JP2006066655A - 電気機械エネルギー変換素子の駆動方法及び前記電気機械エネルギー変換素子の駆動装置 - Google Patents

電気機械エネルギー変換素子の駆動方法及び前記電気機械エネルギー変換素子の駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 膜厚変位が大きく、分極消失を低減できる電気機械エネルギー変換素子を提供する。
【解決手段】符号11a、11bは圧電セラミックスであり、符号12a、12b、12cは電極である。圧電セラミックス11aの分極方向と圧電セラミックス11bの分極方向は同一方向である。圧電セラミックス11aの電極12aと電極12bはそれぞれ交流電源A1の端子31と端子32に接続され、圧電セラミックス11bの電極12bと12cはそれぞれ交流電源D1の端子33と端子34に接続されている。交流電源A1とD1の交流電圧は位相が180度(2π)ずれていて、両方とも正電圧側にバイアスがかけられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電圧の印加により膜厚が変化する電気機械エネルギー変換素子の駆動方法及び駆動装置に係り、特に膜厚の変位量を大きくすることの出来る電気機械エネルギー変換素子の駆動方法及び駆動装置に関する。
図9は従来の圧電素子(電気機械エネルギー変換素子)Dの断面図である。
圧電セラミックス1の上面と下面には電極2,2が設けられている。圧電セラミックス1は厚み方向に分極処理されている。電極2、3は交流電源Aに接続されている。交流電源Aから供給される駆動交流電圧は図13に示されるような正弦波であり、正側の最大電圧と負側の最小電圧の絶対値が等しくなっている。
電圧の方向と圧電セラミックス1の分極方向が一致したとき圧電素子Dは電圧方向に膜厚が伸張し、電圧の方向と圧電セラミックス1の分極方向が反対向きのとき圧電素子Dは電圧方向に収縮する。
図10は図9に示された圧電素子Dと同様の圧電素子が複数個重ねられた積層圧電素子D1の断面図である。符号1a、1b、1c、1d、1eは圧電セラミックスであり、符号2a、2b、2c、2d、2e、2fは電極である。圧電セラミックス1a、1c、1eの分極方向は圧電セラミックス1b、1cの分極方向と反対方向を向いている。すなわち、隣接する圧電セラミックスの分極方向は互いに反対方向を向いている。電極2b、2d、2fは交流電源Aの端子3に接続され、電極2a、2c、2eは端子4に接続されている。
積層圧電素子D1に接続されている交流電源Aから供給される駆動交流電圧も図13に示される波形を有している。端子4側を基準にして端子3側を正電圧にしたとき、圧電セラミックス1a、1b、1c、1d、1eには分極方向の順方向最大電圧が印加されて、圧電セラミックス1a、1b、1c、1d、1eの膜厚は電圧方向に伸張する。一方、端子4側を基準にして端子3側が負電圧になったとき、圧電セラミックス1a、1b、1c、1d、1eには分極方向と反対方向の逆方向最大電圧が印加されて、圧電セラミックス1a、1b、1c、1d、1eの膜厚は電圧方向に収縮する。
図11は図9に示された圧電素子Dと同様の圧電素子が2個重ねられた圧電素子D3の断面図である。符号1f、1gは圧電セラミックスであり、符号2g、2h、2iは電極である。圧電セラミックス1fの分極方向と圧電セラミックス1gの分極方向は同一方向である。電極2g、2iは交流電源Aの端子3に接続され、電極2hは端子4に接続されている。このような積層圧電素子D3は並列型のバイモルフ圧電素子といわれる。なお、電極2hの中央部に金属板部を設けることも多い。
積層圧電素子D3に接続されている交流電源Aから供給される駆動交流電圧も図13に示される波形を有している。端子4側を基準にして端子3側が正電圧になったとき、圧電セラミックス1gには分極方向の順方向最大電圧が印加されて圧電セラミックス1gの膜厚は電圧方向に伸張し、電圧方向と直交する方向に収縮。また、圧電セラミックス1fには分極方向と反対方向の逆方向最大電圧が印加されて圧電セラミックス1fの膜厚は電圧方向に収縮し、電圧方向と直交する方向に伸張する。一方、端子4側を基準にして端子3側が負電圧になったとき、圧電セラミックス1gには逆方向最大電圧が印加されて圧電セラミックス1gの膜厚は電圧方向に収縮し、電圧方向と直交する方向に伸張する。また、圧電セラミックス1fには順方向最大電圧が印加されて圧電セラミックス1fの膜厚は電圧方向に伸張し、電圧方向と直交する方向に収縮する。このような圧電セラミックス1g、1fの伸張、収縮により積層圧電素子D3は屈曲運動をする。
図12は図9に示された圧電素子Dと同様の圧電素子が2個重ねられた積層圧電素子D4の断面図である。符号1h、1iは圧電セラミックスであり、符号2j、2k、2lは電極である。圧電セラミックス1hの分極方向と圧電セラミックス1iの分極方向は反対方向である。電極2lは交流電源Aの端子3に接続され、電極2jは端子4に接続されている。このような積層圧電素子D4は直列型のバイモルフ圧電素子といわれる。なお、電極2kの中央部に金属板部を設けることも多い。
積層圧電素子D4に接続されている交流電源Aから供給される駆動交流電圧も図13に示される波形を有している。端子4側を基準にして端子3側が正電圧になったとき、圧電セラミックス1iには分極方向の順方向最大電圧が印加されて圧電セラミックス1iの膜厚は電圧方向に伸張し、電圧方向と直交する方向に収縮する。また、圧電セラミックス1hには分極方向と反対方向の逆方向最大電圧が印加されて圧電セラミックス1hの膜厚は電圧方向に収縮し、電圧方向と直交する方向に伸張する。一方、端子4側を基準にして端子3側が負電圧になったとき、圧電セラミックス1iには逆方向最大電圧が印加されて圧電セラミックス1iの膜厚は電圧方向に収縮し、電圧方向と直交する方向に伸張する。また、圧電セラミックス1hには順方向最大電圧が印加されて圧電セラミックス1hの膜厚は電圧方向に伸張し、電圧方向と直交する方向に収縮する。このような圧電セラミックス1i、1hの伸張、収縮により積層圧電素子D4は屈曲運動をする。
これらの圧電素子は特許文献1(特開平4−245488号公報)、特許文献2(特開平6−232469号公報)に記載されている。
特開平4−245488号公報 特開平6−232469号公報
分極処理された圧電セラミックスには、分極方向と反対方向に一定の値以上の電界(電圧と膜厚の積)を加えると分極が消失するという性質を有している。分極が消失する逆方向最大電界を抗電界強度という。従って、分極方向と反対側の逆方向最大電圧を抗電界強度に基づいて一定の値より小さくする必要がある。
交流電源Aを用いる従来の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法及び駆動装置の場合、印加される駆動交流電圧は正側の最大電圧の絶対値と負側の最大電圧の絶対値が同じ値である。このため、圧電セラミックスに印加する順方向最大電圧も、抗電界強度によって規定される逆方向最大電圧と最大でも同じ値しかとることができないという制限が生じていた。なお、通常、順方向最大電圧は逆方向最大電圧より20%以上小さくしていた。この点を改良するために、特許文献1記載の発明では、分極方向が異なる複数の圧電セラミックスを直列接続した圧電素子に電圧をかけると、圧電セラミックスのヒステリシスにより順方向最大電圧が逆方向最大電圧より大きくなるという性質を利用して、圧電素子により大きな電圧を印加することができることが記載されている。
また、特許文献2には駆動電圧にバイアス電圧を重畳させることにより、分極消失を生じにくくすることが記載されている。
しかし、特許文献1に記載の圧電素子は圧電セラミックスのヒステリシスを利用するために圧電素子にかけることのできる最大電圧が圧電セラミックスの材料によって大きく規定されてしまうという問題があった。また、特許文献2に記載の圧電素子は駆動電源がひとつのものであり積層圧電素子やバイモルフ型圧電素子を駆動するための最適な駆動電圧を供給することが出来ないものであった。
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、圧電素子などの電気機械エネルギー変換素子に適切な駆動用の駆動交流電圧を供給して、電気機械エネルギー変換素子の膜厚変位を大きくすることができる電気機械エネルギー変換素子の駆動方法及び駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法は、一方向に分極処理され、分極方向と交差する方向の両端面に電極が設けられ、前記電極間への電圧の印加により膜厚が変化する電気機械エネルギー変換素子の、前記分極方向に印加する順方向最大電圧の絶対値を、前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値よりも大きくすることを特徴とするものである。
前記電気機械エネルギー変換素子は例えば圧電素子である。
本発明によれば電気機械エネルギー変換素子の分極消失を防止しつつ、膜厚の変位を増大させることが可能である。また、絶対値の大きい前記順方向最大電圧によって電気機械エネルギー変換素子の疑似的な分極処理を駆動中に行うことができるため、電気機械エネルギー変換素子の使用温度を高くすることができる。
なお、本発明では駆動交流電圧の波形の正側を正電圧とし負側を負電圧とする。そして、圧電セラミックスの分極方向に上昇する電圧を順方向電圧とし分極方向と反対方向に上昇する電圧を逆方向電圧とする。
本発明では、前記電気機械エネルギー変換素子を分極方向が同一方向となるように重ねた積層体を用いることができる。
そして、それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に、位相が異なる駆動交流電圧を印加することによりバイモルフ型の電気機械エネルギー変換素子を駆動することができる。本発明では、前記電気機械エネルギー変換素子のそれぞれに位相の異なる駆動交流電圧を供給するので、それぞれの電気機械エネルギー変換素子に最適な大きさの順方向最大電圧及び逆方向最大電圧を印加することができる。
あるいは、本発明では、隣接する前記電気機械エネルギー変換素子を分極方向が反対方向となるように重ねた積層体を用いることができる。
この場合、それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に、電圧の正負が反対の駆動交流電圧を印加することにより、電気機械エネルギー変換素子の、前記分極方向に印加する順方向最大電圧の絶対値を、前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値よりも大きくすることができる。
そして、それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に、位相が異なる駆動交流電圧を印加することによりバイモルフ型の電気機械エネルギー変換素子を駆動することができる。
あるいは、それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に、同位相の駆動交流電圧を印加することにより、それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子が同時に伸張しかつ同時に収縮する積層型の電気機械エネルギー変換素子を駆動することができる。
また、前記積層型の電気機械エネルギー変換素子を駆動するとき、2つの前記電気機械エネルギー変換素子からなる前記積層体を他の電気機械エネルギー変換素子を介して重ねることにより、積層数を増やすことが出来る。このとき、前記他の電気機械エネルギー変換素子にも、前記分極方向に印加する順方向最大電圧の絶対値が前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値よりも大きい駆動交流電圧を印加することが好ましい。
前記他の電気機械エネルギー変換素子の分極方向は隣接する電気機械エネルギー変換素子の分極方向と反対方向を向いていることが好ましい。
本発明では、前記順方向最大電圧の絶対値が、電気機械エネルギー変換素子の分極が消失する抗電界に前記電気機械エネルギー変換素子の膜厚をかけた値より大きいことが好ましい。
また、前記逆方向最大電圧の絶対値が、電気機械エネルギー変換素子の分極が消失する抗電界に前記電気機械エネルギー変換素子の膜厚をかけた値より小さいことが好ましい。
前述したように、本発明では、前記電気機械エネルギー変換素子の使用温度を高くすることができる。電気機械エネルギー変換素子が圧電素子であるときに、圧電素子のキュリー温度に近い温度で圧電素子を使用することができる。従って、本発明ではキュリー温度の低い圧電素子、例えばチタン酸バリウム又はチタン酸バリウムを主成分とする鉛非含有の材料を用いることができる。鉛を含有しない材料は環境負荷が小さい。
また、本発明の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置は、一方向に分極処理され、分極方向と交差する方向の両端面に電極が設けられ、前記電極間への電圧の印加により膜厚が変化する電気機械エネルギー変換素子と前記電気機械エネルギー変換素子に駆動交流電圧を印加する交流電源を有し、
前記駆動交流電圧の、前記電気機械エネルギー変換素子の前記分極方向に印加する順方向最大電圧の絶対値が、前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値よりも大きくなっていることを特徴とするものである。
前記電気機械エネルギー変換素子は例えば圧電素子である。
本発明では、前記電気機械エネルギー変換素子を分極方向が同一方向となるように重ねた積層体を有する電気機械エネルギー変換素子の駆動装置を構成できる。この場合、前記電気機械エネルギー変換素子1個につき前記交流電源を1個接続し、それぞれの交流電源がそれぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に位相が異なる駆動交流電圧を印加することによりバイモルフ型の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置を構成できる。
あるいは、本発明では、前記電気機械エネルギー変換素子を分極方向が反対方向となるように重ねた積層体を構成する電気機械エネルギー変換素子の駆動装置を構成できる。
この場合、前記電気機械エネルギー変換素子1個につき前記交流電源を1個接続し、それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に、電圧の正負が反対の駆動交流電圧を印加することにより、電気機械エネルギー変換素子の、前記分極方向に印加する順方向最大電圧の絶対値を、前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値よりも大きくすることができる。
そして、それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に、位相が異なる駆動交流電圧を印加することによりバイモルフ型の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置を構成することができる。
あるいは、それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に、同位相の駆動交流電圧を印加することにより、それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子が同時に伸張しかつ同時に収縮する積層型の機械エネルギー変換素子の駆動装置を構成できる。
また、前記積層型の電気機械エネルギー変換素子を構成するとき、2つの前記電気機械エネルギー変換素子からなる前記積層体を他の電気機械エネルギー変換素子を介して重ねることにより、積層数を増やすことが出来る。このとき、前記他の電気機械エネルギー変換素子にも、前記分極方向に印加する順方向最大電圧の絶対値が前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値よりも大きい駆動交流電圧を印加することが好ましい。
前記他の電気機械エネルギー変換素子の分極方向は隣接する電気機械エネルギー変換素子の分極方向と反対方向を向いていることが好ましい。
本発明では、前記順方向最大電圧の絶対値が、電気機械エネルギー変換素子の分極が消失する抗電界に前記電気機械エネルギー変換素子の膜厚をかけた値より大きいことが好ましい。
また、前記逆方向最大電圧の絶対値が、電気機械エネルギー変換素子の分極が消失する抗電界に前記電気機械エネルギー変換素子の膜厚をかけた値より小さいことが好ましい。
本発明ではキュリー温度の低い圧電素子、例えばチタン酸バリウム又はチタン酸バリウムを主成分とする鉛非含有の材料を用いることができる。鉛を含有しない材料は環境負荷が小さい。
本発明によれば電気機械エネルギー変換素子の分極消失を防止しつつ、膜厚の変位を増大させることが可能である。また、絶対値の大きい前記順方向最大電圧によって電気機械エネルギー変換素子の疑似的な分極処理を駆動中に行うことができるため、電気機械エネルギー変換素子の使用温度を高くすることができる。
図1は本発明の実施の形態を説明するための模式図である。
図1に示される圧電素子(電気機械エネルギー変換素子)10は圧電セラミックス11の上面と下面に電極12及び電極12が設けられているものである。圧電セラミックス1は厚み方向に分極処理されている。従って、圧電セラミックス11の分極方向と交差する方向の両端面に電極12,12が設けられている。電極12,12は交流電源A1に接続されている。電圧の上昇方向と圧電セラミックス11の分極方向が一致したとき圧電素子10は電圧方向に膜厚が伸張し、電圧の上昇方向と圧電セラミックス11の分極方向が反対向きのとき圧電素子10は電圧方向に収縮する。後述するように、本発明では、図1に示される圧電素子10と交流電源の様々な組み合わせによって、積層型の圧電素子やバイモルフ型の圧電素子を構成する。
交流電源A1から供給される駆動交流電圧は図5に示されるような正弦波であるが、正電圧方向にバイアスがかけられており、圧電セラミックス11の分極方向(図示矢印方向)に印加する順方向最大電圧の絶対値V1を前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値V2よりも大きくしている。
分極処理された圧電セラミックスには、分極方向と反対方向に一定の値以上の電界(電圧と膜厚の積)を加えると分極が消失するという性質を有している。分極が消失する逆方向最大電界を抗電界強度という。従って、分極方向と反対側の逆方向最大電圧を抗電界強度に基づいて一定の値より小さくする必要がある。
本発明では、分極方向(図示矢印方向)に印加する順方向最大電圧の絶対値V1を前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値V2よりも大きくしている。これによって、圧電セラミックス11の分極消失を防止しつつ、膜厚t1の変位を増大させることが可能である。また、絶対値の大きい前記順方向最大電圧V1によって圧電セラミックスの疑似的な分極処理を駆動中に行うことができるため、分極の低下を抑制できる。
本発明では、順方向最大電圧の絶対値V1を圧電セラミックス11の分極が消失する抗電界(例えば640kV・m)に膜厚t1をかけた値より大きくすることができる。
なお、逆方向最大電圧の絶対値V2が圧電セラミックス11の分極が消失する抗電界に膜厚t1をかけた値より小さいことが好ましい。特に、逆方向最大電圧の絶対値V2が圧電セラミックス11の分極が消失する抗電界に膜厚t1をかけた値の70%より小さいとより好ましい。ただし、本発明では、順方向最大電圧によって圧電セラミックスの疑似的な分極処理を駆動中に行うことができるため、逆方向最大電圧の絶対値V2を抗電界に膜厚t1をかけた値により近づけることも可能である。
例えば、圧電セラミックス11の抗電界(の絶対値)が640kV・mであった場合、本発明では、分極方向の最大電界を1000kV・mにし、分極方向と反対方向の最大電界(の絶対値)を500kV・mとすることができる。従来は、分極方向の最大電界を分極方向と反対方向の最大電界より大きくすることができなかったため、分極方向の最大電界と分極方向と反対方向の最大電界はともに絶対値で450kV・m以下にしていた。
また、駆動中に疑似的な分極処理を行うことができると、圧電素子の使用温度を高くすることができる。従って、圧電素子のキュリー温度(分極が消失する温度)に近い温度で圧電素子を使用することができる。例えば、使用温度を絶対温度でTu(K)、キュリー温度を絶対温度でTc(K)としたとき、Tu≧0.8×Tcさらには、Tu≧0.9×Tcにすることができる。
このため、圧電セラミックス11の材料にキュリー温度が約135℃と低いチタン酸バリウムを用いることができる。チタン酸バリウムは鉛を含有していないため環境負荷の少ない材料である。ただし、本発明では圧電セラミックス11をPb(Ni,Nb)O系のPZTによって形成することも可能である。
チタン酸バリウム、チタン酸バリウムを主成分とする鉛非含有の材料やPZTの単板(厚さ0.2μm)または積層板の両面にAg電極ペーストを印刷塗布したのち所定温度で焼結して電極12,12を形成する。その後図示矢印方向に電圧をかけて圧電セラミックス11を分極させる。分極処理は1200kV・mで行った。
図1に示される圧電素子10と交流電源の様々な組み合わせによって、積層型の圧電素子やバイモルフ型の圧電素子を構成することができる。
圧電素子10を積層するとき、圧電セラミックス11の分極方向が同一方向となるように重ねるか、圧電セラミックス11の分極方向が反対方向となるように重ねるかのいずれかが選択できる。
2個の圧電素子10を圧電セラミックス11の分極方向が同一方向となるように重ねることにより図2に示されるバイモルフ型の圧電素子20を構成することができる。
図2は図1に示された圧電素子10と同様の圧電素子が2個重ねられた積層圧電素子20の断面図である。符号11a、11bは圧電セラミックスであり、符号12a、12b、12cは電極である。圧電セラミックス11aの分極方向と圧電セラミックス11bの分極方向は同一方向である。圧電セラミックス11aの電極12aと電極12bはそれぞれ交流電源A1の端子31と端子32に接続され、圧電セラミックス11bの電極12bと12cはそれぞれ交流電源D1の端子33と端子34に接続されている。交流電源A1から供給される駆動交流電圧は図5に示される波形を有し、交流電源D1から供給される駆動交流電圧は図8に示される波形を有している。
図5に示される波形と図8に示される波形は正弦波であり、位相が180度(2π)ずれていて、両方とも正電圧側にバイアスがかけられている。なお、図5に示される駆動交流電圧の波形は端子31を基準にしたときの端子32側の電圧値の波形であり、図8に示される駆動交流電圧の波形は端子33を基準にしたときの端子34側の電圧値の波形である。
図5と図8からの横軸は同じスケールなので、交流電源A1から供給される駆動交流電圧が最大正電圧V1のとき、交流電源D1から供給される駆動交流電圧が最小負電圧V3をとる。このとき、圧電セラミックス11aには順方向最大電圧V1が印加されて圧電セラミックス11aの膜厚は電圧方向に伸張し、圧電セラミックス11bには逆方向最大電圧V3が印加されて圧電セラミックス11aの膜厚は電圧方向に収縮する。
また、交流電源A1から供給される駆動交流電圧が最小負電圧V2のとき、交流電源D1から供給される駆動交流電圧が最大正電圧V4をとる。このときは圧電セラミックス11aには逆方向最大電圧V2が印加されて圧電セラミックス11aの膜厚は電圧方向に収縮し、圧電セラミックス11bには逆方向最大電圧V4が印加されて圧電セラミックス11aの膜厚は電圧方向に伸張する。このような圧電セラミックス11a、11bの伸張、収縮により積層圧電素子D3は屈曲運動をする。
なお、本発明では駆動交流電圧の波形の正側を正電圧とし負側を負電圧とする。そして、圧電セラミックスの分極方向に上昇する電圧を順方向電圧とし分極方向と反対方向に上昇する電圧を逆方向電圧とする。
本実施の形態では、分極方向(図示矢印方向)に印加する順方向最大電圧の絶対値V1、V4を前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値V2、V3よりも大きくしている。これによって、圧電セラミックス11a、11bの分極消失を防止しつつ、膜厚の変位を増大させることが可能である。また、絶対値の大きい前記順方向最大電圧によって圧電セラミックスの疑似的な分極処理を駆動中に行うことができるため、分極の低下を抑制できる。
あるいは、2個の圧電素子10を圧電セラミックス11の分極方向が逆方向となるように重ねることによって図3に示されるバイモルフ型の圧電素子21を構成することができる。
図3は図1に示された圧電素子10と同様の圧電素子が2個重ねられた積層圧電素子21の断面図である。符号11c、11dは圧電セラミックスであり、符号12d、12e、12fは電極である。圧電セラミックス11cの分極方向と圧電セラミックス11dの分極方向は逆方向である。圧電セラミックス11cの電極12dと電極12eはそれぞれ交流電源C1の端子35と端子36に接続され、圧電セラミックス11dの電極12eと12fはそれぞれ交流電源A1の端子37と端子38に接続されている。交流電源C1から供給される駆動交流電圧は図7に示される波形を有し、交流電源A1から供給される駆動交流電圧は図5に示される波形を有している。
図5に示される波形と図7に示される波形は正弦波であり、同位相である。図5に示される波形の駆動交流電圧は正電圧側にバイアスがかけられ、図7に示される波形の駆動交流電圧は負電圧側にバイアスがかけられている。なお、図7に示される駆動交流電圧の波形は端子35を基準にしたときの端子36側の電圧値の波形であり、図5に示される駆動交流電圧の波形は端子37を基準にしたときの端子38側の電圧値の波形である。
図5と図7の横軸は同じスケールなので、交流電源A1から供給される駆動交流電圧が最大正電圧V1のとき、交流電源C1から供給される駆動交流電圧も最大正電圧V5をとる。このとき、圧電セラミックス11dには順方向最大電圧V1が印加されて圧電セラミックス11dの膜厚は電圧方向に伸張し、圧電セラミックス11cには逆方向最大電圧V5が印加されて圧電セラミックス11cの膜厚は電圧方向に収縮する。
また、交流電源A1から供給される駆動交流電圧が最小負電圧V2のとき、交流電源C1から供給される駆動交流電圧が最小負電圧V6をとる。このときは圧電セラミックス11dには逆方向最大電圧V2が印加されて圧電セラミックス11dの膜厚は電圧方向に収縮し、圧電セラミックス11cには順方向最大電圧V6が印加されて圧電セラミックス11cの膜厚は電圧方向に伸張する。このような圧電セラミックス11c、11dの伸張、収縮により積層圧電素子D3は屈曲運動をする。
本発明では駆動交流電圧の波形の正側を正電圧とし負側を負電圧とする。そして、圧電セラミックスの分極方向に上昇する電圧を順方向電圧とし分極方向と反対方向に上昇する電圧を逆方向電圧とする。
このため、上記したように、交流電源C1から供給される駆動交流電圧が最小負電圧V6をとるとき圧電セラミックス11cには順方向最大電圧V6がかかるといった記述をすることになる。これは、交流電源C1の端子35を基準にしたときの端子36側の電圧値が負の値であるとき、端子36側を基準にしたときの端子35の電圧値が正の値になるからである。
本実施の形態の圧電素子でも、分極方向(図示矢印方向)に印加する順方向最大電圧の絶対値V1、V6を前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値V2、V5よりも大きくしている。これによって、圧電セラミックス11c、11dの分極消失を防止しつつ、膜厚の変位を増大させることが可能である。また、絶対値の大きい前記順方向最大電圧によって圧電セラミックスの疑似的な分極処理を駆動中に行うことができるため、分極の低下を抑制できる。
図4は図1に示された圧電素子10と同様の圧電素子が複数個重ねられた積層圧電素子22の断面図である。符号11e、11f、11g、11h、11iは圧電セラミックスであり、符号12g、12h、12i、12j、12k、12lは電極である。圧電セラミックス11e、11g、11iの分極方向は圧電セラミックス11f、11hの分極方向と反対方向を向いている。
この圧電素子22は、分極方向が反対方向を向くように圧電セラミックスを重ねた積層体を、圧電セラミックス11g(他の電気機械エネルギー変換素子)を介して重ねた構成である。
圧電セラミックス11eの電極12gと電極12hはそれぞれ交流電源A1の端子40と端子41に接続され、圧電セラミックス11fの電極12hと12iはそれぞれ交流電源B1の端子42と端子43に接続されている。また、圧電セラミックス11hの電極12jと電極12kはそれぞれ交流電源B1の端子46と端子47に接続され、圧電セラミックス11iの電極12kと12lはそれぞれ交流電源A1の端子48と端子49に接続されている。さらに、圧電セラミックス11g(他の電気機械エネルギー変換素子)の電極12iと12jはそれぞれ交流電源A1の端子44と端子45に接続されている。
交流電源A1から供給される駆動交流電圧は図5に示される波形を有し、交流電源B1から供給される駆動交流電圧は図6に示される波形を有している。
図5に示される波形と図6に示される波形は正弦波であり、同位相であるが電圧の正負が反対になっている。図5に示される波形の駆動交流電圧は正電圧側にバイアスがかけられ、図6に示される波形の駆動交流電圧は負電圧側にバイアスがかけられている。なお、図5に示される駆動交流電圧の波形は端子40、44、または48を基準にしたときの端子41、45、または49側の電圧値の波形であり、図6に示される駆動交流電圧の波形は端子42又は46を基準にしたときの端子43又は47側の電圧値の波形である。
図5と図7の横軸は同じスケールなので、交流電源A1から供給される駆動交流電圧が最大正電圧V1のとき、交流電源B1から供給される駆動交流電圧は最小負電圧V7をとる。このとき、圧電セラミックス11e、11g、11iには順方向最大電圧V1が印加されて圧電セラミックス11e、11g、11iの膜厚は電圧方向に伸張する。
同時点で交流電源B1は端子42又は46を基準にしたときの端子43又は47側の電圧値が負の値になっている。これは端子43又は47側を基準にしたときの端子42又は46の電圧値が正の値になっているということである。すなわち、圧電セラミックス11f、11hにも順方向最大電圧V7が印加されて圧電セラミックス11f、11hの膜厚も電圧方向に伸張する。
また、交流電源A1から供給される駆動交流電圧が最小負電圧V2のとき、交流電源B1から供給される駆動交流電圧は最大正電圧V8をとる。このときは圧電セラミックス11e、11g、11iには逆方向最大電圧V2が印加されて圧電セラミックス11e、11g、11iの膜厚は電圧方向に収縮し、圧電セラミックス11f、11hにも逆方向最大電圧V8が印加されて圧電セラミックス11f、11hの膜厚は電圧方向に収縮する。
すなわち、圧電素子22はすべての圧電セラミックス11e、11f、11g、11h、11iが同時に伸張し、また同時に収縮するものである。
なお、本発明では駆動交流電圧の波形の正側を正電圧とし負側を負電圧とする。そして、圧電セラミックスの分極方向に上昇する電圧を順方向電圧とし分極方向と反対方向に上昇する電圧を逆方向電圧とする。
本実施の形態の圧電素子でも、分極方向(図示矢印方向)に印加する順方向最大電圧の絶対値V1、V7を前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値V2、V8よりも大きくしている。これによって、圧電セラミックス11e、11f、11g、11h、11iの分極消失を防止しつつ、膜厚の変位を増大させることが可能である。また、絶対値の大きい前記順方向最大電圧によって圧電セラミックスの疑似的な分極処理を駆動中に行うことができるため、分極の低下を抑制できる。
なお、図2ないし図4に示された圧電素子20、21、22の圧電セラミックス11a、11b、11c、11d、11e、11f、11g、11h、11iの材料は図1に示された圧電セラミックス11の材料と同じである。また、電極12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j、12k、12lの材料も電極12と同じAg電極ペーストで形成する。
また、圧電セラミックスを電極を介して積層する方法としては、電極が塗布形成された圧電セラミックスを接着固定する方法や、圧電セラミックスをAg電極ペーストを介して積層した状態で焼結する方法を用いることができる。
図2ないし図4に示された圧電素子20、21、22でも、順方向最大電圧の絶対値を、抗電界(例えば640kV・m)に圧電セラミックスの膜厚をかけた値より大きくすることができる。なお、逆方向最大電圧の絶対値が、抗電界に圧電セラミックスの膜厚をかけた値より小さいことが好ましい。特に、逆方向最大電圧の絶対値が、抗電界に圧電セラミックスの膜厚をかけた値の70%より小さいことがより好ましい。ただし、本発明では、順方向最大電圧によって圧電セラミックスの疑似的な分極処理を駆動中に行うことができるため、逆方向最大電圧の絶対値を、抗電界に前記膜厚をかけた値または抗電界に前記膜厚をかけた値の70%より大きくすることも可能である。
例えば、圧電セラミックスの抗電界(の絶対値)が640kV・mであった場合、本発明では、分極方向の最大電界を1000kV・mにし、分極方向と反対方向の最大電界(の絶対値)を500kV・mとすることができる。
また、駆動中に疑似的な分極処理を行うことができると、圧電素子の使用温度を高くすることができるので、圧電セラミックスの材料にキュリー温度が約135℃と低いチタン酸バリウムを用いることができる。チタン酸バリウムは鉛を含有していないため環境負荷の少ない材料である。ただし、本発明では圧電セラミックスをPb(Ni,Nb)O系のPZTによって形成することも可能である。
また、圧電セラミックス一つ一つに駆動交流電源を接続して、各圧電セラミックスに最適な駆動交流電圧を印加することにより、圧電セラミックスの分極消失を確実に防止しつつ、膜厚の変位を最大化させることが可能である。
本発明の実施の形態を説明するための模式図、 本発明の電気機械エネルギー変換素子の実施の形態である圧電素子を説明するための模式図、 本発明の電気機械エネルギー変換素子の実施の形態である圧電素子を説明するための模式図、 本発明の電気機械エネルギー変換素子の実施の形態である圧電素子を説明するための模式図、 交流電源A1から供給される駆動交流電圧の波形を示すグラフ、 交流電源B1から供給される駆動交流電圧の波形を示すグラフ、 交流電源C1から供給される駆動交流電圧の波形を示すグラフ、 交流電源D1から供給される駆動交流電圧の波形を示すグラフ、 従来の電気機械エネルギー変換素子(圧電素子)を説明するための模式図、 従来の電気機械エネルギー変換素子(圧電素子)を説明するための模式図、 従来の電気機械エネルギー変換素子(圧電素子)を説明するための模式図、 従来の電気機械エネルギー変換素子(圧電素子)を説明するための模式図、 交流電源Aから供給される駆動交流電圧の波形を示すグラフ、
符号の説明
10、21、22、23 圧電素子(電気機械エネルギー変換素子)
11 圧電セラミックス
12 電極
31、32、33、34 端子
A1、B1、C1、D1 駆動交流電源

Claims (24)

  1. 一方向に分極処理され、分極方向と交差する方向の両端面に電極が設けられ、前記電極間への電圧の印加により膜厚が変化する電気機械エネルギー変換素子の、前記分極方向に印加する順方向最大電圧の絶対値を、前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値よりも大きくすることを特徴とする電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  2. 前記電気機械エネルギー変換素子が圧電素子である請求項1記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  3. 前記電気機械エネルギー変換素子を、分極方向が同一方向となるように重ねた積層体を構成する請求項1または2記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  4. それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に、位相が異なる駆動交流電圧を印加する請求項3記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  5. 隣接する前記電気機械エネルギー変換素子を分極方向が反対方向となるように重ねた積層体を構成する請求項1または2記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  6. それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に、電圧の正負が反対の駆動交流電圧を印加する請求項5記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  7. それぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に、位相が異なる駆動交流電圧を印加する請求項6記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  8. 前記積層体を他の電気機械エネルギー変換素子を介して重ね、前記他の電気機械エネルギー変換素子にも、前記分極方向に印加する順方向最大電圧の絶対値が前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値よりも大きい駆動交流電圧を印加する請求項1ないし7のいずれかに記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  9. 前記他の電気機械エネルギー変換素子の分極方向は隣接する電気機械エネルギー変換素子の分極方向と反対方向を向いている請求項8記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  10. 前記順方向最大電圧の絶対値が、電気機械エネルギー変換素子の分極が消失する抗電界に前記電気機械エネルギー変換素子の膜厚をかけた値より大きい請求項1ないし9のいずれかに記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  11. 前記逆方向最大電圧の絶対値が、電気機械エネルギー変換素子の分極が消失する抗電界に前記電気機械エネルギー変換素子の膜厚をかけた値より小さい請求項1ないし10のいずれかに記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  12. 前記圧電素子がチタン酸バリウムを主成分とする鉛非含有の材料によって形成されている請求項1ないし11のいずれかに記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動方法。
  13. 一方向に分極処理され、分極方向と交差する方向の両端面に電極が設けられ、前記電極間への電圧の印加により膜厚が変化する電気機械エネルギー変換素子と前記電気機械エネルギー変換素子に駆動交流電圧を印加する交流電源を有し、
    前記駆動交流電圧の、前記電気機械エネルギー変換素子の前記分極方向に印加する順方向最大電圧の絶対値が、前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値よりも大きくなっていることを特徴とする電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
  14. 前記電気機械エネルギー変換素子が圧電素子である請求項13記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
  15. 前記電気機械エネルギー変換素子を分極方向が同一方向となるように重ねた積層体を有する、請求項13または14に記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
  16. 前記電気機械エネルギー変換素子1個につき前記交流電源が1個接続されており、それぞれの交流電源がそれぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に位相が異なる駆動交流電圧を印加する請求項15に記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
  17. 前記電気機械エネルギー変換素子を分極方向が反対方向となるように重ねた積層体を構成する請求項13または14に記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
  18. 前記電気機械エネルギー変換素子1個につき前記交流電源が1個接続されており、それぞれの交流電源がそれぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に、電圧の正負が反対の駆動交流電圧を印加する請求項17に記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
  19. それぞれの前記交流電源がそれぞれの前記電気機械エネルギー変換素子に位相が異なる駆動交流電圧を印加する請求項18に記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
  20. 前記積層体を他の電気機械エネルギー変換素子を介して重ね、前記他の電気機械エネルギー変換素子にも、前記分極方向に印加する順方向最大電圧の絶対値が前記分極方向と反対方向に印加する逆方向最大電圧の絶対値よりも大きい駆動交流電圧を印加する交流電源が接続されている請求項15ないし19のいずれかに記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
  21. 前記他の電気機械エネルギー変換素子の分極方向は隣接する電気機械エネルギー変換素子の分極方向と反対方向を向いている請求項20に記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
  22. 前記順方向最大電圧の絶対値が、電気機械エネルギー変換素子の分極が消失する抗電界に前記電気機械エネルギー変換素子の膜厚をかけた値より大きい請求項13ないし21のいずれかに記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
  23. 前記逆方向最大電圧の絶対値が、電気機械エネルギー変換素子の分極が消失する抗電界に前記電気機械エネルギー変換素子の膜厚をかけた値より小さい請求項13ないし22のいずれかに記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
  24. 前記圧電素子がチタン酸バリウムを主成分とする鉛非含有の材料によって形成されている請求項13ないし23のいずれかに記載の電気機械エネルギー変換素子の駆動装置。
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