JP2006065909A - 光ディスク再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏心量の大きい光ディスクに対してもシーク動作を正しく行うことのできる光ディスク再生装置を提供する。
【解決手段】再生する光ディスク10が装置のトレイにセットされると、制御部33は、光ピックアップ11の対物レンズをそのシフト範囲の最内周位置および最外周位置にそれぞれシフトさせた状態で、光ヒップアップ11を光ディスク10の半径方向で移動させる。このとき、閾値生成回路22bは、それぞれの状態で2値化前信号Sanを2値化するのに最適な第1閾値および第2閾値を求め、両閾値の平均値を最終閾値として閾値レジスタ22aに設定する。シーク動作時には、上記の最終閾値で2値化前信号Sanが2値化される。そして、2値化された信号Sbnの立ち上がりまたは立ち下がりを検出することで、移動したトラック数がカウントされる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、シーク動作に特徴を有する光ディスク再生装置に関する。
光ディスク再生装置では、ピットやマークの形成された、光ディスクの同心円状または螺旋状のトラック上にレーザビームを照射し、光ディスクからの反射光を光センサ(例えば、4分割光センサ)で受光し、受光信号に対して信号処理を施すことによって、光ディスクに記録されたデータの再生を行う。この場合、上記レーザビームがトラックから外れないようにトラッキング制御が行われる。トラッキング制御で用いるトラッキングエラー信号の生成方法として、プッシュプル法や位相差法などが広く知られている。例えば、位相差法については、下記の特許文献1に示されている。
一方、光ディスクの別の領域に記録されているデータを再生する場合には、光ピックアップを光ディスクの半径方向に移動させる。すなわち、当該データの記録されたトラックのシーク動作を行わせる。シーク動作中には、光センサの検出信号に基づいて横切ったトラック数をカウントし、目的のトラックに到達したことを検知するとシーク動作を終了し、当該データの再生を開始する。このとき、光ディスクの偏心量が所定値以上であると、光ディスクの外周側(または内周側)へシークさせようとしているにもかかわらず、レーザビームの光スポットが内周側(または外周側)のトラックの方向へ移動してしまうという現象が発生し、シーク動作が正しく行われなくなる。そこで、光ピックアップを移動させつつ、光ディスクの偏心に起因するトラックの横ぶれ速度に負けない速度で光ピックアップの対物レンズを外周側(または内周側)に移動(シフト)させることで、上記の問題の解決を図っている。
尚、光ディスクの偏心に起因する問題を解決するために対物レンズを半径方向に移動させるものではないが、下記の特許文献2,3には、光ディスクのシーク動作を改善するための他の方法が示されている。
特開平11−175989号公報(段落0015〜0025) 特開平6−36299号公報(段落0001〜0011) 特開平8−273171号公報(段落0001〜0009)
しかしながら、上記従来のものにおいては、受光信号に対して信号処理が施された信号を所定の閾値で2値化し、2値化された信号の立ち上がりもしくは立ち下がりを検出することで、シーク動作時に光スポットが横切ったトラック数をカウントしている。上記の所定の閾値として、例えば、対物レンズをシフトさせない状態における信号を2値化するのに最適な値を用いている。このため、上記のように、対物レンズを外周側または内周側にシフトさせると、2値化する信号の波形の下端が閾値よりも大きくなってしまう場合があり、その場合にはシーク動作が正しく行われなくなるという問題がある。尚、この問題は、レンズ・光センサバランスが良くない、すなわち対物レンズがシフトしていない状態において、光センサの中心と、当該光センサ上の反射光の光スポットの中心とのずれが大きい場合に発生する。つまり、対物レンズがシフトしていない状態において、光センサの中心と光スポットの中心とを完全に一致させることができれば、上記の問題は発生しないが、機構部品の製造精度などの理由で、そのようにすることは現実的には困難である。
本発明は、上記問題点を解決するものであって、その課題とするところは、偏心量の大きい光ディスクに対してもシーク動作を正しく行うことのできる光ディスク再生装置を提供することにある。
本発明では、光源からの光を光ディスク上に集光させる対物レンズと、対物レンズを介して光ディスクからの反射光を検出する光センサとを有する光ピックアップと、光ピックアップをデータが記録されたトラックを横切る方向に移動させる移動手段と、対物レンズを光ディスクの内周側および外周側にシフトさせるシフト手段と、を備えた光ディスク再生装置において、光センサの出力信号に信号処理を施すことにより生成されたトラック検出用信号から所定の閾値を予め生成して保持する閾値生成手段と、対物レンズを内周側および/または外周側にシフトさせつつシーク動作を行うときに、トラック検出用信号を上記所定の閾値で2値化し、2値化された信号の変化から横切ったトラック数を検知する手段と、を備える。そして、閾値生成手段は、対物レンズが内周側にシフトした状態で光ピックアップが移動するときに、トラック検出用信号から当該信号を2値化する第1閾値を求め、対物レンズが外周側にシフトした状態で光ピックアップが移動するときに、トラック検出用信号から当該信号を2値化する第2閾値を求め、且つ第1閾値と第2閾値とから対物レンズがシフト範囲のいずれの位置にあってもトラック検出用信号を2値化することのできる値を求め、当該値を上記所定の閾値とする。
ここで、対物レンズのシフト範囲とは、対物レンズが物理的に動くことのできる範囲ではなく、シーク動作時に対物レンズが内周側または外周側に動く(シフトする)最大範囲である。また、上記のトラック検出用信号には、実施形態に示す2値化前信号が相当する。トラック数を検知する手段には、実施形態に示す2値化回路、シーク制御回路および制御部が相当する。閾値生成手段には、実施形態に示す制御部によって制御される閾値生成部が相当する。
上記のトラック検出用信号を2値化する最適値は、対物レンズのシフト位置がシフト範囲の内周側から最外側へ向かうに従って、次第に大きく、または小さくなっていくという特性を有する。この特性を考慮して、上述のように、第1閾値と第2閾値とから、シーク動作時に対物レンズがシフト範囲のいずれの位置にあってもトラック検出用信号を2値化することができる値を求め、当該値を所定の閾値としているので、シーク動作時に対物レンズがシフト範囲のいずれの位置にあっても上記所定の閾値でトラック検出用信号を常に2値化することができる。これにより、シーク動作時に偏心している光ディスクのトラックに追従するために対物レンズを内周側または外周側にシフトさせたときに、レンズ・光センサバランスが悪く、トラック検出用信号の直流レベルや振幅が変動する場合であっても、横切ったトラック数を間違いなく検知することができる。つまり、光ディスクが大きく偏心している場合であっても、シーク動作を正しく行うことができる。
本発明においては、閾値生成手段は、対物レンズがシフト範囲の最内周位置にシフトした状態で光ピックアップが移動するときに、トラック検出用信号から当該信号を2値化する第1閾値を求め、対物レンズがシフト範囲の最外周位置にシフトした状態で光ピックアップが移動するときに、トラック検出用信号から当該信号を2値化する第2閾値を求め、且つ第1閾値と第2閾値との平均値を上記所定の閾値とすることができる。
上記のように、トラック検出用信号を2値化する最適値が最も大きくなる、または最も小さくなる対物レンズのシフト範囲の最内周位置および最外周位置でそれぞれ第1閾値および第2閾値を求め、両者の平均値を上記所定の閾値としているので、トラック検出用信号を所定の閾値で一層確実に2値化することができる。
また、本発明の実施形態においては、閾値生成手段は、対物レンズの内周側の複数のシフト位置に対するそれぞれの第1閾値と対物レンズの外周側の複数のシフト位置に対するそれぞれの第2閾値とから、対物レンズのシフト範囲内の全てのシフト位置におけるトラック検出用信号を2値化する値を数学的に求め、シーク動作時には対物レンズの各シフト位置に対応する数学的に求めた値を上記所定の閾値とすることができる。
このようにすることで、シーク動作時には、対物レンズのシフト位置(シフト方向およびシフト量)に応じて、最適な値、例えば、トラック検出用信号の振幅の中央に相当する値を上記所定の閾値とすることができるので、極めて高い安定性でトラック検出用信号を2値化することができる。
本発明によれば、偏心量の大きい光ディスクに対してもシーク動作を正しく行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1(a)は光ピックアップの光学的構造を示す図であり、図1(b)は4分割光センサの正面図である。図1(b)の左右方向が光ディスク10の半径方向に相当する。図2は光ディスク再生装置の構成を示すブロック図である。光源であるレーザダイオード42から照射されたレーザ光は、コリメータレンズ43、ビームスプリッタ44および対物レンズ45を通過し、光ディスク10のトラック上に集光され、微小な光スポットを形成する。このトラック上にはピットやマークが形成されている。光ディスク10からの反射光は、対物レンズ45、ビームスプリッタ44、集光レンズ46およびシリンドリカルレンズ47を通過し、4分割光センサ41上に微小な光スポットを形成する。また、対物レンズ45は、トラッキングコイル(不図示)が駆動されると光ディスク10の半径方向で移動し、フォーカシングコイル(不図示)が駆動されると上下方向で移動する。
4分割光センサ41の各センサ41a〜41dの出力信号Sa〜Sdは、IV変換器(不図示)で電圧信号に変換された後に、位相比較器14,15および信号処理回路24に送られる。信号処理回路24は、信号Sa〜Sdから光ディスク10の再生信号Sr、トラッキングエラー信号Stおよびフォーカシングエラー信号Sfを生成して出力する。尚、トラッキングエラー信号Stは、実際には後述の位相比較器14,15を用いて位相差方式により生成されるが、本発明の直接的事項ではないので、ここでは信号処理回路24で生成されるものとしている。
再生信号Srは、8−16変調などで変調された信号であり、復調回路25においてデジタル化された後にデジタル化された信号から抽出されたデータ同期クロック信号によって復調される。復調された再生信号は、復号化回路26で復号され、さらに、D/A変換器27によってアナログ信号に変換される。このアナログ信号はテレビに送られる。このようにして、光ディスク10に記録されたデータの再生が行われる。
フォーカシングサーボ回路28は、フォーカシングエラー信号Sfに基づいて、フォーカシングエラーが解消されるように上述のフォーカシングコイルを駆動する。トラッキングサーボ回路29は、トラッキングエラー信号Stに基づいて、トラッキングエラーが解消されるように切り換えスイッチ32を介して上述のトラッキングコイルを駆動する。切り換えスイッチ32は、制御部33によって再生動作中にはa側にセットされ、後述のシーク動作をしているときにはb側にセットされる。つまり、再生動作中にのみトラッキング制御が行われる。トラバースモータ駆動回路30は、制御部33からの信号によってトラバースモータ13を駆動し、光ピックアップ11を光ディスク10の半径方向(トラックを横切る方向)に移動させる。回転サーボ回路31は、復調回路25で抽出されたデータ同期クロック信号に基づいて、スピンドルモータ12の回転を制御する。
制御部33は、CPU、ROM、RAMなどから構成され、CPUがROMに格納されたプログラムを実行することによって、復号化回路26等の装置の各部を制御する。RAMは、CPUの演算作業領域および各種の制御データ等の記憶領域として使用される。操作部34は、装置のパネルに設けられた操作キーや、多数の操作キーを備えたリモートコントローラである。操作キーが押されると、制御部33は、装置の各部を制御することによって、押された操作キーに応じた処理(例えば、光ディスク10の再生)を実行する。
位相比較器14は、2つの信号Sa,Scの位相差に比例した電圧レベルの信号(位相差信号)を生成し、位相差正信号(位相差信号の電圧が正のときは位相差信号であり、負のときは0ボルトである信号)を+端子から出力し、位相差負信号(位相差信号の電圧が負のときは位相差信号であり、正のときは0ボルトである信号)を−端子から出力する。位相比較器15も、信号Sb,Sdから同様の信号を生成して出力する。さらに、信号Sa,Scの位相差正信号と信号Sb,Sdの位相差正信号とは加算器16で加算され、加算された信号はLPF(ローパスフィルタ)18へ送られる。一方、信号Sa,Scの位相差負信号と信号Sb,Sdの位相差負信号とは加算器17で加算され、加算された信号はLPF(ローパスフィルタ)19へ送られる。
減算器20は、LPF18の出力信号からLPF19の出力信号を減算することによって、電圧が正の部分のみからなる信号(以下、2値化前信号Sanという)を出力する。2値化前信号Sanは、上記のLPF18,19で信号の高周波成分が積分されるため、図3(a)に示すように0ボルトから正側に持ち上がった信号となる。2値化回路21は、後述の閾値生成部22の閾値レジスタ22aに予め設定されている閾値によって2値化前信号Sanを2値化して2値信号Sbnを出力する。
図3(a)は、2値化回路21の入力信号(2値化前信号San)と出力信号(2値信号Sbn)との関係を示す図である。ここでは、2値化前信号Sanの波形の山の頂上と谷の底との値の平均値を閾値としているが、これ以外の値を閾値としてもよい。また、位相比較器14,15の機能から、2値化前信号Sanの谷の部分は、図3(b)、(d)に示すように、光スポット50が多数のピット(不図示)が形成されているトラック10aに対して均等な位置にある場合に相当する。一方、2値化前信号Sanの山の部分は、図3(c)、(e)に示すように、光スポット50がトラック10aに対して不均等な位置にある場合に相当する。従って、2値信号Sbnの2パルスが1トラックに相当することになる。このようになるのは、2値化前信号Sanが、1周期が1トラックに相当する上記の位相差信号を絶対値化した信号だからである。以上のことから、2値信号Sbnの立ち下がりまたは立ち下がりを検出することで、シーク動作時に光スポット50が横切ったトラック10aの数をカウントすることができる。
シーク制御回路23は、シーク動作時に以下のことを行う。第1に、2値信号Sbnの立ち上がりまたは立ち下がりを検出し、検出した結果をトラック検出信号Stkとして制御部33に送る。制御部33は、移動すべきトラック数およびトラック検出信号Stkに基づいて、トラバースモータ駆動回路30を制御することによりトラバースモータ13を減速させ、または停止させる。第2に、2値信号Sbnの周期を常に監視し、周期が所定の基準値から変動したことを検出すると、その変動を打ち消すための対物レンズ45のシフト量(移動量)を算出し、対物レンズ45を外周側または内周側に当該シフト量だけシフトさせるための信号Sshを出力する。この信号Sshは、切り換えスイッチ32を介してトラッキングコイル(不図示)を駆動する。上記の周期の変動は、光ディスク10が偏心していることによって発生するものである。
閾値生成部22は、閾値生成回路22bと閾値レジスタ22aとから構成される。閾値生成回路22bは、2値化前信号Sanをデジタル化して波形解析することにより、2値化前信号Sanを2値化するのに最適な閾値を生成する。例えば、2値化前信号Sanの信号波形の山の頂上と谷の底との値の平均値を求め、これを最適な閾値とする。閾値生成回路22bが生成した閾値は、閾値レジスタ22aに設定(保持)される。どのようなときに、閾値生成回路22bが閾値を生成するかについては後述する。
次に、光ディスク再生装置の動作について説明する。光ディスク10の再生動作、フォーカシング制御などは従来の光ディスク再生装置と同様であるので、本発明にかかる動作だけについて以下に説明する。まず、再生する光ディスク10が装置のトレイ(不図示)にセットされると、制御部33は、スピンドルモータ12を回転させる。さらに、制御部33は、対物レンズ45をそのシフト範囲の最内周位置にシフトさせ、且つその位置に保持するための信号Sshを出力するようにシーク制御回路23に対して指示する。ここでいうシフト範囲とは、対物レンズ45が物理的に動くことのできる範囲ではなく、シーク動作時に対物レンズ45が内周側または外周側に動く(シフトする)最大範囲である。そして、制御部33は、トラバースモータ駆動回路30に信号を送ることで、光ピックアップ11を光ディスク10の外周側へ移動させる。光ピックアップ11の移動中に、閾値生成回路22bは、入力される2値化前信号Sanから上述のようにして最適な閾値(第1閾値)を求め、内部メモリに保存する。
次に、制御部33は、対物レンズ45をそのシフト範囲の最外周位置にシフトさせ、且つその位置に保持するための信号Sshを出力するようにシーク制御回路23に対して指示する。そして、上記の場合と同様にして、光ピックアップ11の移動中に、閾値生成回路22bは、入力される2値化前信号Sanから最適な閾値(第2閾値)を求め、内部メモリに保存する。さらに、閾値生成回路22bは、制御部33からの指示に従って、内部メモリに保存されている第1閾値と第2閾値との平均値を求め、この平均値を最終閾値として閾値レジスタ22aに設定する。
次に、シーク動作について説明する。操作部から光ディスク10に記録されているデータの再生が指示されると、当該データが記録されているトラックのシークが行われる。このとき、2値化前信号Sanは閾値レジスタ22aに設定されている上記の最終閾値によって2値化される。そして、2値化された2値信号Sbnの立ち上がりまたは立ち下がりが検出されることで、光スポットが横切ったトラック数がカウントされ、目的のトラックがシークされると、当該データの再生が開始される。また、シーク動作中に、トラックの横振れに起因する、2値化前信号Sanの周期の変動が検出された場合は、シーク制御回路23は、対物レンズ45を内周側または外周側にシフトさせることで、シーク動作が正しく行われるようにする。
図4は、対物レンズ45をシフトさせたとき、およびシフトさせないときの2値化前信号Sanの波形を示す図である。ここで、第1閾値および第2閾値は、上述のように、対物レンズ45をそのシフト範囲の最内周位置および最外周位置にシフトさせたときの2値化前信号Sanの山と谷との値の平均値(すなわち、2値化前信号Sanの振幅の中央に相当する値)である。第3閾値は、対物レンズ45をシフトさせないときの2値化前信号Sanの山と谷との値の平均値である。図4(c)に示すように、対物レンズ45を最外周位置にシフトさせたときに、2値化前信号Sanの直流レベル(平均電圧)が大きくなり、且つ振幅が小さくなる原因は、上述のレンズ・光センサバランスが悪いことである。尚、対物レンズ45をシフトさせない状態での4分割光センサ41の中心と、4分割光センサ41上での光スポットの中心との位置関係によっては、対物レンズ45を最内周位置にシフトさせたときに、2値化前信号Sanの波形が図4(c)に示すようになる。
従来は、対物レンズ45を内周側または外周側にシフトしたときでも2値化回路21の閾値として第3閾値を使用していた。このため、対物レンズ45をシフトさせたときに、2値化前信号Sanの直流レベルが上昇すると共に振幅が減少するような場合(図4(c))には、2値化前信号Sanの波形の下端が閾値より大きくなり、光スポットがトラックを横切ったことを検出できなかった。それに対し、本発明では、第1閾値と第2閾値との平均値を最終閾値としているので、図4(a)〜(c)に示すように、対物レンズ45がシフト範囲、すなわち最内周位置から最外周位置までの範囲のいずれの位置にあっても、2値化前信号Sanは最終閾値の上下で振れ、最終閾値で2値化前信号Sanを常に2値化することができる。
図5は、対物レンズ45のシフト量と最適な閾値との関係を示す図である。また、両者の関係が図5(a)、(b)に示すようなパターンのいずれかになることが実験で確認されている。図5(a)は、図4に相当する場合の図であり、上述の第1〜第3閾値および最終閾値も図示している。対物レンズ45が内周側にシフトしている場合は、2値化前信号Sanの波形は、対物レンズ45がシフトしていないときと略同じであるので(図4(a)、(b))、最適な閾値は、第3閾値と略同じであるか、またはレンズシフト量の絶対値が大きくなるにつれて僅かずつに小さくなっていく。一方、対物レンズ45が外周側にシフトしている場合は、対物レンズ45がシフトしていないときに比べて、2値化前信号Sanの直流レベルが上昇し、振幅も減少するので(図4(b)、(c))、最適な閾値は、レンズシフト量が大きくなるにつれて比較的急な勾配で大きくなっていく。
図5(b)は、図5(a)とは逆の特性となる場合の図であり、第1〜第3閾値および最終閾値も参考情報として図示している。図5(a)、(b)のいずれの場合でも、対物レンズ45のシフト位置がシフト範囲の最内周位置から最外周位置に向かうに従って、最適な閾値が次第に大きくまたは小さくなっていくので、上記の第1閾値および第2閾値から、対物レンズ45がシフト範囲のいずれの位置にあっても2値化前信号Sanを2値化することのできる閾値を求めることができる。上記の第1閾値と第2閾値との平均値は、上記閾値の値の一例である。
以上述べた実施形態においては、第1閾値と第2閾値との平均値を最終閾値、すなわち2値化回路21で用いる閾値としたが、最終閾値は上記の平均値に限定されるものではなく、2値化前信号Sanの直流レベルおよび振幅を考慮して、最終閾値を他の方法で求めるようにしてもよい。図5(a)の場合には、例えば、式{第1閾値+(第2閾値−第1閾値)×0.6}によって最終閾値を求めてもよい。また、上記の説明では、第1閾値および第2閾値を対物レンズ45がシフト範囲の最内周位置および最外周位置にシフトした状態で求めたが、シフト範囲の最内周位置または最外周位置から中央方向へ幾分シフトした位置で求めるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、シーク動作時には、対物レンズ45のシフト量およびシフト方向に関係なく一定の値の閾値を2値化回路21で用いるようにしたが、対物レンズ45のシフト量およびシフト方向に応じて閾値を動的に変更するようにしてもよい。これは、以下のようにして実現する。まず、内周側および外周側の複数の位置に対物レンズ45をシフトさせ、それぞれの位置での最適な閾値を求める。次に、各位置でのレンズシフト量と最適な閾値とから両者の関係を示す近似曲線を数学的に求め、近似曲線からレンズシフト量の範囲ごとに(対物レンズ45のシフト位置の範囲ごとに)最適な閾値を求める。さらに、レンズシフト量の範囲と最適な閾値とを対応付けて連想メモリ(実施形態の閾値レジスタ22aに相当する)に設定する。シーク動作時には、シーク制御回路23から連想メモリへレンズシフト量を送り、連想メモリが当該レンズシフト量を含む範囲に対応する閾値を2値化回路に21に送るようにする。
さらに、上記実施形態においては、トラッキング制御に位相差法を用い、2値化前信号Sanが位相比較器14,15を用いて生成される場合について説明したが、他の方式、例えばプッシュプル方式でトラッキング制御を行い、位相比較器を用いずに2値化前信号Sanと同様な信号が生成される場合にも、本発明を適用することができる。
光ピックアップの光学的構造を示す図である。 光ディスク再生装置の構成を示すブロック図である。 2値化回路の入出力信号、および光スポットとトラックとの位置関係を示す図である。 対物レンズをシフトさせたとき、およびシフトさせないときの2値化前信号の波形を示す図である。 対物レンズのシフト量と最適な閾値との関係を示す図である。
符号の説明
10 光ディスク
11 光ピックアップ
21 2値化回路
22 閾値生成部
22a 閾値レジスタ
22b 閾値生成回路
23 シーク制御回路
33 制御部
41 4分割光センサ
41a〜41d 光センサ
45 対物レンズ

Claims (3)

  1. 光源からの光を光ディスク上に集光させる対物レンズと、対物レンズを介して光ディスクからの反射光を検出する光センサとを有する光ピックアップと、光ピックアップをデータが記録されたトラックを横切る方向に移動させる移動手段と、対物レンズを光ディスクの内周側および外周側にシフトさせるシフト手段と、を備えた光ディスク再生装置において、
    前記光センサの出力信号に信号処理を施すことにより生成されたトラック検出用信号から所定の閾値を予め生成して保持する閾値生成手段と、
    対物レンズを内周側および/または外周側にシフトさせつつシーク動作を行うときに、前記トラック検出用信号を前記所定の閾値で2値化し、2値化された信号の変化から横切ったトラック数を検知する手段と、を備え、
    前記閾値生成手段は、対物レンズがシフト範囲の最内周位置にシフトした状態で光ピックアップが移動するときに、前記トラック検出用信号から当該信号を2値化する第1閾値を求め、対物レンズがシフト範囲の最外周位置にシフトした状態で光ピックアップが移動するときに、前記トラック検出用信号から当該信号を2値化する第2閾値を求め、且つ第1閾値と第2閾値との平均値を前記所定の閾値とすることを特徴とする光ディスク再生装置。
  2. 光源からの光を光ディスク上に集光させる対物レンズと、対物レンズを介して光ディスクからの反射光を検出する光センサとを有する光ピックアップと、光ピックアップをデータが記録されたトラックを横切る方向に移動させる移動手段と、対物レンズを光ディスクの内周側および外周側にシフトさせるシフト手段と、を備えた光ディスク再生装置において、
    前記光センサの出力信号に信号処理を施すことにより生成されたトラック検出用信号から所定の閾値を予め生成して保持する閾値生成手段と、
    対物レンズを内周側および/または外周側にシフトさせつつシーク動作を行うときに、前記トラック検出用信号を前記所定の閾値で2値化し、2値化された信号の変化から横切ったトラック数を検知する手段と、を備え、
    前記閾値生成手段は、対物レンズが内周側にシフトした状態で光ピックアップが移動するときに、前記トラック検出用信号から当該信号を2値化する第1閾値を求め、対物レンズが外周側にシフトした状態で光ピックアップが移動するときに、前記トラック検出用信号から当該信号を2値化する第2閾値を求め、且つ第1閾値と第2閾値とから対物レンズがシフト範囲のいずれの位置にあっても前記トラック検出用信号を2値化することのできる値を求め、当該値を前記所定の閾値とすることを特徴とする光ディスク再生装置。
  3. 請求項2に記載の光ディスク再生装置において、
    前記閾値生成手段は、対物レンズの内周側の複数のシフト位置に対するそれぞれの前記第1閾値と対物レンズの外周側の複数のシフト位置に対するそれぞれの前記第2閾値とから、対物レンズのシフト範囲内の全てのシフト位置における前記トラック検出用信号を2値化する値を数学的に求め、シーク動作時には対物レンズの各シフト位置に対応する前記数学的に求めた値を前記所定の閾値とすることを特徴とする光ディスク再生装置。
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US9262665B2 (en) 2010-06-30 2016-02-16 Opticon Sensors Europe B.V. Decoding method and decoding processing device

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