JP2006070743A - アクセルペダル全閉学習装置及びそれを搭載した自動車 - Google Patents

アクセルペダル全閉学習装置及びそれを搭載した自動車 Download PDF

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Abstract

【課題】 アクセルペダルを軽く踏むだけで走行可能な自動車であっても全閉学習を十分な頻度で実行し且つ異常判定にも支障が生じない。
【解決手段】 このハイブリッド自動車は、アクセルセンサの出力値AP1が第1しきい値V1thr以上になったあと第2しきい値V2thr未満で収束したときにアクセルペダルの全閉学習を実行する。ここで、第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdif未満のとき(S100でNO)、即ち全閉学習が十分な回数だけ実行されていないときには、全閉学習実行条件が成立しやすいように出力値AP1に基づいて第2しきい値V2thrを設定する(S110〜S140)。このため、全閉学習を十分な頻度で実行することができる。一方、第1しきい値V1thrがVdif以上のとき(S100でYES)、即ち全閉学習が十分な回数だけ実行されたときには、第2しきい値V2thrにVdifを設定する(S150)。
【選択図】 図4

Description

本発明は、アクセルペダル全閉学習装置及びそれを搭載した自動車に関する。
従来より、アクセルペダル全閉学習装置としては、特許文献1に示すように、アクセルペダルのアクセル開度に追従して出力するアクセルセンサと、アクセルペダルのアクセル開度に追従しアクセルセンサよりも所定量だけ高い値を出力する補助センサとを備え、アクセルセンサの出力値が第1しきい値V1thrを超えたあと第2しきい値V2thr(<第1しきい値V1thr)未満で収束したときに、この収束した出力値を考慮してアクセルペダルの全閉出力値を変更するものが知られている。ここで、補助センサは、アクセルセンサが故障したときに備えて設けられている。また、アクセルセンサの出力値が第1しきい値V1thrを超えたときにはアクセルペダルが踏み込まれたとみなし、その後第2しきい値V2thr未満で収束したときアクセルペダルの踏み込みが解除されたとみなすことができる。このため、全閉学習の実行条件は、アクセルペダルが踏み込まれたあとその踏み込みが解除されてアクセル開度が収束したときに成立する。
特開2001−317379号公報
このようなアクセルペダル全閉学習装置において、第2しきい値V2thrを偏差異常判定値Vdifに設定することがある(図10(a)参照)。ここで、アクセルペダルが全閉状態でアクセルセンサの出力値が公差等を考慮しても取り得ない大きな値になったとき、アクセルセンサの出力値と補助センサの出力値との偏差に異常が発生したと判定される。このときの判定値が偏差異常判定値Vdifであり、全閉状態においてアクセルセンサの出力値が第2しきい値V2thr(=偏差異常判定値Vdif)以上で収束したときに偏差異常と判定される。一方、全閉状態においてアクセルセンサの出力値が第2しきい値V2thr未満の同じ値で毎回収束したときには、アクセルペダルのバネ切れ等による戻り不良であると判定される。つまり、アクセルセンサの出力値が第2しきい値V2thr以上で収束したときには偏差異常の判定対象となり、第2しきい値V2thr未満で収束したときには戻り不良の判定対象となるから、アクセルセンサの全出力領域がいずれかの判定対象となる。
ところで、大排気量の自動車のようにアクセルペダルを軽く踏むだけで走行可能な自動車では、アクセルペダルを踏む量が第1しきい値V1thrを超えなくても市街地走行ができる程度の車速が得られるため、全閉学習の実行条件がなかなか成立せず、全閉学習の頻度が大幅に落ちることがある。この点を改善する一案として、第1しきい値V1thr及び第2しきい値V2thrを図10(b)のように下げることが考えられる。こうすれば、全閉学習の実行条件が成立しやすくなるため、全閉学習を十分な頻度で実行することが可能となる。
しかしながら、図10(b)では、全閉状態でアクセルセンサの出力値が第2しきい値V2thr以上で収束したとしても偏差異常判定値Vdif未満であれば偏差異常とはいえないため、結局、偏差異常判定値Vdif以上で収束したときに偏差異常と判定される。一方、アクセルセンサの出力値が第2しきい値V2thr未満の同じ値で毎回収束したときには戻り不良と判定される。この結果、第2しきい値V2thr以上で偏差異常判定値Vdif未満の領域(図10(b)の空白領域)は、偏差異常及び戻り不良のいずれの判定対象とならない領域になるという問題が生じる。つまり、図10(b)の二点鎖線のようにこの領域で収束したときには、偏差異常の判定対象にも戻り不良の判定対象にもならなくなってしまう。
本発明は、この問題を解決するためになされたものであり、アクセルペダルを軽く踏むだけで走行可能な自動車であっても全閉学習を十分な頻度で実行し且つ異常判定にも支障が生じないアクセルペダル全閉学習装置を提供することを目的の一つとする。また、そのようなアクセルペダル全閉学習装置を搭載した自動車を提供することを目的の一つとする。
本発明は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明のアクセルペダル全閉学習装置は、
アクセルペダルの全閉学習を実行するアクセルペダル全閉学習装置であって、
前記アクセルペダルのアクセル開度に追従して出力するアクセルセンサと、
前記アクセルセンサの出力値が第1しきい値以上になったあと第2しきい値未満で収束したときに全閉学習実行条件が成立したと判定し前記アクセルペダルの全閉学習を実行する全閉学習実行手段と、
第1異常に関する前提条件が成立し前記アクセルセンサの出力値が所定の異常判定値以上で収束したときに前記第1異常の判定対象とする第1異常判定手段と、
第2異常に関する前提条件が成立し且つ前記全閉学習後に前記アクセルセンサの出力値が前記第2しきい値未満で収束したときに前記第2異常の判定対象とする第2異常判定手段と、
前記全閉学習の実行前は所定の全閉初期位置を表す値に一定量を加算した値であって前記異常判定値より小さな値を前記第1しきい値に設定し、前記全閉学習の実行後は該全閉学習によって得られた全閉位置を表す値に前記一定量を加算した値を前記第1しきい値に設定する第1しきい値設定手段と、
前記第1しきい値が前記異常判定値未満のときには前記アクセルセンサの出力値に基づいて前記全閉学習実行条件が成立しやすいように前記第2しきい値を設定し、前記第1しきい値が前記異常判定値以上のときには前記第2しきい値に前記異常判定値を設定する第2しきい値設定手段と、
を備えたものである。
このアクセルペダル全閉学習装置では、アクセルセンサの出力値が第1しきい値以上になったあと第2しきい値未満で収束したときにアクセルペダルの全閉学習を実行する。また、第1異常に関する前提条件が成立しアクセルセンサの出力値が所定の異常判定値以上で収束したときに第1異常の判定対象とし、第2異常に関する前提条件が成立し且つ全閉学習後にアクセルセンサの出力値が第2しきい値未満で収束したとき第2異常の判定対象とする。更に、第1しきい値には、全閉学習の実行前は所定の全閉初期位置を表す値に一定量を加算した値であって異常判定値より小さな値が設定され、全閉学習の実行後は該全閉学習によって得られた全閉位置を表す値に一定量を加算した値が設定される。そして、第1しきい値が異常判定値未満のとき即ち全閉学習が十分な回数だけ実行されていないときには、アクセルセンサの出力値に基づいて全閉学習実行条件が成立しやすいように第2しきい値を設定するため、全閉学習を十分な頻度で実行することができる。一方、第1しきい値が異常判定値以上のとき即ち全閉学習が十分な回数だけ実行されたときには、第2しきい値に異常判定値を設定するため、アクセルセンサの出力値が異常判定値以上で収束したときには第1異常の判定対象となり第2しきい値未満つまり異常判定値未満で収束したときには第2異常の判定対象となるから、アクセルセンサの全出力領域がいずれかの異常判定の対象となり、異常判定に支障が生じない。
本発明のアクセルペダル全閉学習装置において、前記第2しきい値設定手段は、前記第1しきい値が前記異常判定値未満のときには、(1)前記アクセルセンサの出力値が前記異常判定値以上ならば該異常判定値を前記第2しきい値に設定し、(2)前記アクセルセンサの出力値が前記第1しきい値以下ならば前記異常判定値より小さな値を前記第2しきい値に設定し、(3)前記アクセルセンサの出力値が前記第1しきい値を超えるが前記異常判定値未満ならば前回値を前記第2しきい値に設定してもよい。こうすれば、アクセルセンサの出力値が第1しきい値以上になった後、前記(1)の状態から前記(3)の状態へ移行してきたときには第2しきい値に異常判定値が設定されるため異常判定値未満で収束すれば全閉学習実行条件が成立し、前記(2)の状態から前記(3)の状態へ移行してきたときには第2しきい値に異常判定値より小さな値(例えば第1しきい値)が設定されるため、この値未満で収束すれば全閉学習実行条件が成立する。このように、第2しきい値はアクセルセンサの出力値に応じて全閉学習実行条件が成立しやすいように異常判定値か異常判定値より小さな値のいずれかに設定されるため、全閉学習を十分な頻度で実行することができる。
本発明のアクセルペダル全閉学習装置において、前記第1異常判定手段は、前記第1しきい値が前記異常判定値以上であり前記第2しきい値が該異常判定値に設定され前記アクセルペダルが全閉状態であるという条件が成立し、且つ前記アクセルセンサの出力値が前記異常判定値以上で収束したとき、前記アクセルセンサの出力異常が発生したと判定する手段であり、前記第2異常判定手段は、前記第1しきい値が前記異常判定値以上であり前記第2しきい値が該異常判定値に設定されているという条件が成立し、且つ前記全閉学習で前記アクセルセンサの出力値が前記第2しきい値未満で所定回数連続して同じ値で収束したとき、前記アクセルペダルの戻り不良が発生したと判定する手段であってもよい。こうすれば、全閉学習後のアクセルセンサの全出力領域において、アクセルセンサの出力異常かアクセルペダルの戻り不良のいずれかの異常判定が可能となる。
本発明のアクセルペダル全閉学習装置において、前記アクセルペダルのアクセル開度に追従し前記第アクセルセンサよりも所定量だけ高い値を出力する補助センサを備え、前記第1異常判定手段は、前記第1しきい値が前記異常判定値以上であり前記第2しきい値が該異常判定値に設定され前記補助センサの出力値に基づく前記アクセルペダルの状態が全閉状態であるという条件が成立し、且つ前記アクセルセンサの出力値が前記異常判定値以上で収束したとき、前記アクセルセンサの出力値と前記補助センサの出力値との偏差異常が発生したと判定する手段としてもよい。こうすれば、アクセルセンサの出力異常が偏差異常として判定されることになる。
本発明の自動車は、上述したいずれかのアクセルペダル全閉学習装置を搭載した自動車である。この自動車は、上述したいずれかのアクセルペダル全閉学習装置を搭載しているから、本発明のアクセルペダル全閉学習装置が奏する効果、例えば、全閉学習後のアクセルセンサの全出力領域において異常判定が可能となるという効果や、アクセルペダルを軽く踏むだけで走行可能な自動車であっても全閉学習を十分な頻度で実行することができるという効果を奏する。
図1は本発明の一実施形態であるハイブリッド自動車10の構成の概略を示す構成図であり、図2はハイブリッド自動車10に搭載されたエンジン20の構成の概略を示す構成図である。
ハイブリッド自動車10は、図1に示すように、燃料を燃焼した燃焼エネルギを運動エネルギに変換するエンジン20と、エンジンシステム全体をコントロールするエンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)50と、エンジン20の出力軸としてのクランクシャフト27に接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1,MG2と、モータMG1,MG2の発電及び駆動を制御するモータ用電子制御ユニット(モータECU)14と、モータMG1,MG2と電力のやりとりを行うバッテリ45と、バッテリ45の充電状態を監視するバッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)46と、動力分配統合機構30に接続された軸にチェーンベルト15を介して接続された駆動軸17と、ハイブリッドシステム全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット(ハイブリッドECU)70とを備えている。なお、駆動軸17はデファレンシャルギヤ18を介して駆動輪19,19に接続されている。
エンジン20は、例えばガソリンなどの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ21により清浄された空気をスロットルバルブ22を介して吸入すると共にインジェクタ23からガソリンを噴射して空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ24を介して燃焼室に吸入し、イグニションコイル29に電圧を印加して点火プラグ25による電気火花によって爆発燃焼させた燃焼エネルギにより押し下げられるピストン26の往復運動をクランクシャフト27が回転する運動エネルギに変換する。このクランクシャフト27には10°CAごとにパルスを出力するクランク角センサ67が取り付けられている。スロットルバルブ22は、吸気管の断面に対する傾斜角度(開度)が変化することにより吸気管を通過する空気量を調節するバルブであり、アクチュエータ22aにより電気的に開度が変化するように構成されている。このアクチュエータ22aは、ロータリ式電磁ソレノイドによって構成されている。そして、スロットルバルブ22は、このアクチュエータ22aのソレノイドに対する印加電圧をデュ−ティ制御することにより回動されて開度調節される。このスロットルバルブ22の開度は、スロットルポジションセンサ22bからエンジンECU50へ出力される。
エンジンECU50は、CPU51を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶したROM52と、一時的にデータを記憶するRAM53と、入出力ポート(図示せず)とを備える。このエンジンECU50は、エンジン20の状態を検出する種々のセンサからの信号が入力ポートを介して入力される。具体的には、エンジンECU50には、エンジン20の吸入空気量を検出するエアフローメータ28からの吸入空気量、スロットルポジションセンサ22bからのスロットル開度、クランク角センサ67からのパルス信号などが入力ポートを介して入力される。また、エンジンECU50からは、エンジン20を駆動するための種々の制御信号が図示しない出力ポートを介して出力される。具体的には、エンジンECU50からは、スロットルバルブ22のアクチュエータ22aへの駆動信号、インジェクタ23への駆動信号、点火プラグ25の点火を行うイグニションコイル29への制御信号などが出力ポートを介して出力される。なお、エンジンECU50は、ハイブリッドECU70と電気的に接続され、ハイブリッドECU70からの制御信号によりエンジン20を運転制御すると共に必要に応じてエンジン20の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
動力分配統合機構30は、図1に示すように、モータMG1に接続されたサンギヤ31、モータMG2に接続されたリングギヤ32、サンギヤ31及びリングギヤ32と噛合する複数のピニオンギヤ33及びエンジン20のクランクシャフト27に接続されピニオンギヤ33を自転且つ公転自在に保持するキャリア34を回転要素として差動作用を行う遊星歯車機構として構成されている。この動力分配統合機構30は、モータMG1が発電機として機能するときにはエンジン20からの動力をモータMG1側と駆動軸側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG2が電動機として機能するときにはエンジン20からの動力とモータMG2からの動力を統合して駆動軸に出力する。
モータMG1及びモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ45と電力のやりとりを行う。インバータ41,42とバッテリ45とを接続する電力ライン58は、各インバータ41,42が共用する正極母線及び負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の一方で発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。また、バッテリ45は、モータMG1,MG2から生じた電力により充電されたりモータMG1,MG2に不足する電力を供給したりする。モータMG1,MG2は、共にモータECU14により運転制御されている。モータECU14は、モータMG1,MG2を運転制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2のロータの回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流等が入力されており、モータECU14からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力される。モータECU14は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンによりモータMG1,MG2のロータの回転数Nm1,Nm2を計算している。この回転数Nm1,Nm2は、モータMG1がサンギヤ31に接続されていると共にモータMG2がリングギヤ32に接続されていることから、それぞれサンギヤ軸31aの回転数Ns及びリングギヤ軸32aの回転数Nrと一致する。モータECU14は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号によってモータMG1,MG2を運転制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
バッテリ45は、ここではニッケル水素バッテリを採用しており、モータMG1,MG2へ電力を供給したり減速時にモータMG1,MG2からの回生エネルギを電力として蓄えたりする役割を果たす。バッテリECU46には、バッテリ45を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ45の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧、バッテリ45の出力端子に接続された電力ラインに取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ45に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ45の状態に関するデータを通信によりハイブリッドECU70に出力する。なお、バッテリECU46では、バッテリ45を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値や電圧センサにより検出された端子間電圧に基づいて残容量(SOC(State of Charge))も演算している。
ハイブリッドECU70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、各種処理プログラムを記憶したROM74と、一時的にデータを記憶するRAM76と、入出力ポート(図示せず)とを備える。ハイブリッドECU70には、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出する第1及び第2アクセルセンサ84,85からの出力値AP1,AP2,ブレーキペダル86の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ87からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ89からの車速Vなどが入力ポートを介して入力される。ハイブリッドECU70は、エンジンECU50やモータECU14と各種制御信号やデータのやりとりを行っている。
次に、こうして構成された本実施形態のハイブリッド自動車10の動作について説明する。このハイブリッド自動車10は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を計算し、この要求トルクTr*に対応する要求動力Pr*がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン20とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。なお、アクセル開度Accは、第1アクセルセンサ84の出力値AP1に基づいて算出されるが、第1アクセルセンサ84に異常が発生したときには第2アクセルセンサ85の出力値AP2に基づいて算出される。つまり、第2アクセルセンサ85は補助センサである。ここで、リングギヤ軸32aに出力される要求動力Pr*は、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め求めてトルク設定マップとしてハイブリッドECU70のROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると、トルク設定マップから対応する要求トルクTr*を導出し、これとリングギヤ軸32aの回転数Nr(車速Vと換算係数rを乗じたもの)との積、つまりPr*=Tr*×Nrとして算出するものとした。なお、トルク設定マップの一例を図3に示す。このように、アクセル開度Accは、エンジン20,モータMG1及びMG2を制御するうえで必要となる要求動力Pr*を決定する要素であるため、アクセルペダル83の全閉位置を頻繁に学習して適切な値に更新することによりアクセル開度Accを正確に把握することが制御性をよくする上で重要となる。
エンジン20とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力Pr*に見合う動力がエンジン20から出力されるようにエンジン20を運転制御すると共にエンジン20から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求動力Pr*とバッテリ45の充放電に必要な電力Pb*との和に見合う動力がエンジン20から出力されるようにエンジン20を運転制御すると共にバッテリ45の充放電を伴ってエンジン20から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力Pr*がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン20の運転を停止してモータMG2からの要求動力Pr*に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成されたハイブリッド自動車10の全閉学習に関する制御について説明する。このハイブリッド自動車10は、第1アクセルセンサ84の出力値AP1が開判定値である第1しきい値V1thr以上になったあと閉判定値である第2しきい値V2thr未満となって収束したときにアクセルペダル83の全閉学習を実行する。ここで、第1しきい値V1thrは、全閉学習が一度も実行されていないときには予め設定された全閉初期位置を表す電圧値に所定電圧αを加算した値に設定され、全閉学習が実行されて全閉位置を表す電圧値が更新されたあとはその電圧値に所定電圧αを加算した値に設定される。また、全閉初期位置を表す電圧値は、後述の偏差異常判定値Vdifより小さな値であって、全閉学習が実行されて全閉位置を表す電圧値が更新されるにつれて偏差異常判定値Vdif以上になるような値に設定されている。一方、第2しきい値V2thrは、第2しきい値設定ルーチンによって設定される。以下、この第2しきい値設定ルーチンについて、図4に基づいて説明する。
図4は、ハイブリッドECU70により実行される第2しきい値設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。このルーチンが開始されると、ハイブリッドECU70のCPU72は、第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdif以上か否かを判定し(ステップS100)、第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdif以上のときには、第2しきい値V2thrに偏差異常判定値Vdifを設定し(ステップS150)、本ルーチンを終了する。一方、ステップS100で、第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdif未満だったときには、第1アクセルセンサ84の出力値AP1が偏差異常判定値Vdif以上か否かを判定し(ステップS110)、出力値AP1が偏差異常判定値Vdif以上のときには、第2しきい値V2thrに偏差異常判定値Vdifを設定し(ステップS150)、本ルーチンを終了する。一方、ステップS110で、出力値AP1が偏差異常判定値Vdif未満のときには、出力値AP1が第1しきい値V1thr以下か否かを判定し(ステップS120)、出力値AP1が第1しきい値V1thr以下のときには、第2しきい値V2thrに第1しきい値V1thrを設定し(ステップS130)、本ルーチンを終了する。一方、ステップS120で出力値AP1が第1しきい値V1thrを超えるときには、第2しきい値V2thrに前回の第2しきい値V2thrを設定し(ステップS140)、本ルーチンを終了する。以上の第2しきい値V2thrの設定内容をまとめると、下記表1のようになる。
Figure 2006070743
次に、アクセルペダル全閉学習ルーチンについて、図5に基づいて説明する。図5は、ハイブリッドECU70により実行されるアクセルペダル全閉学習ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。このルーチンが開始されると、ハイブリッドECU70のCPU72は、まず、オープンフラグFopenが値1か否かを判定する(ステップS200)。オープンフラグFopenは、アクセルペダル83が運転者に踏み込まれて第1アクセルセンサ84の出力値AP1が開判定値である第1しきい値V1thr以上になったときに値1にセットされるフラグである。このステップS200でオープンフラグFopenが値1でなくゼロだったときには、第1アクセルセンサ84の出力値AP1が第1しきい値V1thr以上か否かを判定し(ステップS205)、出力値AP1が第1しきい値V1thr未満のときにはそのまま本ルーチンを終了し、出力値AP1が第1しきい値V1thr以上のときにはオープンフラグFopenに値1をセットし(ステップS210)、本ルーチンを終了する。
一方、ステップS200でオープンフラグFopenが値1だったときには、続いてクローズフラグFcloseが値1か否かを判定する(ステップS215)。クローズフラグFcloseは、第1アクセルセンサ84の出力値AP1が一旦第1しきい値V1thr以上になったあと第2しきい値V2thr未満になったときに値1にセットされるフラグである。このステップS215でクローズフラグFcloseが値1でなくゼロだったときには、第1アクセルセンサ84の出力値AP1が第2しきい値V2thr未満か否かを判定し(ステップS220)、出力値AP1が第2しきい値V2thr未満のときにはクローズフラグFcloseに値1をセットし(ステップS225)、本ルーチンを終了する。
一方、ステップS220で出力値AP1が第2しきい値V2thr以上のときには偏差異常前提条件が成立しているか否かを判定する(ステップS230)。ここで、偏差異常前提条件は、全閉学習が1回以上実行されて第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdifを超えており(このときステップS150で第2しきい値V2thrは偏差異常判定値Vdifに設定されている)、且つ第2アクセルセンサ85の出力値AP2に基づいてアクセルペダル83が全閉状態にあると判定されたときに成立する条件である。そして、ステップS230で、偏差異常前提条件が成立していなければ、そのまま本ルーチンを終了し、偏差異常前提条件が成立しているときには、続いて第1アクセルセンサ84の出力値AP1が偏差異常判定値Vdif以上で収束しているか否かを判定する(ステップS235)。ここで、第1アクセルセンサ84と第2アクセルセンサ85は、両出力値AP1,AP2(AP1<AP2)の偏差が予め決められた一定電圧となるように設計されている。また、アクセルペダル83が全閉状態のときには両出力値AP1,AP2とも収束しているが、この状態で出力値AP1が両センサ84,85の公差等を考慮しても取り得ない大きな値になったとき、偏差異常と判定する。このときの判定値が偏差異常判定値Vdifとして設定されている。そして、ステップS235で出力値AP1が偏差異常判定値Vdif未満のときや偏差異常判定値Vdif以上だが収束していないときには、そのまま本ルーチンを終了し、出力値AP1が偏差異常判定値Vdif以上で収束していたときには、図示しない偏差異常警告ランプを点灯し(ステップS240)、両フラグFopen、Fcloseをゼロにリセットし(ステップS275)、本ルーチンを終了する。
さて、ステップS215でクローズフラグFcloseが値1だったときには、第1アクセルセンサ84の出力値AP1が依然として第2しきい値V2thr未満であるか否かを判定し(ステップS245)、出力値AP1が第2しきい値V2thr以上になっているときには、両フラグFopen,Fcloseを共にゼロにリセットし(ステップS275)、本ルーチンを終了する。つまり、出力値AP1が一旦第1しきい値V1thr以上になったあと第2しきい値V2thr未満になったとしてもその後第2しきい値V2thr以上になったときには、全閉学習の実行条件を不成立とする。
一方、ステップS245で出力値AP1が依然として第2しきい値V2thr未満だったときには、出力値AP1が収束したか否かを判定する(ステップS250)。ここで、出力値AP1が収束したか否かは、例えば今回の出力値AP1と前回の出力値AP1との差分の絶対値が予め定められた微小の収束判定値未満である状態が所定回数継続したか否かによって判定され、所定回数継続したときに収束したと判定される。このステップS250で出力値AP1が収束していないときには、そのまま本ルーチンを終了する。一方、ステップS250で、出力値AP1が収束したときには、戻り不良前提条件が成立したか否かを判定する(ステップS255)。ここで、戻り不良前提条件は、全閉学習が1回以上実行されて第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdifを超えている(このときステップS150で第2しきい値V2thrは偏差異常判定値Vdifに設定されている)ときに成立する条件である。そして、ステップS255で戻り不良前提条件が成立していないときには、収束した出力値AP1を考慮して第1アクセルセンサ84の全閉位置を表す電圧値を更新するという全閉学習を実行する(ステップS260)。なお、全閉位置を表す電圧値は、全閉学習を繰り返すにつれて全閉初期値よりも大きくなる傾向にある。一方、ステップS255で戻り不良前提条件が成立したときには、今回も含めて過去N回(Nは予め定められた2以上の整数)連続して出力値AP1が全く同じ値で収束したか否かによって判定し(ステップS265)、過去N回連続して出力値AP1が全く同じ値で収束したときには、アクセルペダル83のバネ切れ等が発生しているおそれがあるため図示しない戻り不良警告ランプを点灯する(ステップS270)。そして、ステップS260又はステップS270のあと、両フラグFopen,Fcloseを共にゼロにリセットし(ステップS275)、本ルーチンを終了する。
次に、全閉学習と第2しきい値V2thrの設定に関する具体例について説明する。まず、第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdif(固定値)を下回る場合について説明する。このような場合としては、全閉学習を全く実行していないときや、全閉学習を実行した回数が少なく第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdifに至っていない場合が該当する。このような場合の1番目の例として、図6に基づいて説明する。図6は第1アクセルセンサ84の出力値AP1の時間経過に伴う推移を表すチャートである。まず、出力値AP1が第1しきい値V1thr未満のときには、第2しきい値V2thrは第1しきい値V1thrに設定され(ステップS130参照)、その後アクセルペダル83が踏み込まれて出力値AP1が第1しきい値V1thrを超えるが偏差異常判定値Vdif未満になると、第2しきい値V2thrは前回値である第1しきい値V1thrに保持される(ステップS140参照)。その後アクセルペダル83の踏み込みが解除されて出力値AP1が第1しきい値V1thr未満になると、第2しきい値V2thrは第1しきい値V1thrに設定される(ステップS130参照)。この例のように、出力値AP1が第1しきい値V1thr以上になったあと偏差異常判定値Vdifを超えずに第2しきい値V2thr(=第1しきい値V1thr)未満になりその後収束すると、全閉学習条件が成立する。
同じく全閉位置が第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdifを下回る場合について、2番目の例を図7に基づいて説明する。図7も第1アクセルセンサ84の出力値AP1の時間経過に伴う推移を表すチャートである。まず、出力値AP1が第1しきい値V1thr以下のときには、第2しきい値V2thrは第1しきい値V1thrに設定され(ステップS130参照)、その後アクセルペダル83が踏み込まれて出力値AP1が第1しきい値V1thrを超えるが偏差異常判定値Vdif未満になると、第2しきい値V2thrは前回値である第1しきい値V1thrに保持される(ステップS140参照)。更にアクセルペダル83が踏み込まれて出力値AP1が偏差異常判定値Vdif以上になると、第2しきい値V2thrは偏差異常判定値Vdifに更新される(ステップS150参照)。そして、アクセルペダル83の踏み込みが緩められ出力値AP1が第1しきい値V1thrを超えるが偏差異常判定値Vdif未満になると、第2しきい値V2thrは前回値である偏差異常判定値Vdifに保持される(ステップS140参照)。その後アクセルペダル83の踏み込みが解除されて出力値AP1が第1しきい値V1thr未満になると、第2しきい値V2thrは第1しきい値V1thrに設定される(ステップS130参照)。この例のように、出力値AP1が第1しきい値V1thr以上となり更に偏差異常判定値Vdif以上になったあと第2しきい値V2thr(=第1しきい値V1thr)未満になりその後収束すると、全閉学習条件が成立する。
同じく全閉位置が第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdifを下回る場合について、3番目の例を図8に基づいて説明する。図8も第1アクセルセンサ84の出力値AP1の時間経過に伴う推移を表すチャートである。まず、出力値AP1が第1しきい値V1thr以下のときには、第2しきい値V2thrは第1しきい値V1thrに設定され(ステップS130参照)、その後アクセルペダル83が踏み込まれて出力値AP1が第1しきい値V1thrを超えるが偏差異常判定値Vdif未満になると、第2しきい値V2thrは前回値である第1しきい値V1thrに保持される(ステップS140参照)。更にアクセルペダル83が踏み込まれて出力値AP1が偏差異常判定値Vdif以上になると、第2しきい値V2thrは偏差異常判定値Vdifに更新される(ステップS150参照)。そして、アクセルペダル83の踏み込みが解除され出力値AP1が第2しきい値V2thr未満だが第1しきい値V1thrを超えていると、第2しきい値V2thrは前回値である偏差異常判定値Vdifに保持される(ステップS140参照)。この例のように、出力値AP1が第1しきい値V1thr以上となり更に偏差異常判定値Vdifを超えたあと第2しきい値V2thr未満(=偏差異常判定値Vdif)だが第1しきい値V1thrを超える値になりその後収束すると、全閉学習条件が成立する。なお、図6〜図8の例では、第1しきい値V1thrは偏差異常判定値Vdif未満であるから、偏差異常前提条件(ステップS230参照)も戻り不良前提条件(ステップS255参照)も不成立となる。
続いて、第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdif(固定値)以上となる場合について説明する。このような場合としては、全閉学習が1回以上実行されて全閉位置を表す電圧値が更新されて偏差異常判定値Vdif以上になった場合が該当する。図9は第1アクセルセンサ84の出力値AP1の時間経過に伴う推移を表すチャートである。図9では、第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdif以上であるから、第2しきい値V2thrは第1アクセルセンサ84の出力値AP1にかかわらず偏差異常判定値Vdifに設定される(ステップS150)。この例では、出力値AP1が第1しきい値V1thr以上になったあと第2しきい値V2thr(=偏差異常判定値Vdif)未満になりその後収束すると、全閉学習条件が成立する。このとき、全閉学習後であるため全閉位置を表す値が全閉初期位置よりも嵩上げされており、アクセル開度Accに対する第1アクセルセンサ84の出力値AP1も同様に嵩上げされるため、全閉学習の実行条件の一つである、出力値AP1が第1しきい値V1thr以上になる頻度は高い。また、この場合、偏差異常前提条件(ステップS230参照)や戻り不良前提条件(ステップS255参照)が成立することがある。これらの前提条件が成立したときには、出力値AP1が第2しきい値V2thr以上のときには偏差異常の判定の対象となり、出力値AP1が第2しきい値V2thr未満のときには戻り不良の判定の対象となるため、出力値AP1の全出力領域でダイアグの判定が可能となる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdif未満のとき即ち全閉学習が十分な回数だけ実行されていないときには、第1アクセルセンサ84の出力値AP1に基づいて全閉学習実行条件が成立しやすいように表1のように第2しきい値V2thrを設定するため、全閉学習を十分な頻度で実行することができる。一方、第1しきい値V1thrが偏差異常判定値Vdif以上のとき即ち全閉学習が十分な回数だけ実行されたときには、第2しきい値V2thrに偏差異常判定値Vdifを設定するため、全閉学習後に第1アクセルセンサ84が偏差異常判定値Vdif以上で収束したときには偏差異常の判定対象となり、第2しきい値V2thr(=偏差異常判定値Vdif)未満で収束したときには戻り不良の判定対象となるから、第1アクセルセンサ84の全出力領域がいずれかの異常判定の対象となり、異常判定に支障が生じない。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、図4の第2しきい値設定ルーチンのステップS130で第2しきい値V2thrに第1しきい値V1thrを設定するようにしたが、第2しきい値V2thrに第1しきい値V1thrとは異なる値であって偏差異常判定値Vdifより小さな値を設定するようにしてもよい。この場合も上述した実施形態と同様の効果が得られる。
また、上述した実施形態では、本発明のアクセルペダル全閉学習装置をパラレル型とシリアル型とを混成したハイブリッド自動車10に適用した例を説明したが、例えばパラレル型のハイブリッド自動車に本発明を適用してもよいし、シリーズ型のハイブリッド自動車に本発明を適用してもよい。あるいは、ハイブリッド自動車でなくても、通常のガソリン自動車やディーゼルエンジン自動車に適用してもよい。
更に、上述した実施形態では、全閉学習後に偏差異常の判定と戻り不良の判定を行うようにしたが、偏差異常と戻り不良に限定されるものではなく、別の異常判定を採用してもよい。
更にまた、上述した実施形態では、偏差異常の判定を全閉学習後に行うものとして説明したが、必ずしも全閉学習後に行う必要はなく、全閉学習前に行うようにしてもよい。
ハイブリッド自動車の構成の概略を示す構成図である。 エンジンの構成の概略を示す構成図である。 アクセル開度と車速と目標トルクとの関係を示すマップである。 アクセルペダル全閉学習ルーチンのフローチャートである。 第2しきい値設定ルーチンのフローチャートである。 第1アクセルセンサの出力値AP1のタイムチャートである。 第1アクセルセンサの出力値AP1のタイムチャートである。 第1アクセルセンサの出力値AP1のタイムチャートである。 第1アクセルセンサの出力値AP1のタイムチャートである。 アクセルセンサの出力値のタイムチャートであり、(a)は本発明前の一案であり、(b)も本発明前の一案である。
符号の説明
10 ハイブリッド自動車、14 モータECU、15 チェーンベルト、17 駆動軸、18 デファレンシャルギヤ、19 駆動輪、20 エンジン、21 エアクリーナ、22 スロットルバルブ、22a アクチュエータ、22b スロットルポジションセンサ、23 インジェクタ、24 吸気バルブ、25 点火プラグ、26 ピストン、27 クランクシャフト、29 イグニションコイル、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、31a サンギヤ軸、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、41,42 インバータ、43 回転位置検出センサ、45 バッテリ、46 バッテリECU、50 エンジンECU、51 CPU、52 ROM、53 RAM、58 電力ライン、67 クランク角センサ、70 ハイブリッドECU、72 CPU、74 ROM、76 RAM、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 第1アクセルセンサ、85 第2アクセルセンサ、86 ブレーキペダル、87 ブレーキペダルポジションセンサ、89 車速センサ、MG1 モータ、MG2 モータ。

Claims (6)

  1. アクセルペダルの全閉学習を実行するアクセルペダル全閉学習装置であって、
    前記アクセルペダルのアクセル開度に追従して出力するアクセルセンサと、
    前記アクセルセンサの出力値が第1しきい値以上になったあと第2しきい値未満で収束したときに全閉学習実行条件が成立したと判定し前記アクセルペダルの全閉学習を実行する全閉学習実行手段と、
    第1異常に関する前提条件が成立し前記アクセルセンサの出力値が所定の異常判定値以上で収束したときに前記第1異常の判定対象とする第1異常判定手段と、
    第2異常に関する前提条件が成立し且つ前記全閉学習後に前記アクセルセンサの出力値が前記第2しきい値未満で収束したときに前記第2異常の判定対象とする第2異常判定手段と、
    前記全閉学習の実行前は所定の全閉初期位置を表す値に一定量を加算した値であって前記異常判定値より小さな値を前記第1しきい値に設定し、前記全閉学習の実行後は該全閉学習によって得られた全閉位置を表す値に前記一定量を加算した値を前記第1しきい値に設定する第1しきい値設定手段と、
    前記第1しきい値が前記異常判定値未満のときには前記アクセルセンサの出力値に基づいて前記全閉学習実行条件が成立しやすいように前記第2しきい値を設定し、前記第1しきい値が前記異常判定値以上のときには前記第2しきい値に前記異常判定値を設定する第2しきい値設定手段と、
    を備えたアクセルペダル全閉学習装置。
  2. 前記第2しきい値設定手段は、前記第1しきい値が前記異常判定値未満のときには、前記アクセルセンサの出力値が前記異常判定値以上ならば該異常判定値を前記第2しきい値に設定し、前記アクセルセンサの出力値が前記第1しきい値以下ならば前記異常判定値より小さな値を前記第2しきい値に設定し、前記アクセルセンサの出力値が前記第1しきい値を超えるが前記異常判定値未満ならば前回値を前記第2しきい値に設定する、
    請求項1に記載のアクセルペダル全閉学習装置。
  3. 前記第2しきい値設定手段は、前記異常判定値より小さな値を前記第2しきい値に設定するに際し、前記第1しきい値を前記第2しきい値に設定する、
    請求項2に記載のアクセルペダル全閉学習装置。
  4. 前記第1異常判定手段は、前記第1しきい値が前記異常判定値以上であり前記第2しきい値が該異常判定値に設定され前記アクセルペダルが全閉状態であるという条件が成立し、且つ前記アクセルセンサの出力値が前記異常判定値以上で収束したとき、前記アクセルセンサの出力異常が発生したと判定する手段であり、
    前記第2異常判定手段は、前記第1しきい値が前記異常判定値以上であり前記第2しきい値が該異常判定値に設定されているという条件が成立し、且つ前記全閉学習で前記アクセルセンサの出力値が前記第2しきい値未満で所定回数連続して同じ値で収束したとき、前記アクセルペダルの戻り不良が発生したと判定する手段である、
    請求項1〜3のいずれかに記載のアクセルペダル全閉学習装置。
  5. 前記アクセルペダルのアクセル開度に追従し前記第アクセルセンサよりも所定量だけ高い値を出力する補助センサ、を備え、
    前記第1異常判定手段は、前記第1しきい値が前記異常判定値以上であり前記第2しきい値が該異常判定値に設定され前記補助センサの出力値に基づく前記アクセルペダルの状態が全閉状態であるという条件が成立し、且つ前記アクセルセンサの出力値が前記異常判定値以上で収束したとき、前記アクセルセンサの出力値と前記補助センサの出力値との偏差異常が発生したと判定する手段である、
    請求項1〜4のいずれかに記載のアクセルペダル全閉学習装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のアクセルペダル全閉学習装置を搭載した自動車。
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