの、磁気エネルギーを放出するオフ時間が短くなり、出力へ伝達する電力を過渡的に一旦制限する動作となる。即ち、起動時の出力電圧の立ち上がりを一旦は抑制する。または、図8に示すように、負荷急増時において、出力電圧の低下を助長するよう動作し、出力電圧にアンダーシュートが発生する。
図8は負荷急増時の従来の昇圧コンバータの動作波形図であり、(a)は負荷6に流れる出力電流Io、(b)はインダクタ2に流れるインダクタ電流IL、(c)は出力電圧Voを示す。出力電流Ioの急増によって出力電圧Voは低下し、スイッチ3は最大オン時間で動作する。それに伴い、インダクタ電流ILは増加していくが、スイッチ3のオフ時間が最小となっているため、コンデンサ5へ供給される電荷(図8のインダクタ電流IL波形の斜線部で示した面積に相当する)は制限され、出力電圧Voの低下が助長されている。
本発明に係るDC−DCコンバータは、従来のDC−DCコンバータにおける前述の問題を解決し、特にオンオフ型のDC−DCコンバータの過渡応答特性を改善し、負荷急増時等のアンダーシュートを抑制することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明に係るDC−DCコンバータは、請求項1に記載したように、制御手段によって所定のスイッチング周期でオンとオフを繰り返すスイッチと、磁性部品と、整流器と、平滑手段とを含み、前記スイッチのオン時間に入力電源からの入力電圧を前記磁性部品に印加し、前記スイッチのオフ時間に前記磁性部品から前記整流器及び前記平滑手段を介して負荷へ電力を供給するオンオフ型のDC−DCコンバータであって、
前記制御手段は、前記入力電源から供給される入力電圧と前記平滑手段からの出力電圧を検出し、前記出力電圧を所望値に制御するために前記オン時間と前記オフ時間を調整し、前記入力電圧と前記出力電圧に基づいて前記オン時間が前記スイッチング周期に占める割合を制限するよう構成されている。
このように構成された本発明のDC−DCコンバータは、スイッチの適切なオン時間とオフ時間を設けることにより、過渡応答特性を改善し、負荷急増時等のアンダーシュートを抑制することが可能となる。
本発明に係るDC−DCコンバータにおいて、請求項2に記載したように、請求項1のDC−DCコンバータは前記出力電圧が前記入力電圧より高くなる昇圧コンバータであって、
前記制御手段は、前記オン時間が前記スイッチング周期に占める割合を、前記出力電圧(Vo)と、前記入力電圧(Vi)と前記出力電圧(Vo)との和(Vi+Vo)との比〔(Vo/(Vi+Vo)〕以下に制限するよう構成してもよい。
本発明に係るDC−DCコンバータは、請求項3に記載したように、請求項2の前記制御手段が、前記オフ時間を前記出力電圧(Vo)に反比例させ、前記オン時間の最大値を前記入力電圧(Vi)に反比例させるよう構成してもよい。
本発明に係るDC−DCコンバータにおいて、請求項4に記載したように、請求項3の前記制御手段は、出力電圧を制御するための制御信号を発生する制御回路と、
コンデンサと、
前記入力電圧に比例する電流で前記コンデンサを充電する第1の充電回路と、
前記コンデンサを充電する第2の充電回路と、
前記出力電圧に比例する電流で前記コンデンサを放電する放電回路と、
前記第1の充電回路と前記放電回路を駆動する駆動回路と、を有し、
前記駆動回路は、
前記コンデンサが第1の電位を下回ると、前記放電回路を停止させ、前記第1の充電回路を動作させ、前記スイッチをオン状態とし、
前記コンデンサが第2の電位を上回ると、前記第1の充電回路と前記第2の充電回路を停止させ、前記放電回路を動作させ、前記スイッチをオフ状態とし、そして
前記制御信号に基づくタイミングで前記第2の充電回路を動作させるよう構成してもよい。
本発明に係るDC−DCコンバータにおいて、請求項5に記載したように、請求項3の前記制御手段は、前記スイッチに流れる電流が所定の許容値に達すると前記スイッチをオフ状態とし、前記出力電圧が所定の下限値以下の時、前記オン時間の最大値制限を解除するよう構成してもよい。
また、本発明に係るDC−DCコンバータにおいて、請求項6に記載したように、請求項5の前記制御手段は、
出力電圧を制御するための制御信号と、前記出力電圧と前記下限値との電圧比較信号と、前記スイッチの電流と前記許容値との電流比較信号とを発生する制御回路と、
コンデンサと、
前記入力電圧に比例する電流で前記コンデンサを充電する第1の充電回路と、
前記コンデンサを充電する第2の充電回路と、
前記出力電圧に比例する電流で前記コンデンサを放電する放電回路と、
駆動回路と、を有し、
前記駆動回路は、
前記出力電圧が前記下限値より高いことを前記電圧比較信号が示す時において、前記コンデンサが第1の電位を下回ったとき、前記放電回路を停止させ、前記第1の充電回路を動作させ、前記スイッチをオン状態とし、
前記出力電圧が前記下限値以下であることを前記電圧比較信号が示す時において、前記コンデンサが第1の電位を下回ったとき、前記第1の充電回路と前記放電回路を停止させ、前記スイッチをオン状態とし、
前記電圧比較信号にかかわらず、前記スイッチに流れる電流が所定の許容値に達したことを前記電流比較信号が示したとき、前記スイッチをオフ状態とし、前記第2の充電回路を動作させ、
前記電圧比較信号にかかわらず、前記コンデンサが第2の電位を上回ったとき、前記第1の充電回路と前記第2の充電回路を停止させ、前記放電回路を動作させ、前記スイッチをオフ状態とし、
前記出力電圧が前記下限値より高いことを前記電圧比較信号が示す時において、前記制御信号に基づくタイミングで前記第2の充電回路を動作させるよう構成してもよい。
本発明に係るDC−DCコンバータにおいて、請求項7に記載したように、請求項1のDC−DCコンバータは、前記出力電圧が前記入力電圧と逆極性になる反転コンバータであって、
前記制御手段は、前記オン時間が前記スイッチング周期に占める割合を、前記入力電圧(Vi)と前記出力電圧の大きさ(│Vo│)との和(Vi+│Vo│)と、前記入力電圧(Vi)の2倍と前記出力電圧の大きさ(│Vo│)との和(2Vi+│Vo│)との比〔(Vi+│Vo│)/(2Vi+│Vo│)〕以下に制限するよう構成してもよい。
本発明に係るDC−DCコンバータにおいて、請求項8に記載したように、請求項7の前記制御手段は、前記オフ時間を前記入力電圧(Vi)と前記出力電圧の大きさ(│Vo│)との和(Vi+│Vo│)に反比例させ、前記オン時間の最大値を前記入力電圧(Vi)に反比例させるよう構成してもよい。
本発明に係るDC−DCコンバータにおいて、請求項9に記載したように、請求項8の前記制御手段は、前記スイッチに流れる電流が所定の許容値に至ると前記スイッチをオフ状態とし、前記出力電圧の大きさが所定の下限値以下の時において、前記オン時間の最大値制限を解除するよう構成してもよい。
本発明によれば、オンオフ型のDC−DCコンバータにおいてスイッチの適切な最大オン時間制限とオフ時間を設けることにより、過渡応答特性を改善し、負荷急増時等のアンダーシュートを抑制することができる。また、起動時においても、インダクタ電流を最大許容電流まで一気に増加させて、且つオフ時間が確保されているので、出力電圧の高速な立ち上がり特性を得ることができる。
以下、本発明に係るDC−DCコンバータの好適な実施の形態について添付の図面を参照しながら説明する。
《第1の実施の形態》
図1は、本発明に係る第1の実施の形態のDC−DCコンバータの回路構成図である。図1において、入力電圧Viを出力する入力電源1には磁性部品であるインダクタ2の一端が接続される。インダクタ2の他端には制御端子を有するスイッチ3が接続される。スイッチ3がオン状態の時に入力電圧Viがインダクタ2に印加される。インダクタ2とスイッチ3の接続点には整流器であるダイオード4のアノードが接続される。コンデンサ5は、平滑手段であり、ダイオード4から出力されたスイッチング電力を平滑化し、負荷6に出力電圧Voを供給する。以上のように、第1の実施の形態のDC−DCコンバータは昇圧コンバータを構成する。
第1の実施の形態のDC−DCコンバータにおいては、出力電圧Voを所望値に安定化するように、スイッチ3を所定のオン時間とオフ時間でオンオフ駆動する制御手段である制御部20が設けられている。制御部20に設けられた制御回路21は、スイッチ3のオン状態の時に流れる電流を検出する電流検出手段である電流検出回路211と、出力電圧Voを検出する出力電圧検出手段である出力電圧検出回路212と、電流検出回路211からの信号と出力電圧検出回路212からの信号との比較結果を制御信号として出力する電流検出比較手段である電流検出比較回路213とから構成される。
また、制御部20には、コンデンサ22、第1の充電回路23、第2の充電回路24、放電回路25、及び駆動回路26が設けられている。第1の充電回路23は、入力電圧Viに比例する電流を流す電流源回路230とスイッチ231からなる。第2の充電回路24は、制御信号によってオンオフ駆動され、コンデンサ22を急速充電するスイッチにより構成される。放電回路25は、出力電圧Voに比例する電流を流す電流源回路250とスイッチ251からなる。駆動回路26は、コンデンサ22の電位Vcを第1の電位V1及び第2の電位V2と比較するヒステリシス比較手段であるヒステリシス比較回路260と、ヒステリシス比較回路260の出力を電力増幅してスイッチ3の制御端子に駆動信号を出力する増幅手段である増幅器261と、ヒステリシス比較回路260の出力を反転する反転器262から構成される。ヒステリシス比較回路260の出力は第1の充電回路23のスイッチ231をオンオフ駆動し、反転器262の出力は放電回路25のスイッチ251をオンオフ駆動する。
以下、図1に示した第1の実施の形態の昇圧コンバータの通常時の動作について図2を用いて説明する。
図2は第1の実施の形態の昇圧コンバータの動作を示す波形図であり、(a)はコンデンサ22の電圧Vc、(b)はインダクタ電流ILである。制御部20によりスイッチ3がオン状態である時、入力電源1→インダクタ2→スイッチ3→入力電源1と電流が流れる。この電流は、インダクタ2に磁気エネルギーを蓄えながら増加し、同時に電流検出回路211によって検出されている。一方、出力電圧Voは出力電圧検出回路212によって検出される。この時、ヒステリシス比較回路260はHレベルの信号を出力し、第1の充電回路23のスイッチ231はオン状態であり、コンデンサ22は電流源回路230によって充電されている。
電流検出比較回路213において、電流検出回路211からの信号レベルが出力電圧検出回路212からの信号レベルに達すると、電流検出比較回路213からHレベルの制御信号が出力される。この制御信号によって第2の充電回路24であるスイッチがオン状態となり、コンデンサ22は急速充電される。このとき、コンデンサ22の電位Vcは瞬時に第2の電位V2に達する。コンデンサ22の電位Vcが第2の電位V2を上回ると、ヒステリシス比較回路260は出力を反転し、Lレベルの信号を出力する。Lレベルとなったヒステリシス比較回路260の出力を、増幅器261を介して制御端子に受けたスイッチ3はターンオフする。スイッチ3のターンオフにより、電流検出回路211からの信号は無くなり、電流検出比較回路213からの制御信号はLレベルとなって第2の充電回路24をオフ状態とする。同時に、Lレベルとなったヒステリシス比較回路260の出力は第1の充電回路23のスイッチ231をオフ状態とし、Hレベルとなった反転器262の出力によって放電回路25のスイッチ251はオン状態となって、コンデンサ22は電流源回路250によって放電され始める。すなわち、スイッチ3に流れる電流が、出力電圧Voを安定化するために設定された所定値に達すると、スイッチ3はターンオフされる。
スイッチ3がオフ状態になると、インダクタ2に蓄えられた磁気エネルギーは、入力電源1→インダクタ2→ダイオード4→コンデンサ5→入力電源1と電流が流れることによって放出されていく。コンデンサ22の放電が進み、その電位Vcが第1の電位V1を下回ると、ヒステリシス比較回路260は出力が反転し、Hレベルの信号を出力する。この結果、Lレベルとなった反転器262の出力によって放電回路25のスイッチ251はオフ状態となり、Hレベルとなったヒステリシス比較回路260の出力は第1の充電回路23のスイッチ231をオン状態とし、コンデンサ22は電流源回路230によって充電され始める。同時に、増幅器261を介してHレベルの信号を制御端子に受けたスイッチ3はターンオンする。以上のように、第1の実施の形態の昇圧コンバータにおいては、スイッチング動作が繰り返される。
スイッチ3のオン時間をTon 、オフ時間をToffとすると、入出力電圧の関係は、次式(2)で表される。
Vo=Vi・(Ton+Toff)/Toff (2)
ここで、スイッチ3のオフ時間Toffは、第2の電位V2から第1の電位V1まで放電回路25によってコンデンサ22が放電される時間である。その放電電流は出力電圧Voに比例するため、オフ時間Toffは出力電圧Voに反比例した定数となる。
一方、スイッチ3のオン時間Ton は、スイッチ3のオン状態時に流れる電流の最大値を調整することにより調整され、このスイッチ3のオン時間Ton の調整により出力電圧Voを所望値に安定化させることができる。すなわち、第1の実施の形態の昇圧コンバータは、オフ時間固定で電流ピーク値制御の電流モード制御方式である。電流モード制御方式は、インダクタを電流源として使用するため、制御動作にインダクタとコンデンサとのLC共振の影響を受けにくいという特長がある。このため、一般に電流モード制御方式は、電圧モード制御方式に比べて帰還制御が容易であり、過渡応答性能を高速化することができる。
第1の実施の形態の昇圧コンバータにおいて、スイッチ3のオン時間中に制御回路21の電流検出比較回路213からの制御信号がHレベルにならなかった場合、コンデンサ22は第1の充電回路23による充電により、第2の電位V2に達する。このとき、ヒステリシス比較回路260は出力を反転し、Lレベルの信号を出力し、スイッチ3をターンオフしてオフ状態へと移行する。すなわち、第1の充電回路23による充電動作で、コンデンサ22が第1の電位V1から第2の電位V2に達するまでの充電時間がスイッチ3の最大オン時間Tonmaxとなる。第1の充電回路23の電流源回路230の電流が入力電圧Viに比例するため、最大オン時間Tonmaxは入力電圧Viに反比例する定数となる。スイッチ3が最大オン時間Tonmaxとなる時、スイッチ3の1スイッチング周期に占めるオン時間の割合、すなわち最大デューティ比δmaxは、最大オン時間Tonmaxが入力電圧Viに反比例し、オフ時間Toffが出力電圧Voに反比例するため、次式(3)のように表される。
δmax=(1/Vi)/(1/Vi+1/Vo)=Vo/(Vi+Vo) (3)
式(3)により表される最大デューティ比δmaxにおいては、スイッチ3のオン状態の時の電流初期値がゼロの場合、1スイッチング周期において出力へ供給する電荷を最大化する。
次に、第1の実施の形態の昇圧コンバータの負荷急増時の動作について、図3を参照しながら説明する。図3は第1の実施の形態の昇圧コンバータにおける負荷急増時の動作を示す波形図である。図3において、(a)は負荷6に流れる出力電流Io、(b)はインダクタ2に流れるインダクタ電流IL、(c)は出力電圧Voを示す。図3の(c)において破線で示した波形は、従来の昇圧コンバータの出力電圧Voである。出力電流Ioの急増によって出力電圧Voが低下し、スイッチ3は最大オン時間で動作する。それに伴い、インダクタ電流ILは増加していくが、スイッチ3のオフ時間が確保されているため、コンデンサ5へ供給される電荷(図3のインダクタ電流IL波形の斜線部で示した面積に相当する)が多くなる。この結果、第1の実施の形態の昇圧コンバータにおいては、インダクタ電流ILの増加は従来の昇圧コンバータより遅いが、出力電圧Voの低下は軽減される。
《第2の実施の形態》
以下、本発明に係る第2の実施の形態のDC−DCコンバータについて図4及び図5を参照して説明する。図4は、本発明に係る第2の実施の形態のDC−DCコンバータの回路構成図である。図4において、図1と同様の機能を有する構成要素については同じ番号を付与し、その説明は省略する。第2の実施の形態のDC−DCコンバータにおいて、前述の図1に示した第1の実施の形態のDC−DCコンバータと異なる点は、制御手段である制御部の構成である。第1の実施の形態における制御部20と区別するために、第2の実施の形態においては、制御部30とする。
図4に示すように、第2の実施の形態のDC−DCコンバータにおいて、制御部30は、コンデンサ22、第1の充電回路23、第2の充電回路24、放電回路25、制御回路31、及び駆動回路36により構成されている。第2の実施の形態において、コンデンサ22、第1の充電回路23、第2の充電回路24、及び放電回路25の構成は、図1に示した第1の実施の形態における制御部20のものと同様である。
制御回路31は、スイッチ3のオン状態の時に流れる電流を検出する電流検出回路211と、出力電圧Voを検出する出力電圧検出回路212と、電流検出回路211からの信号と出力電圧検出回路212からの信号との比較結果を制御信号として出力する電流検出比較回路213と、出力電圧Voが所定の下限値Vol 以下の時にLレベルとなる電圧比較信号を出力する低電圧検出手段311と、電流検出回路211からの信号が所定の許容値以上の時にHレベルとなる電流比較信号を出力する過電流検出回路312とから構成される。
駆動回路36は、コンデンサ22の電位Vcを第1の電位V1及び第2の電位V2と比較するヒステリシス比較回路260と、ヒステリシス比較回路260の出力を電力増幅してスイッチ3の制御端子に駆動信号を出力する増幅器261と、ヒステリシス比較回路260の出力を反転する反転器262と、ヒステリシス比較回路260の出力と低電圧検出手段311からの電圧比較信号との論理積を出力するANDゲート361と、電流検出比較回路213からの制御信号と低電圧検出手段311からの電圧比較信号との論理積を出力するANDゲート362と、ANDゲート362からの出力信号と過電流検出回路312からの電流比較信号との論理和を出力するORゲート363とから構成される。ANDゲート361の出力は第1の充電回路23のスイッチ231をオンオフ駆動し、ORゲート363の出力は第2の充電回路24をオンオフ駆動し、反転器262の出力は放電回路25のスイッチ251をオンオフ駆動する。
図4に示した第2の実施の形態の昇圧コンバータは、通常動作や負荷急増時において、低電圧検出手段311からの電圧比較信号がHレベルであるので、ANDゲート361の出力はヒステリシス比較回路260の出力となり、ORゲート363の出力は電流検出比較回路213からの制御信号となる。従って、通常動作時には前述の第1の実施の形態の昇圧コンバータと同様の動作となる。すなわち、スイッチ3のオン時間をTon 、オフ時間をToffとすると、入出力電圧の関係は、次式(4)で表される。
Vo=Vi・(Ton+Toff)/Toff (4)
第2の実施の形態において、スイッチ3のオフ時間Toffは出力電圧Voに反比例した定数となり、スイッチ3のオン時間Ton の調整により出力電圧Voを所望値に安定化することができる。また、最大オン時間Tonmaxは入力電圧Viに反比例した定数となり、最大デューティ比δmaxは、次式(5)のように表される。
δmax=Vo/(Vi+Vo) (5)
負荷急増時においても、出力電圧Voの低下に対してスイッチ3は最大オン時間で動作し、インダクタ電流ILは増加していく。第2の実施の形態において、スイッチ3のオフ時間が確保されているため、出力電圧Voの低下が軽減される点は前述の第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態のDC−DCコンバータが、前述の第1の実施の形態のDC−DCコンバータに対して優位な特性を示すのは起動時においてである。以下に、図5を参照しながらその起動時の動作について説明する。
図5は第2の実施の形態のDC−DCコンバータにおける起動時の動作を示す波形図である。図5において、(a)はインダクタ2に流れる電流IL、(b)は出力電圧Voである。図5に示す時間領域(1)において、起動開始時の出力電圧Voが低い時、低電圧検出手段311からの電圧比較信号がLレベルとなる。このため、ANDゲート361の出力はLレベルとなり、スイッチ3がオン状態において第1の充電回路23はオフ状態であるので、コンデンサ22は充電されず第1の電位V1にとどまる。このとき、出力電圧Voは低レベルにあるので、制御信号もLレベルのままである。すなわち、オン時間Tonは最大オン時間Tonmaxによる制限から解放される。従って、時間領域(1)においては、出力電圧Voは立ち上がらないものの、スイッチ3はオン状態のままインダクタ電流ILが増加していく。
時間領域(2)に入り、過電流検出回路312からの電流比較信号がHレベルになると、ORゲート363の出力もHレベルになり、第2の充電回路24がオン状態となる。このため、コンデンサ22は第2の充電回路24によって急速充電されて第2の電位V2に達する。この結果、第1の実施の形態のDC−DCコンバータにおける動作と同じ動作を行い、スイッチ3はターンオフする。スイッチ3がターンオフすることにより、平滑手段であるコンデンサ5は、許容値のレベルに達した電流で充電される。このときの充電時間であるスイッチ3のオフ時間は、出力電圧Voに反比例したオフ時間Toffに確保されている。以後、コンデンサ5において許容値レベルの電流でスイッチ3はオンオフ動作を繰り返し、コンデンサ5の充電は進み、出力電圧Voは高速に上昇する。
時間領域(3)に入り、出力電圧Voが下限値Vminを超えると、低電圧検出手段311からの電圧比較信号がHレベルとなる。低電圧検出手段311からの電圧比較信号がHレベルとなると、ANDゲート361の出力はヒステリシス比較回路260の出力となり、ORゲート363の出力は電流検出比較回路213からの制御信号となる。このため、スイッチ3のオン時間は最大オン時間Tonmax以下で、制御信号によるものに制限される。この結果、インダクタ電流ILは低下していくが、オフ時間での充電は続き、出力電圧Voは上昇する。
時間領域(4)に入り、出力電圧Voが目標とする所望値Vtargetに至ると、インダクタ電流ILはさらに制限され、やがて出力電圧Voが所望値Vtargetとなるように安定していく。
以上のように、第2の実施の形態のDC−DCコンバータにおいては、起動時のように出力電圧が下限値以下の場合、最大オン時間による制限を解除して、一気にインダクタ電流の許容限界値まで電流を流すよう構成している。そして、第2の実施の形態のDC−DCコンバータによれば、スイッチング動作開始後はオフ時間を確保しながら許容値レベルのまま充電しているため、出力電圧を高速に立ち上げることができる。
《第3の実施の形態》
以下、本発明に係る第3の実施の形態のDC−DCコンバータについて図6を参照して説明する。図6は、本発明に係る第3の実施の形態のDC−DCコンバータの回路構成図である。
図6において、入力電圧Viを出力する入力電源1には、制御端子を有するスイッチ41の一端が接続される。スイッチ41の他端にはインダクタ42が接続される。スイッチ41がオン状態の時に入力電圧Viがインダクタ42に印加される。スイッチ41とインダクタ42との接続点にはダイオード43のカソードが接続される。コンデンサ44は、ダイオード43から出力されたスイッチング電力を平滑化し、負荷45に出力電圧−Voを供給する。以上のように、第3の実施の形態のDC−DCコンバータは反転コンバータを構成する。
図6に示すように、第3の実施の形態のDC−DCコンバータにおいて、制御手段である制御部50は、制御回路51、コンデンサ52、第1の充電回路53、第2の充電回路54、放電回路55、及び駆動回路56により構成されている。制御部50は、出力電圧−Voを所望値に安定化するように、スイッチ41を所定のオン時間とオフ時間でオンオフ駆動する。制御部50における制御回路51は、スイッチ41のオン状態の時に流れる電流を検出する電流検出回路511と、出力電圧Voを検出する出力電圧検出回路512と、電流検出回路511からの信号と出力電圧検出回路512からの信号との比較結果を制御信号として出力する電流検出比較回路513と、出力電圧の大きさVoが所定の下限値Vol 以下の時にLレベルとなる電圧比較信号を出力する低電圧検出手段514と、電流検出回路511からの信号が所定の許容値以上の時にHレベルとなる電流比較信号を出力する過電流検出回路515とから構成される。
第1の充電回路53は、入力電圧Viに比例する電流を流す電流源回路530とスイッチ531からなる。第2の充電回路54は、コンデンサ52を急速充電するスイッチにより構成されており、制御信号によりオンオフ駆動される。放電回路55は、入力電圧Viと出力電圧-Voの大きさ|Vo|の和(Vi+Vo)に比例する電流を流す電流源回路550とスイッチ551からなる。
駆動回路56は、コンデンサ52の電位Vcを第1の電位V1及び第2の電位V2と比較するヒステリシス比較回路560と、ヒステリシス比較回路560の出力を電力増幅してスイッチ41の制御端子に駆動信号を出力する増幅器561と、ヒステリシス比較回路560の出力を反転する反転器562と、ヒステリシス比較回路560の出力と低電圧検出手段514からの電圧比較信号との論理積を出力するANDゲート563と、電流検出比較回路513からの制御信号と低電圧検出手段514からの電圧比較信号との論理積を出力するANDゲート564と、ANDゲート564と過電流検出回路515からの電流比較信号との論理和を出力するORゲート565とから構成される。ANDゲート563の出力は第1の充電回路53のスイッチ531をオンオフ駆動し、ORゲート565の出力は第2の充電回路54をオンオフ駆動し、反転器562の出力は放電回路55のスイッチ551をオンオフ駆動する。
以下、図6に示した第3の実施の形態の反転コンバータの通常時の動作について説明する。
制御部50によってスイッチ41がオン状態である時、入力電源1→スイッチ41→インダクタ42→入力電源1と電流が流れる。この電流は、インダクタ42に磁気エネルギーを蓄えながら増加し、同時に電流検出回路511によって検出されている。一方、出力電圧−Voは出力電圧検出回路512によって検出されている。低電圧検出手段514からの電圧比較信号はHレベルであり、ANDゲート563の出力はヒステリシス比較回路560の出力となり、ANDゲート564の出力は電流検出比較回路513からの制御信号となる。この時、ヒステリシス比較回路560はHレベルの信号を出力しており、第1の充電回路53のスイッチ531はオン状態であり、コンデンサ52は電流源回路530により充電されている。
電流検出比較回路513において、電流検出回路511からの信号レベルが出力電圧検出回路512からの信号レベルに達すると、電流検出比較回路513からHレベルの制御信号が出力される。この制御信号によりORゲート565の出力はHレベルの信号となり、第2の充電回路54のスイッチがオン状態となる。この結果、コンデンサ52は急速充電され、そのコンデンサ52の電位Vcは瞬時に第2の電位V2に達する。コンデンサ52の電位Vcが第2の電位V2を上回ると、ヒステリシス比較回路560は出力を反転し、Lレベルの信号を出力する。ヒステリシス比較回路560からのLレベルの信号を、増幅器561を介して制御端子に受けたスイッチ41はターンオフする。スイッチ41のターンオフによって電流検出回路511からの信号は無くなり、電流検出比較回路513からの制御信号はLレベルとなり、第2の充電回路54をオフ状態とする。同時に、Lレベルとなったヒステリシス比較回路560の出力は、第1の充電回路53のスイッチ531をオフ状態とし、Hレベルとなった反転器562の出力によって放電回路55のスイッチ551はオン状態となって、コンデンサ52は電流源回路550によって放電され始める。即ち、スイッチ41に流れる電流が、出力電圧Voを安定化するために設定された所定値に達すると、スイッチ41はターンオフされる。
スイッチ41がオフ状態になると、インダクタ42に蓄えられた磁気エネルギーは、インダクタ42→コンデンサ44→ダイオード43→インダクタ42と電流が流れることによって放出されていく。コンデンサ52の放電が進み、その電位Vcが第1の電位V1を下回ると、ヒステリシス比較回路560は出力を反転し、Hレベルの信号を出力する。その結果、Lレベルとなった反転器562の出力により放電回路55のスイッチ551はオフ状態となる。また、Hレベルとなったヒステリシス比較回路560の出力は、第1の充電回路53のスイッチ531をオン状態とし、コンデンサ52は電流源回路530により充電され始める。同時に、増幅器561を介してHレベルの信号を制御端子に受けたスイッチ41はターンオンする。以上のように、第3の反転コンバータにおいては、スイッチング動作が繰り返される。
スイッチ41のオン時間をTon 、オフ時間をToffとすると、入出力電圧の関係は、次式(6)で表される。
Vo=Vi・Ton/Toff (6)
ここで、スイッチ41のオフ時間Toffは、コンデンサ52が第2の電位V2から第1の電位V1まで放電回路55によって放電される時間である。また、放電回路55の放電電流は出力電圧-Voの大きさ|Vo|に比例することから、オフ時間Toffは出力電圧-Voの大きさ|Vo|に反比例する定数となる。一方、スイッチ41のオン時間Ton は、スイッチ41のオン時に流れる電流の最大値を調整することにより調整される。このように、スイッチ41のオン時間Ton を調整することにより出力電圧Voを所望値に安定化することができる。すなわち、第3の実施の形態の反転コンバータは、オフ時間固定で電流ピーク値制御の電流モード制御方式である。
第3の実施の形態のDC−DCコンバータにおいて、スイッチ41のオン時間中に制御回路51からの制御信号がHレベルにならなかった場合、すなわち、電流検出比較回路513からの制御信号がHレベルにならなかった場合、第2の充電回路54のスイッチはオフ状態である。従って、コンデンサ52は第1の充電回路53による充電動作により、第2の電位V2に達する。この結果、ヒステリシス比較回路560は出力を反転し、Lレベルの信号を出力し、スイッチ41をターンオフしてオフ時間へと移行する。すなわち、コンデンサ52が第1の充電回路53による充電動作により第1の電位V1から第2の電位V2に達するまでの充電時間がスイッチ41の最大オン時間Tonmaxとなる。第1の充電回路53の電流源回路530の電流が入力電圧Viに比例するため、最大オン時間Tonmaxは入力電圧Viに反比例する定数となる。スイッチ41が最大オン時間Tonmaxとなる時、スイッチ41の1スイッチング周期に占めるオン時間の割合、すなわち最大デューティ比δmaxは、最大オン時間Tonmaxが入力電圧Viに反比例し、オフ時間Toffが(Vi+Vo)に反比例することから、次式(7)のように表される。
δmax=(1/Vi)/{1/Vi+1/(Vi+Vo)}=(Vi+Vo)/(2Vi+Vo)
(7)
式(7)により表される最大デューティ比δmaxは、スイッチ41のオン時の電流初期値がゼロの場合、1スイッチング周期において出力へ供給する電荷を最大化する。
次に、第3の実施の形態のDC−DCコンバータにおける負荷急増時の動作について説明する。
出力電流Ioの急増によって出力電圧の大きさVoは低下し、スイッチ41は最大オン時間Tonmaxで動作する。それに伴い、インダクタ電流ILは増加していくが、スイッチ41のオフ時間が確保されているため、コンデンサ44へ供給される電荷も多く、インダクタ電流ILの増加は従来のDC−DCコンバータの場合より遅くなるが、出力電圧-Voの大きさ|Vo|の低下は軽減される。
次に、第3の実施の形態のDC−DCコンバータにおける起動時の動作について説明する。
起動開始時の出力電圧Voが低い時、低電圧検出手段514からの電圧比較信号がLレベルとなる。このため、ANDゲート564の出力はLレベルとなり、スイッチ41のオン状態において第1の充電回路53はオフ状態であるので、コンデンサ52は充電されずに第1の電位V1にとどまる。このとき、出力電圧Voは低レベルにあるので、制御信号もLレベルのままである。すなわち、オン時間Tonは最大オン時間Tonmaxによる制限から解放された状態である。この状態において、出力電圧Voは立ち上がらないものの、スイッチ41はオン状態のままインダクタ電流ILは増加していく。やがて、過電流検出回路515からの電流比較信号がHレベルになると、ORゲート565の出力もHレベルになり、第2の充電回路54がオン状態となる。このため、コンデンサ52は第2の充電回路54によって急速充電されて第2の電位V2に達し、スイッチ41はターンオフする。これにより、平滑手段であるコンデンサ44は許容値のレベルに達する電流で充電される。そのときの充電時間であるスイッチ41のオフ時間は、出力電圧−Voの大きさ│Vo│に反比例したオフ時間Toffが確保されている。
以後、許容値レベルの電流でスイッチ41はオンオフ動作を繰り返し、コンデンサ44への充電は進み、出力電圧−Voは高速に下降する。さらに、出力電圧−Voが下限値を超えると、低電圧検出手段514からの電圧比較信号がHレベルとなり、スイッチ41のオン時間は最大オン時間Tonmax以下で、制御信号によるものに制限される。このためインダクタ電流ILは低下していくが、オフ時間でのコンデンサ44への充電は続き、出力電圧−Voは下降する。そして、出力電圧−Voが目標とする所望値に達すると、インダクタ電流ILはさらに制限され、やがて出力電圧−Voが所望値となるように安定していく。
以上のように、第3の実施の形態のDC−DCコンバータによれば、起動時のように出力電圧−Voが下限値以内の場合には最大オン時間による制限を解除し、一気にインダクタ電流ILの許容限界値まで電流を流している。そして、第3の実施の形態のDC−DCコンバータによれば、スイッチング動作開始後はオフ時間を確保しながら許容値レベルのまま充電しているため、出力電圧を高速に立ち上げることができる。
本発明のDC−DCコンバータは、高速な過渡応答特性を要求される昇圧コンバータや反転コンバータなどの電源回路に有用である。
本発明に係る第1の実施の形態のDC−DCコンバータの回路構成図 本発明に係る第1の実施の形態のDC−DCコンバータの動作波形図 本発明に係る第1の実施の形態のDC−DCコンバータの負荷急増時の動作波形図 本発明に係る第2の実施の形態のDC−DCコンバータの回路構成図 本発明に係る第2の実施の形態のDC−DCコンバータの起動時の動作波形図 本発明に係る第3の実施の形態のDC−DCコンバータの回路構成図 従来のDC−DCコンバータの回路構成図 従来のDC−DCコンバータの負荷急増時の動作波形図
符号の説明
1 入力電源
2 インダクタ
3 スイッチ
4 ダイオード
5 コンデンサ
6 負荷
20 制御部
21 制御回路
22 コンデンサ
23 第1の充電回路
24 第2の充電回路
25 放電回路
26 駆動回路
211 電流検出回路
212 出力電圧検出回路
213 電流検出比較回路
230 電流源回路
231 スイッチ
250 電流源回路
251 スイッチ
260 ヒステリシス比較回路
261 増幅器
262 反転器

Claims (9)

  1. 制御手段によって所定のスイッチング周期でオンとオフを繰り返すスイッチと、磁性部品と、整流器と、平滑手段とを含み、前記スイッチのオン時間に入力電源からの入力電圧を前記磁性部品に印加し、前記スイッチのオフ時間に前記磁性部品から前記整流器及び前記平滑手段を介して負荷へ電力を供給するオンオフ型のDC−DCコンバータであって、
    前記制御手段は、前記入力電源から供給される入力電圧と前記平滑手段からの出力電圧を検出し、前記出力電圧を所望値に制御するために前記オン時間と前記オフ時間を調整し、前記入力電圧と前記出力電圧に基づいて前記オン時間が前記スイッチング周期に占める割合を制限するよう構成されたDC−DCコンバータ。
  2. 前記出力電圧が前記入力電圧より高くなる昇圧コンバータであって、
    前記制御手段は、前記オン時間が前記スイッチング周期に占める割合を、前記出力電圧と、前記入力電圧と前記出力電圧との和との比以下に制限するよう構成された請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  3. 前記制御手段は、前記オフ時間を前記出力電圧に反比例させ、前記オン時間の最大値を前記入力電圧に反比例させるよう構成された請求項2記載のDC−DCコンバータ。
  4. 前記制御手段は、
    出力電圧を制御するための制御信号を発生する制御回路と、
    コンデンサと、
    前記入力電圧に比例する電流で前記コンデンサを充電する第1の充電回路と、
    前記コンデンサを充電する第2の充電回路と、
    前記出力電圧に比例する電流で前記コンデンサを放電する放電回路と、
    前記第1の充電回路と前記放電回路を駆動する駆動回路と、を有し、
    前記駆動回路は、
    前記コンデンサが第1の電位を下回ると、前記放電回路を停止させ、前記第1の充電回路を動作させ、前記スイッチをオン状態とし、
    前記コンデンサが第2の電位を上回ると、前記第1の充電回路と前記第2の充電回路を停止させ、前記放電回路を動作させ、前記スイッチをオフ状態とし、そして
    前記制御信号に基づくタイミングで前記第2の充電回路を動作させるよう構成された請求項3記載のDC−DCコンバータ。
  5. 前記制御手段は、前記スイッチに流れる電流が所定の許容値に達すると前記スイッチをオフ状態とし、前記出力電圧が所定の下限値以下の時、前記オン時間の最大値制限を解除するよう構成された請求項3記載のDC−DCコンバータ。
  6. 前記制御手段は、
    出力電圧を制御するための制御信号と、前記出力電圧と前記下限値との電圧比較信号と、前記スイッチの電流と前記許容値との電流比較信号とを発生する制御回路と、
    コンデンサと、
    前記入力電圧に比例する電流で前記コンデンサを充電する第1の充電回路と、
    前記コンデンサを充電する第2の充電回路と、
    前記出力電圧に比例する電流で前記コンデンサを放電する放電回路と、
    駆動回路と、を有し、
    前記駆動回路は、
    前記出力電圧が前記下限値より高いことを前記電圧比較信号が示す時において、前記コンデンサが第1の電位を下回ったとき、前記放電回路を停止させ、前記第1の充電回路を動作させ、前記スイッチをオン状態とし、
    前記出力電圧が前記下限値以下であることを前記電圧比較信号が示す時において、前記コンデンサが第1の電位を下回ったとき、前記第1の充電回路と前記放電回路を停止させ、前記スイッチをオン状態とし、
    前記電圧比較信号にかかわらず、前記スイッチに流れる電流が所定の許容値に達したことを前記電流比較信号が示したとき、前記スイッチをオフ状態とし、前記第2の充電回路を動作させ、
    前記電圧比較信号にかかわらず、前記コンデンサが第2の電位を上回ったとき、前記第1の充電回路と前記第2の充電回路を停止させ、前記放電回路を動作させ、前記スイッチをオフ状態とし、
    前記出力電圧が前記下限値より高いことを前記電圧比較信号が示す時において、前記制御信号に基づくタイミングで前記第2の充電回路を動作させるよう構成された請求項5記載のDC−DCコンバータ。
  7. 前記出力電圧が前記入力電圧と逆極性になる反転コンバータであって、
    前記制御手段は、前記オン時間が前記スイッチング周期に占める割合を、前記入力電圧と前記出力電圧の大きさとの和と、前記入力電圧の2倍と前記出力電圧の大きさとの和との比以下に制限するよう構成された請求項1記載のDC−DCコンバータ。
  8. 前記制御手段は、前記オフ時間を前記入力電圧と前記出力電圧の大きさとの和に反比例させ、前記オン時間の最大値を前記入力電圧に反比例させる請求項7記載のDC−DCコンバータ。
  9. 前記制御手段は、前記スイッチに流れる電流が所定の許容値に至ると前記スイッチをオフ状態とし、前記出力電圧の大きさが所定の下限値以下の時において、前記オン時間の最大値制限を解除するよう構成された請求項8記載のDC−DCコンバータ。

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