JP2006071171A - 調湿装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空気中の水分を吸脱着する吸着素子(2)を備え、被処理空気がこの吸着素子(2)を通過することによって調湿される調湿装置(1)において、簡単な構成により、吸着素子(2)の単位質量当たりの吸着性能の向上を図る。
【解決手段】電圧を印加されない状態では水分が吸着されて電圧を印加された状態では水分が脱離する導電性高分子フィルム(3)により吸着素子(2)を形成する。この吸着素子(2)への電圧印加を断続して被処理空気を調湿する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気中の水分を吸着又は脱離させる吸着素子を備えた調湿装置に関するものである。
従来より、吸着素子の基材に坦持させた吸着剤を用いて空気中の水分を吸着して除湿し、吸着剤が飽和吸着状態になる前に吸着剤を加熱又は吸着剤に熱風を導入することにより、吸着している水分を吸着剤から脱離させて加湿する調湿装置は知られている。この調湿装置は、除湿された空気を室内に供給することで除湿器となり、加湿された空気を室内に供給することで加湿器となる。
一般に吸着素子の基材は絶縁性を有する樹脂などからなり、この基材に直接通電して加熱することはできない。このため、上記調湿装置では、吸着剤から水分を脱離させるため、吸着素子を外部から加熱するために電気ヒータなどの設備が必要となる。
また、例えば、特許文献1では、吸着素子の吸着剤に空気中の水分を吸着させて空気を除湿する一方、吸着剤が飽和吸着状態になる前にプラズマ発生装置で発生させたプラズマを吸着素子の吸着剤に直接印加し、プラズマ放電エネルギにより吸着剤から水分を脱離させて空気を加湿するものが知られている。
特開2001−179037号公報
しかしながら、上記特許文献1の調湿装置であっても、吸着剤を坦持させるための基材を必要とするため、水分の吸脱着を行わない基材の重さが加わって吸着素子が重くなり、単位質量当たりの吸着素子の吸着性能が劣るという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構成により、吸着素子の単位質量当たりの吸着性能の向上を図ることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、吸着素子(2)を導電性高分子材料(3)により形成するようにした。
具体的には、第1の発明では、空気中の水分を吸脱着する吸着素子(2)を備え、被処理空気が該吸着素子(2)を通過することによって調湿される調湿装置を対象とし、吸着素子(2)は、導電性高分子材料(3)により構成されている。この調湿装置は、吸着素子(2)への電圧印加を断続して被処理空気を調湿するように構成されている。
上記の構成によると、吸着素子(2)は、導電性高分子材料(3)により構成されている。この導電性高分子材料(3)は、一般に電圧を印加されない状態では水分を吸着して電圧を印加された状態では水分を脱離させるという性質を有している。したがって、吸着素子(2)への電圧印加を断続すると、吸着素子(2)は、電圧が印加されずに被処理空気から水分を吸着する状態と、電圧が印加され水分が脱離する状態とに交互に切り換えられる。このことで、吸着素子(2)を通過する被処理空気が調湿される。このとき、吸着素子(2)は、導電性高分子材料(3)のみからなるため、基材を必要としない。また、導電性高分子材料(3)そのものに電圧を印加するため、水分の脱離のために外部から加熱する装置を設ける必要はない。
第2の発明では、上記吸着素子(2)は、円板状に形成されて除湿側通路及び再生側通路に跨って配置されている。そして、本発明の調湿装置は、この吸着素子(2)を回転駆動する駆動手段(15)と、吸着素子(2)における再生側通路に位置する部分にのみ電圧を印加する印加手段(19)とを備えている。
上記の構成によると、吸着素子(2)は、駆動手段(15)によって回転駆動されるが、吸着素子(2)のうち、除湿側通路に位置する部分には、電圧が印加されない。そして、この部分では、除湿側通路に流入した被処理空気の水分が導電性高分子材料(3)に吸湿され、除湿された被処理空気が流出される。一方、吸着素子(2)のうち、再生側通路に位置する部分には、電圧が印加される。そして、この部分では、導電性高分子材料(3)に吸着された水分が脱離することで、再生側通路に流入した被処理空気が加湿され、加湿された被処理空気が流出される。
第3の発明では、上記吸着素子(2)全体に電圧を印加する動作と、吸着素子(2)全体への電圧印加を停止する動作とを交互に繰り返すように構成されている。
上記の構成によると、吸着素子(2)全体に電圧が印加されていないときには、吸着素子(2)を通過する被処理空気の水分が導電性高分子材料(3)に吸着され、除湿された被処理空気が流出する。一方、吸着素子(2)全体に電圧が印加されているときには、導電性高分子材料(3)に吸着された水分が脱離するので、吸着素子(2)を通過する被処理空気が加湿され、加湿された被処理空気が流出する。この動作を交互に繰り返すことにより、被処理空気が調湿される。
以上説明したように、上記第1の発明によれば、吸着素子(2)を導電性高分子材料(3)により構成し、吸着素子(2)への電圧印加を断続することにより、被処理空気を調湿している。このため、吸着素子(2)は、水分の吸脱着を行う導電性高分子材料(3)のみからなるので、単位質量当たりの吸着素子(2)の吸着性能を向上させることができる。また、水分の脱離のために外部から加熱する装置を設ける必要はないので、調湿装置の構造が簡単なものとなる。
上記第2の発明によれば、吸着素子(2)を円板状に形成して除湿側通路及び再生側通路に跨って回転可能に配置し、印加手段(19)によって吸着素子(2)における再生側通路に位置する部分にのみ電圧を印加し、再生側通路を通過する被処理空気を加湿している。このため、空気通路を切り換えることなく、吸着素子(2)を回転するだけで連続的に被処理空気を調湿できる簡単な構造の調湿装置が得られる。
上記第3の発明によれば、吸着素子(2)全体に電圧を印加する動作と、吸着素子(2)全体への電圧印加を停止する動作とを交互に繰り返して、被処理空気を調湿している。このため、空気通路を切り換えることで、断続的に除湿装置又は加湿装置として使用でき、また、複数の吸着素子(2)を用いて、それぞれ交互に電圧を印加すれば、連続して除湿装置又は加湿装置として使用することができる。よって、用途に合わせた幅広い使用が可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1に本発明の実施形態1にかかる調湿装置(1)を示す。この調湿装置(1)は、空気中の水分を吸着又は脱離させる吸着素子(2)を備えている。
図2に示すように、上記吸着素子(2)は、導電性高分子材料としての膜状の導電性高分子フィルム(3)を複数の通気通路(4)が形成されるようにハニカム状に折り曲げ、全体として軸方向両側に通気通路(4)の開口が位置するように円板状に形成したものからなる。導電性高分子フィルム(3)として、例えば、ポリピロールフィルム、ポリチオフェン、ポリアニリンなどがある。これらの導電性高分子フィルム(3)は、電圧を印加されない状態では水分を吸着して電圧を印加された状態では水分を脱離させるという性質を有している。なお、導電性高分子フィルム(3)の吸湿量は、導電性高分子フィルム(3)自体の質量の3〜8%の質量となっている。また、吸着素子(2)の外周面は絶縁性のある樹脂などにより補強されている。
上記吸着素子(2)は、除湿側通路及び再生側通路(共に図示せず)に跨って配置されている。除湿側通路には、吸着素子(2)の軸方向側面のうち、第1側面(5)側(図1の右側)に除湿ファン(6)が設けられている。このことで、第1の被処理空気が除湿側通路を通って第2側面(7)側(図1の左側)から吸い込まれ、第1側面(5)側から排出される。一方、再生側通路には、吸着素子(2)の軸方向側面のうち、第2側面(7)側に加湿ファン(8)が設けられている。このことで、第2の被処理空気が再生側通路を通って領域A(図1に示す)において、第1側面(5)側から吸い込まれ、第2側面(7)側から排出される。
上記吸着素子(2)は、固定軸部(11)回りに駆動手段(15)によって回転駆動されるように構成されている。この駆動手段(15)は、駆動用モータ(16)と、この駆動用モータ(16)の回転軸と吸着素子(2)の外周とに掛けられた駆動用ベルト(17)とからなり、駆動用モータ(16)が駆動用ベルト(17)を駆動することにより、吸着素子(2)が所定の回転速度で回転駆動される。
調湿装置(1)には、上記吸着素子(2)における再生側通路に位置する部分にのみ電圧を印加する印加手段(19)が設けられている。
具体的には、上記吸着素子(2)には、その軸心にスリップリング(9)が設けられている。上記通気通路(4)の開口が設けられた第1及び第2側面(5,7)には、それぞれメッシュ状電極(10)が貼付されている。このメッシュ状電極(10)と各通気通路(4)を形成する導電性高分子フィルム(3)とが電気的に接続されている。また、図3に示すように、各メッシュ状電極(10)は、所定角度範囲内の通気通路(4)を覆うように扇状に複数に分割されていて、その分割された領域の軸心側端部がそれぞれスリップリング(9)内面に露出している。
上記吸着素子(2)のスリップリング(9)には、調湿装置(1)のケーシング(図示せず)に固定された固定軸部(11)が挿入されている。この固定軸部(11)には、上記再生側通路内に位置する第1側面(5)側と第2側面(7)側の外周の上記領域Aに対応する部分に軸部側電極(12)がそれぞれ貼付されている。
上記軸部側電極(12)には、直流電源(18)が接続されている。そして、メッシュ電極の中心側端部が軸部側電極(12)に当接している領域のメッシュ状電極(10)にのみ電圧が印加されるように構成されている。このように、上記スリップリング(9)、メッシュ状電極(10)、軸部側電極(12)及び直流電源(18)が上記印加手段(19)を構成している。
−運転動作−
次に本発明の実施形態にかかる調湿装置(1)の運転動作について説明する。
吸着素子(2)は、駆動手段(15)によって所定の速度で回転駆動される。除湿ファン(6)を駆動することで、第1の被処理空気が除湿側通路を通って調湿装置(1)に吸入される。加湿ファン(8)を駆動することで、第2の被処理空気が再生側通路を通って調湿装置(1)に吸入される。
吸着素子(2)のうち、除湿側通路に位置する部分においては、メッシュ状電極(10)の軸部側端部が軸部側電極(12)に接触していないので電圧が印加されない。このため、第1の被処理空気の水分が導電性高分子フィルム(3)に吸着し、除湿された第1の被処理空気が除湿ファン(6)を通って排出される。
次に、駆動手段(15)によって吸着素子(2)が回転駆動されることで、吸着素子(2)のうち、除湿側通路で水分を吸着した部分が再生側通路内の領域Aに到り、メッシュ状電極(10)の軸部側端部が軸部側電極(12)に接触して電圧が印加される。
この再生側通路内において、除湿側通路で導電性高分子フィルム(3)に吸着した水分が脱離して吸着素子(2)が再生される。再生側通路に流入した第2の被処理空気は加湿され、加湿ファン(8)によって排出される。
第1の被処理空気を室内に供給し、第2の被処理空気を室外に排出すれば、調湿装置(1)が除湿器として作動する。一方、第2の被処理空気を室内に供給し、第1の被処理空気を室外に排出すれば、調湿装置(1)が加湿器として作動する。
−実施形態1の効果−
吸着素子(2)を、電圧を印加されない状態では水分が吸着されて電圧を印加された状態では水分が脱離する導電性高分子フィルム(3)により構成し、吸着素子(2)への電圧印加を断続することにより、被処理空気を調湿している。このため、吸着素子(2)は、水分の吸脱着を行う導電性高分子フィルム(3)のみからなるため、単位質量当たりの吸着素子(2)の吸着性能を向上させることができる。また、水分の脱離のために外部から加熱する必要はないので、調湿装置(1)の構造が簡単なものとなる。
吸着素子(2)を円板状に形成して除湿側通路及び再生側通路に跨って回転可能に配置し、吸着素子(2)のうち、除湿側通路に位置する部分の導電性高分子フィルム(3)が第1の被処理空気の水分を吸着して除湿する一方、再生側通路に位置する部分の導電性高分子フィルム(3)に吸着された水分が電圧印加により脱離して第2の被処理空気中を加湿するようにしている。このため、空気通路を切り換えることなく、吸着素子(2)を回転するだけで一定の調湿能力が維持される簡単な構造の調湿装置(1)が得られる。
−実施形態1の変形例−
上記実施形態1では、メッシュ電極(10)を吸着素子(2)の第1及び第2側面(5,7)に全面に貼付したが、スリップリング(9)を設けずに、上記領域Aに対応する位置に扇形の一対のメッシュ電極を回転不能に固定し、このメッシュ電極に第1及び第2側面(5,7)が接触するように吸着素子を回転可能に保持し、メッシュ電極に電流を流すことで、このメッシュ電極に接触している領域Aの吸着素子の導電性高分子フィルム(3)に電圧を印加するようにしてもよい。
また、上記実施形態1では、駆動手段(15)を駆動用モータ(16)と駆動用ベルト(17)とから構成したが、この構成には限定されず、吸着素子(2)が所定速度で回転するものであればどのような構成でもよい。
(実施形態2)
図4乃至図8は本発明の実施形態2を示し、主に吸着素子(2)の形状が異なる点で上記実施形態1と異なる。なお、本実施形態では、図1及び図2と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態にかかる調湿装置(1)は、吸着素子(2)全体に電圧を印加する動作(再生動作)と、吸着素子(2)全体への電圧印加を停止する動作(除湿動作)とを交互に繰り返すように構成されている。
調湿装置(1)は、1つの吸着素子(2)を有し、この吸着素子(2)は、図4に示すように、導電性高分子フィルム(3)をハニカム状に折り曲げ、全体として直方体状に形成したものからなる。吸着素子(2)の開口のない外壁面は絶縁性のある樹脂などにより補強されている。
上記吸着素子(2)における通気通路(4)の開口が設けられた第1及び第2側面(5,7)には、それぞれ長方形のメッシュ状電極(10)が貼付されている。このメッシュ状電極(10)と各通気通路(4)を形成する導電性高分子フィルム(3)とが電気的に接続されている。各メッシュ状電極(10)には、スイッチ(30)を介して直流電源(18)が接続されている。
図5に示すように、上記吸着素子(2)は、密閉状のケーシング(20)内に収容され、そのケーシング(20)における吸着素子(2)の第1側面(5)側には、室外につながる室外側排出用ダクト(21)と室内につながる室内側排出用ダクト(22)とが接続されている。そして、室外側排出用ダクト(21)側に室外ファン(23)が配置され、室内側排出用ダクト(22)側に室内ファン(24)が配置されている。ケーシング(20)と室外側排出用ダクト(21)との接続部と、ケーシング(20)と室内側排出用ダクト(22)との接続部とは、吐出側ダンパー(25)によって連通状態と遮断状態とを切り換えられるようになっている。
一方、ケーシング(20)における吸着素子(2)の第2側面(7)側には、室外につながる室外側吸入用ダクト(26)と室内につながる室内側吸入用ダクト(27)とが接続されている。ケーシング(20)と室外側吸入用ダクト(26)との接続部と、ケーシング(20)と室内側吸入用ダクト(27)との接続部とは、吸入側ダンパー(28)によって連通状態と遮断状態とを切り換えられるようになっている。
−運転動作−
まず、調湿装置(1)が除湿器として動作する場合について説明する。
図5に示すように、除湿動作においては、吸入側ダンパー(28)は室外側吸入用ダクト(26)を遮断する状態にあり、吐出側ダンパー(25)は室外側排出用ダクト(21)を遮断する状態にある。スイッチ(30)はOFFに設定され、吸着素子(2)には、直流電源(18)によって電圧が印加されていない。
室内ファン(24)が回転することにより、室内側吸入用ダクト(27)から取り入れられた第1の被処理空気としての室内空気は、吸着素子(2)の通気通路(4)を通過する際に導電性高分子フィルム(3)により水分を奪われて除湿される。この除湿された空気が室内側排出用ダクト(22)を通って室内に供給される。
所定時間経過後、調湿装置(1)は、導電性高分子フィルム(3)が飽和吸着状態になる前に再生動作を行う。
図6に示すように、再生動作では、吸入側ダンパー(28)は室内側吸入用ダクト(27)を遮断する状態にあり、吐出側ダンパー(25)は室内側排出用ダクト(22)を遮断する状態にある。スイッチ(30)はONに設定され、吸着素子(2)に直流電源(18)によって電圧が印加される。
室外ファン(23)が回転することにより、室外側吸入用ダクト(26)から取り入れられた第2の被処理空気としての室外空気は、吸着素子(2)の通気通路(4)を通過する際に導電性高分子フィルム(3)から脱離した水分によって加湿される。この加湿された空気が室外側排出用ダクト(21)を通って室外に排出される。
このようにして、除湿動作と再生動作とが繰り返されることで、調湿装置(1)は、吸着素子(2)を再生しながら除湿動作を間欠的に行うことができる。
次に、調湿装置(1)が加湿器として動作する場合について説明する。
図7に示すように、除湿動作において、吸入側ダンパー(28)は室内側吸入用ダクト(27)を遮断する状態にあり、吐出側ダンパー(25)は室内側排出用ダクト(22)を遮断する状態にある。スイッチ(30)はOFFに設定され、吸着素子(2)には、直流電源(18)によって電圧が印加されていない。
室外ファン(23)が回転することにより、室外側吸入用ダクト(26)から取り入れられた第1の被処理空気としての室外空気は、吸着素子(2)の通気通路(4)を通過する際に導電性高分子フィルム(3)により水分を奪われて除湿される。この除湿された空気が室外側排出用ダクト(21)を通って室外に排出される。
所定時間経過後、調湿装置(1)は、導電性高分子フィルム(3)が飽和吸着状態になる前に再生動作を行う。
図8に示すように、再生動作においては、吸入側ダンパー(28)は室外側吸入用ダクト(26)を遮断する状態にあり、吐出側ダンパー(25)は室外側排出用ダクト(21)を遮断する状態にある。スイッチ(30)はONに設定され、吸着素子(2)に直流電源(18)によって電圧が印加される。
室内ファン(24)が回転することにより、室内側吸入用ダクト(27)から取り入れられた第2の被処理空気としての室内空気は、吸着素子(2)の通気通路(4)を通過する際に導電性高分子フィルム(3)から脱離した水分によって加湿される。この加湿された空気が室内側排出用ダクト(22)を通って室内に供給される。
このようにして、除湿動作と再生動作とが繰り返されることで、水分を供給しなくても調湿装置(1)は、再生動作(加湿動作)を間欠的に行うことができる。
−実施形態2の効果−
したがって、本実施形態の調湿装置(1)では、吸着素子(2)全体に電圧を印加する動作と、吸着素子(2)全体への電圧印加を停止する動作とを交互に繰り返して、被処理空気を調湿している。このため、空気通路を切り換えることで、断続的に除湿装置又は加湿装置として使用できる。よって、用途に合わせた幅広い使用が可能となる。
−実施形態2の変形例−
上記実施形態2では、吸着素子(2)を1つだけ配置したが、例えば、吸着素子(2)を2つ配置することにより、除湿動作又は再生動作を連続的に行うことが可能である。
すなわち、調湿装置(1)を除湿器として使用する場合には、一方の吸着素子(2)が除湿動作を行って室内に除湿された空気を供給しながら、他方の吸着素子(2)が再生動作を行って室外に加湿された空気を排出し、所定時間経過後、逆に他方の吸着素子(2)が除湿動作を行って室内に除湿された空気を供給しながら、一方の吸着素子(2)が再生動作を行って室外に加湿された空気を排出する。このように、各吸着素子(2)が再生動作と除湿動作とを交互に繰り返し行うことで、調湿装置(1)は、室内に除湿空気を連続的に供給することができる。
さらに、調湿装置(1)を加湿器として使用する場合には、一方の吸着素子(2)が再生動作を行って室内に加湿された空気を供給しながら、他方の吸着素子(2)が除湿動作を行って室外に除湿された空気を排出し、所定時間経過後、逆に他方の吸着素子(2)が再生動作を行って室内に加湿された空気を供給しながら、一方の吸着素子(2)が除湿動作を行って室外に除湿された空気を排出する。このように、各吸着素子(2)が再生動作と除湿動作とを交互に繰り返し行うことで、調湿装置(1)は、室内に加湿空気を連続的に供給することができる。
このように、複数の吸着素子(2)を用いて、それぞれ交互に電圧を印加すれば、連続して除湿装置又は加湿装置として使用することができる。
以上説明したように、本発明は、空気中の水分を吸着又は脱離させる吸着素子を備え、被処理空気が吸着素子を通過することによって調湿される調湿装置について有用である。
本発明の実施形態1にかかる調湿装置を示す斜視図である。 吸着素子を一部拡大して示す拡大側面図である。 メッシュ電極を一部拡大して示す拡大側面図である。 本発明の実施形態2にかかる調湿装置の吸着素子を示す斜視図である。 実施形態2にかかる調湿装置が除湿器として動作するときの除湿動作を示す概要図である。 再生動作を示す図5相当図である。 実施形態2にかかる調湿装置が加湿器として動作するときの除湿動作を示す概要図である。 再生動作を示す図7相当図である。
符号の説明
1 調湿装置
2 吸着素子
3 導電性高分子フィルム(導電性高分子フィルム)
15 駆動手段
20 印加手段

Claims (3)

  1. 空気中の水分を吸脱着する吸着素子(2)を備え、被処理空気が該吸着素子(2)を通過することによって調湿される調湿装置であって、
    上記吸着素子(2)は、導電性高分子材料(3)により構成されており、
    上記吸着素子(2)への電圧印加を断続して被処理空気を調湿する
    ことを特徴とする調湿装置。
  2. 請求項1に記載の調湿装置において、
    上記吸着素子(2)は、円板状に形成されて除湿側通路及び再生側通路に跨って配置されており、
    上記吸着素子(2)を回転駆動する駆動手段(15)と、
    上記吸着素子(2)における再生側通路に位置する部分にのみ電圧を印加する印加手段(19)とを備えている
    ことを特徴とする調湿装置。
  3. 請求項1に記載の調湿装置において、
    上記吸着素子(2)全体に電圧を印加する動作と、吸着素子(2)全体への電圧印加を停止する動作とを交互に繰り返すように構成されている
    ことを特徴とする調湿装置。
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