JP2006072547A - 工事管理システム、工事管理方法、および工事管理プログラム - Google Patents
工事管理システム、工事管理方法、および工事管理プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】工事管理システムにおいて、異なる単位で工事の原価と会計を管理できる。
【解決手段】各工事の受注金額データ、実行予算データ、契約先への請求データ、契約先からの入金データ、取引業者からの納品データをデータ発生の際にデータ種別毎に各データファイルに集計するデータ集計部4と、各データファイルに集計された各データを工事毎に集計し直す工事振替処理を行う工事振替処理部5とが組込まれた原価管理システム1と、この原価管理システムの工事振替処理部にて工事振替処理された各データを工事振替データファイル6に書込管理する会計管理システム2とを備えた工事管理システムであって、原価管理システムの各データを特定する工事の工事コードは、工事コードヘッダーと工事コード枝番とで構成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】各工事の受注金額データ、実行予算データ、契約先への請求データ、契約先からの入金データ、取引業者からの納品データをデータ発生の際にデータ種別毎に各データファイルに集計するデータ集計部4と、各データファイルに集計された各データを工事毎に集計し直す工事振替処理を行う工事振替処理部5とが組込まれた原価管理システム1と、この原価管理システムの工事振替処理部にて工事振替処理された各データを工事振替データファイル6に書込管理する会計管理システム2とを備えた工事管理システムであって、原価管理システムの各データを特定する工事の工事コードは、工事コードヘッダーと工事コード枝番とで構成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、建設業における工事の受注から工事の実行、工事費の請求、入金等に至るまでの各段階で発生する各種のデータを管理する工事管理システム、工事管理方法、および工事管理プログラムに関する。
建設業における工事の各段階で発生する各種のデータを管理する工事管理システムは、一般に、原価管理システムと会計管理システムとからなる。原価管理システムにおいては、各工事の受注金額データ、実行予算データ、契約先への請求データ、契約先からの入金データ、取引業者からの納品データをデータ発生の際に、データ種別毎に各データファイルに集計する。
また、会計管理システムにおいては、前述した各種のデータを工事毎に、または該当工事の契約者毎に工事振替ファイルに集計管理する。建設業者は、この工事振替ファイルのデータを用いて、各工事に対する全体の売上や一般管理費や経常利益等の会計上の処理、解析を実施する。
この場合、工事における完成・受注・失注等の一定の区切りが発生した時点で、原価管理システムにおける各データファイルに集計された各データを工事毎に集計し直して、会計管理システムにおける工事振替ファイルに書込む工事振替処理を実施している。
このように、原価管理と会計管理は、工事振替処理装置を用いることによって工事および契約先単位で関連付けして処理を行っていた。
なお、特許文献1には、建設業における工事原価管理および業務管理全般に亘る工事業務管理装置に関する技術が開示されている。
特開2003―186950号公報
しかしながら工事のなかには、たとえば、「○○川堤防修理工事−1」、「○○川堤防修理工事−2」という工事は工事内容が同一だが枝番−1、−2で工事契約先が異なる場合がある。この場合、原価管理システムにおける原価管理は1つの工事として管理するのが便利であるが、会計管理システムにおいては工事契約先が異なるために2つに分けて管理する必要がある。しかしながら、原価管理システムの各データと会計管理システムの各データとは1対1の関係を有するので、原価管理上も別々の工事として管理する必要がある。
また、会計管理システムにおいても、工事契約先毎のデータ集計の他に、工事毎のデータ集計も必要となる場合がある。
さらに、従来の工事振替処理では、会計管理システム側で工事振替処理時の完成高、完成原価額を計算するにあたって、原価管理システム側の工事および工事契約先単位での受注契約金データ、実行予算データ、工事契約先への請求データ、工事契約先からの入金データ、取引業者からの納品データなどを集計していた。
しかし、原価管理システムと会計管理システムとの間では、集計結果のみの比較にとどまっており、さらにその集計対象となる伝票(データ)は、振替処理を行う日付範囲内(年月など)にある伝票(データ)全てが対象となっていた。つまり、どの伝票(データ)を使って工事振替処理を行ったかを対応づける情報は有していなかった。
そのため、同一工事で時間的に分割して工事振替処理を行う場合に、前回どの伝票(データ)を対象としたのかは、伝票日付でしか識別できない。つまり「伝票日付のみ」が、工事振替対象の伝票か否かを決定する唯一の情報となっていた。このことは、今回対象とする伝票(データ)を、伝票日付以外で、自由に選択する事が出来ないシステム上の障害的問題であった。
たとえば、同一工事で毎月工事振替処理を行っていて、伝票日付上は当月の工事振替処理の対象となる原価伝票(データ)があったとする。しかし業務上はこの伝票を翌月の工事振替としたい場合がある。この場合は、伝票の日付を翌月へ変更するか、当月の工事振替処理でやむなく処理するしかなかった。
さらに、工事における完成・受注・失注等の時点で、原価管理システムにおける各データファイルに集計された各データ(伝票)に対する工事振替処理を実施するが、原価管理システムにおける各データファイルに集計された各データ(伝票)のうち、どのデータ(伝票)が工事振替処理済みであるのか、どのデータ(伝票)が工事振替処理がまだであるのか容易に把握できない。
たとえば、工事台帳等は入力伝票から作成するが、原価管理システム上の入力伝票データには工事振替処理で使用したか否かの完成(振替済み)情報が無い為、未成(振替未実施)で残っている金額と、完成(振替済み)された金額とを分けて見ることが困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、工事を特定する工事コードを二階層構造とすることにより、必要に応じて、会計管理システム上で工事契約先毎に検索可能としたり複数の工事毎に検索可能とでき、さらに、複数の工事毎に工事振替処理ができ、原価管理システムおよび会計管理システムでシステム毎に、異なる単位で工事の原価と会計を管理でき、多くの有用な情報が得られる工事管理システム、工事管理方法、および工事管理プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、少なくとも各工事の受注金額データ、実行予算データ、契約先への請求データ、契約先からの入金データ、取引業者からの納品データをデータ発生の際にデータ種別毎に各データファイルに集計するデータ集計部と、各データファイルに集計された各データを工事毎に集計し直す工事振替処理を行う工事振替処理部とが組込まれた原価管理システムと、この原価管理システムの工事振替処理部にて工事振替処理された各データを工事振替データファイルに書込管理する会計管理システムとを備えた工事管理システムである。
そして、原価管理システムの受注金額データ、実行予算データ、請求データ、入金データ、納品データの各データを特定する工事の工事コードは、工事コードヘッダーと工事コード枝番とで構成されている。
このように構成された工事管理システムにおいては、工事を特定する工事コードを、工事コードヘッダーと工事コード枝番との二階層構造としているので、例えば、原価管理システムでは、工事コードの枝番で複数工事となっている工事群を論理的に1つの工事として扱い、会計管理システムでは枝番付の工事コード単位で管理して、複数工事として扱うことができる。このように、それぞれのシステム上で異なる単位で工事の原価と会計を管理できる。
また、別の発明は、上述した発明の工事管理システムにおいて、原価管理システムの受注金額データ、実行予算データ、請求データ、入金データ、納品データの各データは、データ発生日付情報および各データ間の相関関係を定義づけた関連情報を有する。また、工事振替処理部は、各データを、データ発生日付情報を付して、紐付情報に基づいてツリー状にデータ選択画面に表示し、このデータ選択画面で選択指定されたデータのみ工事振替処理を行う。
このように構成された工事管理システムにおいては、操作者は、工事振替処理を行うデータをデータ選択画面にツリー状に表示されたデータから選択指定できる。すなわち、原価管理システムと会計管理システム間での工事振替の対象データの紐付けが可能となり、工事振替の対象データを自由に選択する利便性が向上する。
また、別の発明は、上述した発明の工事管理システムにおいて、原価管理システムの納品データの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、材料・労務・外注・経費等の費目を示す振替前要素、振替後要素領域、完成区分を含む。会計管理システムの工事振替データファイルの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、完成区分、勘定科目を含む。
また、工事振替処理部は、各工事の種類、状態、計上区分、振替前科目毎の振替後科目を記憶する工事振替パラメータを有す。さらに、工事振替処理部は、工事振替パラメータを用いて納品データの各データに工事振替情報を書込む振替履歴書込手段とを有する。
このように構成された工事管理システムにおいては、工事振替処理が実施された後において、工事振替パラメータを用いて納品データの各データに工事振替情報が書込まれるので、原価管理システムにおける各データファイルに集計された各データ(伝票)のうち、どのデータ(伝票)が工事振替処理済みであるのか、どのデータ(伝票)が工事振替処理がまだであるのか簡単に把握できる。
また別の発明は、少なくとも各工事の受注金額データ、実行予算データ、契約先への請求データ、契約先からの入金データ、取引業者からの納品データをデータ発生毎にデータ種別毎に各データファイルに集計するデータ集計ステップと、各データファイルに集計され各データを工事毎に集計し直す工事振替処理を行う工事振替処理ステップと、この工事振替処理ステップにて工事振替処理された各データを工事振替データファイルに書込管理する会計管理ステップとを備えた工事管理方法である。
そして、データ集計ステップにて集計される受注金額データ、実行予算データ、請求データ、入金データ、納品データの各データを特定する工事の工事コードは、工事コードヘッダーと工事コード枝番とで構成されている。データ集計ステップにて集計される納品データの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、材料・労務・外注・経費等の費目を示す振替前要素、振替後要素領域、完成区分を含む。会計管理ステップにて書込管理される工事振替データファイルの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、完成区分、勘定科目を含む。
さらに、工事振替処理ステップは、各工事の種類、状態、計上区分、振替前科目毎の振替後科目を記憶する工事振替パラメータを用いて、納品データの各データに工事振替情報を書込む振替履歴書込ステップを有する。
また別の発明は、コンピュータに、少なくとも各工事の受注金額データ、実行予算データ、契約先への請求データ、契約先からの入金データ、取引業者からの納品データをデータ発生毎にデータ種別毎に各データファイルに集計するデータ集計機能と、各データファイルに集計され各データを工事毎に集計し直す工事振替処理を行う工事振替処理機能と、この工事振替処理機能にて工事振替処理された各データを工事振替データファイルに書込管理する会計管理機能とを実行させるための工事管理プログラムである。
そして、データ集計機能にて集計される受注金額データ、実行予算データ、請求データ、入金データ、納品データの各データを特定する工事の工事コードは、工事コードヘッダーと工事コード枝番とで構成されている。データ集計機能にて集計される納品データの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、材料・労務・外注・経費等の費目を示す振替前要素、振替後要素領域、完成区分を含む。会計管理機能にて書込管理される工事振替データファイルの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、完成区分、勘定科目を含む。
さらに、工事振替処理機能は、各工事の種類、状態、計上区分、振替前科目毎の振替後科目を記憶する工事振替パラメータを用いて、納品データの各データに工事振替情報を書込む振替履歴書込機能を有する。
このように構成された工事管理方法および工事管理プログラムにおいても、先に説明した工事管理システムとほぼ同じ作用効果を奏することが可能である。
この発明においては、工事を特定する工事コードを、工事コードヘッダーと工事コード枝番との二階層構造としているので、原価管理システムでは、工事コードの枝番で複数工事となっている工事群を論理的に1つの工事として扱い、会計管理システムでは枝番付の工事コード単位で管理して、複数工事として扱うことができる。
以下、本発明の各実施形態を図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係わる工事管理システムの概略構成を示すブロック構成図である。この第1実施形態の工事管理システムは、大きく分けて原価管理システム1と会計管理システム2とで構成されている。
図1は本発明の第1実施形態に係わる工事管理システムの概略構成を示すブロック構成図である。この第1実施形態の工事管理システムは、大きく分けて原価管理システム1と会計管理システム2とで構成されている。
さらに、原価管理システム1は、各工事で発生する各データをデータ種別毎に各データファイル3a〜3fへ集計するデータ集計部4と、各データファイル3a〜3fに集計された各データを工事毎に集計し直す工事振替処理を行う工事振替処理部5とが設けられている。
会計管理システム2内には、原価管理システム1の工事振替処理部5にて工事振替処理された各データとしての工事振替処理結果データが書込まれる工事振替処理結果データファイル6が形成されている。
次に原価管理システム1の詳細構成を順番に説明する。
原価管理システム1内には、データ集計部4の他に、工事登録部7および工事マスタ8が設けられている。工事登録部7は、工事データを図5に示す工事マスタ8へ登録する。具体的には、工事データ(工事コード、工事名、完成計上区分、完成区分、完成予定年月、完成年月)を入力する画面を有し、入力された入力データを工事マスタ8へ登録する。
原価管理システム1内には、データ集計部4の他に、工事登録部7および工事マスタ8が設けられている。工事登録部7は、工事データを図5に示す工事マスタ8へ登録する。具体的には、工事データ(工事コード、工事名、完成計上区分、完成区分、完成予定年月、完成年月)を入力する画面を有し、入力された入力データを工事マスタ8へ登録する。
データ集計部4は、受注入力部9a、実行予算入力部9b、請求入力部9c、入金入力部9d、納品入力部9e、出来高査定入力部9f、随時支払入力部9gで構成されている。
工事登録部7は、新規登録時にはシステム内部で工事を一意に識別する工事コードを生成して、工事マスタ8へ登録する。一つの工事を特定する工事コードは、図2に示すように、システム的に一意な工事コードヘッダー番号と工事コード枝番で構成されている。この工事コードに続いて工事契約先コードが設定される。さらに、図3に、工事コード、工事契約先コード、工事名の一例を示す。
図5に示す工事マスタ8における完成計上区分は、「完成計上」と「進捗基準計上」の区分から選択されて登録される。本「完成計上区分」により工事振替時の完成計上区分を識別する。完成区分は「引合」、「失注」、「未成」、「完成」があり、工事登録時に指定する。未指定の場合は、デフォルトで「引合」が登録されるとする。本「完成区分」により工事の状態を識別できる。また、登録した工事データを工事マスタ8から参照し、枝番追加による工事コード追加を可能とする。
但し、一度登録した工事コードは変更できないこととする。工事が完成した場合に完成区分を「完成」へ変更し、工事完成月を工事マスタ8へ登録することが可能である。以下、本発明の最良の実施の形態である工事管理システムでは原価管理システムと会計管理システム間での工事情報を紐付けるキーとして工事コードを使用する。
次に、データ集計部4の詳細を説明する。
受注入力部9aは、工事登録部7で登録した工事データが受注された段階で、その登録した工事データをもとに受注伝票データを起票または入力する。尚、工事登録部7で入力されている工事データが存在しない場合でも、受注伝票を直接入力して起票(登録)できても良い。選択した工事データ(工事コード)に対して、工事受注での契約金額(受注金額)データを入力する画面を有し、受注伝票データファイル3aに入力された受注伝票データ(工事コード、工事名、工事契約先コード、受注伝票No、伝票日付、契約金額)を登録する。
受注入力部9aは、工事登録部7で登録した工事データが受注された段階で、その登録した工事データをもとに受注伝票データを起票または入力する。尚、工事登録部7で入力されている工事データが存在しない場合でも、受注伝票を直接入力して起票(登録)できても良い。選択した工事データ(工事コード)に対して、工事受注での契約金額(受注金額)データを入力する画面を有し、受注伝票データファイル3aに入力された受注伝票データ(工事コード、工事名、工事契約先コード、受注伝票No、伝票日付、契約金額)を登録する。
実行予算入力部9bは、工事データを参照し、実行予算書データを入力登録する。すなわち、工事登録部7で工事マスタ8に登録した工事データを参照して、実行予算書データを入力する画面を有し、実行予算書データファイル3bに入力された実行予算書データ(工事コード、工事名、工事契約先コード、実行予算No、処理日付、実行予算金額)を登録する。ここで登録されたデータは、進捗基準計上の際の進捗率を求める為に使用する。
請求入力部9cは、工事契約先への請求伝票のデータを入力し、請求仕訳伝票データを登録する。すなわち、工事登録部7で工事マスタ8に登録した工事データを参照して、工事契約先への請求伝票のデータ(工事コード、工事名、工事契約先コード、伝票No、伝票日付、未成工事受入金)を入力する画面を有し、請求仕訳伝票データファイル3cに入力データを内部規則にしたがって仕訳した請求仕訳伝票データを登録する。尚、請求仕訳伝票データ(工事コード、工事名、工事契約先コード、伝票No、伝票日付、未成工事受入金)は、請求金額を未成工事受入金として登録する。
入金入力部9dは、工事契約先からの入金データを入力し、入金仕訳伝票データを登録する。すなわち、工事登録部7で工事マスタ8に登録した工事データを参照して、工事契約先の入金伝票のデータ(工事コード、工事名、工事契約先コード、伝票No、伝票日付、入金金額)を入力する画面を有し、入金仕訳伝票データファイル3dに入力データを内部規則にしたがって仕訳した入金仕訳伝票データを登録する。尚、仕訳入金伝票データ(工事コード、工事名、工事契約先コード、伝票No、伝票日付、未成工事受入金)は、入金金額を未成工事受入金として登録する。
納品入力部9eは、取引先業者からの納品伝票データを入力し、納品仕訳伝票データを登録する。ここでの納品伝票とは、定時支払の納品伝票である。すなわち、工事登録部7で工事マスタ8に登録した工事データを参照して、納品伝票のデータ(工事コード、工事名、工事契約先コード、伝票No、伝票日付、伝票金額)を入力する画面を有し、納品仕訳伝票データファイル3e、に入力データを内部規則にしたがって仕訳した納品仕訳伝票データを登録する。尚、納品仕訳伝票データ(工事コード、工事名、工事契約先コード、業者コード、伝票No、伝票日付、未成工事支出金)は、入力された納品伝票金額を未成工事支出金として登録する。
出来高査定入力部9fは、取引先業者の出来高査定を行い、出来高査定データを入力し、納品仕訳伝票データを登録する。すなわち、工事登録部7で工事マスタ8に登録した工事データを参照して、伝票形式が外注の注文伝票に対して出来高査定金額データ(工事コード、工事名、工事契約先コード、伝票No、伝票日付、伝票金額(出来高査定金額))を入力する画面を有し、納品仕訳伝票データファイル3eへ入力データを内部規則にしたがって仕訳した納品仕訳伝票データとして登録する。尚、納品仕訳伝票データ(工事コード、工事名、工事契約先コード、伝票No、伝票日付、未成工事支出金)は、入力された伝票金額(出来高査定金額)を未成工事支出金として登録する。
随時支払入力部9gは、取引先業者からの随時支払納品伝票データを入力し、納品仕訳伝票データを登録する。ここでの随時支払納品伝票とは、随時支払が発生した場合の納品伝票である。すなわち、工事登録部7で工事マスタ8に登録されてある該当工事データを参照して、該当工事データに対する納品伝票のデータ(工事コード、工事名、工事契約先コード、伝票No、伝票日付、伝票金額)を入力する画面を有し、納品仕訳伝票テーブル3eに入力データを内部規則にしたがって仕訳した納品仕訳伝票データとして登録する。尚、仕訳伝票データ(工事コード、工事契約先コード、伝票No、伝票日付、未成工事支出金)は、伝票金額を未成工事支出金として登録する。
なお、原価実績累積データファイル3f内には、納品入力部9eと出来高査定入力部9fと随時支払入力部9gから入力されたデータを格納する。格納するデータは入力されたデータをそのまま原価データとして登録する。
次に、工事振替処理部5の詳細を説明する。工事振替処理部5は、工事振替計算処理部10と工事振替画面11とで構成されている。
工事振替画面11は、図4に示すように、操作者が、工事振替計算処理部10にて工事振替処理を行う工事および条件を指定する画面である。対象完成年月、工事コード(工事コードヘッダーと工事コード枝番)が選択必須条件である。また完成区分、完成年月の範囲、集計対象とする仕訳伝票の伝票日付の範囲を入力フィールドを用いて指定することも可能である。
さらに、必要に応じて、完成基準工事条件の完成年月の範囲、進捗基準工事条件の完成年月の範囲、および仕訳伝票日付集計期間をチェックスボックスおよび入力フィールドを用いて指定することが可能である。そして、「工事振替処理起動」ボタンを押すと、工事振替計算処理部10が起動して、実際に工事振替処理を実行する。
工事振替計算処理部10は、工事振替画面11にて指定された対象工事に関して、実際の工事振替を行う。すなわち、図4に示す工事振替画面11によって指定された工事コードをキーとして各条件にしたがって、工事マスタ8、受注伝票データファイル3a、実行予算書データファイル3b、請求仕訳伝票データファイル3c、入金仕訳伝票データファイル3d、納品仕訳伝票データファイル3eに登録されている各データに対して工事振替処理を行い、計算した結果データを会計管理システム2の工事振替処理結果データファイル6に登録する。
したがって、この工事振替処理結果データファイル6に書込まれるデータは、例えば、「工事振替処理No、工事コード、契約金額、原価予定総額、原価累計金額、未成工事受入金額、未成工事支出金、進捗率、完成高、完成原価」である。なお、工事振替処理Noとは、工事管理システムで工事振替処理を一意に識別できるキーである。
このように構成された第1実施形態の工事管理システムの概略動作を説明する。
工事登録部7で、工事登録する場合に、図2に示すように、工事を分割したい単位でコード枝番をつけ、工事データを工事マスタ8へ登録する。受注入力部9で入力されたデータを受注伝票データファイル3aへ格納する。実行予算入力部9bで、入力されたデータを実行予算書データファイル3bへ格納する。請求入力部9cで、入力されたデータを内部規則にしたがって仕訳して、請求仕訳伝票データファイル3cへ格納する。ここでの内部規則とは、元の伝票から仕訳伝票を起票する規則情報である仕訳パターンを示す。以下同様とする。
工事登録部7で、工事登録する場合に、図2に示すように、工事を分割したい単位でコード枝番をつけ、工事データを工事マスタ8へ登録する。受注入力部9で入力されたデータを受注伝票データファイル3aへ格納する。実行予算入力部9bで、入力されたデータを実行予算書データファイル3bへ格納する。請求入力部9cで、入力されたデータを内部規則にしたがって仕訳して、請求仕訳伝票データファイル3cへ格納する。ここでの内部規則とは、元の伝票から仕訳伝票を起票する規則情報である仕訳パターンを示す。以下同様とする。
入金入力部9dで入力されたデータを内部規則にしたがって仕訳して、入金仕訳伝票データファイル3dへ格納する。納品入力部9e、出来高査定入力部9f、随時支払入力部9gにて入力されたデータを原価実績累計データファイル3fへ格納し、更に、入力されたデータを内部規則にしたがって仕訳して、納品仕訳伝票データファイル3eへ格納する。
次に、工事振替処理部5において、工事振替処理を行えるようにする為に工事登録部7で、図5の工事マスタ8の完成区分を「引合」から「未成」、「完成」、「失注」へ変更登録する。図4に示す工事振替画面11より、工事振替対象データの条件を指定して、工事振替計算処理部10を起動する。
そして、工事振替処理部5は図6に示す流れ図にしたがって工事振替処理の具体的動作を行う。
ステップS1、「工事振替画面表示」
図4に示す工事振替画面11より工事振替時の各条件(対象完成年月、工事コード(ヘッダーと枝番)の範囲、完成年月の範囲、各伝票の伝票日付の範囲)を指定して、「工事振替処理起動」ボタンを押下することで、工事振替計算処理部10を起動する。
図4に示す工事振替画面11より工事振替時の各条件(対象完成年月、工事コード(ヘッダーと枝番)の範囲、完成年月の範囲、各伝票の伝票日付の範囲)を指定して、「工事振替処理起動」ボタンを押下することで、工事振替計算処理部10を起動する。
ステップS2、「工事データチェック処理」
指定された工事コードを条件として、工事マスタ8より工事データを取得する。完成区分をチェックし、「未成」の場合は処理をスキップする。それ以外の区分の場合は工事振替処理Noを採番して、次の工事コードの処理を行う。
指定された工事コードを条件として、工事マスタ8より工事データを取得する。完成区分をチェックし、「未成」の場合は処理をスキップする。それ以外の区分の場合は工事振替処理Noを採番して、次の工事コードの処理を行う。
ステップS3、「受注伝票データ集計処理」
指定された工事コードと伝票日付範囲を条件として、受注伝票データファイル3aより受注伝票データを取得し、工事振替処理結果データファイル6に同一伝票がないかチェックする。ない場合は工事振替処理結果データファイル6へ格納する。格納した受注伝票データの契約金額を集計し、契約金額合計を算出する。
指定された工事コードと伝票日付範囲を条件として、受注伝票データファイル3aより受注伝票データを取得し、工事振替処理結果データファイル6に同一伝票がないかチェックする。ない場合は工事振替処理結果データファイル6へ格納する。格納した受注伝票データの契約金額を集計し、契約金額合計を算出する。
ステップS4、「実行予算書データ集計処理」
工事振替画面11で指定された工事コードと伝票日付範囲を条件として、実行予算書データファイル3bより実行予算書データを取得し、工事振替処理結果データファイル6に同一伝票がないかチェックする。ない場合は工事振替処理結果データファイル6へ格納する。格納した実行予算書データの実行予算額を集計し、原価予定総額を算出する。
工事振替画面11で指定された工事コードと伝票日付範囲を条件として、実行予算書データファイル3bより実行予算書データを取得し、工事振替処理結果データファイル6に同一伝票がないかチェックする。ない場合は工事振替処理結果データファイル6へ格納する。格納した実行予算書データの実行予算額を集計し、原価予定総額を算出する。
ステップS5、「入金仕訳・請求仕訳伝票データ集計処理」
工事振替画面11で指定された工事コードと伝票日付範囲を条件として、入金仕訳伝票データファイル3d、請求仕訳データファイル3cより各伝票データを取得し、工事振替処理結果データファイル6に同一伝票がないかチェックする。ない場合は処理結果データファイル6へ格納する。格納した各伝票データの未成工事受入金額を集計し、未成工事受入金額(合計)を算出する。
工事振替画面11で指定された工事コードと伝票日付範囲を条件として、入金仕訳伝票データファイル3d、請求仕訳データファイル3cより各伝票データを取得し、工事振替処理結果データファイル6に同一伝票がないかチェックする。ない場合は処理結果データファイル6へ格納する。格納した各伝票データの未成工事受入金額を集計し、未成工事受入金額(合計)を算出する。
ステップS6、「納品仕訳伝票データ集計処理」
工事振替画面11で指定された工事コードと伝票日付範囲を条件として、納品仕訳伝票データファイル3eより伝票データを取得し、工事振替処理結果データファイル6に同一伝票がないかチェックする。ない場合は工事振替処理結果データファイル6へ格納する。格納した伝票データの未成工事支出金額を集計し、未成工事支出金額(合計)を算出する。
工事振替画面11で指定された工事コードと伝票日付範囲を条件として、納品仕訳伝票データファイル3eより伝票データを取得し、工事振替処理結果データファイル6に同一伝票がないかチェックする。ない場合は工事振替処理結果データファイル6へ格納する。格納した伝票データの未成工事支出金額を集計し、未成工事支出金額(合計)を算出する。
ステップS7、「原価実績累計データ集計処理」
工事振替画面11で指定された工事コードと伝票日付範囲を条件として、原価実績累計データファイル3fより原価データを取得する。原価の金額を集計し、原価実績累計金額を算出する。
工事振替画面11で指定された工事コードと伝票日付範囲を条件として、原価実績累計データファイル3fより原価データを取得する。原価の金額を集計し、原価実績累計金額を算出する。
ステップS8、「工事振替処理結果登録処理」
ステップS2〜ステップS7で算出された結果より、進捗率(=原価実績累計金額÷原価予定総額)、完成高(=契約金額合計×進捗率−前回完成高)、完成原価(=未成工事支出金額(合計))を計算して、工事振替処理結果データファイル6へ格納する。なお、前回完成高は、前回工事振替処理を行った時に工事振替処理結果データファイル6へ格納された完成高を使用する。
ステップS2〜ステップS7で算出された結果より、進捗率(=原価実績累計金額÷原価予定総額)、完成高(=契約金額合計×進捗率−前回完成高)、完成原価(=未成工事支出金額(合計))を計算して、工事振替処理結果データファイル6へ格納する。なお、前回完成高は、前回工事振替処理を行った時に工事振替処理結果データファイル6へ格納された完成高を使用する。
このように、工事振替計算処理部10は、ステップS1で指定された工事コード単位でステップS2〜ステップS7の処理を繰り返し行い、最後にステップS8の処理を行う。
このように構成された第1実施形態の工事管理システム1においては、図2、図5に示すように、工事マスタ8に書込まれる一つの工事を一意的に特定する工事コードを、工事コードヘッダーと工事コード枝番とで構成し、工事をこの工事管理システム内においては、二階層で管理することが可能である。
したがって、従来は原価管理システム、会計管理システムともに同一の管理単位(「工事」単位または「工事と工事契約先」単位)でしか管理できなかったものが、本実施形態においては、原価管理システム1では工事コードの枝番で複数工事となっている工事群を論理的に1つの工事として扱い、会計管理システム2では枝番付の工事コード単位で管理して、複数工事(複数契約先)として扱うことができる。
すなわち、従来の原価管理システムと会計管理システムでは、工事振替時にそれぞれの管理単位を合わせる必要があったが、本実施形態では、それぞれのシステム上で異なる単位で工事の原価と会計を管理できるようになる。
たとえば、原価管理システム1における原価管理は、「○○川堤防修理工事−1」、「○○川堤防修理工事−2」という工事は工事内容が同一だが枝番−1、−2で契約先が異なる2つの工事を1つの工事として管理し、会計管理システム2においては契約先が異なるためにそれぞれ個別の2つの工事として管理することが可能である。
さらに、工事振替処理部5は、各データファイル3a〜3fの各データを、工事コードヘッダーのみで識別して工事振替処理を実施したり、工事コードヘッダーと工事コード枝番とで識別して工事振替処理を実施することが可能である。
(第2実施形態)
図7は本発明の第2実施形態に係わる工事管理システムの概略構成を示すブロック構成図である。図1に示す第1実施形態の工事管理システムと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明は省略する。
図7は本発明の第2実施形態に係わる工事管理システムの概略構成を示すブロック構成図である。図1に示す第1実施形態の工事管理システムと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明は省略する。
この第2実施形態の工事管理システムにおける各データファイル3a〜3fの各データ(伝票データ)は、データ発生日付情報および関連性情報(該当伝票データの他の伝票データに対する位置付け)を有する。
さらに、この第2実施形態の工事管理システムにおいて、工事振替処理部5内には、工事振替計算処理部10と、工事振替画面11aと、工事振替詳細設定画面12とが設けられ、さらに、工事振替対象外伝票データファイル13と、工事振替元伝票データファイル14とが設けられている。
工事振替画面11aは、図8に示すように、図4で示した第1実施形態の工事振替画面11と同様に、操作者が、工事振替計算処理部10にて工事振替処理を行う工事および条件を指定する画面である。対象完成年月、工事コード(工事コードヘッダーと工事コード枝番)が選択必須条件である。また完成区分、完成年月の範囲、集計対象とする仕訳伝票の伝票日付の範囲を指定することも可能である。
さらに、必要に応じて、完成基準工事条件の完成年月の範囲、進行基準工事条件の完成年月の範囲、および仕訳伝票日付集計期間を指定することが可能である。そして、「工事振替処理起動」ボタンを押すと、工事振替計算処理部10が起動して、実際に工事振替処理を実行する。
さらに、この工事振替画面11aには、「工事振替詳細設定」ボタンが設けられ、操作者がこの「工事振替詳細設定」ボタンを押すと、図9に示す工事振替詳細設定画面12が表示される。この工事振替詳細設定画面12には、工事振替画面11aで指定された条件に該当する工事コードから、紐付けされる各データ(伝票データ)を前述した各データファイル3a〜3fから取得して、各データ(伝票データ)をツリー構造で表示する。
そして、工事名(工事コード)、工事詳細名(工事コードの枝番)、契約先名、区分、伝票No/伝票日付、等の各者単位、伝票単位にチェックボックス12aが表示されている。このチェックボックス12aをチェックすると対象外と指定され、この条件で、工事振替計算処理を起動することができる。チェックボックス12aがチェックされないデータ(伝票データ)は、工事振替計算処理が実施される。
工事振替対象外伝票データファイル13内には、工事振替詳細設定画面12で、チェックボックス12aのチェック操作により、工事振替処理が対象外とされたデータ(伝票データ)が書込まれる。
工事振替元伝票データファイル14内には、実際に工事振替を行った、受注伝票データファイル3aのデータと、実行予算書データファイル3bのデータと、請求仕訳伝票データファイル3cのデータと、入金仕訳伝票データファイル3dのデータと、納品仕訳伝票データファイル3eのデータとが、工事振替処理Noとともに書込まれる。これが、工事振替時に工事振替対象とした伝票データの履歴情報となる。
このように構成された第2実施形態の工事管理システムにおける工事振替計算処理部10は、事振替画面11a、および工事振替詳細設定画面12にて指定された対象工事に関して、実際の工事振替を行う。そして、実際に、工事振替を行った対象工事のデータ(伝票データ)を工事振替処理Noとともに工事振替元伝票データファイル14に書込む。
さらに、工事振替計算処理部10は、工事振替詳細設定画面12にて工事振替処理が対象外とされたデータ(伝票データ)を工事振替対象外伝票データファイル13に書込保持する。
その他の動作は、先に説明した第1実施形態の工事管理システムとほぼ同じであるので説明を省略する。
その他の動作は、先に説明した第1実施形態の工事管理システムとほぼ同じであるので説明を省略する。
このように構成された第2実施形態の工事管理システムにおいては、操作者は、工事振替処理を行うデータを工事振替詳細設定画面12にツリー状に表示されたデータから選択指定できる。すなわち、工事振替対象データを自由に選択できる。
さらに、前回までに工事振替処理を行った元伝票のデータを工事振替元伝票データファイル14に記憶保持し、前回までに工事振替処理を行っていない元伝票のデータを工事振替対象外伝票データファイル13に記憶保持している。したがって、工事振替処理時に対象および非対象となる伝票(伝票データ)を工事管理システム上で識別可能である。これら履歴情報を有することで、原価管理システムと会計管理システム間での工事振替の対象データの関連付けが可能となり、対象データを自由に選択する利便性がより一層向上する。
たとえば、同一工事で毎月工事振替処理を行っていて、伝票日付上は当月の工事振替処理の対象となる原価伝票(データ)があり、業務上はこの伝票を来月の工事振替としたい場合であっても、該当伝票の日付を来月へ変更しなくとも、該当伝票を来月の工事振替とすることが可能となる。
(第3実施形態)
図10は本発明の第3実施形態に係わる工事管理システムの概略構成を示すブロック構成図である。図1に示す第1実施形態の工事管理システムと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明は省略する。
図10は本発明の第3実施形態に係わる工事管理システムの概略構成を示すブロック構成図である。図1に示す第1実施形態の工事管理システムと同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明は省略する。
この第3実施形態の工事管理システムにおいて、原価管理システム1における納品入力部9は、入力された納品の入力伝票データを、納品伝票データファイル3gに蓄える。納品伝票データとして、図14に示すように、工事(工事種別)、業者、品名、要素(振替前要素)、金額、完成区分、振替後要素等がある。さらに、図示しないが、納品伝票データには、伝票日付、数量等がある。
また、この第3実施形態の工事管理システムにおいて、原価管理システム1における工事振替処理部5内には、工事振替計算処理部10と、工事振替画面11と、工事振替伝票出力部15とが設けられ、さらに、工事振替元伝票データファイル14と、工事振替パラメータファイル16、細目マスタ17、振替伝票データファイル18が設けられている。
工事振替元伝票データファイル14には、図7に示す第2実施形態の工事管理システムにおける工事振替元伝票データファイル14と同様に、工事振替計算処理部10が実際に工事振替を行った、各データファイル3a〜3fのデータが、工事振替処理Noとともに書込まれる。
工事振替パラメータファイル16内に格納された工事振替パラメータは、工事の種類(一般工事、兼業工事、港湾工事等)、状態(受注:引合から受注、完成:未成から完成、失注:引合から失注)、計上区分(完成高、完成原価)、振替前科目毎に振替後の科目をパターンとして管理するためのテーブルである。
具体的には、図11に示すように、各パターンの通し番号である「No」、工事の種類を表す「工事区分」、工事の振替時の状態を区別する「振替区分」、完成高と完成原価を区別する「計上区分」、工事振替時の前の科目と補助科目をそれぞれ示す「振替前科目」「振替前補助科目」、工事振替後の科目と補助科目をそれぞれ示す「振替後科目」「振替後補助科目」とするカラムを有する。
そして、「No」、「工事区分」、「振替区分」、「計上区分」、「振替前科目」、「振替前補助科目」で一意なデータであり、これらの情報を指定すると振替後の「振替後科目」、「振替後補助科目」を決定することができる。
なお、図12に、上述した、「No」、「工事区分」、「振替区分」、「計上区分」、「振替前科目」、「振替前補助科目」、「振替後科目」、「振替後助科目」の各項目の内容説明を記述する。
細目マスタ17は、前述した、補助科目毎の細目情報を管理する。完成・未成科目それぞれに補助科目と対応した要素を予め設定しておく。具体的には、図13(a)、図13(b)、に示すように、科目コードを定義する「科目」、補助科目コードを定義する「補助科目」、「科目」と「補助科目」に対応する原価要素(課税科目用)を定義する「要素(課税)」、「科目」と「補助科目」に対応する原価要素(非課税科目用)を定義する「要素(非課税)」とするカラムを有する。
そして、「科目」、「補助科目」で一意なデータであり、これらの情報を指定すると「要素(課税)」、「要素(非課税)」を決定することができる。
振替伝票データファイル18内には、工事振替伝票出力処理部15にて作成された振替伝票データが書込まれる。具体的には、図14に示すように、工事(工事種別)、業者の他に、仕訳情報として、借方/貸方科目・補助科目、借方金額、消費税区分、工事契約先が書込まれる。
工事振替伝票出力処理部15は、工事の振替伝票を作成し、元伝票へ振替後要素を登録する。すなわち、工事振替計算処理部10にて作成された工事振替処理結果データファイル6のデータ(工事振替処理結果データ)から工事・工事契約先毎の完成高金額、完成原価金額、振替区分(受注、完成、失注)を取得すると共に、工事マスタ8から工事区分(一般工事、兼業工事、港湾工事等)を取得し、それらを元に工事振替パラメータファイル16の工事振替パラメータから振替前科目・補助科目、振替後科目・補助科目を取得し、振替伝票データファイル18の振替伝票データにおける借方科目・補助科目または貸方科目・補助科目へ書込む。さらに、物品伝票データファイル3gにおける納品伝票データに工事振替情報を書込む。
このように構成された第3実施形態の工事管理システムにおける工事振替計算処理部10は、先に説明した第1実施形態の工事管理システムにおける工事振替計算処理部10と同様に、事振替画面11にて指定された対象工事に関して、実際の工事振替を行い、工事振替処理結果データを工事振替処理結果データファイル6に書込む。そして、実際に、工事振替を行った対象工事のデータ(伝票データ)を工事振替処理Noとともに工事振替元伝票データファイル14に書込む。
これ以降に、工事振替処理部5の工事振替伝票出力処理部15が行う納品伝票データに対する工事振替情報の書込処理の具体的処理手順を、図14を参照しながら説明する。
ステップR1
工事振替計算処理部10にて作成された工事振替処理結果データファイル6の工事振替処理結果データから工事・契約先毎の完成高金額、完成原価金額、振替区分(受注、完成、失注)を取得する。図14の例では、図中[1]の符号で示すように、完成原価の金額(500万円)と振替区分(完成)を取得する。
工事振替計算処理部10にて作成された工事振替処理結果データファイル6の工事振替処理結果データから工事・契約先毎の完成高金額、完成原価金額、振替区分(受注、完成、失注)を取得する。図14の例では、図中[1]の符号で示すように、完成原価の金額(500万円)と振替区分(完成)を取得する。
ステップR2
振替対象である工事の工事区分(一般工事、兼業工事、港湾工事等)を工事マスタ8から取得する。図14の例では、取得した工事区分は「一般工事」とする。
振替対象である工事の工事区分(一般工事、兼業工事、港湾工事等)を工事マスタ8から取得する。図14の例では、取得した工事区分は「一般工事」とする。
ステップR3
工事振替元伝票データファイル14で工事振替済みであると指定された納品伝票データファイル3gの振替対象である工事の伝票番号と要素と完成区分を取得する。図14の例では、図中[2]の符号で示すように、要素と完成区分がそれぞれ「外注費」、「未成」となる。
工事振替元伝票データファイル14で工事振替済みであると指定された納品伝票データファイル3gの振替対象である工事の伝票番号と要素と完成区分を取得する。図14の例では、図中[2]の符号で示すように、要素と完成区分がそれぞれ「外注費」、「未成」となる。
ステップR4
ステップR1〜R3で取得した振替区分、工事区分を元に工事振替パラメータファイル16の工事振替パラメータより、完成高科目、受入金科目、未収金科目、原価科目パターンを振替前・振替後共に取得する。図14の例では、先の符号[1][2]で示す情報により、取得工事区分が「一般工事」、振替区分が「完成」、計上区分が「原価科目」、振替前科目が「未成工事支出金 外注」、振替前補助科目が「外注」のNo.6の工事振替パラメータのデータを取得しており、これにより、図中[3]の符号で示すように、振替後科目と振替後補助科目が「完成工事原価 外注」「外注」と決定される。
ステップR1〜R3で取得した振替区分、工事区分を元に工事振替パラメータファイル16の工事振替パラメータより、完成高科目、受入金科目、未収金科目、原価科目パターンを振替前・振替後共に取得する。図14の例では、先の符号[1][2]で示す情報により、取得工事区分が「一般工事」、振替区分が「完成」、計上区分が「原価科目」、振替前科目が「未成工事支出金 外注」、振替前補助科目が「外注」のNo.6の工事振替パラメータのデータを取得しており、これにより、図中[3]の符号で示すように、振替後科目と振替後補助科目が「完成工事原価 外注」「外注」と決定される。
ステップR5
ステップR4にて取得した完成高科目、受入金科目、未収金科目、原価科目を借方・貸方に振分け、振替伝票データを作成して振替伝票データファイル18へ書込む。図14の例では、図中[4]の符号で示すように、ステップR4にて取得した振替後科目(完成工事原価外注)が借方科目へセットされる。
ステップR4にて取得した完成高科目、受入金科目、未収金科目、原価科目を借方・貸方に振分け、振替伝票データを作成して振替伝票データファイル18へ書込む。図14の例では、図中[4]の符号で示すように、ステップR4にて取得した振替後科目(完成工事原価外注)が借方科目へセットされる。
ステップR6
図12に示す細目マスタ17よりステップR4で取得した振替後科目に一致する細目データの要素を取得する。図14の例では、先の符号[3]で取得した振替後科目、振替後補助科目と細目マスタ17の科目の補助科目とが一致するデータを抽出して、図中[5]の符号で示すように、その要素(課税)のデータ(外注費(完成))を取得する。
図12に示す細目マスタ17よりステップR4で取得した振替後科目に一致する細目データの要素を取得する。図14の例では、先の符号[3]で取得した振替後科目、振替後補助科目と細目マスタ17の科目の補助科目とが一致するデータを抽出して、図中[5]の符号で示すように、その要素(課税)のデータ(外注費(完成))を取得する。
ステップR7
ステップR3で取得した伝票番号を持つ納品伝票データファイル3gの納品伝票データにステップR1で取得した振替区分およびステップR6で取得した要素を設定する。図14の例では、図中[5]の符号で示すように、先の符号[1][3]より、納品伝票データの該当する伝票番号のデータの完成区分に「完成」、振替後要素に「外注費」を設定する。
ステップR3で取得した伝票番号を持つ納品伝票データファイル3gの納品伝票データにステップR1で取得した振替区分およびステップR6で取得した要素を設定する。図14の例では、図中[5]の符号で示すように、先の符号[1][3]より、納品伝票データの該当する伝票番号のデータの完成区分に「完成」、振替後要素に「外注費」を設定する。
したがって、上述した工事振替伝票出力処理部15が行うステップR1〜R7にて、この図14の例では、物品伝票データファイル3gに記憶されている工事振替前の物品伝票データにおける完成区分には「未完」が記憶され、振替後要素には何も記憶されていないが、工事振替が実施された後には、完成区分には「完成」が設定され、振替後要素に「外注費(完成)」が設定される。
このように構成された第3実施形態の工事管理システムにおいては、工事振替パラメータファイル16の工事振替パラメータ、および詳細マスタ17の項目情報を用いて納品伝票データファイル3gの各伝票データに「完成」、「外注費(完成)」等の工事振替情報が書込まれるので、原価管理システム1における各データファイル3a〜3gに集計された各データ(伝票)のうち、どのデータ(伝票)が工事振替処理済みであるのか、どのデータ(伝票)が工事振替処理がまだであるのか簡単に把握できる。
したがって、工事台帳等の出力時に未成で残っている金額と完成された金額を分けて出力することが可能となる。これにより、会計管理システム2側で生成された振替伝票と原価管理システム1上のその入力元伝票の対応付けをシステム化でき、原価管理システム1と会計管理システム2の各伝票チェック時において、労力の削減を可能とする。
1…原価管理システム、2…会計管理システム、3a…受注伝票データファイル、3b…実行予算書データファイル、3c…請求仕訳伝票データファイル、3d…入金仕訳伝票データファイル、3e…納品仕訳伝票データファイル、3f…原価実績累積データファイル、3g…納品伝票データファイル、4…データ集計部、5…工事振替処理部、6…工事振替処理結果データファイル、7…工事登録部、8…工事マスタ、9a…受注入力部、9b…実行予算入力部、9c…請求入力部、9d…入金入力部、9e…納品入力部、9f…出来高査定入力部、9g…随時支払入力部、10…工事振替計算処理部、11,11a…工事振替画面、12…工事振替詳細設定画面、13…工事振替対象外伝票データファイル、14…工事振替元伝票データファイル、15…工事振替伝票出力処理部、16…工事振替パラメータファイル、17…細目マスタ、18…振替伝票データファイル
Claims (5)
- 少なくとも各工事の受注金額データ、実行予算データ、契約先への請求データ、契約先からの入金データ、取引業者からの納品データをデータ発生の際にデータ種別毎に各データファイルに集計するデータ集計部と、前記各データファイルに集計された各データを工事毎に集計し直す工事振替処理を行う工事振替処理部とが組込まれた原価管理システムと、
この原価管理システムの工事振替処理部にて工事振替処理された各データを工事振替データファイルに書込管理する会計管理システムと
を備えた工事管理システムであって、
前記原価管理システムの受注金額データ、実行予算データ、請求データ、入金データ、納品データの各データを特定する工事の工事コードは、工事コードヘッダーと工事コード枝番とで構成されていることを特徴とする工事管理システム。 - 前記原価管理システムの受注金額データ、実行予算データ、請求データ、入金データ、納品データの各データは、データ発生日付情報および前記各データ間の相関関係を定義づけた関連情報を有し、
前記工事振替処理部は、前記各データを、前記データ発生日付情報を付して、前記紐付情報に基づいてツリー状にデータ選択画面に表示し、このデータ選択画面で選択指定されたデータのみ工事振替処理を行う
ことを特徴とする請求項1記載の工事管理システム。 - 前記原価管理システムの納品データの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、材料・労務・外注・経費等の費目を示す振替前要素、振替後要素領域、完成区分を含み、
会計管理システムの工事振替データファイルの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、完成区分、勘定科目を含み
前記工事振替処理部は、前記各工事の種類、状態、計上区分、振替前科目毎の振替後科目を記憶する工事振替パラメータと、この工事振替パラメータを用いて前記納品データの各データに工事振替情報を書込む振替履歴書込手段とを有する
ことを特徴とする請求項1記載の工事管理システム。 - 少なくとも各工事の受注金額データ、実行予算データ、契約先への請求データ、契約先からの入金データ、取引業者からの納品データをデータ発生毎にデータ種別毎に各データファイルに集計するデータ集計ステップと、
前記各データファイルに集計され各データを工事毎に集計し直す工事振替処理を行う工事振替処理ステップと、
この工事振替処理ステップにて工事振替処理された各データを工事振替データファイルに書込管理する会計管理ステップと
を備えた工事管理方法であって、
前記データ集計ステップにて集計される受注金額データ、実行予算データ、請求データ、入金データ、納品データの各データを特定する工事の工事コードは、工事コードヘッダーと工事コード枝番とで構成され、
前記データ集計ステップにて集計される納品データの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、材料・労務・外注・経費等の費目を示す振替前要素、振替後要素領域、完成区分を含み、
会計管理ステップにて書込管理される工事振替データファイルの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、完成区分、勘定科目を含み
前記工事振替処理ステップは、前記各工事の種類、状態、計上区分、振替前科目毎の振替後科目を記憶する工事振替パラメータを用いて、前記納品データの各データに工事振替情報を書込む振替履歴書込ステップを有する
ことを特徴とする工事管理方法。 - コンピュータに、
少なくとも各工事の受注金額データ、実行予算データ、契約先への請求データ、契約先からの入金データ、取引業者からの納品データをデータ発生毎にデータ種別毎に各データファイルに集計するデータ集計機能と、
前記各データファイルに集計され各データを工事毎に集計し直す工事振替処理を行う工事振替処理機能と、
この工事振替処理機能にて工事振替処理された各データを工事振替データファイルに書込管理する会計管理機能と
を実行させるための工事管理プログラムであって、
前記データ集計機能にて集計される受注金額データ、実行予算データ、請求データ、入金データ、納品データの各データを特定する工事の工事コードは、工事コードヘッダーと工事コード枝番とで構成され、
前記データ集計機能にて集計される納品データの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、材料・労務・外注・経費等の費目を示す振替前要素、振替後要素領域、完成区分を含み、
前記会計管理機能にて書込管理される工事振替データファイルの各データは、少なくとも、工事の種類、金額、完成区分、勘定科目を含み
前記工事振替処理機能は、前記各工事の種類、状態、計上区分、振替前科目毎の振替後科目を記憶する工事振替パラメータを用いて、前記納品データの各データに工事振替情報を書込む振替履歴書込機能を実現する
ことを特徴とする工事管理プログラム。
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